JPH0594049A - 電子写真用現像剤 - Google Patents
電子写真用現像剤Info
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- JPH0594049A JPH0594049A JP3278888A JP27888891A JPH0594049A JP H0594049 A JPH0594049 A JP H0594049A JP 3278888 A JP3278888 A JP 3278888A JP 27888891 A JP27888891 A JP 27888891A JP H0594049 A JPH0594049 A JP H0594049A
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Abstract
湿度変動時におけるトナーの帯電性を安定化させ、現像
性、現像剤寿命により優れた電子写真用現像剤を提供す
る。 【構成】 トナーおよびキャリアを有する電子写真用現
像剤において、 トナーの粒度分布を規定し、且つ、トナーの体積平均
粒径が4〜10μmで、4μm以下のトナー粒子群が下
記式 N/V=−0.32N+k N:4μm以下の粒径を有するトナー粒子の個数%、但
し17〜60の正数V:4μm以下の粒径を有するトナ
ー粒子の体積% k:13〜20の正数 を満たす。キャリアが結着樹脂中に磁性体を分散させ
てなるコア材を有し、コア材表面を被覆する樹脂がスチ
レン−アクリル系重合体よりなり、その重量平均分子量
が30000〜70000、重量平均分子量/個数平均
分子量が2〜10である。
Description
法、静電印刷法において形成される静電潜像または磁気
潜像を現像するために用いられる現像剤に関する。
においては、セレン,OPC(有機光導電体)、α−S
i等の光導電性物質を感光体として用い、種々の手段に
より該感光体を一様に帯電した後、該感光体表面に光像
を照射せしめ,該光像に対応した電気的潜像を感光体表
面上に形成し、該潜像に磁気ブラシ現像法等を用いてト
ナーを付着させ、顕像化する方式が一般に採用されてい
る。
化するトナーと、キャリアと呼ばれる磁性体を有した担
体粒子が使用され、該キャリアは、摩擦帯電により適当
量の正または負の電気量をトナーに付与し、また、該摩
擦帯電の静電引力により、その表面にトナーを担持す
る。
磁石を内包する現像スリーブ上に現像剤層厚規制部材に
より所定の層厚にコートされ、磁気力を利用することに
よって、上記感光体と該現像スリーブとの間に形成され
る現像領域に搬送される。
所定の現像バイアス電圧が印加されており、上記トナー
は、該現像領域において、上記感光体上に現像される。
粒径の小粒径化が行なわれている。しかし一方で、現像
剤を長期使用した場合にキャリアによる負荷が大きい
と、小粒径トナーを用いた場合、現像剤の耐久劣化が生
じ易く、それに伴って画質劣化が起こり易い。従って小
粒径トナーを用いた現像剤を長期使用する場合におい
て、高画質画像を維持するために上記キャリアに対して
要求される特性としては、適当な帯電性、印加電界に対
する耐圧性、耐衝撃性、耐スペント性、耐摩耗性、現像
性、生産性等が挙げられるが、特に現像剤にかかる負荷
を小さくすることが重要となってくる。
現像剤層厚規制部材でスリーブ上に所定の層厚にする
際、また、現像機内での撹拌等により、現像剤にかかる
負荷が大きくなる為に、現像剤の長期使用において、 (a)上記トナーフィルミング (b)キャリア破壊 (c)トナーの劣化 が、生じ易くなり、その結果、現像剤の劣化と、それに
伴う現像画像の画質劣化が生じ易くなる。また、 (2)キャリアの粒径が大きくなると、上記(1)と同
様に現像剤にかかる負荷が大きくなる為に、上記(a)
〜(c)が生じ易くなり、その結果、現像剤の劣化が生
じ易くなる。また、 (d)現像画像の細線再現性が悪い、すなわち、現像性
に劣る ということも、良く知られている。
キャリアにおいては、定期的に現像剤を交換する手数を
要し、かつ、不経済である為に、現像剤にかかる負荷を
減少させる、或いは、キャリアの耐衝撃性、耐スペント
性を改良することにより、上記(a)から(c)を防止
し現像剤寿命を延ばすことが必要である。
は、キャリアの粒径を小粒径化する等により、対処する
必要がある。
樹脂中に磁性粒子を分散せしめた小粒径キャリア、例え
ば特開昭54−66134号公報に開示された、粉砕法
による磁性体分散型小粒径キャリアにより対処すること
も可能である。
て開示された、重合法による磁性体分散型小粒径キャリ
アにより対処することも可能である。
ャリアは、キャリア粒子中に磁性体を多量に含有せしめ
ない場合には、その粒径に対して飽和磁化が小さく、現
像時に (e)感光体上にキャリア付着が生じてしまう という問題があり、現像剤の補充、或いは、付着キャリ
アの回収機構を画像形成装置内に持たねばならず、現像
剤寿命の延命対策としては、抜本的なものとはなり得な
いという欠点を有している。
おいて、磁性体を多量に含有せしめた場合には、結着樹
脂に対して磁性体の量が増加するために、耐衝撃性が弱
くなり、現像剤を上記現像剤層厚規制部材でスリーブ上
に所定の層厚にする際、あるいは、現像器内での撹拌等
により、キャリアからの磁性体の欠落が生じ易く、結果
として、現像剤の劣化が生じ易くなる為に、この場合に
おいても、現像剤寿命の延命対策としては、抜本的なも
のとはなり得ないという欠点を有している。
おいて、磁性体を多量に含有せしめた場合には、抵抗の
低い磁性体の量が増加する為にキャリアの抵抗が下が
り、その結果、 (f)現像時に印加するバイアス電圧のリークによる画
像不良 も生じ易くなるという欠点も有している。
粒径キャリアにおいても、現像性の改良、及び、小粒径
トナー使用時の現像剤寿命の延命対策としては、抜本的
なものとはなり得ないという欠点を有している。
公報等において開示された、キャリアを樹脂で被覆する
技術により対処することも可能である。上記樹脂により
被覆されたキャリアによれば、耐スペント性、耐衝撃
性、印加電圧に対する耐圧性を改良することができる。
また、被覆する樹脂の帯電特性によりトナーの帯電特性
を制御することが可能である為、被覆する樹脂を選択す
ることによりトナーに所望の帯電電荷を付与することが
できる。
いても、被覆樹脂量の制御が難しく、被覆樹脂の量が多
くキャリアの抵抗が高い場合には、低湿環境下でトナー
の帯電量が大きくなる、いわゆるトナーのチャージアッ
プ現象が生じ易くなり、また、被覆樹脂の量が少ない場
合には、キャリアの抵抗が低くなりすぎる為に、現像バ
イアス電圧のリークによる画像不良が生じ易い。
されたキャリアの抵抗が測定上適正抵抗と考えられるも
のでも、現像バイアス電圧のリークによる画像不良が生
じ易い、或いは、低湿環境下でのチャージアップ現象が
生じ易いものもあり、上記樹脂による被覆キャリアも、
現像性を考慮した場合、その制御が難しいという問題を
有している。特に、トナーが小粒径化すると、トナー個
々の帯電のばらつきが大きくなり、その現像性の制御は
さらに難しくなる。
剤に要求される優れた耐久性、現像性を考慮すると、従
来使用されてきたキャリアは依然として改善すべき問題
を残しており、十分満足できるものは今のところ知られ
ていない。
め、かつ、該表面を樹脂によって被覆された磁性体分散
型キャリアにおいて、 (1)耐スペント性 (2)耐衝撃性(キャリア破壊の防止) (3)トナー劣化防止 (4)現像性 (5)感光体上へのキャリア付着の防止 (6)キャリアの抵抗の制御 (7)トナーの帯電性の安定化 を、十分満足でき、更に、比表面積の大きい小粒径トナ
ーを使用した場合の現像剤劣化を軽減しうるものは、今
のところ知られていない。
表面を樹脂によって被覆された磁性体分散型キャリアの
有していた問題点を解消し、その結果、ランニング時に
キャリアの補給が不必要で、かつ、ランニング時、湿度
変動時におけるトナーの帯電性を安定化させ更に画像の
階調性及び解像度に優れた小粒径トナーを用いることに
より、現像性、現像剤寿命により優れた新規の現像剤を
提供することにある。
樹脂を含むコア材の表面が樹脂によって被覆された磁性
体分散型キャリアにおいて、該キャリアの耐衝撃性、抵
抗値、トナーヘの帯電付与安定性を、被覆する樹脂の特
性により改良し、現像剤劣化の生じ易い小粒径トナーに
おいても、現像性、現像剤寿命に優れた新規の現像剤を
提供することにある。 [課題を解決するための手段(及び作用)]本発明者等
は、前記表面を樹脂によって被覆された磁性体分散型キ
ャリアの持つ諸欠点を改善し、現像性、耐久性に優れた
現像剤を得るべく鋭意研究、検討を重ねた結果、該トナ
ーの粒度分布が、4μm以下の粒径について17〜60
個数%であり、4〜8μmの粒径について10〜50個
数%であり、16.0μm以上の粒径について2.0体
積%以下であり、且つ、該トナーの体積平均粒径が4〜
10μmであり、4μm以下のトナー粒子群が下記式 N/V=−0.32N+k N:4μm以下の粒径を有するトナー粒子の個数%、但
し17〜60の正数 V:4μm以下の粒径を有するトナー粒子の体積% k:13〜20の正数 を満たし、かつ、該キャリアが結着樹脂中に磁性体を分
散させてなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により
被覆してなる磁性体分散型キャリアであり、該コア材表
面を被覆する樹脂が、スチレン−アクリル系重合体より
なり、該共重合体の重量平均分子量が30000〜70
000であり、重量平均分子量/個数平均分子量が2〜
10である現像剤を用いれば、該磁性体分散型キャリア
の耐スペント性、耐衝撃性、抵抗値、トナーへの帯電付
与安定性が良好になり、該磁性体分散型キャリア及び小
粒径トナーを用いた現像剤において、現像性、現像剤寿
命が優れていることを見出し、本発明を完成した。
ではないが、走査型電子顕微鏡による該キャリアの表面
観察によれば、本発明に用いたスチレン−アクリル系重
合体は、該キャリアのコア材の表面に均一に被覆されて
いる状態が観察された。
られた磁性体分散型キャリアの、耐衝撃性、抵抗値、ト
ナーへの帯電付与安定性を良好にしている理由であると
考えられる。すなわち、該キャリア表面を微小部分に区
切ってみた場合、被覆が均一である場合には、耐衝撃
性、抵抗値、及び、トナーへの帯電付与性は、どの部分
においても同等の特性を示すと考えられる。
該キャリア表面の部分々々において、耐衝撃性、抵抗
値、トナーへの帯電付与性が、異なっていると考えられ
る。従って、例えば、抵抗値の測定は、キャリアをマク
ロな立場で見た場合の評価法であるので、測定上、抵抗
値が適正抵抗と考えられるものでも、被覆が不均一の場
合には、低湿環境下でのチャージアップ現象が生じ易
い、或いは、現像バイアス電圧のリークによる画像不良
が生じ易いという問題が生じると考えられる。
以下の微粉量を制限することで、トナー個々の帯電量の
ばらつきを抑え、本発明の係る現像剤劣化防止、現像性
を満足できたと考えられる。すなわち、トナー個々の帯
電のばらつきがあると、トナーとキャリアとの付着力に
差を生じ、付着力の強い粒子はキャリアや現像器等によ
るシェアがより大きくかかると考えられ、ひいては、ト
ナーフィルミングの原因となると考えられる。
する。
ることのできるスチレン−アクリル系共重合体として
は、スチレン誘導体とアクリル酸エステル類との共重合
体及びスチレン誘導体とメタクリル酸エステル類との共
重合体を差す。これらスチレン−アクリル系共重合体を
構成するモノマーの具体例として以下の化合物を挙げる
ことができる。
レン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルス
チレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルス
チレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキ
シルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノ
ニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデ
シルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチ
レン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレ
ン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、等が挙
げられる。
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリ
ル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル
等が挙げられる。さらに、メタクリル酸エステル類とし
ては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、
メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
クリル共重合体中におけるアクリル成分のモノマー比率
が30〜90重量%であることが好ましい。30重量%
未満であると本発明に寄与するだけの被覆均一性が得ら
れず、トナーの帯電安定性に欠ける。また、90重量%
より多くなると均一な被覆性は得られるものの耐衝撃性
に対する強度が不足する。
均分子量は、30000〜70000が必須であり、か
つ、重量平均分子量/個数平均分子量が2〜10である
ことが必須である。重量平均分子量が30000未満で
あると、キャリアの耐衝撃性に対する強度が得られず、
70000より大きくなるとキャリアコアに対する被覆
性が悪くなり、キャリアの強度、さらに帯電安定性に欠
けるようになる。さらに重要なことは、このとき、重量
平均分子量がこの範囲内に入っていても、重量平均分子
量/個数平均分子量が2〜10の範囲に入っていなけれ
ば本発明の効果は得られない。重量平均分子量/個数平
均分子量が2より小さければ、被覆樹脂は均一にコート
されるが、耐衝撃性に劣る。重量平均分子量/個数平均
分子量が10より大きければ、キャリアコアに対する被
覆性が悪くなり、キャリアの強度及び所望の帯電安定性
が得られない。
の分子量及び分子量分布はGPC(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー)により、単分散の標準ポリスチ
レンを使用して得られた検量線に照らして求めた値を言
う。
着樹脂としては、ビニル系モノマーを重合して得られる
全ての樹脂が挙げられる。ここで言うビニル系モノマー
としては例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルス
チレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチ
レン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレ
ン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニ
トロスチレン、等のスチレン誘導体と、エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン及び不
飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンなどの
不飽和ジオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、
臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等の
ビニルエステル類;メタクリル酸及びメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸フェニル、などのα−メチレン脂肪族モノ
カルボン酸エステル類;アクリル酸及びアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−
オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロ
ルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル
類;マレイン酸、マレイン酸ハーフエステル;ビニルメ
チルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチ
ルエーテル、等のビニルエーテル類;ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケト
ン等のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニ
ルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピ
ロリドン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ド等のアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体;アクロ
レイン類などが挙げられ、これらの中から1種または2
種以上使用して重合させたものが用いられる。
れる樹脂以外にポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂などの非ビニ
ル縮合系樹脂あるいはこれらと前記ビニル系樹脂との混
合物を用いることができる。
磁性体微粒子に用いられる磁性材料としては、例えば
鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属、フェライ
ト、マグネタイト、ヘマタイト等、鉄、コバルト、ニッ
ケルなどの強磁性を示す元素を含む合金あるいは化合物
などが挙げられる。本発明にかかわる磁性体微粒子の磁
場10Kエルステッドにおける磁気力が60emu/g
以上である。60emu/g未満では、たとえ磁性体微
粒子の含有量を多くしたとしても、キャリアの感光体へ
の付着が起こり易い。なお、本発明の磁性体の磁気力
は、東英工業社製のVSMにより測定した。
2.0μm以下であることが望ましい。2.0μmより
大の場合、コア材の表面が緻密とならず、均一な被覆が
できない。更にまた、本発明にかかわる磁性体微粒子の
比抵抗は109 Ω・cm以下であり、かつキャリア総量
に対する含有量は30重量%以上、好ましくは50重量
%以上であることが必要である。30重量%未満である
と感光体への付着が起こり、また、キャリアの抵抗コン
トロールも難しくなる。
おいては、感光体への付着が無いことはもちろんのこ
と、トナーの帯電量コントロールという点においても適
度に制御しうることが重要な特性の一つである。特に低
湿下でのトナーへの過剰帯電付与、いわゆるチャージア
ップ現象を引き起こさないように、キャリアの比抵抗を
適度に制御できることが特徴であるが、そのために本発
明のキャリアにおいては、前述のような磁性体微粒子の
粒径、比抵抗並びに含有量が必須である。
60μmの範囲で好ましく用いることができる。10μ
mより小さいと感光体へのキャリア付着が生じ易く、ま
た、60μmを超えると、現像器内において現像剤にか
かるシェアが大となり、現像剤の劣化、特にトナー粒子
の外添剤の剥離、形状変化を引き起こし、画像劣化の原
因となる。更にまた、粒径が大きいと比表面積的に小さ
くなるため、現像剤として構成する上で保持できるトナ
ー量が少なくなり、精細性を欠いた画像となってしま
う。なお、本発明のキャリアコアの粒径は、光学顕微
鏡、または走査型電子顕微鏡により、ランダムに300
個以上抽出し、水平方向最大弦長をもってキャリア粒径
として、測定した。
〜5.0の範囲が好適である。より好ましくは1.5〜
4.5である。真比重5.0を超えると、現像器内にお
いて現像剤にかかるシェアが大となることによる、現像
剤の劣化という観点から好ましくない。真比重1.5未
満では感光体へのキャリア付着を抑制するに足る磁気力
を得ることは現実的に無理である。本発明におけるキャ
リアの真比重は、トルーデンサー(セイシン企業製)に
より測定した。
14Ω・cmの範囲が適当である。
印加する現像方法では現像領域においてスリーブから感
光体表面へと電流がリークし、良好な画像が得られな
い。また、1014Ω・cmを超えると、低湿のごとき条
件下でチャージアップ現象を引き起こし、濃度ウス、転
写不良、カブリなどの画像劣化の原因となる。なお、本
発明のキャリアの比抵抗は、図1に示すセルを用いて測
定した。すなわち、セルAにキャリアを充填し、該充填
キャリアに接するように電極1及び2を配し、該電極間
に電圧を印加し、その時流れる電流を測定することによ
り比抵抗を求めた。その測定条件は、充填キャリアのセ
ルとの接触面積S=約2.3cm2 ,厚みd=約1m
m,上部電極の荷重275g,印加電圧100Vであ
る。ここで、キャリアは粉体であるため、充填率により
比抵抗は変化する場合があり、注意を要する。
に収めるという点で、磁性体微粒子を含有する低抵抗の
コア材を本発明の樹脂にて被覆することにより、上記比
抵抗を容易にコントロールしうることが本発明の特徴で
ある。すなわち、コア材における磁性体微粒子の表面露
出状態と、被覆樹脂の被覆状態がキャリアの特性に密接
に関与しており、例えば、測定上、抵抗が同じでもキャ
リアとして部分的に抵抗が低い部位が存在すると、画像
に乱れを生じ易い傾向にある。従って、均一な樹脂被覆
により、キャリア表面の各部位の抵抗をほぼ同一に保つ
ことが良好な現像性を得るために必要であり、また、こ
のことが本発明の特徴である。
ある為には、コア材表面の各部位に磁性体微粒子が均一
に分散していることが好ましいと考えられるが、本発明
者等が、コア材における磁性体微粒子の分散状態を走査
型電子顕微鏡において観察したところ、本発明における
キャリアは、コア材表面の各部位において磁性体微粒子
が均一に分散し、かつ、磁性体微粒子表面の少なくとも
一部が実質的にコア材の表面に露出した状態であること
を本発明者等は見い出した。
短軸)は2以下が望ましい。本発明におけるキャリア
は、上記球形度が2を超えると、現像剤にかかるシェア
の軽減効果と、現像剤としての流動性向上の効果が低減
する傾向があった。従って、本発明におけるキャリアに
よって成し得ることの出来る現像剤の劣化防止と、現像
特性の向上という効果が損なわれるために、上記球形度
は2以下が望ましい。
度2以下を達成する手段としては、コア材を加熱し表面
を熱溶融させ球形化する方法、或いは、機械的に球形化
する方法等がある。或いは、コア材の生成方法を、コア
材に用いられる結着樹脂のモノマー溶液中に磁性体微粒
子、重合開始剤、懸濁安定剤などを添加し、分散せしめ
た後、造粒重合してコア材を得る通常の懸濁重合法を用
いれば、上記コア材に対する処理を施すこと無く上記キ
ャリアの球形度2以下を達成することが出来る。
について述べる。
作製後、樹脂被覆を施すという2つの工程から成り立
つ。
樹脂と磁性体微粒子とを所望の量比で混合し、例えば、
3本ロールまたは押出機などの加熱溶融混合装置を用い
て適当な温度で混練し、冷却後、粉砕分級することによ
り製造する方法、あるいは結着樹脂を可溶性の溶剤に溶
解せしめ、これに磁性体微粒子を混合してスラリー状と
した後、スプレードライヤーを用いて造粒、乾燥する方
法、或いは、コア材用結着樹脂のモノマー溶液中に磁性
体微粒子、重合開始剤、懸濁安定剤などを添加し、分散
せしめた後、造粒重合する懸濁重合法等がある。特に、
上記重合法によれば、上記球形度を2以下に制御するこ
とが容易であるのみならず、コア材表面の各部位におい
て磁性体微粒子を均一に分散させ、かつ、磁性体微粒子
表面の少なくとも一部を実質的にコア材の表面に露出さ
せた状態に制御することが可能である為、本発明の効果
を得る為のコア材の生成方法としては、より好ましい方
法である。
コア材が樹脂より構成されていることを考慮すると、コ
ア材同士が接着しないように被覆樹脂が迅速に被覆され
る処理法が望ましく、被覆樹脂を溶解する溶剤の選択及
び処理温度、時間等の条件を十分に制御し且つ、コア材
を常に流動せしめる様な方法で被覆と乾燥を同時に進行
させる処理方法が好ましく用いられる。なお、樹脂被覆
量はコア材の真比重によって異なり、最適値は以下の関
係式を満足する必要がある。
コア材表面を均一に被覆することが難しく、たとえ被覆
できたとしても強度的に十分なキャリアとはいえない。
また、50/X重量%を超えると、かえって均一に被覆
することが困難となり、本発明の特徴である抵抗の最適
値へのコントロールができなくなってしまう。更に、被
覆できなかった被覆樹脂が単独で遊離して生成し、感光
体へ付着して画像劣化の原因となりうる。
としては、オイル塗布する装置を有する加熱加圧ローラ
定着装置を使用する場合には、下記トナー用結着樹脂の
使用が可能である。
スチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン及びその
置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重
合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−
ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポ
キシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テル
ペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、が使用
できる。
着方式においては、トナー像支持体部材上のトナー像の
一部がローラに転移するオフセット現象、及びトナー像
支持部材に対するトナーの密着性が重要な問題である。
より少ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常保存
中もしくは現像器中でブロッキングもしくはケーキング
しやすい性質があるので、同時にこれらの問題も考慮し
なければならない。それゆえ、本発明においてオイルを
殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式を用いる時に
は、結着樹脂の選択がより重要である。好ましい結着樹
脂としては、架橋されたスチレン系共重合体もしくは架
橋されたポリエステルがある。
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如き二重
結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例え
ば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチルの如き二重結合を有するジカル
ボン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニルの如きビニルエステル類;例えばエ
チレン、プロピレン、ブチレンの如きエチレン系オレフ
ィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケ
トンの如きビニルケトン類;例えばビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル
の如きビニルエーテル類;の如きビニル単量体が単独も
しくは2つ以上用いられる。
重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンの如き芳香
族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3
−フタンジオールジメタクリレートの如き二重結合を2
個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビ
ニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン
ジビニル化合物;および3個以上のビニル基を有する化
合物;が単独もしくは混合物として用いられる。架橋剤
は、結着樹脂を基準にした場合、0.01〜10重量%
(好ましくは0.05〜5重量%)を結着樹脂を合成時
に使用することが、耐オフセット性及び定着性の点で好
ましい。
トナー用結着樹脂の使用が可能であり、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエ
ラストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、線状飽和ポリエステル、パラフィンがある。
ー粒子に配合(内添)またはトナー粒子と混合(外添)
して用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像
システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能とな
り、特に本発明では粒度分布と荷電とのバランスをさら
に安定したものとすることが可能であり、荷電制御剤を
用いることで先に述べたところの粒径範囲毎による高画
質化のための機能分離及び相互補完性をより明確にする
ことができる。正荷電制御剤としては、ニグロシン及び
脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモ
ニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、
テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如
き四級アンモニウム塩;ジブチルスズオキサイド;ジオ
クチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイ
ドの如きジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレ
ート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズ
ボレートを単独で或いは2種類以上組み合わせて用いる
ことができる。
剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効で、その例としてはアルミニウムアセチルアセトナー
ト、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジ−t
ert−ブチルサリチル酸クロムがある。特にアセチル
アセトン金属錯体(モノアルキル置換体及びジアルキル
置換体を包含する)、サリチル酸系金属錯体(モノアル
キル置換体及びジアルキル置換体を包含する)または塩
が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル
酸系金属塩が好ましい。
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には、4μm以下(さらには3μm以下)が好ま
しい。
剤は、結若樹脂100重量部に対して0.1〜20重量
部(さらには0.2〜10重量部)用いることが好まし
い。
及び/または顔料が使用可能である。例えば、カーボン
ブラック、フタロシアニンブル一ヽピーコックブルー、
パーマネントレッド、レーキレッド、ローダミンレー
キ、ハンザイエロー、パーマネントイエロー、ベンジジ
ンイエロー等を使用することができる。その含有量とし
て、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量
部、好ましくは0.5〜20重量部、さらにトナー像を
定着したOHPフィルムの透過性を良くするためには1
2重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0.5〜9
重量部が良い。
の離型性を良くする目的で低分子量ポリエチレン、低分
子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、
カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワッ
クスの如きワックス状物質を0.5〜5wt%加えるこ
とも本発明の好ましい形態の1つである。
系、非ビニル系の熱可塑性樹脂、必要に応じて着色剤と
しての顔料又は染料、荷電制御剤、その他の添加剤をボ
ールミルの如き混合機により充分混合してから加熱ロー
ル、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用い
て溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた
中に顔料又は染料を分散又は溶解せしめ、冷却個化後粉
砕及び厳密な分級をおこなってトナー粒子を得ることが
出来る。該トナー粒子をそのままトナーとして用いるこ
とも出来るが、さらに得られたトナー粒子に必要に応じ
てシリカ微粉体の如き外添剤を加え、ヘンシェルミキサ
ーの如き混合機を用いてトナー粒子と外添剤とを混合す
ることによりトナーを得ることが出来る。
としては、4μm以下の粒径の非磁性トナー粒子が全粒
子数の17〜60個数%であることが良く、好ましくは
20〜60個数%が良い。4μm以下の粒径の非磁性ト
ナー粒子が17個数%末満であると、高画質に有効な非
磁性トナー粒子が少なく、特に、コピーまたはプリント
アウトをつづけることによってトナーが使われるに従
い、有効な非磁性トナー粒子成分が減少して、本発明で
示すところの非磁性トナーの粒度分布のバランスが悪化
し、画質がしだいに低下してくる。60個数%を超える
場合であると、非磁性トナー粒子相互の凝集状態が生じ
やすく、本来の粒径以上のトナー塊となるため、荒れた
画質となり、解像性を低下させ、潜像のエッジ部と内部
との濃度差が大きくなり、中ぬけ気味の画像となりやす
い。
%、好ましくは10〜45個数%であることが良く、さ
らに好ましくは10〜40個数%が良い。45個数%よ
り多いと、特に、50個数%をこえる場合、画質が悪化
すると共に、必要以上の現像(すなわち、トナーののり
すぎ)が起こり、卜ナー消費量の増大をまねく。一方、
10個数%未満であると、高画像濃度が得られにくくな
る。4μm以下の粒径の非磁性トナー粒子群の個数%
(N%),体積%(V%)の間に、N/V=−0.32
N+kなる関係があり、13≦k≦20の範囲の正数を
示す。好ましくは13.5≦k≦19.5、先に示した
ように、17≦N≦60、好ましくは20≦N≦60で
ある。
の非磁性トナー粒子数が少なく、画像濃度、解像性、鮮
鋭さで劣ったものとなる。従来、不要と考えがちであっ
た微細な非磁性トナー粒子の適度な存在が、現像におい
て、トナーの最密充填化を果たし、粗れのない均一な画
像を形成するのに貢献する。特に細線および画像の輪郭
部を均一に埋めることにより、視覚的にも鮮鋭さをより
助長するものである。k<13では、この粒度分布成分
の不足に起因して、これらの特性の点で劣ったものとな
る。
を満足するには分級の如き手段によって、多量の微粉を
カットする必要があり、収率およびトナーコストの点で
も不利なものとなる。k>20では、必要以上の微粉の
存在によって、くり返しコピーをつづけるうちに、画像
濃度が低下する傾向がある。この様な現象は、必要以上
の荷電をもった過剰の微粉状非磁性トナー粒子が現像ス
リーブまたは/およびキャリア上に帯電付着して、正常
な非磁性トナーの現像スリーブまたはキャリアへの担持
および荷電付与を阻害することによって発生すると考え
られる。
子が2.0体積%未満であることが良く、さらに好まし
くは1.0体積%以下である。2.0体積%より多い
と、細線再現における妨げになるばかりでなく、転写に
おいて、感光体上に現像されたトナー粒子の薄層面に1
6.0μm以上の粗めのトナー粒子が突出して存在する
ことで、トナー層を介した感光体と転写紙間の微妙な密
着状態を不規則なものとして、転写条件の変動をひきお
こし、転写不良画像を発生する要因となる。
定できるが、本発明においてはコールターカウンターを
用いて行った。
A−II型(コールター社製)を用いた。電解液は1級
塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製し
た。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml
中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベン
ゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試
料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音
波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールタ
ーカウンターTAII型により、アパチャーとして10
0μアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μ
の粒子の粒度分布を測定して、それから本発明に係わる
ところの値を求めた。
上のものを使用できる。例としてはアルミナや酸化チタ
ン,疎水性シリカが掲げられる。
比較的容易に細かい粒度のものを得ることができるが製
造法として特別な制約はない。ただし、粒子の形状が板
状,針状となるものは好ましくない。
わなくてもよい。また、結晶構造についても特別な制約
はない。
である方が流動性付与効果が大きく、良好であるが、本
発明に用いる場合の特別な制約はない。
100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましく
は0.1〜5重量部である。0.01重量部以下では流
動性向上に効果はない。また10重量部以上ではカブリ
や文字のにじみ、機内飛散を助長し、特に、カラートナ
ーの場合、0HP画像にしたとき、色の鮮明さが失われ
てしまう。
する。これは本発明を何ら限定するものではない。尚、
以下の配合における%及び部はすべて重量%及び重量部
を示す。また、以下に示す実施例、比較例に用いた樹脂
キャリア物性を表1,2に、評価結果を表3に示す。
体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始剤
アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物を
調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入っ
た2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイザ
ーにより4500rpmで10分撹拌し、組成物を造粒
した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、1
0時間重合を行った。重合反応終了後、反応性生物を冷
却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリーを
洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子を
得た。得られた磁性体分散樹脂粒子、すなわち、コア材
の真比重は2.4であった。
を被覆した。
0) Mw/Mn=2.9 Mw 42000 上記スチレン系共重合体を樹脂被覆量が前出の計算式か
ら0.8%になるようトルエン中に10%溶解し、キャ
リア被覆溶液を作製した。このキャリア被覆溶液を塗布
機(岡田工業社製:スピラコーター)により、塗布しな
がら乾燥させつつ上記コア材に塗布した。得られた塗布
後の磁性体分散樹脂キャリアを温度40℃で1時間乾燥
して溶剤を除去後、温度110℃で2時間加熱してコア
材表面を樹脂被覆層で被覆した樹脂被覆磁性体分散型樹
脂キャリアを得た。得られた樹脂被覆磁性体分散型樹脂
キャリアを電子顕微鏡による観察を行ったところ、コア
材が樹脂で均一に被覆されており、また、磁性体粒子が
被覆された表面に均一に実質上露出していることが確認
された。
った後、3本ロールミルでЗ回溶融混練し、冷却後ハン
マーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。
次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕し
た。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
8.1μmである負帯電性のシアン色の粉体(トナー)
を得た。得られたトナーの粒度分布は、4μm以下の粒
径についてN=34.2個数%、V=4.8体積%であ
り、16.0μm以上の粒径について0体積%であっ
た。また、N/V=7.6であり、NとN/Vの関係を
図2に示す。これは、本発明の範囲内に入っている。
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体1.0部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
度/湿度がN/N(23℃/60重量%RH)環境下で
トナー濃度4重量%となる様に混合し現像剤を得た。得
られた現像剤100gを250ccポリ瓶に入れ、ター
ブラミキサによる振とうを1時間行った。その後で現像
剤を取り出し、電子顕微鏡で現像剤の観察を行った。こ
の結果、キャリアからの磁性体の脱離、被覆剤のはが
れ、トナーによるフィルミング等認められなかった。ま
た、トナーの外添剤の脱離、埋没等も認められなかっ
た。
温度/湿度がL/L(15℃/10重量%RH)環境下
でトナー濃度10重量%となる様に混合し現像剤を得
た。これを同環境下でキヤノン製フルカラーレーザー複
写機CLC−500用現像器の中に入れ、外部モーター
駆動(周速300rpm)により空回転を30分行っ
た。
トラスト300Vとして画像出しを行った。この結果、
ベタ画像の濃度も十分であり、また、ハーフトーン部の
再現性、ライン画像の再現性も良好であった。
たところ、ベタ画像濃度、ハーフトーン部及びライン画
像の再現性ともに良好であった。
同様のものを用いた。このキャリアと、重量平均径4.
6μmであり、4μm以下の粒径についてN=62.8
個数%、V=32.2体積%である実施例1と同様の組
成のシアントナーを、温度/湿度がL/L(15℃/1
0%RH)環境下でトナー濃度4%となる様に混合し現
像剤を得た。これを用いて実施例1と同様の測定及びテ
ストを行った。振とう試験の結果、キャリア表面のトナ
ーフィルミングが観察された。また、画像出し試験の結
果、初期画像においては良好であったが、更に1万枚の
耐久試験を行なったところ、ハーフトーン部のガサツキ
が見られ、ライン画像の中ぬけ、画像濃度の低下が生じ
た。
した本発明における規定領域から外れている。
わりに45μmの還元鉄粒子を用いて、実施例1と同様
に実施例1で用いた被覆樹脂を被覆量0.9%となるよ
う被覆した。得られたキャリアと、実施例1で用いたも
のと同様のトナーとを実施例1と同様に混合し、現像剤
を得た。これを用いて実施例1と同様の測定及びテスト
を行った。
変化はなかったが、トナー表面の外添剤の埋没が観察さ
れた。また画像出し試験の結果、初期画像においてはハ
ーフトーン及び、ライン画像においては良好であった
が、更に1万枚の耐久画像出し試験を行なった結果、ハ
ーフトーンのガサツキ、ライン画像の乱れが生じた。
施例1で用いたキャリア被覆溶液の代わりに スチレン−メタクリル酸2−エチルヘキシル(40/6
0) Mw/Mn=20.2 Mw 110000 を用いて、樹脂被覆量が0.8%となる様にトルエン中
に10%溶解し、キャリア被覆溶液を作製した。
方法で塗布してキャリアコア材の表面を樹脂被覆層で被
覆したキャリアを得た。得られた樹脂キャリアを電子顕
微鏡で観察したところ、被覆状態は均一ではなかった。
ナーを用いて現像剤を得、この現像剤について、実施例
1と同様なテストを行った。
れ、また、若干の磁性体の脱離も観察された。さらに、
画像出し試験の結果、画像のムラが生じた。
のものを用いた。また、トナーは、下記のものを用い
た。
粒子を得た。得られた粒子の平均重量径は6.3μmで
あり、4μm以下の粒子についてN=38.2個数%、
V=38.2体積%であり、12.7μm以上の粒子に
ついて0体積%であった。また、N/V=3.3であ
り、これを図2にプロットすると本発明の領域範囲内に
入っている。得られた青色粒子に実施例1で用いたヘキ
サメチルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体1.
2部を実施例1と同様にして外添した。
3.5%となるように混合し現像剤を得た。これを実施
例1と同様にしてテストを行ったところ、実施例1と同
様に良好な結果が得られた。
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約50μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工製)に投入し、機械
的に球形化した。
てコア材を得た。得られたコア材の粒径は48μmであ
った。
様にして被覆層を設けて樹脂被覆キャリアを得た。
用いて、実施例1と同様のテストを行った。
画像出し試験において良好であった。
を得た。この粒子の粒径は54μmであった。
実施例1と同様にして被覆した。
溶解したキャリア被覆溶液を用いて実施例1と同様にし
て上記樹脂微粒子に被覆して、磁性体分散樹脂キャリア
を得た。
ナーを用いて、実施例1と同様なテストを行ったとこ
ろ、実施例1と同様に良好な結果が得られた。
としてフッ化カルシウムを用いて、水相中で撹拌を行い
つつ、徐々に温度80℃まで加温し、2時間重合を行っ
た。得られたコア材の粒径は38μmであった。この樹
脂粒子に実施例4で用いた被覆樹脂を樹脂被覆量1.1
%になる様に10%溶解したトルエン溶液を用いて実施
例3と同様にして被覆を行った。
を用いて実施例1と同様なテストを行ったところ、実施
例1と同様な良好な結果が得られた。
脂により被覆された磁性キャリアを用いれば、 (1)耐スペント性 (2)耐衝撃性(キャリア破壊の防止) (3)トナー劣化防止 (4)現像性 (5)感光体上へのキャリア付着の防止 (6)キャリアの抵抗の制御 (7)トナーの帯電性の安定化 を十分満足でき、特に小粒径トナーを用いた現像剤にお
いて、現像剤劣化を軽減し、高品質の画像を長期にわた
って安定して提供することができる。
定するための装置を模式的に示した概略図である。
を満足する領域を示す図である。
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約50μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。
Claims (7)
- 【請求項1】 少なくともトナーおよびキャリアを有す
る電子写真用現像剤において、 該トナーの粒度分布が、4μm以下の粒径について1
7〜60個数%であり、4〜8μmの粒径について10
〜50個数%であり、16.0μm以上の粒径について
2.0体積%以下であり、且つ、該トナーの体積平均粒
径が4〜10μmであり、4μm以下のトナー粒子群が
下記式 N/V=−0.32N+k N:4μm以下の粒径を有するトナー粒子の個数%、但
し17〜60の正数 V:4μm以下の粒径を有するトナー粒子の体積% k:13〜20の正数 を満たし、かつ、該キャリアが結着樹脂中に磁性体を
分散させてなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂によ
り被覆してなる磁性体分散型キャリアであり、該コア材
表面を被覆する樹脂がスチレン−アクリル系重合体より
なり、該共重合体の重量平均分子量が30000〜70
000であり、重量平均分子量/個数平均分子量が2〜
10であることを特徴とする電子写真用現像剤。 - 【請求項2】 該キャリアの真比重が、1.5〜5.0
であることを特徴とする請求項1に記載の現像剤。 - 【請求項3】 該コア材中に分散される磁性体の磁気力
が、磁場10Kエルステッドのもとで60emu/g以
上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像
剤。 - 【請求項4】 該キャリアの粒径が10μm〜60μm
であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の現像
剤。 - 【請求項5】 該キャリアの比抵抗が107 Ω・cm〜
1014Ω・cmであることを特徴とする請求項1乃至4
に記載の現像剤。 - 【請求項6】 結着樹脂中に磁性体を分散させてなる該
コア材が、重合法によって生成されることを特徴とする
請求項1乃至5に記載の現像剤。 - 【請求項7】 該トナーの表面に少なくとも1種類以上
の添加物が添加されていることを特徴とする請求項1乃
至6に記載の現像剤。
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- 1991-10-01 JP JP27888891A patent/JP3218402B2/ja not_active Expired - Fee Related
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