JP3124918B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JP3124918B2 JP3124918B2 JP07270606A JP27060695A JP3124918B2 JP 3124918 B2 JP3124918 B2 JP 3124918B2 JP 07270606 A JP07270606 A JP 07270606A JP 27060695 A JP27060695 A JP 27060695A JP 3124918 B2 JP3124918 B2 JP 3124918B2
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Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成物に関
し、特に滑り性、耐ブロッキング性に優れる成形品が得
られるものに関する。
し、特に滑り性、耐ブロッキング性に優れる成形品が得
られるものに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリアセタール、ポリウレタン、ポリエステル、ABS 、
AS等の熱可塑性樹脂は成形性、加工性、透明性、易着色
性等に優れ、価格も安いので汎用樹脂として大量に使用
され、各種フィルム、シート、成形品に加工されてい
る。
ト、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリアセタール、ポリウレタン、ポリエステル、ABS 、
AS等の熱可塑性樹脂は成形性、加工性、透明性、易着色
性等に優れ、価格も安いので汎用樹脂として大量に使用
され、各種フィルム、シート、成形品に加工されてい
る。
【0003】しかし、シートやフィルムに加工した際、
特にポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等
の軟かい樹脂は摺動性や潤滑性が悪いため、ブロッキン
グしやすく、ロール状に巻きとったものをもどす時にバ
リバリといった異音を発したり、シート同志の粘着を起
こしやすい。またポリスチレン、ポリアセタール等の硬
めの樹脂の場合には、成形品の金型からの離型性が悪
く、改良を求められている。更にこれらの樹脂成形品も
摺動性が悪いため、生産性向上の妨げとなっているばか
りでなく、成形品のタッチ(感触)も良くない。
特にポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等
の軟かい樹脂は摺動性や潤滑性が悪いため、ブロッキン
グしやすく、ロール状に巻きとったものをもどす時にバ
リバリといった異音を発したり、シート同志の粘着を起
こしやすい。またポリスチレン、ポリアセタール等の硬
めの樹脂の場合には、成形品の金型からの離型性が悪
く、改良を求められている。更にこれらの樹脂成形品も
摺動性が悪いため、生産性向上の妨げとなっているばか
りでなく、成形品のタッチ(感触)も良くない。
【0004】そこで、摺動特性を改善する目的でこれら
の熱可塑性樹脂に化学的、物理的安定性にすぐれた潤滑
剤であるシリコーンオイルを添加することが通常実施さ
れている。しかし、成形品表層付近のオイルの大部分が
短時間にしみ出し消費されてしまうため、初期において
は良好な摺動性を示すものの、長期にわたって良好な摺
動特性を維持することは困難である。また、しみ出すシ
リコーンオイルのために成形品表面にべとつきがあり、
商品価値を低下させるといった問題もある。
の熱可塑性樹脂に化学的、物理的安定性にすぐれた潤滑
剤であるシリコーンオイルを添加することが通常実施さ
れている。しかし、成形品表層付近のオイルの大部分が
短時間にしみ出し消費されてしまうため、初期において
は良好な摺動性を示すものの、長期にわたって良好な摺
動特性を維持することは困難である。また、しみ出すシ
リコーンオイルのために成形品表面にべとつきがあり、
商品価値を低下させるといった問題もある。
【0005】これらの問題を解決する方法としては、真
球状のシリコーンパウダーを混練する方法(例えば特開
平1-168408号、同1-204950号、特公平7-39214 号公報)
や、シリコーンゴムとポリテトラフルオロエチレンパウ
ダーを混練する方法(特開平4-234450号公報)、シリコ
ーンオイルとポリフッ化ビニリデンパウダーを混練する
方法(特開平4-264152号公報)、球状シリカ微粒子を添
加したUV硬化型樹脂(特開平7-102186号公報)等も提案
されているがこれらのパウダー配合量は2wt%以上と比
較的高く、透明性の要求されるフィルムや樹脂成形品に
おいては不適当であり、経済的にも不利である。また固
体状の潤滑剤は摩耗による摩耗粉のため摺動性が徐々に
低下するといった欠点ある。
球状のシリコーンパウダーを混練する方法(例えば特開
平1-168408号、同1-204950号、特公平7-39214 号公報)
や、シリコーンゴムとポリテトラフルオロエチレンパウ
ダーを混練する方法(特開平4-234450号公報)、シリコ
ーンオイルとポリフッ化ビニリデンパウダーを混練する
方法(特開平4-264152号公報)、球状シリカ微粒子を添
加したUV硬化型樹脂(特開平7-102186号公報)等も提案
されているがこれらのパウダー配合量は2wt%以上と比
較的高く、透明性の要求されるフィルムや樹脂成形品に
おいては不適当であり、経済的にも不利である。また固
体状の潤滑剤は摩耗による摩耗粉のため摺動性が徐々に
低下するといった欠点ある。
【0006】アクリル樹脂にシリコーン系マクロモノマ
ーをグラフト共重合して得られるシリコーングラフトア
クリル樹脂を熱可塑性樹脂に混練してすべり性のあるフ
ィルムや成形物を得る方法(特開平1-214475号、特開平
4-173869号公報、特開平6-100746号)も提案されてい
る。しかし、このシリコーングラフトアクリル樹脂はビ
ニル系樹脂とのなじみが良すぎるため母材樹脂への良く
分散する結果、少量の配合ではすべり性の改良は不十分
である。また、シリコーングラフトアクリル樹脂そのも
のが不定形状パウダーのため、成形品表面の摩擦を高め
ることがあるいった欠点もある。
ーをグラフト共重合して得られるシリコーングラフトア
クリル樹脂を熱可塑性樹脂に混練してすべり性のあるフ
ィルムや成形物を得る方法(特開平1-214475号、特開平
4-173869号公報、特開平6-100746号)も提案されてい
る。しかし、このシリコーングラフトアクリル樹脂はビ
ニル系樹脂とのなじみが良すぎるため母材樹脂への良く
分散する結果、少量の配合ではすべり性の改良は不十分
である。また、シリコーングラフトアクリル樹脂そのも
のが不定形状パウダーのため、成形品表面の摩擦を高め
ることがあるいった欠点もある。
【0007】真球状シリコーンパウダーあるいはシリカ
パウダーの耐ブロッキング性や滑り性の向上作用を高め
るために、これらのパウダーをシランカップリング剤で
表面処理する技術も知られている。この場合も、上記と
同様に多量のパウダーを添加しないと効果が得られな
い。
パウダーの耐ブロッキング性や滑り性の向上作用を高め
るために、これらのパウダーをシランカップリング剤で
表面処理する技術も知られている。この場合も、上記と
同様に多量のパウダーを添加しないと効果が得られな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、熱可塑性樹脂の優れた性質を保持しつつ、フィル
ム、シートに加工した時に透明性を維持しながら、良好
な耐ブロッキング性、すべり性を有する成形品が得られ
る熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
は、熱可塑性樹脂の優れた性質を保持しつつ、フィル
ム、シートに加工した時に透明性を維持しながら、良好
な耐ブロッキング性、すべり性を有する成形品が得られ
る熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するために手段】本発明者らは、特別の表
面処理を施した球状シリコーンゲルが、少量の配合で、
成形品の透明性を損なわずに、耐ブロッキング性、滑り
性を向上させることを見いだし、本発明を完成させた。
面処理を施した球状シリコーンゲルが、少量の配合で、
成形品の透明性を損なわずに、耐ブロッキング性、滑り
性を向上させることを見いだし、本発明を完成させた。
【0010】即ち、本発明は、(A) 熱可塑性樹脂100 重
量部と、(B) 式(1) :
量部と、(B) 式(1) :
【0011】
【化3】 (式中、Rはメチル基、トリメチルシロキシ基、ビニル
基又は3, 3, 3−トリフルオロプロピル基を示す。)
で表されるオルガノシロキサンジオールで表面処理され
た、平均粒子径が0.1 〜5μmである球状シリコーンゲ
ル粒子0.1 〜10重量部と、を含有してなる熱可塑性樹脂
組成物を提供するものである。
基又は3, 3, 3−トリフルオロプロピル基を示す。)
で表されるオルガノシロキサンジオールで表面処理され
た、平均粒子径が0.1 〜5μmである球状シリコーンゲ
ル粒子0.1 〜10重量部と、を含有してなる熱可塑性樹脂
組成物を提供するものである。
【0012】
【0013】
(A) 熱可塑性樹脂 熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、
AS樹脂、ABS 樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、
ポリウレタン、ポリエステル等があり、特に限定される
ものではない。 (B) 表面処理された球状シリコーンゲル粒子 (B) 成分の球状シリコーンゲル粒子は前記のオルガノシ
ロキサンジオールで表面処理され、その表面に存在する
シラノール基が封鎖されるようにしたものである。
ロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、
AS樹脂、ABS 樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、
ポリウレタン、ポリエステル等があり、特に限定される
ものではない。 (B) 表面処理された球状シリコーンゲル粒子 (B) 成分の球状シリコーンゲル粒子は前記のオルガノシ
ロキサンジオールで表面処理され、その表面に存在する
シラノール基が封鎖されるようにしたものである。
【0014】球状シリコーンゲル粒子は、式: R1 SiO3/2 (式中、R1 は1価の有機基)で表されるモノオルガノ
シロキサン単位を主成分とする、シロキサン結合による
三次元網目構造を有する、いわゆるポリオルガノシルセ
スキオキサンの球状粒子であり、珪素原子に結合する有
機基(例えば上記のR1 )としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert- ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、シクロ
ヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イ
ソブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニ
ル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール
基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、
さらにこれらの基の水素原子の一部又は全部がフッ素、
塩素、臭素などのハロゲン原子やシアノ基等で置換され
た、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモ
エチル基、トリフルオロプロピル基などの、通常炭素原
子数1〜10、特に脂肪族不飽和結合を有しない炭素原
子数1〜6の、非置換又は置換の1価炭化水素基があげ
られる。これらの中で、原料の入手し易さ、工業的製造
面の容易さ、あるいはシリコーンゲル粒子の安定性等の
点から、メチル基などの低級アルキル基が好ましいが、
一部にビニル基、フェニル基、3,3,3-トリフルオロプロ
ピル基等を含むものであってもよい。また、本発明の効
果を損なわない限り、ケイ素原子に結合する有機基とし
てその他の官能性基、例えばアミノ基や、(メタ)アク
リル基などを有する置換基を含んだ球状変性シリコーン
ゲル粒子を用いることもできる。
シロキサン単位を主成分とする、シロキサン結合による
三次元網目構造を有する、いわゆるポリオルガノシルセ
スキオキサンの球状粒子であり、珪素原子に結合する有
機基(例えば上記のR1 )としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert- ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、シクロ
ヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イ
ソブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニ
ル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール
基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、
さらにこれらの基の水素原子の一部又は全部がフッ素、
塩素、臭素などのハロゲン原子やシアノ基等で置換され
た、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモ
エチル基、トリフルオロプロピル基などの、通常炭素原
子数1〜10、特に脂肪族不飽和結合を有しない炭素原
子数1〜6の、非置換又は置換の1価炭化水素基があげ
られる。これらの中で、原料の入手し易さ、工業的製造
面の容易さ、あるいはシリコーンゲル粒子の安定性等の
点から、メチル基などの低級アルキル基が好ましいが、
一部にビニル基、フェニル基、3,3,3-トリフルオロプロ
ピル基等を含むものであってもよい。また、本発明の効
果を損なわない限り、ケイ素原子に結合する有機基とし
てその他の官能性基、例えばアミノ基や、(メタ)アク
リル基などを有する置換基を含んだ球状変性シリコーン
ゲル粒子を用いることもできる。
【0015】この球状シリコーンゲル粒子は、上記した
ようにモノオルガノシロキサン単位を基本的な構成単位
としたポリオルガノシルセスキオキサン粒子であるが、
これは、構成単位の一部として、トリオルガノシロキシ
単位(R1 3 SiO1/2 単位)、ジオルガノシロキサン
単位(R1 2 SiO2/2 単位)、SiO4/2 単位等を含
むものであってもよい(ここで、R1 は前記の通りであ
る)。
ようにモノオルガノシロキサン単位を基本的な構成単位
としたポリオルガノシルセスキオキサン粒子であるが、
これは、構成単位の一部として、トリオルガノシロキシ
単位(R1 3 SiO1/2 単位)、ジオルガノシロキサン
単位(R1 2 SiO2/2 単位)、SiO4/2 単位等を含
むものであってもよい(ここで、R1 は前記の通りであ
る)。
【0016】このような球状シリコーンゲル粒子は、公
知の方法、例えば下記式(3) : R1 SiX3 (3) (式中、R1 は上記と同様の意味を示す。Xは塩素、臭
素等のハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシ基で
ある)で表される、加水分解性基又は原子を有するオル
ガノシラン化合物を酸又はアルカリ触媒の存在下で加水
分解する、所謂ゾルーゲル法により合成することができ
る。この際に、場合によっては式(1) で示されるオルガ
ノシランとともに、式:R1 3 SiX、R1 2 Si
X2 、及びSiX4 (式中、R1 及びXは前記のとお
り)で示される加水分解性基又は原子を有するオルガノ
シランの1種又は2種以上を共加水分解してもよい。
知の方法、例えば下記式(3) : R1 SiX3 (3) (式中、R1 は上記と同様の意味を示す。Xは塩素、臭
素等のハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシ基で
ある)で表される、加水分解性基又は原子を有するオル
ガノシラン化合物を酸又はアルカリ触媒の存在下で加水
分解する、所謂ゾルーゲル法により合成することができ
る。この際に、場合によっては式(1) で示されるオルガ
ノシランとともに、式:R1 3 SiX、R1 2 Si
X2 、及びSiX4 (式中、R1 及びXは前記のとお
り)で示される加水分解性基又は原子を有するオルガノ
シランの1種又は2種以上を共加水分解してもよい。
【0017】通常、上記合成法により得られた球状シリ
コーンゲル粒子を、透明性を損なわない程度の少量の配
合量でそのまま本発明の組成物に使用しても、得られる
成形品表面の滑り性、耐ブロッキング性は向上しない。
それは、この球状シリコーンゲル粒子の表面にはかなり
の量のシラノール基が存在し、これが成形品表面の滑り
性、耐ブロッキング性に悪影響を及ぼすためと考えられ
る。
コーンゲル粒子を、透明性を損なわない程度の少量の配
合量でそのまま本発明の組成物に使用しても、得られる
成形品表面の滑り性、耐ブロッキング性は向上しない。
それは、この球状シリコーンゲル粒子の表面にはかなり
の量のシラノール基が存在し、これが成形品表面の滑り
性、耐ブロッキング性に悪影響を及ぼすためと考えられ
る。
【0018】本発明で(B) 成分として用いられるもの
は、前記オルガノシロキサンジオールにより表面処理さ
れ、表面に存在するシラノール基が封鎖されていると考
えられる。具体的には式(1) で示されるオルガノシロキ
サンジオールで表面処理された場合には下記の式(4) で
表されるシロキサン残基により封鎖されているものと推
測される。
は、前記オルガノシロキサンジオールにより表面処理さ
れ、表面に存在するシラノール基が封鎖されていると考
えられる。具体的には式(1) で示されるオルガノシロキ
サンジオールで表面処理された場合には下記の式(4) で
表されるシロキサン残基により封鎖されているものと推
測される。
【0019】
【化5】 (Rはそれぞれ前記と同じ)この表面処理によりシラノ
ール基は不活性化され、得られる成形品の滑り性及び耐
ブロッキング性が大きく改善された。
ール基は不活性化され、得られる成形品の滑り性及び耐
ブロッキング性が大きく改善された。
【0020】オルガノシロキサンジオールを示す前記式
(1)において、Rはそれぞれ独立にメチル基、トリメチ
ルシロキシ基、ビニル基、又は3, 3, 3−トリフルオ
ロプロピル基であり、化合物の合成の容易さ、安定性あ
るいは耐ブロッキング性等の点からRはメチル基、トリ
メチルシロキシ基であることが好適である。
(1)において、Rはそれぞれ独立にメチル基、トリメチ
ルシロキシ基、ビニル基、又は3, 3, 3−トリフルオ
ロプロピル基であり、化合物の合成の容易さ、安定性あ
るいは耐ブロッキング性等の点からRはメチル基、トリ
メチルシロキシ基であることが好適である。
【0021】この様なオルガノシロキサンジオールとし
ては例えば、1, 1, 1, 3, 7,7, 7−ヘプタメチ
ル−5−(トリメチルシロキシ)テトラシロキサン−
3, 5−ジオール、1, 1, 1, 3, 5, 7, 7, 7−
オクタメチルテトラシロキサン−3, 5−ジオール、
3, 5−ビス(トリメチルシロキシ)−1, 1, 1,
7,7, 7−ヘキサメチルテトラシロキサン−3, 5−
ジオール、1, 1, 1, 7,7, 7−ヘキサメチルー3,
5−ジビニルテトラシロキサン−3, 5−ジオール、
1, 1, 1, 7, 7, 7−ヘキサメチルー3, 5−ビス
(トリフルオロプロピル)テトラシロキサン−3, 5−
ジオール等が挙げられる。
ては例えば、1, 1, 1, 3, 7,7, 7−ヘプタメチ
ル−5−(トリメチルシロキシ)テトラシロキサン−
3, 5−ジオール、1, 1, 1, 3, 5, 7, 7, 7−
オクタメチルテトラシロキサン−3, 5−ジオール、
3, 5−ビス(トリメチルシロキシ)−1, 1, 1,
7,7, 7−ヘキサメチルテトラシロキサン−3, 5−
ジオール、1, 1, 1, 7,7, 7−ヘキサメチルー3,
5−ジビニルテトラシロキサン−3, 5−ジオール、
1, 1, 1, 7, 7, 7−ヘキサメチルー3, 5−ビス
(トリフルオロプロピル)テトラシロキサン−3, 5−
ジオール等が挙げられる。
【0022】表面処理剤として用いられる前記オルガノ
シロキサンジオールは公知の方法により、製造すること
ができる。
シロキサンジオールは公知の方法により、製造すること
ができる。
【0023】式(1) の化合物、即ち、隣接するケイ素原
子上にそれぞれ1個のシラノール基を有するオルガノシ
ロキサンジオールの場合、例えば、1, 1, 1, 3,
5, 7, 7, 7−オクタメチル−3, 5−ジヒドロテト
ラシロキサンや3, 5−ビス(トリメチルシロキシ)−
1, 1, 1, 7, 7, 7−ヘキサメチル−3, 5−ジヒ
ドロテトラシロキサンをPd/C触媒で加水分解するな
どの方法により得ることができる。
子上にそれぞれ1個のシラノール基を有するオルガノシ
ロキサンジオールの場合、例えば、1, 1, 1, 3,
5, 7, 7, 7−オクタメチル−3, 5−ジヒドロテト
ラシロキサンや3, 5−ビス(トリメチルシロキシ)−
1, 1, 1, 7, 7, 7−ヘキサメチル−3, 5−ジヒ
ドロテトラシロキサンをPd/C触媒で加水分解するな
どの方法により得ることができる。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】表面処理は、例えば、反応容器内で未処理
の球状シリコーンゲル粒子と前記オルガノシロキサンジ
オールとを混合接触した後、熱処理を行うことで、容易
に行うことができる。前記で示されるオルガノシロキサ
ンジオールを混合接触する場合、このオルガノシロキサ
ンジオールはそのまま混合したり、あるいは、水と球状
シリコーンゲル粒子をあらかじめ混合しておき、次にこ
のオルガノシロキサンジオールを混合接触する方法等が
使用できる。この場合、式(1) で示されるオルガノシロ
キサンジオールはその一種を単独で使用しても2種以上
を併用しても良く、その使用量は、球状シリコーンゲル
粒子の比表面積と前記式(1) で示されるオルガノシロキ
サンジオールの分子占有面積から決定され、通常、球状
シリコーンゲル粒子の0.05〜10重量%、好ましくは0.
1 〜5重量%である。
の球状シリコーンゲル粒子と前記オルガノシロキサンジ
オールとを混合接触した後、熱処理を行うことで、容易
に行うことができる。前記で示されるオルガノシロキサ
ンジオールを混合接触する場合、このオルガノシロキサ
ンジオールはそのまま混合したり、あるいは、水と球状
シリコーンゲル粒子をあらかじめ混合しておき、次にこ
のオルガノシロキサンジオールを混合接触する方法等が
使用できる。この場合、式(1) で示されるオルガノシロ
キサンジオールはその一種を単独で使用しても2種以上
を併用しても良く、その使用量は、球状シリコーンゲル
粒子の比表面積と前記式(1) で示されるオルガノシロキ
サンジオールの分子占有面積から決定され、通常、球状
シリコーンゲル粒子の0.05〜10重量%、好ましくは0.
1 〜5重量%である。
【0028】この表面処理された球状シリコーンゲル粒
子は、得られる成形品表面の滑り性が良好となる点か
ら、平均粒子径0.1 〜5μmであり、特に0.1 〜3μm
のものが好ましい。平均粒子径が0.1 μm未満である
と、表面から該粒子が突出し難くなるためと推測される
が、目的とする耐ブロッキング性や滑り性の向上が得ら
れず、5μmを超えると成形品の表面状態が悪くなった
り、フィルム状に成形した際に透明性が著しく損われ
る。
子は、得られる成形品表面の滑り性が良好となる点か
ら、平均粒子径0.1 〜5μmであり、特に0.1 〜3μm
のものが好ましい。平均粒子径が0.1 μm未満である
と、表面から該粒子が突出し難くなるためと推測される
が、目的とする耐ブロッキング性や滑り性の向上が得ら
れず、5μmを超えると成形品の表面状態が悪くなった
り、フィルム状に成形した際に透明性が著しく損われ
る。
【0029】球状シリコーンゲルは、上記の表面処理の
前あるいは後に、平均粒径が0.1 〜5μm の範囲に入る
よう、例えば、ジェットミル、ハンマーミル、ボールミ
ル等の粉砕機を用いて増粒したものを解粒することによ
り、球状のものとして得られる。
前あるいは後に、平均粒径が0.1 〜5μm の範囲に入る
よう、例えば、ジェットミル、ハンマーミル、ボールミ
ル等の粉砕機を用いて増粒したものを解粒することによ
り、球状のものとして得られる。
【0030】この表面処理された球状シリコーンゲル粒
子の配合量は、(A) 成分の熱硬化性樹脂100 重量部当た
り、0.1 〜10重量部であり、好ましくは0.2 〜5重量部
である。配合量が0.1 重量部未満ではすべり特性が得ら
れず、10重量部を超えて配合しても摺動特性が頭うちに
なり、動摩擦係数も下がらず、経済的にも不利である。組成物の調製 熱可塑性樹脂(A) に表面処理した球状シリコーンゲル粒
子(B) を配合し、加熱溶融混練することにより、本発明
の組成物が混練物として得られる。
子の配合量は、(A) 成分の熱硬化性樹脂100 重量部当た
り、0.1 〜10重量部であり、好ましくは0.2 〜5重量部
である。配合量が0.1 重量部未満ではすべり特性が得ら
れず、10重量部を超えて配合しても摺動特性が頭うちに
なり、動摩擦係数も下がらず、経済的にも不利である。組成物の調製 熱可塑性樹脂(A) に表面処理した球状シリコーンゲル粒
子(B) を配合し、加熱溶融混練することにより、本発明
の組成物が混練物として得られる。
【0031】この混練物をフィルム成形機、シート作成
機にてフィルムやシートにすることにより耐ブロッキン
グ性に優れた製品が得られ、各種成形機で医療品用容
器、化粧品用容器、食品用容器、またはその他の各種容
器、電気部品、機械部品、家庭用品(例えばコップ、
皿)、農水産用品、建築資材、雑貨用品、玩具(例えば
プラモデル)等に成形することができる。
機にてフィルムやシートにすることにより耐ブロッキン
グ性に優れた製品が得られ、各種成形機で医療品用容
器、化粧品用容器、食品用容器、またはその他の各種容
器、電気部品、機械部品、家庭用品(例えばコップ、
皿)、農水産用品、建築資材、雑貨用品、玩具(例えば
プラモデル)等に成形することができる。
【0032】摺動維持性を更に向上させる目的で、本発
明の球状シリコーンゲル粒子に予めシリコーンオイル、
フッ素系オイル等の液体潤滑剤を含浸することができ
る。また、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビ
ニリデン、グラファイト等の固体潤滑剤も、得られる成
形品の特性が低下しない範囲で本発明の組成物に添加す
ることができる。更に、各種補助資材として、光安定
剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤、加工性改良剤、帯電
防止剤、紫外線吸収剤、顔料等も必要に応じて配合する
ことができる。
明の球状シリコーンゲル粒子に予めシリコーンオイル、
フッ素系オイル等の液体潤滑剤を含浸することができ
る。また、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビ
ニリデン、グラファイト等の固体潤滑剤も、得られる成
形品の特性が低下しない範囲で本発明の組成物に添加す
ることができる。更に、各種補助資材として、光安定
剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤、加工性改良剤、帯電
防止剤、紫外線吸収剤、顔料等も必要に応じて配合する
ことができる。
【0033】本発明の組成物は各成分をそれぞれ所定の
割合でヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、高速ミ
キサー等の配合機によって均一に分散し、更に一軸押出
機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、
コニーダ等の混練機を用いて均質に混練分散することに
より得られる。このようにして得られた混練物は常用の
押出成形機、射出成形機、カレンダー成形機などにより
金型を用いて所望の形態に成形することができる。また
Tダイ・シートフィダー、ロールシートフィーダー等に
よりフィルム状やシート状にすることもできるが、成形
方法は特に制限されるものではない。
割合でヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、高速ミ
キサー等の配合機によって均一に分散し、更に一軸押出
機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、
コニーダ等の混練機を用いて均質に混練分散することに
より得られる。このようにして得られた混練物は常用の
押出成形機、射出成形機、カレンダー成形機などにより
金型を用いて所望の形態に成形することができる。また
Tダイ・シートフィダー、ロールシートフィーダー等に
よりフィルム状やシート状にすることもできるが、成形
方法は特に制限されるものではない。
【0034】
【実施例】以下の記載において、部は重量部を意味す
る。 (1)球状シリコーンゲル粒子の合成合成例1 <球状シリコーンゲル粒子−Ι>5リットルのガラス容
器にpHが6.8 の水3,660 gとアンモニア水(濃度28
%)90gを添加攪拌した。得られた混合液を攪拌翼を回
転数200 rpm で回転させる低速攪拌下、液温を5〜10℃
に保ちながら、メチルトリメトキシシラン750 gを3時
間かけて滴下した。更に、液温を5〜10℃に保ちながら
4時間攪拌した後、液温を40〜50℃に加熱しその温度で
1時間攪拌した。その結果、シリコーンゲルスラリーが
得られた。次にこのようにして得たシリコーンゲルスラ
リーを加圧濾過して水分が約30%のケーキ状物とした
後、105 ℃の乾燥機中で乾燥した。得られた乾燥物をジ
ェットミルで解砕した。得られた微粒子を電子顕微鏡で
観察したところ、粒径が1.6 〜2.0 μm の球状粒子であ
り、これは表面に多量の活性シラノール基を有するもの
であると考えられる。こうして得られたものを球状シリ
コーンゲル粒子−Ιという。合成例2 <球状シリコーンゲル粒子−II>合成例1で得られた
球状シリコーンゲル粒子−Ι 100 gとイオン交換水1.
0gをミキサーで混合し、60℃で24時間加熱処理した。
処理した混合物を室温まで冷却し、1, 1, 1, 3,
5, 7, 7, 7−オクタメチルテトラシロキサン-3,5-
ジオール4.0 gを添加混合後、24時間室温の放置し
た。更に120 ℃で24時間熱処理を行い、表面処理され
た球状シリコーンゲル粒子を得た。こうして得たもの
を、以下、球状シリコーンゲル粒子−ΙΙという。実施例1〜3、比較例1〜3 各実施例及び各比較例において、ポリ塩化ビニル(TK-1
300 信越化学工業(株)製)100 重量部に対し、可塑剤
(ジイソノニルフタレート)35部、エポキシ大豆油3
部、Ba-Zn 系安定剤3部、ポリメチルメタクリレート
(ゲル化促進剤)2部及び表1に示す各種の樹脂微粒子
あるいはシリコーンオイルを配合した。得られた組成物
を、3.5 インチテストロール(2本)上で150 ℃で10分
間混練した後、ロールシート作成機にてシートを調製し
た。次いで、これを鏡面板で挟持して170 ℃で4分間予
熱した後、100kgf/cm2の圧力で4分間加圧し、寸法120
×120×1.0mm の試料シートを作成した。この様にして
得られた試料シートの外観、動摩擦係数、水の接触角、
及び試料同志のすべり性を以下の方法で測定した。結果
を表1に示す。 ・動摩擦係数・・・協和界面科学(株)製・動摩擦係数
測定装置を用い、荷重50gのSUS ステンレスボール、速
度24cm/秒の条件で測定。 ・水の接触角・・・協和界面科学(株)製・コンタクト
アングルメータ(Contact Angle Meter )を用いて測定
した。 ・すべり性・・・・試料シートを重ね合せ、空気がシー
ト間に入らないように500gの鉄ロールをシート上でころ
がし、全面接触させた後、上シートと下シートを平面上
で180 °の逆方向に引っ張ってスライドさせて、ブロッ
キングの程度をみた。 ・耐汚染性 腐葉土30部、セメント5部、カーボンブラック1部、及
び鉱物油5部の混合物をボールミルで粉砕混練したもの
1gを洗浄乾燥砂100gに均一に付着させた汚染材料に、
試料シートの5cm×5cmのテストピースを常温で60分間
攪拌して接触させた。その後、テストピース表面の汚染
度合を目視で観察し、次の基準で評価した。
る。 (1)球状シリコーンゲル粒子の合成合成例1 <球状シリコーンゲル粒子−Ι>5リットルのガラス容
器にpHが6.8 の水3,660 gとアンモニア水(濃度28
%)90gを添加攪拌した。得られた混合液を攪拌翼を回
転数200 rpm で回転させる低速攪拌下、液温を5〜10℃
に保ちながら、メチルトリメトキシシラン750 gを3時
間かけて滴下した。更に、液温を5〜10℃に保ちながら
4時間攪拌した後、液温を40〜50℃に加熱しその温度で
1時間攪拌した。その結果、シリコーンゲルスラリーが
得られた。次にこのようにして得たシリコーンゲルスラ
リーを加圧濾過して水分が約30%のケーキ状物とした
後、105 ℃の乾燥機中で乾燥した。得られた乾燥物をジ
ェットミルで解砕した。得られた微粒子を電子顕微鏡で
観察したところ、粒径が1.6 〜2.0 μm の球状粒子であ
り、これは表面に多量の活性シラノール基を有するもの
であると考えられる。こうして得られたものを球状シリ
コーンゲル粒子−Ιという。合成例2 <球状シリコーンゲル粒子−II>合成例1で得られた
球状シリコーンゲル粒子−Ι 100 gとイオン交換水1.
0gをミキサーで混合し、60℃で24時間加熱処理した。
処理した混合物を室温まで冷却し、1, 1, 1, 3,
5, 7, 7, 7−オクタメチルテトラシロキサン-3,5-
ジオール4.0 gを添加混合後、24時間室温の放置し
た。更に120 ℃で24時間熱処理を行い、表面処理され
た球状シリコーンゲル粒子を得た。こうして得たもの
を、以下、球状シリコーンゲル粒子−ΙΙという。実施例1〜3、比較例1〜3 各実施例及び各比較例において、ポリ塩化ビニル(TK-1
300 信越化学工業(株)製)100 重量部に対し、可塑剤
(ジイソノニルフタレート)35部、エポキシ大豆油3
部、Ba-Zn 系安定剤3部、ポリメチルメタクリレート
(ゲル化促進剤)2部及び表1に示す各種の樹脂微粒子
あるいはシリコーンオイルを配合した。得られた組成物
を、3.5 インチテストロール(2本)上で150 ℃で10分
間混練した後、ロールシート作成機にてシートを調製し
た。次いで、これを鏡面板で挟持して170 ℃で4分間予
熱した後、100kgf/cm2の圧力で4分間加圧し、寸法120
×120×1.0mm の試料シートを作成した。この様にして
得られた試料シートの外観、動摩擦係数、水の接触角、
及び試料同志のすべり性を以下の方法で測定した。結果
を表1に示す。 ・動摩擦係数・・・協和界面科学(株)製・動摩擦係数
測定装置を用い、荷重50gのSUS ステンレスボール、速
度24cm/秒の条件で測定。 ・水の接触角・・・協和界面科学(株)製・コンタクト
アングルメータ(Contact Angle Meter )を用いて測定
した。 ・すべり性・・・・試料シートを重ね合せ、空気がシー
ト間に入らないように500gの鉄ロールをシート上でころ
がし、全面接触させた後、上シートと下シートを平面上
で180 °の逆方向に引っ張ってスライドさせて、ブロッ
キングの程度をみた。 ・耐汚染性 腐葉土30部、セメント5部、カーボンブラック1部、及
び鉱物油5部の混合物をボールミルで粉砕混練したもの
1gを洗浄乾燥砂100gに均一に付着させた汚染材料に、
試料シートの5cm×5cmのテストピースを常温で60分間
攪拌して接触させた。その後、テストピース表面の汚染
度合を目視で観察し、次の基準で評価した。
【0035】○・・・ほとんど汚れなし ◎・・・全く汚れなし ×・・・全面に汚れ付着
【0036】
【表1】 (注)*1 I:球状シリコーンゲル粒子I II:球状シリコーンゲル粒子II *2 ジメチルポリシロキサン、粘度(25℃) (商品名KF−96,信越化学工業(株)製)
【0037】
【発明の効果】従来知られているメチルシルセスキオキ
サン系パウダーは、樹脂組成物に一般に2重量%以上添
加しないと満足できる耐ブロッキング性や摺動性が得ら
れなかったが、本発明の組成物では、(B) 成分の球状シ
リコーンゲル粒子の配合量が2重量%以下のごく少量で
も得られる成形物が良好なすべり特性及び耐ブロッキン
グ性を示す。
サン系パウダーは、樹脂組成物に一般に2重量%以上添
加しないと満足できる耐ブロッキング性や摺動性が得ら
れなかったが、本発明の組成物では、(B) 成分の球状シ
リコーンゲル粒子の配合量が2重量%以下のごく少量で
も得られる成形物が良好なすべり特性及び耐ブロッキン
グ性を示す。
【0038】球状シリコーンゲル粒子はごく少量で十分
であるため、成形品がフィルム状やシート状であると
き、良好な透明性が得られる。したがって、熱転写シー
ト、農業用シート、食品包装用フィルム、医療用フィル
ム等の各種フィルムやシートの製造に有用である。
であるため、成形品がフィルム状やシート状であると
き、良好な透明性が得られる。したがって、熱転写シー
ト、農業用シート、食品包装用フィルム、医療用フィル
ム等の各種フィルムやシートの製造に有用である。
【0039】また、該組成物を金型を用いて成形する場
合には、成形品と金型との離型性に優れるので作業性が
良く生産性が向上する。得られる成形品そのものの摺動
性、耐摩耗性、耐衝撃性も向上する。したがって、この
組成物は、電気部品、食品容器、家庭用品、機械部品、
化粧品容器、医療用容器等の各種成形品の製造に有用で
ある。
合には、成形品と金型との離型性に優れるので作業性が
良く生産性が向上する。得られる成形品そのものの摺動
性、耐摩耗性、耐衝撃性も向上する。したがって、この
組成物は、電気部品、食品容器、家庭用品、機械部品、
化粧品容器、医療用容器等の各種成形品の製造に有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 83:06) (72)発明者 浅野 雅俊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 山本 昭 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−86295(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 C08J 5/00 C08J 5/18
Claims (4)
- 【請求項1】 (A) 熱可塑性樹脂100 重量部と、 (B) 式(1) : 【化1】 (式中、Rはメチル基、トリメチルシロキシ基、ビニル
基又は3, 3, 3−トリフルオロプロピル基を示す。)
で表されるオルガノシロキサンジオールで表面処理され
た、平均粒子径が0.1 〜5μmである球状シリコーンゲ
ル粒子0.1 〜10重量部と、を含有してなる熱可塑性樹脂
組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物を
混練し、成形することにより得られた成形品。 - 【請求項3】 請求項2に記載の成形品であって、フィ
ルム又はシート状の成形品。 - 【請求項4】 請求項2に記載の成形品であって、金型
により成形された成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07270606A JP3124918B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07270606A JP3124918B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0987532A JPH0987532A (ja) | 1997-03-31 |
JP3124918B2 true JP3124918B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=17488442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07270606A Expired - Fee Related JP3124918B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3124918B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0428112U (ja) * | 1990-07-03 | 1992-03-05 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19828257A1 (de) * | 1998-06-25 | 1999-12-30 | Bayer Ag | Werkstoffe zur Konstruktion und Isolation, ein Verfahren zur Herstellung und deren Verwendung sowie ein Bindemittel zur Herstellung von Werkstoffen |
DE102010039168A1 (de) * | 2010-08-10 | 2012-02-16 | Schwering & Hasse Elektrodraht Gmbh | Elektroisolierlacke aus modifizierten Polymeren und daraus hergestellte elektrische Leiter mit verbesserter Gleitfähigkeit |
-
1995
- 1995-09-25 JP JP07270606A patent/JP3124918B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0428112U (ja) * | 1990-07-03 | 1992-03-05 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0987532A (ja) | 1997-03-31 |
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