JP3139944B2 - フィルム形成性樹脂組成物 - Google Patents

フィルム形成性樹脂組成物

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    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滑り性が良好で、
かつブロッキング現象を起こしにくいフィルムの形成に
好適なフィルム形成性の硬化性樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂組成物であるエポキシ樹脂
組成物、不飽和ポリエステル樹脂組成物等、並びに紫外
線硬化性樹脂組成物であるエポキシアクリレート樹脂組
成物、ウレタンアクリレート樹脂組成物等は、電気器
具、家具、電子部品などの各種の基材の表面コーティン
グ材(即ち、フィルム形成材)として用いられている。
これらから得られるコーティング被膜の取り扱いに際し
ては重ね合わせる場合が頻繁にあるので、取り扱いの容
易さから、滑り性、耐ブロッキング性が要求される。
【0003】これらの樹脂フィルムに滑り性、耐ブロッ
キング性を付与するために、従来より微粒子を添加配合
することが検討されてきた。微粒子の中でも、得られる
フィルムの透明性が良好である点から、球状の二酸化ケ
イ素粒子(特開平4−348147号)、シリコーン樹
脂パウダー(特開昭62−215646号公報)が有効
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、球状の二酸化
ケイ素粒子は無機物であるため比重が大きく(2.0 より
大)、比較的低粘度の液状である熱硬化性あるいは紫外
線硬化性の樹脂組成物では、組成物の他の材料との比重
差が大きく、貯蔵時に経時で粒子が沈降するという欠点
がある。またシリコーン樹脂パウダーは比重は小さいの
で、このような欠点はないものの、二酸化ケイ素粒子を
添加した場合と同程度の滑り性、耐ブロッキング性を得
るにはかなりの添加量が必要で、得られるフィルムの透
明性が失われる。
【0005】本発明の課題は、このような欠点を改善
し、透明性が良く、優れた滑り性及び耐ブロッキング性
を有するフィルムが得られる硬化性樹脂組成物及びこれ
を硬化、製膜してなるフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意検討の結果、充填剤として、表面
に存在するシラノール基をオルガノシリル基で封鎖処理
した球状シリコーンゲル粒子を適量添加することによっ
て、良好な透明性とともに、優れた滑り性及び耐ブロッ
キング性を示すフィルムが得られる硬化性樹脂組成物を
調製することができることを見いだし、本発明に至っ
た。
【0007】すなわち、本願発明は、(A) 硬化性有機樹
脂、及び(B) 表面のシラノール基を封鎖するように処理
された、平均粒子径が0.1 〜10μmである球状シリコー
ンゲル粒子を含有してなるフィルム形成性樹脂組成物及
びこれを硬化、製膜して得られるフィルムを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0009】(A) 硬化性有機樹脂 本発明に使用される硬化性有機樹脂としては、熱硬化性
のもの及び紫外線硬化性のものがあげられ、前者の例と
しては、エポキシ樹脂組成物、不飽和ポリエステル樹脂
組成物などがあげられ、また、後者の例としては、エポ
キシアクリレート樹脂組成物、ウレタンアクリレート樹
脂組成物などがあげられる。
【0010】 (B)表面処理された球状シリコーンゲ
ル粒子 (B)成分の球状シリコーンゲル粒子はその表面に存在
するシラノール基をオルガノシリル基で封鎖するように
処理されたものである。 球状シリコーンゲル粒子は、式: RSiO 3/2 (式中、Rは1価の有機基) で表されるモノオルガノシロキサン単位を主成分とす
る、シロキサン結合による三次元網目構造を有する、い
わゆるポリオルガノシルセスキオキサンの球状粒子であ
り、珪素原子に結合する有機基(例えば上記のR)と
しては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキ
ル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペ
ニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基等
のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、
ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチ
ル基等のアラルキル基、さらにこれらの基の水素原子の
一部又は全部がフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子
やシアノ基等で置換された、例えばクロロメチル基、ク
ロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピ
ル基などの、通常炭素原子数1〜10、特に脂肪族不飽
和結合を有しない炭素原子数1〜6の、非置換又は置換
の1価炭化水素基があげられる。これらの中で、原料の
入手し易さ、工業的製造面の容易さ、あるいはシリコー
ンゲル粒子の安定性等の点から、メチル基などの低級ア
ルキル基が好ましいが、一部にビニル基、フェニル基、
3,3,3−トリフルオロプロピル基等を含むものであ
ってもよい。また、本発明の効果を損なわない限り、ケ
イ素原子に結合する有機基としてその他の官能性基、例
えばアミノ基や、(メタ)アクリル基などを有する置換
基を含んだ球状変性シリコーンゲル粒子を用いることも
できる。
【0011】この球状シリコーンゲル粒子は、上記した
ようにモノオルガノシロキサン単位を基本的な構成単位
としたポリオルガノシルセスキオキサン粒子であるが、
これは、構成単位の一部として、トリオルガノシロキシ
単位(R1 3 SiO1/2 単位)、ジオルガノシロキサン
単位(R1 2 SiO2/2 単位)、SiO4/2 単位等を含
むものであってもよい(ここで、R1 は前記の通りであ
る)。
【0012】このような球状シリコーンゲル粒子は、公
知の方法、例えば下記式(1) : R1 SiX3 (1) (式中、R1 は上記と同様の意味を示す。Xは塩素、臭
素等のハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシ基で
ある)で表される、加水分解性基又は原子を有するオル
ガノシラン化合物を酸又はアルカリ触媒の存在下で加水
分解する、所謂ゾルーゲル法により合成することができ
る。この際に、場合によっては式(1) で示されるオルガ
ノシランとともに、式:R1 3 SiX、R1 2 Si
2 、及びSiX4 (式中、R1 及びXは前記のとお
り)で示される加水分解性基又は原子を有するオルガノ
シランの1種又は2種以上を共加水分解してもよい。
【0013】通常、上記合成法により得られた球状シリ
コーンゲル粒子を透明性を損なわない程度の少量の配合
量でそのまま組成物の成分としても、得られるフィルム
の滑り性、耐ブロッキング性は向上しない。それは、こ
の球状シリコーンゲル粒子の表面にはかなりの量のシラ
ノール基が存在し、これがフィルム表面の滑り性、耐ブ
ロッキング性に悪影響を及ぼすためと考えられる。
【0014】本発明で(B) 成分として用いられるもの
は、後述するシリル化剤により表面処理され、表面に存
在していたシラノール基がオルガノシリル基で封鎖され
不活性化されている。その結果、得られるフィルムの滑
り性及び耐ブロッキング性が大きく改善された。
【0015】用いられる表面処理剤(即ち、シリル化
剤)としては、式(2) : (R)3 Si− (2) [ここで、Rは前記R1 と同様の有機基を示し、R1
ついて例示したものと同様の、炭素原子数1〜10の非置
換又は置換の1価炭化水素基を例示することができる
が、特に、得られるフィルムの滑り性、耐ブロッキング
性等の点から、メチル基、フェニル基、トリフルオロプ
ロピル基等であることが好ましい。]で表されるトリオ
ルガノシリル基等の、オルガノシリル基を有する、アル
コキシシラン、ヒドロキシシラン、クロロシラン、シリ
ルアミン、シラザン、シロキサン等があげられ、中でも
好ましいのは、式(2) で表されるトリオルガノシリル基
を有する上記処理剤であり、特に比較的処理能力(即
ち、シリル化能力)の高いシリルアミン、ヘキサオルガ
ノジシラザン等のオルガノシラザンを用いるのがより効
果的である。このような表面処理剤の具体例としては、
次の化合物が挙げられ、これらの1種を単独で、又は、
2種以上併用して使用することができる。
【0016】(CH3 3 Si(OCH3 ),(C
3 3 SiN(CH3 2 ,(CH3 3 SiNHS
i(CH3 3 ,(CH3 2 SiPh(OCH3 ),
(CH3 )(Ph)2 SiN(CH3 2〔ここで、P
hはフェニル基を示す。〕 (CH3 3 SiOH,(CH3 3 Si(OC
2 5 ),(C2 5 3 Si(OCH3 ) (CH3 2 Si(OCH3 2 ,(CH3 2 Si
(OC2 5 2 ,(CH3 2 Si[N(C
3 2 2 ,(CH3 )Si(OCH3 3 ,(CH
3 )Si(OC2 5 3 ,(CH3 3 SiNHSi
(CH3 2 NH(CH3 2
【0017】表面処理は、例えば、反応容器内で未処理
の球状シリコーンゲル粒子と処理剤とを混合接触させた
後、熱処理を行うことで、容易に行うことができる。こ
れらの処理剤を混合接触する場合、処理剤はそのまま混
合したり、あるいは、水望ましくはDBU(ジアザビシ
クロウンデセン)などの強塩基を含んだ水と球状シリコ
ーンゲル粒子をあらかじめ混合しておき、次に処理剤を
混合して接触させる方法等が使用できる。処理剤の使用
量は、球状シリコーンゲル粒子の比表面積と処理剤の分
子占有面積から決定され、通常、球状シリコーンゲル粒
子の0.05〜10重量%、好ましくは0.1 〜5重量%であ
る。
【0018】表面処理された球状シリコーンゲル粒子の
表面では、存在していたシラノール基が用いられた表面
処理剤によりオルガノシリル基で封鎖され不活性化され
ている。封鎖基は用いられた表面処理剤により異なる
が、例えば前記一般式(2) で表されるトリオルガノシリ
ル基を初めとして、
【0019】
【化1】 で表されるジオルガノシリル基、
【0020】
【化2】 で表されるモノオルガノシリル基等が挙げられる(ここ
で、Rは前記のとおりである)。尚、封鎖基としてのト
リオルガノシリル基は表面のシラノール基1個を封鎖し
て(R)3 SiO1/2 単位を形成しているものであり、
封鎖基としてのジオルガノシリル基は表面の2個のシラ
ノール基を封鎖して粒子の表面で(R)2SiO2/2
位を形成し、モノオルガノシリル基は3個のシラノール
基を封鎖して(R)SiO3/2 単位を形成しているもの
である。封鎖基は、式(2) で表されるトリオルガノシリ
ル基が好ましく、特に硬化フィルムの耐ブロッキング
性、滑り性等の点からトリメチルシリル基などのトリア
ルキルシリル基であることが好ましい。
【0021】この表面処理された球状シリコーンゲル粒
子は、得られるフィルム表面の滑り性及びフィルムの膜
厚の点から、平均粒子径0.1 〜10μmであり、通常0.2
〜5μm 、特に0.3 〜3μmのものが好ましい。平均粒
子径が0.1 μm未満であると目的とする硬化フィルムが
耐ブロッキング性や滑り性に劣るものであり、10μmを
超えると硬化フィルムの表面状態が悪くなったり、又、
組成物中で粒子が沈降しやすくなる等の不利を生ずる。
【0022】この表面処理された球状シリコーンゲル粒
子(B) の配合量は、硬化性有機樹脂(A) の種類によって
も異なるが、通常、組成物全体に含まれる固形分100 重
量部当たり、特に(A)成分の硬化性有機樹脂100重
量部当り0.1 〜10重量部が好ましく、さらに好ましくは
0.3 〜5重量部、さらにより好ましくは0.5 〜3重量部
である。配合量が少なすぎると、フィルムの滑り性、耐
ブロッキング性の向上効果が得難く、多すぎるとフィル
ムの透明性及び強度が低下する上、経済的にも不利であ
【0023】その他の成分 本発明の硬化性樹脂組成物には、前記の成分(A) 、(B)
の他に、必要に応じて、光重合開始剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤等の安定剤、加工助剤、着色剤、帯電防止
剤、滑剤などが、本発明の効果が損なわれない範囲で、
添加配合されていても一向に差し支えない。
【0024】組成物の調製 硬化性有機樹脂(A) に球状シリコーンゲル粒子(B) を配
合するには公知の方法によればよく、ニーダミキサー、
バタフライミキサー、あるいは通常のプロペラ撹拌子に
よる混合機を用いて各成分の所定量を均一に混合すれば
よい。これにより本発明の硬化性組成物が得られる。
【0025】この組成物からフィルムを形成するには公
知の方法により製膜し、硬化させればよい。製膜方法と
しては、例えば、転写法、コーティング法等が挙げられ
る。
【0026】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に示し説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】合成例1 <球状シリコーンゲル粒子−Ι及び−ΙΙ>5リットル
のガラス容器にpHが6.8 の水3,660 gとアンモニア水
(濃度28%)90gを添加攪拌したが、このときの液のp
Hは11.0となっていた。。得られた混合液を攪拌翼を回
転数200 rpm で回転させる低速攪拌下、液温を5〜10℃
に保ちながら、メチルトリメトキシシラン750 gを3時
間かけて滴下した。更に、液温を5〜10℃に保ちながら
4時間攪拌した後、液温を40〜50℃に加熱しその温度で
1時間攪拌した。その結果、シリコーンゲルスラリーが
得られた。次にこのようにして得たシリコーンゲルスラ
リーを加圧濾過して水分が約30%のケーキ状物とした
後、105 ℃の乾燥機中で乾燥した。得られた乾燥物をジ
ェットミルで解砕した。得られた微粒子を電子顕微鏡で
観察したところ、粒径が1.6 〜2.0 μm の球状粒子であ
り、これは表面に多量の活性シラノール基を有するもの
であると考えられる。こうして得られたものを球状シリ
コーンゲル粒子−Ιという。
【0028】次いでこの球状シリコーンゲル粒子−Ι
100 gとイオン交換水1.0 gをミキサーで混合し、60℃
で24時間加熱処理した。処理した混合物を室温まで冷却
し、ヘキサメチルジシラザン2.0 gを添加混合後、24
時間室温の放置した。更に120 ℃で24時間熱処理を行
い、表面のシラノール基がトリメチルシリル基で封鎖さ
れた球状シリコーンゲル粒子を得た。こうして得たもの
を、以下、球状シリコーンゲル粒子−ΙΙという。
【0029】合成例2 <球状シリコーンゲル粒子−ΙΙΙ>球状シリコーンゲ
ル粒子−Ι 100重量部を、ヘキサメチルジシラザンの代
わりにジメチルフェニルシリルジメチルアミン3重量部
を使用した以外は合成例1と同様に処理して、表面のシ
ラノール基がジメチルフェニルシリル基で封鎖された球
状シリコーンゲル粒子を得た。得られた処理後のもの
を、以下、球状シリコーンゲル粒子−ΙΙΙという。
【0030】以下、実施例1〜4、比較例1〜4及び表
1は、硬化性樹脂組成物として、紫外線硬化型ウレタン
アクリレート樹脂組成物の具体例と熱硬化性エポキシ樹
脂組成物の具体例を示す。
【0031】紫外線硬化性ウレタンアクリレート樹脂組
成物の例 <紫外線硬化性ウレタンアクリレート樹脂組成物の調製
>数平均分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリ
コール(三菱化成工業株式会社製、商品名:PTMG−
2000)150 g、数平均分子量1000のポリテトラメチ
レンエーテルグリコール(三菱化成工業株式会社製PT
MG−1000)150 g、ネオペンチルグリコール31.6
g、2,4-トリレンジイソシアネート175.4gを反応容器
に仕込み、この混合物を60〜70℃の温度に保ち6時
間反応させた。こうして得られたイソシアネート化した
反応混合物を約40℃まで冷却した。これに2, 6−ジ
−ターシャリーブチルヒドロキシトルエン0.15g、ジブ
チルスズジラウレート0.08g、及び2-ヒドロキシエチル
アクリレート119.3 gを添加したのち、得られた混合物
を温度60〜70℃に保ち2時間反応させウレタンアク
リレートオリゴマーを得た。このウレタンオリゴマー5
5重量部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレー
ト(三菱化成工業株式会社製SA−1002)15重量
部、ビスフェノールA−EO変性ジアクリレート(東亜
合成工業株式会社製M−210)10重量部、N−ビニ
ルピロリドン10重量部、イソボロニルアクリレート1
0重量部、光重合開始剤として1-ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン3部とを混合し、紫外線硬化型ウレ
タンアクリレート樹脂組成物を調製した。粘度は25℃
で8500cpであった。
【0032】実施例1〜4並びに比較例1及び4 上記で調製した紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂
組成物100 重量部に表1に示す球状シリコーンゲル粒子
を表1に示す配合量(重量部)で配合、混合し、さらに
三本ロールミルで2回混練し、均一に混合した。得られ
た樹脂組成物をガラス板上に30〜50μm の厚さに塗布
し、200 mj/cm 2 (波長350 nm)の紫外線を照射し硬化
フィルムを得た。得られたフィルムの諸特性を下記のよ
うにして評価した。結果を表1に示す。
【0033】滑り性 硬化フィルムを硬化後、25℃、相対湿度50%で硬化
フィルムを24時間状態調整したのち、フィルム(紫外
線照射面)同士の動摩擦係数を測定した。
【0034】ブロッキング性 5cm ×5cm に切断した硬化フィルムを2枚のガラス板に
はさみ、100 gの荷重をのせ24時間放置後、密着の程
度を次の基準で評価した。 ○:容易にはがれる。 ×:密着している。
【0035】沈降性 硬化前の樹脂組成物をガラスビンに入れ、40℃で1ヶ
月間静置し、その後、沈降の程度を肉眼で観察した。評
価を次の基準で行った。 ○:分離が認められない。 ×:2層に分離が認められる。
【0036】透明性 膜厚50μm の硬化フィルムを作成し、フィルムを肉眼で
透かして見た場合の透明度で評価した。 ○:フィルムの向こう側が透けてみえる。 ×:フィルムの向こう側が見えない。
【0037】比較例2 球状シリコーンゲル粒子の代わりに、球状の二酸化ケイ
素微粉末(アドマファインSO−C5、アドマテック社
製、平均粒径:2μm 、粒度分布0.1 〜5μm)をシリ
コーンゲル−ΙΙの調製の場合と同様にして処理したも
の(表面がトリメチルシリル基で封鎖されている)を、
2重量部を用いたほかは、実施例1と同様にして硬化フ
ィルムを得て、その特性を実施例1と同様にして評価し
た。その結果を表1に示す。
【0038】比較例3 球状シリコーンゲル粒子を配合しない以外は、実施例1
と同様にして硬化フィルムを得、その特性を実施例1と
同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】 (注)*1 組成物100 重量部に対する配合量 *2 摩擦係数が5を超え、測定不能であった。
【0040】実施例5〜8並びに比較例5及び7 旭電化工業社製熱硬化性一液型エポキシ樹脂アデカオプ
トンKT−970 (粘度;7300cp)100重量部に
表2に示す球状シリコーンゲル粒子を表2に示す配合量
(重量部)で配合、混合し、さらに3本ロールミルで2
回混練し、均一に混合した。得られた樹脂組成物を0.2
mmの厚さのアルミニウム板上およびガラス板上に30〜50
μm の厚さに塗布し、130 ℃で2時間加熱し、アルミニ
ウム板上及びガラス板上に形成された硬化フィルムを得
た。得られたフィルムの諸特性を下記のようにして評価
した。結果を表2に示す。
【0041】滑り性 アルミニウム板上に形成された硬化フィルムを実施例1
と同様に測定した。
【0042】ブロッキング性及び沈降性 実施例1と同様に測定を行った。
【0043】透明性 ガラス板上に200 〜300 μm の厚さに塗布し、130 ℃で
2時間加熱し、硬化し、これを肉眼で透かして見た場合
に、フィルムの向こう側が透けて見えるかどうかの基準
で評価した。 ○:透けて見える。 ×:透けて見えない。
【0044】比較例6 球状シリコーンゲル粒子の代わりに、前記の比較例2で
用いたものと同じ球状の二酸化ケイ素微粉末0.5 重量部
を用いたほかは、実施例5と同様にして硬化フィルムを
得て、その特性を実施例5と同様にして評価した。その
結果を表2に示す。
【0045】比較例8 球状シリコーンゲル粒子を配合しない以外は、実施例5
と同様にして硬化フィルムを得、その特性を実施例5と
同様にして評価した。結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明の組成物によれば、透明性が良
く、優れた滑り性及び耐ブロッキング性を有するフィル
ムが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井口 良範 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−86295(JP,A) 特開 昭61−185527(JP,A) 特開 昭62−187721(JP,A) 特開 平8−85753(JP,A) 特開 平7−316345(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 硬化性有機樹脂、及び(B) 表面のシ
    ラノール基を封鎖するように処理された、平均粒子径が
    0.1 〜10μmである球状シリコーンゲル粒子を含有して
    なるフィルム形成性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記(B) 成分のシラノール基が式(R)
    3 Si−〔ここで、Rは1価の有機基である〕で表され
    るトリオルガノシリル基で封鎖されている請求項1に記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 (B) 成分の球状シリコーンゲル粒子の含
    有量が組成物中の固形成分100 重量部に対して0.1 〜10
    重量部である請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の組
    成物を硬化させることにより得られたフィルム。
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