JP2506646Y2 - トランスファの構造 - Google Patents

トランスファの構造

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JP2506646Y2 JP1988161286U JP16128688U JP2506646Y2 JP 2506646 Y2 JP2506646 Y2 JP 2506646Y2 JP 1988161286 U JP1988161286 U JP 1988161286U JP 16128688 U JP16128688 U JP 16128688U JP 2506646 Y2 JP2506646 Y2 JP 2506646Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車輌のトランスファの構造に関する。
(従来の技術及び解決すべき課題) 自動車の前後4本のタイヤ全てが駆動力を持つ構造の
四輪駆動車(全輪駆動車)は、二輪駆動車とは比較にな
らない走破能力が生まれる。従来は、ジープに代表され
るクロスカントリカーに使用されていたが、近年では乗
用車にも採用されてきている。四輪駆動には、常時四輪
を駆動するフルタイム式と、通常は二輪のみを駆動し、
いざという時に四輪に駆動をかけるパートタイム式とが
ある。四輪駆動車においては、変速機の後方に動力分配
装置(トランスファ)を付設して前、後輪への動力分配
を行っており、動力分配装置は、手動切替方式と常時四
輪駆動方式とに分類される。
動力分配装置は、前後輪へ動力を分配すると共に、高
速及び低速の二つの変速比を持つ構造のものが多く、手
動切替方式の場合変速レバーの操作により、二輪駆動高
速(2H)、四輪駆動高速段(4H)、四輪駆動低速段(4
L)、中立(N)等のチェンジポジションが得られる。
ところで、動力分配装置(センタディファレンシャ
ル)に、デフロック機構を付設して通常走行時にはセン
タディファレンシャルの機能をオン(デフフリー)にし
て前後輪の回転速度差を吸収させ、悪路、雪道等での走
行時にはセンタディファレンシャルの機能をオフ(デフ
ロック)にして走破性を高めるようにしているものが知
られている。
一般に、二輪駆動と四輪駆動とを切り換えて走行する
場合、燃費やタイヤの摩耗等を考慮して、通常の走行時
には、二輪駆動で走行し、路面が凍結した低μ路等にな
ったときにはデフフリーの四輪駆動に切り換えて走行
し、デフフリー四輪駆動状態でも走行できないような悪
路になったときにデフロック四輪駆動に切り換えること
となる。
従来の二輪/四輪の切換パターンは、二輪駆動、デフ
ロック四輪駆動、デフフリー四輪駆動の順序となってい
るために路面状態に応じて駆動状態を切り換える場合の
操作性が悪い。例えば、二輪駆動で走行しているときに
路面の凍結などにより路面状態が悪化して低μ路になっ
た場合にはデフフリー四輪駆動に切り換えればよい。し
かしながら、上記従来の切換パターンでは、二輪駆動か
らデフロック四輪駆動に切り換えた後、デフフリーの四
輪駆動に切り換える必要がある。デフロック四輪駆動
は、デフフリー四輪駆動でも走行できないような悪路に
なったときに切り換えれば良く、従って、二輪駆動から
デフロック四輪駆動に切り換える場合にも、デフフリー
四輪駆動からデフロック四輪駆動に切り換える方が好ま
しく、二輪駆動状態から直接デフロック四輪駆動状態に
切り換える切換パターンでは操作性が悪い。
本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、2輪駆
動、デフフリー4輪駆動、デフロック4輪駆動の切り換
えにおける操作性の向上を図るようにしたトランスファ
の構造を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために本考案によれば、変速機か
らの駆動力をフロントアウトプットシャフト及びリヤア
ウトプットシャフトに選択的に伝達するトランスファの
構造において、前記変速機からの駆動力が入力される入
力軸と、前記入力軸の回転を低速状態又は高速状態に変
速し前記入力軸と同軸に設けられた出力軸に出力する変
速機構部と、前記出力軸の回転が入力され前輪側サイド
ギヤ及び後輪側サイドギヤに駆動力を分配するセンタデ
フアッセンブリと、前記前輪側サイドギヤからの駆動力
が選択的に伝達され連結部材を介して前記フロントアウ
トプットシャフトに連結されたフロントドライブスプロ
ケットとを備え、前記出力軸に一体的に設けられた第1
ギヤと、前記前輪側サイドギヤに一体的に設けられ前記
第1ギヤと同径の第2ギヤと、前記フロントドライブス
プロケットに一体的に設けられ前記第1ギヤと同径の第
3ギヤと、前記第1ギヤと第2ギヤと第3ギヤとの外周
に軸方向に摺動可能に噛み合い、第1の位置で前記第1
ギヤと第2ギヤとに噛み合い、第2の位置で前記第2ギ
ヤと第3ギヤとに噛み合い、第3の位置で前記第1ギヤ
と第2ギヤと第3ギヤとに噛み合うスリーブとで構成さ
れた2/4切替センタデフロック機構部とを有すると共
に、前記第1位置、第2位置、第3位置が、車両前後方
向に沿って前方から第1位置、第2位置、第3位置の順
に配置されている構造としたものである。
(作用) 2/4切替センタデフロック機構部において切替パター
ンが、2輪駆動、デフフリーの4輪駆動、デフロックの
4輪駆動の順に配置されており、この切替をシフトレバ
ーに連動させることにより、駆動状態を切り換える場
合、通常走行では先ず2輪駆動で走行し、低μ路等によ
り4輪駆動が必要な路面になったときデフフリーの4輪
駆動に切り換え、デフフリーの4輪駆動でも走行できな
いような悪路になったとき始めてデフロックの4輪駆動
に切り換える。このように駆動状態の切替パターンを、
2輪駆動、デフフリーの4輪駆動、デフロックの4輪駆
動の好ましい順で達成することができる。
(実施例) 以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳述す
る。
第1図は本考案を適用したパートタイム仕様のトラン
スファの断面を示し、トランスファ1のケーケング2
は、トランスファケース3と、当該トランスファケース
3の一端にボルトにより着脱可能に装着されるチェーン
カバー4と、当該チェーンカバー4の一端にボルトによ
り着脱可能に装着されるリヤカバー5とにより構成され
ている。また、トランスファケース3とチェーンカバー
4とによりフロントアウトプットシャフト収納部6が一
体的に構成されている。
ケーシング2内には、副減速機10と、2/4切替センタ
デフロック機構部11と、フロントドライブスプロケット
12と、センタデフアセンブリ13と、リヤアウトプットシ
ャフト14が収納されており、フロントアウトプットシャ
フト収納部6内にはフロントアウトプットシャフト15が
収納されている。そして、フロントドライブスプロケッ
ト12と、フロントアウトプットシャフト15のプロケット
16とはチェーン17により連結されている。
ケーシング2の略中心には同一直線上に副減速機10の
入力軸20と、出力軸21と、リヤアウトプットシャフト14
とが配置されている。入力軸20は中空軸とされ、その略
中央をベアリング22を介してトランスファケース3に回
転可能に軸支され、出力軸21の一端はベアリング23を介
してトランスファケース3に回転可能に軸支されてい
る。リヤアウトプットシャフト14の一端はベアリング24
を介してチェーンカバー4に回転可能に軸支されてい
る。
リヤアウトプットシャフト14の一端にはベベルギヤ14
aが一体に形成されている。そして、出力軸21の一端は
入力軸の他端に回転可能に遊貫され、他端はリヤアウト
プットシャフト14のベベルギヤ14aの端面の軸心に穿設
された軸穴にベアリングを介して相対回転可能に軸支さ
れている。また、フロントアウトプットシャフト15は収
納部6内に前記出力軸21と平行に配置され、ベアリング
25、25を介して回転可能に軸支されている。
副減速機10の入力軸20の他端には歯車30とハブ31とが
一体的に形成されており、出力軸21の一端にはハブ32と
歯車33とが装着されている。ハブ32は出力軸21にスプラ
イン結合により相対回転不能に外嵌されて当該出力軸21
と一体的に回転可能とされ、歯車33は当該出力軸21に対
して相対回転可能に装着されている。また、歯車33には
ハブ32と対向してハブ34が一体的に形成されている。
スリーブ35はハブ31、32及び34間に外嵌可能に配置さ
れて、ハブ31と32、又はハブ32と34とを選択的に連結す
る。減速歯車36は、両端がトランスファケース3に支持
されたシャフト37に回転可能に軸支され、入力軸20の歯
車30と出力軸21の歯車33とに噛合している。
2/4切替センタデフロック機構部11は、二輪駆動と四
輪駆動とを切り替えると共に、センタデフアセンブリ13
をロックするためのものである。この2/4切替センタデ
フロック機構部11のデフロックハブ40は出力軸21にスプ
ライン結合により相対回転不能に外嵌固定されている。
また、この出力軸21には、中空のフロントサイドギヤ41
の軸部がベアリングを介して相対回転自在に外嵌されて
おり、当該フロントサイドギヤ41の軸部の一端に2/4ハ
ブ42がスプライン結合により相対回転不能に外嵌固定さ
れている。このフロントサイドギヤ41の軸部の他端には
ベベルギヤ41aが一体に形成されている。
フロントドライブスプロケット12の軸部は前記フロン
トサイドギヤ41の軸部にベアリングを介して相対回転可
能に外嵌されており、当該軸部の一端には2/4ハブ42と
対向してフロントドライブスプロケットクラッチギヤ
(以下単にクラッチギヤという)43が固着されている。
そして、2/4ハブ42とクラッチギヤ43との間にはアウタ
シンクロリング(シンクロユニット)44が配設されて、
これらのデフロックハブ40〜クラッチギヤ43間には2/4
切替スリーブ45が配設されている。尚、2/4切替スリー
ブ45はシフトフォーク46により切り替えられる。
センタデフアセンブリ13は、互いに対向するフロント
サイドギヤ41のベベルギヤ41aとリヤアウトプットシャ
フト14のベベルギヤ14aと、出力軸21の他端の直径上に
設けられたシャフト50、50に当該出力軸21の回転と共に
公転し、且つ自転可能に軸支され、前記ベベルギヤ41
a、14aと夫々噛合する2個のピニオンギヤ51、51とによ
り構成されている。このセンタデフアセンブリ13は、車
輌の旋回時に要求される前後輪回転数差を吸収して、旋
回半径の如何を問わずに円滑な四輪駆動を可能とする。
また、出力軸21に配設されたフロントドライブスプロ
ケット12と、フロントアウトプットシャフト15のスプロ
ケット16とはチェーン17により連結されている。このよ
うにしてパートタイム仕様のトランスファ1が構成され
ている。そして、副減速機10の入力軸20の一端は変速機
の出力軸に、リヤアウトプットシャフト14及びフロント
アウトプットシャフト15の各他端は夫々リアデフ及びフ
ロントデフ(何れも図示せず)に連結される。
第2図は第1図に示すパートタイム仕様のトランスフ
ァ1を、仕様変更してフルタイム仕様のトランスファ
1′としたものである。尚、第1図に示すトランスファ
1の部材と同一部材には同一符号を附してその説明を省
略する。
第2図において、トランスファ1′の副減速機10の出
力軸21には、前記2/4切替センタデフロック機構部11に
替えてセンタデフロック機構部60が配設されている。こ
のセンタデフロック機構部60はデフロックハブ61、差動
制限装置62、デブロックスリーブ63により構成されてお
り、差動制限装置62は例えば、ビスカスカップリング
(VCU)により構成されている。
デフロックハブ61の回転軸は中空軸とされて出力軸21
に外嵌されており、その一端はスプライン結合により当
該出力軸21に相対回転不能に外嵌され、他端は当該出力
軸21に相対回転可能に外嵌されているフロントサイドギ
ヤ41の他端に相対回転可能に外嵌されいる。差動制限装
置62の入力側64はデフロックハブ61の軸部にスプライン
結合により相対回転不能に且つ軸方向に移動可能に装着
されており、出力側のケーシング65の一側端面はフロン
トサイドギヤ41の軸部の一端にスプライン結合を介して
相対回転不能に外嵌固定され、且つデフロックハブ61の
回転軸の他端に相対回転可能に内嵌されており、他側端
面はハブ61の回転軸に相対回転可能に外嵌されている。
また、当該差動制限装置62の出力側のケーシング65に
はデフロックハブ61と対向してハブ67が一体に形成され
ている。そして、当該ハブ67とデフロックハブ61とが前
記デフロックスリーブ63により選択的に連結される。こ
のデフロックスリーブ63はデフロックシフトフォーク68
により切替操作される。当該フルタイム仕様のトランス
ファ1′の他の構成は、第1図に示すパートタイム仕様
のトランスファー1と同様である。
以下に作用を説明する。
先ず、第1図に示すパートタイム仕様のトランスファ
1について説明する。
このパートタイム仕様のトランスファ1のシフトパタ
ーンは例えば、2H(2WDハイレンジ)、4H(4WDハイレン
ジ)センタデフフリー、4H(4WDハイレンジ)センタデ
フロック、N(PTO(外部動力取出装置))、4L(4WDロ
ウレンジ)センタデフロックのパターンとされている。
尚、2Hは後輪駆動で、一般道路や高速道路で使用し、4H
は四輪駆動高速レンジで、積雪路、泥地、砂地、悪路等
二輪駆動走行が困難な時や、降雨、強風における高速走
行時に使用され、NはPTO(外部動力取出装置)レンジ
で、機械ウインチ等を作動させる時に使用する。また、
4Lは四輪駆動低速レンジで副変速比が略2に選定されて
2倍の駆動力が得られ、特に大きな牽引力を必要とする
時や、4H走行でも不可能な極悪路を踏破する時に使用さ
れる。
トランスファレバーを「2H」の位置に切り替えると、
第3図に示すように2/4切替スリーブ45がデフロックハ
ブ40と2/4ハブ42とに噛合する。この結果、6図に点線
で示すようにトランスミッションからトランスファ10の
入力軸20に入力されたトルクが、ハブ31→スリーブ35→
ハブ32を介して出力軸21に伝達されると共に、当該出力
軸21からデフロックハブ40→2/4切替スリーブ45→2/4ハ
ブ42を介してフロントサイドギヤ41に伝達される。そし
て、出力軸21とフロントサイドギヤ41に伝達されたトル
クは、センタデフアセンブリ13のピニオン51、51を介し
てリヤアウトプットシャフト14に伝達される。これによ
り当該車輌は後輪の二輪が駆動されることになる。
次に、前記トランスファレバーを「4H(4WDハイレン
ジ)センタフリー」の位置に切り替えると、第4図に示
すように、2/4切替スリーブ45がアウタシンクロリング4
4を介して2/4ハブ42とクラッチギヤ43とに噛合する。こ
の結果、第7図に点線で示すように、入力軸20のトルク
が、ハブ31→スリーブ35→ハブ32を介して出力軸21に伝
達される。
この出力軸21のトルクは、センタデフ13のピニオンギ
ヤ51、51からベベルギヤ14aを介してリヤアウトプット
シャフト14に伝達されると共に、ベベルギヤ41aを介し
てフロントサイドギヤ41→2/4ハブ42→2/4切替スリーブ
45→クラッチギヤ43を介してフロットドライブスプロケ
ット12に伝達され、更にチェーン17を介してフロントア
ウトプットシャフト15に伝達される。そして、リヤアウ
トプットシャフト14のトルクは当該車輪の後輪に、フロ
ントアウトプットシャフト15のトルクは前輪に伝達され
る。また、このときセンタデフアセンブリ13はフリーの
状態になっており、当該車輌は四輪駆動高速走行可能と
される。
次に、前記トランスファレバーを「4H(4WDハイレン
ジ)センタデフロック」の位置に切り替えると、第5図
に示すように2/4切替スリーブ45がデフロックハブ40
と、2/4ハブ42及びアウタシンクロリング44を介してク
ラッチギヤ43と噛合する。この結果、第8図に点線で示
すように、入力軸20のトルクが、ハブ31→スリーブ35→
ハブ32を介して出力軸21に伝達されると共に、当該出力
軸21からデフロックハブ40→2/4スリーブ45→2/4ハブ42
及びクラッチギヤ43を介してフロントサイドギヤ41及び
フロントドライブスプロケット12に伝達される。
出力軸21のトルクはピニオンギヤ51、51及びベベルギ
ヤ14aを介してリヤアウトプットシャフト14に伝達され
る。また、フロントドライブスプロケット12に伝達され
たトルクはチェーン17を介してフロントアウトプットシ
ャフト15に伝達される。
出力軸21のトルクは、フロントサイドシャフト41のベ
ベルギヤ14aを介してピニオンギヤ51、51に伝達され、
この結果、センタデフアセンブリ13はロック状態とされ
る。これにより、当該車輌はセンタデフアセンブリ13を
ロックした状態で四輪駆動高速走行を可能とされる。
前記トランスファレバーを「4L(4WDロウレンジ)セ
ンタデフロック」の位置に切り替えると、2/4切替セン
タデフロック機構部12は第5図と同様に切り替えられる
と共に副減速機10のスリーブ35(第1図)がハブ31から
外れてハブ32と34とに噛合する。この結果、第9図に点
線で示すように入力軸20のトルクが、歯車30→減速歯車
36→歯車33→ハブ34→スリーブ35→ハブ32を介して出力
軸21に減速して伝達される。そして、当該出力軸21の回
転数が入力軸20の回転数の略1/2となる。この出力軸21
に伝達されたトルクは前述の4H(4WDハイレンジ)セン
タデフロックと同様にしてリヤアウトプットシャフト14
及びフロントアウトプットシャフト15に伝達される。
次に、第2図に示すフルタイム仕様のトランスファ
1′の作用を説明する。
前記トランスファレバーを「4H(4WDハイレンジ)セ
ンタデフフリ及び差動制限装置62の差動状態」の位置に
切り替えると、第10図に示すように、センタデフロック
機構部60のハブ61と差動制限装置62のハブ67とが切り離
された状態となる。この結果、第12図に点線で示すよう
に入力軸20のトルクは、ハブ31→スリーブ35→ハブ32を
介して出力軸21に伝達され、さらに当該出力軸21のトル
クは、ピニオンギヤ51、51及びベベルギヤ14aを介して
リヤアウトプットシャフト14に伝達される。
同時に、出力軸21のトルクは、センタデフロック機構
部60のハブ61の回転軸→差動制限装置62の入力側64→出
力側65→フロントサイドシャフト41を介してフロントド
ライブスプロケット12に伝達される。そして、このフロ
ントサイドドライブスプロケット12のトルクはチェーン
17を介してフロントアウトプットシャフト15に伝達され
る。この状態において差動制限装置62は作動状態にあ
り、入出力軸方向に回転数差が生じた時、その差に応じ
た大きなトルクを伝達する。
前記トランスファレバーを「4H(4WDハイレンジ)セ
ンタデフロック」の位置に切り替えると、第11図に示す
ように、センタデフロック機構部60のスリーブ63がハブ
61と差動制限装置62のハブ67とに噛合する。この状態に
おいて、第13図に点線で示すように、入力軸20のトルク
が、ハブ31→スリーブ35→ハブ32を介して出力軸21に伝
達されると共に、ハブ61→スリーブ63→差動制限装置62
の出力側65→フロントサイドギヤ41を介してフロントド
ライブスプロケット12に伝達される。
出力軸21のトルクは、センタデフアセンブリ13のピニ
オン51、51→ベベルギヤ14aを介してリヤアウトプット
シャフト14に伝達される。また、フロントドライブスプ
ロケット12のトルクはチェーン17を介してフロントアウ
トプットシャフト15に伝達される。また、この状態にお
いては、出力軸21とフロントサイドギヤ41とが同一に回
転するためにピニオンギヤ51、51の回転がロックされ、
センタデフアセンブリ13がロックされる。この結果、当
該車輌は4H(4WDハイレンジ)センタデフロック状態で
走行可能とされる。
また、前記トランスファレバーを「4L(4WDローレン
ジ)」の位置に切り替えると、センタデフロック機構部
60は第11図と同様に切り替えられる。同時に、副減速機
10(第2図)のスリーブ35が、ハブ32と歯車33のハブ34
とに噛合する。この結果、入力軸20のトルクが、第14図
に点線で示すように歯車30→減速歯車36→歯車33→ハブ
34→スリーブ35→ハブ32を介して出力軸21に減速して伝
達される。そして、当該出力軸21の回転数が入力軸20の
回転数の略1/2となる。この出力軸21に伝達されたトル
クは前述の4H(4WDハイレンジ)センタデフロックと同
様にしてリヤアウトプットシャフト14及びフロントアウ
トプットシャフト15に伝達される。
尚、上述した駆動方式と、パートタイム仕様及びフル
タイム仕様との関係をまとめると、第1表に示すように
なる。即ち、パートタイム仕様においては、2H、4Hセン
タデフフリー、4Hセンタデフロック及び4Lセンタデフロ
ックの4レンジ、フルタイム仕様においては、4Hセンタ
デフフリー+差動制限、4Hセンタデフロック及び4Lセン
タデフロックの3レンジとなる。
(考案の効果) 以上説明したように本考案によれば、変速機からの駆
動力をフロントアウトプットシャフト及びリヤアウトプ
ットシャフトに選択的に伝達するトランスファの構造に
おいて、前記変速機からの駆動力が入力される入力軸
と、前記入力軸の回転を低速状態又は高速状態に変速し
前記入力軸と同軸に設けられた出力軸に出力する変速機
構部と、前記出力軸の回転が入力され前輪側サイドギヤ
及び後輪側サイドギヤに駆動力を分配するセンタデフア
ッセンブリと、前記前輪側サイドギヤからの駆動力が選
択的に伝達され連結部材を介して前記フロントアウトプ
ットシャフトに連結されたフロントドライブスプロケッ
トとを備え、前記出力軸に一体的に設けられた第1ギヤ
と、前記前輪側サイドギヤに一体的に設けられ前記第1
ギヤと同径の第2ギヤと、前記フロントドライブスプロ
ケットに一体的に設けられ前記第1ギヤと同径の第3ギ
ヤと、前記第1ギヤと第2ギヤと第3ギヤとの外周に軸
方向に摺動可能に噛み合い、第1の位置で前記第1ギヤ
と第2ギヤとに噛み合い、第2の位置で前記第2ギヤと
第3ギヤとに噛み合い、第3の位置で前記第1ギヤと第
2ギヤと第3ギヤとに噛み合うスリーブとで構成された
2/4切替センタデフロック機構部とを有すると共に、前
記第1位置、第2位置、第3位置が、車両前後方向に沿
って前方から第1位置、第2位置、第3位置の順に配置
されている構成としたことにより、切替パターンを、2
輪駆動、デフフリーの4輪駆動、デフロックの4輪駆動
の順に配置することができ、従って、駆動状態を切り換
える場合、通常走行では先ず2輪駆動で走行し、低μ路
等により4輪駆動が必要な路面になったときデフフリー
の4輪駆動に切り換え、デフフリーの4輪駆動でも走行
できないような悪路になったとき始めてデフロックの4
輪駆動に切り換えるという好ましい駆動切替パターンを
達成することができ、操作性が向上するという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るトランスファの構造を適用したパ
ートタイム仕様のトランスファの一実施例を示す断面
図、第2図は第1図のパートタイム仕様に替えてフルタ
イム仕様としたトランスファの一実施例を示す断面図、
第3図乃至第5図は第1図のトランスファの各切替位置
における2/4切替センタデフロック機構部の作動説明
図、第6図乃至第9図は第1図のパートタイム仕様の駆
動モードにおけるトランスファの各切替位置のトルクの
流れを説明する骨子図、第10図及び第11図は第2図のト
ランスファの各切替位置におけるセンタデフロック機構
部の作動説明図、第12図乃至第14図は第2図のフルタイ
ム仕様の駆動モードにおけるトランスファの各切替位置
のトルクの流れを説明する骨子図である。 1…パートタイム仕様トランスファ、1′…フルタイム
仕様トランスファ、2…トランスファケーシング、10…
副減速機、11…2/4切替センタデフロック機構部、12…
フロントドライブスプロケット、13…センタデフアセン
ブリ、14…リヤアウトプットシャフト、15…フロントア
ウトプットシャフト、17…チェーン、20…入力軸、21…
出力軸、60…センタブロック機構、62…差動制限装置。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速機からの駆動力をフロントアウトプッ
    トシャフト及びリヤアウトプットシャフトに選択的に伝
    達するトランスファの構造において、 前記変速機からの駆動力が入力される入力軸と、 前記入力軸の回転を低速状態又は高速状態に変速し前記
    入力軸と同軸に設けられた出力軸に出力する変速機構部
    と、 前記出力軸の回転が入力され前輪側サイドギヤ及び後輪
    側サイドギヤに駆動力を分配するセンタデフアッセンブ
    リと、 前記前輪側サイドギヤからの駆動力が選択的に伝達され
    連結部材を介して前記フロントアウトプットシャフトに
    連結されたフロントドライブスプロケットと を備え、 前記出力軸に一体的に設けられた第1ギヤと、前記前輪
    側サイドギヤに一体的に設けられ前記第1ギヤと同径の
    第2ギヤと、前記フロントドライブスプロケットに一体
    的に設けられ前記第1ギヤと同径の第3ギヤと、前記第
    1ギヤと第2ギヤと第3ギヤとの外周に軸方向に摺動可
    能に噛み合い、第1の位置で前記第1ギヤと第2ギヤと
    に噛み合い、第2の位置で前記第2ギヤと第3ギヤとに
    噛み合い、第3の位置で前記第1ギヤと第2ギヤと第3
    ギヤとに噛み合うスリーブとで構成された2/4切替セン
    タデフロック機構部とを有すると共に、 前記第1位置、第2位置、第3位置が、車両前後方向に
    沿って前方から第1位置、第2位置、第3位置の順に配
    置されている ことを特徴とするトランスファの構造。
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JPH0448975Y2 (ja) * 1987-04-22 1992-11-18
JP2572064B2 (ja) * 1987-04-27 1997-01-16 マツダ株式会社 4輪駆動車の操作装置

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