JPH0593949U - 四輪駆動作業車の走行動力伝達装置 - Google Patents

四輪駆動作業車の走行動力伝達装置

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JPH0593949U
JPH0593949U JP7384791U JP7384791U JPH0593949U JP H0593949 U JPH0593949 U JP H0593949U JP 7384791 U JP7384791 U JP 7384791U JP 7384791 U JP7384791 U JP 7384791U JP H0593949 U JPH0593949 U JP H0593949U
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speed
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JP7384791U
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Inventor
口 博 晴 川
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セイレイ工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) [目的] 設定角度以上のステアリング操作でもって倍
速機構を作動させて前後輪駆動に速度差を生ぜしめて行
う車体旋回が、素早く行われるように改良された四輪駆
動車の走行動力伝達装置を提供する。 [構成] 前車軸ケ−スの入力部に増速比の大なる前輪
用倍速機構を介装するとともに、後車軸ケ−スの入力部
に、前輪用倍速機構よりも増速比の小なる後輪用倍速機
構を介装し、両倍速機構を設定角度以上のステアリング
操作に連動して同時に作動状態に切り換えるように構成
した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、四輪駆動作業車における走行動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トラクタの如き四輪駆動作業車は、前二輪の転向操作に、片ブレ−キ操作を併 用して旋回する前輪操舵方式に構成されるのが一般的であるが、かかる操舵方式 のものでは、旋回径が大きくなって局地作業ができ難いとか、土の引きずりによ り圃場が荒されるといった問題がある。 このため、最近では、設定角度を越えるステアリング操作が行われると、後輪 回転速度に比べて前輪の回転速度を自動的に早くする倍速機構を走行伝動系に組 み入れて、旋回時に生ずる上記の問題をなくするように図ったものがみられるよ うになっている(例えば、特開昭64−41424号公報参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、この種の従来のものは、前輪を支持する前車軸ケ−スにおける差動 機構の入力部に倍速機構を介装し、通常は、倍速機構が非作動状態に保たれて前 輪と後輪が等速回転される四輪駆動走行が行われ、設定角度以上のステアリング 操作が行われると、倍速機構が自動的に作動状態に切り換わって、四輪駆動走行 のときと同じ速度で駆動される後輪に対して、前輪は倍速機構で増速された動力 によって駆動されて旋回走行ができるようになっている。 したがつて、前輪の増速駆動で、旋回時における前輪の抵抗が減少されて旋回 径が小さくはなるのであるけれども、その旋回走行は、通常の四輪駆動走行の時 と同じ速度で駆動される後輪の駆動力によって行われるので、旋回時間までを短 縮できるまでには至らず、殊に、低速での四輪駆動走行状態のままでステアリン グ操作して旋回する場合には、低速での旋回に時間がかかって作業能率がよくな く、また、素早い旋回がされないから、湿地などでは依然として土の引きずりが 大で圃場が荒される度合いが大きくなるといった難点があった。
【0004】 本考案は、このような難点に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ ろは、設定角度以上のステアリング操作でもって倍速機構を作動させて前後輪駆 動に速度差を現出して行う小旋回を、素早く行うことができるように改良した四 輪駆動作業車の走行動力伝達装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本考案における四輪駆動車の走行動力伝達装置は、前車軸ケ−スの 入力部に増速比の大なる前輪用倍速機構を介装するとともに、後車軸ケ−スの入 力部に、前輪用倍速機構よりも増速比の小なる後輪用倍速機構を介装し、両倍速 機構を設定角度以上のステアリング操作に連動して同時に作動状態に切り換える ようにしたことを特徴とするものである。
【0006】
【考案の作用及び効果】
本考案装置が実施された四輪駆動車が通常走行されるときは、車体を直進状態 に保つため、或いは方向修正のためのステアリングが行われるだけで、その操作 は設定された角度範囲内で行われるだけであるから、前輪用倍速機構および後輪 用倍速機構は非作動状態のままに保たれ、前輪および後輪が等速駆動される車輪 駆動が行われる。 ついで、圃場の枕地部分などにおいて車体を旋回するに際し、設定角度範囲を 越えたステアリング操作がなされると、そのステアリング操作によって前輪用倍 速機構および後輪用倍速機構が共に作動状態に切り換わる。 しかして、前車軸ケ−スに支持された前二輪が、増速比の大なる前輪用倍速機 構によって増速された動力で駆動されるとともに、後車軸ケ−スに支持された後 二輪が、前輪用倍速機構よりも増速比の小なる後輪用倍速機構によって与えられ る増速動力で駆動されるのであり、前後輪の双方が増速駆動されることによって 素早い旋回がなされるのであるけれども、この増速旋回は、前輪用倍速機構と後 輪用倍速機構の速度比が前述のように異なっていて、前輪>後輪の速度関係で行 われるので、旋回径の小さな状態で行われるのである。 したがって、本考案装置によれば、設定角度以上のステアリング操作でもって 倍速機構を作動させて前後輪駆動に速度差を現出して行う小旋回を素早く行うこ とができることになって作業能率が向上し、湿地での旋回も素早い旋回により土 の引きずりの少ない状態で行うことができることとなった。
【0007】
【実施例】
次に、四輪駆動作業車の一つである農用トラクタに本考案を適用した実施例に ついて、図面を参照して説明する。 図1は本考案装置を実施した農用トラクタの全体側面図、図2は本考案による 走行動力伝達装置を示す系統図、図3は走行動力伝達装置中の倍速機構を抽出し 拡大して示した説明図である。
【0008】 図1において、農用トラクタは、車体(5)の下方に装設する前二輪(6)と後二 輪(7)を、車体上に搭載するエンジン(8)を駆動源とする走行動力伝達装置で駆 動して走行し、座席(9)とステアリング機構(10)及び各種の操作具類等からな る搭乗運転部において運転操作できるように構成されている。 また、図示を省略しているけれども、車体(5)の後尾部には油圧機構により昇 降作動するヒッチが設けられ、該ヒッチに各種の作業機を装着して作業できるよ うになっている。
【0009】 前二輪と後二輪を駆動する走行動力伝達装置は、図2に示しているいるように 構成されている。 図2において、(11)は走行ミッションであり、この走行ミッションは、主変 速装置(12)と副変速装置(13)とからなり、主変速装置の入力軸(14)がメイ ンクラッチ(15)を介して前記エンジンの出力部に連動連結されるとともに、出 力軸(16)(17)が前後に突設されている。そして、前方の出力軸(16)が、前 二輪(6)の駆動系に動力を投入する前輪駆動軸、後方の出力軸(17)が、後二輪 (7)の駆動系に動力を投入する後輪駆動軸となっている。
【0010】 前輪駆動軸(16)によって動力を投入される前輪駆動系は、前車軸ケ−ス(1) に収容され、前輪差動機構(18)と、その左右ヨ−ク軸(19)(19)に連動する ギヤ群(20)(20)とからなり、ギヤ群(20)(20)を経た動力でもって左右の 前輪(6)(6)を駆動するように構成され、また、左右の前輪(6)(6)はキングピ ン回りに転向可能となっている。 そして、上記差動機構(18)の入力部と前輪駆動軸(16)との間に、前輪用倍 速機構(2)が介装されている。
【0011】 一方、後輪駆動軸(17)によって動力を投入される後輪駆動系は、後車軸ケ− ス(3)に収容され、後輪差動機構(21)と、その左右ヨ−ク軸(22)(22)に連 動するギヤ群(23)(23)とからなり、ギヤ群(23)(23)を経た動力でもって 左右の後輪(7)(7)を駆動するように構成されており、後輪差動機構(21)の入 力部と後輪駆動軸(17)との間には、上記前輪用倍速機構(2)よりも増速比の小 なる後輪用倍速機構(4)が介装されている。
【0012】 前輪用倍速機構(2)と後輪用倍速機構(4)とは、前述したように、増速比が前 輪用>後輪用に設定されている点で異なるだけで、メカニカル構造としては、両 者ほぼ同様であるので、以下は、図3に示している前輪倍速機構(2)に代表させ て説明する。 図3において、センタ−ピンでもって車体(5)に取り付けられる前車軸ケ−ス (1)は、後方に向けて延出する筒状ケ−シング(24)を備えており、その筒状ケ −シング(24)の中途部が軸受(25)によって支持されている。
【0013】 筒状ケ−シング(24)の内部には、前輪差動機構(18)のギヤ列に噛合するベ ベルギヤ(26)を前端に具備したピニオン軸(27)と、後端を自在継手(28)に よって前輪駆動軸(16)に連動連結した前輪用倍速機構の入力軸(29)とが、前 輪差動機構(18)から前輪駆動軸(16)に向けて直列に配設されている。 また、ピニオン軸(27)の略全長にわたって同心円的に且つ相対回転自在に中 間回転筒(30)が取付けられ、該中間回転筒(30)の前端には、軸線方向に摺動 自在で中間回転筒(30)と一体的に回転する摺動カム体(31)が取付けられ、こ の摺動カム体(31)がドッグクラッチ(32)を介して、ピニオン軸(27)に設け られたフランジ(33)と接離自在に係合されている。 なお、摺動カム体(31)は、そのホ−ク溝に嵌入している揺動ホ−ク(34)に よって軸線方向に移動されるものとなっており、前記揺動ホ−ク(34)は、図1 にみられるステアリング機構(10)に連動結合されて、ステアリング機構(10) が設定角度を越える操作がされると、ドッグクラッチ(33)を離脱作動させるよ うに構成されている。
【0014】 また、中間回転筒(30)の中途であって、摺動カム体(31)に隣接した部位に は多板クラッチ(35)が設けられ、該多板クラッチ(35)は、摺動カム体(31) の軸線方向移動によって、中間回転筒(30)を筒状ケ−シング(24)に固定して その回転を停止するようになっている。 さらに、ピニオン軸(27)の後端には増速用デフ機構(36)が設けられており 、この増速用デフ機構(36)は、次のように構成されている。 ピニオン軸(27)の後端回りに同心円的に且つ自在にハウジングを取付け、そ のハウジングの内面に前記ピニオン軸(27)の軸線と直交する方向に軸線を有す るベベルギヤを取付け、該ベベルギヤの前面と後面とを、それぞれピニオン軸の 後端に固着したベベルギヤと、中間回転筒(30)の後端に一体的に形成したベベ ルギヤとに噛合させ、さらに、ハウジングの前端に設けた内歯車を、前輪用倍速 機構の入力軸(29)の後端に形成した外歯車部と噛合させている。
【0015】 以上のような構成において、ステアリング機構(10)が設定角度を越えない範 囲内で動かされる場合は、揺動ホ−ク(34)が作動されないので、多板クラッチ (35)も作動せず、中間回転筒(30)は筒状ケ−シング(24)に固定されされて おらず、中間回転筒(30)はドッグクラッチ(33)によってピニオン軸(27)と 一体的に連結された状態にある。 したがって、前輪駆動軸(16)の回転は、前輪用倍速機構の入力軸(29)から 増速用デフ機構(36)のハウジングに伝達されるが、増速用デフ機構(36)のベ ベルギヤ群、ピニオン軸(27)、中間回転筒(30)は、前輪駆動軸(16)と同一 速度で回転し、その回転動力が前輪駆動系の入力部に投入される。つまり、前輪 増速駆動は行われない。 ついで、ステアリング機構(10)が設定角度を越えて操舵作動されると、それ によって揺動ホ−ク(34)が動かされて多板クラッチ(35)が作動し、中間回転 筒(30)が筒状ケ−シング(24)に固定されるとともに、ドッグクラッチ(33) の離脱によってピニオン軸(27)と中間回転筒(30)の結合が解かれる。 故に、前輪駆動軸(16)の回転は、前輪用倍速機構の入力軸(29)から、増速 用デフ機構(36)で増速され、その増速された回転動力が前輪駆動系の入力部に 投入されることとなる。
【0016】 なお、前輪用倍速機構(2)が、上述のようにして非作動状態、作動状態に切り 換えられるときには、後輪用倍速機構(4)も同様に切り換え作動されるのであっ て、既に説明したように、前輪用倍速機構(2)の増速比>後輪用倍速機構(4)の 増速比の関係に設定されているので、設定角度以上のステアリング操作でもって 倍速機構を作動させて前後輪駆動に速度差を現出して行う車体旋回が、素早く行 われるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案装置を実施した農用トラクタの全体側面
図である。
【図2】本考案による走行動力伝達装置を示す系統図で
ある。
【図3】走行動力伝達装置中の倍速機構を抽出し拡大し
て示した説明図である。
【符号の説明】
1 前車軸ケ−ス 2 前輪用倍速機構 3 後車軸ケ−ス 4 後輪用倍速機構

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前車軸ケ−ス(1)の入力部に増速比の大
    なる前輪用倍速機構(2)を介装するとともに、後車軸ケ
    −ス(3)の入力部に、前輪用倍速機構(2)よりも増速比
    の小なる後輪用倍速機構(4)を介装し、両倍速機構(2)
    (4)を設定角度以上のステアリング操作に連動して同時
    に作動状態に切り換えるようにしてあることを特徴とす
    る四輪駆動作業車の走行動力伝達装置
JP7384791U 1991-08-20 1991-08-20 四輪駆動作業車の走行動力伝達装置 Pending JPH0593949U (ja)

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