JPH0570702A - フタロシアニン系組成物の製造法 - Google Patents

フタロシアニン系組成物の製造法

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JPH0570702A
JPH0570702A JP26127791A JP26127791A JPH0570702A JP H0570702 A JPH0570702 A JP H0570702A JP 26127791 A JP26127791 A JP 26127791A JP 26127791 A JP26127791 A JP 26127791A JP H0570702 A JPH0570702 A JP H0570702A
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Toyoji Ohashi
豊史 大橋
Toshiaki Ishibashi
敏明 石橋
Junko Goda
純子 郷田
Akira Itsubo
明 伊坪
Toshiyuki Koyama
敏之 小山
Masatomi Ozawa
雅富 小沢
Katsutoshi Iijima
勝利 飯島
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 無置換及び電子吸引基を有するフタロシアニ
ンを合成しうる化合物から共合成によりフタロシアニン
系化合物の混合物を得て、さらに該混合物に電子吸引基
を有するフタロシアニン誘導体を混合することによりフ
タロシアニン系組成物を製造する方法。 【効果】 上記製造法により製造したフタロシアニン系
組成物を用いた感光層は、入力光が、デジタル的であっ
てもアナログ的であっても、出力信号はデジタル的に出
力できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真において使用
されるデジタル光入力感光体に用いられるフタロシアニ
ン系組成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真において使用される感光
体として、単純な光導電体に近いもの、所謂カールソン
法の感光体や、Se系のアモルファス状態の感光層や、
シリコンのアモルファス層や、Seのアモルファス層と
類似したZnOの結着層等が使用されて来た。
【0003】最近は、有機半導体を使用した所謂機能分
離型の感光層も使用されているが、何れの電子写真技術
も、アナログ的な概念に沿って発展して来たものであ
り、入力光量に応じた量の光電流が流れる光導電体材料
が使用されている。
【0004】近年、電子写真技術とコンピュータ・通信
が結合し、プリンターやファクシミリの方式が電子写真
記録方式に急激に移行している。これに伴い、電子写真
の記録方式も、従来のPPC用アナログ記録形式からデ
ジタル記録形式への変更が、望まれており、特開平1−
169454号公報には、デジタル光入力用感光体の概
念が開示されている。しかしながら、このデジタル光入
力用感光体に使用できる材料及びその製造法に関して
は、具体的に述べられていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コン
ピューターアウトの情報処理や、画像をデジタル分解し
て処理するコピーマシンなどに必要とされる、入力光に
対してデジタル的な動作をするフタロシアニン系光導電
性組成物を製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1)で示
される化合物と式(2)で示される化合物とから共合成
により、式(3)及び式(4)で示されるフタロシアニ
ン系化合物の混合物を得、次いで該混合物と式(5)で
示されるフタロシアニン系誘導体とを混合することを特
徴とするフタロシアニン系組成物の製造方法を提供する
ものである。
【0007】
【化4】
【0008】(上記式中、R1 は電子吸引基を表し、X
及びYは、同一又は異なって、カルボキシ基、カルバモ
イル基、シアノ基又は、XとYが一緒になって式−CO
−O−CO−もしくは式−CH2 −NH−CH2 −を有
する基を表す)
【0009】
【化5】
【0010】(上記式中、Mは、水素原子又はフタロシ
アニンと共有結合もしくは配位結合しうる原子又は化合
物を表し、R2 、R3 及びR4 は、水素原子又は電子吸
引基を表すが、少なくとも1つは電子吸引基を表す)
【0011】
【化6】
【0012】(上記式中、R5 〜R12は、同一又は異な
って、水素原子又は電子吸引基を表すが、少なくとも4
つは電子吸引基であり、Mは前記と同義である)
【0013】フタロシアニンは、顔料としてよく知られ
た化合物であるが、フタロシアニン環を形成し得る有機
化合物(1)、(2)とフタロシアニンを合成するに必
要な補助化合物として触媒、金属塩又は水素供与体、尿
素等の窒素供与体を、不活性溶剤中で加熱撹拌すること
により得られる。
【0014】式(1)で示されるフタロシアニン環を形
成し得る有機化合物としては、フタル酸、無水フタル
酸、フタルアミド、フタル酸モノアミド、フタルイミ
ド、オルソシアノベンズアミド、フタロジニトリル、ア
ミノイミノイソインドレニン、ポリアミノイミノイソイ
ンドレニン等がある。無金属フタロシアニンにおいては
シクロヘキシルアミン等の水素供与体を用い、金属フタ
ロシアニンにおいては、金属塩を使用することによって
合成される。なお、アザポルフィン核を形成するに必要
な窒素原子を欠いているフタル酸等の有機化合物を用い
る場合には、モリブデン酸アンモニウム等の触媒と、尿
素のような窒素供与体とを加熱撹拌する。
【0015】フタロシアニン環の中心金属としては、例
えば、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウ
ム、チタン、スズ、鉛、バナジウム、鉄、コバルト、ニ
ッケル、銅、ケイ素、あるいはこれら金属の酸化物又は
ハロゲン化物等が挙げられる。好ましくは、銅、コバル
ト、鉛、ニッケル、チタン、バナジウム、マグネシウム
であり、更に好ましくは、銅、チタン、バナジウム、マ
グネシウムである。
【0016】本発明のR1 〜R12の表す電子吸引基とし
ては、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、スルホ基、
カルボキシ基、スルホアミノ基、カルバモイル基等が挙
げられるが、好ましくはニトロ基、シアノ基、ハロゲン
原子、スルホ基、カルボキシ基であり、更に好ましくは
ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子である。
【0017】また、式(4)で示す化合物において電子
吸引基の数は、1又は2個が好ましく、1つであること
が更に好ましい。
【0018】また、式(5)で示す電子吸引基を有する
フタロシアニン誘導体において置換基の数は、4〜16
個、好ましくは4〜12個、より好ましくは4〜8個で
ある。なお、置換基の数は、製造方法によって異なる
が、数の異なるものが混合している状態であってもよ
く、平均置換基数が上記の範囲内に含まれればよい。ま
た、式(5)で示す電子吸引基を有するフタロシアニン
誘導体のフタロシアニンとしては、無金属フタロシアニ
ンまたは銅、ニッケル、コバルト、鉄、カルシウム、マ
グネシウム、アルミニウム、亜鉛、スズ、チタン、バナ
ジウム等の金属フタロシアニンが好ましい。
【0019】本発明の方法においては、まず、化合物
(1)と化合物(2)とから共合成によりフタロシアニ
ン系化合物の混合物を得る。
【0020】例えば、無水フタル酸(1)100重量部
に対し、電子吸引基を有する無水フタル酸(2)0.0
01〜5重量部、金属ハロゲン化物15〜40重量部、
窒素供与体として尿素100〜200重量部及び触媒と
してモリブデン酸アンモニウム1〜3部を用い、溶媒と
してニトロベンゼン500〜1000重量部中で180
〜190℃、3〜8時間加熱撹拌する。
【0021】溶媒としては、他にトリクロロベンゼン、
ジクロロベンゼン、アルキルベンゼン等が挙げられる
が、ニトロベンゼンが好ましい。反応温度は180〜2
50℃が好ましく、更に180〜200℃未満が好まし
い。反応時間は3〜8時間が好ましいが、4〜6時間が
更に好ましい。加熱撹拌後、反応混合物は熱時ろ過さ
れ、酸・アルカリで処理することで精製される。
【0022】化合物(1)と化合物(2)との割合は、
化合物(1)100重量部に対して化合物(2)0.0
01〜5重量部が好ましく、更に好ましくは、0.00
1〜3重量部である。5重量部以上であったり、0.0
01重量部以下であると、得られたフタロシアニン系組
成物を十分な性能をもつデジタル入力用感光体として利
用できない。
【0023】次に、式(3)及び式(4)で示されるフ
タロシアニン系化合物の混合物と式(5)で示されるフ
タロシアニン系誘導体との混合は、顔料化の方法で行わ
れ、フタロシアニン系化合物(3)、(4)の混合物と
フタロシアニン系誘導体(5)を硫酸又はメチル硫酸等
の酸に溶解させ、水等の貧溶媒によって再沈殿させるこ
とにより行われる。その場合、溶解させる酸としては、
硫酸、オルトリン酸、クロロスルホン酸、ピロリン酸等
の無機酸、及びメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、
トリフルオロメチルスルホン酸等の有機酸が挙げられる
が、硫酸、メタンスルホン酸が好ましく、更に好ましい
のはメタンスルホン酸である。酸の量としては、得られ
るフタロシアニン系組成物1部に対して5〜30部が好
ましく、10〜20部が更に好ましい。
【0024】再沈殿させる貧溶媒としては、フタロシア
ニンを溶解しないような溶媒なら特に限定されないが、
水、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチル
ケトンが好ましい。貧溶媒の量としては、酸量に対して
3〜30倍量が好ましく、5〜15倍量が更に好まし
い。再沈殿したフタロシアニン系組成物は、常法により
単離される。
【0025】フタロシアニン系化合物(3)及び(4)
とフタロシアニン誘導体(5)との組成割合は、フタロ
シアニン化合物(3)及び(4)の混合物100重量部
に対し、フタロシアニン誘導体(5)0.01〜10重
量部である。好ましくはフタロシアニン誘導体0.1〜
5重量部である。0.01重量部未満では得られたフタ
ロシアニン系組成物を十分な性能を持つデジタル入力用
感光体として利用できない。
【0026】本発明の製造法により製造されたフタロシ
アニン系組成物を電子写真感光体として使用するには、
フタロシアニン系組成物を結着剤樹脂と共に、ボールミ
ル、アトライター等の混練分散機で均一に分散させ、こ
の光導電性材料を電子写真感光体に通常用いられるアル
ミニウム板、導電処理した紙、プラスチックフィルムな
どの導電性支持体上に塗布し、感光層を形成させる。塗
布方法としては、必要ならば光導電性材料に溶剤を加え
て粘度を調整し、エアードクターコーター、プレードコ
ーター、ロッドコーター、リバースロールコーター、ス
プレーコーター、ホットコーター、スクイーズコータ
ー、グラビアコーター等の塗布方式で被膜形成を行う。
塗布後、光導電性層として十分な帯電電位が付与される
ようになるまで適当な乾燥を行う。
【0027】結着剤樹脂としては、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、キシレン樹
脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、繊維素誘導体などの体積固有抵抗が107 Ω
cm以上の絶縁性を有する結着剤樹脂、あるいはポリビニ
ルカルバゾール等の結着剤樹脂が挙げられる。
【0028】本発明による感光体は、樹脂/光導電性材
料が重量比で1以上であり、例えば、酸化亜鉛を用いた
感光体の場合に比べ樹脂量が多く、被膜の物理的強度が
あり、可撓性に富む感光体である。また本発明による感
光体は、導電性支持体との接着力が大きい、耐湿性が良
好である、経時変化が少ない、毒性上の問題が少ない、
製造が容易であり安価である等の実用上優れた特徴を有
するものである。
【0029】上記本発明のフタロシアニン系組成物を用
いた感光体は、従来の感光体に比し、特異的な光電流の
流れ方をするためデジタル光入力用感光体として用いる
ことができる。
【0030】すなわち、従来の感光体は、入力光量に応
じた量の光電流が流れるのに対して、本発明の感光体
は、ある入力光量までは光電流が流れず、或は極少量で
あり、その光量を越えた直後から急激に光電流が流れだ
すものである。
【0031】デジタル記録は、画像諧調をドット画積に
よって表現するため、この記録方式に使用される感光体
の光感度特性は上記のものが好ましい。なぜなら、レー
ザースポットを光学系で正確に変調したとしても、スポ
ットそのものの光量の分布やハローは原理的に避けられ
ない。
【0032】従って、光エネルギー(入力光量)の変化
を段階的にひろう従来の感光体では光量変化によってド
ットパターンが変化し、ノイズとしてカブリの原因にな
る。従って、本発明のフタロシニン系組成物は、デジタ
ル光入力感光体に有利な感光体材料である。
【0033】以下、実施例により本発明を説明する。式
中「部」、「%」はそれぞれ重量部、重量%を示す。
【0034】
【実施例】
実施例1 4−ニトロ無水フタル酸0.2部、無水フタル酸18
部、尿素31部、塩化第一銅5.1部、モリブデン酸ア
ンモニウム0.2部及びニトロベンゼン150部の混合
物を190℃の反応温度で5時間加熱撹拌し、得られた
内容物をろ過し、メタノールで十分洗浄した後、1N H
Cl水溶液1000部の中で1時間煮沸し、熱時ろ過し
た。
【0035】十分な水でろ液が中性となるまで洗浄した
後、更に1N NaOH水溶液1000部の中で1時間煮
沸した。直ちに熱時ろ過し、十分な水でろ液が中性とな
るまで洗浄した。110℃にて乾燥し、フタロシアニン
系化合物の混合物(A)14部を得た。
【0036】このフタロシアニン系化合物の混合物
(A)10部とあらかじめ合成したテトラニトロフタロ
シアニン0.2部をメタンスルホン酸100部に溶解し
た。次にその酸溶液を水110部と氷410部の氷水中
に滴下し、再沈殿させた後、ろ過し、十分な水でろ液が
中性となるまで洗浄した。110℃にて乾燥し、フタロ
シアニン系組成物9.8部を得た。
【0037】実施例2 4−クロロ無水フタル酸0.1部、無水フタル酸18
部、尿素31部、塩化第二銅5.1部及びモリブデン酸
アンモニウム0.2部をトリクロロベンゼン150部に
て190℃の反応温度で5時間加熱撹拌し、得られた内
容物をろ過し、メタノールで十分洗浄した後、1N HC
l水溶液1000部の中で1時間煮沸し、熱時ろ過し
た。
【0038】十分な水でろ過液が中性となるまで洗浄し
た後、更に1N NaOH水溶液1000部の中で1時間
煮沸した。ただちに熱時ろ過し、十分な水でろ液が中性
となるまで洗浄し、110℃で乾燥し、フタロシアニン
系化合物の混合物(B)16部を得た。このフタロシア
ニン系化合物の混合物(B)10部とあらかじめ合成し
たテトラニトロフタロシアニン0.2部をメタンスルホ
ン酸100部に溶解し、実施例1と同様な操作でフタロ
シアニン系組成物9.9部を得た。
【0039】実施例3 実施例1で得たフタロシアニン系化合物の混合物(A)
10部とあらかじめ合成したテトラクロロフタロシアニ
ン0.3部を実施例1と同様にメタンスルホン酸処理し
てフタロシアニン系組成物9.8部を得た。
【0040】実施例4 3−シアノ無水フタル酸0.8部、無水フタル酸18
部、尿素31部、塩化第二銅5.1部及びモリブデン酸
アンモニウム0.2部をニトロベンゼン150部中にて
実施例1と同様な操作を行い、フタロシアニン系化合物
の混合物(C)15.4部を得た。このフタロシアニン
系化合物の混合物(C)10部とテトラニトロフタロシ
アニン0.3部を実施例1と同様にメタンスルホン酸処
理して、フタロシアニン系組成物9.7部を得た。
【0041】実施例5 3−ニトロフタロニトリル0.8部、フタロニトリル2
9部、シクロへキシルアミン3部及びニトロベンゼン1
00部を用いて実施例1と同様な操作で得たフタロシア
ニン系化合物の混合物(D)10部とテトラクロロフタ
ロシアニン0.1部を実施例1と同様の操作でメタンス
ルホン酸処理してフタロシアニン系組成物を得た。
【0042】上記実施例1〜5で得られたフタロシアニ
ン系組成物の各化合物の割合は、FD−マススペクトル
の親ピーク強度を用いた検量線法により求めた。結果を
表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】試験例 以上の様にして得られたフタロシアニン系組成物を以下
の様にして感光体とした。
【0045】フタロシアニン系組成物0.8部をポリエ
ステル樹脂溶液(アルマテックス、P645、三井東圧
製)2.8部、メラミン樹脂(コーバン、20HS、三
井東圧製)1部及びシクロヘキサノン14部からなる組
成物に、ガラスビーズ30部と共に入れ、ペイントミキ
サーにより4時間分散し、感光体塗液を得た。次にこの
感光体塗液を厚さ90ミクロンのアルミニウム箔上に、
乾燥膜厚が15ミクロンになるようにコートし、200
℃で3時間の間静置し、感光体とした。
【0046】得られた感光体の光感度特性を感光体評価
装置(シンシア−55、ジェンテック社製)を用いて評
価した。+6.0KVの電圧でコロナ帯電させ、暗減衰
時間は感光体の表面電位が急激に低下する屈曲点の時間
(秒)とした。光特性は次の様に定義した。光強度が異
なった780nmの単色光を帯電させた感光体に各々照射
し、各光強度に対する光減衰時間曲線(表面電位VS照
射時間)を各々測定し、その曲線から得られた一定時間
照射(ここでは0.5秒)後における表面電位を各光エ
ネルギーに対してプロットした。
【0047】表面電位を初期帯電とほぼ同じ程度に維持
できる光エネルギーのうち最大の光エネルギーをE1
表面電位を残留電位程度(約30V)までに低下させる
ことのできる光エネルギーのうち最小の光エネルギーを
2 とし、E2 /E1 の値をデジタル記録可能の目途と
した。この評価方法では、 O<E2 /E1 <5 : デジタル記録可能 5<E2 /E1 アナログ記録 と考えることができる。なお、比較のために次の比較例
も合わせて評価した。
【0048】比較例1 無水フタル酸18部、尿素31部、塩化第一銅3.7
部、モリブデン酸アンモニウム0.2部をニトロベンゼ
ン150部中にて実施例と同様な操作を行い、無置換フ
タロシアニン銅錯体15.4部を得た。この無置換フタ
ロシアニン10部とテトラニトロフタロシアニン0.2
部を実施例1と同様にメタンスルホン酸処理した。
【0049】比較例2 フタロニトリル29部、シクロヘキシルアミン3部、ニ
トロベンゼン100部を用いて実施例1と同様な操作で
得た無置換フタロシアニン10部とテトラクロロフタロ
シアニン0.25部を実施例1と同様な操作でメタンス
ルホン酸処理した。
【0050】実施例1〜5、比較例1、2を前述の評価
法に従って評価した結果を表2に示した。尚、比較例
1、2のサンプルの暗減衰時間は、屈曲点を示さないた
め、初期表面電位が1/2となる時間(秒)とした。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
により製造したフタロシアニン系組成物を絶縁性バイン
ター等により薄層化した感光層は、光入力に対し特異な
光電力の流れ方、すなわち、アナログ光であっても、デ
ジタル光であってもデジタル信号として出力できるもの
である。従って、デジタル記録形式の電子写真に使用で
きるとともに、従来のPPC(アナログ光入力)用感光
体に使用してもエッジのシャープな高画質画像を実現で
きるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊坪 明 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内 (72)発明者 小山 敏之 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内 (72)発明者 小沢 雅富 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内 (72)発明者 飯島 勝利 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示される化合物と式(2)で
    示される化合物とから共合成により、式(3)及び式
    (4)で示されるフタロシアニン系化合物の混合物を
    得、次いで該混合物と式(5)で示されるフタロシアニ
    ン系誘導体とを混合することを特徴とするフタロシアニ
    ン系組成物の製造方法。 【化1】 (上記式中、R1 は電子吸引基を表し、X及びYは、同
    一又は異なって、カルボキシ基、カルバモイル基、シア
    ノ基又は、XとYが一緒になって式−CO−O−CO−
    もしくは式−CH2 −NH−CH2 −を有する基を表
    す) 【化2】 (上記式中、Mは、水素原子又はフタロシアニンと共有
    結合もしくは配位結合しうる原子又は化合物を表し、R
    2 、R3 及びR4 は、同一又は異なって、水素原子又は
    電子吸引基を表すが、少なくとも1つは電子吸引基を表
    す) 【化3】 (上記式中、R5 〜R12は、同一又は異なって、水素原
    子又は電子吸引基を表すが、少なくとも4つは電子吸引
    基であり、Mは前記と同義である)
JP26127791A 1991-07-22 1991-09-13 フタロシアニン系組成物の製造法 Pending JPH0570702A (ja)

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US07/905,309 US5283146A (en) 1991-07-22 1992-06-29 Photoconductive phthalocyanine composition
DE69200751T DE69200751T2 (de) 1991-07-22 1992-07-06 Photoleitfähige Phthalocyaninzusammensetzung.
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