JPWO2018078685A1 - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】加湿器の目詰まりを精度よく簡易な装置で検知すると共に、加湿器の目詰まりによる室内機からの風漏れを抑えることができる空気調和機を得る。【解決手段】少なくとも、圧縮機および室外熱交換器を有する室外機と、送風機、送風機からの空気と室外機からの冷媒との間で熱交換する室内熱交換器、室内熱交換器により熱交換された空気を加湿する加湿器、および加湿器が設けられ、加湿器を含む室内熱交換器側の空間を第1空間とし、加湿器により加湿された空気の流出側の空間を第2空間として分離する隔壁板を有する室内機とを備えた空気調和機において、隔壁板に設けられ、第1空間と第2空間とを連通する空気流出穴と、第2空間側から空気流出穴を開閉自在に閉塞する開閉扉を有し、第1空間の空気圧が第2空間の空気圧よりも高くなることにより開閉扉が空気流出穴を開放した際に、加湿器の目詰まりを検知して報知する目詰まり検知装置とを有している。

Description

本発明は、室内機における加湿器の目詰まりを検知する目詰まり検知装置を備えた空気調和機に関するものである。
従来の空気調和機に搭載される気化式加湿器は、給水に含まれる不純物の蓄積などにより、経年的に劣化し、加湿器が目詰まりするまでの期間は、水質、加湿器の使用環境、運転時間などにより大きな差がある。加湿器の目詰まりの有無は、主に、定期点検時に目視で確認して判断したり、予め設置された圧力計によって加湿器の運転前後の差圧を測定して判断している。
これ以外の技術として、送風機のモーターの回転数を検知し、検知した回転数の変化から加湿器の目詰まりを判断するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、上昇水流の中に漂わせたフロートの浮揚高さを確認して、フィルタの目詰まり状態を判断するものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−149728号公報 実用新案登録第3028048号公報
従来の空気調和装置に内蔵される気化式加湿器について、加湿器が目詰まりをして室内機内の圧力が高くなると、風漏れにより結露、露飛びなどの原因となるので、なるべく早期に検知する必要がある。しかし、目視による確認の場合、加湿機内部の目詰まりを発見することが難しい。また、エアーフィルターのように一定時間の経過によって表示する形式では、加湿器のような現地の水質、運転状態などにより目詰まりまでの期間が大きく異なる機器では精度が低い。
加湿器の運転前後の差圧による目詰まり測定は精度が高いが、圧力検知素子、マイクロコンピュータ、目詰まり検知に関わるソフト、電源などが必要となり、導入コストが高くなるという課題があった。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、加湿器の目詰まりを精度よく簡易な装置で検知すると共に、加湿器の目詰まりによる室内機からの風漏れを抑えることができる空気調和機を得ることを目的とする。
本発明に係る空気調和機は、少なくとも、圧縮機および室外熱交換器を有する室外機と、送風機、送風機からの空気と室外機からの冷媒との間で熱交換する室内熱交換器、室内熱交換器により熱交換された空気を加湿する加湿器、および加湿器が設けられ、加湿器を含む室内熱交換器側の空間を第1空間とし、加湿器により加湿された空気の流出側の空間を第2空間として分離する隔壁板を有する室内機とを備えた空気調和機において、隔壁板に設けられ、第1空間と第2空間とを連通する空気流出穴と、第2空間側から空気流出穴を開閉自在に閉塞する開閉扉を有し、第1空間の空気圧が第2空間の空気圧よりも高くなることにより開閉扉が空気流出穴を開放した際に、加湿器の目詰まりを検知して報知する目詰まり検知装置とを有している。
本発明よれば、第1空間の空気圧が第2空間の空気圧よりも高くなることにより開閉扉が空気流出穴を開放した際に、加湿器の目詰まりを検知して報知するようにしているので、加湿器の目詰まりを即時に知ることができる。また、開閉扉により空気流出穴が開放された際に、空気圧の高い第1空間側の空気を第2空間側に流入させることができるので、室内機の内圧の上昇を緩和することができる。このため、室内機の外観を構成する筐体の隙間から風漏れを抑えることができる。更に、これによって風漏れによる結露の発生も防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の概略構成を示す平面図である。 図1の室内機の内部を側面から見て示す模式図である。 図2の目詰まり検知装置を拡大して示す模式図である。 図3に示す目詰まり検知装置の開閉扉が開いた状態の模式図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の内部を側面から見て示す模式図である。 図5の目詰まり検知装置を拡大して示す模式図である。 図6に示す目詰まり検知装置の開閉扉が開いた状態の模式図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の概略構成を示す平面図、図2は図1の室内機の内部を側面から見て示す模式図である。
本実施の形態1に係る空気調和機200は、図2に示すように、室外機10と、室外機10にガス管31および液管32を介して接続された室内機20とで構成されている。室外機10は、圧縮機、冷媒の流路を切り替える四方弁、室外熱交換器、室外熱交換器に空気を供給する送風機などを備えている。室内機20は、例えば、建物の天井裏に設置されている。この室内機20は、吸気口および吹出口とはそれぞれダクトを介して連結される構成となっている。
圧縮機は、例えば、容量の制御可能なインバータ圧縮機で構成され、低温低圧のガス冷媒を吸入しそのガス冷媒を圧縮して高温高圧のガス冷媒を吐出する。四方弁は、暖房運転時における冷媒の流れと冷房運転時における冷媒の流れとを切り替える。室外熱交換器は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器として機能し、送風機からの空気と冷媒との間で熱交換を行なう。
室内機20は、図1及び図2に示すように、室内熱交換器30、送風機40、加湿器50、室内熱交換器30と加湿器50との下に設置されたドレンパン60、加湿器50の加湿モジュール51の目詰まりを検知して報知する目詰まり検知装置70などを備えている。
室内熱交換器30には、前述したガス管31及び液管32が接続されており、暖房運転時に凝縮器として、冷房運転時には蒸発器として機能し、送風機40からの空気と冷媒との間で熱交換を行なう。液管32には、冷媒を減圧して膨張させる膨張弁33が設けられている。この膨張弁33は、例えば、弁の開度が制御可能な電子式膨張弁により構成されている。送風機40は、モーター41と、ファンケーシング42と、ファンケーシング42に回転自在に収納されたファンとで構成されている。このファンは、モーター41の回転軸と接続されている。送風機40は、壁板43によって室内熱交換器30側と区分けされた空間に設置されている。
加湿器50は、水の気化蒸発部である加湿モジュール(加湿材)51、この加湿モジュール51に上部から滴下給水して浸透させる散水ヘッド52、電磁弁53などを備えている。この電磁弁53には、給水管54が接続されている。加湿器50は、室内熱交換器30を介して流入する空気が加湿モジュール51を通過することにより、加湿モジュール51に浸透した水分が気化蒸発し、空気を加湿する。
ドレンパン60は、加湿モジュール51で気化されなかった水、室内熱交換器30に発生する結露の水を貯留する容器で、加湿器50および室内熱交換器30の下に設置されている。このドレンパン60は、貯留した水を室内機20の外へ排水する排水口61を備えている。この排水口61には、排水管が接続される。
前述の室内機20には、室内機20内の空間のうち、送風機40側の空間を除く室内熱交換器30側の空間を第1空間Aとし、加湿器50により加湿された空気の流出側の空間を第2空間Bとして分離する例えば板金製の隔壁板80が設けられている。なお、第1空間Aには、加湿器50も設けられている。
この隔壁板80は、ドレンパン60に設置されている。隔壁板80には、加湿器50の背面の位置に加湿器50により加湿された空気を通過させる開口部81が設けられている。また、隔壁板80には、第1空間A内の空気を第2空間B内に流出させる空気流出穴82と、この空気流出穴82を開閉自在に閉塞する目詰まり検知装置70の開閉扉71が設けられている。なお、目詰まり検知装置70については後述する。また、室内機20には、リモートコントローラ100と接続された制御基板90が設けられている。
制御基板90は、例えばマイクロコンピュータ90a(図3および図4参照)が実装されている。マイクロコンピュータ90aは、リモートコントローラ100の運転キーの操作に基づいて、暖房運転あるいは冷房運転を室外機10に指示し、風量キーの設定に応じて送風機40のモーター41の回転数を制御する。さらに、マイクロコンピュータ90aは、暖房運転時に電磁弁53を開状態にして加湿器50の加湿モジュール51に水を供給し、目詰まり検知装置70により加湿モジュール51の目詰まりが検知されたときには電磁弁53を閉じて加湿モジュール51への給水を遮断する。
前述のように構成された室内機20では、送風機2によって送られた空気を室内熱交換器30で冷却または温め、室内を空調する。暖房時の冷媒の流れとしては、室外機10の圧縮機により圧縮された高温高圧のガス冷媒が四方弁を介してガス管31を通り室内熱交換器30に流入する。室内熱交換器30に流入した高温高圧のガス冷媒は、送風機40から供給される空気との熱交換により放熱されて凝縮し、低温高圧の液冷媒となって室内熱交換器30から流出する。室内熱交換器30から流出した低温高圧の液冷媒は、膨張弁33によって膨張、減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となり、液管32を通って室外機10へ戻る。
一方、室内熱交換器30で温められた空気は、図1に示す矢印(破線)のように、加湿器50および隔壁板80の開口部81を通過して室内機20の外へ送り出され、室内を暖房する。空気が加湿器50を通過する際、その空気によって加湿モジュール51に浸透した水分が気化蒸発し、空気が加湿される。
次に、目詰まり検知装置70の構成について、図3及び図4を用いて説明する。
図3は図2の目詰まり検知装置を拡大して示す模式図、図4は図3の目詰まり検知装置の開閉扉が開いた状態を示す模式図である。
本実施の形態1における目詰まり検知装置70は、前述したように、隔壁板80の空気流出穴82を開閉自在に閉塞する開閉扉71と、開閉扉71の一端部に設けられた磁石72と、隔壁板80に設置されたリードスイッチ73とで構成されている。なお、リードスイッチ73に代えて、ホールICを用いてもよい。
開閉扉71は、隔壁板80の第2空間B側の面に設置されている。開閉扉71の他端部は、隔壁板80の空気流出穴82よりも下側の位置に設けられたヒンジ部71aにより回動自在に支持されている。この開閉扉71は、一端部に設けられた磁石72の磁力により、隔壁板80の空気流出穴82よりも上側の位置に接合して、空気流出穴82を塞いでいる。
リードスイッチ73は、図4に示すように、開閉扉71が空気流出穴82を開けた際、即ち、開閉扉71がヒンジ部71aを軸として下方に回転した際に、開閉扉71の磁石72と接触する位置に設けられている。このリードスイッチ73は、磁石72の磁力によりONし、加湿モジュール51の目詰まりの検知を報知する信号をマイクロコンピュータ90aに入力する。この信号は、マイクロコンピュータ90aによってリモートコントローラ100に出力される。なお、前記の信号をマイクロコンピュータ90aに入力するようにしたが、その信号を制御基板90を介して直接リモートコントローラ100に入力するようにしてもよい。
前記のように構成された目詰まり検知装置70の動作について説明する。
送風機40から送られた空気は、室内熱交換器30を通過し、さらに加湿器50を通過して室内に送られる。暖房運転の場合は、前述したように、空気が加湿器50を通過する際、その空気によって加湿モジュール51に浸透した水分が気化蒸発し、空気が加湿される。送風機40からの空気が加湿器50を通過している間は、開閉扉71は磁石72の磁力により隔壁板80に接合して空気流出穴82を塞いでいる。
一方、加湿モジュール51は、室内機20の運転経過に伴って空気中の塵埃、水に含まれるスケール成分(カルシウム、マグネシウムなど)が付着して徐々に汚れる。そして、加湿モジュール51の経年劣化により、加湿モジュール51が目詰まりとなった場合には、加湿モジュール51の圧力損失Ph(Pa)が増加する。圧力損失Ph(Pa)の増加に伴って加湿モジュール51を通過する空気の流量が低下していくと、室内機20内の第1空間Aの空気圧が第2空間Bの空気圧よりも高くなる。
室内機20内の第1空間Aの空気圧をP1(Pa)とし、室内機20内の第2空間Bの空気圧をP2(Pa)とすると、P1=P2−Phの関係となる。このため、目詰まり量が大きく(Phが大きく)なるほど第1空間Aの空気圧P1は大きくなり、第1空間Aと第2空間Bとの空気の差圧ΔP12(=P1−P2)が大きくなる。その差圧ΔP12による第1空間A側の空気圧の開閉扉71を押す力が、開閉扉71を隔壁板80に接合している磁石72の磁力よりも大きくなると、開閉扉71は、ヒンジ部71aを支点として第2空間B側に開いて空気流出穴82を開放し、一端部に設けられた磁石72がリードスイッチ73に接触する。
この時、開放された空気流出穴82により第1空間Aと第2空間Bとが連通し、空気圧の高い第1空間A側の空気が第2空間B側へ流入する。一方、リードスイッチ73は、その磁石72の磁力により励磁されてONし、加湿モジュール51の目詰まりの検知を報知する信号を制御基板90のマイクロコンピュータ90aに入力する。マイクロコンピュータ90aは、入力された信号をリモートコントローラ100に送信する。リモートコントローラ100は、その信号が入力されたときに、音声あるいはブザーにて報知すると共に、表示部100aに加湿モジュール51の目詰まりを表示する。
以上のように本実施の形態1によれば、加湿モジュール51の目詰まりにより、第1空間A側の空気圧が第2空間B側の空気圧よりも高くなって、第1空間A側の空気圧が、開閉扉71を隔壁板80に接合させている磁石72の磁力よりも大きくなると、開閉扉71が開放する。そして、開閉扉71が開いた際には、リードスイッチ73が磁石72の磁力により励磁されてONし、加湿モジュール51の目詰まりの検知を報知するようにしている。この構成により、加湿モジュール51の目詰まりを即時に知ることができる。また、前述のように構成が簡単であるため、目詰まり検知装置の導入コストを抑えることができる。
また、開閉扉71が空気流出穴82を開放した際に、空気圧の高い第1空間A側の空気が第2空間B側へ流入するので、室内機20の第1空間A側の空気圧の上昇を緩和することができる。このため、室内機20の外観を形成する筐体からの風漏れを抑えることができ、これによって風漏れによる結露の発生を防止することができる。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の内部を側面から見て示す模式図である。図6は図5の目詰まり検知装置を拡大して示す模式図、図7は図6に示す目詰まり検知装置の開閉扉が開いた状態の模式図である。なお、本実施の形態2では、実施の形態1と同様あるいは相当の部分には同じ符号を付し、実施の形態1と異なる部分だけを説明する。
図5において、隔壁板80は、ドレンパン60に送風機40からの空気流に直交するように設置された第1隔壁板80aと、第1隔壁板80aの先端から第1空間A側に水平に延びる第2隔壁板80bと、第2隔壁板80bの先端から上方に垂直に延びて室内機20の天板に接合する第3隔壁板80cとで構成されている。この隔壁板80は、室内機20内の空間を第1空間Aと第2空間Bとに分離する板金によって形成されている。第2隔壁板80bには、第1空間A内の空気を第2空間B内に流出させる空気流出穴82が設けられている。
本実施の形態2における目詰まり検知装置150は、第2空間B側から空気流出穴82を開閉自在に閉塞する開閉扉71と、空気流出穴82を閉塞した開閉扉71を介して形成される閉回路151を有し、開閉扉71の空気流出穴82の開放により閉回路151が遮断された際に、加湿モジュール51の目詰まりを検知して報知する閉回路監視部とを備えている。
開閉扉71は、第2隔壁板80bの第2空間B側の面に設置されている。開閉扉71の一端部には、第2隔壁板80bに接合する磁石72が設けられており、開閉扉71の他端部は、第2隔壁板80bに設けられたヒンジ部71aにより回動自在に支持されている。この開閉扉71は、一端部に設けられた磁石72の磁力により、第2隔壁板80bに接合して空気流出穴82を塞いでいる。なお、ヒンジ部71aを第3隔壁板80c側に設けているが、そのヒンジ部71aを反対側の位置に設けて開閉扉71を回動自在に支持するようにしてもよい。
閉回路151は、図6に示すように、開閉扉71と、一端が開閉扉71の片面に接触し、他端が制御基板90のコネクタ90bに接続された第1リード線150aと、一端がヒンジ部71a側の第2隔壁板80bに接続され、他端が制御基板90のコネクタ90cに接続された第2リード線150bと、コネクタ90b、90c間に接続された電源とによって形成されている。前述の閉回路監視部の機能は、例えばマイクロコンピュータ90aが備えている。
次に、前記のように構成された目詰まり検知装置150の動作について説明する。
送風機40からの空気が加湿器50を通過している間は、開閉扉71は磁石72の磁力により第2隔壁板8bに接合して空気流出穴82を塞いでいる。加湿モジュール51が経年劣化により、加湿モジュール51が目詰まりとなった場合には、加湿モジュール51の圧力損失Ph(Pa)が増加し、この圧力損失Ph(Pa)の増加に伴って室内機20内の第1空間Aの空気圧が第2空間Bの空気圧よりも高くなる。
室内機20内の第1空間Aの空気圧をP1(Pa)とし、室内機20内の第2空間Bの空気圧をP2(Pa)とすると、P1=P2−Phの関係となる。このため、目詰まり量が大きく(Phが大きく)なるほど第1空間Aの空気圧P1は大きくなり、第1空間Aと第2空間Bとの空気の差圧ΔP12(=P1−P2)が大きくなる。その差圧ΔP12による第1空間A側の空気圧の開閉扉71を押す力が、開閉扉71を隔壁板80に接合している磁石72の磁力よりも大きくなると、開閉扉71は、ヒンジ部71aを支点として第2空間B側に開いて空気流出穴82を開けて、第1空間Aと第2空間Bとを連通し、空気圧の高い第1空間A側の空気を第2空間B側へ流入させる。
一方、マイクロコンピュータ90aは、開閉扉71の開放により閉回路151の遮断を検知する。この時、マイクロコンピュータ90aは、時間のカウントを開始し、カウントした時間が予め設定された一定時間を経過したかどうかを判定する。マイクロコンピュータ90aは、カウントした時間が一定時間を経過する前に、遮断された閉回路151が復帰したときには、カウントした時間をリセットして加湿による暖房運転を継続する。また、マイクロコンピュータ90aは、カウントした時間が一定時間を経過したときには、加湿モジュール51が目詰まりを起こしていると判定して、リモートコントローラ100に、加湿モジュール51が目詰まりを起こした旨を知らせる信号を送信する。リモートコントローラ100は、その信号が入力されたときに、音声あるいはブザーにて報知すると共に、表示部100aに加湿モジュール51の目詰まりを表示する。
以上のように本実施の形態2によれば、開閉扉71を介して形成される閉回路151が開閉扉71の開放により遮断され、その遮断状態が一定時間継続されたときに加湿モジュール51の目詰まりを検知して報知するようにしている。この構成により、加湿モジュール51の目詰まりを知ることができるという効果に加えて、一時的な内圧上昇による目詰まりの誤検知を回避することができる。
また、開閉扉71が空気流出穴82を開放した際に、空気圧の高い第1空間A側の空気が第2空間B側へ流入するので、室内機20の第1空間A側の空気圧の上昇を緩和することができる。このため、室内機20の外観を構成する筐体の隙間から風漏れを抑えることができ、これに伴って風漏れによる結露の発生を防止することができる。
なお、実施の形態1の場合は、開閉扉71を垂直かつヒンジ部71aを下方に設置する必要があるため、開閉扉71の設置に制約がある。また、外風などによる一時的な内圧上昇については誤検知する可能性がある。一方、実施の形態2の場合は、開閉扉71の設置姿勢の自由度は実施の形態1と比べて比較的大きく、開閉扉71を水平設置した場合、開閉扉71の開放状態を一定時間以上の継続したときに目詰まりと検知することで、前述による一時的な内圧上昇による誤検知を回避できる。
さらに、加湿モジュール51の目詰まりを報知した後の解除方法として、実施の形態1では室内機20内部へアクセスし、開閉扉71を元に戻す必要あるが、実施の形態2の場合は、開閉扉71の自重と重力とにより開閉扉71が閉まるため、目詰まり検知の度に、室内機20内部へアクセスする必要がない。
ところで、実施の形態1、2では、室内機20の加湿器50に使用する目詰まり検知装置70、150としたが、その他、エアーフィルターや熱交換器などの目詰まり検知にも利用できることは、言うまでもない。
10 室外機、20 室内機、30 室内熱交換器、31 ガス管、32 液管、33
膨張弁、40 送風機、41 モーター、42 ファンケーシング、42a 送風口、43 壁板、50 加湿器、51 加湿モジュール、52 散水ヘッド、53 電磁弁、54 給水管、60 ドレンパン、61 排水口、70 目詰まり検知装置、71 開閉扉、71a ヒンジ部、72 磁石、73 リードスイッチ、80 隔壁板、80a 第1隔壁板、80b 第2隔壁板、80c 第3隔壁板、81 開口部、82 空気流出穴、90 制御基板、90a マイクロコンピュータ、90b、90c コネクタ、100
リモートコントローラ、100a 表示部、150 目詰まり検知装置、150a 第1リード線、150b 第2リード線、151 閉回路、200 空気調和機、A 第1空間、B 第2空間。

Claims (4)

  1. 少なくとも、圧縮機および室外熱交換器を有する室外機と、
    送風機、前記送風機からの空気と前記室外機からの冷媒との間で熱交換する室内熱交換器、前記室内熱交換器により熱交換された空気を加湿する加湿器、および前記加湿器が設けられ、当該加湿器を含む前記室内熱交換器側の空間を第1空間とし、前記加湿器により加湿された空気の流出側の空間を第2空間として分離する隔壁板を有する室内機と
    を備えた空気調和機において、
    前記隔壁板に設けられ、前記第1空間と前記第2空間とを連通する空気流出穴と、
    前記第2空間側から前記空気流出穴を開閉自在に閉塞する開閉扉を有し、前記第1空間の空気圧が前記第2空間の空気圧よりも高くなることにより前記開閉扉が前記空気流出穴を開放した際に、前記加湿器の目詰まりを検知して報知する目詰まり検知装置と
    を有する空気調和機。
  2. 前記目詰まり検知装置は、
    前記開閉扉と、
    前記開閉扉の一端部に設けられ、前記隔壁板に接合して前記空気流出穴を当該開閉扉で塞ぐ磁石と、
    前記開閉扉が前記空気流出穴を開放した際に前記磁石の磁力によりONし、前記加湿器の目詰まりの検知を報知するリードスイッチと
    を備えた請求項1記載の空気調和機。
  3. 前記隔壁板は、前記送風機からの空気流に直交するように設置された第1隔壁板と、前記第1隔壁板の先端から前記第1空間側に水平に延びる第2隔壁板と、前記第2隔壁板の先端から上方に垂直に延びる第3隔壁板とで構成され、前記第2隔壁板に前記第1空間と前記第2空間とを連通する空気流出穴が設けられ、
    前記目詰まり検知装置は、
    前記開閉扉と、
    前記空気流出穴を閉塞している前記開閉扉を介して形成される閉回路を有し、前記開閉扉の前記空気流出穴の開放により前記閉回路が遮断されたときに、前記加湿器の目詰まりを検知して報知する閉回路監視部と
    を備えた請求項1記載の空気調和機。
  4. 前記閉回路監視部は、前記加湿器の目詰まりを検知したときに時間のカウントを開始し、カウントした時間が一定時間を経過するまでに前記閉回路の遮断状態が継続されたときには、前記加湿器の目詰まりを報知する請求項3記載の空気調和機。
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