JPH0582342A - 磁気抵抗効果素子薄膜およびその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果素子薄膜およびその製造方法

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JPH0582342A
JPH0582342A JP7216592A JP7216592A JPH0582342A JP H0582342 A JPH0582342 A JP H0582342A JP 7216592 A JP7216592 A JP 7216592A JP 7216592 A JP7216592 A JP 7216592A JP H0582342 A JPH0582342 A JP H0582342A
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    • H01F10/3281Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn only by use of asymmetry of the magnetic film pair itself, i.e. so-called pseudospin valve [PSV] structure, e.g. NiFe/Cu/Co

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Co/Cu人工格子磁気抵抗効果素子薄膜に
おいて、磁気抵抗のヒステリシスをなくす。 【構成】 サファイヤ(0001)基板上に直接、また
はバッファー層上に、あるいはシリコン(111)基板
上の銀(111)のエピタキシャルバッファー層上に、
超高真空中、基板温度50℃以下で、六方晶あるいは面
心立方晶の最稠密面を持つCo層と、面心立方晶の最稠
密面を持つCu層とが交互にエピタキシャル成長した人
工格子膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気センサ―や薄膜磁気
ヘッドなどに用いられる磁気抵抗効果素子薄膜およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1988年に発見された鉄(Fe)とク
ロム(Cr)を積層したFe/Cr人工格子のいわゆる
巨大磁気抵抗効果は、従来知られているパ―マロイ薄膜
の4〜5%の磁気抵抗比に比べると、室温における磁気
抵抗比が10数%にもなり、磁気センサ―や薄膜磁気ヘ
ッドなどへの応用上有用な材料である。しかしながら磁
気抵抗の飽和する磁場が20キロエ―ルステッド( kO
e)と非常に大きく、この値の小さい人工格子の探求が
不可欠となっている。1991年になって10オングス
トロ―ムのコバルト(Co)と9オングストロ―ムの銅
(Cu)を積層したCo(10オングストロ―ム)/C
u(9オングストロ―ム)人工格子が、磁気抵抗の飽和
する磁場が2 kOeでかつ室温における磁気抵抗比が35
%と、Fe/Cr人工格子を上回る特性を持つことが発
見された(フィジカル・レビュ―・レタ―ズ,第66
巻,2152ペ―ジ,1991年)。一方、Co(15
オングストロ―ム)/Cu(20オングストロ―ム)人
工格子では、磁気抵抗の飽和する磁場が400エ―ルス
テッド(Oe)で磁気抵抗比も20%程度と、優れた磁気
抵抗特性も得られるようになった(ジャ―ナル・オブ・
マグネティズム・アンド・マグネティック・マテリアル
ズ,第94巻,L1ペ―ジ,1991年)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】Co/Cu人工格子は
前述したように磁気抵抗の飽和する磁場が小さくかつ磁
気抵抗比を大きくとることができるものの、ヒステリシ
スが大きいという欠点を持つ。センサ―あるいは磁気ヘ
ッドとして用いる場合には磁気抵抗比が大きいこと、ヒ
ステリシスがないことが望ましい。本発明の目的は、ヒ
ステリシスのないCo/Cu人工格子膜およびその製造
方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、サファ
イヤ(0001)単結晶基板上に、コバルト(Co)と
銅(Cu)が交互にエピタキシャル成長した人工格子膜
が形成されてなることを特徴とする磁気抵抗効果素子薄
膜である。本発明の第2は、サファイヤ(0001)単
結晶基板上に、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジ
ウム(Pd)、銀(Ag)、白金(Pt)および金(A
u)のうちの1種または2種以上からなる金属元素また
はその合金よりなるエピタキシャルバッファー層が形成
され、該エピタキシャルバッファー層上に、コバルト
(Co)と銅(Cu)が交互にエピタキシャル成長した
人工格子膜が形成されてなることを特徴とする磁気抵抗
効果素子薄膜である。ここで、エピタキシャルバッファ
ー層の成長面は、面心立方格子の(111)面であるこ
とが好ましい。本発明の第3は、シリコン(1 1 1 )単
結晶基板上にエピタキシャル成長した(1 1 1 )の銀バ
ッファ―層の上に、コバルト(Co)と銅(Cu)が交
互にエピタキシャル成長した人工格子膜からなることを
特徴とする磁気抵抗効果素子薄膜である。
【0005】上記の磁気抵抗効果素子薄膜は、コバルト
と銅の成長面が、それぞれ六方晶のCo(0 0 0 1 )面
および面心立方晶のCu(1 11 )面であり、Coの〈-
1 2-1 0 〉方向とCuの〈-1 1 0〉方向、およびCoの
〈1 0 -1 0〉方向とCuの〈2 2 -1〉方向が互いに平行
のエピタキシャル関係を持って成長しているか、あるい
はコバルトと銅の成長面が、いずれも面心立方晶の(1
1 1 )面であり、Coの〈-1 1 0〉方向とCuの〈-1 1
0〉方向、およびCoの〈2 2 -1〉方向とCuの〈2 2
-1〉方向が互いに平行のエピタキシャル関係を持って成
長していることを好適とする。
【0006】またその製造方法は、第1の発明について
は、10-8Torrまたはこれより低い圧力の超高真空
下で、基板温度を50℃以下にし、コバルトと銅をサフ
ァイヤ(0001)基板上に交互に積層して人工格子膜
とすることを特徴とする。また、第2の発明について
は、10-8Torrまたはこれより低い圧力の超高真空
下で、基板温度を100℃以下でサファイヤ(000
1)基板上にバッファー層を成長させ、該バッファーを
熱処理した後、基板温度を50℃以下にし、コバルトと
銅を該バッファー層上に交互に積層して人工格子膜とす
ることを特徴とする。また、第3の発明については、1
-8Torrまたはこれより低い圧力の超高真空下で、
基板温度を80℃以下で銀をエピタキシャル成長させ、
該銀バッファ―膜を熱処理した後、基板温度を50℃以
下にし、コバルトと銅を該銀バッファ―層上に交互に積
層して人工格子膜とすることを特徴とする。
【0007】
【作用】従来の技術の項で述べたCo/Cu人工格子は
スパッタ法によって作製され、その構造は多結晶膜ある
いは配向膜となっている。このために磁気抵抗曲線にヒ
ステリシスが生ずるものと考えられる。一方、エピタキ
シャル成長させたCo/Cu人工格子は、薄膜の成長方
向のみならず、薄膜面内の結晶方位がはっきり定義され
た単結晶膜であり、多結晶構造あるいは配向構造に基づ
く結晶方位のゆらぎがないので、磁壁の動きが可逆的に
なり、そのために磁気抵抗曲線のヒステリシスがなくな
ると考えられる。また六方晶のコバルト(0 0 0 1)面
あるいは面心立方晶のコバルト(1 1 1)面および面心
立方晶の銅(1 1 1 )面はいずれも最稠密面であること
から、コバルトと銅の界面は非常に平坦になっていると
考えられ、このこともヒステリシスのない磁気抵抗曲線
が得られる要因となっている。
【0008】上記のような単結晶のCo/Cu人工格子
膜の作製にあたっては、エピタキシャル成長が不可避で
ある。エピタキシャル成長には、少なくとも基板あるい
は下地バッファ―層とこの上に成長させる材料との間
に、類似の対称性と格子ミスマッチの小さいことが要求
される。以上の点からすると、基板としては、サファイ
ヤの(0 0 0 1)単結晶基板あるいはシリコンの(1 1 1
)単結晶基板が適しているサファイヤは六方晶の結晶
で、化学的・物理的に極めて安定であり、かつ高品質の
単結晶が人工的に作られ、その(0001)面は六方晶
の(0001)あるいは面心立方の(111)を成長方
向に持つエピタキシャル膜の成長用の基板に適してい
る。サファイヤの(0001)基板上にはコバルトおよ
び銅の最稠密面が成長するが、ニッケル、銅、パラジウ
ム、銀、白金、金より選ばれる1種または2種類以上か
らなる金属元素またはその合金のエピタキシャルバッフ
ァー層を用いることによって、下地バッファー層がない
場合に比べ、より平坦なCo/Cu人工格子膜が得られ
る。
【0009】エピタキシャルCo/Cu人工格子膜の成
長にあたっては、10-8Torrまたはこれより低い圧
力の超高真空下で、基板温度を50℃以下にし、コバル
トと銅を直接またはバッファー層上に交互に積層するこ
とが必要である。人工格子の成長時の真空度が悪いとエ
ピタキシャル膜にならず配向膜あるいは多結晶体の膜に
なってしまう。また基板温度を50℃よりも高くして成
長させた場合は、コバルト、銅が凝集し島状成長が生
じ、平坦な界面構造をもつ人工格子の成長が困難にな
る。
【0010】またニッケル、銅、パラジウム、銀、白
金、金より選ばれる1種または2種類以上からなる金属
元素またはその合金のエピタキシャルバッファー層の成
長にあたっては、該バッファー層上に成長させるCo/
Cu人工格子に平坦な界面構造をもたせるためには、該
バッファー層は平坦な表面をもっていることが必要であ
る。このためには、10-8Torrまたはこれより低い
圧力の超高真空下で、基板温度を100℃以下でサファ
イヤ(0 0 0 1)基板上にバッファー層を成長させ、該
バッファーを熱処理することが必須である。バッファー
層の成長時の真空度が悪いとバッファー層がエピタキシ
ャル成長せず配向膜あるいは多結晶体の膜となってしま
う。基板温度が100℃よりも高い場合には、バッファ
ー層が島状成長し、凹凸の激しい表面となってしまう。
100℃以下で成長させると結晶粒サイズの小さいエピ
タキシャル膜が得られるが、これに熱処理を加えること
によって、再結晶化が進み表面平坦性の優れた(11
1)の成長面をもつバッファー層が得られる。このエピ
タキシャルバッファー層上にやはり10-8Torrまた
はこれより低い圧力の超高真空下で、基板温度を50℃
以下にし、コバルトと銅を該バッファー層上に交互に積
層することによってエピタキシャルCo/Cu人工格子
膜を得ることができる。以上のようにして作製したサフ
ァイヤ(0 0 0 1)基板上のエピタキシャルCo/Cu
人工格子膜は、磁気抵抗の磁場依存性が直線的で、ヒス
テリシスのない磁気抵抗曲線が得られるものである。
【0011】またシリコン基板を用いる場合には、シリ
コン上に蒸着した銅はたとえ室温であってもすぐに銅が
シリコン中に拡散してしまうし、またシリコンとコバル
トもお互いに反応を起こし、コバルトシリサイドを形成
してしまう。従ってシリコン上に直接エピタキシャルC
o/Cu人工格子を作製するのは困難である。そこでシ
リコンと反応せず、かつコバルトあるいは銅とも反応を
起こさない金属のバッファ―層が必要になる。このよう
なバッファ―層としては銀が最適である。
【0012】エピタキシャルCo/Cu人工格子膜の成
長にあたっては、平坦な表面を持つ銀バッファ―層が必
要であり、そのためには、10-8Torrまたはこれよ
り低い圧力の超高真空下で、まず80℃以下の基板温度
で銀をシリコン(1 1 1 )単結晶基板上に堆積した後、
熱処理を行うことが必須である。銀の蒸着時の真空度が
悪いと銀がエピタキシャル成長せず多結晶体の膜になっ
てしまう。また基板温度を80℃よりも高くして蒸着し
た場合は、銀が島状に成長してしまい、特に膜厚が薄い
場合には連続膜とはならない。80℃以下で蒸着する
と、そのままでは表面が凸凹の連続膜となるが、蒸着後
に熱処理を加えることによって、表面平坦性の優れたエ
ピタキシャル銀(1 1 1)膜ができる。このエピタキシ
ャル銀バッファ―層上にやはり10-8Torrまたはこ
れより低い圧力の超高真空下で、50℃以下の基板温度
でコバルトと銅を交互に積層することによってエピタキ
シャルCo/Cu人工格子を得ることができる。このと
き基板温度が50℃より高いと銀の場合と同じように島
状成長が起こり、人工格子構造が規則正しくできない。
以上のようにして作製したシリコン(1 1 1)基板/銀
バッファー層上のエピタキシャルCo/Cu人工格子膜
は、磁気抵抗の飽和する磁場が小さく、ヒステリシスの
ない磁気抵抗曲線が得られる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 図1は本発明の磁気抵抗効果素子薄膜の断面図である。
図1(a)ではサファイヤ(0 0 0 1)単結晶基板1上
にエピタキシャルCo/Cu人工格子膜2が直接成長し
た構造を有し、六方晶のコバルト(0 0 0 1)面あるい
は面心立方晶のコバルト(1 1 1)面と、面心立方晶の
銅(1 1 1)面が互いに平行で、六方晶のCo<-1 2 -1
0>方向あるいは面心立方晶のCo<-1 1 0>方向とC
u<-1 10>方向、および六方晶のCo<1 0 -1 0>方
向あるいは面心立方晶のCo<2 2-1>方向とCu<2 2
-1>方向が互いに平行のエピタキシャル関係をもって
成長したエピタキシャルコバルト層3およびエピタキシ
ャル銅層4の積層構造よりなっている。
【0014】図1(b)ではサファイヤ(0 0 0 1)単
結晶基板1上に、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラ
ジウム(Pd)、銀(Ag)、白金(Pt)、金(A
u)より選ばれる1種または2種類以上からなる金属元
素またはその合金のエピタキシャルバッファー層5上
に、エピタキシャルCo/Cu人工格子膜2が成長した
構造を有し、六方晶のコバルト(0 0 0 1)面あるいは
面心立方晶のコバルト(1 11)面と、面心立方晶の銅
(1 11)面が互いに平行で、六方晶のCo<-1 2 -10>
方向あるいは面心立方晶のCo<-1 1 0>方向とCu<
-1 1 0>方向、および六方晶のCo<1 0 -1 0>方向あ
るいは面心立方晶のCo<2 2 -1>方向とCu<2 2 -1
>方向が互いに平行のエピタキシャル関係をもって成長
したエピタキシャルコバルト層3およびエピタキシャル
銅層4の積層構造よりなっている。
【0015】本発明の実施にあたっては図2に示した超
高真空蒸着装置を用いて行った。図2の蒸着装置の真空
チャンバ内にはコバルトと銅を充填した2つの電子ビー
ム蒸着源6a、6b、およびバッファー層用の金属を充
填した電子ビーム蒸着源6c、サファイヤ(0 0 0 1)
単結晶基板をマウントした基板ホルダ7、基板加熱用ヒ
ータ8、3つの電子ビーム蒸着源の蒸着速度をモニタす
るための水晶振動子膜厚計9a、9b、9c、3つの蒸
着源から出た分子線束の開閉を行うためのシャッタ10
a、10b、10c、真空ゲージ11、サファイヤ基板
上に成長したバッファー層およびコバルト層と銅層の表
面構造評価を行うための反射高速電子線回折(RHEE
D)用の電子銃12、および蛍光スクリーン13を備
え、ゲートバルブ14を通してクライオポンプ15によ
り真空排気される。超高真空を得るために、チャンバの
外周にはヒータがとりつけられ、ベーキングができるよ
うになっている。10-8Torrより圧力の低い超高真
空のもとでの蒸着は、チャンバを150℃で20時間ベ
ーキングした後行ったが、これより圧力の高い真空下で
の蒸着ではベーキングを行わなかった。磁気抵抗は、リ
ソグラフィーにより作製したパターンを用い、室温、1
0 k0eまでの磁場中で直流4端子法により測定した。端
子の取り出しはアルミニウムワイヤを超音波ボンディン
グで行った。測定電流は5mAとした。
【0016】サファイヤ(0 0 0 1)単結晶基板上に直
接形成したエピタキシャルCo/Cu人工格子膜の成長
条件について、真空度、基板温度を変えながら調べた。
人工格子のエピタキシャル関係についてはRHEEDお
よびX線回折により評価するとともに、走査型電子顕微
鏡(SEM)により表面の状態を観察した。なお用いた
コバルトと銅の母材の純度は、それぞれ99.9%、9
9.99%であった。また蒸着速度は、いずれも0.2
〜0.8オングストロ―ム/秒であった。表1には、3
0オングストロ―ムのコバルトと30オングストロ―ム
の銅を交互にそれぞれ20回積層([Co(30オング
ストローム)/Cu(30オングストローム)]×20
と記す。)させたときの結果、また表2には、[Co
(10オングストローム)/Cu(40オングストロー
ム)]×50人工格子の結果を示した。
【0017】表1および表2のエピタキシャル関係の欄
の「A」、「B」および「C」の意味は、「コバルトと
銅の成長面が、六方晶のCo(0 0 0 1)面および面心
立方晶のCu(1 1 1 )面であり、Coの〈-12 -1 0
〉方向とCuの〈1 1 0 〉方向およびCoの〈1 0 -1
0〉方向とCuの〈2 2 -1〉方向が互いに平行のエピタ
キシャル関係を持って成長している場合」を「A」と
し、「コバルトと銅の成長面が、コバルトならびに銅い
ずれもが面心立方晶の(11 1 )面であり、Coの〈-1
1 0〉方向とCuの〈-1 1 0〉方向およびCoの〈2 2 -
1〉方向とCuの〈2 2 -1〉方向が互いに平行のエピタ
キシャル関係を持って成長している場合」を「B」と
し、「多結晶または配向膜の場合」を「C」とした。各
表より、10-8Torrまたはこれより圧力の低い超高
真空下で、基板温度が50℃以下でコバルトと銅を交互
に蒸着したときにエピタキシャルCo/Cu人工格子が
できることがわかる。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】次にバッファー層上に成長させたCo/C
u人工格子膜の実施例について述べる。実験の結果、ニ
ッケル、銅、パラジウム、銀、白金、金のいずれか、あ
るいは少なくともこの中から選ばれた2種類の金属から
なる合金のエピタキシャルバッファー層としての効果に
特に大きな違いがみられなかったことから以下の実施例
では主に、ニッケルバッファー層上のCo/Cu人工格
子膜を例に説明する。
【0021】サファイヤ( 0 0 0 1 )単結晶基板上の
エピタキシャルNiバッファー膜の成長条件を調べるた
め、真空度、基板温度および熱処理条件を変えてNiバ
ッファー膜を成長させ、反射高速電子線回折(RHEE
D)、X線回折および走査型電子顕微鏡(SEM)によ
り評価した。なお用いたNi母材の純度は99.99
%、蒸着速度は1オングストロ―ム/秒、成長させたN
iの膜厚は100オングストロ―ムであった。表3に示
すように、10-8Torrまたはこれより圧力の低い超
高真空下で、基板温度が100℃以下で蒸着したとき
に、表面は多少凸凹しているものの連続の単結晶膜とな
り、さらにこの膜を熱処理することによって表面の凹凸
がなくなり平坦な単結晶膜となることがわかる。なお表
中のエピタキシャル関係の欄の「○」印は(1 1 1 )単
結晶膜であることを示し、「×」印はエピタキシャル関
係の認められない多結晶膜あるいは配向膜であることを
意味する(具体的には、RHEEDおよびX線回折の結
果より判断した。)。なお本実施例では蒸着速度を1オ
ングストロ―ム/秒としたが、0.1オングストロ―ム
/秒あるいは2オングストロ―ム/秒とした場合も同様
な結果を得た。また膜厚についても100オングストロ
―ムの場合について記したが、20オングストロ―ムあ
るいは500オングストロ―ムでも同様な結果を得た。
【0022】
【表3】
【0023】サファイヤ(0 0 0 1 )単結晶基板上に成
長させた平坦な表面を持つNi(11 1 )エピタキシャ
ル膜(膜厚100オングストローム)上のエピタキシャ
ルCo/Cu人工格子膜の成長条件について、真空度、
基板温度を変えながら調べた。人工格子のエピタキシャ
ル関係についてはRHEEDおよびX線回折により評価
するとともに、SEMにより表面の状態を観察した。な
お用いたコバルトと銅の母材の純度は、それぞれ99.
9%、99.99%であった。また蒸着速度は、いずれ
も0.2〜0.8オングストロ―ム/秒であった。表4
と表5に、[Co (30オングストローム)/Cu(30
オングストローム)]×20ならびに[Co(10オングス
トローム)/Cu(40オングストローム)]×50 人工
格子膜の結果を示した。10-8Torrまたはこれより
圧力の低い超高真空下で、基板温度が50℃以下でコバ
ルトと銅を交互に蒸着したときにエピタキシャルCo/
Cu人工格子膜ができることがわかる。表4および表5
のエピタキシャル関係の欄の「A」、「B」および
「C」の意味は、表1ならびに表2で定義したものと同
様である。
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】次に、10-8Torrまたはこれより低い
圧力の超高真空、基板温度室温の条件のもとで、直接サ
ファイヤ(0 0 0 1 )単結晶基板上に成長させたエピタ
キシャルCo/Cu人工格子およびサファイヤ(0 0 0
1 )単結晶基板上のNi、Cu、Pd、Ag、Pt、A
u、Ni50Cu50、Au50Ag50バッファ―層上に成長
させたエピタキシャルCo/Cu人工格子膜について、
室温で磁気抵抗を測定し、その結果を表6にまとめた。
バッファー層は、超高真空中で、基板温度室温で成長さ
せた後、100℃−30分間の熱処理を行った。なお比
較のため、成長条件が適切でなく多結晶膜あるいは配向
膜となったCo/Cu人工格子の結果についても示して
ある。表中、磁気抵抗比は、磁場0の時の抵抗R(0)
から磁場10 kOeの時の抵抗R(10 kOe)を差し引い
た値と磁場0の抵抗値との比:
【0027】
【数1】 {R(0)−R(10 kOe)}×100/R(0) であり、ヒステリシスの有無は、図3の磁気抵抗曲線に
おいて、(a)のように磁場掃引に対して磁気抵抗が履
歴を持つ場合を「有」とし、(b)のように履歴のない
場合を「無」とした。また磁気抵抗の直線性は、図4の
磁気抵抗曲線において、(a)のように直線的に減少す
る場合を「○」とし、(b)のように上に凸の曲線にし
たがって減少する場合を「×」とした。表6に示すよう
にエピタキシャルCo/Cu人工格子のほうが多結晶あ
るいは配向膜の人工格子に比べ、磁気抵抗にヒステリシ
スがなく、磁気抵抗が磁場に対し直線的な依存性をもっ
ていることがわかる。
【0028】
【表6】
【0029】実施例2 図5は本発明の磁気抵抗効果素子薄膜の一例の断面図で
ある。図5ではシリコンの(1 1 1 )単結晶基板51上
に銀の(1 1 1 )エピタキシャルバッファ―層52があ
り、この上に六方晶のコバルト(0 0 0 2)面あるいは
面心立方晶のコバルト(1 1 1 )面と、面心立方晶の銅
(1 1 1 )面が互いに平行で、Co〈-12 -1 0 〉方向
あるいはCo〈-1 1 0〉方向とCu〈-1 1 0〉方向、お
よびCo〈1 0 -1 0〉方向あるいはCo〈2 2 -1〉方向
とCuの〈2 2 -1〉方向が互いに平行のエピタキシャル
関係を持って成長したエピタキシャルコバルト層53お
よびエピタキシャル銅層54の積層構造よりなってい
る。
【0030】本発明の実施にあたっては、図6に示した
超高真空蒸着装置を用いて行った。図6の蒸着装置の真
空チャンバ―内には、コバルトと銅を充填した2つの電
子ビ―ム蒸着源65a,65b、および銀を充填した抵
抗加熱蒸着源(エフュ―ジョンセル)65c、シリコン
(1 1 1 )単結晶基板をマウントした基板ホルダ66、
基板加熱用ヒ―タ67、2つの電子ビ―ム蒸着源および
抵抗加熱蒸着源の蒸着速度をモニタするための水晶振動
子膜厚計68a,68b,68c、3つの蒸着源から出
た分子線束の開閉を行うためのシャッタ69a,69
b,69c、真空ゲ―ジ610、シリコン基板上に成長
した銀バッファ―層およびコバルト層と銅層の表面構造
評価を行うための反射高速電子線回折用の電子銃61
1、および蛍光スクリ―ン612を備え、ゲ―トバルブ
613を通してクライオポンプ614により真空排気さ
れる。超高真空を得るためにチャンバ―の外周にはヒ―
タが取り付けられ、ベ―キングができるようになってい
る。10-8Torrより圧力の低い超高真空のもとでの
蒸着は、チャンバ―を150℃で20時間ベ―キングし
た後行ったが、これより圧力の高い真空下での蒸着では
ベ―キングを行わなかった。磁気抵抗は、室温、1kOe
までの磁場中で直流4端子法により測定した。端子は銀
ペ―ストを用いてつけ、測定電流は5mAとした。
【0031】シリコン(1 1 1 )単結晶基板上のエピタ
キシャルAg(1 1 1 )バッファ―膜の成長条件を調べ
るため、真空度、基板温度および熱処理条件を変えて銀
薄膜を成長させ、反射高速電子線回折(RHEED)、
X線回折および走査型電子顕微鏡(SEM)により評価
した。なお用いた銀母材の純度は99.999%、蒸着
速度は1オングストロ―ム/秒、成長させた銀の膜厚は
500オングストロ―ムであった。その結果を表7に示
す。10-8Torrまたはこれより圧力の低い超高真空
下で、基板温度が80℃以下で蒸着したときに、表面は
多少凸凹しているものの連続の単結晶膜となり、さらに
この膜を熱処理することによって、表面の凹凸がなくな
り平坦な単結晶膜となることがわかる。なお表中のエピ
タキシャル関係の欄の「○」印は(1 1 1 )単結晶膜で
あることを示し、「×」印はエピタキシャル関係の認め
られない多結晶膜あるいは配向膜であることを意味する
(具体的には、RHEEDおよびX線回折の結果より判
断した。)。なお本実施例では蒸着速度を1オングスト
ロ―ム/秒としたが、0.1オングストロ―ム/秒ある
いは2オングストロ―ム/秒とした場合も同様な結果を
得た。また膜厚についても500オングストロ―ムの場
合について記したが、100オングストロ―ムあるいは
1000オングストロ―ムでも同様な結果を得た。
【0032】
【表7】
【0033】次に、シリコン(1 1 1 )上に成長させた
平坦な表面を持つ銀(1 1 1 )エピタキシャル膜上のエ
ピタキシャルCo/Cu人工格子膜の成長条件につい
て、真空度、基板温度を変えながら調べた。人工格子の
エピタキシャル関係についてはRHEEDおよびX線回
折により評価するとともに、SEMにより表面の状態を
観察した。なお用いたコバルトと銅の母材の純度は、そ
れぞれ99.9%、99.99%であった。また蒸着速
度は、いずれも0.2〜0.8オングストロ―ム/秒で
あった。表8には、30オングストロ―ムのコバルトと
30オングストロ―ムの銅を交互にそれぞれ20回積層
([Co(30)/Cu(30)]×20と記す。)さ
せたときの結果、また表9には、[Co(10)/Cu
(10)]×50人工格子の結果を示した。表8および
表9のエピタキシャル関係の欄の「A」、「B」および
「C」の意味は実施例1と同様である。各表より、10
-8Torrまたはこれより圧力の低い超高真空下で、基
板温度が50℃以下でコバルトと銅を交互に蒸着したと
きにエピタキシャルCo/Cu人工格子ができることが
わかる。
【0034】
【表8】
【0035】
【表9】
【0036】次に、10-8Torrまたはこれより低い
圧力の超高真空下で、シリコン(11 1 )上に、室温で
銀をエピタキシャル成長させ、このAg(1 1 1 )バッ
ファ―膜を300℃、30分間の熱処理をした後、基板
温度を室温に戻し、コバルトと銅をAg(1 1 1 )バッ
ファ―層上に交互に積層して作製したいくつかのエピタ
キシャル人工格子膜について室温で磁気抵抗を測定し、
その結果を表10にまとめた。なお比較のため、成長条
件が適切でなく多結晶膜あるいは配向膜となったCo/
Cu人工格子の結果についても示してある。表中、磁気
抵抗比は、磁場0の時の抵抗R(0)から磁場1 kOeの
時の抵抗R(1 kOe)を差し引いた値と磁場0の抵抗値
との比:
【0037】
【数2】 {R(0)−R(1 kOe)}×100/R(0) であり、ヒステリシスの有無は、図7の磁気抵抗曲線に
おいて、(a)のように磁場掃引に対して磁気抵抗が履
歴を持つ場合を有とし、(b)のように履歴のない場合
を無とした。なお、実際には−1 kOe〜+1 kOeの範囲
で磁場を掃引したが、図7には−600 Oe〜+600
Oeの結果のみ示してある。さらに図7の縦軸は磁場1 k
Oeを基準とした磁気抵抗比であり、磁場Hの時の抵抗値
をR(H)とすると、次式:
【0038】
【数3】 {R(H)−R(1 kOe)}×100/R(0) で与えられる。また表10の磁気抵抗の飽和磁場は、図
7(b)の破線で示したように、低磁場側ならびに高磁
場側からの外挿線の交点で定義した。表10に示すよう
に、エピタキシャルCo/Cu人工格子のほうが多結晶
あるいは配向膜の人工格子に比べ、磁気抵抗にヒステリ
シスがなく、磁気抵抗の飽和する磁場が小さいことがわ
かる。
【0039】
【表10】
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気抵抗にヒステリシスがないエピタキシャルCo/C
u人工格子による磁気抵抗効果素子薄膜を得ることがで
きる。特にサファイヤ(0 0 0 1 )単結晶基板を用いた
場合には磁場抵抗にヒステリシスがなく、磁気抵抗が磁
場に対し直線的に変化する磁気抵抗効果素子薄膜が得ら
れ、シリコン(1 1 1 )単結晶基板を用いた場合には、
磁気抵抗にヒステリシスがなく、磁気抵抗の飽和する磁
場が小さい磁気抵抗効果素子薄膜が得られる。このた
め、磁気センサ―や薄膜磁気ヘッドとして用いることが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気抵抗効果素子薄膜の一例の断面図
である。
【図2】本発明の一実施例で用いた蒸着装置の構成図で
ある。
【図3】磁気抵抗曲線の測定結果を示す図である。
【図4】磁気抵抗曲線の測定結果を示す図である。
【図5】本発明の磁気抵抗効果素子薄膜の一例の断面図
である。
【図6】本発明の一実施例で用いた蒸着装置の構成図で
ある。
【図7】磁気抵抗曲線の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 サファイヤ(0 0 0 1 )単結晶基板 2 Co/Cu人工格子膜 3 エピタキシャルコバルト層 4 エピタキシャル銅層 5 エピタキシャルバッファー層 6a、6b、6c 電子ビーム蒸着源 7 基板ホルダ 8 基板加熱用ヒータ 9a、9b、9c 膜厚計 10a、10b、10c シャッタ 11 真空ゲージ 12 反射高速電子線回折用電子銃 13 蛍光スクリーン 14 ゲートバルブ 15 クライオポンプ 51 シリコン(1 1 1 )単結晶基板 52 銀(1 1 1 )バッファー層 53 エピタキシャルコバルト層 54 エピタキシャル銅層 65a、65b、65c 蒸着源 66 基板ホルダ 67 基板加熱用ヒータ 68a、68b、68c 膜厚計 69a、69b、69c シャッタ 610 真空ゲージ 611 反射高速電子線回折用電子銃 612 蛍光スクリーン 613 ゲートバルブ 614 クライオポンプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サファイヤ(0 0 0 1)単結晶基板上
    に、コバルト(Co)と銅(Cu)が交互にエピタキシ
    ャル成長した人工格子膜が形成されてなることを特徴と
    する磁気抵抗効果素子薄膜。
  2. 【請求項2】 サファイヤ(0 0 0 1)単結晶基板上
    に、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(P
    d)、銀(Ag)、白金(Pt)および金(Au)のう
    ちの1種または2種以上からなる金属元素またはその合
    金よりなるエピタキシャルバッファー層が形成され、該
    エピタキシャルバッファー層上に、コバルト(Co)と
    銅(Cu)が交互にエピタキシャル成長した人工格子膜
    が形成されてなることを特徴とする磁気抵抗効果素子薄
    膜。
  3. 【請求項3】 エピタキシャルバッファー層の成長面
    が、面心立方格子の(111)面である請求項2記載の
    磁気抵抗効果素子薄膜。
  4. 【請求項4】 シリコン(1 1 1 )単結晶基板上にエピ
    タキシャル成長した(1 1 1 )の銀バッファ―層の上
    に、コバルト(Co)と銅(Cu)が交互にエピタキシ
    ャル成長した人工格子膜からなることを特徴とする磁気
    抵抗効果素子薄膜。
  5. 【請求項5】 コバルトと銅の成長面が、それぞれ六方
    晶のCo(0 0 01)面および面心立方晶のCu(1 1 1
    )面であり、Coの〈-1 2 -1 0 〉方向とCuの〈-1
    1 0〉方向、およびCoの〈1 0 -1 0〉方向とCuの〈2
    2 -1〉方向が互いに平行のエピタキシャル関係を持っ
    て成長している請求項1〜4のいずれかに記載の磁気抵
    抗効果素子薄膜。
  6. 【請求項6】 コバルトと銅の成長面が、いずれも面心
    立方晶の(1 1 1)面であり、Coの〈-1 1 0〉方向と
    Cuの〈-1 1 0〉方向、およびCoの〈2 2-1〉方向と
    Cuの〈2 2 -1〉方向が互いに平行のエピタキシャル関
    係を持って成長している請求項1〜4のいずれかに記載
    の磁気抵抗効果素子薄膜。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の磁気抵抗効果素子薄膜
    の製造方法であって、10-8Torrまたはこれより低
    い圧力の超高真空下で、基板温度を50℃以下にし、コ
    バルト(Co)と銅(Cu)をサファイヤ(0001)
    基板上に交互に積層して人工格子膜とすることを特徴と
    する磁気抵抗効果素子薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項2または3に記載の磁気抵抗効果
    素子薄膜の製造方法であって、10-8Torrまたはこ
    れより低い圧力の超高真空下で、基板温度を100℃以
    下でサファイヤ(0001)基板上にバッファー層を成
    長させ、該バッファーを熱処理した後、基板温度を50
    ℃以下にし、コバルト(Co)と銅(Cu)を該バッフ
    ァー層上に交互に積層して人工格子膜とすることを特徴
    とする磁気抵抗効果素子薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載の磁気抵抗効果素子薄膜
    の製造方法であって、10-8Torrまたはこれより低
    い圧力の超高真空下で、基板温度を80℃以下で銀をエ
    ピタキシャル成長させ、該銀バッファ―膜を熱処理した
    後、基板温度を50℃以下にし、コバルト(Co)と銅
    (Cu)を該銀バッファ―層上に交互に積層して人工格
    子膜とすることを特徴とする磁気抵抗効果素子薄膜の製
    造方法。
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