JPH0572610U - シートベルトの取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取付作業性を向上する。 【構成】 シートサスペンションにブラケットを設け、
該ブラケットにテザーベルトのアンカプレートとフェル
ールとをボルト結合し、フェルールをブラケットの座席
側に、アンカブラケットを反座席側になるように、ボル
トを座席側から挿通し、ブラケットにアンカプレートを
位置決めする位置決め手段を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シートが上下動可能および前後動可能に取付けられるサスペンショ ンシートのシートベルト取付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のシートベルトの取付装置は図６に示すように、シート４が上下動可能お よび前後動可能に取付けられるシートサスペンション５（図１）にブラケット３ ０ａ、３０ｂ（図には左側のブラケット３０ａを示している）を設け、そのブラ ケット３０ａに、アンカプレート７、フェルール１１をボルト８、ナット９によ りボルト結合し、そのアンカプレート７に一端を固定したテザーベルト２の他端 をボデーに固定している。そして、ボルト８は、シートの判シート側から挿通し 、ブラケット３０ａのシート側に溶着したナット９に螺合している。なお、本出 願人は実開昭４９−７９９２１号公報において、シートベルト繋留具の取付構造 を提案している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のシートベルトの取付装置においては、シート側に向けてボルト８を締め 付ける作業になり、ボルト締付け面とボディー側壁６ａ（図１）との間にスペー スがなく、標準工具が使用できなくて作業性が悪い。また、共締め方式でフェル ール１１やアンカプレート７の位置決めを行うとすると、形状が複雑になるなど のコストアップを招く。

【０００４】 本考案は、シートベルトの取付作業性を向上することを目的としている。

【０００５】 上記位置決め手段は、アンカプレートの外側に位置する爪、又はアンカプレー トが嵌まり込むエンボスで形成するのが好ましい。

【０００６】 また、取付作業はシートを前方へ移動して行う。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、シートが上下動可能および前後動可能に取付けられるサスペンショ ンシートのシートベルト取付装置において、シートサスペンションにブラケット ３０ａ、３０ｂを設け、それぞれアンカプレートを介して一端が車体に固定され 、他端がブラケット３０ａ、３０ｂに固定されるテザーベルト２、３を設け、そ のブラケット３０ａ、３０ｂとテザーベルトとのアンカプレートとフェルール１ １とをボルト８、ナット９で一体にボルト結合し、ブラケット３０ａの座席側に フェルール１１を、反座席側にアンカプレート７を取付けて、ボルト８を座席側 から挿通しブラケット３０ａにアンカプレート７の位置決め手段を形成している 。

【０００８】

【作用】

上記のように構成されたシートベルトの取付構造においては、シートを前方に 動かすと座席側のボルトヘッドに工具が入れやすい。したがって、ベルトの取付 け作業性が向上される。

【０００９】 また、爪によりアンカプレートの方向がきまるのでテザーベルトが正しく方向 付けができ、短い長さ（上下動を吸収するに足る長さ）であっても充分に上下動 を吸収できる。もしも適正な方向でないと上下動の長さを吸収できない。

【００１０】

【実施例】

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

【００１１】 図１および図２において、シート４が上下動可能および前後動可能に取付けら れるシートサスペンション５の後部左右両側には、Ｌ字状のブラケット３０ａ、 ３０ｂが設けられている。その左側のブラケット３０ａには、フェルール１１と アンカプレート７とがボルト結合され、そのアンカプレート７に一端が固定され たテザーベルト２の他端は、ボディーに固設されたボディーインナアンカ２２に 固定されている。

【００１２】 また、右側のブラケット３０ｂには、メインベルトブラケット２１とアンカプ レート７とがボルト結合され、そのアンカプレート７に一端が固定されたテザー ベルト３の他端は、ボディー側壁６ｂに固設されたボディーアウタアンカ３２に 固定されている。

【００１３】 図３および図４において、左側のブラケット３０ａを例に説明する。フェルー ル１１はブラケット３０ａのシート側すなわち右側に設けられ、アンカプレート ７はブラケット３０ａの反シート側すなわち左側に設けられている。そして、ボ ルト８はシート４側すなわち右側から挿通され、アンカプレート７の溶着された ナット９に螺合されている。

【００１４】 また、ブラケット３０ａには、アンカプレート７の外側の側方に、位置決め 手段である一対の位置決め爪２３、２３が折り曲げて立設されており、アンカプ レート７とホディーインナアンカのそれぞれの中心線が略一致するように、アン カプレート７を位置決めしている。

【００１５】 図５はアンカプレート７の位置決め手段の別の実施例を示し、ブラケット３０ Ａにアンカプレート７が嵌まり込むように位置決めエンボス２４を形成した例で ある。

【００１６】 次に作用について説明する。

【００１７】 アンカプレート７等の取付けに際し図２に示すように、シート４を位置４Ａに 前方へ移動する。すると、ブラケット３０ａ、３０ｂのシート側すなわち内方に は、広い空間が形成される。したがって、ボルト８は、ボディー側壁６ａ、６ｂ に邪魔されることなく、標準工具でナット９に螺合することができ、取付作業性 が向上される。

【００１８】 また、アンカプレート７とボディーインナアンカ２２、ボディーアウタアンカ との中心線が略一致しているので、テザーベルト２、３が両者間に正しい方向す なわち略ストレートに取付けられる。したがって、テザーベルト２、３が、シー ト４の上下動を吸収するに足る短い長さでも、充分に上下動を吸収することがで きる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、従来のシートとボディー 間の狭いスペースに制約されるので、取付け作業性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す正面図。

【図２】図１の側面図。

【図３】要部を示す正面図。

【図４】図３の側面図。

【図５】アンカプレートの位置決め手段の別の実施例を
示すブラケットの側面図。

【図６】従来構造を示す図３に対応する図面。

【符号の説明】

１・・・メインベルト ２、３・・・テザーベルト ４・・・シート ５・・・シートサスペンション ６ａ、６ｂ・・・ボディー側壁 ７・・・アンカプレート ８・・・ボルト ９・・・ナット １１・・・フェルール １２・・・メインベルトブラケット ２２・・・ボディーインナアンカ ２３・位置決め爪 ２４・・・位置決めエンボス ３０ａ、３０Ａ、３０ｂ・・・ブラケット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートが上下動可能および前後動可能に
   取付けられるサスペンションシートのシートベルト取付
   装置において、シートサスペンションにブラケット３０
   ａ、３０ｂを設け、それぞれアンカプレートを介して一
   端が車体に固定され、他端がブラケット３０ａ、３０ｂ
   に固定されるテザーベルト２、３を設け、そのブラケッ
   ト３０ａ、３０ｂとテザーベルトとのアンカプレートと
   フェルール１１とをボルト８、ナット９で一体にボルト
   結合し、ブラケット３０ａの座席側にフェルール１１
   を、反座席側にアンカプレート７を取付けて、ボルト８
   を座席側から挿通しブラケット３０ａにアンカプレート
   ７の位置決め手段を形成したことを特徴とするシートベ
   ルトの取付装置。