JPH0584074A - オリゴ糖酸化酵素、オリゴ糖酸化酵素の製造方法、オリゴ糖の測定方法、オリゴ糖酸の製造方法及びアミラーゼ活性測定法 - Google Patents

オリゴ糖酸化酵素、オリゴ糖酸化酵素の製造方法、オリゴ糖の測定方法、オリゴ糖酸の製造方法及びアミラーゼ活性測定法

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JPH0584074A
JPH0584074A JP4027225A JP2722592A JPH0584074A JP H0584074 A JPH0584074 A JP H0584074A JP 4027225 A JP4027225 A JP 4027225A JP 2722592 A JP2722592 A JP 2722592A JP H0584074 A JPH0584074 A JP H0584074A
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【目的】オリゴ糖酸化酵素を用いて、簡易に実施できる
オリゴ糖、αアミラーゼ活性の測定方法及びオリゴ糖酸
の製造方法を提供する。 【構成】アクレモニウム属であってオリゴ糖類と酸素と
から加水分解を通じて該オリゴ糖類に対応する酸と過酸
化水素を生成させる作用を有するオリゴ糖酸化酵素の生
産能を有する微生物を所定の培地で培養して、分子量が
5.8〜6.4万でFAD(フラビンアデニンジヌクレ
オチド)を本酵素1分子当たり1分子含み、等電点が
4.2〜4.4、至適pHが10付近、至適温度が50
℃付近である酸化酵素を製造する。この酸化酵素を用い
て、オリゴ糖類に対応する酸と過酸化水素を生成させ、
酸素の消費量又は該酸若しくは該過酸化水素の生成量を
定量することによりオリゴ糖を測定し、また同様にアミ
ラーゼ活性を測定し、更にこのオリゴ糖酸を精製して精
製オリゴ糖酸を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オリゴ糖酸化酵素、オ
リゴ糖酸化酵素の製造方法、オリゴ糖の測定方法及びオ
リゴ糖酸の製造方法並びに該オリゴ糖酸化酵素を利用し
たアミラーゼ活性の測定法に関する。本発明は、臨床検
査薬、食品製造等の分野において広く利用される。
【0002】
【従来の技術】オリゴ糖の測定方法としては、(1)ジ
ニトロサリチル酸法、ソモギー法等の還元末端の還元力
を測定する方法、(2)ペーパークロマトグラフ法、
(3)高速液体クロマトグラフ法等が知られている。ま
た、これらの方法を利用したアミラーゼ類、セルラーゼ
類等の糖関連酵素の活性測定方法が種々提案されてい
る。臨床検査薬分野及び食品分野におけるアミラーゼ活
性の測定方法としては、ブルースターチ法、ヨード澱粉
反応法、オリゴ糖誘導体を基質とした酵素法等が用いら
れている。特に臨床検査用としては、還元性末端を修飾
したグルコース重合体又は環状グルコース重合体を基質
として生体成分中のアミラーゼを測定する方法が報告さ
れている(特公昭63−37640)。
【0003】また、グルコース酸化酵素は知られている
(特開昭57−86283号公報)ものの、オリゴ糖に
は全く作用しない。また、オリゴ糖の酸化活性を示す酵
素としては紅藻類にヘキソース酸化酵素の存在が知られ
ているものの、余りその性質は明らかにされていない
〔「酵素ハンドブック」(発行所:朝倉書店)、第68
〜69頁〕。尚、この酵素の至適pHは、5.0と記述
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記アミラーゼの測定
方法では、ソモギー法の如くアミラーゼ活性によって新
たに出現した還元基を定量する方法が最も望ましいとも
言われているが、操作が非常に煩雑であるという欠点を
有している。また、ブルースターチ法及びヨード澱粉反
応では、いずれも基質のロットにより活性値が変動する
外、前者は濾過操作が必要である等の問題を有してい
る。この為、これらの問題点を解決しようと、オリゴ糖
に発色子団を結合させた基質を用いる方法、例えば、オ
リゴ糖の還元性末端をp−ニトロフェノールで修飾し、
アミラーゼ作用後にグルコアミラーゼ、α−グルコシダ
ーゼを作用させ、遊離するp−ニトロフェノールを比色
定量する方法(特開昭60−54395)、更に還元性
末端残基を修飾することにより、マルトースデヒドロゲ
ナーゼの基質とならないように変性した変性還元性末端
グルコース重合体を用い、アミラーゼ作用で生成した基
質分解物にマルトースデヒドロゲナーゼ及びNAD
(P)を作用せしめ、反応によって生成したNAD
(P)Hを測定する方法(特公昭63−37640)が
知られている。
【0005】しかしながら、これらの方法では操作が煩
雑であったり、遊離したp−ニトロフェノールの温度、
pHによる安定性等の問題や、検体中に共存するビリル
ビンやヘモグロビンの影響を受け易い等の問題があった
り、マルトースデヒドロゲナーゼのKm値が大きいこと
により自動分析装置への応用が困難であるなど、測定精
度の点で満足できる測定法ではなかった。よって、新規
なアミラーゼ活性測定法の開発が求望されていた。
【0006】一方、オリゴ糖酸の製造に関しては、シュ
ウドモナス・グラベオレンスによる製造法が報告されて
いるが(特公昭48−20314号公報)、この報告に
はオリゴ糖酸製造の中心的な作用をなす酵素についての
記載がない。本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、オリゴ糖に直接反応する酸化酵素及びその製造方
法、更にこの酸化酵素を用いた、簡易且つ安価に精度良
く実施できるオリゴ糖の測定方法、オリゴ糖酸の製造方
法及びアミラーゼ活性測定法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本第1発明のオリゴ糖酸
化酵素は、分子量が5.8〜6.4万でFAD(フラビ
ンアデニンジヌクレオチド)を本オリゴ糖酸化酵素1分
子当たり1分子含み、等電点が4.2〜4.4、至適p
Hが10付近、至適温度が50℃付近であることを特徴
とする。本酸化酵素の製造方法は特に問わないが、通常
は、以下の第2発明の方法である。尚、マルトースに対
するKm値は、通常、2〜4mM程度とすることができ
る。
【0008】本題2発明のオリゴ糖酸化酵素の製造方法
は、アクレモニウム属であってオリゴ糖類と酸素とから
該オリゴ糖類に対応する酸と過酸化水素を生成させる作
用(以下、酸・過酸化水素生成作用という。)を有する
オリゴ糖酸化酵素の生産能を有する微生物を所定の培地
で培養し、この培養物から採取されることを特徴とす
る。尚、このオリゴ糖類に対応する酸は、本酸化酵素の
作用によりグルコノラクトンを生じ、これが加水分解さ
れて生じるものである。そして、このアクレモニウム属
微生物としては、アクレモニウム・ストリクタム(Acre
monium strictum)、アクレモニウム・フジディオイデ
ス(Acremonium fusidioides)またはアクレモニウム・
ポトロニイ(Acremonium potronii)を挙げることがで
きる。この酸化酵素の製造は固体培養によっても液体培
養によってもできる。固体培養の場合は支持体を特に限
定するものではなく、一般的に良く用いられているフス
マを使用することができる。液体培養においては、炭素
源、窒素源及び無機塩類についても一般に使用するもの
で十分で、特に限定されるものではない。精製法につい
ても特に限定されるものではなく、例えば、限外濾過、
塩析、ゲル濾過に加えてイオン交換クロマトグラフフィ
ー、疎水性クロマトグラフフィー等を組み合わせて行う
ことができる。
【0009】第3発明のオリゴ糖の測定方法は、酸・過
酸化水素生成作用を有するオリゴ糖酸化酵素を用いて、
オリゴ糖類と酸素とから該オリゴ糖類に対応する酸と過
酸化水素を生成させ、該酸素の消費量又は該酸若しくは
該過酸化水素の生成量を定量することを特徴とする。本
発明における酸化酵素は、前記酸・過酸化水素生成作用
を有する酵素であれば適用でき、前記第1発明のオリゴ
糖酸化酵素または第2発明の方法により製造されたオリ
ゴ糖酸化酵素に限らない。これらの定量方法は、通常用
いられる方法、例えば、HPLC(高速液体クロマトグ
ラフフィー)法、パーオキシダーゼを用いる発色法の
外、該酵素を固定化して酸素電極または過酸化水素電極
を用いる方法等とすることもできる。
【0010】この原理を利用して、第5発明に示すよう
に、糖類の加水分解酵素の活性測定も容易に行うことが
できる。例えば、澱粉、デキストリン及びオリゴ糖の如
き基質からアミラーゼ作用によって生成するオリゴ糖に
この酵素を作用させて生成する過酸化水素等を定量する
ことによって、アミラーゼ類の活性を簡便に測定でき
る。この場合、オリゴ糖酸化酵素の基質に対する作用を
抑え、測定精度を高めるために基質の還元末端を潰した
ものを使用することが望ましく、この目的のためには、
予め澱粉、澱粉加水分解物、デキストリン或いはオリゴ
糖の如きグルコース重合体である基質に、この酵素を反
応させることによって調製できる、還元末端を酸化した
基質を使用したり、前記の各種グルコース重合体の還元
性末端基をエステル化、エーテル化或いは酸化等で修飾
したグルコース重合体を基質として使用できる。さらに
環状グルコース重合体を基質として使用することもでき
る。同様にして、セルラーゼ類の酵素活性も測定でき
る。
【0011】特に生体体液中のアミラーゼ活性測定法に
おいては詳細に述べる。アミラーゼの基質としてグルコ
ース重合体又は環状グルコース重合体が好適に利用でき
る。グルコース重合体を使用する場合にはその還元性末
端グルコース残基を種々の方法で修飾して、オリゴ糖酸
化酵素の基質とならない変性還元性末端グルコース残基
を有するグルコース重合体とした基質を使用することが
好ましい。
【0012】グルコース重合体としては重合度として4
以上が利用される。例えば各種のオリゴ糖、アミロー
ス、アミロペクチン、澱粉、澱粉加水分解物などのいわ
ゆるデキストリン等が利用できる。これらの基質はその
還元性末端グルコース残基を修飾することによって利用
できる。更に環状グルコース重合体も基質として使用で
きる。この場合の重合度としては5以上が好ましい。例
えば、環状グルコース重合体としては、各種のサイクロ
デキストリン(α−、β−、γ−、δ−或いはξ−)が
挙げられる。
【0013】グルコース重合体の還元性末端グルコース
残基の修飾方法としては、該基質がオリゴ糖酸化酵素と
実質的に反応しないようにすることができれば良い。例
えば前述したように本発明のオリゴ糖酸化酵素を用いて
還元性末端を酸化する方法、常法によるエーテル化、エ
ステル化、酸化又は還元する方法等が挙げられる。更
に、より好適にはオリゴ糖の糖アルコールが基質として
利用可能である。例えばマルトテトライトール、マルト
ペンタイトール、マルトヘキサイトール、マルトヘプタ
イトール、マルトオクタイトール等が例示される。これ
らのアミラーゼの基質となる変性還元性末端グルコース
残基を有するグルコース重合体はその重合度が単一であ
っても、各種の重合度の混合物であっても利用できる。
【0014】上記の述べた変性還元性末端グルコース残
基を有するグルコース重合体或いは環状グルコースを基
質として用いて、アミラーゼを含有する被検液を加えて
反応させる。これらの基質はアミラーゼ作用で加水分解
されて、グルコース、マルトースやその他の各種オリゴ
糖等の分解物を生成する。この生成した分解物に本発明
のオリゴ糖酸化酵素を作用させ、消費した酸素量又は生
成した過酸化水素量を測定することにより、検体中のア
ミラーゼ活性を測定することができる。
【0015】消費した酸素量の測定や生成した過酸化水
素量の測定には公知の方法が利用できる。例えば電位差
を測定する酸素電極や過酸化水素電極を用いる方法があ
る。更に、生成した過酸化水素量を測定する方法では、
例えばペルオキシダーゼ及び過酸化水素検出試薬を用い
光学的に測定する公知の方法が好適に利用できる。過酸
化水素検出試薬としては、従来より臨床診断薬として汎
用されている4−アミノアンチピリン及びフェノールで
代表されるように、いわゆるカップラーとトリンダー試
薬(水素供与体)との組合せを挙げることができる。
【0016】上記カップラーの具体例としては、4−ア
ミノアンチピリンの他、2,6−ジブロモアミノフェノ
ール, 3−メチル−ベンゾチアゾリノンヒドラゾン等
を、又トリンダー試薬(水素供与体)の具体例として
は、フェノールの他、β−クロロフェノール、2,4−
ジクロロフェノール、2,6−ジクロロフェノール、
N,N−ジメチルアニリン(DMA)、N−エチル−N
−(2−ヒドロキシ−3−スルフォプロピル)−m−ア
ニシジン(ADOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロ
キシ−3−スルフォプロピル)−アニリン(ALO
S)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルフ
ォプロピル)−m−トルイジン(TOOS)、N−エチ
ル−N−スルフォプロピル)−m−アニシジン(ADP
S)、N−エチル−N−スルフォプロピルアニリン(A
LPS)、N−エチル−N−スルフォプロピル−3,5
−ジメトキシアニリン・ナトリウム塩(DAPS)、N
−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルフォプロピ
ル−3,5−ジメトキシアニリン・ナトリウム塩(DA
OS)、N−スルフォプロピル−3,5−ジメトキシア
ニリン(HDAPS)、N−(2−ヒドロキシ−3−ス
ルフォプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(HD
AOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−ス
ルフォプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(MA
OS)、N−エチル−N−スルフォプロピル−3,5−
ジメトキシアニリン(MAPS)、N−エチル−N−ス
ルフォプロピル−m−トルイジン(TOPS)、N−エ
チル−N−(3−メチルフェニル)−N’−アセチルエ
チレンジアミン(EMEA)等を例示できる。
【0017】また、本発明の測定対象としての被検液と
しては通常、生体体液である血清、尿又は唾液等が用い
られる。これらを被検液として使用する場合、適宜希釈
して反応に使用しても良い。更にこれらの被検液には本
発明を行う際に測定妨害をもたらすいわゆる測定妨害物
質が含有されていることが多い。測定妨害物質とは、例
えばグルコースやマルトース等である。これらが共存し
ている場合には、予めこれらを処理して消去しておくこ
とが望ましい。
【0018】消去とは、本発明の測定法に影響を及ぼさ
ない化合物に変換することを意味する。例えばグルコー
スであれば、マグネシウムイオン、アデノシン三リン酸
(以下、ATPと言う。)存在下でヘキソキナーゼ或い
はグルコキナーゼと反応させて、グルコースをグルコー
ス−6−リン酸に変換する方法が挙げられる。加えて、
ホスホエノールピルビン酸及びピルビン酸キナーゼを測
定系に存在させることによって、ATPから変換された
ADPを再びATPとして供給される系を付加しても良
い。又、必要に応じてムタロターゼを付加しても良い。
【0019】またマルトースであれば、予め本発明のオ
リゴ糖酸化酵素を作用させ、生成した過酸化水素を適当
なトラッピング剤で取り除けばよい。トラッピング剤と
は、例えば上記で述べたカップラー或いはトリンダー試
薬を用いることができる。或いは、マルトースホスホリ
ラーゼを用いマルトースをグルコースとグルコース−1
−リン酸に変換し、更に前記のグルコースの消去の系を
利用して消去することができる。
【0020】好適なアミラーゼの測定系としては、予め
上記に述べた方法等で被検液中の反応妨害物質を処理し
た後、前記した各種の基質と反応させ、更にオリゴ糖酸
化酵素を作用させて生成した過酸化水素を各種のカップ
ラーとトリンダー試薬で発色させてその吸光度を光度計
で測定する方法が挙げられる。
【0021】その試薬組成としては、例えば実施例12
や実施例13に記載したような組成が挙げられる。これ
らにおいて、基質、カップラー、トリンダー試薬等は種
々の組み合わせで使用でき、更に緩衝液の種類や酵素試
薬類の純度は測定に影響を及ぼさない限り適宜変更でき
る。本発明のアミラーゼ測定方法は、いわゆるレートア
ッセイ法やエンドポイント法のいづれの方法にも適用で
きる。上記の一連反応は通常25℃〜40℃、pH6〜
8で行われるが、用いられる試薬などによっては適宜変
更することができる。
【0022】本第4発明のオリゴ糖酸の製造方法は、前
記のように、酸・過酸化水素生成作用を有するオリゴ糖
酸化酵素を用いて、オリゴ糖類と酸素とからオリゴ糖類
に対応するオリゴ糖酸を生成させ、次いで、該オリゴ糖
酸を採取することを特徴とする。このオリゴ糖類として
はマルトオリゴ糖類、セロオリゴ糖類、更にラクトース
等のようにこの酸化酵素が活性を示すオリゴ糖等を用い
ることができる。この反応で得られるオリゴ糖酸は、使
用したオリゴ糖の還元末端グルコースが酸化され、グル
コン酸になったものである。そして、このオリゴ糖酸の
製造方法としては、この酵素を産生する微生物を用いた
発酵法による方法の他に、この酵素を分離して行う酵素
法も利用できるが、後者の場合はカタラーゼを共存させ
ることが必要である。
【0023】
【実施例】以下の実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 オリゴ糖酸化酵素生産菌のスクリーニング及
びオリゴ糖酸化酵素の製造 (1)生産菌のスクリーニング 先ず、オリゴ糖に直接作用する酸化酵素を生産する菌を
自然界の微生物から、フスマ培地(26〜28℃)を用
いて種々の菌を培養することにより、スクリーニングを
行った。即ち、フスマ30gに水1リットルを加えて煮
沸抽出した後、濾過によって得られたフスマ抽出液に、
グルコース1%、麦芽エキス0.3%、酵母エキス0.
3%、ペプトン0.5%を加えた培地(pH7.0)1
00mlを500mlの坂口フラスコに加えて綿栓を
し、120℃、30分の殺菌を行う。冷却後アクレモニ
ウム属菌株を植菌し、26〜28℃にて振とう培養し
た。5日後に培養を止め、遠心にて清澄な粗酵素液を得
た。この粗酵素液のオリゴ糖酸化酵素活性を調べた所、
アクレモニウム・ストリクタムATCC−34717、
アクレモニウム・フジディオイデスIFO−6813、
アクレモニウム・ポトロニイIFO−31197及びア
クレモニウム・ストリクタムT1 の4種類のアクレモニ
ウム属が生産菌として適していることが判明した。この
うち、アクレモニウム・ストリクタムATCC−347
17及びアクレモニウム・ストリクタムT1 を用いた場
合には、特に良好な結果を示した。
【0024】また、活性測定方法は、酵素−カップリン
グ法(phenol 4AA peroxidase 方法、以下パーオキシダ
ーゼ法という。)とした。この方法は、酵素希釈液の適
当量(10〜100μl)に、マルトース10mM、4
−アミノアンチピリン4mM、フェノール4mM、パー
オキシダーゼ12〜25u(酵素ユニット)/mlを含
むトリス塩酸緩衝液(50mM、pH7.8)1mlを
加え、30℃で反応させて、△A500 の変化を追跡する
ものである。尚、活性値は、以下の式により算出して、
比較した。
【0025】活性値(u/ml)=(△A500 /t)×
(Vt/Ve)×(1/6.8)×n ここで、△A500 は波長500nmにおける反応値と盲
検値の吸光度差、tは反応時間(分)、Vtは反応液の
容積、Veは酵素液の容積、nは希釈係数を示す。
【0026】尚、必要に応じて酵素活性の測定は以下の
方法でも行った。即ち、Gilson社のoxygra
ph装置を用い、6mMマルトースを含む0.1mMリ
ン酸緩衝液(pH7.5)に酵素溶液を加えた後の酸素
の消費量を測定することにより行った。オリゴ糖酸化酵
素の1単位は1分間に酸素1μモルを消費させる酵素力
として表した。
【0027】そして、このアクレモニウム・ストリクタ
ムT1 は、オランダ国・CVS(Centraalbureau Voor
Schimmelcultures)に同定依頼をした所、アクレモニウ
ム・ストリクタムに属すると認められ、本菌をアクレモ
ニウム・ストリクタムT1 とした。そして、本菌を平成
2年12月13日付けで微生物工業技術研究所に寄託
し、該寄託番号はFERM P−11899である。以
下、アクレモニウム・ストリクタムT1 を用いて試験を
行った。
【0028】(2)オリゴ糖酸化酵素の生産及び精製 5リットルの三角フラスコ3本にフスマ700gと水7
00mlを入れてよく混合した培地を分割した後、綿栓
をし、120℃、60分の殺菌を行った。放冷した後、
アクレモニウム・ストリクタムT1 を植菌し、26〜2
8℃で7日間培養した。この培養物に4リットルの50
mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.8)を加えて抽出
し、遠心にて清澄液を得た。その後、45〜80%の硫
安塩析分画を行った。塩析沈殿物を集めて溶解後、透析
を行い、「DEAE−トヨパール650M」によるカラ
ムクロマトグラフィーを行い、更に、活性画分を集めて
「フェニルトヨパール650M」によるカラムクロマト
グラフィー、「バイオゲルP−100」によるゲル濾過
及びハイドロキシアパタイトによるカラムクロマトグラ
フィーを、順次行うことによって、オリゴ糖酸化酵素の
精製品約2mgを得た。
【0029】この酸化酵素は、ポリアクリルアミドゲル
の電動泳動法によりその純度を検討してみると、単一バ
ンドを示し、単一物質であることを示した。そして、こ
の分子量は、図1のAに示すように、同図のBの標準物
質のバンドより約6万を示した。また比活性は、2.2
u/mg、マルトースに対するKm値(ミカエリス定数)
は約2〜4mMであった。尚、このKm値はこの値の導
出法(外挿法)によりこのような誤差を生じた。更に、
吸光度法により測定すると、この酸化酵素は、フラビン
アデニンジヌクレオチド(FDA)をこの酵素1分子当
たり1分子含むものである。また、この酸化酵素は、以
下の「オリゴ糖酸の製造方法」に示すように、オリゴ糖
の還元末端を酸化してオリゴ糖酸を生成させるものであ
る。
【0030】実施例2 酵素学的性質の検討 前記において得られた精製酵素を用いて以下の性質につ
いて検討した。 (1)至適pHおよびpH安定性について 緩衝液の種類を種々変えて、4.5〜11.5までのp
H液を調製し、このpHと酸化酵素の相対活性の関係を
調べ、至適pHについての結果を図2に、pH安定性に
ついての結果を図3に示す。尚、pH4.5〜5.5で
は酢酸緩衝液を、pH5.5〜8.0ではリン酸緩衝液
を、pH7.0〜9.0ではトリス塩酸緩衝液を、pH
9.0〜11.5では炭酸緩衝液をそれぞれ用いた。ま
た、図3の相対活性値は、各pHの緩衝液中に30℃、
1時間置いた後の残存活性を測定したものである。図2
によれば、至適pHは約10であり、約8以上において
良好な活性を示している。また図3によれば、約5.5
以上で優れたpH安定性を示している。以上の結果を合
わせると、pH7以上で使用するのが好ましい。
【0031】(2)至適温度及び温度安定性 緩衝液の温度(℃)と酸化酵素の相対活性の関係を図4
及び図5に示す。尚、図4の場合は50mMのリン酸緩
衝液(pH7.5)で測定したもの、図5の場合は同リ
ン酸緩衝液に1時間置いた後の残存活性を測定したもの
である。図4によれば、至適温度は約50℃であり、温
度が40〜55℃において良好な活性を示している。ま
た、図5によれば、40℃以下においては優れた安定性
を示し、50℃を越えると残存活性が著しく低下する。
以上の結果を合わせると、30〜50℃にて使用するの
が好ましい。
【0032】(3)基質特異性 種々の基質に対して、前記酸化酵素を添加して、各基質
毎の相対活性の評価を行った。ここで、相対活性とは、
マルトースに対する活性を100と表した場合の相対値
のことをいう。本試験によると酸化酵素は、D-Glucouse
(相対活性値;59%)、D-Lactose(同;64%)、D
-Cellobiose(同;47%)、D-Maltotriose (同;9
4%)、D-Maltotetraose (同;74%)、D-Maltopen
taose (同;46%)、D-Maltohexaose(同;66
%)、D-Maltoheptaose (同;56%)の各基質に対し
て良好な反応活性を示した。即ち、マルトオリゴ糖以外
のオリゴ糖としてラクトース及びセロオリゴ糖類につい
ても活性を示し、更に、グルコースのような単糖にも活
性を示した。
【0033】(4)金属イオンに対する阻害 前記酸化酵素の活性に対する、以下に示す種々の金属イ
オンの影響を、以下に示す濃度の条件において調べた
所、1mM濃度のHgCl2 及び0.5mM濃度のFe
Cl2 については、活性が低下し、阻害作用をすること
が判った。
【0034】実施例3 オリゴ糖酸の製造 マルトヘキサオース1gを0.05Mリン酸緩衝液(p
H7.0)20mlに溶解し、オリゴ糖酸化酵素を6単
位、肝カタラーゼを100単位加え、空気を入れながら
スターラー攪拌によって反応を行った。途中、pHが低
下するため0.5NNaOH溶液を用いてpH調製を行
った。7時間後に反応を止め、イオン交換樹脂「アンバ
ーライトIRA−410(オルガノ株式会社製)」の吸
・脱着を行い、濃縮、乾燥によってマルトペンタオース
・グルコン酸化合物を0.94gを得た。このグルコン
酸化合物の同定は、C13NMRスペクトル及びマススペ
クトルにより行った。例えば、C13NMRスペクトル結
果の各ピーク位置は、179.23(C−1)、73.
33(C−2)、73.55(C−3)、83.24
(C−4)、73.56(C−5)、63.06(C−
6)である。
【0035】また、前記のマルトヘキサオースの代わり
に乳糖1gを基質として、前記と同様の操作を行うこと
により、ラクトビオン酸0.85gを得た。これも、前
記と同様に還元末端が酸化されたオリゴ糖酸である。
【0036】実施例4 オリゴ糖の定量 1mM4−アミノアンチピリン、1.8mMジメチルア
ニリン及び9u/mlパーオキシダーゼを含む0.1M
リン酸緩衝液(pH7.0)0.7mlに、図6に示す
各濃度のマルトース溶液0.1mlを加え、37℃で5
分間の予熱を行った後、25u/mlのオリゴ糖酸化酵
素溶液0.2mlを加えて37℃で反応させ、550n
mの吸収値(吸収度増加量)を測定した結果、10分後
に定常状態になった。この結果を図6に示す。
【0037】この図に示すように、マルトース(オリゴ
糖)濃度と吸収増加量との関係は、良好な正比例の直線
関係になったので、これによりマルトース濃度の正確な
測定が可能となる。尚、ラクトース、マルトトリオース
等についても同様な関係を示すので、同様にその濃度測
定ができる。
【0038】実施例5 アミラーゼ活性の測定 前記オリゴ糖酸の製造方法に準じて市販デキストリンの
還元末端を酸化した標品を調製し、これをアミラーゼ活
性の測定用基質として用いた。前記基質が1%となるよ
うに加えたpH7.0のリン酸緩衝液(1mM4−アミ
ノアンチピリン、1.8mMジメチルアニリン、9u/
mlパーオキシダーゼ及び5u/mlオリゴ糖酸化酵素
を含む。)0.9mlを試験管に採り、37℃、5分間
の予熱後、ヒト唾液の各希釈液0.1mlを加えて37
℃で反応した。尚、盲検は唾液の代わりに脱イオン水を
用いた。反応開始10分後の550nmの吸収値(吸光
度増加量)を読みとった結果、唾液中のα−アミラーゼ
活性と550nmの吸収値との関係は、良好な正比例の
直線関係を示した。従って、これにより正確なα−アミ
ラーゼ活性を測定することができる。
【0039】実施例6 4−ニトロフェニール−α−D
−マルトペンタオシドを用いたアミラーゼ活性の測定 試薬Aとして、下記を含む0.1M BES−NaOH
緩衝液(pH8.0) 10mM 4-Nitrophenyl-α-D-maltopentaoside
(G5 pNP) 1.5mM N-Ethyl-N-(2-hydroxy-3-sulfopropy
l)-m-toluidine(TOOS) 10mM CaCl2 試薬Bとして、下記を含む0.1M BES−NaOH
緩衝液(pH8.0) 1.5mM 4−Aminoantipyrine 15u/ml Peroxidase 2.8u/ml オリゴ糖酸化酵素 10mM CaCl2
【0040】各種濃度の唾液アミラーゼ20μlに試薬
Aを660μl添加し、37℃、5分間予備加温した。
その後、試薬Bを360μl添加し、37℃で反応を行
った。1分間当たりの555nmの吸光度の増加を測定
した。図7に反応パターン、図8に唾液アミラーゼ活性
と吸光度値の関係を示す。図7に示す様に、ラグタイム
は殆ど認められず、又図8に示す様に、唾液アミラーゼ
活性と1分間当たりの吸光度の増加とは良好な正比例の
直線関係を示した。尚、図7中、はブランクを示し、
〜は各々1/5、2/5、3/5、4/5、5/5
希釈の結果を示す。
【0041】実施例7 4−ニトロフェニール−α−D
−マルトヘプタオシドを用いたアミラーゼ活性の測定 実施例6の4−ニトロフェニール−α−D−マルトペン
タオシドに代わり4−ニトロフェニール−α−D−マル
トヘプタオシドを基質にし、実施例6と同様に唾液及び
膵液由来のアミラーゼ含有試料を用いてアミラーゼ測定
試験を行った。その結果、実施例6と同様にいずれの場
合もアミラーゼ濃度と、1分間当たりの555nmの吸
光度の増加とは、良好な正比例の直線関係を認めた。
【0042】実施例8 ペンタグルコシル−β−D−マ
ルトペンタオシドを用いたアミラーゼ活性の測定 実施例6の4−ニトロフェニール−α−D−マルトペン
タオシドに代わり、ペンタグルコシル−β−D−フルク
トフラノシドを基質にし、実施例6と同様に唾液及び膵
液由来のアミラーゼ含有試料を用いてアミラーゼ測定試
験を行った。その結果、実施例6と同様にいずれの場合
もアミラーゼ濃度と、1分間当たりの555nmの吸光
度の増加とは、良好な正比例の直線関係を認めた。
【0043】実施例9 マルトヘキサイトールを基質と
したアミラーゼ活性の測定 (1)マルトヘキサイトールの調製 マルトヘキサオース500mgに水10mlを添加し溶
解後、NaBH4 を47mg添加し攪拌下15時間反応
した。その後、pH8.5に調製し、無機物を除去する
目的で強陰イオン交換樹脂「A−111」(栗田工業
製)及び強陽イオン交換樹脂「L−111」(栗田工業
製)に通した。pH6.5に調製後、凍結乾燥しマルト
ヘキサイトール約300mgを得た。
【0044】(2)アミラーゼ活性の測定 実施例6の4−ニトロフェニール−α−D−マルトペン
タオシドに代わり、マルトヘキサイトールを基質にし、
実施例6と同様に唾液及び膵液由来のアミラーゼ含有試
料を用いてアミラーゼ測定試験を行った。実施例6と同
様にいずれの場合もアミラーゼ濃度と、1分間当たりの
555nmの吸光度の増加とは、図9に示すように、良
好な正比例の直線関係を認めた。
【0045】実施例10 マルトペンタオースグルコン
酸を基質とするアミラーゼ活性の測定 実施例6の4−ニトロフェニール−α−D−マルトペン
タオシドに代わり、実施例3に従ってマルトヘキサオー
スよりオリゴ糖酸化酵素によって調製した、マルトペン
タオース・グルコン酸を基質として、実施例6と同様に
試験を行った。その結果、実施例6と同様に唾液アミラ
ーゼ濃度と、1分間当たりの555nmの吸光度の増加
とは、良好な正比例の直線関係を認めた。
【0046】実施例11 β−サイクロデキストリンを
基質とするアミラーゼ活性の測定 実施例6の4−ニトロフェニール−α−D−マルトペン
タオシドに代わりβ−サイクロデキストリンを基質とし
て、実施例6と同様に唾液アミラーゼを測定した。その
結果、図10に示すように唾液アミラーゼ濃度と1分間
当たりの555nmの吸光度の増加とは 良好な正比例
の直線関係を認めた。
【0047】実施例12 被検液中のグルコース、マル
トースの消去 試薬Aとして、下記を含む0.1M BES−NaOH
緩衝液(pH8.0) 10mM 4-Nitrophenyl-α-D-maltopentaoside(G
5 pNP) 1.5mM N-Ethyl-N-(2-hydroxy-3-sulfopropyl)-
m-toluidine(TOOS) 10mM CaCl2 1.6u/ml ムタロターゼ 25.6u/ml ヘキソキナーゼ 0.85mM ATP 2.52mM フォスフォエノールピルビン酸 3.09u/ml ピルベートキナーゼ 5u/ml オリゴ糖酸化酵素 15mM MgCl2 10u/ml ペルオキシダーゼ 試薬Bとして、下記を含む0.1M BES−NaOH
緩衝液(pH8.0) 1.5mM 4−Aminoantipyrine 10mM CaCl2
【0048】100mg/dlグルコース、50mg/
dlマルトース含有の0.8u/ml唾液アミラーゼ溶
液及び0.8u/ml唾液アミラーゼ溶液の各20μl
に試薬Aを660μl添加し、37℃、5分間予備加温
しグルコース、マルトースを消去する。その後、試薬B
を360μl添加し、37℃で反応を行なった。1分間
当たりの555nmの吸光度の増加を測定した。一方、
実施例6で使用した試薬を用いて同じサンプルを測定し
た。その反応パターンを図11及び図12に示す。尚、
図11及び図12中、実線はグルコース、マルトースを
含有した被検液の反応パターンを示し、破線はグルコー
ス、マルトースを含有しない被検液の反応パターンを示
すグラフである。
【0049】上記方法により、グルコース、マルトース
を含有するアミラーゼ試料も、グルコース、マルトース
を含有しない試料も同じ反応パターンを示す事が確認さ
れた。即ちグルコース、マルトースの消去は充分なされ
アミラーゼ活性は良好に測定出来る事が確認された。一
方、消去を行わないで実施例6の試薬を用いた場合には
グルコース、マルトースを含有する試料のα−アミラー
ゼ活性は正確に測定出来ない事が判る。
【0050】実施例13 試料中のグルコース、マルト
ースの消去 試薬Aとして、下記を含む0.35Mリン酸緩衝液(p
H6.6) 10u/ml マルトースフォスフォリラーゼ 10mM 4-Nitrophenyl-α-D-maltopentaoside(G
5 pNP) 1.5mM N-Ethyl-N-(2-hydroxy-3-sulfopropyl)-
m-toluidine(TOOS) 1.6u/ml ムタロターゼ 25.6u/ml ヘキソキナーゼ 0.85mM ATP 2.52mM フォスフォエノールピルビン酸 3.09u/ml ピルベートキナーゼ 15mM MgCl2 試薬Bして、下記を含む200mM H3BO3-50mM NaCl−50mM
Na2B4O7緩衝液(pH7.5) 1.5mM 4−Aminoantipyrine 4mM CaCl2 1.5u/ml オリゴ等酸化酵素 15u/ml ペルオキシダーゼ
【0051】100mg/dlグルコース、50mg/
dlマルトース含有の0.8u/ml唾液アミラーゼ溶
液及び0.8u/ml唾液アミラーゼ溶液各20μlに
試薬Aを660μl添加し、37℃、5分間予備加温し
グルコース、マルトースを消去する。その後、試薬Bを
360μl添加し、37℃で反応を行った。1分間当た
りの555nmの吸光度の増加を測定した。実施例11
と同様にグルコース、マルトースの影響は受けずに測定
出来る事が確認された。尚、本発明においては、前記具
体的実施例に示すものに限定されず、目的、用途に応じ
て本発明の範囲内で種々変更した実施例とする事ができ
る。
【0052】
【発明の効果】本発明のオリゴ糖酸化酵素はオリゴ糖類
と酵素とから、加水分解を通じて、還元末端が酸化され
たオリゴ糖酸等を生成させる、従来にない有用な酸化酵
素である。そして、この酸化酵素を用いれば、簡易に、
正確に且つ安価にオリゴ糖濃度を測定できるし、アミラ
ーゼ活性又はセルラーゼ活性をも簡便に且つ正確に測定
できる。しかも、この酵素反応によりオリゴ糖酸を生じ
るので、容易にオリゴ糖酸を製造することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のオリゴ糖酸化酵素の単一性及び分
子量を測定した結果を示す説明図であり、Aはオリゴ糖
酸化酵素に関わるバンド、Bは標準タンパク質に関わる
バンドである。
【図2】 至適pHを示すグラフである。
【図3】 pH安定性を示すグラフである。
【図4】 至適温度を示すグラフである。
【図5】 温度安定性を示すグラフである。
【図6】 実施例4のマルトース濃度と550nmの吸
収値との関係を示すグラフである。
【図7】 実施例6の4−ニトロフェニール−α−D−
マルトペンタオシドを用いたアミラーゼ活性の測定の反
応パターンを示すグラフであり、はブランクを示し、
〜は各々1/5、2/5、3/5、4/5、5/5
希釈の結果を示す。
【図8】 実施例6の4−ニトロフェニール−α−D−
マルトペンタオシドを用いたアミラーゼ活性測定結果の
アミラーゼ濃度と550nmの吸収値との関係を示すグ
ラフである。
【図9】 実施例9のマルトヘキサイトールを基質とし
た唾液アミラーゼ活性測定結果のアミラーゼ濃度と55
0nmの吸収値との関係を示すグラフである。
【図10】 実施例11のβ−サイクロデキストリンを
基質としたアミラーゼ活性測定結果のアミラーゼ濃度と
550nmの吸収値との関係を示すグラフである。
【図11】 実施例12において、実施例6に記載の試
薬組成で測定した結果を示すグラフであり、実線はグル
コース、マルトースを含有した被検液の反応パターンを
示し、破線はグルコース、マルトースを含有しない被検
液の反応パターンを示すグラフである。
【図12】 実施例12において、実施例12に記載の
試薬組成で測定した結果を示すグラフであり、実線はグ
ルコース、マルトースを含有した被検液の反応パターン
を示し、破線はグルコース、マルトースを含有しない被
検液の反応パターンを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 9/04 C12R 1:645)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量が5.8〜6.4万でFAD(フラ
    ビンアデニンジヌクレオチド)を本オリゴ糖酸化酵素1
    分子当たり1分子含み、等電点が4.2〜4.4、至適
    pHが10付近、至適温度が50℃付近であることを特
    徴とするオリゴ糖酸化酵素。
  2. 【請求項2】アクレモニウム(Acremonium)属であって
    オリゴ糖類と酸素とから該オリゴ糖類に対応する加水分
    解を通じて生じる酸と過酸化水素を生成させる作用を有
    するオリゴ糖酸化酵素の生産能を有する微生物を所定の
    培地で培養し、この培養物から採取されることを特徴と
    するオリゴ糖酸化酵素の製造方法。
  3. 【請求項3】オリゴ糖類と酸素とから該オリゴ糖類に対
    応する加水分解を通じて生じる酸と過酸化水素を生成さ
    せる作用を有するオリゴ糖酸化酵素を用いて、オリゴ糖
    類と酸素とから該オリゴ糖類に対応する酸と過酸化水素
    を生成させ、該酸素の消費量又は該酸若しくは該過酸化
    水素の生成量を定量することを特徴とするオリゴ糖の測
    定方法。
  4. 【請求項4】オリゴ糖類と酸素とから該オリゴ糖類に対
    応する加水分解を通じて生じる酸と過酸化水素を生成さ
    せる作用を有するオリゴ糖酸化酵素を用いて、オリゴ糖
    類と酸素とからオリゴ糖類に対応するオリゴ糖酸を生成
    させ、次いで、該オリゴ糖酸を採取することを特徴とす
    るオリゴ糖酸の製造方法。
  5. 【請求項5】変性還元性末端グルコース残基を有するグ
    ルコース重合体を基質としてアミラーゼ活性を測定する
    方法において、オリゴ糖酸化酵素を作用させ、酸素の消
    費量又は過酸化水素の生成量を測定する事を特徴とする
    アミラーゼ活性測定法。
  6. 【請求項6】グルコース重合体がオリゴ糖、アミロー
    ス、アミロペクチン、澱粉又は澱粉加水分解物である請
    求項5記載のアミラーゼ活性測定法。
  7. 【請求項7】変性還元性末端グルコース残基が、ソルビ
    トール、グルコン酸、4−ニトロフェノール、フラクト
    ース又はその誘導体である請求項5記載のアミラーゼ活
    性測定法。
  8. 【請求項8】環状グルコース重合体を基質としてアミラ
    ーゼ活性を測定する方法において、オリゴ糖酸化酵素を
    作用させ、酸素の消費量又は過酸化水素の生成量を測定
    する事を特徴とするアミラーゼ活性測定法。
  9. 【請求項9】変性還元性末端グルコース残基を有するグ
    ルコース重合体又は環状グルコース重合体を基質として
    アミラーゼ活性を測定する方法において、予め被倹液中
    の測定妨害物質を処理し、次いでオリゴ糖酸化酵素を作
    用させ、酸素の消費量又は過酸化水素の生成量を測定す
    る事を特徴とするアミラーゼ活性測定法。
  10. 【請求項10】変性還元性末端グルコース残基を有する
    グルコース重合体又は環状グルコース重合体を基質とし
    てアミラーゼ活性を測定する方法において、予め被倹液
    中の測定妨害物質をオリゴ糖酸化酵素及びキナーゼで処
    理し、次いでオリゴ糖酸化酵素を作用させ、酸素の消費
    量又は過酸化水素の生成量を測定する事を特徴とするア
    ミラーゼ活性測定法。
  11. 【請求項11】変性還元性末端グルコース残基を有する
    グルコース重合体又は環状グルコース重合体を基質とし
    てアミラーゼ活性を測定する方法において、予め被倹液
    中の測定妨害物質をマルトースホスホリラーゼ及びキナ
    ーゼで処理し、次いでオリゴ糖酸化酵素を作用させ、酸
    素の消費量又は過酸化水素の生成量を測定する事を特徴
    とするアミラーゼ活性測定法。
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