JP2001098390A - 内面の耐食性に優れた溶接管及びその製造方法 - Google Patents

内面の耐食性に優れた溶接管及びその製造方法

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JP2001098390A JP2000270353A JP2000270353A JP2001098390A JP 2001098390 A JP2001098390 A JP 2001098390A JP 2000270353 A JP2000270353 A JP 2000270353A JP 2000270353 A JP2000270353 A JP 2000270353A JP 2001098390 A JP2001098390 A JP 2001098390A
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plating
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Hiroshi Yamanashi
広 山梨
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビード部その他鋼素地が露出している部分に
もめっき層が形成され、耐食性に優れている溶接管およ
びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 帯鋼板の少なくとも片面に、Sn、Sn
−Zn、Sn−Ni、Ni−P、Ni−Bのうち1種類
からなる第1めっき層を形成する。この第1めっき層上
に、前記第1めっき層金属およびこれら基合金より融点
が高いNi、Co、及び、これら基合金のうち1種類を
第2めっき層として形成する。このように2層のめっき
層を形成した帯鋼板を使用して造管し、次いで加熱処理
することによって、ビード部を含め鋼素地が露出してい
る部分がないような溶接管を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内面に金属、合金
などのめっきを施した溶接管の耐食性、特に溶接部(以
下ビード部と云う)からの腐食を防止し得る耐食性に優
れた溶接管及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車用燃料配管として細径鋼
管が使用されているが、低級ガソリン、サワーガソリ
ン、アルコール及びアルコール混合燃料などの配管とし
ては、内面の防錆力向上のために帯鋼板材の少なくとも
片面に電気Niめっきを施し、そのNiめっき面が管の
内面側になるようにロールフォーミングにより形成後、
突合せ部を電極ロールなどにて電気抵抗溶接し、焼鈍し
て造管した溶接管が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内面に
Niめっきを施した溶接管は、成形後に突合せ部を電気
抵抗溶接などによって溶接されるために、管の内面に形
成されるビード部は、Niめっき層にも不連続部が生じ
て局部的に鋼材素地が露出した状態となっており(図
2)、またNiめっき層に存在するピンホールがそのま
ゝ残存する状態となっている。したがって、この部分
は、アルコール、アルコール混合燃料などの中に存在す
る水分や、ガソリンの酸化、アルコールの分解によって
生成する有機酸などによって腐食され易いという問題が
ある。
【0004】本発明は、前記問題を解決し、ビード部に
もめっき層が形成されると共にピンホール部などが覆わ
れて耐食性に優れているのみならず、曲げ、端末成形な
どの加工性に優れた溶接管及びその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記問題を
解決し、前記目的を達成するために研究を重ねた結果S
n、Sn−Zn、Ni−Pその他の低融点単金属あるい
は合金のめっき層を形成し、さらに、前記めっき層上
に、前記めっき層形成金属又は合金より融点が高い金
属、すなわち、Ni、Co、及び、これら基合金のうち
1種類のめっき層を形成した帯鋼板を使用して造管する
ことによって目的を達し得ることを見い出して本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明の請求項1は、溶
接管のビード部を含む内周面に、Sn、Sn−Zn、S
n−Ni、Ni−P、Ni−Bのうち1種類からなる第
1めっき層を有し、前記第1めっき層上にNi、Co、
及びこれら基合金のうち1種類を第2めっき層として前
記ビード部を含む内周面に形成してなる内面の耐食性に
優れた溶接管であり、同請求項2は、前記第1めっき層
および第2めっき層の間に拡散層を有することを特徴と
し、さらに同請求項3は、帯鋼材の少なくとも片面に、
Sn、Sn−Zn、Sn−Ni、Ni−P、Ni−Bの
うち1種類のめっき層を第1めっき層として形成し、該
第1めっき層上にNi、Co、及びこれら基合金のうち
1種類を第2めっき層として形成した後、めっき面が内
面になるように造管し、前記第1めっき層が溶融、流動
してビード部および前記第2めっき層の欠陥部が被覆さ
れるように加熱処理する内面の耐食性に優れた溶接管の
製造方法である。
【0006】本発明における帯鋼板は、自動車燃料配管
用材として通常使用されている帯鋼材を使用すればよ
い。
【0007】低融点めっき層である第1めっき層は、融
点が後述する第2めっき層形成金属及びこれら基合金よ
りも低い、Sn、Sn−Zn、Sn−Ni、Ni−P、
Ni−B、から選ばれた1種類の単金属又は合金により
電気的あるいは化学的めっき法によって形成し、0.5
〜10μmの膜厚になるように施行することが好まし
い。第1めっき層の膜厚が0.5μm未満ではピンホー
ル、クラックなどの後述する第2めっき層の欠陥部を充
填し、且つビード部に生じた不連続部による鋼材素地露
出部を被覆しきれず耐食性が充分には発揮されず、一方
10μmを超えると後加工としての曲げ加工やプレス加
工に際してクラック、剥離が発生し、且つ効果に差がな
い。
【0008】次に第2めっき層は、Ni、Co、及び、
これら基合金のうち1種類を使用して、鋼板上のめっき
法として通常行われている電気的あるいは化学的めっき
法によって膜厚が0.5〜10μmになるように形成す
る。第2めっき層の膜厚が0.5μm未満では所望の耐
食性が発揮されず、一方10μmを超えるとクラックが
発生し易く、且つ工数がかかり高価となる割には効果に
差がない。
【0009】さらに、第1めっき層と第2めっき層の合
計厚さを1〜15μmの範囲とすることが好ましい。こ
れは膜厚が1μm未満では耐食性を発揮しにくく、一方
15μmを超えると、後加工としての曲げ加工やプレス
加工に際してめっき皮膜にクラックや剥離を発生するか
らである。
【0010】その後の造管は、通常行われているよう
に、所定寸法の裁断、めっき面が内側になるようにして
ロールフォーミング法による成形、突合せ部の溶接、そ
の後の加熱処理という各工程によって行う。
【0011】加熱処理工程は、第1めっき層を溶融、流
動させて第2めっき層の欠陥部を充填すると共にビード
部を第1めっき層および第2めっき層で被覆し、且つ溶
接による熱影響を除去するために行うもので、第1めっ
き層形成単金属又は合金の融点以上1200℃以下で5
秒間〜15分間処理することが好ましく、温度が前記融
点未満では第1めっき層が溶融、流動せず第2めっき層
の欠陥部の充填やビード部の被覆が行えず、一方120
0℃を超えると結晶粒の成長(粗大化)により母材が熱
劣化してしまう。なお、600℃以上で熱処理すると溶
接による熱影響などを除去することができると共に、第
1めっき層と第2めっき層間の相互拡散を一層進行させ
ることができるので好ましい。また時間が5秒未満であ
ると第1めっき層の溶融、流動が不充分で第2めっき層
の欠陥部の充填やビード部の被覆が充分行えず、且つ溶
接による熱影響の除去も不充分であり、一方15分を超
えると結晶粒の成長(粗大化)により母材が熱劣化する
と共に、生産性が低下する。なお、800〜1200℃
で10秒間〜5分間加熱処理することが一層好ましい。
【0012】すなわち、本発明では帯鋼板の少なくとも
片面に常法にしたがって所定膜厚のSnめっきなどの第
1めっき層を施行し、その第1めっき層上に、たとえ
ば、所定膜厚のNiめっき層のような第2めっき層を形
成し、その後このように2層にめっきした帯鋼板を所定
寸法幅に裁断し、めっき層面が内側になるようにしてロ
ールフォーミング法によって管状に成形し、突合せ部を
電気抵抗溶接法、高周波溶接法などによって溶接して管
とし、さらに、雰囲気炉、高周波加熱炉などを使用して
加熱処理して内面の耐食性が優れた溶接管を製造する。
このようにして前記問題を解決したものである。
【0013】一般に、この種の製造工程において、電気
抵抗溶接、高周波溶接などに際して突合せ部に形成され
るビード部には、めっき層が局部的に欠落した状態にな
るものであるが、本発明においては、次の加熱処理工程
によって、内面側に形成されている第2めっき層より融
点の低いSnめっき層のような第1めっき層が溶融、流
動し、毛細管現象などによってビード部に付廻ることに
よってSnなどの低融点めっき層が形成される。また、
Niめっき層などの第2めっき層にピンホール、クラッ
クなどが例え存在していても同様に第1めっき層の低融
点めっき層が溶融、流動してこれらを充填してふさぐ作
用をする。したがって、溶接管の内面は、ビード部を含
めてSnめっき層などの第1めっき層上に第1めっき形
成金属及びこれら基合金より融点の高い第2めっき層が
形成され、また、第1めっき層と第2めっき層との間に
はこれら2層の拡散層が形成され、少なくともビード
部、ピンホール、クラック部なども低融点めっき層が溶
融し被覆、充填することになる。したがって、鋼素材が
露出していない状態になっており、低級ガソリン、サワ
ーガソリン、アルコール及びアルコール混合燃料中に含
まれる水分、有機酸などに対してバリヤー的に保護して
腐食を防ぐことができるものである。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を述べる。
【0015】図1は、本発明溶接管の一実施例を直径方
向に断面で示す拡大断面図、図2は、従来の溶接管例の
図1と同様な拡大断面図である。 実施例1 図1に示すように、帯鋼板(JIS G 3141 S
PCC)1上に第1めっき層2としてNi−Pめっき層
を化学めっき処理を行い膜厚3μmに形成した。つい
で、このNi−Pめっき層上に第2めっき層3として公
知のワット浴を使用して電気めっき処理によりNiめっ
き層を膜厚3μmに形成し、第1層と第2層の合計膜厚
6μmに形成した。
【0016】この2層にめっきを施した帯鋼板を管の展
開幅に裁断し、ロールフォーミングにより管状に成形
し、突合せ部を電気抵抗溶接して外径8mmに造管した
後、1000℃で15秒間加熱処理して溶接管を製造し
た。得られた溶接管の管軸方向に対し2分割に切断した
試験片の対象面以外をマスキングし、JIS Z 23
71の規定に基づいて塩水噴霧試験を行った。その結
果、96時間後においても管の内部に赤錆の発生は認め
られず、優れた耐食性を有することが認められた。な
お、ビード部4上にも第1めっき層2および第2めっき
層3が形成されていること及び第1めっき層2と第2め
っき層3間に拡散層5が存在することが断面の顕微鏡観
察により確認された。一方、管を溝付ロールにより半径
20mmで180°に曲げる曲げ試験及び端末のプレス
成形加工などの評価試験を行ったが、めっき皮膜にクラ
ックや剥離等の発生は認められなかった。
【0017】実施例2 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてSn
めっき層を公知の硫酸浴を使用して電気めっき処理し、
膜厚3μmに形成し、ついで、第2めっき層としてNi
めっき層を実施例1の第2めっき層形成と同様にして電
気めっき処理することにより膜厚5μmに形成し、第1
層と第2層の合計膜厚8μmに形成した。この2層のめ
っきを施した帯鋼板を使用して、実施例1と同様にして
造管し、温度300℃で10秒間加熱処理して溶接管を
製造した。
【0018】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが、72時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第1めっき層がこの部分を被覆していること及び
第1めっき層と第2めっき層間に拡散層が存在すること
が認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラック
や剥離の発生は認められなかった。
【0019】実施例3 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてSn
−Znめっき層をディップソール(株)製「SZ−24
0」めっき液を使用して電気めっき処理を行い、膜厚
0.5μmに形成し、ついで、第2めっき層としてNi
−Coめっき層をNiCl・6HO 260g/
l、CoCl・6HO 14g/l、H BO
15g/lからなるめっき浴を使用して電気めっき処理
して膜厚0.5μmに形成し、第1層と第2層の合計膜
厚を1μmに形成した。この2層のめっきを施した帯鋼
板を使用して、実施例1と同様にして造管し、温度10
00℃で1分間加熱処理して溶接管を製造した。
【0020】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが、24時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって、第1めっき層がこの部分を被覆していることが
認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラックや
剥離の発生は認められなかった。
【0021】実施例4 実施例1と同様の帯鋼板上に、第1めっき層としてSn
−Niめっき層をSnCl・6HO 28g/l、
NiCl・6HO 30g/l、K
00g/l、グリシン 20g/l、濃アンモニア水
5ml/lからなるめっき浴を使用して電気めっき処理
を行い、膜厚0.5μmに形成し、ついで、第2めっき
層としてCoめっき層をCoCl・7HO 22g
/l、N H6Cl 105g/l、C
・2HO 90g/lからなるめっき浴を使用
し、化学めっき処理し、膜厚8μmに形成し、第1層と
第2層の合計膜厚8.5μmに形成した。この2層のめ
っきを施した帯鋼板を使用して実施例1と同様にして造
管し、1130℃で30秒間加熱処理して溶接管を製造
した。
【0022】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが、48時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面顕微鏡観察することによ
って、この第1めっき層がこの部分を被覆していること
が認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラック
や剥離の発生は認められなかった。
【0023】実施例5 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてNi
−Bめっき層を化学めっき処理により膜厚5μmに形成
し、ついで、第2めっき層としてNiめっき層を実施例
1の第2めっき層形成と同様にして電気めっき処理する
ことにより膜厚0.5μmに形成し、第1層と第2層の
合計膜厚5.5μmに形成した。この2層のめっきを施
した帯鋼板を使用して実施例1と同様にして造管し、1
200℃で3分間加熱処理して溶接管を製造した。
【0024】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが、72時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第1めっき層がこの部分を被覆していること及び
第1めっき層と第2めっき層間に拡散層が存在すること
が認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラック
や剥離の発生は認められなかった。
【0025】実施例6 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてNi
−Pめっき層を実施例1の第1めっき層形成と同様にし
て化学めっき処理して、膜厚5μmに形成し、ついでこ
のNi−Pめっき層上に第2めっき層としてNi−Bめ
っき層を実施例3の第1めっき層形成と同様にして化学
めっき処理を行い、膜厚4μmに形成し、第1層と第2
層の合計膜厚9μmに形成した。この2層にめっきした
帯鋼板を使用して、実施例1と同様にして造管し、温度
900℃で30秒間加熱処理を行って溶接管を製造し
た。
【0026】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが、72時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第1めっき層がこの部分を被覆していることが認
められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラックや剥
離の発生は認められなかった。
【0027】比較例1 実施例1と同種の帯鋼板1上に、図2のように実施例1
の第2めっき層2であるNiめっき層形成と同様に膜厚
3μmのNiめっき層を形成しただけで実施例1と同様
にして造管し、900℃に30秒間加熱処理して製品の
溶接管を製造した。
【0028】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが0.5時間にしてビード部4
に錆の発生が認められ、ビード部の断面を顕微鏡観察す
ることによって、Niめっき層が欠落していることが認
められた。
【0029】比較例2 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてSn
めっき層を実施例2の第1めっき層形成と同様にして電
気めっき処理することにより膜厚0.2μmに形成し、
第2めっき層としてNiめっき層を実施例1の第2めっ
き層形成と同様にして電気めっき処理することにより膜
厚15μmに形成し、第1層と第2層の合計膜厚15.
2μmに形成した。この2層のめっきを施した帯鋼板を
使用して実施例1と同様にして造管し、300℃で1分
間加熱処理して溶接管を製造した。
【0030】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが、24時間においても発錆は
認められなかったが、しかし、曲げ試験及び評価試験を
行った結果、めっき皮膜に剥離が認められた。このこと
により本発明において好ましいとする2層合計の膜厚1
〜15μmの上限値を超えると実用的でなく、さらには
原価高となり得策でないことが証明された。
【0031】比較例3 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてNi
−Bめっき層を実施例5の第1めっき層形成と同様にし
て化学めっき処理することにより膜厚15μmに形成
し、第2めっき層としてCo−Snめっき層をNiCl
・6HO 260g/l、CoCl・6H
14g/l、HBO 15g/lからなるめっき浴
を使用して電気めっき処理して膜厚5μmに形成し、第
1層と第2層の合計膜厚20μmに形成した。この2層
にめっきを施した帯鋼板を使用して実施例1と同様にし
て造管し、1200℃で5分間加熱処理して溶接管を製
造した。
【0032】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが、24時間後においても発錆
は認められなかったが、曲げ試験及び評価試験におい
て、めっき皮膜に剥離の発生が認められた。
【0033】比較例4 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてNi
−Pめっき層を実施例1の第1めっき層形成と同様にし
て化学めっき処理することにより膜厚15μmに形成
し、第2めっき層としてNiめっき層を実施例1の第2
めっき層形成と同様にして電気めっき処理することによ
り膜厚15μmに形成し、第1層と第2層の合計膜厚3
0μmに形成した。この2層にめっきを施した帯鋼板を
使用して実施例1と同様にして造管し、850℃で15
秒間加熱処理して溶接管を製造した。
【0034】得られた溶接管について、実施例1と同様
に塩水噴霧試験を行ったが、4時間後においても発錆は
認められなかったが、曲げ試験及び評価試験においてめ
っき皮膜にクラックや剥離などの発生が認められた。
【0035】
【発明の効果】本発明は、溶接管の内面に第1めっき層
と、該第1めっき層の金属より融点が高い金属による第
2めっき層とからなる2層のめっき層を形成したもので
あり、鋼素地の露出部分やクラック、ピンホール、溜
り、剥離などをなくし得、優れた耐食性を有すると共
に、曲げ、端末成形などの加工性に優れた溶接管を得る
ことができたものであって、きわめて優れた効果が認め
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明溶接管の一実施例を直径方向の断面で示
す拡大断面図である。
【図2】従来の溶接管例の図1と同様な拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 帯鋼板 2 第1めっき層 3 第2めっき層 4 ビード部 5 拡散層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接管のビード部を含む内周面に、S
    n、Sn−Zn、Sn−Ni、Ni−P、Ni−Bのう
    ち1種類からなる第1めっき層を有し、前記第1めっき
    層上にNi、Co、及びこれら基合金のうち1種類を第
    2めっき層として前記ビード部を含む内周面に形成して
    なることを特徴とする内面の耐食性に優れた溶接管。
  2. 【請求項2】 第1めっき層及び第2めっき層の間に拡
    散層を有することを特徴とする請求項1記載の内面の耐
    食性に優れた溶接管。
  3. 【請求項3】 帯鋼板の少なくとも片面に、Sn、Sn
    −Zn、Sn−Ni、Ni−P、Ni−Bのうち1種類
    からなるめっき層を第1めっき層として形成し、該第1
    めっき層上にNi、Co、及び、これら基合金のうち1
    種類を第2めっき層として形成した後、めっき面が内面
    になるように造管し、前記第1めっき層が溶融、流動し
    てビード部および前記第2めっき層の欠陥部が被覆され
    るように加熱処理することを特徴とする内面の耐食性に
    優れた溶接管の製造方法。
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