JPH0585482B2 - - Google Patents
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- JPH0585482B2 JPH0585482B2 JP60098113A JP9811385A JPH0585482B2 JP H0585482 B2 JPH0585482 B2 JP H0585482B2 JP 60098113 A JP60098113 A JP 60098113A JP 9811385 A JP9811385 A JP 9811385A JP H0585482 B2 JPH0585482 B2 JP H0585482B2
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、高純度で均一かつ微細な粒子径を有
する六方晶窒化硼素微粉末の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 六方晶窒化硼素(以下、h−BNと記す)は耐
熱性、潤滑性、電気絶縁性、および熱伝導性など
に優れた特性を持つ高温材料である。それ故にh
−BNはこれらの諸特性を生かし、粉末では固体
潤滑材、離型剤などに用いられ、焼結体では溶解
用るつぼ、電気絶縁材料、電子材料など、多岐の
用途に供されている。 ところでh−BN粉末を工業的に製造する方法
としては、公知なものとして硼酸、硼砂などの硼
素化合物とメラミン、尿素、ジシアンジアミド等
の窒素を含む無機あるいは有機化合物との混合物
を、アンモニアガス気流中で800℃以上に加熱し
て還元窒化する方法が挙げられる。(特公昭38−
1610、同45−36213または特開昭47−27200) このようにして得られたh−BN粉末は純度が
70〜90重量%程度のいわゆる粗製の状態であり、
また粉末X線回折法により求めた結晶子の大きさ
(Lc)が100Å以下の乱層結晶構造を有する低結
晶性のものである。さらにこの粉末の粒子径は通
常、0.1μm以下の非常に微細なものである。しか
しながらこのような粗製h−BN粉末はそのまま
では本来の特性が得られないことから、その粗製
粉末を高純度化するための処理を行なう必要があ
る。 上述のように粗製h−BN粉末から純度98重量
%以上の高純度h−BN粉末を得るための従来の
方法としては、その粗製h−BN粉末を窒素、ア
ルゴンガス等の非酸化性ガス気流中において1700
〜2100℃で加熱処理することによつて、粗製h−
BN中に含有されていると考えられる酸化硼素を
主体とする不純物を揮発除去させる方法が一般に
採用されている。この際h−BN粉末の結晶化も
上記加熱処理によつて同時に進行し、結晶成長、
すなわち結晶子の大きさ(Lc)の増大を招き、
また粒子径も最大で3〜5μm程度に発達し、粒度
分布の巾も大きくなる。 第3図には、従来の方法によつて加熱処理した
場合のh−BN粉末の純度と粒子径との関係を示
す。第3図から明らかなように純度と粒子径の間
には、相関性が認められ、純度の向上に対応して
粒子径が増大し、さらに第3図中に破線で示した
ように、粒度分布の巾も拡大する。したがつて加
熱処理によつて高純度化を図ることは必然的に粒
成長につながることになる。このことは従来の方
法では、h−BNの高純度化と結晶化、さらに粒
成長が同時に並行して進むことを意味している。
そこで発明者らは先に特願昭59−117375号におい
て、粗製h−BN粉末に炭素質粉末を添加し、不
活性ガス気流中にて加熱処理することにより、
BN結晶子の発達を抑えることができ、高純度で
低結晶性のh−BN粉末を製造する方法を提案し
た。 この方法は結晶発達の抑制に効果があつたが、
粒子径を抑制することはできず、特にh−BN焼
結体原料粉末として用いられる場合などに必要な
条件である均一かつ微細な粒子を得ることはでき
なかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 以上のように従来の方法により得られるh−
BN粉末は高純度でしかも粒子径の大きい粉末
か、または低純度で粒子径の小さい粉末のいずれ
かであり、h−BN純度と粒子径を独立に制御す
ることが困難であつた。 本発明はBNの諸特性を活かすことのできる高
純度で、h−BN焼結体原料として特に有効であ
り均一かつ微細なh−BN微粉末の製造方法を提
供することを目的とする。本発明は、硼酸または
硼砂などの硼素化合物を原料として通常の製法に
より得られた粗製h−BN粉末について上記高純
度の均一でかつ微細なh−BN微粉末を製造する
方法を提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らの研究によれば、高純度h−BN粉
末を得るために粗製h−BN粉末を従来の方法に
よつて加熱処理すると、純度が98重量%以上の高
純度h−BN粉末が得られるが、粒子径は0.8〜
5μm程度に粒成長し、高純度で粒子径が0.5μm以
下のh−BN粉末の製造は事実上不可能であつ
た。また、先に発明者らが特願昭59−117375号
(特開昭60−260405号公報)において開示した方
法においても、h−BN粉末の結晶子の成長は抑
制できても、粒子の成長までは抑制することはで
きなかつた。そこで本発明者らは実験を重ね、結
晶子成長を抑えつつ、かつ窒化反応を促進し、高
純度微粒子化させるために、アンモニアガスを含
んだ雰囲気中で加熱する方法を見出した。つまり
粗製h−BN粉末に少量の炭素質粉末を添加混合
してアンモニアガス気流中もしくはアンモニアガ
スと窒素、アルゴンガスなどの非酸化性ガスとの
混合ガス気流中にて加熱処理することによつて高
純度で均一かつ粒子径が0.5μm以下のh−BN粉
末を得ることができる。 〔作用〕 以下にこの発明についてさらに具体的に説明す
る。 第2図は本発明の高純度で、かつ、粒子径が
0.5μm以下のh−BNの透過型電子顕微鏡写真で
ある。この微粉末は純度98重量%以上で粒子径が
0.5μm以下の比較的均一な粒子を形成し、h−
BN焼結体原料に適している。 従来法により得られた高純度で、しかも粒子径
が0.8〜5μm程度に粒成長したh−BN粉末を用い
て焼結体を製造する場合、h−BN粉末が熱的、
化学的に安定で難焼結性であることから、通常は
焼結温度1800〜2100℃という高温で成形圧力50〜
300Kg/cm2の範囲でホツトプレスする手法を採用
している。しかしながら上述のような高純度で粒
子径が大きいh−BN粉末を用いて焼結体を製造
すると、h−BN焼結体中の組織において粒子相
互間の接触が少ないために焼結性に乏しく、高密
度の焼結体が得難いと同時に十分な強度を付与す
ることができない。さらにh−BN焼結体中の組
織において粒子が板状に配列することから焼結体
自体に配向性が形成され、ホツトプレス時の加圧
方向とそれに対する直角方向の間に異方性が生
じ、焼結体の熱伝導性、耐食性、熱膨張および強
度などの諸性状が加圧方向とそれに対する直角方
向で著しく異なつてしまい、その結果、焼結母材
からの製品切り出しおよび使用上の制約を受け
る。 本発明の高純度で、均一かつ微細なh−BN粉
末を用いて焼結体を製造すると、熱伝導性、耐食
性および強度などの諸性状に優れ、かつ等方性組
織を有する高密度焼結体を得ることができる。 第1図に本発明の粉末と従来の粉末との特性を
比較して示した。
する六方晶窒化硼素微粉末の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 六方晶窒化硼素(以下、h−BNと記す)は耐
熱性、潤滑性、電気絶縁性、および熱伝導性など
に優れた特性を持つ高温材料である。それ故にh
−BNはこれらの諸特性を生かし、粉末では固体
潤滑材、離型剤などに用いられ、焼結体では溶解
用るつぼ、電気絶縁材料、電子材料など、多岐の
用途に供されている。 ところでh−BN粉末を工業的に製造する方法
としては、公知なものとして硼酸、硼砂などの硼
素化合物とメラミン、尿素、ジシアンジアミド等
の窒素を含む無機あるいは有機化合物との混合物
を、アンモニアガス気流中で800℃以上に加熱し
て還元窒化する方法が挙げられる。(特公昭38−
1610、同45−36213または特開昭47−27200) このようにして得られたh−BN粉末は純度が
70〜90重量%程度のいわゆる粗製の状態であり、
また粉末X線回折法により求めた結晶子の大きさ
(Lc)が100Å以下の乱層結晶構造を有する低結
晶性のものである。さらにこの粉末の粒子径は通
常、0.1μm以下の非常に微細なものである。しか
しながらこのような粗製h−BN粉末はそのまま
では本来の特性が得られないことから、その粗製
粉末を高純度化するための処理を行なう必要があ
る。 上述のように粗製h−BN粉末から純度98重量
%以上の高純度h−BN粉末を得るための従来の
方法としては、その粗製h−BN粉末を窒素、ア
ルゴンガス等の非酸化性ガス気流中において1700
〜2100℃で加熱処理することによつて、粗製h−
BN中に含有されていると考えられる酸化硼素を
主体とする不純物を揮発除去させる方法が一般に
採用されている。この際h−BN粉末の結晶化も
上記加熱処理によつて同時に進行し、結晶成長、
すなわち結晶子の大きさ(Lc)の増大を招き、
また粒子径も最大で3〜5μm程度に発達し、粒度
分布の巾も大きくなる。 第3図には、従来の方法によつて加熱処理した
場合のh−BN粉末の純度と粒子径との関係を示
す。第3図から明らかなように純度と粒子径の間
には、相関性が認められ、純度の向上に対応して
粒子径が増大し、さらに第3図中に破線で示した
ように、粒度分布の巾も拡大する。したがつて加
熱処理によつて高純度化を図ることは必然的に粒
成長につながることになる。このことは従来の方
法では、h−BNの高純度化と結晶化、さらに粒
成長が同時に並行して進むことを意味している。
そこで発明者らは先に特願昭59−117375号におい
て、粗製h−BN粉末に炭素質粉末を添加し、不
活性ガス気流中にて加熱処理することにより、
BN結晶子の発達を抑えることができ、高純度で
低結晶性のh−BN粉末を製造する方法を提案し
た。 この方法は結晶発達の抑制に効果があつたが、
粒子径を抑制することはできず、特にh−BN焼
結体原料粉末として用いられる場合などに必要な
条件である均一かつ微細な粒子を得ることはでき
なかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 以上のように従来の方法により得られるh−
BN粉末は高純度でしかも粒子径の大きい粉末
か、または低純度で粒子径の小さい粉末のいずれ
かであり、h−BN純度と粒子径を独立に制御す
ることが困難であつた。 本発明はBNの諸特性を活かすことのできる高
純度で、h−BN焼結体原料として特に有効であ
り均一かつ微細なh−BN微粉末の製造方法を提
供することを目的とする。本発明は、硼酸または
硼砂などの硼素化合物を原料として通常の製法に
より得られた粗製h−BN粉末について上記高純
度の均一でかつ微細なh−BN微粉末を製造する
方法を提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らの研究によれば、高純度h−BN粉
末を得るために粗製h−BN粉末を従来の方法に
よつて加熱処理すると、純度が98重量%以上の高
純度h−BN粉末が得られるが、粒子径は0.8〜
5μm程度に粒成長し、高純度で粒子径が0.5μm以
下のh−BN粉末の製造は事実上不可能であつ
た。また、先に発明者らが特願昭59−117375号
(特開昭60−260405号公報)において開示した方
法においても、h−BN粉末の結晶子の成長は抑
制できても、粒子の成長までは抑制することはで
きなかつた。そこで本発明者らは実験を重ね、結
晶子成長を抑えつつ、かつ窒化反応を促進し、高
純度微粒子化させるために、アンモニアガスを含
んだ雰囲気中で加熱する方法を見出した。つまり
粗製h−BN粉末に少量の炭素質粉末を添加混合
してアンモニアガス気流中もしくはアンモニアガ
スと窒素、アルゴンガスなどの非酸化性ガスとの
混合ガス気流中にて加熱処理することによつて高
純度で均一かつ粒子径が0.5μm以下のh−BN粉
末を得ることができる。 〔作用〕 以下にこの発明についてさらに具体的に説明す
る。 第2図は本発明の高純度で、かつ、粒子径が
0.5μm以下のh−BNの透過型電子顕微鏡写真で
ある。この微粉末は純度98重量%以上で粒子径が
0.5μm以下の比較的均一な粒子を形成し、h−
BN焼結体原料に適している。 従来法により得られた高純度で、しかも粒子径
が0.8〜5μm程度に粒成長したh−BN粉末を用い
て焼結体を製造する場合、h−BN粉末が熱的、
化学的に安定で難焼結性であることから、通常は
焼結温度1800〜2100℃という高温で成形圧力50〜
300Kg/cm2の範囲でホツトプレスする手法を採用
している。しかしながら上述のような高純度で粒
子径が大きいh−BN粉末を用いて焼結体を製造
すると、h−BN焼結体中の組織において粒子相
互間の接触が少ないために焼結性に乏しく、高密
度の焼結体が得難いと同時に十分な強度を付与す
ることができない。さらにh−BN焼結体中の組
織において粒子が板状に配列することから焼結体
自体に配向性が形成され、ホツトプレス時の加圧
方向とそれに対する直角方向の間に異方性が生
じ、焼結体の熱伝導性、耐食性、熱膨張および強
度などの諸性状が加圧方向とそれに対する直角方
向で著しく異なつてしまい、その結果、焼結母材
からの製品切り出しおよび使用上の制約を受け
る。 本発明の高純度で、均一かつ微細なh−BN粉
末を用いて焼結体を製造すると、熱伝導性、耐食
性および強度などの諸性状に優れ、かつ等方性組
織を有する高密度焼結体を得ることができる。 第1図に本発明の粉末と従来の粉末との特性を
比較して示した。
以下本発明の実施例を従来法による比較例とと
もに記す。 実施例 1 硼酸とメラミンとを1:1の重量比率で混合
し、アンモニアガス気流中にて900℃、2時間の
条件で加熱処理して純度83%、粒子径0.01〜
0.04μm(Lc=48Å)の粗製h−BN粉末を製造し
た。この粉末に対して非晶質黒鉛粉末を1.5重量
%添加し、アルミナ製ボールミルを用いて乾式混
合した。その混合物を黒鉛製るつぼに自然充填
し、アンモニアガス気流中で高周波加熱炉により
1600℃、2時間の条件で加熱処理した。加熱処理
後のh−BN粉末の純度は99.4%、粒子径は0.1〜
0.4μm(Lc=213Å)であつた。 実施例 2 硼砂と尿素とを1:1.5の重量比率で混合し、
アンモニアガス気流中にて900℃、2時間の条件
で加熱処理した後、水洗し、Na分を除去して純
度89%、粒子径0.02〜0.03μm(Lc=84Å)の粗製
h−BN粉末を製造した。この粉末に対して非晶
質黒鉛粉末を1.0重量%添加し、乾式混合後、黒
鉛製るつぼに自然充填し、アンモニアガスと窒素
ガスの混合ガス(容量非1:1)気流中にて1800
℃、1時間の条件で加熱処理した。加熱処理後の
h−BN粉末の純度は99.9%、粒子径は0.2〜
0.5μm(Lc=272Å)であつた。 実施例 3 実施例1と同様の原料を用いてアンモニアガス
気流中にて800℃、1時間の条件で加熱処理して
純度71%、粒子径0.01〜0.02μm(Lc=19Å)の粗
製h−BN粉末を製造した。この粉末に対して非
晶質黒鉛粉末を2.6重量%添加し、乾式混合後、
10mmφ×10mmHのタブレツト状成形体を黒鉛製る
つぼに入れてアンモニアガス気流中にて1700℃、
2時間の条件で加熱処理した。加熱処理後のh−
BN粉末の純度は99.1%、粒子径0.1〜0.5μm(Lc
=236Å)であつた。 比較例 1 実施例1で用いた粗製h−BN粉末を黒鉛製る
つぼに自然充填し、窒素ガス気流中にて1800℃、
1時間の条件で加熱処理後のh−BN粉末の純度
99.7%、粒子径0.8〜5μm(Lc=786Å)であつた。 〔発明の効果〕 本発明の高純度六方晶窒化硼素粉末の製造方法
は以上のように構成されており、従来の方法では
製造が不可能であつた高純度で均一かつ微細な粒
子径を有する六方晶窒化硼素微粉末を簡単な工程
によつて安定的に極めて効率よく、製造すること
ができる。
もに記す。 実施例 1 硼酸とメラミンとを1:1の重量比率で混合
し、アンモニアガス気流中にて900℃、2時間の
条件で加熱処理して純度83%、粒子径0.01〜
0.04μm(Lc=48Å)の粗製h−BN粉末を製造し
た。この粉末に対して非晶質黒鉛粉末を1.5重量
%添加し、アルミナ製ボールミルを用いて乾式混
合した。その混合物を黒鉛製るつぼに自然充填
し、アンモニアガス気流中で高周波加熱炉により
1600℃、2時間の条件で加熱処理した。加熱処理
後のh−BN粉末の純度は99.4%、粒子径は0.1〜
0.4μm(Lc=213Å)であつた。 実施例 2 硼砂と尿素とを1:1.5の重量比率で混合し、
アンモニアガス気流中にて900℃、2時間の条件
で加熱処理した後、水洗し、Na分を除去して純
度89%、粒子径0.02〜0.03μm(Lc=84Å)の粗製
h−BN粉末を製造した。この粉末に対して非晶
質黒鉛粉末を1.0重量%添加し、乾式混合後、黒
鉛製るつぼに自然充填し、アンモニアガスと窒素
ガスの混合ガス(容量非1:1)気流中にて1800
℃、1時間の条件で加熱処理した。加熱処理後の
h−BN粉末の純度は99.9%、粒子径は0.2〜
0.5μm(Lc=272Å)であつた。 実施例 3 実施例1と同様の原料を用いてアンモニアガス
気流中にて800℃、1時間の条件で加熱処理して
純度71%、粒子径0.01〜0.02μm(Lc=19Å)の粗
製h−BN粉末を製造した。この粉末に対して非
晶質黒鉛粉末を2.6重量%添加し、乾式混合後、
10mmφ×10mmHのタブレツト状成形体を黒鉛製る
つぼに入れてアンモニアガス気流中にて1700℃、
2時間の条件で加熱処理した。加熱処理後のh−
BN粉末の純度は99.1%、粒子径0.1〜0.5μm(Lc
=236Å)であつた。 比較例 1 実施例1で用いた粗製h−BN粉末を黒鉛製る
つぼに自然充填し、窒素ガス気流中にて1800℃、
1時間の条件で加熱処理後のh−BN粉末の純度
99.7%、粒子径0.8〜5μm(Lc=786Å)であつた。 〔発明の効果〕 本発明の高純度六方晶窒化硼素粉末の製造方法
は以上のように構成されており、従来の方法では
製造が不可能であつた高純度で均一かつ微細な粒
子径を有する六方晶窒化硼素微粉末を簡単な工程
によつて安定的に極めて効率よく、製造すること
ができる。
第1図は本発明の製造方法における炭素質粉末
の添加量と得られたh−BN粉末の純度との関係
を示す相関図、第2図は本発明によつて得られた
h−BN粉末の粒子構造を示す透過型電子顕微鏡
写真、第3図は、従来法により得られたh−BN
粉末の純度と粒子径との関係を示す相関図であ
る。
の添加量と得られたh−BN粉末の純度との関係
を示す相関図、第2図は本発明によつて得られた
h−BN粉末の粒子構造を示す透過型電子顕微鏡
写真、第3図は、従来法により得られたh−BN
粉末の純度と粒子径との関係を示す相関図であ
る。
Claims (1)
- 1 粗製六方晶窒化硼素粉末に、その全不純物量
に対して5〜15重量%の炭素管粉末を添加混合
し、アンモニアガスもしくはアンモニアガスと非
酸化性ガスとの混合ガス気流中にて1500℃以上の
温度で加熱処理することを特徴とする高純度六法
晶窒化硼素微粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9811385A JPS61256905A (ja) | 1985-05-10 | 1985-05-10 | 高純度六方晶窒化硼素微粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9811385A JPS61256905A (ja) | 1985-05-10 | 1985-05-10 | 高純度六方晶窒化硼素微粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61256905A JPS61256905A (ja) | 1986-11-14 |
JPH0585482B2 true JPH0585482B2 (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=14211263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9811385A Granted JPS61256905A (ja) | 1985-05-10 | 1985-05-10 | 高純度六方晶窒化硼素微粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61256905A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2018124126A1 (ja) | 2016-12-28 | 2018-07-05 | 昭和電工株式会社 | 六方晶窒化ホウ素粉末、その製造方法、樹脂組成物及び樹脂シート |
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JP2720381B2 (ja) * | 1995-10-03 | 1998-03-04 | アドバンス・セラミックス・インターナショナル コーポレーション | 任意の電気抵抗率を有する熱分解窒化ホウ素成形体の製造方法 |
JP5598242B2 (ja) * | 2010-10-14 | 2014-10-01 | 株式会社リコー | 一成分現像用トナー、現像剤入り容器、画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
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-
1985
- 1985-05-10 JP JP9811385A patent/JPS61256905A/ja active Granted
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KR20190082951A (ko) | 2016-12-28 | 2019-07-10 | 쇼와 덴코 가부시키가이샤 | 육방정 질화붕소 분말, 그 제조 방법, 수지 조성물 및 수지 시트 |
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JPS61256905A (ja) | 1986-11-14 |
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