JPH0582621U - 自動車用空気調和装置用フィルタ装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置用フィルタ装置

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JPH0582621U
JPH0582621U JP2275492U JP2275492U JPH0582621U JP H0582621 U JPH0582621 U JP H0582621U JP 2275492 U JP2275492 U JP 2275492U JP 2275492 U JP2275492 U JP 2275492U JP H0582621 U JPH0582621 U JP H0582621U
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義彦 武藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 「自動車用空気調和装置用フィルタ装置」に
おいて、通常運転のときには集塵機能を十分に発揮さ
せ、一方、フィルタ部に目詰まりが進行したときには最
低限の風量を確保して自動車用空気調和装置の運転上好
ましくない事態が生じることがないようにすること。 【構成】 空気通路断面の全面にわたって取り付けられ
たフィルタ部11の一部に、空気の流れ方向下流側に向
けて開放自在な可動フィルタ部13を回動自在に設け、
空気の流れ方向上流側に向けて可動フィルタ部13を付
勢すると共にフィルタ部11が目詰まりしたときの高風
圧による可動フィルタ部13の回動を許容するバネ力を
付与するコイルバネ17を可動フィルタ部13に設け
る。また、可動フィルタ部13の開放動作を検知するマ
イクロスイッチ18を可動フィルタ部13に臨ませて設
け、マイクロスイッチ18が作動したときに点灯するL
ED19を車室内に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車用空気調和装置の空気通路内に組み込まれ、空気中に含まれ る塵芥を捕捉するフィルタ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用空気調和装置は、周知のように、モータにより駆動されるファンが内 蔵され外気あるいは車室内空気を選択的に取り込むインテークユニットと、エバ ポレータが内蔵されインテークユニットで取り込んだ空気を冷却するクーラユニ ットと、ヒータコアが内蔵され空気を加熱して所望温度に調整した後に車室内の 所定位置に向けて吹き出すヒータユニットとを有し、これらを直列に連結して構 成されている。この自動車用空気調和装置には、取り込んだ空気中に含まれる塵 芥を捕捉するフィルタ装置を空気通路内に組み込んだものがある(実開昭52− 21402号公報参照)。
【0003】 従来のフィルタ装置1には、図3に示すように、自動車用空気調和装置の空気 通路であるクーラユニット内に着脱自在に組み込まれたものがある。このフィル タ装置1は、ユニットケース3の下部差込み口(図示省略)から差し込まれてエ バポレータ2の前面に配置されるようになっており、空気通路断面の全面にわた ってフィルタ部8が取り付けられている。このフィルタ部8は、ユニットケース 3内周面に当接する保持枠6と、この保持枠6で保持されたフィルタ材7とを有 し、前記保持枠6を固定台5に取り付けて構成されている。固定台5には把持部 4が設けられており、作業者がフィルター装置1を交換する際には、この把持部 4を持って引き出すことにより、フィルター装置1がユニットケース3から取り 外される。前記フィルタ材7は、例えば、通気性を有するグラスウールあるいは ロックウール等からなる。
【0004】 上記フィルタ装置1によると、ファンにより送風された空気がフィルタ部8を 流通する間に、空気中に含まれる塵芥等がフィルタ材7で捕捉される。清浄にな った空気は、エバポレータ2を通ってヒータユニットに流下し、このヒータユニ ットから車室内の所定位置に向けて吹き出される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、従来のフィルタ装置1では、フィルタ部8における目詰まりが進行 すると、その時点から風量低下等の自動車用空気調和装置の運転上好ましくない 事態が生じてしまう。つまり、自動車用空気調和装置の空調モードの1つとして 、空気をウィンドの内面に向けて吹き出すことによりウィンドの曇りを除去する デフロストモードがあるが、フィルタ部8の目詰まりにより風量が極端に低下し てしまうと、所定の窓晴れ性能を発揮することができなくなってしまう。
【0006】 また、フィルタ部8の目詰まりが進行した状態を放置しておくと、送風供給不 能な事態に至り、ファンを駆動するモータにも損傷を与える虞がある。
【0007】 そのため、最低限の風量を確保する目的で、フィルタ部材8を空気通路断面よ りも小さなものとし、空気がフィルタ部材8をバイパスして流れる通路を形成す るようにしたフィルタ装置1もある。しかしながら、この構成では、フィルタ装 置本来の機能である集塵機能を当初からある程度犠牲にしているため、好ましい ものではない。
【0008】 本考案は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、フ ィルタ部における目詰まりが進行するまではフィルタ装置の本来の機能である集 塵機能を十分に発揮させ、一方、目詰まりが進行したときには最低限の風量を確 保して自動車用空気調和装置の運転上好ましくない事態が生じることがないよう にし得る自動車用空気調和装置用フィルタ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案は、自動車用空気調和装置におけるファンよ りも下流側の空気通路内に組み込まれ、前記空気通路断面の全面にわたって取り 付けられたフィルタ部により、空気中に含まれる塵芥を捕捉するフィルタ装置に おいて、前記フィルタ部の一部に、空気の流れ方向下流側に向けて開放自在な可 動フィルタ部を回動自在に設け、空気の流れ方向上流側に向けて前記可動フィル タ部を付勢すると共にフィルタ部が目詰まりしたときの高風圧による前記可動フ ィルタ部の回動を許容する弾発力を付与する弾発手段を、前記可動フィルタに設 けたことを特徴とする自動車用空気調和装置用フィルタ装置である。
【0010】 また、前記可動フィルタ部が開放したことを検知する開放検知手段と、この開 放検知手段により前記可動フィルタ部が開放したことを検知したときに警告を発 する警告手段とを有すると良い。
【0011】
【作用】
フィルタ部における目詰まりが進行するまでは、弾発手段の弾発力が付勢され て可動フィルタは閉じており、フィルタ部は空気通路断面の全面にわたって設け られた状態となる。従って、ファンにより送風された空気は全てフィルタ部を通 過するため、フィルタ装置の本来の機能である集塵機能が十分に発揮されること になる。 一方、フィルタ部における目詰まりが進行すると、フィルタ部へ送風される空 気の高風圧により、可動フィルタ部は、空気の流れ方向下流側に向けて弾発手段 の弾発力に抗して回動し、フィルタ部の一部を開放する。従って、この開放通路 を通って空気が流れるので、ある程度の風量が確保でき、自動車用空気調和装置 の運転上好ましくない事態が生じることがない。
【0012】 更に、可動フィルタ部の開放動作は開放検知手段により検知されて、警告手段 が警告を発する。これにより、乗員は、目詰まりによりフィルタ部を交換する必 要が生じたことを、フィルタ装置の外部から認識することができる。
【0013】
【実施例】 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、本考案に係る自動車用空気調和装置用フィルタ装置をクーラユニット 内に組み込んだ状態を示す斜視図、図2は、図1の平面図であり、図3に示され る部材と共通する部材には同一の符号を付し、その説明は一部省略する。
【0014】 図示するように、本実施例のフィルタ装置10は、自動車用空気調和装置にお けるファンよりも下流側の空気通路であるクーラユニット内に着脱自在に組み込 まれている。このフィルタ装置10は、ユニットケース3の下部差込み口(図示 省略)から差し込まれてエバポレータ2の前面に配置されるようになっており、 空気通路断面の全面にわたってフィルタ部11が取り付けられている。
【0015】 特に、このフィルタ部11は、固定台5上に固定され固定フィルタ部12と、 回動自在な可動フィルタ部13とから構成されている。固定フィルタ部12は、 ユニットケース3内周面に当接する保持枠14と、この保持枠14で保持された フィルタ材7とを有し、保持枠14を固定台5に取り付けて構成されている。可 動フィルタ部13も同様に、保持枠15と、この保持枠15で保持されたフィル タ材7とを有している。可動フィルタ部13の保持枠15は、固定台5に設けた 支軸16に回動自在に軸支され、空気の流れ方向下流側、つまりエバポレータ2 側に向けて開放自在となっている。図2に示すように、可動フィルタ部13が回 動することにより、フィルタ部11の一部に開放通路20が形成されるが、この 開放通路20の断面積は、自動車用空気調和装置を暫定的に運転するのに必要な 最低限の風量が得られる面積となっている。
【0016】 フィルタ材7は、例えば、通気性を有するグラスウールあるいはロックウール 等からなる。また、帯電性フィルタによりフィルタ材7を構成しても良い。
【0017】 図2に示されるように、支軸16には、一端が保持枠15側に掛止され、他端 がケース3側に掛止されたコイルバネ17(弾発手段に相当する)が取り付けら れている。このコイルバネ17は、可動フィルタ部13を空気の流れ方向上流側 、つまりファン側に向けて回動させるバネ力を当該フィルタ部13に対して付勢 する。また、コイルバネ17のバネ力は、フィルタ部11の目詰まりが進行して フィルタ装置10へ送風される空気の風圧が所定以上になったときに、前記可動 フィルタ部13の回動を許容する強さに設定されている。可動フィルタ部13を 回動するときの風圧は、フィルタ装置1の交換時期に対応する風圧であり、コイ ルバネ17のバネ力はトライアンドエラーにより最適な強さに設定されている。 尚、図示省略するが、固定台5には、可動フィルタ部13のファン側への回動を 規制するストッパが設けられている。
【0018】 固定フィルタ部12には、可動フィルタ部13の開放動作を検知する開放検知 手段としてのマイクロスイッチ18が、可動フィルタ部13に臨ませて配設され ている。また、マイクロスイッチ18には、このスイッチ18の作動により警告 を発する警告手段としてのLED19が電気的に接続されている。このLED1 9は、車室内の例えばインストルメントパネル等に取り付けられている。 尚、開放検知手段はマイクロスイッチ18に限定されず、可動フィルタ部13 の開放動作を検知し得るものであれば、リミットスイッチ、非接触式センサ等い かなるものでも良い。また、警告手段もLED19に限られるものではなく、乗 員に警告を発して可動フィルタ部13の開放動作を知らせ得るものであれば、ブ ザー等いかなるものでも良い。
【0019】 次に、本実施例の作用を説明する。
【0020】 フィルタ部11の目詰まりが進行していない通常送風状態の場合には、ファン により送風された空気は、固定フィルタ部12及び可動フィルタ部13を流通す る間に、空気中に含まれる塵芥等がフィルタ材7で捕捉される。清浄になった空 気は、エバポレータ2を通ってヒータユニットに流下し、このヒータユニットか ら車室内の所定位置に向けて吹き出される。このとき、可動フィルタ部13はコ イルバネ17のバネ力によって閉じられているため、フィルタ部11はクーラユ ニット内の空気通路断面の全面にわたって設けられた状態となる。従って、この 通常送風状態の場合にあっては、ファンにより送風された空気は全てフィルタ部 11を通過するため、フィルタ装置10の本来の機能である集塵機能が十分に発 揮されることになる。
【0021】 自動車用空気調和装置を長期間に渡って運転すると、捕捉した塵芥等がフィル タ材7に溜まり、フィルタ部11における目詰まりが進行する。この目詰まりが 進行すると、フィルタ部11を通過すべき空気が行き場をなくすため、フィルタ 部11へ送風される空気の風圧が所定以上となる。すると、それまで閉じていた 可動フィルタ部13が、高風圧の影響を受けて、コイルバネ17のバネ力に抗し てエバポレータ2側に回動し、空気通路を応急的に開放する。これにより、送風 された空気は、フィルタを交換するまでの間は、この開放通路20を通って下流 側に向けて暫定的に流される。従って、フィルタ部11における目詰まりが進行 した場合に、これに応じて最低限の風量が確保できるため、風量低下や送風供給 不能といった自動車用空気調和装置の運転上好ましくない事態が生じることがな い。例えば、風量の極端な低下が生じないため、デフロストモードの窓晴れ性能 の低下等を招来する虞がなくなる。
【0022】 更に、可動フィルタ部13の開放動作はマイクロスイッチ18により検知され て、このスイッチ18と電気的に接続されているLED19が点灯する。これに より、乗員は、目詰まりによりフィルタ部11を交換する必要が生じたことを、 フィルタ装置10の外部から容易に認識することができる。
【0023】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の自動車用空気調和装置用フィルタ装置によれば 、フィルタ部の一部に可動フィルタ部を回動自在に設けてあるため、フィルタ部 における目詰まりが進行するまではフィルタ装置の本来の機能である集塵機能を 十分に発揮させ、一方、目詰まりが進行したときには最低限の風量を確保して自 動車用空気調和装置の運転上好ましくない事態が生じることを防止できるという 効果を奏する。 また、可動フィルタ部の開放動作を開放検知手段で検知し、警告手段により乗 員に知らせるようにしたため、乗員は、目詰まりによりフィルタ部を交換する必 要が生じたことを、フィルタ装置の外部から容易に認識することができるという 効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る自動車用空気調和装置用フィル
タ装置をクーラユニット内に組み込んだ状態を示す斜視
【図2】 図1の平面図
【図3】 従来のフィルタ装置をクーラユニット内に組
み込んだ状態を示す斜視図
【符号の説明】
10…フィルタ装置 11…フィルタ部 12…固定フィルタ部 13…可動フィルタ部 14、15…支持枠 16…支軸 17…コイルバネ(弾発手段) 18…マイクロスイッ
チ(開放検知手段) 19…LED(警告手段) 20…開放通路

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車用空気調和装置におけるファンより
    も下流側の空気通路内に組み込まれ、前記空気通路断面
    の全面にわたって取り付けられたフィルタ部(11)によ
    り、空気中に含まれる塵芥を捕捉するフィルタ装置にお
    いて、 前記フィルタ部(11)の一部に、空気の流れ方向下流側に
    向けて開放自在な可動フィルタ部(13)を回動自在に設
    け、 空気の流れ方向上流側に向けて前記可動フィルタ部(13)
    を付勢すると共にフィルタ部(11)が目詰まりしたときの
    高風圧による前記可動フィルタ部(13)の回動を許容する
    弾発力を付与する弾発手段(17)を、前記可動フィルタ部
    (13)に設けたことを特徴とする自動車用空気調和装置用
    フィルタ装置。
  2. 【請求項2】前記可動フィルタ部(13)が開放したことを
    検知する開放検知手段(18)と、 この開放検知手段(18)により前記可動フィルタ部(13)が
    開放したことを検知したときに警告を発する警告手段(1
    9)とを有することを特徴とする請求項1記載の自動車用
    空気調和装置用フィルタ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11276835A (ja) * 1998-01-30 1999-10-12 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機の空気清浄機能付室内ユニット
KR101028207B1 (ko) * 2004-12-03 2011-04-11 현대자동차주식회사 바이패스 통로가 설치된 차량용 공조장치
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JP2016095038A (ja) * 2014-11-12 2016-05-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 空気調和機
WO2018078685A1 (ja) * 2016-10-24 2018-05-03 三菱電機株式会社 空気調和機

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