JPH059117B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はリミツト機能を備えたスロツトマシン
に関し、特に無作為に出現する入賞が時間的にか
たよることなく、入賞確率をほぼ均等に維持する
機能をもつたスロツトマシンに関するものであ
る。

一般にスロツトマシンは、並設されて高速回転
される複数個のリールを自動停止あるいはリール
毎に設けられたストツプボタンの操作により全リ
ールを停止させ停止時の絵柄に組み合わせにより
入賞判定がなされ、入賞に応じたメダルの払い出
しがなされる。

このようなスロツトマシンでは、それぞれのリ
ールに配列されている絵柄の個数から絵柄の全組
み合わせ数が決められ、それに対して入賞絵柄の
組み合わせを設定することにより入賞発生の確率
が決まることになる。また最近のスロツトマシン
のようにパルスモータによりリールを回転させ、
このパルスモータにマイクロコンピユータを組み
合わせて乱数発生器からの乱数値制御によつて入
賞の管制を行なうものもある。

しかしながらいずれにせよ従来のスロツトマシ
ンにおいてはリールの回転は絵柄の識別が不可能
なほどに高速であるためのその停止がストツプボ
タンの操作で行なわれるにせよ入賞の発生は全く
無作為なものであり、また乱数値制御のものにあ
つても入賞発生は全くの偶然性に支配されてい
る。

従つてもともと予定されている入賞発生確率に
対し、実際の入賞が全くの偶然で生ずるというこ
とは、それが時間的にかたよる可能性も充分にあ
り得ることを意味している。すなわち、予め設定
されている入賞確率に対し全くの無作為で入賞が
発生すると、ある一定期間に入賞が集中的に出現
してしまい、それに続くある期間中ほとんど入賞
が得られなくなつてしまうことがある。このため
ある遊戯者にとつては入賞が極めて低い確率でし
か得られなくなり、ゲームの興味が削がれること
にもなりかねない。

本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもの
で、入賞が時間的にかたよることなく、入賞発生
がある期間毎に均等化されるようにしたスロツト
マシンを提供することを目的とする。このような
本発明スロツトマシンは、マイクロコンピユータ
の管制のもとに、ゲーム実行回数と入賞発生の回
数を積算して記憶するそれぞれの記憶手段を設
け、所定ゲーム回数毎に積算された入賞発生回数
を予め設定された標準入賞回数とを比較し、この
比較出力により入賞の出現を調整できるようにし
たことを特徴とするものである。

以下、本発明を添付図面の一実施例に基づいて
説明する。

第１図は本発明の構成図であつて、スロツトマ
シンの側部に設けられた操作ハンドル１を手前に
引くことによつてスタートスイツチ２がONし、
リール３ないし５が同時に回転してゲームが開始
される。

マイクロコンピユータ（メインコントローラ）
３０は、前記スタートスイツチ２のONによりゲ
ームプログラムが実行され、モータ制御回路１２
ないし１４にパルスを供給する。これにより、パ
ルスモータ１６ないし１８は回転を開始する。一
方、モータ制御回路１２ないし１４に供給された
パルス信号は、マイクロコンピユータ３０自身に
よつて、ソフト的に積算され、その値がリール毎
に記憶される。このパルスの積算値によつて、リ
ールの回転位置を検出するものであるから、リー
ルの１回転毎にリセツトする必要があり、そのた
めに各リール３ないし５の一部に遮光片３ａない
し５ａがそれぞれ設けられており、その遮光片３
ａないし５ａがホトインタラプタ１９ないし２１
で検出され、この検知信号がマイクロコンピユー
タ３０に送られた際にパルスの積算値が零にクリ
アされる。

各リール３ないし５が定速回転に達してから
は、スロツトマシンの前面部に設けられたストツ
プスイツチ６ないし８を押せば、ストツプ信号が
それぞれの押圧検知回路９ないし１１を介してマ
イクロコンピユータ３０に入力される。

そしてこれらのストツプスイツチ６ないし８に
対応したモータ制御回路１２ないし１４にパルス
が送られなくなり、パルスモータ１６ないし１８
が選択的に停止する。

ストツプスイツチ６ないし８を押して、各リー
ル３ないし５を停止させた際に、所定の入賞ライ
ンに並んだ３個の絵柄の組合せがマイクロコンピ
ユータ３０で判定され、その組合せに応じた枚数
のメダルが図示せぬホツパー装置から排出され
る。

以上の構成がマイクロコンピユータを用いたス
ロツトマシンの機能部の説明である。以下、本発
明の主要な構成である入賞率のリミツト機能つい
て説明する。

すなわち、前記マイクロコンピユータ３０はゲ
ームが１回実行される毎にゲーム数カウンタ５０
にアツプ信号を出力してゲーム数カウンタ５０は
これを積算記憶し、また前記判定による入賞の度
毎に入賞カウンタ５１にアツプ信号を出力して入
賞カウンタ５１はこれを積算記憶する。

前記ゲーム数カウンタ５０に積算記憶されたカ
ウント値は、設定手段５２のリミツト値すなわち
何ゲームおきに入賞のカウント値をチエツクする
かを示す数とコンパレータ５３において比較さ
れ、これらの値が一致した時にコンパレータ５５
を作動させる。

また、ゲーム数カウンタ５０に記憶されたカウ
ント値と設定手段５２のリミツト値とが一致した
ときにコンパレータ５３から出力される信号はゲ
ーム数カウンタ５０をリセツトし、かつコンパレ
ータ５５の処理終了分の遅延回路５６を介して入
賞カウンタ５１をリセツトする。

コンパレータ５５は、入賞カウンタ５１に積算
記憶されたカウント値と、設定手段５４に予めセ
ツトされた標準入賞回数との大小関係を比較し、
その比較結果をマイクロコンピユータ３０に出力
する。設定手段５４にセツトされている標準入賞
回数は、各リールに配列されている絵柄の組み合
わせの総個数と、入賞に該当する絵柄の組み合わ
せの個数との比によつて決まる標準入賞確率のも
とで、設定手段５２にセツトされた所定回数のゲ
ームを行つたときに得られる標準的な入賞回数と
なつている。そしてマイクロコンピユータ３０
は、コンパレータ５１からの比較信号に応じて次
回以降のゲーム処理においてパルスモータ１６な
いし１８へのパルス数の制御によつて“入賞→は
ずれ”あるいは“はずれ→入賞”の制御を行な
う。

以下、これらの処理を第２図に示すフローチヤ
ートにしたがつて説明する。ゲームが開始される
と、後述する入賞フラグおよびはずれフラグをチ
エツクし、入賞フラグがセツトされている場合本
来ではストツプのタイミングが悪いためにはずれ
になるケースでもこれを極力入賞させるようにな
制御、あるいははずれフラグがセツトされている
場合にはリールストツプのタイミングが良いため
入賞となるようなケースでもこれをはずれにする
制御を行なう。表示窓に現われている絵柄が入賞
した配列になつているかを判断し、フラグに応じ
てパルスモータの停止時期を遅らせてリールの停
止位置をずらすことにより簡単に行なうことがで
きる。この処理によつて制御された場合にはフラ
グはリセツトされる。なお、リールの停止位置を
大きくずらして入賞させた場合には、プレイヤが
気が付いてしまうから、ずらす絵柄は１つもしく
は２つの程度とすることが好ましい。これによつ
ても当りとならない場合は、セツトしたまま次の
ゲームに持ち越すものである。

ゲーム終了時には常にゲーム数カウンタをアツ
プし、入賞の場合は入賞カウンタをアツプする。
この後に、ゲーム数カウンタとリミツト値との比
較を行ない、一致した場合に入賞カウンタと標準
入賞数とを比較する。

その際に、 (1) 入賞数カウンタ＞標準入賞数→はずれフラグ
をセツト (2) 入賞数カウンタ＝標準入賞数→何もしない (3) 入賞数カウンタ＜標準入賞数→入賞フラグを
セツト の処理を行なう。そして、入賞カウンタと標準入
賞数が等しくなるまで各フラグをセツトするが、
実際には、フラグのセツトは１ないし２回するこ
とが好ましい。

この処理が終子した時点辞典で、前記各カウン
タはリセツトされ、新たなプロセスが始まる。

以上の処理によつて、設定されたリミツト値
（一定数のゲーム回数）に対しての入賞の回数は
設定された標準入賞回数に管制され、ほぼ均等に
入賞が出現するようになる。

ここで通常のスロツトマシンにおいては、各種
の当り役があるため入賞のコードが多数存在す
る。

この場合には第１図に示す構成要素５０ないし
５６を前記入賞コードの数だけ設けることによつ
て解決することができる。またこの場合には第２
図に示す各々の判断は前記入賞コードの数だけ繰
返すことになる。さらに入賞をコード別ではな
く、何種類かの入賞をブロツク化して１つのカウ
ンタによる処理によつて機構を軽減することも可
能である。

なお、上述の実施例において用いられているゲ
ーム数カウンタ５０に代え、ゲーム毎に投入され
るメダルの枚数を積算記憶するメダル数カウンタ
を用いて、ここから得られるメダル枚数カウント
値をゲーム数カウント値としてもよい。この変形
実施例によれば、スロツトマシン表示窓にそれぞ
れのリール毎に３個づつの絵柄が現れ、横３列さ
らには斜２列など入賞ラインが複数設定可能で、
投入メダル枚数に応じて有効な入賞ライン数が増
加するタイプのスロツトマシンにおいては、投入
メダル枚数が複数の場合、これを複数回のゲーム
の実行がなされたものとして判定することになる
ので、設定手段５２のリミツト値は有効に生かさ
れることになる。この場合、当然入賞判定は有効
化された入賞ライン全てに関して行なわれること
はもとより、複数の入賞が生じた際には入賞カウ
ンタ５１にはそれに応じた個数のアツプ信号が出
力されることになる。

以上説明したように、本発明のスロツトマシン
によれば、ゲーム毎にゲーム回数と入賞回数を記
憶しておき、所定ゲーム回数毎に入賞回数をチエ
ツクし、実際の入賞回数が入賞予測回数よりも大
ならば入賞をはずすか、あるいは入賞回数が前記
予測回数よりも小ならば入賞が得られるような制
御を実行させるものであるから、入賞の発生が全
くの無作為に基く従来装置と比較して、その発生
が平均化されることになり、遊戯者にゲームの興
味を持続させるうえで非常に効果的である。また
入賞の発生率は、リミツト値あるいは標準入賞回
数の設定手段の簡単な調整で変更することもで
き、安定した稼働が実現できることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のスロツトマシンの構成を示す
概略図、第２図はソフト的処理過程を示すフロー
チヤートである。 ３〜５……リール、６〜８……ストツプスイツ
チ、１６〜１８……パルスモータ、３０……マイ
クロコンピユータ、５０……ゲーム数カウンタ、
５１……入賞数カウンタ、５３，５５……コンパ
レータ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ゲームスタート操作により複数のリールを回
   転させ、これらのリールが停止したときの絵柄の
   組み合わせによりゲームが競われるスロツトマシ
   ンにおいて、 実行されるゲーム回数を積算記憶する手段と、
   前記絵柄の組み合わせにより入賞が発生したとき
   にはその入賞回数を積算記憶する手段と、ゲーム
   回数が所定数に達する毎に、予め決められた標準
   入賞確率に対応して予め設定した標準入賞回数と
   前記記憶された入賞回数とを比較する手段と、こ
   の比較手段の出力に応じて前記記憶された入賞回
   数が前記標準入賞回数より大なるときは入賞回数
   を低減させるように入賞の発生確率を制御する
   か、あるいは記憶された入賞回数が標準入賞回数
   よりも小なるときには入賞回数を増やすように入
   賞の発生確率を制御する制御手段とを設けたこと
   を特徴とするスロツトマシン。