JPH0576487A - 電子内視鏡装置 - Google Patents

電子内視鏡装置

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JPH0576487A
JPH0576487A JP3241952A JP24195291A JPH0576487A JP H0576487 A JPH0576487 A JP H0576487A JP 3241952 A JP3241952 A JP 3241952A JP 24195291 A JP24195291 A JP 24195291A JP H0576487 A JPH0576487 A JP H0576487A
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JP
Japan
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image
subject
dimensional
signal
dimensional information
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Withdrawn
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JP3241952A
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English (en)
Inventor
Kenji Kimura
健次 木村
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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Publication of JPH0576487A publication Critical patent/JPH0576487A/ja
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  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Endoscopes (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 3次元情報を定量的にかつリアルタイムで検
出し、被写体の正確な情報を得て診断観察の能率および
精度を向上させる。 【構成】 電子内視鏡先端部に設けられた2つの撮像素
子により被写体を撮像し、得られた映像信号L17,R
18を各々ラインメモリ35,36に記憶する。記憶さ
れた映像信号は、CCD可変遅延回路41、1H遅延回
路42でそれぞれ異なった時間軸で遅延され、差検出回
路43,一致検出器53によって一致成分が検出されて
映像信号L17,R18間の視差による位相差が検出さ
れる。検出された位相差、即ち被写体の3次元情報は、
混合器61で複合同期信号62が付加され、観察モニタ
64に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の撮像手段からの
撮像映像信号より視差映像信号を得て被写体の3次元情
報を得る電子内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】体腔内などに細長な挿入部を挿入するこ
とによって、体腔内の深部などを観察したり、必要に応
じて処置具を用いることにより、治療処置なども行うこ
とのできる内視鏡が医療分野において広く用いられるよ
うになった。
【0003】内視鏡により、体腔内等を観察する場合に
おいて、診断、治療などを行う際に対象部位までの距離
や対象物の大きさなどを知ることが近年では必要となっ
てきている。特に、生体腔内の診断、治療を行う場合に
は、病変部位の大きさを正確に知りたいという医学上の
要求が強く、被写体の3次元情報を得る必要性が高まっ
ている。
【0004】対象部位までの距離や対象物の大きさなど
を測定する装置としては、特開昭62−73223号公
報や本出願人が特願平1−34229号において提案し
ている測定用の光を対象物に照射するものが挙げられ
る。これらの装置では、測定光を用いることによって対
象物の位置関係、即ち距離、大きさを求めることができ
る。
【0005】従来の電子内視鏡装置では、2次元の画像
情報しか得られないため、診断、治療を行う上での能率
や精度に制約を受けていた。
【0006】そこで、映像信号のフィールド周期毎に視
差を持つ画像をモニタ上に出画させて立体的な3次元情
報を得る内視鏡装置が提案されている。この装置では、
モニタ上の視差を持つ画像をを専用眼鏡で左右切り換え
て観察することにより3次元映像を得るようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来の3次元内視鏡装置では、映像信号のフィールド周
期毎に視差を持つ画像を表示させ、これを専用眼鏡で左
右切り換えて観察することにより3次元映像を得てお
り、この方式では、観察側の立体感に対する個人差が多
く、また、眼鏡が煩わしくて逆に診断機能を妨げる結果
となっている。
【0008】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、3次元情報を定量的にかつリアルタイムで提供
することができ、診断機能を妨げることなく被写体の正
確な情報を得て、診断観察の能率および精度を向上させ
ることが可能な電子内視鏡装置を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による電子内視鏡
装置は、内視鏡先端部に複数個の撮像素子を具備して被
写体に対する視差映像信号を得る視差映像信号生成手段
と、前記視差映像信号間の相対位相差から被写体の3次
元情報を演算検出する3次元情報演算検出手段と、前記
3次元情報演算検出手段により得られた3次元情報を表
示する3次元情報表示手段とを備えたものである。
【0010】
【作用】視差映像信号生成手段は、内視鏡先端部に設け
られた複数個の撮像素子より被写体を撮像して被写体に
対する視差映像信号を得る。そして、3次元情報演算検
出手段によって前記視差映像信号間の相対位相差から被
写体の3次元情報を演算検出し、3次元情報表示手段に
より前記得られた3次元情報を表示する。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図18は本発明の第1実施例に係り、
図1は電子内視鏡装置の3次元信号生成部の構成を示す
ブロック図、図2は電子内視鏡装置の映像信号生成部の
構成を示すブロック図、図3は撮像素子と被写体との光
学的配置を示す説明図、図4は2つの映像信号をモニタ
に表示する際の構成を示す説明図、図5は図3における
各被写体を図4の構成で観察した場合のモニタ表示を示
す説明図、図6は図5のモニタ表示の映像信号を垂直レ
ート時間軸で示した説明図、図7は図6の映像信号を水
平レート時間軸で示した波形及びラインメモリの書き込
み、読み出し信号を示す波形図、図8は図1に示したス
テップ信号発生器の構成を示すブロック図、図9は図8
のステップ信号発生器の動作波形を示す波形図、図10
は被写体に対する視差と映像信号との位置関係を示す説
明図、図11は1フィールド期間の走査線を示す説明
図、図12は図1に示した一致検出器の構成を示すブロ
ック図、図13は図1の差回路と一致検出器の動作波形
を示す波形図、図14は被写体撮像時の例を示す説明
図、図15は3次元情報の表示例を示す説明図、図16
は被写体の位置と2次元の寸法の関係を説明する説明
図、図17は2次元の絶対寸法の表示例を示す説明図、
図18は複数の映像信号の自動利得制御回路の構成を示
すブロック図である。
【0012】本実施例の電子内視鏡装置の映像信号生成
部は、図2に示すように構成され、ここで生成された映
像信号より3次元情報を表す信号を生成してモニタ等に
出力するようになっている。
【0013】電子内視鏡1には、2つの対物光学系3,
5及び撮像素子4,6が設けられ、被写体2からの反射
光束は対物光学系3,5を通り撮像素子4,6の光電変
換面に結像されるようになっている。また、照明光が通
過するレンズ7及びライトガイド8が設けられている。
電子内視鏡1は、信号処理部及び光源を内蔵する信号処
理装置10に着脱自在に接続されるようになっている。
信号処理装置10内の光源ランプ11からの発光光束は
レンズ12で集束されてライトガイド8を通りレンズ7
を通って被写体2に照射される。前記2つの対物光学系
3,5は距離dだけ離れており、この距離dによって撮
像素子4,6に対し光学的に視差を生じさせ、2つの映
像信号間に視差情報を含むようにしている。
【0014】信号処理装置10には、映像プロセッサ1
3,14が設けられており、撮像素子4,6の光電変換
出力は、電子内視鏡1内の伝送ケーブル15,16を介
して映像プロセッサ13,14に各々入力されるように
なっている。映像プロセッサ13,14は、光電変換出
力を受けて標準映像信号に変換し、映像信号L17,映
像信号R18として各々出力する。また、映像プロセッ
サ13,14での信号処理に必要とされる同期信号等を
供給するタイミング信号発生器19が設けられ、ここで
生成された各種同期信号20は後段の処理回路にも供給
されるようになっている。
【0015】図3は本実施例での両撮像素子4,6と被
写体との光学的な配置を示した図である。対物光学系3
の中心光軸3aと対物光学系5の中心軸5aが、対物光
学系3,5の主平面位置23から距離Lの位置で交差す
るように、対物光学系3,5の主平面角度は各々θ/2
だけ傾斜されている。なお、本実施例ではLの距離は2
0cmとしている。また、図3では被写体2をA、B、
Cのそれぞれの位置に置いた場合を示している。ここ
で、Aはレンズ面から20cm,Bは10cm,Cは5
cmの位置としている。このような配置により両撮像素
子4,6における像には視差が生じる。
【0016】図4は映像信号L17と映像信号R18と
を混合器24で混合して映像モニタ25で観察するよう
にした場合の構成を示している。ここで、図3に示した
ように、被写体2を位置A,B,Cの各位置で撮像し、
両映像信号L17,R18を混合して観察モニタ25で
観察するとそれぞれ図5(A),(B),(C)のよう
に観察される。図5(A)では、2つの対物光学系の光
軸が交差している位置に被写体2が位置しているので1
個の像として出画される。Bの位置では、両映像信号に
視差が発生し、映像モニタ25上では図5(B)に示す
ように2重像となる。また、Cの位置では、図5(C)
に示すように(B)と比べて2つの像が離れている。こ
のように、本実施例では、視差が発生した場合、撮像素
子の水平走査線方向にずれるような角度で2つの撮像素
子4,6を配置している。よって、図5(B),(C)
に示すような像のズレ量D1 ,D2 は視差の大ききと比
例する。視差の大きさは被写体とレンズ間との距離で変
化し被写体がレンズに接近すると大きくなり、距離が遠
くなって光軸の交差点まで離れると視差は無くなる。即
ち、図5(B),(C)のような像ズレの量D1,D2
が被写体までの距離情報であり、被写体の3次元情報で
ある。
【0017】次に、図6及び図7に映像モニタ25の表
示とこのときの映像信号とを示す。映像モニタ25の表
示領域26には、被写体像27,28が出画される。3
1はこのとき得られる映像信号(図4における映像信号
17及び18)であり、32が被写体のコントラストを
示している。なお、33はモニタ上の垂直方向の中心近
傍線であり、本実施例では観察者の視点が集中しやすい
中心近傍の映像に着目し、ここでの3次元情報を得るよ
うにしている。ここで、映像信号31は垂直方向に時間
軸をとっている。この垂直レート(以下、Vレート)時
間軸で示した映像信号31を水平レート(以下、Hレー
ト)に時間軸を拡大して示すと図7のような信号波形3
4となる。なお、図6の左側の像27は右側の像28に
対し時間的に進んでおり、本実施例では被写体像27は
映像信号L17、相対的に時間が遅れる被写体像28は
映像信号R18に対応している。34は映像信号31の
中心近傍の時間軸を拡大し、Hレートで示した波形であ
るが、前記映像信号L17と映像信号R18とを重ねた
とした場合の例を示している(2つの像に対応する波形
が示されている)。
【0018】ここで、前記映像信号L17,映像信号R
18から被写体の3次元の情報を得る3次元信号生成部
の構成を図1を参照して説明する。
【0019】映像信号L17,R18は、それぞれライ
ンメモリ35,36に入力されるようになっている。ラ
インメモリ35,36は、前述した中心近傍の映像を1
フィールド期間記憶するものであり、中心近傍の視差情
報を持つ映像信号L17,R18がそれぞれ記憶され
る。また、ラインメモリ35,36には、前記映像信号
の書き込み、読み出しをそれぞれ制御する書き込み信号
37,読み出し信号38が入力されるようになってい
る。書き込み信号37は、図7に示すように、中心近傍
の走査線で1水平走査線(1H)のみの期間の映像信号
をラインメモリ35,36に記憶するための指令信号で
ある。読み出し信号38は、前記記憶された1H期間の
映像信号を中心近傍以降の期間(図6における39の期
間)において垂直同期信号40のタイミング迄繰り返し
読み出すための指令信号である。その結果、図6におけ
る39の期間では中心近傍の走査線33において発生す
る映像信号が連続してラインメモリ35,36から出力
されることになる。
【0020】ラインメモリ35はCCD可変遅延回路4
1に、ラインメモリ36は1H遅延回路42にそれぞれ
接続され、CCD可変遅延回路41及び1H遅延回路4
2の出力端が差検出回路43に接続されている。即ち、
ラインメモリ35,36から読み出された映像信号が接
続された各々の遅延回路において遅延され、差検出回路
43で2つの信号の差が求められるようになっている。
CCD可変遅延回路41は多段電荷転送素子で構成され
ており、電荷転送周波数を可変することによりその遅延
時間を制御することが可能である。CCD可変遅延回路
41にはVCO44の出力も供給されるようになってい
る。VCO44は電圧制御発振器であり、CCD可変遅
延回路41の転送クロック信号となっている。つまり、
VCO44の発振周波数によって遅延時間が制御されて
周波数が高くなると遅延時間は短くなる。このVCO4
4に対する周波数制御はステップ信号発生器45で生成
されるステップ信号で制御されるようになっている。ス
テップ信号発生器45には読み出し信号38及び水平同
期信号46が入力され、ここでステップ信号が生成され
るようになっている。
【0021】前記ステップ信号発生器45は、図8に示
すように構成されている。このステップ信号発生器45
には、必要なステップ数に応じてフリップフロップ47
a,47b,47c,…,47nが設けられている。こ
れらのフリップフロップ47aないしnには直列的に水
平同期信号46がクロック信号として入力されるように
なっており、この水平同期信号46でフリップフロップ
群47がカウントアップされる。そして、各フリップフ
ロップ47aないしnの出力QはD/A変換器48に入
力され、ここで計数内容がアナログ値に変換されてステ
ップ信号49として出力されるようになっている。ま
た、各フリップフロップ47aないしnのリセット入力
には読み出し信号38が入力され、フリップフロップ群
47をリセットするようになっている。
【0022】このステップ信号発生器45の動作波形は
図9に示すようになる。フリップフロップ群47は、読
み出し信号38のハイレベルでリセットが解除されるの
で、38aのタイミングから計数が開始され38bの点
で再びリセットされる。フリップフロップ群47がリセ
ットされているときは出力論理が全て0であるので、D
/A変換器48の出力、即ちステップ信号は49aに示
すように最下電位となる。一方、リセットされる寸前の
点49bでは、計数が進んでいるので最上電位となる。
このステップ信号49の電位に対応してVCO44の発
振中心周波数が制御され、結果としてCCD可変遅延回
路41の遅延時間が制御されることになる。本実施例で
は、ステップ電位が最上の点である49bの時、CCD
可変遅延回路41の遅延時間を1H(約63.5μse
c)とし、差検出回路43に入力される両映像信号の位
相が一致する様にしている。
【0023】次に、視差と映像信号L17,R18との
位相関係について図10を参照して説明する。図10に
おいて、(A)は対物光学系のレンズ面から約20cm
の位置に被写体が存在する場合の映像信号L17,R1
8を示すものであり、被写体によるコントラスト信号5
1の相対位相は一致する。(C)はレンズ面から被写体
までの距離が5cmの時の映像信号L17,R18を示
したものであり、映像信号L17に生じるコントラスト
信号51aと映像信号R18のコントラスト信号51b
との相対位相にズレが生じる。本実施例では、このズレ
量Tc を約30μsecとしている。なお、この相対位
相のズレ量は図3に示した角度θの設定により任意に設
定が可能である。(B)はレンズ面から被写体までの距
離が10cmの場合であり、(A)と(C)との略中間
位置であるので、相対位相のズレ量Tb は30μsec
の1/2となり約15μsecとなる。即ち、レンズ面
から被写体までの距離が遠くなるにつれて相対的時間位
相差は縮小され、この距離と位相差との関係は線形的に
反比例する。
【0024】周知の如く、NTSC方式では1フィール
ド期間の走査線本数は、図11に示すように262.5
本であり、中心近傍から垂直同期信号までの走査線本数
は約130本である。本実施例では、中心近傍の1走査
線の視差情報を含む2つの映像信号を保持し、この中心
近傍から走査線130本に相当する時間内において前記
相対位相ズレ量を検知し、リアルタイムでこの130本
の走査線領域に等しい時間で3次元情報を表示しようと
するものである。つまり、前述の図9に示した130H
期間内で130ステップに遅延量を変えて2つの映像信
号に含まれる位相一致成分を検出し、3次元情報を表示
するようにしている。
【0025】ここで、図1に戻って、前記のように13
0H期間内で130ステップに変化して遅延された映像
信号L17と1H遅延された映像信号R18とが差検出
回路43に入力され、ここで両映像信号の差がとられて
一致検出器53に入力される。この一致検出器53は、
差検出回路43の出力レベルが所定レベル以下である
と、出力がローレベルからハイレベルに切り替わるよう
になっている。図12は一致検出器53の具体的な構成
例を示したものである。差検出回路43の出力54は、
電圧比較器55,56に各々入力されるようになってい
る。比較器55,56の他方の入力端には、基準電圧と
して正負の基準電圧57,58が各々供給されている。
差検出回路43の出力54の電圧レベルが正または負の
基準電圧値57または58を越えると、比較器55,5
6の出力はローレベルに切り替わるようになっている。
これらの比較器55,56の出力端は、アンド回路59
に接続されており、アンド回路59の出力が一致検出器
出力60として出力されるようになっている。
【0026】前記差検出回路43と一致検出器53の動
作について図13を参照して説明する。図13におい
て、61,62は図1に示した映像信号L17,R18
に相当するものであり、ある被写体を撮像したときに得
られる映像信号の一例である。この例では、被写体によ
るコントラスト信号63が発生する領域64では両映像
信号が一致しており、前記領域64以外では視差の発生
によりコントラストが一致していない。これらの映像信
号から差検出回路43で差を求めると出力54のように
なる。この図において、57,58は一致検出器53で
設定したスレッシュホールド電位、即ち比較器55,5
6の各基準電圧である。なお、63は両映像信号が全く
同一の時の差検出回路43の出力レベルを示している。
差検出回路出力54が基準電圧57,58内にあるとア
ンド回路59の出力はハイレベルとなり、一致検出器出
力60として出力される。前述のように2つの映像信号
の遅延量を変化させるとある点において前記一致検出器
出力60が得られ、その結果視差による2つの映像信号
間の相対位相差が検出されることになる。
【0027】図10に示したように、本実施例における
被写体までの距離と視差によって発生する両映像信号間
の位相差との関係は、被写体までの距離が20cmの時
は位相が一致して0μsecとなり、10cmでは15
μsec、5cmでは30μsecである。映像信号L
17を固定すると、被写体までの距離が短くなるにつれ
て映像信号R18の位相が遅れる方向に移動する。本実
施例では、図11に示すように中心近傍の走査線0Hの
画像を一旦ラインメモリに記憶して130H期間保持
し、この期間に1Hづつ一方の映像信号の遅延量を変化
させて演算して3次元情報を検知している。このよう
に、130Hの期間に1Hづつ演算しているため、分解
能は20cmを130で割った値であり、約1.54m
mとなる。従って、図11における0Hでは5cm、1
Hでは5cm+1.54mm=5.154cm、2Hで
は5.308cm、3Hでは5.462cm、・・・・
130Hでは約20cmの位置での一致情報が得られる
ことになる。
【0028】例えば、1Hで5cm離れた領域における
被写体の存在を検出する為には、映像信号L17を30
μsec遅延して映像信号R18との差を検出し、差が
無い部分、即ち一致検出器53の出力がハイレベルの部
分を検出する。この一致を表す映像信号成分が5cm領
域に存在する被写体の映像信号となる。
【0029】本実施例では、130H期間に20cm〜
5cmの範囲の3次元情報を得ようとしており、この範
囲での視差で発生する位相ズレ量は30μsec〜0μ
secとなるため、1H毎の位相ズレ量は30μsec
を130で割った時間の0.23μsecとなる。従っ
て、図9に示したステップ信号49において、図1のC
CD可変遅延回路41の遅延量が33.5μsecとな
るように設定すると、両映像信号間の時間差は約30μ
secとなり(1H期間63.5μsec−33.5μ
sec=30μsec)、5cm離れた領域の被写体の
映像成分を検出可能となる。
【0030】以下、1H毎に0.23μsecづつ映像
信号L17の遅延量を増加させ、各ステップ毎に両映像
信号間の相関(差)の無さを検出する。最終的に130
Hでは最上のステップ電位49bで1H(63.5μs
ec)遅延するようにすれば、130Hの間で5cm〜
20cmの範囲の3次元情報を得ることが可能となる。
しかもこの検出結果は1フィールド毎に更新されるの
で、ほぼリアルタイムで3次元情報を観察する事が可能
となる。
【0031】図1の差検出回路43の出力は視差による
位相差を含んだ3次元情報であり、両映像信号に相関の
強いコントラストが存在すると図13に示すように一致
検出器53の出力60がハイレベルとなる。一致検出器
53には混合器61が接続されており、混合器61で一
致検出器出力60に複合同期信号62が付加されて映像
信号に変換される。この信号が切り替えスイッチ63を
介して観察モニタ64に入力され、3次元情報が表示さ
れる。結果として、観察モニタ64の画面上の0Hに相
当する点に5cmの位置、1Hに相当する点に5.15
4cmの位置、・・・130Hの点に20cmの位置の
3次元情報信号が表示される。また、3次元の絶対寸法
を表す3次元マーカを生成する3次元マーカ発生器6
5、及び2次元の絶対寸法を表すマーカを生成する2次
元マーカ発生器66が設けられており、これらのマーカ
が混合器61で映像信号に混合されて観察モニタ64上
に表示されるようになっている。
【0032】次に、被写体の状態と得られる3次元映像
について説明する。図14は被写体を撮影する際の一例
を示しており、壁67の前側に球体68が存在している
ような状態を撮像する場合である。前記被写体67,6
8を撮像素子4,6で撮像すると、通常の観察映像は図
15(a)に示すように、観察モニタ64に壁67の像
69a,球体68の像70aのように出画される。一
方、前述したような3次元情報は(b)に示すように、
被写体の3次元映像69b,70bとして表示される。
なお、3次元映像における破線71は、両方の撮像素子
4,6に撮像不可能で且つ視差によって片方の撮像素子
にしか撮像できない領域である。これらの表示画面
(a),(b)は、前記切り替えスイッチ63によって
切り替えることができる。
【0033】また、図15(b)におけるマーカ72は
3次元寸法の絶対値を知るためのマーカである。この3
次元マーカ72は、前記3次元マーカ発生器65で生成
されたマーカ信号が混合器61で混合されてモニタ64
上に表示される。本実施例では、中央近傍の走査線0H
が5cmの位置の3次元情報であり、130Hの走査線
では20cmの位置の情報が得られるので3次元情報の
寸法の絶対値が特定できる。例えば、72aのように0
H走査線にマーカ信号を重畳して表示すれば、この走査
線上に表示される3次元情報は5cmの位置に存在する
映像であることが認識可能となる。なお、本実施例では
130Hで5〜20cmの範囲の3次元映像を表示して
いるが、例えば130H内で2Hづつ同じ3次元映像を
表示すれば5cm〜10cmの3次元映像を130H走
査線内で表示する事になり、モニタ画面上で約2倍に拡
大して観察することができる。
【0034】さらに、2次元寸法の絶対値を知ることも
可能である。撮像素子4,6から被写体を見た視野角は
対物光学系3,5で決定され固定されるので、被写体ま
での距離が特定されればおのずと被写体の2次元的な絶
対的な大きさを求めることができる。これは被写体が接
近すると大きく撮像され、離れると小さく撮像されるこ
とから得られる。この2次元の絶対寸法の決定について
図16を参照して説明する。図16において破線73は
本実施例による光学レンズ74で決定される全視野(撮
像素子75の有効撮像面に結像される大きさ)である。
ここで、被写体までの距離が20cmのときに有効撮像
面の水平方向長と等しくなるような長さmの被写体を撮
像する場合、10cm,5cmの距離では撮像される被
写体の水平方向長はそれぞれn,oとなり、被写体像が
拡大される。10cmの位置で撮像される長さnはmの
1/2であるので、被写体像は2倍に拡大されることに
なる。
【0035】前述した2次元の絶対寸法をモニタ64上
に表示すると図17に示すようになる。2次元マーカ発
生器66で生成されたマーカ信号は混合器61で3次元
映像信号に重畳され、2次元マーカ76としてモニタ6
4上に表示される。これらの2次元及び3次元のマーカ
信号は、マーカ発生器65,66において各々垂直同期
信号及び水平同期信号に同期させて発生させ、モニタ6
4上で等間隔になるよう各マーカをスケール表示させて
いる。このように、画面上に2次元マーカ76と3次元
マーカ72とが同時に表示されるので、被写体の立体的
な寸法を認識する事が可能となる。
【0036】前記のように、本実施例では2個の撮像素
子で得られる映像信号のレベル相関の強さを検出して3
次元情報を得ている。このため、特に撮像素子単体の感
度差や各々一体で構成される光学系の明るさ差などが存
在すると相関検出演算などに誤差を発生させる要因とな
る。そこで、本実施例では図18に示すように、ある被
写体を撮像したときに2つの映像信号のレベルが自動的
に等しくなるように自動利得回路101を設けるように
している。
【0037】撮像素子4の光電変換出力は、そのまま撮
像素子出力L102として出力されるようになってい
る。一方、撮像素子6の光電変換出力は、利得制御増幅
器(以下、GCA)103に入力され、ここで撮像素子
出力L102と等しくなるようにレベルが制御されて撮
像素子出力R104として出力されるようになってい
る。また、撮像素子4は検波器105に接続され、ここ
で光電変換出力のレベルが検波されて略直流信号に変換
される。GCA103は検波器106に接続されてお
り、前記と同様にGCA出力のレベルが検波される。2
つの検波器105,106は差回路107に接続されて
おり、この差回路107で検波器105,106の出力
電圧の差が検出される。この差回路107の出力は電圧
保持回路108を介してGCA103の利得制御入力と
して供給される。GCA103は負帰還制御されてお
り、差回路107の出力が常に0となるように制御され
る。以上の結果、撮像素子出力L102とR104との
レベルが自動的に等しくなるように制御される。
【0038】なお、本実施例では画角中央部に被写体が
存在するときは特に問題ないが、被写体が画角の端部に
存在する場合は逆に両映像信号のレベル差を強調するこ
とになる。従って、図18の自動利得制御回路101で
は、電圧保持回路108が設けられており、コントラス
トの無い白色被写体を撮像して利得制御が完了したとこ
ろで電圧保持回路108により電圧を保持するようにし
ている。電圧保持回路108は制御電圧を一旦量子化し
ICメモリで記憶保持する手段で構成され、スイッチ1
09を手動で押すことによって差回路107出力の電圧
保持が実施される。このようにして、2つの撮像素子で
得られる映像信号のレベルを自動的に等しくなるように
することができる。
【0039】以上のように、本実施例によれば、相関演
算によって2つの撮像手段からの両映像信号の相対位相
差を得て、これにより視差による3次元情報を得ること
ができ、この3次元映像をリアルタイムで観察する事が
可能となる。また、3次元の絶対的寸法も得られるの
で、被写体の寸法を認識することができる。さらに、従
来困難であった複数個の撮像素子で同一被写体を撮像し
視差によって立体映像を得ようとする内視鏡装置の場合
に問題となった複数撮像素子間の感度ばらつきの補正を
自動的に行うことができ、診断観察の精度を向上させる
ことができる。また、3次元方向の寸法が特定されるの
で必然的に2次元方向の絶対値寸法も表示可能となる。
【0040】図19ないし図21は本発明の第2実施例
に係り、図19及び図20は観察モニタの表示例を示す
説明図、図21は3次元情報を得るための位相差検出部
の構成を示すブロック図である。
【0041】第2実施例は第1実施例の3次元映像の表
示を変更した変形例である。3次元映像表示の第1の例
を図19に示す。モニタ画面81には、2次元の内視鏡
画像82と、第1実施例と同様の構成で得られた3次元
映像83とが1画面内に上下方向に隣り合わせて同時に
表示されている。また、84には氏名等の患者データが
表示される。なお、2次元の内視鏡画像82は、撮像素
子4,6のいずれかから得られた画像を出画するように
する。
【0042】図20は3次元映像表示の第2の例を示し
ている。第2の例では、モニタ画面81上に親画面とし
て2次元の内視鏡画像85を、子画面として3次元映像
85を表示するようにしている。
【0043】このようにして、2次元の内視鏡画像と3
次元映像とを同時に表示することにより、被写体の2次
元映像と3次元映像との関係をより明確に把握すること
ができる。特に、第1の例において上下の画像の時間軸
を揃えて出画することにより、2次元映像と3次元映像
との相関関係がよくわかるようになり、被写体の状態を
正確に認識することができる。
【0044】なお、3次元情報を得るための位相差検出
部は、第1実施例では差検出回路43と一致検出器53
とで構成されていたが、図21に示すようにアナログ乗
算器90を用いて視差による位相差を検出することもで
きる。映像信号L17、及びR18は、それぞれ第1実
施例と同様に遅延されてアナログ乗算器90に入力され
る。そして、アナログ乗算器90で乗算を行って、2つ
の映像信号の比を求める。
【0045】第1実施例のように単純に差を求めた場合
には、映像信号のコントラストの高い成分の検出精度は
良いが、コントラストの低い成分(暗部)は、ノイズ等
の影響を受け検出精度が低下する。差検出回路43の出
力レベルは回路に入力されるレベルに依存するが、後段
の比較器のスレッシュホールドレベルは一定であるの
で、相対的に被写体の条件によって検出精度が変動する
ことになる。一方、アナログ乗算器90を用いた乗算方
式では、2つの映像信号間のレベル比が検出されるの
で、映像信号の入力レベルには依存せず、被写体の条件
によらず安定した検出精度を得ることができる。
【0046】その他の構成、作用及び効果は第1実施例
と同様である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、3
次元情報を定量的にかつリアルタイムで提供することが
でき、診断機能を妨げることなく被写体の正確な情報を
得て、診断観察の能率および精度を向上させることが可
能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図18は本発明の第1実施例に係
り、図1は電子内視鏡装置の3次元信号生成部の構成を
示すブロック図
【図2】電子内視鏡装置の映像信号生成部の構成を示す
ブロック図
【図3】撮像素子と被写体との光学的配置を示す説明図
【図4】2つの映像信号をモニタに表示する際の構成を
示す説明図
【図5】図3における各被写体を図4の構成で観察した
場合のモニタ表示例を示す説明図
【図6】図5のモニタ表示の映像信号を垂直レート時間
軸で示した説明図
【図7】図6の映像信号を水平レート時間軸で示した波
形及びラインメモリの書き込み、読み出し信号を示す波
形図
【図8】図1に示したステップ信号発生器の構成を示す
ブロック図
【図9】図8のステップ信号発生器の動作波形を示す波
形図
【図10】被写体に対する視差と映像信号との位置関係
を示す説明図
【図11】1フィールド期間の走査線を示す説明図
【図12】図1に示した一致検出器の構成を示すブロッ
ク図
【図13】図1の差回路と一致検出器の動作波形を示す
波形図
【図14】被写体撮像時の例を示す説明図
【図15】3次元情報の表示例を示す説明図
【図16】被写体の位置と2次元の寸法の関係を説明す
る説明図
【図17】2次元の絶対寸法の表示例を示す説明図
【図18】複数の映像信号の自動利得制御回路の構成を
示すブロック図
【図19】本発明の第2実施例に係る観察モニタ表示の
第1の例を示す説明図
【図20】本発明の第2実施例に係る観察モニタ表示の
第2の例を示す説明図
【図21】3次元情報を得るための位相差検出部の構成
を示すブロック図
【符号の説明】
1…電子内視鏡 3,5…対物光学系 4,6…撮像素子 13,14…映像プロセッサ 17,18…映像信号 35,36…ラインメモリ 41…CCD可変遅延回路 42…1H遅延回路 43…差検出回路 44…VCO 45…ステップ信号発生器 53…一致検出器 61…混合器 64…観察モニタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡先端部に複数個の撮像素子を具備
    して被写体に対する視差映像信号を得る視差映像信号生
    成手段と、 前記視差映像信号間の相対位相差から被写体の3次元情
    報を演算検出する3次元情報演算検出手段と、 前記3次元情報演算検出手段により得られた3次元情報
    を表示する3次元情報表示手段と、を備えたことを特徴
    とする電子内視鏡装置。
JP3241952A 1991-09-20 1991-09-20 電子内視鏡装置 Withdrawn JPH0576487A (ja)

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JP2016185342A (ja) * 2016-06-09 2016-10-27 ソニー株式会社 内視鏡及び内視鏡装置

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