JPH0582461B2 - - Google Patents

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JPH0582461B2
JPH0582461B2 JP1221685A JP1221685A JPH0582461B2 JP H0582461 B2 JPH0582461 B2 JP H0582461B2 JP 1221685 A JP1221685 A JP 1221685A JP 1221685 A JP1221685 A JP 1221685A JP H0582461 B2 JPH0582461 B2 JP H0582461B2
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Toshiki Muramatsu
Masafumi Mizochi
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Sky Aluminium Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 この発明はアルミニウム箔地の製造方法に関
し、より詳しくは、圧延性が良好で箔圧延による
ピンホールの発生が少なく、しかも結晶粒が微細
で箔圧延による筋目不良等の外観不良の発生が少
ないアルミニウム箔地を製造する方法に関するも
のである。 従来の技術 従来一般に包装用材料等に使用されるアルミニ
ウム箔の製造方法としては、JIS1070合 金、あるいはJIS 1N30合金などを素材とし、そ
のアルミニウム溶湯から半連続鋳造法によつてス
ラブを鋳造し、熱間圧延および冷間圧延によつて
0.4〜1mm程度の厚み(いわゆる箔地としての厚
み)とした後、再結晶温度より高い温度で焼鈍処
理(箔地焼鈍と称されるものであり、この後の箔
圧延との関連から中間焼鈍とも称される)を施し
てアルミニウム箔地とし、さらにその箔地に対し
冷間圧延(いわゆる箔圧延)を施して0.05〜
0.005mm程度の厚みとし、その後300〜500℃程度
の温度で焼鈍処理(箔焼鈍と称される)を行なつ
て最終的なアルミニウム箔を得る方法が一般的で
ある。 ここで、前記箔地焼鈍(中間焼鈍)としては、
従来は定置式焼鈍(バツチ焼鈍)を行なうのが一
般的であつたが、最近では生産性の向上やコスト
低減等を目的として、コイルを連続的に巻戻しな
がら焼鈍を行なう連続焼鈍を適用することが多く
なつている。 発明が解決すべき問題点 包装用材料として用いられるアルミニウム箔に
おいては、内容物保護のためある程度の耐透湿性
および遮光性が必要とされ、そのためピンホール
が可及的に少ないことが要求される。このピンホ
ールの発生は箔圧延時の圧延性に大きな影響を受
ける。すなわち、箔圧延が進めば加工硬化により
圧延性が低下し、薄い箔となればピンホールの発
生が顕著になる。したがつて箔圧延性が良好な箔
地を得ることが、ピンホール発生の低減のために
必要である。 一方、包装用材料として使用されるアルミニウ
ム箔には、表面外観も良好であること、すなわち
外観不良が少ないことが要求される。外観不良の
代表的なものとしては、箔圧延時の圧延方向に平
行に線状に発生する模様、すなわちいわゆる筋目
模様と、箔圧延を重ね圧延で行なつた場合の重ね
合せ面(マツト面)の表面荒れなどがある。上述
の筋目模様の発生は、結晶粒径と密接な関係があ
り、結晶粒が粗大であつたりまたその結晶粒径が
不均一である場合に発生することが知られてい
る。また重ね圧延時の重ね合せ面の表面荒れも結
晶粒の大きさに影響され、結晶粒が大きいほど荒
れが著しくなることが知られている。さらに結晶
粒が著しく粗大であれば、結晶粒形そのものが箔
表面に表われることもある。したがつてこのよう
な筋目模様や重ね合せ面の荒れ等の外観不良の発
生を防止するためには、箔圧延前の箔地の段階で
結晶粒を微細かつ均一としておく必要がある。 しかるに従来のアルミニウム箔地の製造方法に
おいては、上述のように主として箔圧延時のピン
ホール発生低減のために良好な箔圧延性を確保す
る要求と、主として筋目模様などの外観不良の発
生を低減させるための結晶粒微細化の要求とを同
時に充分に満足したアルミニウム箔地を得ること
は困難であつた。 すなわち、既に述べたように箔地焼鈍(中間焼
鈍)には最近では定置式焼鈍に代えて連続焼鈍を
用いることが多くなつている。この連続焼鈍は所
定の温度に保持された雰囲気中を板が連続的に通
過するため、定置式焼鈍に比較すれば加熱昇温速
度が大きく、またその温度での保持時間が短く、
さらに冷却速度も大きいことが特徴であり、特に
加熱昇温速度が大きいことから、定置式焼鈍と比
較して結晶粒が微細化することが知られている。
そのため連続焼鈍を箔地焼鈍に適用した場合、定
置式焼鈍の場合と比較して単に生産性が向上する
のみならず、定置式焼鈍の場合よりも結晶粒が格
段に微細な箔地を得ることができ、したがつて箔
圧延時における筋模様の発生や重ね圧延時におけ
る重ね合せ面の表面荒れの発生等を防止できる。
しかしながら連続焼鈍では前述のように急速加熱
でしかも保持時間が短いために、充分な箔圧延性
を確保することが困難であつた。 すなわち、箔圧延性は主としてAlマトリツク
スに対するFeの固溶量に影響され、Feの固溶量
が大きい程、箔圧延時の加工硬化が大きくなつて
圧延性が低下し、ピンホールが発生し易くなる。
一般に熱間圧延終了段階ではAlマトリツクスに
多量のFeが固溶しており、従来の一般的な定置
式焼鈍を適用した場合には冷間圧延後に260〜430
℃程度で長時間の定置式焼鈍を行なうことによつ
て多量のFeを析出させ、固溶Fe量を著しく少な
くして優れた箔圧延性を得ることが可能であつ
た。しかしながら連続焼鈍では前述のように急速
加熱でしかも保持時間が短いため、連続焼鈍を箔
地焼鈍に適用した場合には固溶Feを充分に析出
させることができず、そのため充分に優れた箔圧
延性を得ることができず、したがつて箔圧延時に
おけるある程度のピンホールの発生は避け得なか
つたのである。 この発明は以上の事情を背景としてなされたも
のであり、結晶粒が微細かつ均一で箔圧延による
筋目模様や重ね圧延時の重ね合せ面の表面荒れ等
の外観不良を招くことがないと同時に、箔圧延性
が良好で箔圧延時のピンホールの発生が著しく少
ないアルミニウム箔地を製造し得る方法を提供す
ることを目的とするものである。 問題点を解決するための手段 本発明者等は上述の目的を達成するべく種々実
験・検討を重ねた結果、遅い加熱昇温速度による
第1次焼鈍と、それに続いて冷間圧延を行なつた
後の速い加熱昇温速度、短時間加熱による第2次
焼鈍とを組合せることによつて、箔圧延性が良好
でしかも結晶粒が微細なアルミニウム箔地を製造
し得ることを見出し、この発明の完成に至つた。 具体的には、この発明のアルミニウム箔地製造
方法は、重量比でFe0.1〜0.8%、Ti0.003〜0.1%
を含有し、かつ不純物としてのSiを0.50%以下、
Cuを0.10%以下、Mnを0.10%以下、Mgを0.05%
以下にそれぞれ規制し、残部がAlおよびその他
の不可避的不純物よりなる成分組成の板材に対し
て、100℃/hr以下の昇温速度で280〜400℃の範
囲内の温度に加熱してその範囲内の温度に0.5〜
48時間保持する第1次焼鈍を行ない、その後圧延
率50%以上の冷間圧延を行ない、さらに1℃/
sec以上の昇温速度で280〜425℃の範囲内の温度
に加熱してその範囲内の温度に10分以内の短時間
保持する第2次焼鈍を施すことを特徴とするもの
である。 発明の具体的説明 先ずこの発明のアルミニウム箔地製造方法にお
ける素材成分の限定理由について説明する。 Fe: Feは箔地の再結晶粒の微細化および強度の向
上に有効な元素であり、この発明の場合も必須の
元素であるが、0.1%未満ではこれらの効果が得
られず、一方0.8%を越えて含有させれば耐食性
が低下する。したがつてFeの含有量は0.1〜0.8%
の範囲内とした。 Ti: Tiは鋳塊組織を均一微細化させるに有効な元
素であるが、その含有量が0.003%未満では微細
化の効果が得られず、一方0.1%を越えて添加す
れば鋳塊組織微細化の効果が飽和するばかりでな
く、粗大な化合物を生成して圧延性を害すること
となるから、0.003〜0.1%の範囲内とした。なお
BをTiと同時に添加することによつてTiの鋳塊
組織微細化の効果が一層増大するから、Bを
50ppm以下の範囲内でTiと複合添加しても良い。
但しBが50ppmを越えればTiB2の粗大金属間化
合物が混入して圧延性を害する。 Si: SiはAl地金から不可避的に混入する不純物元
素である。Alに対するSiの固溶度は著しく大き
いから、不純物として混入するSiは通常はその全
量が固溶Siとなり、圧延時に加工硬化を引起して
圧延性を低下させる原因となる。したがつてSiは
可及的に少ないことが好ましいが、0.5%までは
実用上支障ないから、Siの上限は0.5%とした。 Cu、Mn、Mg: これらの元素はいずれも不純物元素としてAl
マトリツクス中に固溶し、箔圧延性を低下させる
元素であり、しかも中間の焼鈍処理での析出量は
少ないから、箔圧延性の優れた箔地を得るために
はこれらの含有量を極力少なくすることが好まし
く、その観点からCuおよびMnについてはそれぞ
れ0.10%以下、Mgについては0.05%以下に規制
することとした。 以上のような成分のほかはAlおよびその他の
不可避的不純物とすれば良く、ここでその他の不
可避的不純物(V、Ni、Na等)は総量で0.10%
未満とすることが好ましい。 次にこの発明の製造方法について説明する。 この発明の方法では、前述のような成分の板材
に、特定の条件下での第1次焼鈍、冷間圧延、お
よび第2次焼鈍をその順に施して所要厚のアルミ
ニウム箔地を得るが、第1次焼鈍を施す対象とな
る板材の第1次焼鈍以前の履歴については特に限
定されない。 すなわち、常法にしたがつて半連続鋳造あるい
は造塊鋳造により得られた鋳塊を均熱後、熱間圧
延した板材、あるいは同様に熱間圧延後さらに冷
間圧延を施した板材、さらには溶湯直接圧延法
(連続鋳造圧延法)により得られた板材、あるい
はそれにさらに冷間圧延を施した板材でも良い。
なおここで半連続鋳造あるいは造塊鋳造により得
られた鋳塊を均熱して熱間圧延する場合の均熱条
件は特に限定する必要はないが、500〜610℃の範
囲内の温度で1〜48時間均熱することが望まし
い。 上述のような熱延上りの板材、あるいは冷延
板、もしくは溶湯直接圧延板に対して、加熱昇温
速度100℃/hr以下の低い昇温速度で280〜400℃
の温度域まで昇温させ、その温度域で0.5〜48時
間保持して第1次焼鈍を行なう。この第1次焼鈍
は、Al板材に固溶しているFeおよびSiを充分に
析出させること、および再結晶を行なうことを目
的とするものである。 この第1次焼鈍における保持温度(焼鈍温度)
が280℃より低ければ再結晶せず、また400℃を越
える高い保持温度ではFeの析出が少なく、した
がつて保持温度は280〜400℃の範囲内とした。ま
たその保持温度域までの昇温速度が100℃/hrを
越えれば昇温中のFeの析出量が少なく、したが
つて昇温速度は100℃/hr以下とした。なおFeの
析出を充分に行なわせるためには50℃/hr以下の
昇温速度とすることが好ましい。また前記温度域
での保持時間が0.5時間未満でもFeの析出が不充
分となり、一方48時間を越えて保持してもFe析
出は飽和状態となるから経済的に無駄となるだけ
である。したがつて保持時間は0.5〜48時間とし
た。 なおここで第1次焼鈍は、前述のように熱延板
あるいは溶湯直接圧延板にそのまま施しても良い
が、30%以上の圧延率で冷間圧延を施した後に第
1次焼鈍を施せば、再結晶粒がより微細となり、
かつFeの析出もさらに促進されるから、望まし
くは熱延板あるいは溶湯直接圧延板に30%以上の
冷間圧延を施してから第1次焼鈍を施すことが好
ましい。 このように第1次焼鈍によつて充分にFe、Si
を析出させ、かつ再結晶させた後、50%以上の圧
延率で冷間圧延を施し、引続いて1℃/sec以上
の昇温速度で280〜425℃の範囲内の温度に急速加
熱し、その温度域で10分以内の短時間保持する第
2次焼鈍を行なう。この第2次焼鈍は、50%以上
の比較的高い圧延率の冷間圧延を行なつて歪を導
入した板に対し急速加熱による焼鈍を行なつて再
結晶粒を微細かつ均一とすることを主目的とし、
併せて第1次焼鈍で析出されたFeを再固溶させ
ないように(したがつて圧延性を低下させないよ
うに)比較的低い温度(280〜425℃)で短時間加
熱するものである。 ここで、第1次焼鈍後の冷間圧延率が50%未満
では第2次焼鈍での再結晶粒が充分に小さくなら
ず、したがつて第1次焼鈍後の冷間圧延の圧延率
は50%以上とした。また第2次焼鈍における焼鈍
温度(保持温度)が280℃未満では1℃/sec以上
の急速加熱で10分以内の保持時間は再結晶せず、
一方425℃を越えた温度に保持すれば、第1次焼
鈍時に析出したFeが急速に固溶し、箔圧延性が
低下するから、焼鈍保持温度は280〜425℃の範囲
内とする必要がある。またその保持温度域までの
昇温速度が1℃/sec未満では急速加熱による再
結晶粒の微細化効果が得られず、さらに前記温度
域での保持時間が10分を越えれば再結晶粒の粗大
化が開始されてしまう。したがつて第2次焼鈍に
おける昇温速度は1℃/sec以上、280〜425℃で
の保持時間は10分以内とした。ここで、より微細
な再結晶粒を得るためには、第2次焼鈍における
加熱昇温速度を5℃/sec以上、保持時間を3分
以内とすることが望ましい。 このように遅い昇温速度で加熱して比較的長時
間の第1次焼鈍を行なうことによつて素材板材中
の固溶Feを充分に析出させるとともに再結晶さ
せ、次いで冷間圧延を行なつて歪を導入した後、
速い昇温速度で加熱して短時間の第2次焼鈍を行
なうことにより、析出Feの再固溶をもたらすこ
となく、微細な再結晶組織を得ることができる。
そしてまた2回の焼鈍−再結晶によつて、結晶粒
径の均一化も達成される。したがつて上述の工程
によつて得られたアルミニウム箔地は、固溶Fe
量が少ないため箔圧延性が良好であつて、箔圧延
時におけるピンホールの発生が極めて少なく、し
かも結晶粒が微細かつ均一であるため、箔圧延に
おいて筋目模様の発生も少ないとともに箔圧延を
重ね圧延で行なう際の重ね合せ面の荒れも少な
い。 なお前述のようにして得られる箔地の厚みは通
常は0.4〜1mm程度であり、この箔地に対して行
なう箔圧延は、通常は0.05〜0.005mm程度の箔厚
となるまで行なう。この箔圧延後には、箔表面に
付着した圧延油を除去することおよび箔を軟化さ
せて箔使用時のハンドリング性および成形性を向
上させることを目的として、常法にしたがつて
300〜500℃における1〜2時間程度の箔焼鈍を行
なうのが通常である。 実施例 第1表の合金符号A、Bに示す2種の成分組成
のAl合金溶湯を常法にしたがつて溶製し、鋳造
後、各鋳塊に530℃×12時間の均熱処理を施し、
熱間圧延によつて6.0mm厚の板材とし、さらに3.0
mm厚まで冷間圧延した。その冷間圧延板に対し
て、第2表および第3表のNo.1〜No.18に示す熱処
理を行なつた。ここで、No.1〜No.6、No.10〜No.15
は3.0mm厚で第1次焼鈍を行ない、さらに冷間圧
延して0.9mm厚とした段階で第2次焼鈍を行なつ
た。またNo.7〜No.8、No.16〜No.17は、上記の3.0
mm厚の冷間圧延板に対し第1次焼鈍を行なうこと
なく0.9mm厚まで冷間圧延し、その段階でのみ焼
鈍を行なつた。さらにNo.9、No.18は、上記の3.0
mm厚の冷間圧延板をさらに1.5mm厚まで冷間圧延
し、その段階で第1次焼鈍を施した後、0.9mm厚
まで冷間圧延(圧延率40%)し、第2次焼鈍を施
したものである。このようにして得られた0.9mm
厚の各板(焼鈍済みの箔地)に対し、さらに箔圧
延を行なつて15μm厚とした後、重ね圧延によつ
て7μm厚の箔とした。 以上の実施例において、第2次焼鈍後の0.9mm
厚の箔地の結晶粒径を調べるとともに、15μm厚
の段階での各サンプルの抗張力を調べ、かつ7μ
m厚の最終箔の箔表面の筋目模様の状況および重
ね圧延における重ね合せ面(マツト面)の表面荒
れ状況を調べた結果を、第2表および第3表中に
併せて示す。なお筋目模様の評価は、○印は筋目
模様が目視できず、外観良好であつたもの、△印
は筋目模様が若干生じていたもの、×印は筋目模
様が目立ち、製品外観不良となつたものとした。
また重ね合せ面の荒れについての評価は、荒れの
小さいものから順に○印、△印、×印を付した。
【表】
【表】
【表】 第2表、第3表から明らかなように、この発明
の方法に従つた場合(サンプルNo.1〜No.3、No.10
〜No.12)には、いずれも15μm厚での抗張力が低
く、すなわち加工硬化性が少なくて圧延性が良好
であり、しかも0.9mmの第2次焼鈍済みの段階で
の結晶粒が微細でかつ均一であつたため、筋目模
様や重ね合せ圧延のマツト面の荒れも少ないこと
が明らかである。 なおサンプルNo.4、No.13は、第1次焼鈍におけ
る焼鈍保持温度が450℃と高いため、またサンプ
ルNo.6、No.15は第1次焼鈍における昇温速度が
400℃/hrと速いため、いずれもFeの析出が充分
に行なわれず、そのため15μm厚での抗張力が高
くなつて圧延性が低下している。またサンプルNo.
5、No.14はいずれも第2次焼鈍における焼鈍保持
温度が450℃と高いために第1次焼鈍で析出した
Feが再固溶し、その結果15μm厚での抗張力が高
くなつて圧延性が低下し、また第2次焼鈍で再結
晶粒が粗大化してマツト面の荒れが発生した。さ
らにサンプルNo.7、No.16は、3.0mm厚での焼鈍を
行なわず、0.9mm厚の段階で徐熱、長時間保持に
よる焼鈍のみを行なつたため結晶粒が微細化され
ず、筋目模様およびマツト面の荒れが発生した。
またサンプルNo.8、No.17は、3.0mm厚での焼鈍を
行なわず、0.9mm厚の段階で急速加熱、短時間保
持による焼鈍のみを行なつたため、Feの析出が
充分になされず、15μm厚での抗張力が高くなつ
て圧延性が低下していることが判る。さらにサン
プルNo.9、No.18は、第1次焼鈍および第2次焼鈍
の条件はこの発明の範囲内であるが、その間の冷
間圧延の圧延率が低い(40%)ため、第2次焼鈍
で充分に再結晶粒が微細とならず、マツト面の荒
れが発生した。 発明の効果 以上の実施例からも明らかなように、この発明
の方法によれば、箔圧延性が良好でしかも結晶粒
が微細かつ均一なアルミニウム箔地を製造するこ
とができ、したがつてこの発明の方法によつて製
造された箔地を用いて箔を得るにあたつては、箔
圧延時におけるピンホールの発生を少なくするこ
とができると同時に、箔圧延時の筋目模様の発生
による外観不良や、重ね圧延時の重ね合せ面(マ
ツト面)の荒れの発生も少なくすることができ、
したたがつて包装用材料等として著しく高品質な
アルミニウム箔を得ることが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量比でFe0.1〜0.8%、Ti0.003〜0.1%を含
    有し、かつ不純物としてのSiを0.50%以下、Cuを
    0.10%以下、Mnを0.10%以下、Mgを0.05%以下
    にそれぞれ規制し、残部がAlおよびその他の不
    可避的不純物よりなる成分組成の板材に対して、
    100℃/hr以下の昇温速度で280〜400℃の範囲内
    の温度に加熱してその範囲内の温度に0.5〜48時
    間保持する第1次焼鈍を行ない、その後圧延率50
    %以上の冷間圧延を行ない、さらに1℃/sec以
    上の昇温速度で280〜425℃の範囲内の温度に加熱
    してその範囲内の温度に10分以内の短時間保持す
    る第2次焼鈍を施すことを特徴とするアルミニウ
    ム箔地の製造方法。
JP1221685A 1985-01-25 1985-01-25 アルミニウム箔地の製造方法 Granted JPS61170549A (ja)

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JPS63161148A (ja) * 1986-12-23 1988-07-04 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 強度と加工性に優れたアルミニウム箔の製造方法
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