JPH0592962A - 不飽和(メタ)アクリル化合物の選択的エポキシ化方法及び該方法により製造される新規二官能(メタ)アクリレート - Google Patents

不飽和(メタ)アクリル化合物の選択的エポキシ化方法及び該方法により製造される新規二官能(メタ)アクリレート

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JPH0592962A
JPH0592962A JP2418146A JP41814690A JPH0592962A JP H0592962 A JPH0592962 A JP H0592962A JP 2418146 A JP2418146 A JP 2418146A JP 41814690 A JP41814690 A JP 41814690A JP H0592962 A JPH0592962 A JP H0592962A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】不飽和(メタ)アクリル化合物中の非アクリル
性不飽和結合を過酸化水素により選択的にエポキシ化す
る条件を開発し提供する。 【構成】アルカリ金属のモリブデン酸塩又はアルカリ金
属のタングステン酸塩触媒存在下、相間移動剤を使用し
て、10℃〜50℃の温度で過酸化水素を、下記式
(I)の不飽和(メタ)アクリル化合物に作用させてエ
ポキシ化する方法。 〔式中、Rは水素原子又はC1〜5アルキル基、R
は水素原子、アルキル基又はアリール基、RはC
1〜12の直鎖、分枝鎖又は環状のアルキレン基又はオ
キシアルキレン基、Aは酸素原子、硫黄原子、NH基又
はNR基、RはC1〜12アルキル基を示す〕

Description

【発明の詳細な説明】本発明は不飽和(メタ)アクリル
化合物の選択的エポキシ化方法に関する。過酸化水素と
重金属酸の塩とによる不飽和有機化合物のエポキシ化反
応は随分以前からよく知られている。例えば、米国特許
第2,833,787号明細書及び米国特許第2,83
3,788号明細書は、pHが3〜7での過酸化水素と
過タングステン酸ナトリウムとによる、非共役エチレン
化合物(例えばモノエチレンアルコール)のエポキシ化
を説明している。同様に、J.Org.Chem.に発
表された諭文(vol.24,54−55頁(1959
年,1月))は、pHが4〜5.5での過酸化水素とタ
ングステン酸ナトリウムとによる、α,β−不飽和酸の
エポキシ化を説明している。過酸化水素とモリブデン化
合物とによるオレフィンのエポキシ化もAngew,C
hem.Int.(Ed.Engl.21(1982)
734−750)に開示されている。同様に、J.Or
g.Chem.((1983),Vol,48,383
1−3833)は、第四級アンモニウム又はホスホニウ
ムハライドのような相間移動剤の存在下、pH1.6に
て(濃度が10%未満の)稀薄過酸化水素と水溶性アル
カリ金属のタングステン酸塩とにより、相間移動触媒作
用条件下で70℃にて実施するオレフィンのエポキシ化
を説明している。その反応ではオレフィンに対する過酸
化水素のモル比は0.6である。J.Org.Che
m.に発表された論文((1985)vol.50,2
688−2690)はモリブデンと単座配位子との錯体
の存在下で、50℃にて実施する同様の反応を記載して
いる。その反応では、オレフィンに対する過酸化水素の
モル比は0.2である。最後に、モリブドリン酸又はタ
ングストリン酸とセチルピリジニウムクロライドとから
生成される触媒の存在下で、オレフインに対する濃縮過
酸化水素(35%)のモル比を1.5又は1として、オ
レフィンを60℃にてクロロホルム中でエポキシ化する
ことは知られている。この反応については、J.Or
g.Chem.(1987),Vol.52,1868
−1870及びJ.Org.Chem.(1988),
vol.53,3587−3593を参照されたい。更
には、米国特許第3,459,775号明細書は、過酢
酸を使用して、50℃の温度で7〜9時間実施するビニ
ルノルボルニル(メタ)アクリレートのエポキシ化を説
明している。このような条件下では、2−エポキシエチ
ルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5(6)−イル(メ
タ)アクリレートが得られるが、収率は42%を越えな
い。同様に、特開昭62−81 378号は、濃度が3
5%の過酸化水素を使用して、60℃の温度で2時間実
施するジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートの
エポキシ化を説明している。このような条件下では、エ
ポキシ化したアクリレートが得られるが、収率は48%
を越えない。本発明で解決すべき課題は、エチレン不飽
和物を有する有機化合物(例えばオレフィン、アルコー
ル、酸又はある(メタ)アクリレート)のエポキシ化に
関して前述した従来技術の内容を考慮しつつ、不飽和
(メタ)アクリル化合物中の非アクリル性不飽和結合を
過酸化水素により選択的にエポキシ化する条件を開発・
規定することである。従って第1の本発明は、アルカリ
金属のモリブデン酸塩とアルカリ金属のタングステン酸
塩との中から選択された少なくとも1種の触媒の存在下
で、少なくとも1種の相間移動剤を使用して、約10℃
〜50℃の温度にて過酸化水素を、式 [式中、Rは水素原子及び1〜5個の炭素原子を有す
るアルキル基の中から選択され、Rは水素原子、アル
キル基(特に1〜12個の炭素原子を有するアルキル
基)及びアリール基(特に6〜14個の炭素原子を宥す
るアリール基)の中ら選択され、Rはは1〜12個の
炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルキレン基
又はオキシアルキレン基であり、Rがアルキル基のと
きはRの1個の炭素原子をRの1個の炭素原子と結
合して環を形成することができ、またAは酸素原子、硫
黄原子、NH基及びNR基(Rは1〜12個の炭素
原子を有するアルキル基である)の中から選択されたも
の]で表される不飽和(メタ)アクリル化合物に作用さ
せて、該化合物をエポキシ化する方法からなる。本発明
の方法に従って、非常に多数の不飽和(メタ)アクリル
化合物がエポキシ化され得る。これらの化合物は上記一
般式[式中、より正確には、Rは例えば水素原子、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オク
チル基、n−デシル基、n−ドデシル基、フェニル基、
トルイル基、キシリル基又はナフチル基であり得、R
は例えば、メチレン基又は(CH(式中2≦n≦
12である)で表されるポリメチレン基、1個以上の環
を含むアルキレン基(例えばジシクロペンテニル基又は
ノルボルニル基)、又は(CH−O−R(式
中、1≦m≦11であり、Rは前述した如き環を1個
以上含み得るアルキレン基を示す)で表されるオキシア
ルキレン基であり得、Rがアルキル基のときは、R
の1個の炭素原子をRの1個の炭素原子と結合して環
を形成してもよい]で表される。ヒドロキノン、ヒドロ
キノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、N,N−
ジエチルヒドロキシルアミン、ニトロベンゼン、ジ−t
−ブチルカテコール、p−アニリノフェノール、ジー
(2−エチルヘキシル)オクチルフェニルホスファイト
及びこれらを任意の割合で混合した混合物のような化合
物を加えて、反応前に不飽和(メタ)アクリル化合物を
安定化させるのが好ましい。本発明方法のベースとなる
反応は、頻繁に不飽和(メタ)アクリル化合物又はその
エポキシドの重合の原因となる約50℃より高い温度を
避け、また速度論上の理由から約10℃より低い温度を
避けて、適温で実施せねばならない。特に被塩素化溶媒
(例えばジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、
トリクロロメタン及びジクロロメタン)の中から選択さ
れ得る溶媒又は有機溶媒混合物を、エポキシ化すべき化
合物/溶媒の容量比が約1.5より高くなるような量だ
け使用して、本発明の反応を実施するのが好ましい。特
に、例えば第四級アンモニウムハライドの塩(トリカプ
リルメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアン
モニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロミ
ド及びテトラブチルアンモニウムヨーダイド等)、例え
ば第四級ホスホニウムハライドの塩(テトラブチルホス
ホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロミ
ド及びトリブチルヘキサデシルホスホニウムブロミド
等)、又はテトラブチルアンモニウムの硫酸水素塩の中
から選択され得る1種以上の相間移動剤の存在下で、本
発明の反応を実施する。エポキシ化すべき化合物に対す
るモル比が少なくとも0.5%、中でも特に1%〜3%
になるような量の相間移動剤を使用するのが好ましい。
本発明の方法では、過酸化水素と不飽和(メタ)アクリ
ル化合物とのモル比は非常に重要であり、不飽和(メ
タ)アクリル化合物1モル当たりの過酸化水素の量は少
なくとも1モル、好ましくは1.5〜3モルである。同
様に、水溶液で使用する過酸化水素の濃度は、必ずエポ
キシ化反応の収率及びその選択性に影響を及ぼす。かく
して、過酸化水素の濃度は約5%〜50%、中でも特に
10%〜35%となるのが好ましい。他の重要な反応条
件は混合物のpHである。つまり、pHを1〜3,5、
中でも特に1.5〜2.5の間で選択するのが好まし
く、またpHは必要量の酸(例えは硫酸及び/又はリン
酸)により調整する。最後に、式: MM′O (式中、Mはナトリウム、リチウム、カリウム、セシウ
ム及びルビジウムの中から選択されるアルカリ金属であ
り、M’はモリブデン及びタングステンの中から選択さ
れる遷移金属である)で表されるアルカリ金属のモリブ
デン酸塩及びタングステン酸塩の中から選択される少な
くとも1種の触媒の存在下で、エポキシ化反応を実施す
る。エポキシ化すべき化合物に対するモル比が少なくと
も0.1%、中でも特に0.5%〜5%になるような量
の触媒を使用する。酸、好ましくはリン酸を加えて触媒
を改質してもよい。不飽和(メタ)アクリル化合物がジ
シクロペンタジエニルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト又はビニルノルボルニル(メタ)アクリレートのとき
は、過酸化水素の代わりに有機過酸(例えば過蟻酸又は
過酢酸)を使用して本発明の反応を実施してもよい。し
かしこの場合、前述した如き触媒と相間移動剤とを使用
する必要はないが、このような反応は分離と精製とを困
難にする過酸を化学量論的な量だけ使用する必要があ
る。本発明の方法では、しばしば70%を越える転化率
で、式: (式中、R,R,Rは前述した通りである)で表
されるエポキシドが選択的に得られる。後者は化1:
【化1】 で表されるエポキシド及び副生成物となり得る対応ジオ
ールの形態に優先的になる。前述した従来技術では今日
まで、本発明で規定した温度より高温で不飽和(メタ)
アクリレートのエポキシ化処理を行っても収率が低く、
その限りにおいて本発明で得られる結果は特に驚異的で
ある。本発明に基づき製造される(メタ)アクリレート
は臭気が少なくまた粘度が小さいので、インク、接着
剤、塗料、被膜及び樹脂の分野での改質剤として使用さ
れ得る。例示的な以下の実施例は本発明を制限するもの
ではない。実施例1 30%硫酸溶液を使用してpHを以下の表Iに示す値に
調整した、1.5ミリモルのタングステン酸ナトリウム
NaWO.2HOと、2.55ミリモルの34%
リン酸と、120ミリモルの20%水性過酸化水素とか
らなる溶液を、(Aldrich製ALIQUAT 3
36として市販されている)0.6ミリモルのトリカプ
リルメチルアンモニウムクロライドと、(ATOCHE
Mから市販されている)60ミリモルのアリルメタクリ
レートとを含む15ミリリットルのメチレンクロライド
からなる溶液に15分で滴下した。以下の表Iに示す温
度T(摂氏温度)でその混合物を強く撹拌した。添加し
て数分後に黄変し、それから色あせした。一定試料の分
析による気相クロマトグラフィーにより反応を監視し
た。以下の表Iに示す時間t(時)の後に、混合物中に
存在する過酸化物を破壊するために、反応混合物中に硫
酸鉄の酸性溶液を加えた。この段階で、反応の転化率C
(%)や、以下の表Iに示す式(II)で表されるエポ
キシド(この場合はグリシジルメタクリレート)と式
(III)で表されるエポキシドとの選択性Sを計算し
た。実施例2及び3 実施例1の方法を繰り返した。但し、20%水性過酸化
水素の代わりに、8%水性過酸化水素を使用した。他の
処理条件及び反応結果は表Iに示す。実施例4 実施例1の方法を繰り返した。但し、20%水性過酸化
水素の代わりに、35%水性過酸化水素を使用した。他
の処理条件及び反応結果は表Iに示す。実施例5 実施例1の処理方法を繰り返したが、アリルメタクリレ
ートの代わりに、アリルアクリレートを使用した。処理
条件及び反応結果は表Iに示す。この場合生成された式
(II)で表されるエポキシドはグリシジルアクリレー
トであった。実施例6 実施例1の方法を繰り返したが、アリルメタクリレート
の代わりに、(クロチルアルコールをメチルメタクリレ
ートでエステル交換して製造し、使用前に蒸留した)ク
ロチルメタクリレートを使用した。処理条件及び反応結
果は表Iに示す。実施例7 実施例1の方法を繰り返したが、アリルメタクリレート
の代わりに、(メタクリロイルクロライドを使用してデ
ク−10−エン−1−オルをエステル化して得られた)
デセニルメタクリレートを使用した。処理条件及び反応
結果は表Iに示す。実施例8 実施例1の方法を繰り返したが、アリルメタクリレート
の代わりに、(アクリロイルクロライドを使用してデク
−10−エン−1−オルをエステル化して得られた)デ
シルアクリレートを使用した。処理条件及び反応結果は
表Iに示す。実施例9 実施例1の方法を繰り返したが、アリルメタクリレート
の代わりに、(ATOCHEMから市販されている)ジ
シクロペンタジエニルメタクリレートを使用した。処理
条件及び反応結果は表Iに示す。実施例10 実施例1の方法を繰り返したが、アリルメタクリレート
の代わりに、ジシクロペンタジエニルアクリレートを使
用した。処理条件及び反応結果は表Iに示す。実施例11 実施例1の方法を繰り返したが、アリルメタクリレート
の代わりに、(ATOCHEMから市販されている)エ
チリデンノルボルニルメタクリレートを使用した。処理
条件及び反応結果は表Iに示す。実施例12 実施例1の方法を繰り返したが、アリルメタクリレート
の代わりに、(ATOCHEMから市販されている)エ
チリデンノルボルニルアクリレートを使用した。処理条
件及び反応結果は表Iに示す。実施例13 実施例1の方法を繰り返したが、アリルメタクリレート
の代わりに、(ATOCHEMから市販されている)ジ
シクロペンタジエニルオキシエチルアクリレートを使用
した。処理条件及び反応結果は表Iに示す。
【表1】 実施例14 30%硫酸溶液を使用してpHを1.7に調整した、1
ミリモルのタングステン酸ナトリウムNaWO.2
Oと、1.7ミリモルの34%リン酸と、40ミリ
モルの20%水性過酸化水素とからなる溶液を、0.4
ミリモルのトリカプリルメチルアンモニウムクロライド
と、(メチルメタクリレートで桂皮酸アルコールをエス
テル交換して製造し、使用前に蒸留した)20ミリモル
のシンナミルメタクリレートとを含む10ミリリットル
のメチレンクロライドからなる溶液に5分で滴下した。
以下の表IIに示す温度T(摂氏温度)でその混合物を
強く撹拌した。添加して数分後に黄変し、それから色あ
せした。一定試料の分析による気相クロマトグラフィー
により反応を監視した。以下の表IIに示す時間t
(時)の後に、混合物中に存在する過酸化物を破壊する
ために、反応混合物中に硫酸鉄の酸性溶液を加えた。こ
の段階で、反応の転化率C(%)、及び以下の表IIに
示す式(II)で表されるエポキシドと式(III)で
表されるエポキシドとの選択性Sを計算した。実施例15 実施例14の方法を繰り返したが、シンナミルメタクリ
レートの代わりに、(メタクリレートクロライドを使用
してアリルアルコールをエステル化して製造し、使用前
に蒸留した)アリルメタクリレートを使用した。処理条
件及び結果は表IIに示す。実施例16 実施例14の方法を繰り返したが、シンナミルメタクリ
レートの代わりに、(ATOCHEMから市販されてい
る)ジシクロペンタジエニルオキシエチルメタクリレー
トを使用した。処理条件及び反応結果は表IIに示す。実施例17 実施例14の方法を繰り返したが、シンナミルメタクリ
レートの代わりに、(ATOCHEMから市販されてい
る)ビニルノルボルニルメタクリレートを使用した。処
理条件及び反応結果は表IIに示す。実施例18 実施例14の方法を繰り返したが、シンナミルメタクリ
レートの代わりに、ビニルノルボルニルアクリレートを
使用した。処理条件及び反応結果は表IIに示す。実施例19 実施例16の方法を繰り返したが、34%リン酸は使用
しなかった。処理条件及び反応結果は表IIに示す。実施例20〜26 実施例16の方法を繰り返したが、以下に示すように種
類の異なる相間移動剤を使用した。 −テトラブチルアンモニウムクロライド(実施例20) −テトラブチルアンモニウムブロミド(実施例21) −テトラブチルアンモニウムヨーダイド(実施例22) −テトラブチルアンモニウムの硫酸水素塩(実施例2
3) −テトラブチルホスホニウムブロミド(実施例24) −テトラブチルホスホニウムクロライド(実施例25) −トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロミド(実施
例26) 処理条件及び反応結果は表IIに示す。実施例27及び28 実施例16の方法を繰り返したが、水性過酸化水素の濃
度を8%(実施例27)から35%(実施例28)に変
えた。処理条件及び反応結果は表IIに示す。実施例29 実施例16の方法を繰り返したが、過タングステン酸ナ
トリウムの代わりに、同一モル量のモリブデン酸ナトリ
ウムNaMoOを使用した。処理条件及び反応結果
は表IIに示す。実施例30 実施例16の方法を繰り返したが、数滴の濃縮硫酸の存
在下で35%水性過酸化水素を蟻酸に作用させて、in
situに生成した過蟻酸を、過酸化水素の代わりに
使用した。種々の成分の量は以下の通りである。 ジシクロペンタジエニルオキシエチルメタクリレート 0.01モル 蟻酸 0.01モル 35%過酸化水素 0.01モル クロロホルム(溶媒) 20ミリリットル 処理条件及び反応結果は表IIに示す。実施例31 実施例30の方法を繰り返したが、蟻酸及び過酸化水素
の量を2倍にした(それぞれ0.02モル)。処理条件
及び反応結果は表IIに示す。実施例32 実施例31の方法を繰り返したが、ジシクロペンタジエ
ニルオキシエチルメタクリレートの代わりに、ビニルノ
ルボルニルメタクリレートを使用した。処理条件及び反
応結果は表IIに示す。実施例33 実施例31の方法を繰り返したが、過蟻酸の代わりに、
当量の過酢酸を使用した。処理条件及び反応結果は表I
Iに示す。
【表2】
フロントページの続き (72)発明者 イブ・フオール フランス国、54500・バンドウーブル・ レ・ナンシー、スクアール・ドウ・リエー ジユ、7 (72)発明者 アニエス・オルタル フランス国、54800・ジヤルニ、ルート ウ・ドウ・ジロモン、22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属のモリブデン酸塩とアルカ
    リ金属のタングステン酸塩との中から選択された少なく
    とも1種の触媒の存在下で、少なくとも1種の相間移動
    剤を使用して、10℃〜50℃の温度にて過酸化水素
    を、式: [式中、Rは水素原子及び1〜5個の炭素原子を有す
    るアルキル基の中から選択され、Rは水素原子、アル
    キル基及びアリール基の中から選択され、Rは1〜1
    2個の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルキ
    レン基又はオキシアルキレン基であり、Rがアルキル
    基のときはRの1個の炭素原子をRの1個の炭素原
    子と結合して環を形成することができ、またAは酸素原
    子、硫黄原子、NH基及びNR基(Rは1〜12個
    の炭素原子を有するアルキル基である)の中から選択さ
    れたもの]で表される不飽和(メタ)アクリル化合物に
    作用させて、該化合物をエポキシ化する方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒の存在下で反応を実施すること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 第四級アンモニウム及びホスホニウムの
    塩の中から相間移動剤を選択することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 不飽和(メタ)アクリル化合物1モルに
    対する過酸化水素の比率が少なくとも1モルであること
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 過酸化水素の濃度が5%〜50%である
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 反応混合物のpHを1〜3.5の間で選
    択することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 エポキシ化すべき化合物に対して少なく
    とも0.1モル%の量の触媒を使用することを特徴とす
    る請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 エポキシ化すべき化合物に対して少なく
    とも0.5モル%の量の相間移動剤を使用することを特
    徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
JP2418146A 1989-12-22 1990-12-21 不飽和(メタ)アクリル化合物の選択的エポキシ化方法及び該方法により製造される新規二官能(メタ)アクリレート Expired - Fee Related JP2957714B2 (ja)

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