JPH0580396A - フイルム電動巻上げ装置 - Google Patents

フイルム電動巻上げ装置

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JPH0580396A
JPH0580396A JP3239455A JP23945591A JPH0580396A JP H0580396 A JPH0580396 A JP H0580396A JP 3239455 A JP3239455 A JP 3239455A JP 23945591 A JP23945591 A JP 23945591A JP H0580396 A JPH0580396 A JP H0580396A
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film
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Tsunemi Yoshino
Hajime Mitsui
肇 三井
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03B17/00Details of cameras or camera bodies; Accessories therefor
    • G03B17/42Interlocking between shutter operation and advance of film or change of plate or cut-film
    • G03B17/425Interlocking between shutter operation and advance of film or change of plate or cut-film motor drive cameras

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプールドライブ方式のフィルム電動巻き上
げ装置において、フィルムの引張による上記スプールか
らの取り外し作業を、フィルム切れやギヤ欠けを生じる
ことなく実現できるようにする。 【構成】 モータ1に固着される固定筒5と、ピニオン
ギヤ4を太陽とする歯数の異なる段付きギヤである遊星
ギヤ9、10と噛み合う第1内歯ギヤ8と、弾性力等に
基づく摩擦力を介して上記固定筒5と第1内歯ギヤとを
連結する略円形弾性部材7とにより形成される滑りクラ
ッチ機構が、モータ駆動力伝達構成中に配される。スプ
ール13は、上記滑りクラッチ機構を含むモータ駆動力
伝達構成を内蔵し、またその内周面には上記遊星ギヤ
9、10と噛合う第2内歯ギヤ14が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ内に装填された
フィルムの巻上げ動作を、駆動源であるモータの駆動力
が伝達されるスプールにより自動的に行ういわゆるスプ
ールドライブ方式のフィルム電動巻上げ装置に関し、特
に上記モータ含む駆動機構が上記スプール内に内蔵され
たフィルム電動巻上げ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】駆動源であるモータの駆動力をスプール
に適宜の減速機構を介して伝達し、カメラ内に装填され
たフィルムを巻上げるいわゆるスプールドライブ方式の
フィルム電動巻上げ装置は、上記モータの駆動力をスプ
ロケットに伝達して上記フィルムを巻上げるいわゆるス
プロケットドライブ方式の装置に比べて構成を簡素化で
きる利点を有することが従来より周知である。
【0003】また、上記モータの配置位置についても、
従来よりカメラ全体を小型化する必要性から、スプール
の軸空間に配置されることが周知である。
【0004】さらに、上記モータの駆動力をスプールへ
伝達する伝達構成については、上記駆動力を一度スプー
ル外へ伝達した後にスプールに伝達する構成が極めて一
般的である。しかしながら、かかる構成は、実際に上記
駆動力を伝達する伝達部材のカメラ内への配置に大きな
注意を払わなければならない煩わしさを有し、近年にお
いては、上記駆働力をスプール外へ伝達することなく上
記スプールに伝達する構成、すなわちスプール内に上記
駆動力の伝達構成を全て内蔵せしめる構成が提案されて
いる。
【0005】例えば特開平2ー22635号公報には、
スプール内にモータと共に内蔵される小型減速機構に1
〜4個の遊星歯車機構を用い、この遊星歯車機構の出力
段の回転内歯歯車と上記スプールを一体化させたことを
特徴とするフィルム巻上げ装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、内蔵し
ているモータの駆動力を外部に伝達することなく減速機
構を介してスプールに伝達し、フィルムを自動的に給送
するスプールドライブ方式のフィルム電動巻上げ装置は
周知である。
【0007】しかしながら、上記従来のフィルム電動巻
上げ装置は、駆動源であるモータとスプールとの間のフ
ィルム巻上げ用の機械的な連結関係の解除についてみて
みると、例えばフィルムを最終駒まで巻上げた場合や撮
影者が巻戻しを行おうとしたいわゆるフィルム巻戻し動
作を行う必要のある場合、すなわち、極めて一般的な使
用形態において正常と考えられる巻戻し動作時だけしか
解除されない構成であり、このため、以下のような不都
合を生じる恐れを有していた。
【0008】例えば、撮影途中において、それまで撮影
したフィルムのみを取り出し、残りは継続して使用した
いような場合、通常暗室内でカメラの裏蓋を開放し、上
記撮影済のフィルムをスプールから取り外して切取る作
業が行われることになる。
【0009】ところが、かかる作業は、未露光フィルム
が残存している状態でカメラの裏蓋を開放しての作業で
あり、カメラの通常の使用形態における極めて一般的な
巻戻し動作必要時とは考えられず、すなわち通常の使用
形態における正常なフィルム巻戻し時ではないと考えら
れている。
【0010】したがって、上記のような場合、モータと
スプールとの機械的な連結関係が解除されることはな
く、具体的にはモータの出力軸に設けられたピニオン歯
車から内歯歯車までの間の伝達歯車が噛み合い結合した
ままであり、上記フィルムの上記スプールからの取外し
作業は、上記連結関係に逆らっての作業、すなわちフィ
ルムの巻上げ時に減速機構として機能していた機構が逆
に加速機構として機能する状態での作業となる。よっ
て、上記スプールを回転させるには極めて大きな回転駆
動力が必要となり、ともすればフィルム切れや上記連結
関係を実現している伝達歯車列の歯車の歯を欠いてしま
う不都合を生じる恐れを有していた。
【0011】また、カメラの裏蓋を開放してのフィルム
を取り外す作業は、例えばカメラの製造時におけるテス
トフィルムを使用しての検査作業時にも発生する可能性
があり、発生した場合、同様に上述のような不都合を生
じる恐れがある。
【0012】本発明は上記のような点を考慮してなした
もので、フィルム切れやギヤの歯が欠けることなくフィ
ルムを必要時点においてスプールから取り外すことがで
きるフィルム電動巻上げ装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によるフィルム電
動巻上げ装置は、カメラ本体に回転自在に配置されてい
る中空円筒形状のスプールと、上記スプールの内部に配
設され、かつ上記カメラ本体に固着されているモータ
と、上記モータの出力軸に固着されているピニオンギヤ
と、上記ピニオンギヤを太陽ギヤとする少なくとも1個
の遊星ギヤと、上記遊星ギヤと噛み合う第1内歯ギヤ
と、上記スプールの内周面に形成され、上記遊星ギヤと
噛み合う第2内歯ギヤと、上記第1内歯ギヤを所定の摩
擦力を介して上記モータに取り付けると共に、上記摩擦
力以上の回転トルクが上記第1内歯ギヤに印加された
時、上記第1内歯ギヤを上記モータに対して回転させる
滑りクラッチ機構とを備えて構成される。
【0014】
【作用】本発明によるフィルム電動巻上げ装置は上記の
ように構成されることから、例えば、フィルムをスプー
ルから取り外すために上記フィルムを引張し、上記スプ
ールに上記引張作業による回転トルクが印加された場
合、その回転トルクは、第2内歯ギヤ、遊星ギヤを介し
て滑りクラッチ機構と連結された第1内歯ギヤに伝達さ
れることになる。
【0015】このため、上記第1内歯ギヤに伝達される
上記回転トルクが、上記滑りクラッチ機構によって設定
される摩擦力以上になると、上記第1内歯ギヤはカメラ
本体に固着されたモータに対して回転することになり、
フィルムあるいは第1内歯ギヤ等に上記摩擦力以上のト
ルクが印加されることはなくなる。
【0016】換言すれば、本発明のフィルム電動巻上げ
装置においては、スプールとカメラ本体との間に介在さ
せた滑りクラッチ機構によって設定される摩擦力を、フ
ィルム切れやギヤ欠けを生じる力を考慮して設定、例え
ば上記ギヤ欠け等を生じる力より小さい力に設定するこ
とにより、第1内歯ギヤは、上述のような引張作業時に
伝達される回転トルクが上記ギヤ欠け等を生じる力にな
る前に回転し、同時にスプールも回転することになる。
【0017】よって、上記フィルムの取り外し作業は、
スプールに印加される回転トルクが上記ギヤ欠け等を生
じる力に近づいた状態で第1内歯ギヤおよびスプールが
回転せしめられて実現される作業となり、すなわちフィ
ルム巻上げ時に減速機構として機能していた機構が加速
機構として完全には機能しない状態での作業となり、こ
の結果、上記ギヤ欠け等を生じる力がフィルムあるいは
伝達ギヤ列に供給されることはなく、フィルム切れや伝
達ギヤ列のギヤ欠けという不都合を生じる恐れもなくな
る。
【0018】
【実施例】図1は本発明によるフィルム電動巻上げ装置
の一実施例を示す要部分解斜視図であり、図2は上記一
実施例を組み立てた状態の拡大断面図である。
【0019】図1、図2に示したように、本発明による
フィルム電動巻上げ装置は、モータ1の本体1aがネジ
3によって固定台2に取り付けられ、さらにこの固定台
2がネジ16でカメラ本体15に固着されている。
【0020】固定台2の中央部には、モータ1に給電す
るための給電線1cが通る穴2aが設けられ、また、上
記カメラ本体15の挿通孔15aに嵌挿されると共に上
記モータ1が固着される突出部分2bは後述するスプー
ル13の回転軸として作用する。
【0021】モータ1の出力軸1bには、上記モータ1
の駆動力を取り出すピニオンギヤ4が取り付けられ、さ
らに本体1aの上記出力軸1bが設けられた側には、後
述する第1内歯ギヤ8等を収納する収納部5aおよび後
述する略円形弾性部材7の回転止め突出部7bと係合す
る溝部5bを備えた固定筒5がネジ6によって固着され
ている。なお、固定筒5の中央部には、ピニオンギヤ4
等が通過する穴5cが形成されている。
【0022】略円形弾性部材7は、定常状態において後
述の第1内歯ギヤ8に設けられた段部8bの外周径より
も小さい直径を有する径部7aと回転止め突出部7bを
有し、上記段部8bの外周部を上記径部7aにて挟み込
むことにより上記第1内歯ギヤ8に装着される。
【0023】第1内歯ギヤ8は、その内周面にギヤ8a
が、その外周部に上記略円形弾性部材7の径部7aにて
挟み込まれる段部8bがそれぞれ形成され、さらにその
中央部には、ピニオンギヤ4等が通過する穴8cが形成
されている。なお、略円形弾性部材7および第1内歯ギ
ヤ8は、径部7aが段部8bを挟み込んだ状態で固定筒
5の収納部5aに収納され、この時溝部5bと回転止め
突出部7bとは互いに当接できる位置関係に配されるこ
とになる。
【0024】なお、後述する動作説明からも明らかにな
るが、上記固定筒5および第1内歯ギヤ8の段部8bを
挟み込む径部7aを有する略円形弾性部材7が滑りクラ
ッチ機構を構成することになる。
【0025】2個の遊星ギヤ9、10は、軸板11の回
転軸11a、11bの夫々に回転自在に取り付けられる
と共に上記軸板11と上記回転軸11a、11bの先端
部に例えばかしめにより取り付けられる軸受板12とに
よって支持されている。
【0026】遊星ギヤ9、10は、夫々、ピニオンギヤ
4および第1内歯ギヤ8のギヤ8aと噛み合う第1ギヤ
部9a、10aと、後述する第2内歯ギヤ14と噛み合
うと共に上記第1ギヤ部9a、10aとは歯数の異なる
第2ギヤ部9b、10bとを有している。
【0027】スプール13は、中空円筒形状に形成さ
れ、モータ1や、固定筒5、第1内歯ギヤ8、遊星ギヤ
9、10などを収納する収納部13aを有し、さらにそ
の内周面の一部には、遊星ギヤ9、10の第2ギヤ部9
b、10bと噛み合う第2内歯ギヤ14が形成されてい
る。
【0028】スプール13の一方の端部には、カメラ本
体15の挿通孔15bに嵌挿される突出部13bが形成
され、また他方の端部は、図2からも明らかなように固
定台2の突出部分2bに嵌挿され、かかる構成により上
記スプール13は上記突出部分2bを回転軸として上記
カメラ本体15に回転自在に配置される。
【0029】以下、上記のような構成からなる本発明に
よるフィルム電動巻上げ装置の一実施例の動作について
詳述する。
【0030】電源部(図示せず)から給電線1cを通し
てモータ1に給電し、モータ1を動作させると、モータ
1は、その本体1aが固定台2を介してカメラ本体15
に固着されていて回転できないことから、その出力軸1
bが回転し、よってこの出力軸1bに取り付けられてい
るピニオンギヤ4が回転してモータ1の回転駆動力を出
力することになる。
【0031】ピニオンギヤ4は、遊星ギヤ9、10の夫
々の第1ギヤ部9a、10aと噛み合っており、よって
上記回転駆動力は上記遊星ギヤ9、10に伝達され、さ
らに上記第1ギヤ部9a、10aと噛み合っているギヤ
8aおよび第2ギヤ部9b、10bと噛み合っている第
2内歯ギヤ14を介して第1内歯ギヤ8およびスプール
13に伝達されることになる。
【0032】第1内歯ギヤ8は、図1、図2に示した実
施例における固定筒5、略円形弾性部材7および第1内
歯ギヤ8の関係を示した要部拡大略平面図である図3か
らも明らかなように、段部8bに装着される略円形弾性
部材7と共に固定筒5の収納部5aに収納され、さらに
この時上記略円形弾性部材7の回転止め突出部7bと固
定筒5の溝部5bとは互いに当接できる位置関係になる
ように配される。
【0033】したがって、今、上述したように第1内歯
ギヤ8にピニオンギヤ4および遊星ギヤ9、10を介し
て矢印A方向の回転駆動力が伝達されると、上記第1内
歯ギヤ8は装着されている略円形弾性部材7と共に回転
し、よって回転止め突出部7bの一端7baと溝部5b
の一端5baとが当接することになる。
【0034】この時、第1内歯ギヤ8には、略円形弾性
部材7の径部7aの弾性力による段部8bの挟み込み力
と、上記当接により発生せしめられる締付け力との和に
よって決定されるいわゆる摩擦力が働くことになる。
【0035】ここで、上記伝達された回転駆動力が、上
記摩擦力よりも小さければ、さらに詳細に述べれば上記
摩擦力とスプール13によるフィルムのパトローネから
の引き出しに必要となるいわゆる引き出しトルクとの和
の力よりも小さければ、上記回転止め突出部7bの一端
7baと溝部5bの一端5baとの当接動作は、上記第
1内歯ギヤ8の回転防止動作となり、かかる場合第1内
歯ギヤ8は回転することはない。
【0036】加えて、上記回転駆動力が上記引き出しト
ルク自体よりも大きければ、遊星ギヤ9、10は、それ
自体が軸板11の回転軸11a、11bを中心として回
転しながら第1内歯ギヤ8の内周を軸板11および軸受
板12と共に回転することに、すなわち、上記遊星ギヤ
9、10はピニオンギヤ4を太陽ギヤとしてその周囲を
自転しながら公転することになり、かかる動作により、
上記第1ギヤ部9a、10aとは歯数が異なる第2ギヤ
部9b、10bを介して、上記第1、第2ギヤ部の歯数
の差に基づいた回転駆動力が第2内歯ギヤ14に伝達、
供給されることになる。
【0037】この結果、上記第2内歯ギヤ14の形成さ
れているスプール13が上記歯数の差に基づく回転駆動
力に基づいて、すなわち管理された状態で回転すること
になり、上記スプール13の回転動作をフィルムの巻上
げ動作に利用できることになる。
【0038】以上述べたように、図1、図2に示した本
発明によるフィルム電動巻上げ装置は、モータ1より第
1内歯ギヤ8に伝達される回転駆動力を、段部8bに対
する略円形弾性部材7の弾性力による挟み込み力と回転
止め突出部7bと溝部5bとの当接により発生せしめら
れる締付け力との和によって決定される摩擦力とパトロ
ーネからフィルムを引き出す場合に必要となる引き出し
トルクとの和よりも小さく、また上記引き出しトルク自
体よりは大きくなるように設定することにより、従来装
置と同様のフィルムの巻上げ機能を実現できる。
【0039】次に、スプール13にある程度フィルムが
巻上げられた状態でこのフィルムを引張し、スプール1
3から取り外す作業を行う場合について考えてみる。
【0040】かかる場合、図示した構成に対して印加さ
れる外力は、フィルムを引張することによりスプール1
3に印加される力であり、この力は、前述したフィルム
巻上げ時とは逆の伝達経路で各部材に、すなわち第2内
歯ギヤ14より遊星ギヤ9、10、第1内歯ギヤ8、略
円形弾性部材7等からなる滑りクラッチ機構、ピニオン
ギヤ4等に伝達されることになる。
【0041】今、フィルムを引張することによってスプ
ール13より第1内歯ギヤ8に図3中に矢印Bで示した
前述した場合とは逆方向の力が印加されると、第1内歯
ギヤ8は装着されている略円形弾性部材7と共に上記B
方向に回転し、よって回転止め突出部7bの一端7bb
と溝部5bの一端5bbとが当接することになる。
【0042】このとき、先の場合同様、第1内歯ギヤ8
には、略円形弾性部材7の径部7aの弾性力による段部
8bの挟み込み力と、上記当接により発生せしめられる
締付け力との和によって決定されるいわゆる摩擦力が働
くことになる。
【0043】したがって、上記スプール13より遊星ギ
ヤ9、10を介して加速され、第1内歯ギヤ8に伝達さ
れる力が、略円形弾性部材7等からなる滑りクラッチ機
構によって設定される上記摩擦力より小さい場合は、図
示した構成は何等変化せず、上述した第2内歯ギヤ1
4、遊星ギヤ9、10等が回転することはない。
【0044】第2内歯ギヤ14が回転しないということ
はスプール13も回転せず、フィルムを取り外せないこ
とは明らかであり、かかる場合、さらにフィルム引張力
を増大して上記スプール13に印加する力を大きくする
必要がある。
【0045】上記スプール13に印加される力が増大さ
れ第1内歯ギヤ8に伝達される力が上記摩擦力よりも大
きくなると、滑りクラッチ機構が動作し、第1内歯ギヤ
8が上記摩擦力に逆らい回転し始めることになる。
【0046】第1内歯ギヤ8が回転し始めるということ
は、この第1内歯ギヤ8と噛み合っている遊星ギヤ9、
10およびこの遊星ギヤ9、10と噛み合っている第2
内歯ギヤ14も回転していることに他ならず、もちろん
スプール13も回転することになり、この時点よりフィ
ルムの取り外し作業が開始できる。
【0047】ここで、上記のような状態における遊星ギ
ヤ9、10、スプール13の回転状態についてみてみる
と、遊星ギヤ9、10は、第1内歯ギヤ8が回転を開始
して固定状態ではないことから軸板11の回転軸11
a、11bを中心としての自身の回転動作を行うことが
できない。
【0048】したがって、遊星ギヤ9、10は、ピニオ
ンギヤ4および第2内歯ギヤ14との噛み合い状態を変
化させることなく、すなわち自転することなく上記第1
内歯ギヤ8、軸板11、軸受板12、第2内歯ギヤ14
が形成されたスプール13、ピニオンギヤ4と共に回転
することになる。
【0049】換言すると、図1、図2に示した構成にお
ける第2内歯ギヤ14が形成されたスプール13、遊星
ギヤ9、10、軸板11、軸受板12、ピニオンギヤ4
および第1内歯ギヤ8が連動して一体的に回転すること
になる。
【0050】したがって、略円形弾性部材7等からなる
滑りクラッチ機構によって設定され、第1内歯ギヤ8を
モータ1に取り付ける摩擦力をフィルム切れやギヤ欠け
を生じる力を考慮して設定、例えば上記ギヤ欠け等を生
じる力より小さい力に設定することにより、上記第1内
歯ギヤ8に伝達される回転トルクが上記ギヤ欠け等を生
じる力になる前に上記第1内歯ギヤ8の回転を開始させ
ることができる。
【0051】換言すれば、滑りクラッチ機構によって設
定される摩擦力をギヤ欠け等を生じる力より小さい力に
設定することにより、スプール13に印加される回転ト
ルクが上記ギヤ欠け等を生じる力に到達する前に第1内
歯ギヤ8およびスプール13を回転させられることにな
り、この結果、上述したようなフィルムの引張動作によ
る取外し動作時にフィルムや伝達ギヤ列にギヤ欠け等を
生じる力が供給されることはなくなる。
【0052】図4は、図1、2に示した実施例において
図番7および図番8で説明した略円形弾性部材および第
1内歯ギヤの他の実施例を使用した本発明によるフィル
ム電動巻上げ装置の他の実施例を示す要部拡大略平面図
である。
【0053】図4からも明らかなように、本実施例にお
ける略円形弾性部材7Aは、径部7Aaと回転止め突出
部7Abとを連接する屈曲部を内方へ屈曲した山形屈曲
部17にて形成しており、また、第1内歯ギヤ8Aは、
上記山形屈曲部17と係合する係合凹部18を段部8A
bの外周部に設けている。
【0054】図4に示した実施例は、上記のような構成
により、第1内歯ギヤ8Aが回転し、回転止め突出部7
Abが溝部5bと当接した時における略円形弾性部材7
Aによる第1内歯ギヤ8Aの段部8Abの外周部に対す
る締付け力を増大することができる。
【0055】すなわち、上記締付け力と径部7Aaによ
る挟み込み力にて設定される摩擦力を大きくできること
になリ、一方、上述した山形屈曲部17および係合凹部
18の形状を適宜設定することにより、上記摩擦力の大
きさを制御できることも詳述するまでもない。
【0056】
【発明の効果】本発明によるフィルム電動巻上げ装置
は、駆動源であるモータと駆動対象であるスプールとの
駆動力伝達経路に滑りクラッチを介在させていることか
ら、フィルムをスプールから取外す場合、上記フィルム
を引張することにより上記スプールに供給される外力が
上記滑りクラッチにより設定されている摩擦力以上にな
ると、上記滑りクラッチの動作により上記スプールが回
転することになり、よって、上記摩擦力をギヤ欠け等を
生じる力より小さく設定しておくことにより上記フィル
ムあるいは上記伝達経路を構成するギヤに上記ギヤ欠け
等を生じる力以上の力が印加されることを阻止できるこ
とになる。
【0057】この結果、フィルムのスプールからの取り
外し作業時にフィルム切れや伝達ギヤ列の歯の欠損を生
じる不都合を防止できることになる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフィルム電動巻上げ装置の一実施
例を示す要部分解斜視図
【図2】図1に示した一実施例を組み立てた状態の拡大
断面図
【図3】図1に示した一実施例の要部拡大略平面図
【図4】本発明によるフィルム電動巻上げ装置の他の実
施例を示す要部拡大略平面図
【符号の説明】
1 モータ 2 固定台 3 ネジ 4 ピニオンギヤ 5 固定筒 6 ネジ 7 略円形弾性部材 8 第1内歯ギヤ 9 遊星ギヤ 10 遊星ギヤ 11 軸板 12 軸受板 13 スプール 14 第2内歯ギヤ 15 カメラ本体 16 ネジ 17 山形屈曲部 18 係合凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラ本体に回転自在に配置されている中
    空円筒形状のスプールと、前記スプールの内部に配設さ
    れ、かつ前記カメラ本体に固着されているモータと、前
    記モータの出力軸に固着されているピニオンギヤと、前
    記ピニオンギヤを太陽ギヤとする少なくとも1個の遊星
    ギヤと、前記遊星ギヤと噛み合う第1内歯ギヤと、前記
    スプールの内周面に形成され、前記遊星ギヤと噛み合う
    第2内歯ギヤと、前記第1内歯ギヤを所定の摩擦力を介
    して前記モータに取り付けると共に、前記摩擦力以上の
    回転トルクが前記第1内歯ギヤに印加された時、前記第
    1内歯ギヤを前記モータに対して回転させる滑りクラッ
    チ機構とを備えてなるフィルム電動巻上げ装置。
  2. 【請求項2】滑りクラッチ機構は、定常状態で第1内歯
    ギヤの外周よりも小さい直径を有する径部と該径部より
    屈曲して外方へ突出せしめられた回転止め突出部を有
    し、前記第1内歯ギヤの外周部を前記径部にて挟み込む
    略円形弾性部材と、前記モータに固着されると共に前記
    略円形弾性部材が前記外周部を挟み込んだ状態の前記第
    1内歯ギヤを収納する収納部および前記回転止め突出部
    と係合する溝部を備えた固定筒とからなる請求項1記載
    のフィルム電動巻上げ装置。
  3. 【請求項3】略円形弾性部材は、定常状態で第1内歯ギ
    ヤの外周よりも小さい直径を有する径部と、該径部より
    内方へ屈曲した後外方へ屈曲されることにより形成され
    た山形屈曲部を介して前記径部と連接され、前記径部の
    外方へ突出せしめられる回転止め突出部とを備え、第1
    内歯ギヤは、外周部に前記山形屈曲部と係合する係合凹
    部を形成してなる請求項2記載のフィルム電動巻上げ装
    置。
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