JP2002145930A - ブロック共重合体複合物 - Google Patents

ブロック共重合体複合物

Info

Publication number
JP2002145930A
JP2002145930A JP2000350418A JP2000350418A JP2002145930A JP 2002145930 A JP2002145930 A JP 2002145930A JP 2000350418 A JP2000350418 A JP 2000350418A JP 2000350418 A JP2000350418 A JP 2000350418A JP 2002145930 A JP2002145930 A JP 2002145930A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
hydrocarbon
functional
atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000350418A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4756733B2 (ja
Inventor
Susumu Hoshi
進 星
Yasuhiro Kusanose
康弘 草ノ瀬
Shigeki Takayama
茂樹 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2000350418A priority Critical patent/JP4756733B2/ja
Publication of JP2002145930A publication Critical patent/JP2002145930A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4756733B2 publication Critical patent/JP4756733B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなる
ブロック共重合体又はその水添物と無機充填材との複合
物において、相互の機能を効果的に発現させた、高機能
材料を提供すること。 【解決手段】 (I)ビニル芳香族炭化水素含有量が5
〜95重量%のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンから
なるブロック共重合体又はその水添物と、(II)特定
の官能基を有するシルセスキオキサン化合物とからな
り、(I)と(II)の重量比が99.9/0.1〜5
0/50であるブロック共重合体複合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニル芳香族炭化
水素と共役ジエンからなるブロック共重合体又はその水
添物と、特定の官能基又は置換基を有するシルセスキオ
キサン化合物の複合物に関し、耐熱性、透明性、加工性
に優れたブロック共重合体複合物を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、高性能・高機能性高分子材料
を得るために異なる種類の有機高分子を組み合わせるポ
リマーアロイによって性質の優れた組成物を得る研究が
なされてきた。しかしながら、用途によっては有機高分
子材料のみで発揮できる機能には限界があり、有機高分
子材料と無機材料を組み合わせることが試みられてい
る。例えば、天然ゴムやSBR、EPDM等に無機充填
材やオイル、加硫剤等を配合して加硫することにより補
強性に優れた組成物が得られ、自動車のエンジンまわり
のホース類や工業用品、靴底等に用いられている。また
近年、自動車の省燃費性と制動性とのバランスを改善す
る目的でゴム状物質にシリカを配合して加硫したタイヤ
の開発の試みも広くなされている。しかしながら、これ
らは架橋されたゴム組成物であり、そのまま再加工して
利用することができず、リサイクル性に劣るという問題
点を有している。
【0003】一方、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン
からなるブロック共重合体は、比較的ビニル芳香族炭化
水素が少ない場合、加硫をしなくても加硫された天然ゴ
ムや合成ゴムと同様の弾性を常温にて有し、しかも高温
では熱可塑性樹脂と同様の加工性を有することから、履
き物、プラスチック改質、アスファルト改質、粘接着材
等の分野で広く利用されている。又、比較的ビニル芳香
族炭化水素含有量が多い場合は、透明で耐衝撃性に優れ
た熱可塑性樹脂が得られることから、食品包装容器、家
庭用製品、家電・工業部品等の包装材料、玩具などに利
用されている。更に、これらの共重合体の水添物は、耐
候性、耐熱性に優れることから、上記の用途分野以外
に、自動車部品や医療器具等にも幅広く実用化されてい
る。しかしながら、かかる熱可塑性ブロック共重合体に
おいても無機充填材との組成物は、混練時の分散性が十
分ではなく、期待した性能の改善効果は満足できるもの
ではなかった。そのため、熱可塑性ブロック共重合体と
異種材料との相互の親和性を改善する方法として、熱可
塑性ブロック共重合体に官能基を付与することが知られ
ている。例えば、特公昭62−54138号公報及び特
公昭62−54140号公報には、ビニル芳香族炭化水
素と共役ジエン化合物とのブロック共重合体に無水マレ
イン酸を付加して無機充填材との親和性を改善した組成
物が開示されている。また、特公平4−39495号公
報、特公平4−28034号公報、特公平4−3877
7号公報には、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン化合
物とのブロック共重合体の末端に官能基を付与して、熱
可塑性樹脂や粘着付与樹脂、アスファルトとの親和性を
改善した組成物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】かかる状況下で、
ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共
重合体又はその水添物と無機充填材との組成物におい
て、相互の機能を効果的に発現させた、高機能な材料が
望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有機高分
子の長所である軽量、柔軟性、成形性と無機物の長所で
ある耐熱性、高強度の両方を兼ね備えた新しい特性を有
する材料を得る方法について鋭意検討した結果、特定の
ブロック共重合体に特定の官能基を有するシルセスキオ
キサン化合物を特定量配合することにより、従来の知見
では予見され得なかった効果が発現され、耐熱性、透明
性、加工性に優れた熱可塑性重合体複合物が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発明
は、1.(I)少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素
を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個の共
役ジエンを主体とする重合体ブロックBからなり、ビニ
ル芳香族炭化水素含有量が5〜95重量%、共役ジエン
含有量が95〜5重量%であるブロック共重合体又はそ
の水添物と、(II)アルコキシル基、アルコキシシリ
ル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル基、エス
テル基、ブニル基、スチリル基、塩素原子、臭素原子及
び沃素原子から選ばれる少なくとも1種の官能基、該官
能基が結合した炭素数1〜20の炭化水素基、該官能基
が結合したケイ素数1〜8のシリル基及びシロキサン
基、炭素数1〜18の炭化水素基から選ばれる少なくと
も1種の置換基を有するシルセスキオキサン化合物とか
らなり、(I)と(II)が化学的に結合した変性物及
び/又は(I)と(II)の混合物であり、(I)と
(II)の重量比が99.9/0.1〜50/50であ
るブロック共重合体複合物、2.(II)のシルセスキ
オキサン化合物が前記した一般式(1)〜(7)から選
ばれる少なくとも1種の構造体からなる上記1.のブロ
ック共重合体複合物、3.上記1.又は上記2.のブロ
ック共重合体複合物100重量部と、(III)シリカ
系無機充填材及び/又は金属酸化物0.05〜50重量
部とからなるブロック共重合体複合物、4.(III)
シリカ系無機充填材及び/又は金属酸化物が、シリカ、
クレー、タルク、マイカ、ウォラストナイト、モンモリ
ロナイト、ゼオライト、アルミナ、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、酸化亜鉛、スラッグウール、ガラス繊維の
無機繊維状物質から選ばれる少なくとも1種のシリカ系
無機充填材及び/又は金属酸化物である上記3のブロッ
ク共重合体複合物、5.(I)少なくとも1個のビニル
芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAと、少な
くとも1個の共役ジエンを主体とする重合体ブロックB
からなり、ビニル芳香族炭化水素含有量が5〜95重量
%、共役ジエン含有量が95〜5重量%であるブロック
共重合体又はその水添物に、(II)アルコキシル基、
アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カル
ボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル基、塩素原
子、臭素原子及び沃素原子、酸ハロゲン基、酸無水物
基、アミド基、イミノ基、イソシアネート基、ニトリル
基から選ばれる少なくとも1種の官能基、該官能基が結
合した炭素数1〜20の炭化水素基、該官能基が結合し
たケイ素数1〜8のシリル基及びシロキサン基、炭素数
1〜18の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の置
換基を有するシルセスキオキサン化合物が化学的に結合
したブロック共重合体変成物、6.(II)のシルセス
キオキサン化合物が前記した一般式(1)〜(7)から
選ばれる少なくとも1種の構造体からなる上記5.のブ
ロック共重合体複合物に関する。以下、本発明を詳細に
説明する。
【0006】本発明で使用する共役ジエンとビニル芳香
族炭化水素からなるブロック共重合体又はその水添物の
ビニル芳香族炭化水素含有量は、一般に5〜95重量
%、好ましくは10〜90重量%である。ビニル芳香族
炭化水素の含有量が60重量%以下、好ましくは55重
量%以下の場合は熱可塑性弾性体としての特性を示し、
ビニル芳香族炭化水素の含有量が60重量%を超える場
合、好ましくは65重量%以上の場合は熱可塑性樹脂と
しての特性を示す。ブロック共重合体の製造方法として
は、例えば特公昭36−19286号公報、特公昭43
−17979号公報、特公昭46−32415号公報、
特公昭49−36957号公報、特公昭48−2423
号公報、特公昭48−4106号公報、特公昭56−2
8925号公報、特公昭51−49567号公報、特開
昭59−166518号公報、特開昭60−18657
7号公報などに記載された方法が挙げられる。これらの
方法で得られるブロック共重合体は、例えば下記一般式
で表されるような構造を有する。 (A−B)n 、 A−(B−A)n 、 Bー(A−B)
n [(B−A)n ] m+1 ーY、 [ (AーB)n ] m+1
Y [(B−A)n ーB] m+1 ーY、 [ (A−B)n ーA]
m+1 ーY
【0007】また、ブロック共重合体が変成物の場合
は、例えば下記一般式で表されるような構造を有する。 (A−B)n −X、 A−(B−A)n −X、 Bー
(A−B)n −X X−(A−B)n 、 X−(A−B)n −X、 X−A
−(B−A)n −X、X−Bー(A−B)n −X [(B−A)n ] m+1 ーX、 [(AーB)n ] m+1
X [(B−A)n ーB] m+1 ーX、 [(A−B)n ーA]
m+1 ーX (上式において、Aはビニル芳香族炭化水素を主体とす
る重合体ブロックであり、Bは共役ジエンを主体とする
重合体である。AブロックとBブロックとの境界は必ず
しも明瞭に区別される必要はない。又、nは1以上の整
数、一般に1〜5の整数である。mは1以上の整数、一
般に1〜10の整数である。Yは、例えば四塩化ケイ素
等の多価ハロゲン化有機ケイ素化合物、四塩化スズ等の
多価ハロゲン化有機スズ化合物、エポキシ化大豆油、2
〜6官能のエポキシ基含有化合物、ポリハロゲン化炭化
水素、カルボン酸エステル、ジビニルベンゼン等のポリ
ビニル化合物、炭酸ジメチル等の炭酸ジアルキル類など
のカップリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物
等の開始剤の残基を示す。また、Xは、後述する官能基
を有する原子団が結合している変性剤の残基を示す)
【0008】尚、上記において、ビニル芳香族炭化水素
を主体とする重合体ブロックAとはビニル芳香族炭化水
素を50重量%以上、好ましくは70重量%以上含有す
るビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの共重合体ブロ
ック及び/又はビニル芳香族炭化水素単独重合体ブロッ
クを示し、共役ジエンを主体とする重合体ブロックBと
は共役ジエンを50重量%を超える量で、好ましくは7
0重量%以上含有する共役ジエンとビニル芳香族炭化水
素との共重合体ブロック及び/又は共役ジエン単独重合
体ブロックを示す。共重合体ブロック中のビニル芳香族
炭化水素は均一に分布していても、又テーパー状に分布
していてもよい。又、該共重合体部分には、ビニル芳香
族炭化水素が均一に分布している部分及び/又はテーパ
ー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していて
もよい。本発明で使用するブロック共重合体は、上記一
般式で表されるブロック共重合体の任意の混合物でもよ
い。尚、重合体ブロックA中のビニル芳香族炭化水素単
独重合体ブロックが存在する場合、その割合はブロック
共重合体中の全ビニル芳香族炭化水素に対して20重量
%を超える、好ましくは30重量%以上、またその分子
量は、一般に0.5万〜50万、好ましくは1万〜20
万であることが推奨される。
【0009】本発明において、ブロック共重合体中の共
役ジエン部分のミクロ構造(シス、トランス、ビニルの
比率)は、後述する極性化合物等の使用により任意に変
えることができ、共役ジエンとして1,3−ブタジエン
を使用した場合には、1,2ービニル結合含有量は一般
に5〜90重量%、共役ジエンとしてイソプレンを使用
した場合には、3,4ービニル結合含有量は一般に3〜
80重量%である。但し、ブロック共重合体として水添
物を使用する場合のミクロ構造は、共役ジエンとして
1,3ーブタジエンを使用した場合には、1,2ービニ
ル結合含有量は好ましくは10〜80重量%、更に好ま
しくは25〜75重量%であり、共役ジエンとしてイソ
プレンを使用した場合には、3,4ービニル結合含有量
は好ましくは5〜70重量%である。本発明において、
共役ジエンとは1対の共役二重結合を有するジオレフィ
ンであり、例えば1,3ーブタジエン、2ーメチルー
1,3ーブタジエン(イソプレン)、2,3ージメチル
ー1,3ーブタジエン、1,3ーペンタジエン、1,3
ーヘキサジエンなどであるが、特に一般的なものとして
は1,3ーブタジエン、イソプレンが挙げられる。これ
らは一つのブロック共重合体の製造において1種のみな
らず2種以上を使用してもよい。又、ビニル芳香族重合
体としては、スチレン、O−メチルスチレン、Pーメチ
ルスチレン、Pーtertーブチルスチレン、1,3ー
ジメチルスチレン、αーメチルスチレン、ビニルナフタ
レン、ビニルアントラセン、などがあるが、特に一般的
なものとしてはスチレンが挙げられる。これらは一つの
ブロック共重合体の製造において1種のみならず2種以
上を使用してもよい。
【0010】本発明において、ブロック共重合体の製造
に用いられる溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン
等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペ
ンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチ
ルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、或いはベンゼ
ン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭
化水素などが使用できる。これらは1種のみならず2種
以上を混合して使用してもよい。又、ブロック共重合体
の製造に用いられる有機リチウム化合物は、分子中に1
個以上のリチウム原子を結合した化合物であり、例えば
エチルリチウム、nープロピルリチウム、イソプロピル
リチウム、nーブチルリチウム、secーブチルリチウ
ム、tertーブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチ
ウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウ
ムなどが挙げられる。これらは1種のみならず2種以上
を混合して使用してもよい。又、有機リチウム化合物
は、ブロック共重合体の製造において重合途中で1回以
上分割添加してもよい。
【0011】本発明において、ブロック共重合体の製造
時重合速度の調整、重合した共役ジエン部分のミクロ構
造の変更、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素との反応
性比の調整などの目的で極性化合物やランダム化剤を使
用することができる。極性化合物やランダム化剤として
は、エーテル類、アミン類、チオエーテル類、ホスホル
アミド、アルキルベンゼンスルホン酸のカリウム塩又は
ナトリウム塩、カリウムまたはナトリウムのアルコキシ
ドなどが挙げられる。適当なエーテル類の例はジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテルである。
アミン類としては第三級アミン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、その
他環状第三級アミンなども使用できる。ホスフィン及び
ホスホルアミドとしては、トリフェニルホスフィン、ヘ
キサメチルホスホルアミドなどがある。
【0012】本発明において、ブロック共重合体を製造
する際の重合温度は、一般にー10℃〜150℃、好ま
しくは30℃〜120℃である。重合に要する時間は条
件によって異なるが、通常は24時間以内であり、特に
好適には0.5〜10時間である。又、重合系の雰囲気
は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気にすることが好まし
い。重合圧力は、上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒
を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特
に限定されるものではない。更に、重合系内は触媒及び
リビングポリマーを不活性化させるような不純物、例え
ば水、酸素、炭酸ガスなどが混入しないように留意する
必要がある。
【0013】本発明において、ブロック共重合体の水添
物は、上記で得られたブロック共重合体を水素添加する
ことにより得られる。水添触媒としては、特に制限され
ず、従来から公知である(1)Ni、Pt、Pd、Ru
等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等
に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni、C
o、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩な
どの遷移金属塩と有機アルミニュウム等の還元剤とを用
いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti、R
u、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金
属錯体等の均一系水添触媒が用いられる。具体的な水添
触媒としては、特公昭42−8704号公報、特公昭4
3−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特
公平1−37970号公報、特公平1−53851号公
報、特公平2−9041号公報に記載された水添触媒を
使用することができる。好ましい水添触媒としてはチタ
ノセン化合物及び/又は還元性有機金属化合物との混合
物が挙げられる。
【0014】チタノセン化合物としては、特開平8−1
09219号公報に記載された化合物が使用できるが、
具体例としては、ビスシクロペンタジエニルチタンジク
ロライド、モノペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリクロライド等の(置換)シクロペンタジエニル骨
格、インデニル骨格あるいはフルオレニル骨格を有する
配位子を少なくとも1つ以上もつ化合物が挙げられる。
また、還元性有機金属化合物としては、有機リチウム等
の有機アルカリ金属化合物、有機マグネシウム化合物、
有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物あるいは有
機亜鉛化合物等が挙げられる。水添反応は一般的に0〜
200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で
実施される。水添反応に使用される水素の圧力は0.1
から15MPa、好ましくは0.2から10MPa、更
に好ましくは0.3から5MPaが推奨される。また、
水添反応時間は通常3分〜10時間、好ましくは10分
〜5時間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プ
ロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いる
ことができる。本発明で使用するブロック共重合体又は
その水添物の分子量は、5万〜100万、好ましくは6
万〜80万、更に好ましくは7万〜60万である。分子
量が5万未満の場合は、ブロック共重合体組成物の引張
強度が劣り、100万を超えると加工性に劣るため好ま
しくない。
【0015】本発明において、ブロック共重合体中の共
役ジエン化合物に基づくビニル結合含有量は、赤外分光
光度計(例えば、モレロ法)や核磁気共鳴装置(NM
R)等を用いて知ることができる。また水添率は、赤外
分光光度計や核磁気共鳴装置(NMR)等を用いて知る
ことができる。また、ブロック共重合体又はその水添物
の分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)による測定を行い、クロマトグラムのピー
クの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求め
た検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して
作成)を使用して求めることができる。尚、クロマトグ
ラム中にピークが複数有る場合の分子量は、各ピークの
分子量と各ピークの組成比(クロマトグラムのそれぞれ
のピークの面積比より求める)から求めた重量平均分子
量をいう。上記のようにして得たブロック共重合体又は
その水添物の溶液は、必要に応じて触媒残査を除去し、
ブロック共重合体又はその水添物を溶液から分離するこ
とができる。溶媒の分離の方法としては、例えば重合後
又は水添後の溶液にアセトンまたはアルコール等の重合
体に対する貧溶媒となる極性溶媒を加えて重合体を沈澱
させて回収する方法、ブロック共重合体又はその水添物
の溶液を撹拌下熱湯中に投入し、スチームストリッピン
グにより溶媒を除去して回収する方法、または直接重合
体溶液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることが
できる。尚、本発明で使用するブロック共重合体又はそ
の水添物には、各種フェノール系安定剤、リン系安定
剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加
することができる。
【0016】本発明で使用する成分(II)のシルセス
キオキサン化合物とは、いわゆるT単位(RSi
1.5 )からなる化合物で、立方状の六面体が良く知ら
れており、他に五面体や七面体をはじめとしたケージ型
多面体が知られている。しかも、本発明で使用する成分
(II)は、アルコキシル基、アルコキシシリル基、エ
ポキシ基、グリシジル基、カルボニル基、エステル基、
ビニル基、スチリル基、塩素原子、臭素原子及び沃素原
子、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミド基、イミノ基、
イソシアネート基、ニトリル基から選ばれる少なくとも
1種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜20の炭
化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8のシリル
基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素基から
選ばれる少なくとも1種の置換基を有するシルセスキオ
キサン化合物である。これら官能基を有するシルセスキ
オキサン化合物は、ブロック共重合体とシルセスキオキ
サン化合物とが化学的に結合した変成物を形成する場合
の変性剤としての役割を果たす。好ましいシルセスキオ
キサン化合物として、前記した一般式(1)〜(7)で
表したものが挙げられる。シルセスキオキサン化合物中
の官能基個数は特に制限はないが、一般的には1〜8個
である。シルセスキオキサン化合物の配合量は、成分
(I)と成分(II)の重量比が99.9/0.1〜5
0/50、好ましくは99.5/0.5〜60/40で
ある。成分(I)と成分(II)の重量比が99.9/
0.1を超える場合は、耐熱性に劣り、逆に50/50
未満の場合は、加工性及び透明性が悪化するため好まし
くない。成分(II)のシルセスキオキサン化合物と成
分(I)のブロック共重合体又はその水添物の複合物
は、化学的に結合した変性物及び/又は成分(I)と成
分(II)の化学的な結合を伴わない混合物である。化
学的に結合した変性物を製造する方法は、ブロック共重
合体のリビング末端に成分(II)の官能基が結合した
シルセスキオキサン化合物を反応させる方法が一般的で
ある。他の方法としては、ブロック共重合体に有機アル
カリ金属化合物を反応(メタレーション反応)させ、ブ
ロック共重合体に有機アルカリ金属が付加した重合体に
上記の成分(II)を反応させる方法が挙げられる。後
者の場合、ブロック共重合体の水添物を得た後にメタレ
ーション反応させ、上記の成分(II)を反応させる方
法が推奨される。また、成分(I)と成分(II)の混
合物を得る方法は特に制限はなく,従来公知の方法が利
用できる。例えば,成分(I)と成分(II)をバンバ
リ−ミキサ−,単軸スクリュ−押出機,2軸スクリュ−
押出機,コニ−ダ,多軸スクリュ−押出機等の一般的な
混和機を用いて溶融混練して混合する方法,また、成分
(I)を溶媒に溶解した溶液に成分(II)を配合し、
分散混合の後溶媒を加熱除去する方法等を用いることが
できる。
【0017】本発明で使用するシリカ系無機充填材及び
/又は金属酸化物(成分III)の配合量は、ブロック
共重合体又はその水添物(成分I)とシルセスキオキサ
ン化合物(成分II)の合計量100重量部に対して、
0.5〜50重量部、好ましくは1〜45重量部、更に
好ましくは3〜40重量部である。成分(III)の配
合量が0.5重量部未満の場合は本発明の目的としてい
る効果が発現されず、50重量部を超えると成分(II
I)の分散性や加工性が劣るため好ましくない。シリカ
系無機充填材及び/又は金属酸化物としては、例えばシ
リカ、クレー、タルク、マイカ、ウォラストナイト、モ
ンモリロナイト、ゼオライト、アルミナ、酸化チタン、
酸化マグネシウム、酸化亜鉛、スラッグウール、ガラス
繊維などの無機繊維状物質など、「ゴム・プラスチック
配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)などに記載され
たものを使用することができる。
【0018】特に本発明においてはシリカ及びガラス繊
維が好ましい。シリカとしては乾式法ホワイトカーボ
ン、湿式法ホワイトカーボン、合成けい酸塩系ホワイト
カーボン、コロイダルシリカとよばれているものが使用
できる。これらは一次粒径が0.01mμの微粒子もの
から二次粒子径が150mμ程度のものであっても良
い。本発明において特に好ましいシリカは、二次粒子径
が1〜50mμのものである。成分(III)の配合方
法は特に制限はないが、前述した成分(I)と成分(I
I)の混合物を得る方法と同様の方法が推奨される。本
発明においては、押出機による溶融混合法が生産性の点
から好ましいが、特に分散性の良好な複合物を得るため
には溶媒中での混合方法が推奨される。本発明のブロッ
ク共重合体複合物は、熱可塑性樹脂及び/又はゴム状重
合体との組成物として使用しても良い。
【0019】熱可塑性樹脂としては、本発明で規定する
ブロック共重合体とは異なる共役ジエン化合物とビニル
芳香族化合物とのブロック共重合樹脂、ビニル芳香族化
合物の重合体、ビニル芳香族化合物と他のビニルモノマ
ー、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、アクリル酸及びアク
リルメチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸及び
メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等との共重合樹脂、ゴ
ム変性スチレン系樹脂(HIPS)、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS)、メタク
リル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(M
BS)、ポリエチレン、エチレンを50重量%以上含有
するエチレンとこれと共重合可能な他のモノマーとの共
重合体、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−ブチレン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合
体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体及びその加水分解物、エチレン−アクリル酸
アイオノマーや塩素化ポリエチレンなどのポリエチレン
系樹脂、ポリプロピレン、プロピレンを50重量%以上
含有するプロピレンとこれと共重合可能な他のモノマー
との共重合体、例えば、プロピレン−エチレン共重合
体、プロピレン−アクリル酸エチル共重合体や塩素化ポ
リプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂、ポリブテン
−1、ブテン−1を50重量%以上含有するブテン−1
とこれと共重合可能な他のモノマーとの共重合体である
ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデンを50重量%
以上含有する塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデンとこ
れと共重合可能な他のモノマーとの共重合体であるポリ
塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニルの含有量が50重量%以
上である酢酸ビニルとこれと共重合可能な他のモノマー
との共重合体であるポリ酢酸ビニル系樹脂及びその加水
分解物、アクリル酸及びそのエステルやアミドの重合
体、メタクリル酸及びそのエステルやアミドの重合体、
これらのアクリル酸系モノマーを50重量%以上含有す
る他の共重合可能なモノマーとの共重合体であるポリア
クリレート系樹脂、アクリロニトリル及び/又はメタク
リロニトリルの重合体、これらのアクリロニトリル系モ
ノマーを50重量%以上含有する他の共重合可能なモノ
マーとの共重合体であるニトリル樹脂、重合体の構成単
位がアミド基結合の繰り返しによって結合されている線
状ポリマー、例えばε−アミノカプロラクタムやω−ア
ミノラウロラクタムなどの開環重合体及び共重合体、ε
−アミノウンデカン酸の縮重合体、ヘキサメチレンジア
ミンとアジピン酸、セバシン酸等の二塩基酸との縮重合
体、具体的にはナイロン- 46、ナイロン- 6、ナイロ
ン- 66、ナイロン- 610、ナイロン−11、ナイロ
ン−12、ナイロン- 6ナイロン- 12共重合体などの
ポリアミド系樹脂、重合体の構成単位がエステル結合の
繰り返しによって結合されている線状ポリマー、例えば
アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、P,P’−ジカルボキシジフェニル、2,6- ナフ
タリンジカルボン酸などの二塩基酸又はこれらの誘導体
と、エチレングリコール、ポロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジオール、P−キシレングリコー
ル、ビスフェノールAなどのグリコール(またはジオー
ル)との縮重合体、ピバロラクトン、β−プロピオラク
トン、ε−カプロラクトン等の開環重合体などのポリエ
ステル系樹脂、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、
ポリ(1,6−ヘキサンアジペート)、ポリカプロラク
トンなどのポリエステルジオール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメ
チレングリコールなどのポリエーテルジオール、エチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオールなどのグリコールから選ばれるグリコール
成分と、芳香族、脂環族或いは脂肪族系ジイソシアネー
ト、例えばトリレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネートなどのジイソシアネート成分との重付加反応
によって得られる熱可塑性ポリウレタン系樹脂、重合体
の構成単位が炭酸エステル結合の繰り返しによって結合
されている線状ポリマー、例えば4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルアルカン、4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルスルフィド等のジヒドロキシ化合物とホスゲンの反
応によって得られる重合体、或いは前記ジヒドロキシ化
合物とジフェニルカーボネートとのエステル交換反応に
よって得られる重合体、具体的にはポリ−4,4’−ジ
オキシジフェニル−2,2’−プロパンカーボネートな
どのポリカーボネート系重合体、ポリエーテルスルホン
やポリアリルスルホンなどの熱可塑性ポリスルホン、具
体的にはポリ(エーテルスルホン)、ポリ(4,4’−
ビスフェノールエーテルスルホン)、ポリ(チオエーテ
ルスルホン)などのポリスルホン系樹脂、ホルムアルデ
ヒド又はトリオキサンの重合体、ホルムアルデヒド又は
トリオキサンに他のアルデヒド、環状エーテル、エポキ
シド、イソシアネート、ビニル化合物等との共重合体な
どのポリオキシメチレン系樹脂、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレン)エーテルなどのポリフェニレ
ンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
4,4’−ジフェニレンスルフィドなどのポリフェニレ
ンスルフィド系樹脂、ビスフェノールAとフタル酸成分
からなる重縮合系ポリマーであるポリアリレート系樹
脂、ポリエーテルケトン重合体又は共重合体、具体的に
はポリエーテルエーテルケトンなどのポリケトン系樹
脂、鎖状炭化水素高分子化合物の水素の一部又は全部を
フッ素で置換した構造を有する重合体、具体的にはポリ
テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン
−エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポ
リビニルフルオライドなどのフッ素系樹脂、パラオキシ
安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニル或いはこれらの誘導体を用い、溶
液重縮合や溶融重縮合により製造される重合体又は共重
合体などのポリオキシベンゾイル系重合体、主鎖にイミ
ド結合をもつ重合体、例えばポリイミド、ポリアミノビ
スマレイミド(ポリビスマレイミド)、ビスマレイミド
・トリアジン樹脂、ポリアミドイミド、ポリエーテルイ
ミドなどのポリイミド系樹脂、1,2−ポリブタジエ
ン、トランスポリブタジエンなどのポリブタジエン系樹
脂などである。これらの熱可塑性樹脂の数平均分子量は
一般に1000以上、好ましくは5000〜500万、
更に好ましくは1万〜100万である。またこれらの熱
可塑性樹脂は2種以上を併用しても良い。
【0020】ゴム状重合体としては、ブタジエンゴム及
びその水素添加物、本発明で規定するブロック共重合体
とは異なるスチレン−ブタジエンゴム及びその水素添加
物、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム及びその水素添加物、クロロプレンゴム、エチレン−
プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、
エチレン−ブテン−ジエンゴム、ブチルゴム、エチレン
−ブテンゴム、エチレン−ヘキセンゴム、エチレン−オ
クテンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴ
ム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴ
ム、α、β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル−共
役ジエン共重合ゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、スチ
レンーブタジエンブロック共重合体及びその水素添加
物、スチレン−イソプレンブロック共重合体、天然ゴム
などが挙げられる。これらのゴム状重合体は、官能基を
付与した変性ゴムであっても良い。又、必要に応じて本
発明で規定する成分(II)及び成分(III)とは異
なる任意の添加剤を配合することができる。添加剤の種
類は,熱可塑性樹脂やゴム状重合体の配合に一般的に用
いられるものであれば特に制限はない。例えば,炭酸カ
ルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化マグネシウム、硫
酸カルシウム,硫酸バリウム、等の無機充填剤,カ−ボ
ンブラック,酸化鉄等の顔料,ステアリン酸,ベヘニン
酸,ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム,ステ
アリン酸マグネシウム,エチレンビスステアロアミド等
の滑剤,離型剤,パラフィン系プロセスオイル、ナフテ
ン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、パラフ
ィン、有機ポリシロキサン,ミネラルオイル等の軟化剤
・可塑剤,ヒンダードフェノール系酸化防止剤、りん系
熱安定剤等の酸化防止剤,ヒンダードアミン系光安定
剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤,難燃剤,帯電
防止剤,有機繊維,ガラス繊維,炭素繊維,金属ウィス
カ等の補強剤,着色剤、その他添加剤或いはこれらの混
合物等が挙げられる。
【0021】本発明のブロック共重合体複合物は、その
ままで或いは更に他の各種添加剤を配合した組成物とし
て、シート、フィルム、各種形状の射出成形品、中空成
形品、圧空成型品、真空成形品、押出成形品等多種多様
の成形品として活用できる。これらの成形品は、食品包
装材料、医療用器具材料、家電製品及びその部品、自動
車部品・工業用品・家庭用品・玩具等の素材、履物用素
材などに利用できる。
【0022】以下実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるもの
ではない。尚、以下の実施例において、ブロック共重合
体又はその水添物の特性及びその複合物の物性測定は、
次のようにして行った。 ブロック共重合体及びその水添物の特性 1)スチレン含有量(重量%) 紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262
nmの吸収強度より算出した。 2)ビニル結合含有量(重量%)及び水素添加率(%) 核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX−400)
を用いて測定した。 3)分子量(万) GPC〔装置は、ウォーターズ製〕で測定し、溶媒には
テトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で
行った。分子量は、クロマトグラムのピークの分子量
を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線
(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を
使用して求めた重量平均分子量である。尚、クロマトグ
ラム中にピークが複数有る場合の分子量は、各ピークの
分子量と各ピークの組成比(クロマトグラムのそれぞれ
のピークの面積比より求める)から求めた重量平均分子
量をいう。
【0023】複合物物性の測定 1)透明性(Haze)(%) ブロック共重合体複合物を厚さ2mmの圧縮成形シート
に作製し、これを試験片としてASTM D1003に
準拠して測定した。 2)耐熱性(℃) 上記試験片の動的貯蔵弾性率(E’)の温度変化をDM
Aスペクトロメ−タ−(デュポン・インストラメント社
製983DMA)を用い、以下に示す条件にて測定し、
高温部の変極温度で耐熱性を評価した。 試験片厚み:2mm、スパン長さ:16mm、測定温度
0℃〜200℃、昇温速度2℃/min.、測定周波数
モード:共鳴周波数 3)加工性 ハイブリッドを二軸のオープンロールで200℃の温度
で溶融混練し、ロールへの巻き付き状況で加工性を判断
した。 ○:ロールへの巻き付き状況良好。 △:ロールへの巻き付きはないが、シート状にはなる。 ×:シート状にならず、混練が実質的に困難。
【0024】また、水添反応に用いた水添触媒は、下記
の方法で調製した。 1)水添触媒I 窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン
1リットルを仕込み、ビス(η5 −シクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十
分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモ
ルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日
間反応させた。 2)水添触媒II 窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン
2リットルを仕込み、ビス(η5 −シクロペンタジエニ
ル)チタニウムジ−(p−トリル)40ミリモルと分子
量が約1000の1,2−ポリブタジエン(1,2−ビ
ニル結合含有量約85%)150グラムを溶解した後、
n−ブチルリチウム60ミリモルを含むシクロヘキサン
溶液を添加して室温で5分反応させ、直ちにn−ブタノ
ール40ミリモルを添加攪拌して室温で保存した。
【0025】次に、実施例で使用したシルセスキオキサ
ン化合物は以下の通りである。 化合物1:式(1)において、X1〜X8がシクロペン
チル基であるシルセスキオキサン化合物。 化合物2:式(1)において、X1〜X8がスチレニル
基であるシルセスキオキサン化合物。 化合物3:式(2)において、Y1〜X9がシクロペン
チル基で、Y10がスチレニル基であるシルセスキオキ
サン化合物。 化合物4:式(3)において、Z3がプロピルメタクリ
レート基で、Z9がトリメチルシロシキ基であり、Z
1、Z2、Z4〜Z8及びZ10がシクロペンチル基で
あるシルセスキオキサン化合物。 化合物5:式(4)において、A3、A4、A8がグリ
シジルプロピル基であり、A1、A2、A5〜A7、A
9及びA10がシクロペンチル基であるシルセスキオキ
サン化合物。
【0026】
【実施例1】攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−
ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン1
0重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)
を投入した。次いでn−ブチルリチウムとテトラメチル
エチレンジアミンを添加し,70℃で1時間重合した
後,予め精製したブタジエン80重量部を含むシクロヘ
キサン溶液(濃度20重量%)を加えて1時間重合し,
さらにスチレン10重量部を含むシクロヘキサン溶液を
加えて1時間重合した。得られたブロック共重合体は、
スチレン含有量が20重量%,ポリブタジエン部の1,
2ビニル結合含有量(後述する表1では「ビニル含有
量」と略記した。)が50重量%であった。上記で得ら
れたブロック共重合体に、水添触媒Iをポリマー100
重量部当たりTiとして100ppm添加し、水素圧
0.7Mpa、温度65℃で水添反応を1時間行った。
その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデ
シル−3−(3,5−ジ- t- ブチル- 4- ヒドロキシ
フェニル)プロピオネ−トをブロック共重合体100重
量部に対して0.3重量部添加した。得られたブロック
共重合体(ブロック共重合体A)の特性を表1に示し
た。次に、上記で得られたブロック共重合体Aのシクロ
ヘキサン溶液に、化合物1のシルセスキオキサン化合物
を5重量%添加し、混合攪拌した。次に、上記のブロッ
ク共重合体Aの溶液からシクロヘキサンを加熱除去して
ブロック共重合体複合物を得た。得られた複合物の物性
を表2に示した。
【0027】
【実施例2】攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−
ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン2
0重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)
を投入した。次いでn−ブチルリチウムとテトラメチル
エチレンジアミンを添加し,70℃で1時間重合した
後,予め精製したブタジエン60重量部を含むシクロヘ
キサン溶液(濃度20重量%)を加えて1時間重合し,
さらにスチレン20重量部を含むシクロヘキサン溶液を
加えて1時間重合した。得られたブロック共重合体は、
スチレン含有量が40重量%,ポリブタジエン部の1,
2ビニル結合含有量が17重量%であった。次に化合物
3のシルセスキオキサン化合物を5重量%添加して混合
攪拌し、ブロック共重合体と反応して化学結合させた。
その後、この溶液にメタノールを添加した後、安定剤と
して2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒド
ロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルア
クリレートをブロック共重合体100重量部に対して
0.3重量部添加した。ブロック共重合体のシクロヘキ
サン溶液から、スチームストリッピング方式によりシク
ロヘキサンを除去して得られたブロック共重合体(ブロ
ック共重合体B)の特性を表1に、得られた複合物の物
性を表2に示した。
【0028】
【実施例3】攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−
ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン3
5重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)
を投入した。次いでn−ブチルリチウムとテトラメチル
エチレンジアミンを添加し,70℃で1時間重合した
後,予め精製したブタジエン20重量部とスチレン10
重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)を
加えて1時間重合し,さらにスチレン35重量部を含む
シクロヘキサン溶液を加えて1時間重合した。スチレン
含有量が80重量%,ポリプタジエン部の1,2ビニル
結合含有量が35重量%であった。上記で得られたブロ
ック共重合体に、水添触媒Iをポリマー100重量部当
たりTiとして100ppm添加し、水素圧0.7Mp
a、温度65℃で水添反応を1時間行った。その後メタ
ノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−
(3,5−ジ- t- ブチル- 4- ヒドロキシフェニル)
プロピオネ−トをブロック共重合体100重量部に対し
て0.3重量部添加した。得られたブロック共重合体
(ブロック共重合体C)の特性を表1に示した。次に、
上記で得られたブロック共重合体Cのシクロヘキサン溶
液に、化合物2のシルセスキオキサン化合物を10重量
%添加し、混合攪拌した。次に、上記のブロック共重合
体Cの溶液からシクロヘキサンを加熱除去してブロック
共重合体複合物を得た。得られた複合物の物性を表2に
示した。
【0029】
【実施例4】攪拌機及びジャケット付きのオ−トクレ−
ブを洗浄,乾燥,窒素置換し,予め精製したスチレン1
5重量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20重量%)
を投入した。次いでn−ブチルリチウムとテトラメチル
エチレンジアミンを添加し,70℃で1時間重合した
後,予め精製したブタジエン70重量部を含むシクロヘ
キサン溶液(濃度20重量%)を加えて1時間,さらに
スチレン15重量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて
1時間重合した。得られたブロック共重合体は、スチレ
ン含有量が30重量%,ポリブタジエン部の1,2ビニ
ル結合含有量が40重量%であった。次に化合物4のシ
ルセスキオキサン化合物を5重量%添加して混合攪拌
し、ブロック共重合体と反応して化学結合させた。上記
で得られたブロック共重合体に、水添触媒IIをポリマ
ー100重量部当たりTiとして100ppm添加し、
水素圧0.7Mpa、温度65℃で水添反応を1時間行
った。その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオ
クタデシル−3−(3,5−ジ- t- ブチル- 4- ヒド
ロキシフェニル)プロピオネ−トをブロック共重合体1
00重量部に対して0.3重量部添加した。このブロッ
ク共重合体のシクロヘキサン溶液から、スチームストリ
ッピング方式によりシクロヘキサンを除去して得られた
ブロック共重合体(ブロック共重合体D)の特性を表1
に、得られた複合物の物性を表2に示した。
【0030】
【実施例5】実施例2においてブタジエンの代わりにイ
ソプレンを使用し、実施例2と同様の方法でスチレン含
有量が15重量%,イソプレン部の3,4ビニル結合含
有量が30重量%のブロック共重合体(ブロック共重合
体E)を得た。次に、上記で得られたブロック共重合体
Eのシクロヘキサン溶液に化合物5のシルセスキオキサ
ン化合物を10重量%添加し、混合攪拌した。次に、上
記のブロック共重合体Eの溶液からシクロヘキサンを加
熱除去してブロック共重合体複合物を得た。得られたブ
ロック共重合体Eの特性を表1に、得られたブロック共
重合体複合物の物性を表2に示した。
【実施例6】実施例2において、シルセスキオキサン化
合物を添加した後、乾湿シリカ(旭化成ワッカーシリコ
ン社製 WACKER HDK N20)を5重量部添
加した以外は実施例2と同様な方法でブロック共重合体
複合物を得た。得られた複合物の物性は、Hazeが3
0%、耐熱性動的粘弾性は155℃であり、加工性も良
好であった。
【0031】
【比較例1】シルセスキオキサン化合物を使用しない以
外は実施例1と同様の方法で得たブロック共重合体(ブ
ロック共重合体A)の物性を表2に示した。
【比較例2】シルセスキオキサン化合物の配合量が60
重量%である以外は実施例1と同様の方法でブロック共
重合体複合物を得た。この組成物は加工性が悪く、良好
な成形片を得ることができなかった。
【比較例3】シルセスキオキサン化合物に代えて乾湿シ
リカ(旭化成ワッカーシリコン社製WACKER HD
K N20)を5重量%配合した以外は実施例4と同様
の方法でブロック共重合体複合物を得た。この物性を表
2に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明のブロック共重合体複合物は、耐
熱性、透明性、加工性に優れる。本発明のブロック共重
合体複合物は、これらの特徴を生かして、射出成形、押
出成形などによって各種形状の成型品に加工でき、自動
車部品(自動車内装材料、自動車外装材料)、食品包装
容器などの各種容器、家電用品、医療機器部品、工業部
品、玩具等に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/36 C08K 3/36 5/549 5/549 7/14 7/14 C08L 53/02 C08L 53/02 83/04 83/04 83/07 83/07 83/08 83/08 (72)発明者 高山 茂樹 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目3番1号 旭化成工業株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA02 AA08 AB09 AD05 AD52 AD53 AF21 AF23 AF24 AF25 AF26 AF27 AF29 AF30 AF31 AL01 AL02 AL04 AL11 AL16 4J002 BP01W BP011 CP03X CP05X CP08X CP09X CP10X CP14X CP15X DE077 DE107 DE137 DE147 DJ007 DJ017 DJ037 DJ047 DJ057 DL007 DM007 EX036 EX066 EX076 EX086 FA047 FD010 FD017 FD090 FD160 FD170 GB01 GC00 GG02 GM00 GN00 GQ00 4J026 HA05 HA06 HA20 HA26 HA32 HA39 HA48 HA49 HB14 HB15 HB16 HB20 HB26 HB32 HB39 HB42 HB43 HB45 HB48 HB49 HB50 HC06 HC20 HC26 HC32 HC39 HC42 HC43 HC45 HC48 HC49 HE01 HE02 HE05 4J100 HA04 HA62 HC77 HC78 HC80 HG02 HG03 JA28 JA43 JA51 JA57 JA58

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)少なくとも1個のビニル芳香族炭
    化水素を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1
    個の共役ジエンを主体とする重合体ブロックBからな
    り、ビニル芳香族炭化水素含有量が5〜95重量%、共
    役ジエン含有量が95〜5重量%であるブロック共重合
    体又はその水添物と、(II)アルコキシル基、アルコ
    キシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル
    基、エステル基、ビニル基、スチリル基、塩素原子、臭
    素原子及び沃素原子、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミ
    ド基、イミノ基、イソシアネート基、ニトリル基から選
    ばれる少なくとも1種の官能基、該官能基が結合した炭
    素数1〜20の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素
    数1〜8のシリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18
    の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有
    するシルセスキオキサン化合物とからなり、(I)と
    (II)が化学的に結合した変性物及び/又は(I)と
    (II)の混合物であり、(I)と(II)の重量比が
    99.9/0.1〜50/50であるブロック共重合体
    複合物。
  2. 【請求項2】 (II)のシルセスキオキサン化合物が
    下記の一般式(1)〜(7)から選ばれる少なくとも1
    種の構造体からなる請求項1のブロック共重合体複合
    物。 【化1】 (式中、X1〜X8は同一であっても異なっていてもよ
    く、X1〜X8のうち少なくとも一つはアルコキシル
    基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、
    カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル基、塩
    素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少なくとも
    一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜20の炭
    化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8のシリル
    基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素基から
    選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水素原
    子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化2】 (式中、Y1〜Y10は同一であっても異なっていても
    よく、Y1〜Y10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化3】 (式中、Z1〜Z10は同一であっても異なっていても
    よく、Z1〜Z10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化4】 (式中、A1〜A10は同一であっても異なっていても
    よく、A1〜A10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化5】 (式中、B1〜B10は同一であっても異なっていても
    よく、B1〜B10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化6】 (式中、P1〜P6は同一であっても異なっていてもよ
    く、P1〜P6のうち少なくとも一つはアルコキシル
    基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、
    カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル基、塩
    素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少なくとも
    一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜20の炭
    化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8のシリル
    基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素基から
    選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水素原
    子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化7】 (式中、R1〜R10は同一であっても異なっていても
    よく、R1〜R10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。)
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のブロック共
    重合体複合物100重量部と、(III)シリカ系無機
    充填材及び/又は金属酸化物0.05〜50重量部とか
    らなるブロック共重合体複合物。
  4. 【請求項4】 (III)シリカ系無機充填材及び/又
    は金属酸化物が、シリカ、クレー、タルク、マイカ、ウ
    ォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、アル
    ミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、スラ
    ッグウール、ガラス繊維の無機繊維状物質から選ばれる
    少なくとも1種のシリカ系無機充填材及び/又は金属酸
    化物である請求項3記載のブロック共重合体複合物。
  5. 【請求項5】 (I)少なくとも1個のビニル芳香族炭
    化水素を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1
    個の共役ジエンを主体とする重合体ブロックBからな
    り、ビニル芳香族炭化水素含有量が5〜95重量%、共
    役ジエン含有量が95〜5重量%であるブロック共重合
    体又はその水添物に、(II)アルコキシル基、アルコ
    キシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル
    基、エステル基、ビニル基、スチリル基、塩素原子、臭
    素原子及び沃素原子、酸ハロゲン基、酸無水物基、アミ
    ド基、イミノ基、イソシアネート基、ニトリル基から選
    ばれる少なくとも1種の官能基、該官能基が結合した炭
    素数1〜20の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素
    数1〜8のシリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18
    の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有
    するシルセスキオキサン化合物が化学的に結合したブロ
    ック共重合体変成物。
  6. 【請求項6】 (II)のシルセスキオキサン化合物が
    下記の一般式(1)〜(7)から選ばれる少なくとも1
    種の構造体からなる請求項5のブロック共重合体複合
    物。 【化8】 (式中、X1〜X8は同一であっても異なっていてもよ
    く、X1〜X8のうち少なくとも一つはアルコキシル
    基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、
    カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル基、塩
    素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少なくとも
    一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜20の炭
    化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8のシリル
    基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素基から
    選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水素原
    子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化9】 (式中、Y1〜Y10は同一であっても異なっていても
    よく、Y1〜Y10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化10】 (式中、Z1〜Z10は同一であっても異なっていても
    よく、Z1〜Z10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化11】 (式中、A1〜A10は同一であっても異なっていても
    よく、A1〜A10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化12】 (式中、B1〜B10は同一であっても異なっていても
    よく、B1〜B10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化13】 (式中、P1〜P6は同一であっても異なっていてもよ
    く、P1〜P6のうち少なくとも一つはアルコキシル
    基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、
    カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル基、塩
    素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少なくとも
    一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜20の炭
    化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8のシリル
    基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素基から
    選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水素原
    子、炭素数1〜18の炭化水素基である。) 【化14】 (式中、R1〜R10は同一であっても異なっていても
    よく、R1〜R10のうち少なくとも一つはアルコキシ
    ル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル
    基、カルボニル基、エステル基、ビニル基、スチリル
    基、塩素原子、臭素原子及び沃素原子から選ばれた少な
    くとも一種の官能基、該官能基が結合した炭素数1〜2
    0の炭化水素基、該官能基が結合したケイ素数1〜8の
    シリル基及びシロキサン基、炭素数1〜18の炭化水素
    基から選ばれた少なくとも一種の置換基であり、他は水
    素原子、炭素数1〜18の炭化水素基である。)
JP2000350418A 2000-11-17 2000-11-17 ブロック共重合体複合物 Expired - Fee Related JP4756733B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000350418A JP4756733B2 (ja) 2000-11-17 2000-11-17 ブロック共重合体複合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000350418A JP4756733B2 (ja) 2000-11-17 2000-11-17 ブロック共重合体複合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002145930A true JP2002145930A (ja) 2002-05-22
JP4756733B2 JP4756733B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=18823645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000350418A Expired - Fee Related JP4756733B2 (ja) 2000-11-17 2000-11-17 ブロック共重合体複合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4756733B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004331804A (ja) * 2003-05-07 2004-11-25 Chisso Corp エポキシ化天然油および籠型構造を有するケイ素化合物からなるハイブリッド樹脂
JP2006241289A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Asahi Kasei Chemicals Corp ブロック共重合体の製造方法
JP2008031235A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Central Glass Co Ltd 有機無機ハイブリッドガラス状物質
JP2018500444A (ja) * 2014-12-30 2018-01-11 株式会社ブリヂストン 末端官能性ポリマー及び関連する方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0586295A (ja) * 1991-06-17 1993-04-06 Toshiba Silicone Co Ltd 合成樹脂組成物
JPH107702A (ja) * 1996-03-20 1998-01-13 Goodyear Tire & Rubber Co:The シリカとの相互作用性が向上したゴム
JP2002080682A (ja) * 2000-09-07 2002-03-19 Asahi Kasei Corp タイヤトレッド用ゴム組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0586295A (ja) * 1991-06-17 1993-04-06 Toshiba Silicone Co Ltd 合成樹脂組成物
JPH107702A (ja) * 1996-03-20 1998-01-13 Goodyear Tire & Rubber Co:The シリカとの相互作用性が向上したゴム
JP2002080682A (ja) * 2000-09-07 2002-03-19 Asahi Kasei Corp タイヤトレッド用ゴム組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004331804A (ja) * 2003-05-07 2004-11-25 Chisso Corp エポキシ化天然油および籠型構造を有するケイ素化合物からなるハイブリッド樹脂
JP2006241289A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Asahi Kasei Chemicals Corp ブロック共重合体の製造方法
JP4651413B2 (ja) * 2005-03-03 2011-03-16 旭化成ケミカルズ株式会社 ブロック共重合体の製造方法
JP2008031235A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Central Glass Co Ltd 有機無機ハイブリッドガラス状物質
JP2018500444A (ja) * 2014-12-30 2018-01-11 株式会社ブリヂストン 末端官能性ポリマー及び関連する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4756733B2 (ja) 2011-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3949110B2 (ja) 水添共重合体
JP4776155B2 (ja) 水添共重合体
US20050171276A1 (en) Modified polymers and compositions containing the same
JPWO2003091334A1 (ja) 変性ブロック共重合体組成物
JP4761697B2 (ja) 水添重合体
KR100746054B1 (ko) 신발용 고무 조성물
JP5378730B2 (ja) 水添ブロック共重合体及びその組成物
JP2002201333A (ja) ブロック共重合体組成物
JP2003201312A (ja) 官能基含有ブロック共重合体及びその組成物
JP5236417B2 (ja) 水添ブロック共重合体組成物
JP5153071B2 (ja) 水添共重合体を含有するポリマー発泡体
JP5288858B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP5731767B2 (ja) 変性水添ブロック共重合体組成物及び成形品
JP2002145930A (ja) ブロック共重合体複合物
JP2004059741A (ja) 共重合体及びその組成物
JP5637765B2 (ja) 変性水添ブロック共重合体組成物及びこれを用いた成形体
JP4610167B2 (ja) 熱可塑性エラストマーと無機物の複合材料
WO2020241684A1 (ja) 樹脂成型体、タイヤ、自動車用部品、及び、樹脂組成物
JP2005272696A (ja) 脂肪族ポリエステル成形体
JP4911913B2 (ja) 共重合体組成物及びそのフィルム
JP2011094074A (ja) 発泡体用変性ブロック共重合体及びその組成物
JP4007546B2 (ja) 変性重合体及びその組成物
JP4716722B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP4462399B2 (ja) 変性されたブロック共重合体及びその組成物
JP4007547B2 (ja) 官能基変性重合体及びその組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20031203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040218

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100908

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110531

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140610

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees