JPH058603A - 自動車用ホイールカバー - Google Patents

自動車用ホイールカバー

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JPH058603A
JPH058603A JP16256591A JP16256591A JPH058603A JP H058603 A JPH058603 A JP H058603A JP 16256591 A JP16256591 A JP 16256591A JP 16256591 A JP16256591 A JP 16256591A JP H058603 A JPH058603 A JP H058603A
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Junya Goi
純也 五井
Yoshihiro Okuda
善弘 奥田
Isao Kondo
勇雄 近藤
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MARUI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】温度変化,吸湿等によるカバープレートの伸縮
量の差を円滑に吸収する。 【構成】円筒状垂直部(21V)を有する合成樹脂製の
カバープレート(21)と円筒状垂直部(22V)を有
しカバープレート(21)の外側に外覆装着された金属
製の外覆プレート(22)とからなる自動車用ホイール
カバーにおいて、外覆プレート(22)の円筒状垂直部
(22V)に、周面方向に離隔配設されかつ下部(3
1)が開放された複数の垂直状スリット(30)を形成
した。また、外覆プレート(22)のスリット(30)
で分断された円筒状垂直部(22V)の2ヶ所以上の下
側端(22S)を、カバープレート(21)の下端部
(21B)を廻込んでその内面(21I)に係合するよ
うに折曲げられている。さらに、カバープレート(2
1)の円筒状垂直部外面(21O)と外覆プレート(2
2)の円筒状垂直部内面(22I)との間に隙間(S)
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用ホイールカバ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用ホイールカバーには、ホイール
の光輝性に対応させた光輝性を持たせたものがある。か
かるホイールカバーの代表的従来構造を図5(一部を省
略した側断面図)、図6(一部を省略した側面図)に示
す。
【0003】同図において、10はホイールで、タイヤ
被嵌部11とカバー収納凹部12と係止部13とからな
り、金属製(例えばアルミニウム合金)である。
【0004】一方、ホイールカバー20は、合成樹脂製
のカバー本体を形成するカバープレート21と光輝性を
持たせるための外覆プレート22とからなる。外覆プレ
ート22は、例えばアルミニウム合金から形成されてい
る。
【0005】カバープレート21は、円筒状垂直部21
Vを有し、底面には下方に伸る複数本のリブ体25(フ
ック部26)が一体に設けてある。外覆プレート22
は、円筒状垂直部22Vを有し、カバープレート21と
ほぼ同形とされるが、その下端部22Bはカバープレー
ト21の下端部21Bに折曲げられ、これにより両者2
1,22を全体として一体的に固定している。なお、ホ
イール10の内面11Iとホイールカバー20(22)
の外面22Oとの間には、ホイールカバー20の取付け
取外しのために一定の隙間Cが設けられている。
【0006】したがって、このホイールカバー20は、
外側から押込むことによって、弾性を有するリブ体25
のフック部26と係止部13との協働によりホイール1
0に装着することができ、外観上、同一光輝性を持つ。
【0007】ところで、自動車が極端な温度環境におい
て走行ないし駐車され、また全天候型であるべきこと周
知である。したがって、上記ホイールカバー20(2
1,22)もその材質、剛性、形状等々が慎重に選択決
定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
の技術的、経済的究極性が世界的に一層強く望まれる現
今では、ホイールカバー20も例外でなく、それら要請
を満さなければならない。かかる観点において、本出願
人は次のような改善すべき技術的課題が内存すると認識
する。
【0009】すなわち、合成樹脂製カバープレート21
と金属製外覆プレート22との間には、温度変化による
加熱・冷却及び水分吸湿による伸長・収縮差が激しい。
したがって、カバープレート21が外覆プレート22
の剛性に負けて、図7に示すように、伸長変形する虞れ
が強い。すると、カバープレート上面21Uと外覆カバ
ー下面22Dとの間が剥離して空間SPが形成されてし
まう。ガタによる外覆カバー22の振動、さらには空間
SPの共鳴により騒音、不快音(バクバク音)の発生を
招く。
【0010】空間SPが形成されると、外覆プレート
22に永久歪が生じ変形し易くなり外観上好ましくない
ばかりか、その空間SP内に水分が侵入するホイールカ
バー20全体が原形に戻り難くなる。
【0011】カバープレート21が変形すると、リブ
体25が湾曲変形し易くなり、係止部13との係合力が
弱くなってホイールカバー20全体が外れるという虞れ
もある。さらに、カバープレート21の変形がなくなっ
ても、リブ体25が、図7の2点鎖線で示すように湾曲
変形したままの状態となり得るので、なおさらやっかい
である。
【0012】一方、カバープレート21が、図8に示
す如く収縮変形すると、外面21Oと内面22Iとがギ
ャップGを生ずるように離反する。すると、その下端部
22Bと下端部21Bとの摩擦係合力が弱まるので、両
者21,22が分離し易くなる。また、係止部13とフ
ック部26との関係も弱まる方向なので、ホイールカバ
ー20全体がホイール10から飛散する虞れもあり、危
険性を伴う。
【0013】さらに、両者21,22を堅固に一体と
するには、カバープレート21(21B)と外覆プレー
ト22(22B)との係合力を強めることが重要であ
る。しかし、これがための方策、つまり円筒状垂直部2
2Vの下端部22B全体を内側(下端部21Bの下側)
に折曲げる作業は、剛性が強く甚だ面倒でコスト高の原
因となっている。
【0014】以上の問題は、合成樹脂と金属との伸縮量
差に起因するものであるから、下端部22Bに傾斜を持
たせて折曲加工容易化を図った図9に示す構造や、一層
の構造簡素化を図った図10に示す構造等においては、
一層顕著に現われ易い。つまり、共通の解決すべき課題
となっている。
【0015】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、その目的は合成樹脂製カバープレートと金属製外覆
カバープレートとの伸縮量の差を容易に吸収できる低コ
ストの自動車用ホイールカバーを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、カバー本体を
形成するカバープレートと光輝性を与える外覆プレート
との強固一体性と外観性とを満すには外覆プレートの厚
みを薄くするにも一定の限界があること、また、ホイー
ル内面とホイールカバーとの間には取外し作業便宜のた
めの隙間があることに着目し、一方において、特にカバ
ープレートの大きな伸長量は外覆プレート側で吸収乃至
追従しなければ上記問題を解消し得ないとの試験研究結
果に基づき、外覆プレートの一部の剛性を弱める複数の
スリットを設けた構成とし、前記目的を達成するもので
ある。
【0017】すなわち、請求項1の発明は、円筒状垂直
部を有する合成樹脂製のカバープレートと円筒状垂直部
を有しカバープレートの外側に外覆装着された金属製の
外覆プレートとからなる自動車用ホイールカバーにおい
て、前記外覆プレートの円筒状垂直部に、周面方向に離
隔配設されかつ下部が開放された複数の垂直状スリット
を形成したことを特徴とする。
【0018】また、請求項2の発明は、前記外覆プレー
トの前記スリットで分断された少なくとも2ヶ所以上の
円筒状垂直部の下側端を、前記カバープレートの下端部
を廻込んでその内面に係合するように折曲げられている
ことを特徴とする。
【0019】さらに、請求項3の発明は、前記カバープ
レートの円筒状垂直部外面と前記外覆プレートの円筒状
垂直部内面との間に隙間が形成されていることを特徴と
する。
【0020】
【作用】請求項1の発明では、合成樹脂製カバープレー
トが膨脹伸長しようとすると、金属製外覆プレートの円
筒状垂直部の剛性がスリットのために弱くなっているの
で、円筒状垂直部のスリット部分を除く部分が外側に弾
性変形する。したがって、カバープレートには大きな歪
や変形が生じない。もとより、カバープレート(上面)
と外覆プレート(下面)との間には、空間が形成されず
騒音発生や外覆プレートの変形も生じない。また、カバ
ープレートと外覆プレートとの一体性は、外覆プレート
のスリット部分を除く円筒状垂直部の剛性により強固に
保持できる。
【0021】また、請求項2の発明では、外覆プレート
の円筒状垂直部のスリットで分断された2ヶ所以上の下
側端がカバープレートの内面側に折曲げられているの
で、カバープレートと外覆プレートとの一体性を一段と
強固に保持でき、かつカバープレートの伸長方向のみな
らず収縮方向にも外覆プレートが円滑に追従できる。し
かも、折曲加工は、外覆プレートの下側端がスリットに
よって、周面方向に複数に分断されているので、迅速か
つ容易に行えコスト低減が図れる。
【0022】さらに、請求項3の発明では、カバープレ
ートの円筒状垂直部内面と外覆プレートの円筒状垂直部
外面との間に隙間が形成されているので、カバープレー
トの伸長量の多くの部分を外覆プレートに影響を与える
ことなくその隙間で吸収できるから、請求項1の発明の
作用を一段と助長できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。本ホイールカバー(20)は、図1(一部を省略
した側断面図),図2(一部を省略した側面図)に示す
如く、カバープレート21と外覆プレート22とからな
り、外覆プレート22の円筒状垂直部22Vの周面方向
に複数のスリット30を設けた構成とされている。な
お、図5,図6に示した従来例と同一または共通部分に
ついては、同一の符号を付しその説明を簡略または省略
する。
【0024】図1において、カバープレート21は、合
成樹脂(例えば、ピリフェニレンエーテル系アロイ)製
で円筒状垂直部21Vを有する。この実施例では、平均
値肉厚が2.0〜2.5mmとされ外径が約190m
m,高さが8〜9mmとされている。また、リブ体25
は、プレート21と一体で周方向に等間配設された6本
である。ところで、円筒状垂直部21Vの外面21O
は、下端部21Bよりもやや短径とされ、後記内面22
Iとの間に隙間Sを形成可能である。この隙間Sは、カ
バープレート21の径方向伸長量を吸収させるための手
段と理解される。
【0025】一方、外覆プレート22は、図1,図2に
示す如く、カバープレート21に密接被覆可能な同形状
とされ、金属製(この実施例ではホイール10と対応さ
せたアルミニウム合金製)である。外径が191〜19
2mm,高さ約10mmで、平均値肉厚は約0.6mm
とされている。
【0026】ここに、外覆プレート22と一体の円筒状
垂直部22Vには、周方向に沿って複数のスリット30
が設けられている。各スリット30の下部31は、開放
されている。つまり、円筒状垂直部22V(下端部22
B)を複数に分断し、円筒状垂直部22Vの径方向の剛
性を弱める。すなわち、ホイールカバー20の取外し用
隙間C内で撓み変形可能とする。この実施例におけるス
リット30は幅が0.2mm以上で、下面22Dから3
〜4mmだけ下ったところから切欠き形成され、全数は
17本とされている。
【0027】なお、各スリット30は垂直に設けられて
いるが、多少の傾きを設けて配設することを除外するも
のではない。
【0028】さらに、各スリット30で分断された円筒
状垂直部22Vの各下側端22Sは、カバープレート2
1(21V)の下端部21B(下側)を廻込んで、その
内面21Iに密接するように折曲げられている。カバー
プレート21(21V)と外覆プレート22(22V)
との一体性を伸縮双方向ともに強固とするためである。
【0029】なお、この実施例では、図1,図2に示す
ように、各スリット30で分断された各円筒状垂直部2
2Vの各下側端22Sをその内面21Iに全て折曲げた
場合とされているが、この折曲げる下側端22Sの数は
例えば90度間隔の4つ、120度間隔の3つの如く適
宜の数でよい。但し、最低2つを設けなければならな
い。
【0030】次に、作用を説明する。まず、外覆プレー
ト22の円筒状垂直部22Vに複数のスリット30を周
方向に等間隔で離隔配設する。スリット30の下方31
が開放されているので容易に成形できる。各スリット3
0相当部分は材料節約できるので、省資源化と軽量化も
達成できコスト低減にも直結する。
【0031】その後、外覆プレート22をカバープレー
ト21に被嵌装着し、しかる後に、円筒状垂直部22V
のスリット30で分断された各部分の下側端22Sを円
筒状垂直部21Vの内面21Iに密接するまで折曲げ
る。周方向に連続した円筒状垂直部21V(図5の従来
例)を一括して折曲げる場合に比較して、加工が極めて
容易であり、かつ不都合な永久歪みを残さないので両者
21,22の係合力を強められる。
【0032】かくして、一体成形されたホイールカバー
20(21,22)を、外側から押込み、ホイール10
(12)に装着する。
【0033】ここにおいて、温度変化,吸湿等により、
合成樹脂製のカバープレート21が伸長しようとする
と、その伸長作用はカバープレート21の形状からして
径方向に強い。すると、まず、隙間Sで吸収される。こ
の間は、外覆プレート22に大きな外力として働かな
い。
【0034】さらに、カバープレート21が径方向に伸
長し、その外面21Oがその内面22Iに接した後は、
円筒状垂直部21Vの径方向伸長として現われる。する
と、金属製外覆プレート22の円筒状垂直部22Vは、
スリット30で分断され、その剛性が弱くなっているの
で、図3に示す如く、径方向外側に撓み弾性変形してカ
バープレート21(21V)の伸長量を吸収する。
【0035】したがって、カバープレート21には過度
な歪みが生じない。つまり、カバープレート21の上面
21Uと外覆プレート22の下面22Dとの間に、従来
空間(SP)が生ずる余地がなくなる。また、ガタが発
生しない。よって、外覆プレート22の変形がなく光輝
性を保持しつつ外観を保てる。また、外覆プレート22
自体の振動,空間(SP)による共鳴等による騒音発生
要因を一掃できる。また、カバープレート21(21
V)の下端部21Bと外覆プレート22(22V)の下
端部22Bとは、密接係合し続けるので、両者21,2
2の一体性を強固に保持できる。しかも、円筒状垂直部
22Vの径方向内側に向う復元力(反力)により一段と
密接係合がなされるので、確実な一体性を保障できる。
【0036】なお、カバープレート21(21V)が径
方向に伸長する場合には、その膨脹量は各スリット30
内に突出して外覆プレート22(22V)への外力を発
生することなく各スリット30で吸収される効果も大き
いこと見逃してはならない。
【0037】さらにまた、外覆プレート22の下側端2
2Sは、カバープレート21(21V)の内面21Iと
密接するよう廻込折曲げされているから、両者21,2
2の一体性を完壁とでき、両者21,22の分離という
観念も払拭できる。
【0038】しかも、これら作用は、スリット30が全
周方向に等隔配設されているので、ホイールカバー20
(21,22)の周方向のいずれにおいても等価的に働
くから、ホイール10との相対位置関係も崩れることが
なく、係止部13とフック部26との係合上も望まし
い。
【0039】なお、カバープレート21の伸長作用が解
消されると、外覆プレート22(21V)の弾性復元力
により、両者21,22(21V,22V)は密接した
まま図1に示すように元に戻る。
【0040】一方、カバープレート21が収縮する場合
を考える。すると、カバープレート21は径方向内側に
縮まるが、下端部21Bは円筒状垂直部21Vの外面2
1Oよりも大径とされているので、外覆プレート22
(22V)の下端部22Bとの係合は当分続く、つまり
両者21,22の一体性は保持される。しかも、内面2
1Iは、外覆プレート22(22V)の下側端22Sで
内径方向変位が拘束されている。
【0041】換言すれば、カバープレート21(21
V)の自由収縮は、外覆プレート22(22V)の図4
に示す変形による外径方向の弾性抗力によって抑制され
る。したがって、両者21,22は常に一体的に保持さ
れる。また、各リブ体25も上記弾性抗力によってカバ
ープレート21の内径方向収縮量が比較的小さく押えら
れるので、フック部26とホイール10の係止部13と
の係合も、図5に示す従来例の如く弱まることがない。
【0042】しかして、この実施例によれば、合成樹脂
製のカバープレート21と金属製の外覆プレート22か
らなるホイールカバー20において、外覆プレート22
の円筒状垂直部22Vに下部31が開放された複数のス
リット30を周方向に離隔配設した構成であるから、両
者21,22の材質相違による温度変化,吸湿等に基づ
く伸縮量の差を円滑に吸収できる。よって、外覆プレー
ト22の変形、走行中の騒音,ホイールからの飛散等の
従来欠点を一掃でき、所期の形状,光輝性を長期に亘っ
て保障できる、とともに組立容易でコスト低減が図れ
る。
【0043】また、各スリット30によって外覆プレー
ト22の円筒状垂直部22Vの剛性を弱める構成とされ
ているので、両者21,22の一体性保持能力を十分高
く保持しつつカバープレート21の伸縮を円滑に吸収で
きる。しかも、形状・加工が容易となり、各スリット3
0部分の材質を節約できるから、この点からも低コスト
を図れる。
【0044】また、スリット30の数は、任意に選択可
能であるから、各プレート21,22の材質,肉厚,形
状等に最適なものとして円筒状垂直部22Vの剛性を選
択できる適用性の広いものである。
【0045】また、各スリット30自体が合成樹脂製カ
バープレート21の伸長量を吸収できるので、外覆プレ
ート22に無用で過度のストレスを加えることがない。
【0046】また、カバープレート21の外面21Oと
外覆プレート22の内面22Iとの間には、隙間Sが形
成できる構成とされているので、この隙間Sでカバープ
レート21の伸長量を吸収できる。すなわち、カバープ
レート21の伸長量が、直ちに外覆プレート22へ影響
させないですむから、通常的温度変化等を両者21,2
2にストレスを生じさせずに吸収できる。
【0047】さらに、外覆プレート22の各スリット3
0で分断された各円筒状垂直部22Vの下側端22S
は、カバープレート21(円筒状垂直部21V)の内面
21Iに当接するように折曲げ加工されているので、カ
バープレート21の伸長方向のみならず収縮方向にも両
者21,22の一体性を保持できる、とともに外覆プレ
ート22(22V)側の外径方向弾性抗力によりカバー
プレート21(21V)の内径方向収縮量を小さく押え
られるので、フック部26と係止部13との係合状態も
良好に保持される。
【0048】
【発明の効果】以上の通り、請求項1の発明によれば合
成樹脂製カバープレートと金属製外覆プレートとからな
るホイールカバーにおいて、外覆プレートの円筒状垂直
部に下部が開放された複数スリットを周方向に離隔配設
してその剛性を弱めた構成とされているので、変形,騒
音発生,ホイールからの離脱等々の従来欠点を一掃し、
カバープレートと外覆プレートとの材質相違による伸長
・収縮差を円滑に吸収でき、もって所期形状、光輝性を
長期に亘って安定保持できる低コストの自動車用ホイー
ルカバーを提供できる。
【0049】また、請求項2の発明によれば、外覆プレ
ートの各スリットで分断された2以上の下側端がカバー
プレートの下端部内面に折曲げられているので、両プレ
ートの一体性をガイドカバーの伸長・収縮に拘わらず一
層強固に保持できる、とともにその折曲げ加工も迅速か
つ容易に行える。
【0050】さらに、請求項3の発明によれば、各円筒
状垂直部の内外面に隙間を設けた構成であるから、カバ
ープレートの定常的、比較的小さな伸長作用を外覆プレ
ートに影響を加えることなく一段と能率良く吸収でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す一部を省略した側断面図
である。
【図2】同じく、一部を省略した側面図である。
【図3】同じく、カバープレートが伸長する場合の作用
を説明するための側断面図である。
【図4】同じく、カバープレートが収縮する場合の作用
を説明するための側断面図である。
【図5】従来例を示す側断面図である。
【図6】従来例を示す側面図である。
【図7】従来例においてカバープレートが伸長する場合
の作用を説明するための側断面図である。
【図8】従来例においてカバープレートが収縮する場合
の作用を説明するための側断面図である。
【図9】他の従来例を示す側断面図である。
【図10】その他の従来例を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 ホイール 11 タイヤ被嵌部 12 タイヤ収容凹部 13 係止部 20 ホイールカバー 21 カバープレート 21U 上面 21O 外面 21V 円筒状垂直部 21B 下端部 21I 内面 22 外覆プレート 22D 下面 22I 内面 22V 円筒状垂直部 22B 下端部 22S 下側端 25 リブ体 26 フック部 30 スリット 31 下部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状垂直部(21V)を有する合成樹
    脂製のカバープレート(21)と円筒状垂直部(22
    V)を有しカバープレート(21)の外側に外覆装着さ
    れた金属製の外覆プレート(22)とからなる自動車用
    ホイールカバーにおいて、 前記外覆プレート(22)の円筒状垂直部(22V)
    に、周面方向に離隔配設されかつ下部(31)が開放さ
    れた複数の垂直状スリット(30)を形成したことを特
    徴とする自動車用ホイールカバー。
  2. 【請求項2】 前記外覆プレート(22)の前記スリッ
    ト(30)で分断された少なくとも2ヶ所以上の円筒状
    垂直部(22V)の下側端(22S)を、前記カバープ
    レート(21)の下端部(21B)を廻込んでその内面
    (21I)に係合するように折曲げられていることを特
    徴とする請求項1の自動車用ホイールカバー。
  3. 【請求項3】 前記カバープレート(21)の円筒状垂
    直部外面(21O)と前記外覆プレート(22)の円筒
    状垂直部内面(22I)との間に隙間(S)が形成され
    ていることを特徴とする請求項1の自動車用ホイールカ
    バー。
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JP2502212B2 (ja) 1996-05-29

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