JPH0578541A - ポリ酢酸ビニル系エマルジヨン組成物 - Google Patents

ポリ酢酸ビニル系エマルジヨン組成物

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JPH0578541A
JPH0578541A JP24161391A JP24161391A JPH0578541A JP H0578541 A JPH0578541 A JP H0578541A JP 24161391 A JP24161391 A JP 24161391A JP 24161391 A JP24161391 A JP 24161391A JP H0578541 A JPH0578541 A JP H0578541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emulsion
acetate emulsion
vinyl acetate
polyvinyl acetate
emulsion composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP24161391A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Oishi
正之 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実用的で、低温造膜性、低温流動性があり、
異物または未反応モノマー分の少ないポリ酢酸ビニル系
エマルジョン組成物を提供することを目的としている。 【構成】 イソブチレンと無水マレイン酸との共重合
体、またはその誘導体と、ポリビニルアルコールとを保
護コロイドとし、過酸化物を重合開始剤として酢酸ビニ
ルモノマーを乳化重合したポリ酢酸ビニル系エマルジョ
ン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木工用、紙管用などに
適したポリ酢酸ビニル系エマルジョンの接着剤組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリ酢酸ビニル系エマルジョ
ンの接着剤組成物としては、例えば、特公昭51−20
213号公報に示すようなものが知られている。
【0003】すなわち、この接着剤組成物は、イソブチ
レンと無水マレイン酸との共重合体を塩基性物質で水溶
化して保護コロイドとし、過硫酸塩を重合開始剤として
酢酸ビニルモノマーを乳化重合したポリ酢酸ビニル系エ
マルジョンである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の接
着剤組成物の場合、イソブチレンと無水マレイン酸との
共重合体を塩基性物質で水溶化して保護コロイドとして
いるため、中和作業が煩雑であり、中和度が適正範囲を
外れると重合が困難である。その結果、重合時に生成し
た異物および未反応モノマー分が多く実用的でない。ま
た、この異物および未反応モノマー分が、使用時に異臭
の原因となるといった不都合を生じる。
【0005】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
で、実用的で、低温造膜性、低温流動性があり、異物お
よび未反応モノマー分の少ないポリ酢酸ビニル系エマル
ジョン組成物を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のポリ酢酸ビニル
系エマルジョン組成物は、イソブチレンと無水マレイン
酸との共重合体、またはその誘導体と、ポリビニルアル
コールとを保護コロイドとし、過酸化物を重合開始剤と
して酢酸ビニルモノマーまたは酢酸ビニルモノマーおよ
び酢酸ビニルモノマーと共重合可能な他のビニルモノマ
ーを乳化重合したものである。
【0007】本発明の酢酸ビニル系エマルジョン組成物
には、必要に応じて充填剤や顔料など従来公知の添加剤
を配合することができる。充填剤としては炭酸カルシウ
ム、クレー、カオリン、タルク等が挙げられ、顔料とし
ては酸化チタン、ベンガラ等の水性分散無機顔料が例示
される。
【0008】本発明によるポリ酢酸ビニル系エマルジョ
ン組成物は、木工用、紙用などの接着剤として有用であ
る。特に、保護コロイドとしてイソブチレンと無水マレ
イン酸との共重合体またはその誘導体と少量のポリビニ
ルアルコールを併用しているため、造膜温度が低く、可
塑剤を使用しなくても低温造膜性に優れる。従って、可
塑剤添加による皮膜弾性率の低下がなく、皮膜強度が要
求される紙管用途に特に有用である。
【0009】
【作用】本発明のポリ酢酸ビニル系エマルジョン組成物
によると、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合
体、またはその誘導体と、ポリビニルアルコールとを保
護コロイドとしているので、重合が効率良く行われるこ
ととなる。また、過酸化物を重合開始剤としているの
で、重合速度が遅く重合熱が少ない状態であっても重合
が確実に行われることとなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る実施例と、この比較対象
となる比較例とを挙げ、本発明について優れている所以
を明らかにする。
【0011】
【実施例1〜3】イソブチレンと無水マレイン酸との共
重合体(クラレ社製イソバン304)とポリビニルアル
コール(日本合成社製PVA GL−03)とを水に分
散させ、過酸化水素を重合開始剤として酢酸ビニルモノ
マーを乳化重合して酢酸ビニルエマルジョンを得た。ま
た、得られたエマルジョンの各種物性を下記の方法にて
測定した。各実施例の配合および物性を表1に示す。
【0012】粘度 BH型回転粘度計により、30℃における10rpm時
の粘度を測定した。
【0013】未反応モノマー分 JIS K 6828に準じて測定した。
【0014】生成異物 エマルジョン100gを約2倍容量の水で充分に分散希
釈した後、100メッシュの金網で異物を濾別し、さら
に水で充分に洗浄したものを乾燥して秤量した。
【0015】皮膜弾性率 表面平滑なポリエチレン板上に、乾燥後の膜厚が約0.
5mmとなるようにエマルジョンを流延し、20℃×65
%RHで1週間乾燥した皮膜を、ダンベル型に打ち抜き
供試試料とする。この試料についてインストロン試験機
にて引張速度10mm/分で測定した。
【0016】最低造膜温度(MFT) 日理商事社製の造膜試験装置によって測定した。
【0017】
【比較例1】過硫酸アンモニウムを重合開始剤とした以
外は、上記実施例と同様にして酢酸ビニルエマルジョン
を得た。また、得られたエマルジョンの各種物性につい
ても上記実施例と同様に測定した。各比較例の配合およ
び物性を表1に示す。
【0018】
【比較例2、3】ポリビニルアルコールを使用しない以
外は、上記実施例と同様にして酢酸ビニルエマルジョン
を得た。また、得られたエマルジョンの各種物性につい
ても上記実施例と同様に測定した。各比較例の配合およ
び物性を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【実験例1】B級紙管原紙(岡山製紙社製)を使用し、
内径79mm、外径109mm、長さ150mm、重ね合わせ
数19プライの紙管を製造した。各原紙の接着には、表
2に示すように、本発明に係る実施例1および実施例2
の接着剤と、この比較対象となる接着剤としてエスダイ
ン5200(酢酸ビニルエマルジョン 固形分50%M
FT0℃ 皮膜弾性率500kg/cm 2 積水化学社製)
を用いた。そして、得られた紙管の偏平耐圧強度を測定
した。結果を表2に示す。
【0021】ただし、偏平耐圧強度の測定は、製造後1
週間養生した紙管を20℃×65%RHで1日放置して
試料とし、この試料をインストロン試験機にて圧縮速度
20mm/分で測定した。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、重
合を効率良く、確実に行うことができるので、異物およ
び未反応モノマーの少ない実用的な接着剤が得られる。
さらに、本発明による保護コロイドを用いると、流動
性、造膜性が良く、優れた皮膜強度が得られることとな
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 35/00 LHS 7921−4J C09J 129/04 JCU 6904−4J 131/04 JCY 6904−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソブチレンと無水マレイン酸との共重
    合体、またはその誘導体と、ポリビニルアルコールとを
    保護コロイドとし、過酸化物を重合開始剤として酢酸ビ
    ニルモノマーを乳化重合したポリ酢酸ビニル系エマルジ
    ョン組成物。
JP24161391A 1991-09-20 1991-09-20 ポリ酢酸ビニル系エマルジヨン組成物 Pending JPH0578541A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6383049A (ja) * 1986-09-29 1988-04-13 T Hasegawa Co Ltd 〔2s*,3r*〕−2−(2z−ペンテニル)−3−アルコキシカルボニルメチル−シクロペンタノンの製法
EP0672500A2 (en) * 1994-03-14 1995-09-20 Aicello Chemical Co. Ltd. Polymeric mask for sandblasting and method for its use
EP0702057A2 (de) 1994-09-02 1996-03-20 Hoechst Aktiengesellschaft Heterogene Polyvinylester-Dispersionen und - Pulver
US20180057440A1 (en) * 2015-03-13 2018-03-01 L'oreal Method for synthesizing novel compounds derived from 3-hydroxy-cyclopentyl acetic acid

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EP0672500A3 (en) * 1994-03-14 1996-05-29 Aicello Chemical Co Polymeric sandblasting mask and process for using it.
EP0702057A2 (de) 1994-09-02 1996-03-20 Hoechst Aktiengesellschaft Heterogene Polyvinylester-Dispersionen und - Pulver
EP0702057A3 (de) * 1994-09-02 1998-02-04 Clariant GmbH Heterogene Polyvinylester-Dispersionen und - Pulver
US20180057440A1 (en) * 2015-03-13 2018-03-01 L'oreal Method for synthesizing novel compounds derived from 3-hydroxy-cyclopentyl acetic acid
US10654788B2 (en) * 2015-03-13 2020-05-19 L'oreal Method for synthesizing novel compounds derived from 3-hydroxy-cyclopentyl acetic acid

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