JPH0589482A - 分離型光ヘツド - Google Patents

分離型光ヘツド

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JPH0589482A
JPH0589482A JP24737691A JP24737691A JPH0589482A JP H0589482 A JPH0589482 A JP H0589482A JP 24737691 A JP24737691 A JP 24737691A JP 24737691 A JP24737691 A JP 24737691A JP H0589482 A JPH0589482 A JP H0589482A
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JP
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optical system
axis
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optical
movable
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Application number
JP24737691A
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English (en)
Inventor
Michio Miura
美智雄 三浦
Yuji Kishi
祐司 岸
Masayuki Inoue
雅之 井上
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】可動光学系と固定光学系との光軸ずれを、簡単
な構成で、かつ確実に補正できる分離型光ヘッドを提供
する。 【構成】固定光学系30は、第1の支軸33を中心にθ
y方向に回動可能なように光学系ホルダ31により支持
され、その回動位置はθy調整ねじ34により調整され
る。固定光学系30および光学系ホルダ31は、第2の
支軸36を中心にθz方向に回動可能であり、例えば穴
部26を利用して偏心ドライバなどにより、ベース25
に対する取付け位置が調整される。これにより、固定光
学系30からの出射光の方向が調整可能であり、光軸の
傾きずれを補正できる。また、光軸の平行ずれは、固定
光学系30における光検出器を、戻り光の光軸に対して
垂直な面内で平行移動(二次元的に)させることによ
り、補正できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク、光カード
などの光情報記憶媒体に情報を記録再生する光ヘッドに
係わり、特に光学系の構成が可動光学系と固定光学系と
に分離された分離型光ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザ光を利用して光ディスク、
光カードなどの光情報記憶媒体に情報を記録再生する光
学式情報装置が実用化されている。この光学式情報装置
に対しては、所定位置の情報を素早く再生したり、所定
位置に情報を素早く記録するため、光ヘッドを高速に送
りそして位置決めするアクセス動作を高速化したいとい
う要求が高まっている。
【0003】この高速アクセスを実現する方法として、
光ヘッドを可動光学系と固定光学系に分離した分離型光
ヘッドが提案されている。一般的な分離型光ヘッドは、
情報の記録再生に際して最低限送る必要のある対物レン
ズ、ミラー等を可動光学系としてトラック横断方向に移
動自在な可動部に搭載し、残りのレーザ光源、レンズ、
プリズム、光検出器等を固定光学系として光学式情報装
置のベースに固定するものである。この分離型光ヘッド
は、アクセス動作として可動光学系のみを送ればよく、
光学系全体を送る一体型光ヘッドと比較して可動部の質
量を大幅に低減できるため、高速アクセス化を図ること
ができる。
【0004】分離型光ヘッドは、上記利点の反面、固定
光学系の光軸と可動光学系の光軸とを精密に一致させる
必要があり、各光学部品の製作誤差及び取付け誤差を吸
収する調整が必要である。
【0005】この分離型光ヘッドの従来の例として、例
えば特開昭63−13130号公報に記載のものがあ
る。この従来の例は、レーザ光源とこのレーザ光源から
発せられるレーザ光を平行光にするコリメータレンズと
を含む固定光学系(光源マウント)と、平行光を光情報
記憶媒体に収束せしめるための対物レンズを含む可動光
学系とよりなる分離型光ヘッドにおいて、固定光学系お
よび対物レンズの少なくとも一方が、コリメータレンズ
を通じて発せられる平行光の光軸にたいして直角な面内
にて平行移動可能なように構成されている。そして、固
定光学系または対物レンズを平行移動させて両者の相対
位置を調整することにより、固定光学系の光軸(コリメ
ートレンズを通じて発せられる平行光の強度分布中心)
と可動光学系の光軸(対物レンズの光軸)との一致がな
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において
は、可動光学系の光軸と固定光学系の光軸との平行ずれ
は、固定光学系または対物レンズを平行移動させて両者
の相対位置を調整することにより補正できるが、傾きず
れは補正できないという課題があった。
【0007】そこで、可動光学系の光軸と固定光学系の
光軸との間に傾きずれが有る場合について説明する。図
11は、従来の分離型光ヘッドの一例を示す構成図であ
る。同図において、2はキャリッジであり、リニアモー
タなどの駆動手段(図示せず)によりx方向に駆動され
る。このキャリッジ2には、レーザ光を光情報記憶媒体
1に微小なレーザスポットとして集光照射するための対
物レンズ3と、対物レンズ3を支持し駆動するためのア
クチュエータ4と、レ−ザ光の進行方向を変換するため
のミラー5が搭載されている。以降、これらキャリッジ
2、対物レンズ3、アクチュエータ4、およびミラー5
を合わせて可動光学系6と称する。
【0008】7は上述の対物レンズ3およびミラー5以
外の光学部品よりなる固定光学系であり、光学式情報装
置のベースに固定されている。この固定光学系7は、レ
ーザ光を出射する半導体レーザ8と、半導体レーザ8か
らのレーザ光を平行光にするコリメータレンズ9と、コ
リメータレンズ9からのレーザ光を透過させるとともに
光情報記憶媒体1からの反射光を反射させるビームスプ
リッタ10と、ビームスプリッタ10からのレーザ光を
二分岐させるハーフプリズム11と、ハーフプリズム1
1からの透過光を収束させる第1の収束レンズ12と、
収束レンズ12を経たレーザ光に対して非点収差を与え
る円柱レンズ13と、円柱レンズ13を経たレーザ光が
入射し入射光量に応じて電気信号に変換する第1の光検
出器14と、ハーフプリズム11を透過したレーザ光を
収束させる第2の収束レンズ15と、第2の収束レンズ
15を経たレーザ光が入射し入射光量に応じて電気信号
に変換する第2の光検出器16と、から構成されてい
る。
【0009】ここで第1の光検出器14は受光面が田の
字状に四分割されており、周知の非点収差法によりフォ
ーカス誤差信号が得られる。また第1の光検出器14の
各受光面からの電気信号の和から、光情報記憶媒体1に
記録された情報信号が検出される。第2の光検出器16
は受光面が二分割されており、周知のプシュプル法によ
りトラッキング誤差信号が得られる。
【0010】このフォーカス誤差信号に応じて、対物レ
ンズ3をアクチュエータ4により図中のz方向に駆動す
ることにより、対物レンズ3の焦点が常に光情報記憶媒
体1の記録面に位置するようにフォーカシング制御がな
される。またトラッキング誤差信号に応じて、対物レン
ズ3をアクチュエータ4により図中のx方向に駆動しレ
ーザスポットを光情報記憶媒体1の情報トラックに追従
させることにより、トラッキング制御がなされる。アク
セス動作は、キャリッジ2をx方向に移動させ、光情報
記憶媒体1の所望の情報トラックに位置決めすることに
より行われる。
【0011】なお、上記のアクチュエータ4は対物レン
ズ3をz方向およびx方向の二次元方向に駆動するもの
としたが、これに代えて対物レンズ3をz方向の一次元
方向にのみ駆動するものとしてフォーカス制御を行な
い、ミラー5に代えて回動型ミラー(ガルバノミラー)
としてトラッキング制御を行う構成のものもある。
【0012】図12は、このような分離型光ヘッドにお
いて、可動光学系6の光軸と固定光学系7の光軸との間
に傾きずれが無い場合について説明する図である。同図
に示すように、可動光学系6がアクセス動作により
(a)の位置から(b)の位置まで移動した場合を考え
る。光情報記憶媒体1で反射されたレーザ光(戻り光)
は、(a)の場合は実線18aのように戻り、(b)の
場合は破線18bのように戻り、両者は同じ位置に戻
る。これは図11の第1の光検出器14の受光面におい
て、(a)の場合も(b)の場合も戻り光が同じ位置に
入射することを意味しており、フォーカス誤差信号は変
化しない。同様にして第2の光検出器16の受光面にお
いて、(a)の場合も(b)の場合も戻り光が同じ位置
に入射するため、トラッキング誤差信号は変化しない。
【0013】このように固定光学系7の光軸と可動光学
系6の光軸との間に傾きずれが無い場合は、可動光学系
6が任意の位置に移動してもフォーカス誤差信号および
トラッキング誤差信号は変化しないため、光情報記憶媒
体1の情報トラックに対するレーザスポットの位置精度
は良好に保たれる。
【0014】図13は、図11の分離型光ヘッドにおい
て可動光学系6の光軸と固定光学系7の光軸との間に傾
きずれがある場合について説明する図である。同図に示
すように、ビームスプリッタ10からのレーザ光(往き
光)が傾いた状態で出射し、可動光学系6がアクセス動
作により(a)の位置から(b)の位置まで移動した場
合を考える。
【0015】光情報記憶媒体1で反射された戻り光は、
(a)の場合には実線18aのように戻り、(b)の場
合には破線18bのように戻り、両者は異なった位置に
戻る。これは図11の第1の光検出器14の受光面にお
いて、(a)の場合と(b)の場合とで戻り光が異なっ
た位置に入射することを意味しており、(a)の場合の
フォーカス誤差信号と(b)の場合のフォーカス誤差信
号に差(オフセット)が発生するという課題があった。
同様にして第2の光検出器16の受光面において、
(a)の場合と(b)の場合とで戻り光が異なった位置
に入射するため、トラッキング誤差信号にオフセットが
発生するという課題があった。
【0016】このように可動光学系6の光軸と固定光学
系7の光軸との間に傾きずれが有る場合は、可動光学系
6の移動に対してフォーカス誤差信号にオフセットが発
生するため、対物レンズ3の焦点が光情報記憶媒体1の
記録面からずれることになる。また可動光学系6の移動
に対してトラッキング誤差信号にオフセットが発生する
ため、光情報記憶媒体1の情報トラックに対するレーザ
スポットの位置精度が低下する。このため、光情報記憶
媒体1に対して情報の良好な記録再生ができなくなると
いう課題が有った。
【0017】したがって、本発明は上述のような事情に
鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、簡単
な構成でもって固定光学系の光軸と可動光学系の光軸と
の傾きずれを確実に補正できる分離型光ヘッドを提供す
ることにある。
【0018】本発明の第2の目的は、固定光学系の光軸
と可動光学系の光軸の平行ずれにともない発生するフォ
ーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号の定常的な
(アクセス位置に関係なく発生する)オフセットを簡単
な構成で補正できる分離型光ヘッドを提供することにあ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、光情
報記憶媒体にレーザ光を集光照射する対物レンズと対物
レンズの光軸方向にレーザ光の進行方向を変換するミラ
ーとを含み、光情報記憶媒体の情報トラック横断方向に
移動自在な可動光学系と、レーザ光を出射するレーザ光
源と光情報記憶媒体で反射されたレーザ光を受光して電
気信号に変換する光検出器とを含み、ベースに固定され
る固定光学系とよりなる分離型光ヘッドにおいて、可動
光学系の移動方向をx軸とし、x軸に垂直で互いに直交
する方向をy軸およびz軸とすると、固定光学系全体を
y軸まわりおよびz軸まわりの二軸方向にそれぞれ独立
に回動可能に構成し、固定光学系の回動位置を調整する
調整手段を設け、この調整手段により固定光学系から出
射されるレーザ光の出射方向を調整するように構成して
成る分離型光ヘッドにより、達成される。
【0020】さらに上記第2の目的は、固定光学系をy
軸まわりおよびz軸まわりに回動させてレーザ光の出射
方向を調整すると共に、フォーカス誤差信号およびトラ
ッキング誤差信号を検出する光検出器を、光情報記憶媒
体で反射され固定光学系に戻る戻り光の光軸方向に対し
て垂直な面内で平行移動させ、戻り光が光検出器の受光
面中心に入射するように構成して成る分離型光ヘッドに
より、達成される。
【0021】
【作用】固定光学系は、回動位置の調整手段によりy軸
まわりおよびz軸まわりの二軸方向にそれぞれ独立に回
動可能に構成されている。これにともない、固定光学系
より出射するレーザ光の出射方向も二次元的に変化し、
調整される。そして、ついにはこの固定光学系より出射
するレーザ光の光軸を対物レンズの中心を通る可動光学
系の光軸と一致させることができ、可動光学系の光軸と
固定光学系の光軸との傾きずれを補正することができ
る。
【0022】可動光学系の光軸と固定光学系の光軸に平
行ずれが有る場合は、光情報記憶媒体で反射された戻り
光は可動光学系のアクセス位置によらず一定量だけずれ
て固定光学系に戻り、光検出器には受光面中心からずれ
たところに入射する。その結果、光検出器で検出される
フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号にオフ
セットが発生する。そこで、本発明では光検出器を戻り
光の光軸方向に対して垂直な面内で平行移動させ(好ま
しくは二次元的に移動させ)、戻り光が光検出器の受光
面中心に入射させるようにすることで、フォーカス誤差
信号およびトラッキング誤差信号のオフセットを補正で
きる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 〈実施例1〉図1は、本発明による分離型光ヘッドの第
1の実施例の構成を示す斜視図である。図2は、図1を
上方向から見た平面図であり、図3は、同じく図1の縦
断面図であり、可動光学系をモデル化して示してある。
以下、これらの図にしたがって説明する。
【0024】図において、21はキャリッジであり、直
線案内軸受22が取り付けられており、ガイド軸23に
よりx方向に移動自在なように支持されている。ガイド
軸23は図示しない固定手段によりベース25に固定さ
れている。キャリッジ21には、レーザ光を光情報記憶
媒体1に微小なレーザスポットとして集光照射するため
の対物レンズ3と、対物レンズ3を支持し駆動するため
のアクチュエータ4と、レーザ光の進行方向を変換する
ためのミラー5(図3に示すように対物レンズ3の下方
に位置している)が搭載されている。
【0025】以降、これらキャリッジ21、直線案内軸
受22、対物レンズ3、アクチュエータ4、ミラー5を
合わせて可動光学系20と称する。可動光学系20は、
リニアモータなどの駆動手段(図示せず)によりx方向
に駆動される。なお、上記のアクチュエータ4は対物レ
ンズ3をz方向およびx方向の二次元方向に駆動するも
のであるが、これに代えて対物レンズ3をz方向の一次
元方向にのみ駆動するものとし、ミラー5に代えて回動
型ミラー(ガルバノミラー)としても良い。
【0026】30は固定光学系であり、内部に半導体レ
ーザ、レンズ、ビームスプリッタ、プリズム、光検出器
などの各種光学部品が取り付けられている。これら各種
光学部品の構成および配置は、図11に示した固定光学
系7と同様な構成を用いることができるし、また他の任
意な構成を用いることもできる。固定光学系30からの
レーザ光は、穴30aから出射する。31は光学系ホル
ダであり、両端部に突出部32が設けられている。33
は固定光学系30の両側部に設けられた第1の支軸であ
り、突出部32に設けられた穴部に嵌合されており、固
定光学系30がθy方向に回動可能なように支持されて
いる。
【0027】固定光学系30の後端部30bにはθy調
整ねじ34を貫通させるための穴が設けられている。θ
y調整ねじ34は、光学系ホルダ31に螺合している。
35は圧縮コイルバネであり、固定光学系30と光学系
ホルダ31の間でθy調整ねじ34と同軸状に設けられ
ており、その復元力により固定光学系30がθy調整ね
じ34の頭部に当接するように付勢している。これによ
り固定光学系30は、がたつくことなくθy調整ねじ3
4により規制される位置に保持される。
【0028】36はベース25に圧入された第2の支軸
であり、この第2の支軸36に光学系ホルダ31の前端
部31aに設けられた穴が嵌まり込むように構成されて
おり、光学系ホルダ31はベース25の上をスライドし
ながら第2の支軸36を中心にθz方向に回動可能であ
る。光学系ホルダ31のθz方向の回動位置の調整は、
詳しくは後述するがベースに設けられた穴部26を利用
して行われる。37は光学系ホルダ31をベース25に
固定するための4本の固定ねじである。
【0029】次に、本実施例の動作について説明する。
初めに、可動光学系20の光軸と固定光学系30の光軸
とのθy方向の傾きずれを補正する動作について、図3
を用いて説明する。同図において固定光学系30から出
射するレーザ光(往き光)が、対物レンズ3の中心を通
る可動光学系20の光軸39に対してθy方向に傾いて
矢印38aの方向に出射する場合を考える。
【0030】この場合は、図13で説明したように光情
報記憶媒体1で反射されたレーザ光(戻り光)は、可動
光学系20の移動に応じて異なった光路を進み、光検出
器の受光面への入射位置が変化するため、フォーカス誤
差信号およびトラッキング誤差信号にオフセットが発生
する。そこで本実施例においては固定光学系30を、第
1の支軸33を中心にθy方向に回動させて、固定光学
系30からの往き光の傾きを調整するようにしている。
【0031】図3においてθy調整ねじ34を捩じ戻す
ことにより、固定光学系30は矢印40の方向に回動
し、これにともない固定光学系30からの往き光の光軸
は矢印38aから矢印38cの方向に変化し、ついには
可動光学系20の光軸39の方向と一致する。また、往
き光が上述とは反対に矢印38bの方向に出射する場合
は、θy調整ねじ34を捩じ込むことにより、往き光の
光軸は矢印38bから矢印38cの方向に変化し、つい
には可動光学系20の光軸39の方向と一致する。以上
のようにして、可動光学系20と固定光学系30との光
軸のθy方向の傾きずれを補正することができる。
【0032】次に、可動光学系20の光軸と固定光学系
30の光軸とのθz方向の傾きずれを補正する動作につ
いて、図2を用いて説明する。同図において固定光学系
30からの往き光が、対物レンズ3の中心を通る可動光
学系20の光軸39に対してθz方向に傾いて矢印41
aの方向に出射する場合を考える。この場合は、先の図
13で説明したように、光情報記憶媒体1で反射された
戻り光は、可動光学系20の移動に応じて異なった光路
を進み、光検出器の受光面への入射位置が変化するた
め、フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号に
オフセットが発生する。そこで本実施例においては光学
系ホルダ31を固定光学系30とともに、第2の支軸3
6を中心にθz方向に回動させて、往き光の傾きを調整
するようにしている。
【0033】図2において、まず固定ねじ37を半締め
状態にして光学系ホルダ31を仮止め状態とする。この
状態では、光学系ホルダ31は外部から力を加えれば、
まだ動く状態となっている。そして、外部から力を加え
て光学系ホルダ31を第2の支軸36を中心にして矢印
42の方向に回動させる。これにより固定光学系30か
らの往き光の光軸は、矢印41aから矢印41cの方向
に変化し、ついには可動光学系20の光軸39の方向と
一致する。その後に固定ねじ37をさらに締め込み、光
学系ホルダ31をベース25に固定する。
【0034】また、往き光が上述とは反対に矢印41b
の方向に出射する場合は、光学系ホルダ31を矢印42
とは逆方向に回動させることにより、往き光の光軸は、
矢印41bから矢印41cの方向に変化し、ついには可
動光学系20の光軸39の方向と一致する。以上のよう
にして、可動光学系20の光軸と固定光学系30の光軸
とのθz方向の傾きずれを補正することができる。
【0035】ここで、固定ねじ37を半締めした状態に
おける光学系ホルダ31の回動位置の調整は、例えば以
下のようにすれば良い。偏心ドライバ(図示せず)の先
端をベース25に設けられた穴26に入れ、偏心部が光
学系ホルダ31に当接するようにする。この状態から偏
心ドライバを回転させることにより光学系ホルダ31を
微小量ずつ移動させれば良い。この偏心ドライバを用い
る方法は一例であり、他の方法であってよい。
【0036】以上おいては可動光学系20の光軸と固定
光学系30の光軸との傾きずれの補正について述べた
が、平行ずれは依然として残る。また場合によっては、
上述の傾きずれの補正に伴い若干の平行ずれを生じる場
合が有る。そこで、これらの光軸の平行ずれを補正する
方法について、図4を用いて説明する。
【0037】すなわち、図4は、可動光学系20の光軸
と固定光学系30の光軸との平行ずれを補正する方法に
ついて説明する図である。なお、固定光学系30は一部
の光学部品のみを示しているが、他の光学部品の配置は
図11と同様である。図に示すように、対物レンズ3の
中心を通る可動光学系20の光軸39に対して、固定光
学系30からの往き光の光軸43がz方向にδzだけず
れた場合を考える。可動光学系20が図中の(a)の位
置に位置する場合、往き光の光軸43は対物レンズ3の
中心から離れたところを通って光情報記憶媒体1で反射
されるため、戻り光の光軸44は往き光の光軸43と一
致せず、固定光学系30には2×δzずれて戻ることに
なる。
【0038】そして、可動光学系20が(a)の位置か
ら(b)の位置に移動した場合は、戻り光の光軸44は
(a)の場合と同じ光路を戻ることになり、固定光学系
30には(a)の場合と同様に往き光の光軸43に対し
て2×δzずれて戻ることになる。すなわち、可動光学
系20の光軸と固定光学系30の光軸に平行ずれがある
場合は、可動光学系20のアクセス位置にかかわらず、
戻り光44は一定量だけずれて固定光学系30に戻るこ
とになる。
【0039】そして、戻り光はビームスプリッタ10、
ハーフプリズム11、第2の収束レンズ15を経て第2
の光検出器16の受光面に入射する。このとき第2の光
検出器16への入射位置は、図示のように受光面中心1
6aからずれたところになる。また図4では図示しない
が、戻り光44の第1の光検出器14への入射位置は、
上記と同様に受光面中心からずれたところになる。この
ように戻り光44が光検出器14、16の受光面中心か
らずれたところに入射すると、前述したようにフォーカ
ス誤差信号およびトラッキング誤差信号にオフセットが
発生することになる。
【0040】そこで、フォーカス誤差信号およびトラッ
キング誤差信号のオフセットの発生を防止するため、本
実施例においては以下のようにする。すなわち、戻り光
44の強度中心が第2の光検出器16の受光面中心16
aに入射するように、固定光学系30における光検出器
16の取付け位置を矢印45の方向に移動させて調整す
れば良い。この調整後の第2の光検出器16の位置を、
図4の下方に示す。図示のように、戻り光44が受光面
中心16aに入射されている。また第1の光検出器14
についても、戻り光44が受光面中心に入射するよう
に、位置調整を行う。このように固定光学系30におけ
る光検出器14、16の取付け位置を調整することによ
り、フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号の
オフセットを補正できる。
【0041】以上、可動光学系20の光軸と固定光学系
30の光軸とのz方向の平行ずれについて述べたが、y
方向の平行ずれについても同様に光検出器14、16の
取付け位置を調整すれば良い。可動光学系20と固定光
学系30との光軸にy方向の平行ずれδyがある場合
は、可動光学系20のアクセス位置にかかわらず、戻り
光44はy方向に2×δyだけずれて固定光学系30に
戻ることになる。したがって光検出器14、16の取付
け位置を、その取付け面内において上記のz方向の平行
ずれの場合とは垂直方向に移動させて、戻り光44が受
光面中心に入射するように調整することにより、フォー
カス誤差信号およびトラッキング誤差信号のオフセット
を補正できる。
【0042】これらをまとめると、可動光学系20の光
軸と固定光学系30の光軸とのy方向およびz方向の平
行ずれは、光検出器14、16を戻り光44の入射光軸
に対して垂直な面内において、戻り光44が受光面中心
に入射するように二次元的に位置調整すれば良い。
【0043】以上、図1〜図4にしたがって説明したよ
うに本実施例によれば、可動光学系20の光軸と固定光
学系30の光軸との傾きずれを確実に補正することがで
きる。また、光軸の傾きずれを補正するための機構を簡
単な構成で実現できる。また、θy方向およびθz方向
の両方向に互いに独立に傾きずれを補正できるため、調
整作業が簡単になる。さらに、可動光学系20の光軸と
固定光学系30の光軸との平行ずれによる、フォーカス
誤差信号およびトラッキング誤差信号のオフセットを補
正することができる。
【0044】〈実施例2〉図5は本発明の第2の実施例
を説明する縦断面図であり、前述の図3と同様に可動光
学系20をモデル化して示してある。本実施例が、上述
の第1の実施例と異なる点は、圧縮コイルバネ35に代
えてスペーサ46を使用している点にあり、他部は同様
であるであるので説明は省略する。
【0045】スペーサ46は、可動光学系20の光軸3
9と固定光学系30の光軸38とのθy方向の傾きずれ
を補正する際に用いられる。θy方向の傾きずれを補正
するには、同一形状で厚みの異なる複数のスペーサ46
の内からθy方向の傾きずれが最小となるものを選択し
て、固定光学系30と光学系ホルダ31との間に挾み込
み、θy調整ねじ34を締め付けることにより行う。
【0046】このスペーサ46は、例えば図6に示すよ
うな形状を有している。同図(a)は中空円状の形状
を、また、同図(b)はUの字状の形状を有している。
特に同図(b)に示すものは、光学系ホルダ31から完
全に抜かなくともθy調整ねじ34を少し緩めるだけで
所定の異なる厚みのものに抜き差しが可能なため、調整
が容易であり、作業性が向上する。
【0047】可動光学系20の光軸39と固定光学系3
0の光軸38とのθz方向の傾きずれを補正する動作
は、実施例1の図2で説明したと同様に、光学系ホルダ
31の回動位置を調整することにより行われる。また、
z方向およびy方向の平行ずれにともなうフォーカス誤
差信号およびトラッキング誤差信号のオフセットについ
ても、図4で説明したと同様に、光検出器14、16の
取付け位置を調整することにより、補正される。
【0048】以上説明したように本実施例によっても、
実施例1と同様な効果がある。また、剛体であるスペー
サ46を用いて固定光学系30のθy方向の回動位置を
規定し、光学系ホルダ31に強固に保持できるため、光
軸の経時的な変動が発生し難いという効果がある。
【0049】〈実施例3〉図7は、本発明の第3の実施
例を説明する平面図を示したものであり、図8は側面図
で、一部を破断して示すと共に、図2と同様に可動光学
系20をモデル化して示してある。図において、20は
可動光学系であり、実施例1と同様に、キャリッジ2
1、直線案内軸受22(図示せず)、対物レンズ3、ア
クチュエータ4、ミラー5より構成されている。
【0050】50は固定光学系であり、内部に半導体レ
ーザ、レンズ、ビームスプリッタ、プリズム、光検出器
などの各種光学部品が取り付けられている。これら各種
光学部品の構成および配置は、図11に示した従来の固
定光学系7と同様な構成を用いることができるし、また
他の任意な構成を用いることもできる。51は固定光学
系50を取り付けるための光学系ホルダであり、両端部
に突出部52が設けられている。この突出部52には第
1の支軸53が圧入などにより取り付けられている。第
1の支軸53は、弾性を有する押さえ板54、固定ねじ
55により、ベース25と一体に設けられた軸置き台2
7の直角部に付勢されて取り付けられている。これによ
り光学系ホルダ51は、回転モーメントを加えることに
より第1の支軸53を中心にθy方向に回動可能であ
る。
【0051】光学系ホルダ51の後端部51bには、θ
y調整ねじ56を貫通させるための穴が設けられてい
る。θy調整ねじ56は、ベース25に捩じ込まれる。
57は圧縮コイルバネであり、光学系ホルダ51とベー
ス25の間でθy調整ねじ56と同軸状に設けられてお
り、その復元力により光学系ホルダ51がθy調整ねじ
56の頭部に当接するように付勢している。これにより
光学系ホルダ51は、がたつくことなくθy調整ねじ5
6により規制される位置に保持される。
【0052】58は光学系ホルダ51に圧入された第2
の支軸であり、この第2の支軸58に固定光学系50の
前端部51aに設けられた穴が嵌まり込むように構成さ
れている。固定光学系50は、光学系ホルダ51の上を
スライドしながら第2の支軸58を中心にθz方向に回
動可能である。固定光学系50のθz方向の回動位置の
調整は、光学系ホルダ51に設けられた穴部59を利用
して行われる。60は固定光学系50を光学系ホルダ5
1に固定するための4本の固定ねじである。
【0053】次に、本実施例の動作について説明する。
初めに、可動光学系20と固定光学系50との光軸のθ
y方向の傾きずれを補正する動作について、図8を用い
て説明する。図8において固定光学系50から出射する
レーザ光(往き光)が、対物レンズ3の中心を通る可動
光学系20の光軸39に対してθy方向に傾いて矢印3
8aの方向に出射する場合を考える。本実施例において
は光学系ホルダ51を、第1の支軸53を中心にθy方
向に回動させて、固定光学系50からの往き光の傾きを
調整するようにしている。図においてθy調整ねじ56
を捩じ戻すことにより、光学系ホルダ51は矢印40の
方向に回動し、これに伴い固定光学系50からの往き光
の光軸は矢印38aから矢印38cの方向に変化し、つ
いには可動光学系20の光軸39の方向と一致する。ま
た、往き光が上述とは反対に矢印38bの方向に出射す
る場合は、θy調整ねじ56を捩じ込むことにより、往
き光の光軸は矢印38bから矢印38cの方向に変化
し、ついには可動光学系20の光軸39の方向と一致す
る。以上のようにして、可動光学系20の光軸と固定光
学系50の光軸とのθy方向の傾きずれを補正すること
ができる。
【0054】次に、可動光学系20の光軸と固定光学系
50の光軸とのθz方向の傾きずれを補正する動作につ
いて、図7を用いて説明する。図7において固定光学系
50からの往き光が、対物レンズ3の中心を通る可動光
学系20の光軸39に対してθz方向に傾いて矢印41
aの方向に出射する場合を考える。
【0055】本実施例においては、固定光学系50を第
2の支軸58を中心にθz方向に回動させて、往き光の
傾きを調整するようにしている。まず固定ねじ60を半
締め状態にして固定光学系50を仮止め状態とする。こ
の状態では、固定光学系50は外部から力を加えれば、
まだ動く状態となっている。そして、外部から力を加え
て固定光学系50を第2の支軸58を中心にして矢印4
2の方向に回動させる。これにより、固定光学系50か
らの往き光の光軸は矢印41aから矢印41cの方向に
変化し、ついには可動光学系20の光軸39の方向と一
致する。その後に固定ねじ60をさらに締め込み、固定
光学系50を光学系ホルダ51に固定する。また、往き
光が上述とは反対に矢印41bの方向に出射する場合
は、固定光学系50を矢印42とは逆方向に回動させる
ことにより、往き光の光軸は矢印41bから矢印41c
の方向に変化し、ついには可動光学系20の光軸39の
方向と一致する。以上のようにして、可動光学系20の
光軸と固定光学系50の光軸とのθz方向の傾きずれを
補正することができる。
【0056】ここで、固定ねじ60を半締めした状態に
おける固定光学系50の回動位置の調整は、例えば実施
例1の図2で説明したと同様に偏心ドライバを用いて行
えば良い。偏心ドライバ(図示せず)の先端を光学系ホ
ルダ51に設けられた穴59に入れ、偏心部が固定光学
系50に当接するようにする。この状態から偏心ドライ
バを回転させることにより、固定光学系50を微小量ず
つ移動させれば良い。この偏心ドライバを用いる方法は
一例であり、他の方法であっても良い。
【0057】また、可動光学系20の光軸と固定光学系
50の光軸とのz方向およびy方向の平行ずれにともな
うフォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号のオ
フセットについても、実施例1の図4で説明したと同様
に、光検出器14、16の取付け位置を調整することに
より、補正される。
【0058】以上説明したように本実施例によれば、実
施例1と同様に可動光学系20の光軸と固定光学系50
の光軸との傾きずれを確実に補正できる。また、光軸の
傾きずれを補正するための機構を簡単な構成で実現する
ことができる。また、θy方向およびθz方向の両方向
に互いに独立に傾きずれを補正できるため、調整作業が
簡単になる。さらに、可動光学系20の光軸と固定光学
系50の光軸との平行ずれによる、フォーカス誤差信号
およびトラッキング誤差信号のオフセットを補正でき
る。なお本実施例においても、実施例2と同様に、圧縮
コイルバネ57に代えて、スペーサ45を用いても良
い。
【0059】〈実施例4〉図9は、本発明の第4の実施
例を説明するための平面図であり、図10は、その側面
図であり、一部を破断して示すと共に、図2と同様に可
動光学系20をモデル化して示してある。図において、
20は可動光学系であり、前述の実施例1と同様に、キ
ャリッジ21、直線案内軸受22(図示せず)、対物レ
ンズ3、アクチュエータ4、ミラー5より構成されてい
る。
【0060】70は固定光学系であり、内部に半導体レ
ーザ、レンズ、ビームスプリッタ、プリズム、光検出器
などの各種光学部品が取り付けられている。これら各種
光学部品の構成および配置は、図11に示した従来の固
定光学系7と同様な構成を用いることができるし、また
他の任意な構成を用いることもできる。
【0061】固定光学系70の両側面には、支軸71a
および71bが圧入などにより取り付けられている。支
軸71a、71bは、弾性を有する押さえ板72、固定
ねじ73により、ベース25と一体に設けられた軸置き
台28a、28bに付勢して取り付けられている。一方
の軸置き台28bには、θz調整ねじ74が捩じ込まれ
るねじ穴が設けられており、θz調整ねじ74はこのね
じ穴を貫通して一方の支軸71bに当接されている。こ
れにより固定光学系70は支軸71a、71bを中心と
してθy方向に回動可能である。
【0062】また、θz調整ねじ74を軸置き台28b
に捩じ込んだり、捩じ戻したりすることにより、支軸7
1bの位置を移動させることができ、これにより固定光
学系70はθz方向に回動する。75は、ばね座金、皿
ばね、ゴムリングなどのリング状の弾性体であり、固定
光学系70と軸置き台28bとの間で支軸71bと同軸
に設けられている。この弾性体75は、固定光学系70
のθz方向の回動に伴うy方向の変位を吸収するための
ものである。
【0063】固定光学系70の後端部70aにはθy調
整ねじ76を貫通させるための穴が設けられており、θ
y調整ねじ76は、この穴を通してベース25に捩じ込
まれる。77は圧縮コイルバネであり、固定光学70と
ベース25の間でθy調整ねじ76と同軸状に設けられ
ており、その復元力により固定光学系70がθy調整ね
じ76の頭部に当接するように付勢している。これによ
り固定光学系70は、がたつくことなくθy調整ねじ7
6により規制される位置に保持される。
【0064】次に、本実施例の動作について説明する。
初めに、可動光学系20の光軸39と固定光学系70の
光軸38とのθy方向の傾きずれを補正する動作につい
て、図10を用いて説明する。図10において固定光学
系70から出射するレーザ光(往き光)が、対物レンズ
3の中心を通る可動光学系20の光軸39に対してθy
方向に傾いて矢印38aの方向に出射する場合を考え
る。本実施例においては固定光学系70を、支軸71
a、71bを中心にθy方向に回動させて、固定光学系
70からの往き光の傾きを調整するようにしている。図
においてθy調整ねじ76を捩じ戻すことにより、固定
光学系70は矢印40の方向に回動し、これに伴い固定
光学系50からの往き光の光軸は矢印38aから矢印3
8cの方向に変化し、ついには可動光学系20の光軸3
9の方向と一致する。
【0065】また、往き光が上述とは反対に矢印38b
の方向に出射する場合は、θy調整ねじ76を捩じ込む
ことにより、往き光の光軸は矢印38bから矢印38c
の方向に変化し、ついには可動光学系20の光軸39の
方向と一致する。これにより、可動光学系20の光軸と
固定光学系70の光軸とのθy方向の傾きずれを補正す
ることができる。
【0066】次に、可動光学系20の光軸と固定光学系
50の光軸とのθz方向の傾きずれを補正する動作につ
いて、図9を用いて説明する。図9において固定光学系
70からの往き光が、対物レンズ3の中心を通る可動光
学系20の光軸39に対してθz方向に傾いて矢印41
aの方向に出射する場合を考える。θz調整ねじ74を
軸置き台28bから捩じ戻すことにより、θz調整ねじ
74の先端の突出量が減少し、支軸71bは押さえ板7
2の弾性力により矢印77方向に移動する。いっぽう、
反対側の支軸71aの位置は変化しないため、結果とし
て固定光学系70は矢印42の方向に回動する。これに
より、固定光学系70からの往き光の光軸は矢印41a
から矢印41cの方向に変化し、ついには可動光学系2
0の光軸39の方向と一致する。
【0067】また、往き光が上述とは反対に矢印41b
の方向に出射する場合は、θz調整ねじ74を軸置き台
28bに捩じ込むことにより支軸71bは矢印77とは
反対方向に移動し、固定光学系70は矢印42とは反対
方向に回動する。これにより、往き光の光軸は矢印41
bから矢印41cの方向に変化し、ついには可動光学系
20の光軸39の方向と一致する。以上のようにして、
可動光学系20の光軸と固定光学系70の光軸とのθz
方向の傾きずれを補正することができる。
【0068】また、可動光学系20の光軸と固定光学系
70の光軸とのz方向およびy方向の平行ずれによるフ
ォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号のオフセ
ットは、第1の実施例と同様に、固定光学系70におけ
る光検出器14、16の取付け位置を調整することによ
り、補正される。
【0069】以上説明したように本実施例によれば、実
施例1と同様に、可動光学系20の光軸と固定光学系7
0の光軸との傾きずれを、簡単な構成でかつ確実に補正
できる。また、θy方向およびθz方向の両方向に互い
に独立に傾きずれを補正できるため、調整作業が簡単に
なる。また、可動光学系20の光軸と固定光学系70の
光軸との平行ずれによる、フォーカス誤差信号およびト
ラッキング誤差信号のオフセットを補正できる。さらに
本実施例においては、前述した実施例で用いた光学系ホ
ルダを用いていないため、分離型光ヘッドを薄型化でき
る。なお本実施例においても、実施例2と同様に、圧縮
コイルバネ77に代えてスペーサ45を用いてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明の分離型光ヘ
ッドによれば、可動光学系の光軸と固定光学系の光軸と
の傾きずれを、簡単な構成でかつ確実に補正できるとい
う効果がある。また、θy方向およびθz方向の光軸の
傾きずれを互いに独立に補正できるため、調整作業が簡
単になるという効果もある。さらには、可動光学系の光
軸と固定光学系の光軸との平行ずれによるフォーカス誤
差信号およびトラッキング誤差信号のオフセットも、光
検出器の固定光学系における取付け位置を調整すること
により、容易に補正できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる分離型光ヘッドの構成
を示す斜視図である。
【図2】同じく、その平面図である。
【図3】同じく、その縦断面図である。
【図4】同じく、光軸の平行ずれを補正する調整法の説
明図である。
【図5】本発明の他の実施例となる分離型光ヘッドの構
成を示す縦断面図である。
【図6】同じく、スペーサの斜視図である。
【図7】本発明の異なる他の実施例となる分離型光ヘッ
ドの構成を示す平面図である。
【図8】同じく、その側面図である。
【図9】本発明の更に異なる他の実施例となる分離型光
ヘッドの平面図である。
【図10】同じく、その側面図である。
【図11】従来の分離型光ヘッドの一例を示す光学系の
構成図である。
【図12】分離型光ヘッドにおいて光軸に傾きずれが無
い場合の説明図である。
【図13】分離型光ヘッドにおいて光軸に傾きずれが有
る場合の説明図である。
【符号の説明】
3…対物レンズ、 4…アクチュエータ、
5…ミラー、14、16…光検出器、 20…可動光
学系、 21…キャリッジ、25…ベース、30…
固定光学系、 31…光学系ホルダ、33…第1の
支軸、 34…θy調整ねじ、 35…圧縮コ
イルバネ、36…第2の支軸、 46…スペー
サ、 50…固定光学系、51…光学系ホルダ、
53…第1の支軸、 56…θy調整ねじ、
57…圧縮コイルバネ、 58…第2の支軸、
70…固定光学系、71a、71b…支軸、 72…
押さえ板、 74…θz調整ねじ、75…弾性
体、 76…θy調整ねじ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光情報記憶媒体にレーザ光を集光照射する
    対物レンズと該対物レンズの光軸方向にレーザ光の進行
    方向を変換するミラーとを含み、前記光情報記憶媒体の
    情報トラック横断方向に移動自在な可動光学系と、レー
    ザ光を出射するレーザ光源と前記光情報記憶媒体で反射
    されたレーザ光を受光して電気信号に変換する光検出器
    とを含む固定光学系と、該固定光学系が固定されるベー
    スよりなる分離型光ヘッドにおいて、前記可動光学系の
    移動方向をx軸とし、x軸に垂直で互いに直交する方向
    をy軸およびz軸とすると、前記固定光学系をy軸まわ
    りおよびz軸まわりの二軸方向にそれぞれ独立に回動可
    能な構成とし、前記固定光学系の回動位置を調整する調
    整手段を設け、該調整手段により前記固定光学系から出
    射されるレーザ光の出射方向を調整可能に構成して成る
    分離型光ヘッド。
  2. 【請求項2】上記固定光学系をy軸まわりに回動可能な
    ように支持する支持手段が設けられた光学系ホルダと、
    該光学系ホルダに対する前記固定光学系のy軸まわりの
    回動位置を調整するθy調整手段と、前記固定光学系と
    前記光学系ホルダと該θy調整手段とが一体になって前
    記ベース上でz軸まわりに回動可能なようにする支軸
    と、前記光学系ホルダを前記ベースに固定する固定手段
    とを設けて成る請求項1記載の分離型光ヘッド。
  3. 【請求項3】上記固定光学系をz軸まわりに回動可能な
    ようにする支軸が設けられた光学系ホルダと、該光学系
    ホルダに前記固定光学系を固定する固定手段と、前記光
    学系ホルダがy軸まわりに回動可能なように支持する支
    持手段と、前記光学系ホルダの上記ベースに対するy軸
    まわりの回動位置を調整するθy調整手段とを設けて成
    る請求項1記載の分離型光ヘッド。
  4. 【請求項4】光情報記憶媒体にレーザ光を集光照射する
    対物レンズと該対物レンズの光軸方向にレーザ光の進行
    方向を変換するミラーとを含み、前記光情報記憶媒体の
    情報トラック横断方向に移動自在な可動光学系と、レー
    ザ光を出射するレーザ光源と前記光情報記憶媒体で反射
    されたレーザ光を受光して電気信号に変換する光検出器
    を含む固定光学系と、該固定光学系が固定されるベース
    よりなる分離型光ヘッドにおいて、前記可動光学系の移
    動方向をx軸とし、x軸に垂直で互いに直交する方向を
    y軸およびz軸とすると、前記固定光学系の側部に一対
    の支軸を設け、該一対の支軸を中心として前記固定光学
    系がy軸まわりに回動可能なように支持する支持手段を
    前記ベースに設け、前記固定光学系の前記ベースに対す
    るy軸まわりの回動位置を調整するθy調整手段を設
    け、前記一対の支軸のうち一方の支軸を前記支持手段上
    で移動させる支軸位置調整手段を設け、該支軸位置調整
    手段により前記固定光学系をz軸まわりに回動させるよ
    うに構成することにより、前記固定光学系から出射され
    るレーザ光の出射方向を調整するようにして成る分離型
    光ヘッド。
  5. 【請求項5】上記θy調整手段は、調整ねじと、圧縮コ
    イルバネとから成る請求項2、請求項3もしくは4記載
    の分離型光ヘッド。
  6. 【請求項6】上記θy調整手段は、調整ねじと、スペー
    サとから成る請求項2、3、もしくは4記載の分離型光
    ヘッド。
  7. 【請求項7】光情報記憶媒体にレーザ光を集光照射する
    対物レンズと該対物レンズの光軸方向にレーザ光の進行
    方向を変換するミラーとを含み、前記光情報記憶媒体の
    情報トラック横断方向に移動自在な可動光学系と、レー
    ザ光を出射するレーザ光源と前記光情報記憶媒体で反射
    されたレーザ光を受光して電気信号に変換する光検出器
    を含む固定光学系とよりなる分離型光ヘッドにおいて、
    前記可動光学系の移動方向をx軸とし、x軸に垂直で互
    いに直交する方向をy軸およびz軸とすると、前記固定
    光学系をy軸まわりおよびz軸まわりにそれぞれ独立に
    回動させてレーザ光の出射方向を調整すると共に、前記
    光検出器を前記光情報記憶媒体で反射され前記固定光学
    系に戻る戻り光の光軸方向に対して垂直な面内で平行移
    動させ、戻り光が前記光検出器の受光面中心に入射する
    ようにして成る分離型光ヘッド。
  8. 【請求項8】上記光検出器を第1、第2の二系列に独立
    して設け、上記光情報記憶媒体で反射され上記固定光学
    系に戻る戻り光の光軸方向に対してそれぞれ垂直な面内
    で二次元的に平行移動させ、戻り光が前記光検出器の受
    光面中心に入射するようにして成る請求項7記載の分離
    型光ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030065883A (ko) * 2002-02-01 2003-08-09 삼성전기주식회사 광 픽업 장치

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KR20030065883A (ko) * 2002-02-01 2003-08-09 삼성전기주식회사 광 픽업 장치

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