JP2721754B2 - 作業車の伝動構造 - Google Patents

作業車の伝動構造

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JP2721754B2 JP3078775A JP7877591A JP2721754B2 JP 2721754 B2 JP2721754 B2 JP 2721754B2 JP 3078775 A JP3078775 A JP 3078775A JP 7877591 A JP7877591 A JP 7877591A JP 2721754 B2 JP2721754 B2 JP 2721754B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン出力を操向後
輪と非操向前輪に分岐伝達するノースピン差動機構を設
け、直進走行状態におけるノースピン差動機構の前記操
向後輪側の周速度が非操向前輪側の周速度よりも大とな
るよう構成してある作業車の伝動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記作業車の伝動構造において、従来で
は、特開平2‐204135号公報に開示されているよ
うに、ノースピン差動機構と非操向前輪との間の伝動系
に、操向後輪が設定角以上の操向状態となると自動的に
切り作動するクラッチを介装するよう構成し、操向後輪
に対しては、ノースピン差動機構から直接、動力を供給
するよう構成したものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構造は、直進
状態においては非操向前輪の周速度が操向後輪の周速度
よりも速いので、ほぼ非操向前輪のみによる駆動状態と
なり、旋回時においてはクラッチ切り作動により操向後
輪のみによる駆動状態となって、非操向前輪のスリップ
の発生等による走行面の荒れを防止して、小回り旋回を
行えるよう構成したものである。
【0004】ところが、上記従来構造では、直進走行状
態において、平坦地を走行する場合には周速度の速い非
操向前輪により安定的に走行駆動することができるけれ
ども、操向後輪はノースピン差動機構を介して駆動状態
を維持しているので、例えば、下り坂を比較的高速で走
行する際には、周速度が遅い当該操向後輪に対して、所
謂エンジンブレーキが強く効いてしまい、引きずり状態
となって車輪が振らついて不安定な走行状態になるおそ
れがあり改善の余地があった。本発明は上記不具合点を
解消することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴構成は、エ
ンジン出力を操向後輪と非操向前輪に分岐伝達するノー
スピン差動機構を設け、直進走行状態におけるノースピ
ン差動機構の操向後輪側の周速度が非操向前輪側の周速
度よりも小となるよう構成してある作業車の伝動構造に
おいて、ノースピン差動機構と操向後輪との間に後輪用
クラッチを介装し、かつ、ノースピン差動機構と非操向
前輪との間に、操向後輪の操向切れ角が所定角度以上に
なると切り作動される前輪用クラッチを介装してあるこ
とである。
【0006】又、操向後輪が車幅中央の縦軸芯周りで操
向回動するものであるとか、走行速度の高速側への切り
換え操作に伴って、後輪用クラッチを切り作動するよう
に、変速操作具と後輪用クラッチとを連係するもの、或
いは、作業用動力取り出し軸に対する伝動系に介装した
作業用クラッチを切り操作すると、後輪用クラッチを切
り作動するよう連係すれば好都合である。
【0007】
【作用】操向後輪側の周速度が非操向前輪側の周速度よ
りも小となるノースピン差動機構の機能により、荒れ地
や傾斜地等においてもスリップ少なく走破性に優れた4
輪駆動状態としながらも、通常の作業走行時には前輪駆
動状態、すなわち引張り駆動に近い状態にすることがで
き、比較的安定した走行状態が得られる。
【0008】非操向前輪と操向後輪との周速度差の絶対
値が顕著になる移動走行等の高速での直進走行状態にお
いては、後輪用クラッチを切り操作しておくと、非操向
前輪のみが駆動される完全な引張り駆動状態になり、操
向後輪は非駆動の自由回転状態に設定される。従って、
前述したように操向後輪が機体に対する制動力を生じる
ような状態になることがなく、円滑に接地転動するもの
となり、非操向前輪による前輪駆動状態による安定的な
走行状態が得られる。尚、高速直進走行は、舗装路等の
整地された路面での移動となることから、4輪駆動状態
にしなくても特に不都合がない。
【0009】そして、操向後輪の操向角を限界まで切る
等、4輪駆動状態での小回り旋回を車輪スリップ無く円
滑に行わせるには、理論上、非操向前輪よりも操向後輪
の駆動速度を相当に速くする必要があるが、ノースピン
差動機構による非操向前輪と操向後輪との周速度差は、
通常の作業走行時、すなわち比較的低速でほぼ直進走行
する状態を想定しての僅かなものに設定されるので、前
述した円滑な小回り旋回状態を現出させる機能まで満た
すことは困難である。
【0010】そこで、操向後輪の切れ角が所定値以上に
なると前輪用クラッチが切りとなるように連係してある
ので、旋回時における転動軌跡の旋回半径が非操向前輪
よりも大となる操向後輪のみの2輪駆動状態となり、非
操向前輪のスリップの発生等による走行面の荒れを防止
して、円滑良好に小回り旋回できるようになる。つま
り、前述したノースピン差動機構の採用により、通常作
業時では4輪駆動による優れた走行性能と引張り的駆動
による安定走行との双方を得ながら、高速直進走行時で
のふらつきや小回り旋回時での車輪スリップ等の不都合
現象を解消させることが可能となったのである。
【0011】尚、後輪用クラッチを高速走行状態におい
てのみ切り作動するよう変速操作具と連係するもの、又
は、作業用クラッチが切り状態では非作業状態であると
判断して後輪用クラッチを切り作動する連係構造のもの
に構成しておくと、低速での作業走行時における旋回作
動を阻害することなく、高速走行時の走行安定性が自動
的に確保できるものとなる。
【0012】
【発明の効果】その結果、旋回走行時には操向後輪が駆
動して円滑な旋回走行を行え、直進走行時には非操向前
輪のみによる走行駆動により、特に高速走行状態におけ
る車輪の振らつき等の生じない安定した走行状態を得ら
れるといった具合に、通常作業時での高い走破性と優れ
た走行安定性との両立を図りながら、高速直進走行時や
小回り旋回時での不都合現象を解消できるものが得られ
た。
【0013】又、変速操作具や作業用クラッチと連係さ
せるようにすると、後輪用クラッチの専用の入り切り操
作が不要で、煩わしさがなく、かつ、操作忘れも生じな
いので高速走行安定性を更に確実に享受できるものとな
る。
【0014】
【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図4
に作業車の一例としての乗用型芝刈機を示している。こ
の芝刈機は、走行機体の前方にモーア1を連結するとと
もに、機体後部にモーア1により刈取られた芝草を回収
する集草容器2を配備し、機体前部に操縦部3を配設し
て構成してある。走行機体は、左右間隔の大きな左右一
対の非操向型前輪4,4と左右間隔が小さく機体幅方向
中央の縦軸芯Y周りで一体的に操向回動自在な一対の後
輪5,5とを備えるとともに、前輪4,4及び後輪5,
5夫々を走行駆動して走行する4輪駆動状態と前輪4,
4のみ、あるいは後輪5,5のみを駆動する2輪駆動状
態とに切り換え自在に構成してある。以下、伝動構造に
ついて説明する。
【0015】図1に示すように、機体前後中央下部にエ
ンジン6を搭載し、このエンジン6の動力をベルト伝動
機構7を介して静油圧式無段変速装置8に供給する一
方、ベルトテンション式動力取出しクラッチ9、動力取
出し軸10を介してモーア1に伝えるよう構成してあ
る。無段変速装置8の変速後の出力はギア式副変速装置
15を介して中央ノースピン差動機構12に伝えられ、
この中央ノースピン差動機構12において、前輪用差動
機構13及び後輪用差動機構14夫々に分岐させて供給
するよう伝動系を構成してある。
【0016】詳述すると、図3に示すように、無段変速
装置8の出力が、ギア式副変速装置15を介して中央ノ
ースピン差動機構12に入力されて前輪用伝動軸16と
後輪用伝動軸17とに分岐され、前輪用伝動軸16から
ギア連動された多板摩擦式前輪用クラッチ18及び前輪
用差動機構13を介して前車軸19に伝えられ、後輪用
伝動軸17からベベルギア機構20、中継伝動軸21及
び後輪用差動機構14を介して後輪駆動軸22に伝えら
れるよう構成してある。又、前後車輪4,5がほぼ平行
姿勢となる直進走行状態においては、前輪4,4の周速
度が後輪5,5の周速度よりも僅かに大となるよう設定
してある。
【0017】前輪用クラッチ18は、後輪5,5の操向
切れ角が所定角度〔例えば約60度〕以上になると、自
動的に切り作動して、小半径旋回走行時には後輪5,5
のみ駆動する2輪駆動状態に設定されるよう構成してあ
る。つまり、ステアリングハンドル23の操作により、
ステアリング制御バルブVが後輪5,5の操向駆動用ス
テアリングシリンダ24を操作量に応じて駆動するよう
ステアリング操作系を構成し、図5に示すように、ステ
アリングギア25が所定角度揺動すると、接当部材26
を接当駆動して、リンク機構27を介して前輪用クラッ
チ18の操作レバー11を切り操作するよう連係してあ
る。尚、ステアリング操作系は、後輪5,5が直進状態
から左右に約90度操向揺動可能に構成され、前車軸軸
芯上の車幅中央を旋回中心として小半径旋回を行えるよ
う構成してある。
【0018】そして、中央ノースピン差動機構12と後
輪用差動機構14との間に、伝動断続用としての後輪用
クラッチ28を介装するとともに、副変速装置15の高
速側への切り換え操作に伴ってこの後輪用クラッチ28
が切り作動するよう連係してある。
【0019】詳述すると、図3に示すように、後輪用ク
ラッチ28は、後輪用伝動軸17とベベルギア支持軸2
9とを相対回転自在に連ねて配備するとともに、これら
の軸に亘って共にスプライン嵌合する状態と後輪用伝動
軸17のみに噛み合う状態とにスライド自在なシフトギ
ア30を設け、図2に示すように、このシフトギア30
を操作するシフトフォーク31を、副変速操作レバー3
2〔変速操作具の一例〕の操作により揺動操作される操
作アーム33にロッド34を介して高速側への操作によ
りクラッチ切り側に操作されるよう連動連結してある。
【0020】従って、副変速装置15を低速側に設定し
て、芝刈り作業を行う場合には、直進走行並びに緩やか
な回行時のいずれにおいても4輪駆動状態に設定され、
しかも、このとき前輪4,4の周速度が後輪5,5の周
速度よりも僅かに速く、主に前輪4,4による駆動によ
り安定した走行を行える。又、急旋回時には前輪用クラ
ッチ18が切り作動されて後輪5,5のみが駆動状態と
なり、前輪4,4が非駆動状態となって左右前輪4,4
が逆向き回動自在となり前車軸軸芯上の左右中央位置を
旋回中心として旋回走行することが可能で小半径旋回が
可能となる。
【0021】そして、路上走行において、副変速装置1
5を高速側に設定して高速走行する場合には、後輪用ク
ラッチ28が切り状態となり、常に前輪4,4の駆動の
みにより、周速度の遅い後輪5,5が下り坂でのエンジ
ンブレーキに起因する振らつき等のない安定した走行が
行えるものとなる。
【0022】〔別実施例1〕 後輪用クラッチ28は、副変速装置15の操作系に連動
するものに代えて、動力取出し軸10に対する伝動断続
用動力取出しクラッチ9の切り操作に連動して切り操作
されるよう構成するものであっても良い。
【0023】〔別実施例2〕 後輪は左右一対設けるものに代えて、1個の車輪で構成
しても良い。
【0024】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】伝動系統図
【図2】クラッチ操作連係機構を示す側面図
【図3】伝動機構の断面図
【図4】芝刈機の全体側面図
【図5】操向角度検出機構の平面図
【符号の説明】
4 非操向前輪 5 操向後輪 9 作業用クラッチ 10 作業用動力取出し軸 12 ノースピン差動機構 18 前輪用クラッチ 28 クラッチ 32 変速操作具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸越 義和 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 川原 好博 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 昭63−106138(JP,A) 特開 昭61−89126(JP,A) 実開 昭61−175081(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力を操向後輪(5)と非操向
    前輪(4)に分岐伝達するノースピン差動機構(12)
    を設け、直進走行状態における前記ノースピン差動機構
    (12)の前記操向後輪(5)側の周速度が非操向前輪
    (4)側の周速度よりもとなるよう構成してある作業
    車の伝動構造であって、前記ノースピン差動機構(12)と前記操向後輪(5)
    との間に後輪用クラッチ(28)を介装し、かつ、前記
    ノースピン差動機構(12)と前記非操向前輪(4)と
    の間に、前記操向後輪(5)の操向切れ角が所定角度以
    上になると切り作動される前輪用クラッチ(18)を介
    装してある 作業車の伝動構造。
  2. 【請求項2】 前記操向後輪(5)が車幅中央の縦軸芯
    周りで操向回動するものである請求項1に記載の作業車
    の伝動構造。
  3. 【請求項3】 走行速度の高速側への切り換え操作に伴
    って、前記後輪用クラッチ(28)を切り作動するよう
    に、変速操作具(32)と前記後輪用クラッチ(28)
    とを連係してある請求項1又は2に記載の作業車の伝動
    構造。
  4. 【請求項4】 作業用動力取り出し軸(10)に対する
    伝動系に介装した作業用クラッチ(9)を切り操作する
    と、前記後輪用クラッチ(28)を切り作動するよう連
    係してある請求項1又は2に記載の作業車の伝動構造。
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JPS6189126A (ja) * 1984-10-05 1986-05-07 Nissan Motor Co Ltd 車両用駆動力伝達装置
JPS61175081U (ja) * 1985-04-22 1986-10-31
JPS63106138A (ja) * 1986-10-23 1988-05-11 Nippon Denso Co Ltd 四輪駆動車の動力トルク可変分配装置

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