JPH0586295A - 合成樹脂組成物 - Google Patents

合成樹脂組成物

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JPH0586295A
JPH0586295A JP6655192A JP6655192A JPH0586295A JP H0586295 A JPH0586295 A JP H0586295A JP 6655192 A JP6655192 A JP 6655192A JP 6655192 A JP6655192 A JP 6655192A JP H0586295 A JPH0586295 A JP H0586295A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】離型性、耐摩耗性、防湿性、加工性、撥水性、
表面光沢性に優れ、さらに揮発性シリコーン分の少ない
合成樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A) 合成樹脂 100 重量部 (B) RSiO1.5 単位 30〜99モル% R2SiO 単位 0〜80モル% R3SiO0.5 単位 1〜70モル% およびSiO2単位 0〜50モル% (式中、R は互いに同一または異種の、置換または非置換の1価炭化水素基 を表す)よりなるシリコーン樹脂 0.01〜100 重量部 よりなる合成樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、トリオルガノシリル基で
封鎖されたオルガノポリシロキサンを含有してなる合成
樹脂組成物に関する。特に離型性、耐摩耗性、防湿性、
加工性、撥水性、表面光沢性に優れた合成樹脂組成物に
関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】一般に、合成樹脂は
プラスチック成形体、プラスチックフィルム、塗料など
様々な用途に使われ、我々の生活にはなくてはならない
ものになっている。これらの合成樹脂には離型性、耐摩
耗性、防湿性、加工性、撥水性、表面光沢性などを付与
させるため、液状のシリコーンオイルを配合しその効果
を得ている。しかしながら、上記液状のシリコーンオイ
ルを用いた場合いろいろな問題がある。例えば軟化温度
の高い熱可塑性プラスチックの成形体およびフィルム
に、常温で液状のシリコーンオイルを配合し、均一に混
合することは非常に困難である。また混合後その成形体
あるいはフィルムの表面にシリコーンオイルがブリード
し、その表面に触れたものを汚染するなどの問題があ
る。また合成樹脂塗料においては、シリコーンオイルは
塗料のレベリング剤あるいは顔料の分散剤として使われ
ている。一般に合成樹脂塗料は有機溶剤の溶液として用
いられるので、シリコーンオイルの添加には問題がない
が、添加し過ぎるとレベリング効果が無くなったり、正
常な塗膜が得られなかったり、また塗装表面にブリード
して塗装環境を汚染することになり、非常に添加量の狭
い限定した範囲でしか使用できないという問題点があ
る。さらにシリコーンオイルの場合は加熱による揮発分
が多いため、合成樹脂塗料の硬化焼付けのときに、溶剤
と同時にシリコーンオイルの揮発分が飛散して乾燥器内
を汚染したり、乾燥器からでる溶剤を燃焼させ外気に放
出しないためのアフターバーナーの触媒を汚染して、触
媒効果を低下させるなどの問題があった。
【0003】
【発明の目的】本発明は上記問題点を解決し、離型性、
耐摩耗性、防湿性、加工性、撥水性、表面光沢性に優
れ、さらに揮発性シリコーン分の少ない合成樹脂組成物
を提供するものである。
【0004】
【発明の構成】本発明者等は、上記目的を達成するため
鋭意検討を進めた結果、合成樹脂に特定のシリコーン樹
脂を配合することにより、優れた特性が得られることを
見出だし、本発明を完成するに至った。特に、シラノー
ル基含有オルガノポリシロキサンのシラノール基を、ト
リオルガノシリル基で封鎖した熱可塑性シリコーン樹脂
を配合することにより、有用な合成樹脂組成物が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明の合成樹脂は (A) 合成樹脂 100 重量部 (B) RSiO1.5 単位 30〜99モル% R2SiO 単位 0〜80モル% R3SiO0.5 単位 1〜70モル% およびSiO2単位 0〜50モル% (式中、R は互いに同一または異種の、置換または非置換の1価炭化水素基 を表す)よりなるシリコーン樹脂 0.01〜100 重量部 よりなることを特徴とする。
【0005】本発明で用いられる成分(A) の合成樹脂は
特に限定されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線
硬化性樹脂などが例示される。この熱可塑性樹脂として
は、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、ポリ芳香族エーテル又はチオエーテル系樹脂、ポ
リ芳香族エステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、スチレ
ン系樹脂、アクリレート系樹脂などが挙げられる。
【0006】該ポリオレフィン系樹脂としては、例えば
エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチル−1 −
ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−
ペンテンなどのα−オレフィンの単独重合体やこれらの
共重合体、あるいはこれらと他の共重合可能な不飽和単
量体との共重合体などが挙げられる。代表例としては、
高密度、中密度、低密度ポリエチレンや、直鎖状ポリエ
チレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体など
のポリエチレン類、アタクチック、シンジオタクチッ
ク、アイソタクチックポリプロピレンや、プロピレン−
エチレンブロック共重合体又はランダム共重合体などの
ポリプロピレン類、ポリ−4−メチルペンテン−1など
を挙げることができる。
【0007】ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば塩
化ビニル単独重合体や塩化ビニルと共重合可能な不飽和
単量体との共重合体などが挙げられる。該共重合体とし
ては、例えば塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化
ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体などが挙げられる。さらに、
これらのポリ塩化ビニル系樹脂を後塩素化して、塩素含
量を高めたものを用いることができる。
【0008】ポリアミド系樹脂としては、例えば6−ナ
イロンや12−ナイロンなど、環状脂肪族ラクタムを開環
重合したもの、6,6 −ナイロン、6,10−ナイロン、6,12
−ナイロンなど、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸
とを縮重合させたもの、m−キシレンジアミンとアジピ
ン酸との縮重合物など、芳香族ジアミンと脂肪族ジカル
ボン酸とを縮重合させたもの、p−フェニレンジアミン
とテレフタル酸との縮重合物やm−フェニレンジアミン
とイソフタル酸との縮重合物など、芳香族ジアミンと芳
香族ジカルボン酸とを縮重合させたもの、11−ナイロン
など、アミノ酸を縮重合させたものなどを挙げることが
できる。
【0009】ポリイミド系樹脂としては、ポリイミド類
及びポリアミドイミド類があり、ポリイミド類の具体例
としては、無水ピロメリット酸とジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3',4,4' −ベンゾフェノンテトラカルボン酸
無水物とジアミノジフェニルエーテル、ビスマレイミド
とジアミノジフェニルメタンなどの組合せから得られた
ものが挙げられ、一方、ポリアミドイミド類の具体例と
しては、無水トリメリット酸とジアミノジフェニルエー
テルとの組合せなどから得られたものを挙げることがで
きる。
【0010】ポリエステル系樹脂としては、芳香族ジカ
ルボン酸とアルキレングリコールとを縮重合させたもの
が挙げられ、具体例としてはポリエチレンテレフタレー
トやポリブチレンテレフタレートなどがある。
【0011】ポリアセタール系樹脂としては、例えば単
独重合体のポリオキシメチレン及びトリオキサンとエチ
レンオキシドから得られるホルムアルデヒド−エチレン
オキシド共重合体などが挙げられる。
【0012】ポリカーボネート系樹脂としては、4,4'−
ジヒドロキシジアリールアルカン系ポリカーボネート、
特にビスフェノールAとホスゲンとを反応させるホスゲ
ン法や、ビスフェノールAとジフェニルカーボネートな
どの炭酸ジエステルとを反応させるエステル交換法など
により得られるビスフェノールA系ポリカーボネートが
好ましく用いられる。また、ビスフェノールAの一部を
2,2 −ビス(4−ヒドロキシ−3,5 −ジメチルフェニ
ル)プロパンや2,2 −ビス(4−ヒドロキシ−3,5 −ジ
ブロモフェニル)プロパンなどで置換した変性ビスフェ
ノールA系ポリカーボネートや難燃化ビスフェノールA
ポリカーボネートなども用いることができる。
【0013】ポリ芳香族エーテル又はチオエーテル系樹
脂は、分子鎖中にエーテル結合又はチオエーテル結合を
有するもので、このような樹脂としては、例えばポリフ
ェニレンオキサイド、スチレンでグラフト化されたポリ
フェニレンオキサイド、ポリエーテルエーテルケトン、
ポリフェニレンサルファイドなどが挙げられる。
【0014】ポリ芳香族エステル系樹脂としては、例え
ばp−ヒドロキシ安息香酸の縮重合で得られるポリオキ
シベンゾイル、ビスフェノールAとテレフタル酸やイソ
フタル酸などの芳香族ジカルボン酸との縮重合で得られ
るポリアリレートなどが挙げられる。
【0015】ポリスルホン系樹脂は、分子鎖中にスルホ
ン基を有するもので、このようなものとしては、例えば
ビスフェノールAと、4,4'−ジクロロジフェニルスルホ
ンとの縮重合で得られるポリスルホン、フェニレン基が
エーテル基とスルホン基を介してp −位に連結された構
造のポリエーテルスルホン、ジフェニレン基とジフェニ
レンエーテル基とがスルホン基を介して交互に連結した
構造のポリアリールスルホンなどを挙げることができ
る。
【0016】スチレン系樹脂としては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレンなどの単独重合体やこれらの共
重合体、あるいはこれらと共重合可能な不飽和単量体と
の共重合体が挙げられる。代表例としては、一般用ポリ
スチレン、耐衝撃用ポリスチレン、耐熱用ポリスチレン
(α−メチルスチレン重合体)、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニト
リル−スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル−
塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体(ACS)、ア
クリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共
重合体(AES)、アクリルゴム−アクリロニトリル−
スチレン共重合体(AAS)などが挙げられる。
【0017】アクリレート系樹脂としては、例えばメタ
クリル酸エステル重合体やアクリル酸エステル重合体な
どが挙げられ、これらの単量体としては、メタクリル酸
及びアクリル酸のメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、ブチルエステルなどが用いられるが、工業的
成形材料としてはメチルメタクリレート樹脂を代表的な
ものとして挙げることができる。
【0018】これらの熱可塑性樹脂の中で、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメ
チレン、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリフェニレンサルファイド、ABSなどが好適で
ある。
【0019】本発明組成物においては、これらの熱可塑
性樹脂は1種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて
用いてもよい。
【0020】合成樹脂塗料のバインダー樹脂として用い
る熱可塑性樹脂としては、軟化点が150 ℃以下、平均分
子量が10,000〜200,000 、重合度が約 200〜2,000 程度
のもので、例えばアクリル酸エステル−アクリロニトリ
ル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重
合体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体、メタク
リル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、メタクリ
ル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸
エステル−スチレン共重合体、ウレタンエラストマー、
ポリ弗化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共
重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリ
アミド樹脂、ポリビニルブチラール、スチレン−ブタジ
エン共重合体、ポリエステル樹脂、クロロビニルエーテ
ル−アクリル酸エステル共重合体、アミノ樹脂、各種の
合成ゴム系の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物等を挙げ
ることができる。
【0021】熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては、塗
布液の状態では200,000 以下の分子量であり、塗布乾燥
後には縮合、付加等の反応により不溶化するものを用い
ることができる。これらの樹脂の中ではそれが熱分解す
るまでの間に軟化又は溶融しないものが好ましい。具体
的には、例えばフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系
反応樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、メタクリル酸
塩共重合体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、
高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマ
ーの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ポリエステル
ポリオールとイソシアネートの混合物、ポリカーボネー
ト型ポリウレタン、ポリアミド樹脂、低分子量グリコー
ル・高分子量ジオール・トリフェニルメタントリイソシ
アネートの混合物及びこれらの混合物等を挙げることが
できる。
【0022】電子線照射硬化型樹脂としては、不飽和プ
レポリマー、例えば無水マレイン酸タイプ、ウレタンア
クリルタイプ、ポリエステルアクリルタイプ、ポリエー
テルアクリルタイプ、ポリウレタンアクリルタイプ、ポ
リアミドアクリルタイプ等、または多官能モノマーとし
て、エーテルアクリルタイプ、ウレタンアクリルタイ
プ、リン酸エステルアクリルタイプ、アリールタイプ、
ハイドロカーボンタイプ等を挙げることができる。
【0023】本発明で用いられる成分(B) は、本発明の
特徴をなす成分であり、 RSiO1.5 単位 30〜99モル% R2SiO 単位 0〜80モル% R3SiO0.5 単位 1〜70モル% およびSiO2単位 0〜50モル% (式中、R は互いに同一または異種の、置換または非置
換の1価炭化水素基を表す)より成るシリコーン樹脂で
ある。ここで、R は互いに同一または異種の、置換また
は非置換の1価炭化水素基を表す。R としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニル
基、トリル基などのアリール基、シクロヘキシル基、シ
クロオクチル基などのシクロアルキル基あるいはこれら
の基の炭素原子に結合した水素原子をハロゲン原子、シ
アノ基、アミノ基などで置換した基、例えばクロロメチ
ル基、3,3,3 −トリフルオロプロピル基、シアノメチル
基、γ−アミノプロピル基、N−(β−アミノエチル)
−γ−アミノプロピル基などが例示される。合成のし易
さ、原料の入手のし易さからは、メチル基、エチル基、
フェニル基が好ましい。成分(B) は、R3SiO0.5単位とRS
iO1.5 単位からなることが好ましく、この場合、R3SiO
0.5単位はRSiO1.5 単位50〜99モル%に対して、1〜50
モル%であることが必要で、1モル%より少ないと本発
明の効果が十分得られず、50モル%より多いと、本発明
のシリコーン樹脂の合成が困難となる。好ましくはRSiO
1.5 単位80〜95モル%に対してR3SiO0.5単位は5〜20モ
ル%である。
【0024】成分(B) のシリコーン樹脂は公知の方法で
合成でき、たとえばオルガノクロロシランやオルガノア
ルコキシシランなどを、過剰の水で加水分解・縮合反応
させることにより得られる。好ましくは、シラノール基
を含有するポリオルガノシロキサンのシラノール基を、
トリオルガノシリル化することによって得られる。例え
ば、 (a) RaSi(OH)bO((4-a-b)/2) (式中、R は互いに同一または異種の置換または非置換の1価炭化水素基を 表し、a およびb は 0.2≦a ≦2.0 、 0.001≦b ≦3、 a+b ≦4を満たす数) で表される、分子中にシラノール基を含有するポリオルガノシロキサン 100 重量部 に対して、 (b) (R3Si)cZ (式中、c は1または2を表し、Z はc が1のときは水素原子、水酸基、加 水分解性基を表し、c が2のときは-O-, -N(X)-, -S-を表す。ここでX は水素原 子、炭素数1〜4の1価炭化水素基またはR2 3Si-を表す)で表されるシリコーン 化合物 5〜100 重量部 を反応させることにより得られる。ここで、成分(a) 中
のa およびb は 0.2≦a ≦2.0 、 0.001≦b ≦3、 a+
b≦4を満たす数である。成分(a) のポリオルガノシロ
キサンは公知の方法で合成でき、たとえばオルガノクロ
ロシランやオルガノアルコキシシランを、過剰の水で加
水分解・縮合反応させることにより得られる。このよう
な反応において、水の量や加水分解触媒の種類、縮合反
応の時間や温度などを調整することにより、各種の重合
度のポリオルガノシロキサンが得られる。このようにし
て得られるポリオルガノシロキサンは一般にシラノール
基を含有する。
【0025】本発明の成分(B) のシリコーン樹脂は、合
成樹脂組成物に使用する場合、揮発分が少なく室温で固
体であり、また適度な熱可塑性を有することが好まし
く、そのため原料である成分(a) のシラノール基含有オ
ルガノポリシロキサンの分子量は1,000 〜100,000 が好
ましく、特に好ましくは6,000 〜20,000である。このよ
うなポリオルガノシロキサンは、一般に1〜10重量%の
シラノール基を含有するが、本発明においては1〜5重
量%のものを使用することが好ましい。また、成分(a)
の入手やトリオルガノシリル化が容易であり、軟化点が
高く揮発成分の少ないシリコーン樹脂が得られることか
ら、成分(a) はa=1の場合のシラノール基含有オルガ
ノポリシルセスキオキサンが好ましい。
【0026】一般にシリコーン樹脂は、RSiO1.5 単位、
R2SiO 単位、R3SiO0.5単位、またはSiO2単位の組み合わ
せからなり、それぞれの単位に対応した加水分解性シラ
ンを任意に組み合わせて共加水分解することにより得ら
れる。しかしこの場合は重合度の制御が難しく、一般に
液状あるいはゴム状の生成物が得られる。本発明の合成
樹脂組成物に使用されるシリコーン樹脂は、揮発分が少
なく室温で固体であり、また適度な熱可塑性を有するこ
とが好ましい。そのため、成分(B) のシリコーン樹脂
は、RSiO1.5 単位とR3SiO0.5単位から成るものが好まし
く、そのようなシリコーン樹脂を得るためには、シラノ
ール基含有オルガノポリシルセスキオキサンを合成後、
そのシラノール基をトリオルガノシリル化することが好
ましい。オルガノポリシルセスキオキサンは、オルガノ
トリクロロシランやオルガノトリアルコキシシランを、
前記したように加水分解・縮合反応することにより得ら
れる。このようにして得られるポリシルセスキオキサン
は、残存シラノール基を含有し、一般に室温で液状また
は熱可塑性を有する固体状であり、長期の高温加熱によ
って熱硬化性を示すことが多い。このうち、合成樹脂に
配合した場合に、良好な特性を示すシリコーン樹脂が得
られることから、軟化点が10〜300 ℃のポリシルセスキ
オキサンを使用することが好ましい。
【0027】成分(b) の(R2 3Si)cZ で表されるシリコー
ン化合物は、成分(a) のシラノール基をシリル化するも
のである。ここでZ の加水分解性基としては、メトキシ
ル基、エトキシル基、プロポキシル基、イソプロポキシ
ル基、ブトキシル基などのアルコキシル基、プロペノキ
シ基などのアルケニルオキシ基、アセトキシ基、ベンゾ
キシ基などのアシロキシ基、アセトンオキシム基、ブタ
ノンオキシム基などのオルガノオキシム基、ジメチルア
ミノキシ基、ジエチルアミノキシ基などのオルガノアミ
ノキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、シク
ロヘキシルアミノ基などのオルガノアミノ基、N−メチ
ルアセトアミド基などのオルガノアミド基などが例示さ
れる。原料の入手や反応の制御が容易なことからアルコ
キシル基が好ましく、特にメトキシル基、エトキシル基
が好ましい。
【0028】成分(b) としてはトリメチルシラン、トリ
エチルシランなどのハイドロジェンシラン、トリメチル
クロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリフェニル
クロロシラン、CF3(CH2)2Si(CH3)2Cl などのクロロシラ
ン、トリメチルシラノールなどのシラノール、トリメチ
ルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、
【0029】
【化1】
【0030】これらの中でも、反応の制御や未反応物の
除去が容易なことから、シラザン類やクロロシラン類が
好ましい。
【0031】成分(a) と成分(b) の反応は、シラノール
をシリル化する公知の方法で行うことができる。例えば
成分(b) がシラザンやクロロシランの場合は、成分(a)
と混合して加熱するだけで容易に反応は進行する。
【0032】成分(b) の使用量は成分(a)100重量部に対
して5〜100 重量部が好ましい。5重量部未満では十分
なシリル化ができず、反応中にゲル化したり得られたシ
リコーン樹脂の熱的安定性が損なわれる。100 重量部よ
り多いと未反応の成分(b) が過剰に残り、経済的に不利
であるばかりでなく、未反応の成分(b) を除くのに長時
間を要し好ましくない。
【0033】なお上記のシリル化反応はその反応温度を
制御したり、副反応の脱水縮合反応を抑制するために有
機溶媒中で行うのが好ましい。このような有機溶媒とし
ては、トルエン、キシレン、ヘキサン、工業用ガソリ
ン、ミネラルスピリット、ケロシンなどの炭化水素系溶
剤、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系
溶剤、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどの塩素化炭
化水素系溶剤などが挙げられる。反応温度は特に制限は
ないが、好ましくは室温から250℃の範囲において任意
に定めればよい。反応によって生成する塩酸、アンモニ
ア、塩化アンモニウム、アルコールなどは水洗により除
去、もしくは溶媒と同時に留去することができる。
【0034】このような方法で得られるシリコーン樹脂
は、一般に5〜300℃の軟化点を持ち、有機溶剤に可溶
な熱可塑性樹脂である。本発明の合成樹脂組成物として
は50℃以上の軟化点を有するシリコーン樹脂を配合する
ことが好ましい。特に好ましくは60〜200 ℃である。こ
の場合軟化点の異なるシリコーン樹脂を混合して50℃以
上になるように調製して使用しても良い。本発明のシリ
コーン樹脂はシラノールのシリル化により、残存シラノ
ール量が少ないことを特徴とし、 0.5重量%以下であ
る。このため長期間の加熱等によっても硬化することな
く、良好な安定性を示す。合成樹脂に配合した場合、良
好な特性が得られることから、シラノール量は0.01〜0.
3 重量%のものを使用することが好ましい。また分子量
は、原料の成分(a) のポリオルガノシロキサンの分子
量、シリル化されるシラノール量、シリル化剤となる成
分(b) の種類などによって決まってくるが、本発明にお
いては成分(a) の分子量とほぼ同じであり、本発明の合
成樹脂に配合する場合、良好な特性が得られることか
ら、1,000 〜100,000 が好ましく、特に好ましくは6,00
0 〜20,000である。本発明のシリコーン樹脂は、シラノ
ール基含有オルガノポリシロキサンを合成後、そのシラ
ノール基をトリオルガノシリル化することにより得られ
る。このような合成方法により、揮発性シリコーン分の
少ないシリコーン樹脂が得られる。特に、オルガノポリ
シロキサンがポリシルセスキオキサンの場合は、分子量
のコントロールなどが行いやすく、トリオルガノシリル
化することによって、特に揮発性シリコーン分の少ない
シリコーン樹脂が得られる。本発明のシリコーン樹脂
は、液状あるいは熱可塑性を有する固体状の樹脂であ
り、有機溶剤に可溶であり、また乳化剤等を使用してエ
マルジョン化が可能である。従ってシリコーン樹脂粉末
として一般に知られている、熱可塑性を有さず、溶剤不
溶のシリコーン樹脂硬化物とは異なる。本発明のシリコ
ーン樹脂は、成分(a) を重合してポリオルガノシロキサ
ンを合成し、そのシラノールを成分(b) でシリル化する
ことにより得られ、低い揮発分と低い残存シラノール量
を特徴とする。シリコーン樹脂の成分を、一度に共加水
分解・縮合して得られる、一般に知られたシリコーン樹
脂の場合、本発明のシリコーン樹脂のような低い揮発分
と低い残存シラノール量のものは得られない。揮発分を
減らすため、あるいはシラノール量を縮合反応によって
減らすために加熱等を行っても、硬化した樹脂となり、
本発明のような熱可塑性を有し、加熱によっても安定な
樹脂を得るのは難しい。
【0035】本発明のシリコーン樹脂は粉砕して1〜50
00μm の平均粒子径の粒子からなる粉末とし、これを組
成物に配合するのが好ましいが、軟化点が50℃未満では
室温で粉砕しずらくなり、1〜5000μm の平均粒子径の
粒子にするのが困難となる。例え軟化点が50℃未満のシ
リコーン樹脂を冷凍粉砕しても、室温で保管する場合に
ブロッキングして固まりとなるなど、取扱い上困難が生
ずる。本発明の効果が十分に得られるためには、60〜20
0 ℃が好ましい。
【0036】粉末の平均粒子径は、組成物への分散、本
発明の効果などから1〜5000μm が好ましい。粒子径が
小さすぎると、粒子が空気中に舞いやすく取扱いにくく
なり、大きすぎると合成樹脂と均一に混合しずらくなる
ため、特に3〜3000μm の粒子径が好ましい。
【0037】成分(B) のシリコーン樹脂は、成分(A) の
合成樹脂100 重量部に対して0.01〜100 重量部の範囲で
配合される。特に好ましくは 0.1〜50重量部である。0.
01重量部未満では、配合による効果が十分認められず、
100 重量部を越えると成形性や成形品などの外観が損な
われるようになる。
【0038】本発明の組成物には、物理的強度や着色な
どを目的として、必要により充填剤あるいは顔料を配合
してもよい。充填剤については特に制限はなく、従来樹
脂組成物において慣用されているものの中から任意のも
のを選択して用いることができる。すなわち、無機系充
填剤及び有機系充填剤のいずれも用いることができる
し、その形状についても粉末状、粒状、板状、繊維状、
ウイスカー状など、いずれの形状のものも用いることが
できる。無機系充填剤としては、無機質充填剤、金属系
充填剤、セラミックス系充填剤などを使用することがで
きる。該無機質充填剤としては、例えばシリカ、ケイ藻
土、バリウムフェライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石
バルーンなどの酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、塩基性炭酸マグネシウムなどの水酸化物、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、ドー
ソナイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩
又は亜硫酸塩、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、
ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カ
ルシウム、モンモリロナイト、ベントナイトなどのケイ
酸塩、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭
素中空球などの炭素類や、硫化モリブデン、ボロン繊
維、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウ
ム、ホウ酸ナトリウムなどを挙げることができる。
【0039】また、金属系充填剤としては、金属元素、
金属化合物、合金などの粉体や粒状体、あるいは金属繊
維や金属ウイスカーなどが用いられる。具体的には、亜
鉛、銅、鉄、鉛、アルミニウム、ニッケル、クロム、チ
タン、マンガン、スズ、白金、タングステン、金、マグ
ネシウム、コバルト、ストロンチウムなどの金属元素及
びこれらの金属の酸化物、ステンレス鋼、ハンダ、真鍮
などの合金、アルミニウム繊維、ステンレス繊維、銅繊
維、黄銅繊維、ニッケル繊維、チタン酸カリウム繊維
や、その他単体金属繊維、合金繊維などの金属繊維、及
びこれらに対応する金属ウイスカーなどを挙げることが
できる。さらに、セラミックス系充填剤としては、例え
ば炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、窒化アルミニ
ウム、炭化チタンなどの粉体、粒状体、繊維、ウイスカ
ーなどを挙げることができる。一方、有機系充填剤とし
ては、例えばモミ殻などの殻繊維、木粉、木綿、ジュー
ト、紙細片、セロハン片、芳香族ポリアミド繊維、セル
ロース繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリプ
ロピレン繊維、熱硬化性樹脂粉末、さらにシリコーンゴ
ム粉末、シリコーン樹脂粉末などを挙げることができ
る。これらの充填剤は1種用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0040】顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛等の無
機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機
赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄色酸化
鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒色酸化鉄、カーボンブ
ラック等の無機黒色系顔料、マンゴバイオレット、コバ
ルトバイオレット等の無機紫色顔料、酸化クロム、水酸
化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、群青、
紺青等の無機青色顔料、酸化チタンコーテッド雲母、酸
化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビ
スマス、酸化チタンコーテッドタルク、魚鱗箔、着色酸
化チタンコーテッド雲母等のパール顔料、アルミニウム
パウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色20
1 号、赤色202 号、赤色204 号、赤色205 号、赤色220
号、赤色226 号、赤色228 号、赤色405 号、橙色203
号、橙色204 号、黄色205 号、黄色401 号及び青色404
号等の有機顔料、赤色3号、赤色104 号、赤色106 号、
赤色227 号、赤色203 号、赤色401 号、赤色505 号、橙
色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202 号、黄色203
号、緑色3号および青色1号のジルコニウム、バリウム
またはアルミニウムレーキ等の有機顔料、クロロフィ
ル、β−カロチン等の天然色素等が用いられるが、これ
に限定されるものではない。
【0041】本発明には必要に応じて分散剤、潤滑剤、
帯電防止剤等の添加剤を配合することができる。分散剤
としては、例えば、レシチン;カプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノ
レン酸等の炭素原子数8〜18個の脂肪酸(式R-COOHで示
される脂肪酸。但し、R は炭素原子数7〜17個の飽和又
は不飽和のアルキル基を表す。);上記の脂肪酸のアル
カリ金属(Li、Na、K 等)又はアルカリ土類金属(Mg、
Ca、Ba等)からなる金属石鹸等を挙げることができる。
このほかに炭素原子数12以上の高級アルコール、さらに
は硫酸エステル等も使用可能である。また、市販の一般
の界面活性剤を使用することもできる。これらの分散剤
は1種類のみで用いても、あるいは2種類以上を併用す
ることもできる。潤滑剤としては、例えば、二硫化タン
グステン、炭素原子数12〜16の一塩基性脂肪酸と一価の
アルコールからなる炭素原子数が21〜23個の脂肪酸エス
テル(ロウ)等を挙げることができる。また帯電防止剤
としては、例えば、酸化スズ−酸化アンチモン系化合
物、酸化チタン−酸化スズ−酸化アンチモン系化合物な
どの導電性粉末;サポニン等の天然界面活性剤;アルキ
レンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系等の
ノニオン界面活性剤;高級アルキルアミン類、第4級ア
ンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環類、ホスホニ
ウム又はスルホニウム類等のカチオン界面活性剤;カル
ボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エス
テル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤;アミノ酸
類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸又は
燐酸エステル等の両性活性剤などを挙げることができ
る。
【0042】本発明の合成樹脂組成物は、バインダー樹
脂となる成分(A) の合成樹脂の種類に応じ、適当な溶剤
に希釈して塗料として使用できる。希釈溶剤としては、
例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレング
リコールモノアセテート等のエステル類;エチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素;メチレンクロライド、エチレンクロライド、四
塩化炭素、クロロホルム、ジクロロベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素等を挙げることができる。
【0043】本発明の合成樹脂組成物は、成分(A) の合
成樹脂、成分(B) のシリコーン樹脂および必要に応じて
各種充填剤、顔料その他の添加剤を常法に従って溶融混
練し、複合化することによって調製することができる。
溶融混練は、例えばヘンシェルミキサー、単軸又は二軸
押出機、バンバリーミキサー、ロールなどを用いる方法
や、その他常法により行うことができるが、特にヘンシ
ェルミキサー、押出機、バンバリーミキサーを用いて行
うことが好ましい。また塗料とする場合は、さらに希釈
溶剤を加え、ボールミル、三本ロール、アトライターま
たはサンドミル等の分散機を用いて均一に攪拌、混合す
ることにより調製できる。
【0044】
【発明の効果】本発明の合成樹脂は、特定のシリコーン
樹脂、特にシラノール基含有オルガノポリシロキサンの
シラノール基をトリオルガノシリル基で封鎖した熱可塑
性シリコーン樹脂を配合することにより、離型性、耐摩
耗性、防湿性、加工性、撥水性、表面光沢性がすぐれた
ものとなる。またこのシリコーン樹脂は揮発性シリコー
ン分がほとんど無く、汚染の少ない合成樹脂組成物を得
ることができる。さらにこのシリコーン樹脂は室温で固
体粒子に調製されており、本発明の合成樹脂は容易に調
製ができる。さらに成分(A) の合成樹脂の種類、成分
(B) のシリコーン樹脂の構成単位、置換基などを選ぶこ
とにより、全光線透過性に優れたいわゆる光拡散性のよ
いプラスチック光拡散板を得ることもできる。このよう
な光拡散板は、例えば液晶ディスプレー用に好適に用い
られる。
【0045】
【実施例】以下に本発明を実施例をあげて説明する。な
お、実施例中の部は重量部を、%は重量%を表す。また
粘度は25℃の値を示す。
【0046】調製例1 メチルトリイソプロポキシシラン 220部(1モル)とト
ルエン 150部をフラスコに仕込み、1%塩酸水溶液 108
部を20分間かけて滴下し、該シランを加水分解した。滴
下40分後に攪拌を止め、分液後有機層を水洗して塩酸を
除去し、さらにトルエンを減圧留去して分子量12000 で
軟化点115 ℃のシラノール基含有量1.2%のメチルポリ
シルセスキオキサンP−1を調製した。次に該シルセス
キオキサン 100部、トルエン 200部、トリメチルクロロ
シラン10部およびヘキサメチルジシラザン50部をフラス
コに仕込み加熱攪拌を行なった。トルエンの還流温度で
2時間加熱攪拌後、反応によって生じたアンモニア、塩
酸あるいはそれらの塩を水洗によって除去し、さらにト
ルエンを減圧除去してトリメチルシリル化された、軟化
点80℃のシリコーン樹脂を得た。これをジェットミル粉
砕機で平均粒子径5μm の粉体A−1とした。尚、A−
1のシラノール基含有量は0.3 %であった。ここで、軟
化点はJIS C 2104の環球式軟化点測定法に準じて測定し
た。また分子量はGPC(HLC-802U、東ソー(株)製)
を用いて(ポリスチレン換算の)分子量を測定した。平
均粒子径は粒度分布測定装置(CAPA-500、(株)堀場製
作所製)を用いて測定した。この分子量の測定では、メ
チルポリシルセスキオキサンとシリル化されたシリコー
ン樹脂の分子量はほぼ同じ値を示した。ここで、シラノ
ール基含有量は、シリコーン樹脂を300 ℃で2時間加熱
時に発生した水分量を、電量滴定式水分測定装置CA−06
型(三菱化成(株)製)を使用して測定し、下記式によ
り算出した。
【0047】
【数1】
【0048】調製例2 0.5 %塩酸水溶液を使った他は、調製例1と同様にして
分子量2000で軟化点45℃のシラノール基含有量4.5 %の
メチルポリシルセスキオキサンP−2、および軟化点10
℃のトリメチルシリル化されたシリコーン樹脂を得た。
このシリコーン樹脂のシラノール基含有量は0.4 %であ
った。このシリコーン樹脂と調製例1の軟化点80℃のシ
リコーン樹脂を1:1の重量比で熱溶融させて均一に混
合し、軟化温度60℃のシリコーン樹脂を得た。これをロ
ートプレックス粉砕機で粉砕し、粉体A−2とした。こ
の粉体をエアージェットシーブ粒度分布測定機((独)
ALPINE社(製))を用いて測定したところ、150
μm 未満の粒子径の粒子が24%、150 〜250 μm の粒子
が14%、 250〜500 μm の粒子が32%、 500〜1000μm
の粒子が25%、1000μm 以上の粒子が5%という粒度分
布を有していた。
【0049】調製例3 メチルトリイソプロポキシシラン220 部(1.0 モル)の
かわりに、該シラン110 部(0.5 モル)とフェニルトリ
クロロシラン105.8 部(0.5 モル)を用い、1%塩酸水
溶液のかわりに水を用いた他は、調製例1と同様にして
分子量13000 で軟化点130 ℃のシラノール基含有量2.5
%のオルガノポリシルセスキオキサンP−3および軟化
点95℃のトリメチルシリル化されたシリコーン樹脂を得
た。これをジェットミル粉砕機で平均粒子径5μm の粉
体A−3とした。ここで平均粒子径は調製例1と同様に
測定した。尚、A−3のシラノール基含有量は0.4 %で
あった。
【0050】調製例4 調製例2で得られた軟化点10℃のシリコーン樹脂と、調
製例3で得られた軟化点95℃のシリコーン樹脂を1:2
の重量比で熱溶融させて均一に混合し、軟化点71℃のシ
リコーン樹脂を得た。これをロートプレックス粉砕機で
粉砕し、粉体A−4とした。この粉体の粒度分布を調製
例2と同様に測定したところ、150 μm未満の粒子径の
粒子が30%、 150〜250 μm の粒子が10%、 250〜500
μm の粒子が30%、 500〜1000μm の粒子が21%、1000
μm 以上の粒子が9%という粒度分布を有していた。
【0051】調製例5 メチルトリイソプロポキシシラン220 部(1.0 モル)の
かわりに、該シラン55部(0.25モル)、フェニルトリク
ロロシラン105.8 部(0.5 モル)およびジフェニルジク
ロロシラン63.3部(0.25モル)を用い、1%塩酸水溶液
のかわりに水を用いた他は、調製例1と同様にして分子
量13000 で軟化点140 ℃のシラノール基含有量2.8 %の
オルガノポリシロキサンP−3および軟化点120 ℃のト
リメチルシリル化されたシリコーン樹脂を得た。これを
ジェットミル粉砕機で平均粒子径5μm の粉体A−5と
した。ここで平均粒子径は調製例1と同様に測定した。
尚、A−5のシラノール基含有量は0.4 %であった。
【0052】調製例6 調製例1、2、3で得られたシラノール基含有オルガノ
ポリシルセスキオキサンのP−1を30部、P−2を40
部、P−3を30部混合し、実施例1と同様にして軟化点
75℃のトリメチルシリル化されたシリコーン樹脂を得
た。さらにロートプレックス粉砕機で粉砕して粉体A−
6とした。この粉体の粒度分布を調製例2と同様に測定
したところ、150 μm 未満の粒子径の粒子が28%、150
〜250 μm の粒子が12%、250 〜500 μm の粒子が30
%、500 〜1000μm の粒子が20%、1000μm 以上の粒子
が10%という粒度分布を有していた。
【0053】調製例7 比較例として、メチルトリイソプロポキシシラン220 部
(1.0 モル)の代わりに、テトラエトキシシラン166.4
部(0.8 モル)とトリメチルメトキシシラン20.8部(0.
2 モル)を用いた他は、調製例1と同様に加水分解を行
い、分子量2,000 でシラノール基含有量 4.5%のシリコ
ーン樹脂B−1を得た。
【0054】実施例1 本実施例はタバコ包装用の二軸延伸プロピレン合成樹脂
複層フィルムの組成物に関し、その加工性とフィルムの
スリップ性やブロッキング性を評価した。本発明の成分
(A) として、エチレン含有量1.7 %、ブテン−1含有量
12.5%、メルトフローレート(MFR)5.0g/10分(AS
TM-D-1238 に準拠して230 ℃、21.6Kg加重を用いてMF
Rを測定した。)のプロピレン−エチレン−ブテン−1
ランダム共重合体樹脂85部、およびエチレン含有量 1.0
%、MFR 10.5g/10分のブテン−1−エチレンランダ
ム共重合体樹脂15部を配合し、成分(B) として調製例1
で得られたA−1を 1.0部用い、さらに平均粒子径2μ
m の真球状シリコーン樹脂微粉末(トスパール120 、東
芝シリコーン(株)製)を 0.5部、酸化防止剤として
2,6−ジ−t−ブチル−p −クレゾール 0.1部、塩酸補
足剤としてのステアリン酸カルシウム0.05部を添加し、
Vブレンダーで混合した後、押し出し機で溶融混練して
ペレット化し本発明の組成物とした。本発明の組成物の
効果を評価するため、基材層と表面層からなる三層構造
の複層フィルムを以下のように形成して評価した。上記
組成物を、一方の表層面のフィルム層とした。もう一方
の表層面のフィルム層として成分(B) のA−1を用いな
かった他は、上記組成物と同様にしてペレット化した組
成物を用いた。基材層としてメルトフローレート(MF
R)1.9g/10分、アイソタクチックインデックス(II)99
%のポリプロピレン90部、水添テルペン樹脂10部、ポリ
オキシエチレンアルキルアミンの脂肪酸エステル10部の
混合物を用いた。基材層となるポリプロピレン混合物と
本発明の組成物およびもう一方の表面層となる組成物を
それぞれ115mm 径、20mm径、および、30mm径の押出し機
より3層ダイを用いて、本発明の組成物の表面層/基材
層/もう一方の表面層の三層構造になる様に250 ℃で溶
融共押出ししてシートを形成した。引き続きロール周速
差を利用して115 ℃で縦方向に5倍延伸し、次に165 ℃
のテンダーオーブン中で横方向に10倍延伸した後、155
℃で熱セットすることにより、二軸延伸複層フィルムを
製造した。このフィルムを評価することにより本発明の
組成物の効果を評価した。因みにこのフィルムの厚み
は、本発明の組成物の表面層が0.6 μm 、基材層が20μ
m 、もう一方の表面層が 1.0μm であった。得られた複
層フィルムの本発明の表面層の面をコロナ放電処理した
後、高速自動包装機((株)東京自働機械製作所製)に
よりタバコ包装を実施した。なお、本発明の表面層が外
側になるように包装を実施した。評価項目および評価方
法は以下のようである。結果を表1に示す。 スリップ性…ASTM-D-1894 の静止摩擦係数測定法に準拠
して測定した。 ブロッキング性…タバコ包装終了時、口底貼紙シール部
で停止したタバコ包装体を取り出し、隣接したタバコ包
装体同志のブロッキングの有無を評価した。 ヒートシール性…タバコ包装終了後、シール部分のシー
ル状態を観察した。
【0055】実施例2 実施例1で用いたA−1のかわりに、調製例2で得られ
たA−2を用いた他は、実施例1と同様にして本発明の
組成物を調製し、評価用の複層フィルムを得た。実施例
1と同様に評価し、結果を表1に示す。
【0056】比較例1 成分(B) のトリメチルシリル化されたオルガノポリシル
セスキオキサンのかわりに、200 センチストークス(cS
t) の粘度を有するジメチルポリシロキサン1.0部を用い
た他は実施例1と同様に複層フィルムを得た。実施例1
と同様に評価し、結果を表1に示す。
【0057】比較例2 成分(B) のトリメチルシリル化されたオルガノポリシル
セスキオキサンのかわりに重合度が6000のジメチルポリ
シロキサン生ゴム1.0 部を用いた他は実施例1と同様に
複層フィルムを得た。実施例1と同様に評価し、結果を
表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】以下、防湿性シートに関する実施例を説明
する。 実施例3 成分(A) に極限粘度〔η〕=0.65のポリエチレンテレフ
タレートのペレット100 部、と成分(B) として調製例5
で得られたトリメチルシリル化されたメチルフェニルポ
リシロキサンA−5を20部、さらに、平均粒子径0.5 μ
m の真球状シリコーン樹脂微粉末(トスパール105 、東
芝シリコーン(株)製)を0.5 部ヘンシェルミキサーで
ブレンドしてさらに溶融混合して本発明の組成物のペレ
ットを得た。次に、このペレットを180 ℃で3時間、減
圧(3Torr)乾燥後、押出し機に供給した。300 ℃に加
熱して表面温度30℃のキャスティングドラム上に溶融押
出しし、ドラムに巻き付けて冷却固化(静電印加キャス
ト法)させ、厚さ約150 μmの未延伸フィルムを得た。
このフィルムの防湿性をJIS Z 0208(条件A:温度25
℃、相対湿度90%)の方法による透湿度を測定して評価
した。その結果、本発明の組成物から得られたフィルム
の透湿度は0.5g/m2・24h であり優れた防湿性を示し
た。
【0060】比較例3 成分(B) を用いない他は、すべて実施例3と同様にフィ
ルムを作成し、その透湿度を測定したところ4.1g/m2
24h であった。
【0061】実施例4 成分(A) にMFRが8.2g/10分であるプロピレン単独重
合体100 部と成分(B)として調製例6で得られたトリメ
チルシリル化されたメチルフェニルポリシロキサンA−
6を25部、さらに平均粒子径0.3 μm の真球状シリコー
ン樹脂微粉末(トスパール103、東芝シリコーン(株)
製)を1.0 部ヘンシェルミキサーでブレンドし、さらに
溶融混合して本発明の組成物のペレットを得た。次に22
0 ℃で混練させながらシート成形を行い厚さ約150 μm
の未延伸フィルムを得た。このフィルムの防湿性を実施
例3と同様な方法で測定した。その結果、本発明の組成
物から得られたフィルムの透湿度は0.6g/m2・24h であ
り、優れた防湿性を示した。
【0062】比較例4 成分(B) のトリメチルシリル化されたオルガルポリシル
セスキオキサンのかわりに、重合度が6000のジメチルポ
リシロキサン生ゴムを用いた他は、すべて実施例4と同
様にフィルムを作成し、その透湿度を測定したところ3.
9g/m2・24h であった。またこのフィルムは実施例4の
シートと比較して透明性に劣っていた。
【0063】以下に合成樹脂成形物の実施例を示す。 実施例5 MFRが 14.0g/10分である成分(A) のポリスチレン 1
00部と成分(B) として調製例1で得られたトリメチルシ
リル化されたメチルフェニルポリシロキサンA−1を3
部、比表面積 31.5cm2/g の重質炭酸カルシウム45部、
さらに平均粒子径5.0 μm の真球状シリコーン樹脂微粉
末(トスパール145 、東芝シリコーン(株)製)の1.0
部をヘンシェルミキサーでブレンドし、さらに200 ℃で
溶融混合して本発明の組成物のペレットを得た。この組
成物を次の試験法に従って評価した。 (a) 耐衝撃性 アイゾット衝撃強度(ノッチ付き)をASTM D 256に準じ
て求めた。 (b) 引張り伸び率 ASTM D 523に準じて求めた。 (c) 光沢度 ASTM D 523に準じて求めた。なお、試験片は射出成形に
て、100 ×100 ×3mmの大きさで、#1000 の光沢面プレ
ートを作成して使用した。 (d) 摩耗量 JIS K 7240に準じて測定した。 アーム荷重:500g 摩耗輪:GC15H 試験回数:連続1000回(60rpm) (e) 成形性 射出圧40kg/cm2 で 100×100 ×1mmのプレートを成形
し、以下のように成形性を評価した。 ○:良好 △:一部ショートショット ×:ショートショット (f) ブリードテスト(残留接着力) 成形性の評価で作成したシートにニットーポリエステル
テープ31B(日東電工(株)製、商品名)を2kgゴムロー
ラで圧着し、 20g/cm2 の荷重下、70℃で20時間エージ
ングし、そのテープの残留接着力を測定してシリコーン
のブリードを評価した。なお残留接着力は、エージング
後のテープをJIS Z 0237に規定されるSUS 板に貼り付
け、2kgの重さのゴムロールを1往復圧着して、3時間
標準状態(25℃、50%RH)に保管したものについて、18
0 °方向に引き剥がしたときの、剥離力により評価し
た。一方、ポリテトラフルオロエチレンのシートに、ニ
ットーポリエステルテープ31B を上記と同様な条件で貼
付、エージングして比較用の接着力を測定した。残留接
着率を以下に示す計算式で求め、シリコーンのブリード
を評価した。結果を表2に示す。
【0064】
【数2】
【0065】実施例6 成分(B) にA−4を使用した他は実施例5と同様にして
本発明の組成物を得た。さらに実施例5と同様に評価し
た。結果を表2に示す。
【0066】比較例5 成分(B) に200cStの粘度を有するジメチルポリシロキサ
ンを使用した他は、実施例5と同様に組成物を調製し評
価した。結果を表2に示す。
【0067】比較例6 成分(B) に何も使用しない他は実施例5と同様に組成物
を調製し評価した。結果を表2に示す。
【0068】
【表2】
【0069】実施例7 成分(A) としてのアクリルポリオール(アクリディック
A80−45、大日本インキ化学工業(株)製、商品名)10
0 部に成分(B) のA−5の0.5 部を溶解して本発明の合
成樹脂塗料組成物を得た。本発明の組成物を評価するた
めに、白色塗膜を調製し、その塗膜の光沢(60度鏡面反
射)を測定した。なお、光沢はJIS K 5400に準じて測定
した。白色塗膜の調製は、前記組成物をビヒクルとし、
そのビヒクル 110部と白色顔料の酸化チタン(R820、石
原産業(株)製、商品名)55部を混合し、さらに三本ロ
ールで顔料を分散して行った。この白色塗料83部と硬化
剤としてのイソシアネート(バーノックD-750 、大日本
インキ化学工業(株)製、商品名)25部を混合して、ス
プレー用のシンナー(トルエン100 部、ヘキサン50部、
酢酸エチル50部)でスプレーしやすいように希釈して、
ポリカーボネート(レキサン9030、米国GE社製、商品
名)に膜厚30μm 程度になるように塗布し、 120℃、30
分硬化乾燥した。硬化塗膜の光沢を測定し結果を表3に
示す。この塗膜の光沢は95%という高い数値を示した。
【0070】実施例8 成分(A) に熱硬化タイプのメチル系シリコーンワニス
(TSR127B 、東芝シリコーン(株)製、トルエン50%樹
脂溶液、商品名)100 部、成分(B) にA−2を0.1 部、
さらに酸化チタンR820 35部を使用した他は、実施例7
と同様にして白色塗料を調製した。トルエンをスプレー
塗装時の希釈シンナーに用い、軟鋼板(JIS G 3141ダ
ル)に膜厚30μm 程度に塗布し180 ℃、30分で硬化乾燥
させた。硬化塗膜の光沢を実施例7と同様に測定し、結
果を表3に示す。
【0071】実施例9 成分(A) に熱硬化タイプのメチルフェニル系シリコーン
ワニス(TSR145、東芝シリコーン(株)製、トルエン/
キシレン60%樹脂溶液、商品名)100 部、成分(B) にA
−6を0.1 部さらに酸化チタンR820を45部使用した他
は、実施例7と同様にして白色塗料を調製した。次にキ
シレンをスプレー塗装時の希釈シンナーとして用い、軟
鋼板(JIS G 3141ダル)に膜厚30μm 程度に塗布し 250
℃、30分で硬化乾燥させた。硬化塗膜の光沢を実施例7
と同様に測定し、結果を表3に示す。
【0072】比較例7〜9 成分(B) を使わない他は実施例7〜9と同様にして比較
例7〜9を実施し、硬化塗膜の光沢を測定した。結果を
表3に示す。
【0073】
【表3】
【0074】実施例10 成分(A) としての、分子量160,000 のポリアクリル酸メ
チル100 重量部に、成分(B) として調製例1で得られた
シリコーン樹脂A−1の2重量部を配合して混合・攪拌
し、単軸押出機により10kg/時間の速度で溶融混練し、
押出しダイでシート状にした後、ポリッシングロールで
艶出しと冷却をし、厚さ1mmの外観良好な平板成形品を
得た。この成形品の全光線透過率とヘーズ値を測定した
ところ、全光線透過率が88%で、ヘーズ値が95%であっ
た。これは液晶ディスプレー用の光拡散板として最適な
ものであった。
【0075】比較例10 成分(B) として、シリコーン樹脂A−1のかわりに、調
製例1のシラノール基含有メチルポリシルセスキオキサ
ンP−1を使用した他は、実施例10と同様に、平板成
形品を得た。このものの全光線透過率は65%で、ヘーズ
値は98%であった。
【0076】比較例11 成分(B) として、シリコーン樹脂A−1のかわりに、調
製例7のシラノール基含有シリコーン樹脂B−1を使用
した他は、実施例10と同様に、平板成形品を得た。こ
のものの全光線透過率は54%で、ヘーズ値は93%であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 101:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 合成樹脂 100 重量部 (B) RSiO1.5 単位 30〜99モル% R2SiO 単位 0〜80モル% R3SiO0.5 単位 1〜70モル% およびSiO2単位 0〜50モル% (式中、R は互いに同一または異種の、置換または非置換の1価炭化水素基 を表す)よりなるシリコーン樹脂 0.01〜100 重量部 よりなる合成樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(B) のシリコーン樹脂が RSiO1.5 単位 50〜99モル% R3SiO0.5 単位 1〜50モル% よりなるシリコーン樹脂である請求項1記載の合成樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 成分(B) のシリコーン樹脂が、 (a) R1aSi(OH)bO((4-a-b)/2) (式中、R1は互いに同一または異種の置換または非置換の1価炭化水素基を 表し、a およびb は 0.2≦a ≦2.0 、 0.001≦b ≦3、 a+b ≦4を満たす数) で表される、分子中にシラノール基を含有するポリオルガノシロキサン 100 重量部 に対して、 (b) (R2 3Si)cZ (式中、R2は互いに同一または異種の置換または非置換の1価炭化水素基を 表し、c は1または2を表し、Z はc が1のときは水素原子、水酸基、加水分解 性基を表し、c が2のときは-O-, -N(X)-, -S-を表す。ここでX は水素原子、炭 素数1〜4の1価炭化水素基またはR2 3Si-を表す)で表されるシリコーン化合物 5〜100 重量部 を反応させたものであることを特徴とする請求項1記載
    の合成樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 成分(B) のシリコーン樹脂が50℃以上の
    軟化点を有し、有機溶剤に可溶な熱可塑性樹脂である請
    求項3記載の合成樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の合成樹脂組成物よりなる
    フィルム,塗料および成形品。
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