JPH0568015U - 車両用灯具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用灯具を改良して、接着剤を使わずにプ
ロテクタをランプハウジングに固着し得るようにする。 【構成】 合成樹脂リベット１７をレンズ１２に溶着
し、このリベット１７によってプロテクタ１６をレンズ
１２に固定する。又は、合成樹脂リベット２７をランプ
ハウジング２１に溶着し、このリベット２７によってプ
ロテクタ２６をランプハウジング２１に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ランプハウジングの前面開口部を覆ってレンズが装着され、かつ、 プロテクタが固着されている車両用の灯具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３は、この種の車両用灯具の従来例を示す断面図である。ランプハウジング １の前面開口部を覆ってレンズ２が装着されるとともに、該ランプハウジング１ 内にリフレクタ３および光源バルブ４が配置されている。５は上記光源バルブの ソケットである。６は、ランプハウジング１の後部開口を覆っているゴム製のシ ールであり、７は環状のシール押えである。前記のレンズ２をランプハウジング に装着するため、ランプハウジング１の周囲にはシール溝１ａが形成されるとと もに、レンズ２の周囲には脚２ａが設けられている。この脚２ａは上記のシール 溝１ａ内に挿入され、熱軟化性の接着剤であるホットメルト（斑点を付して示す ）により気密，水密に接着されている。 この車両用灯具を車体８に設けられた開口部に装着する場合、ランプハウジン グ１と車体８との間に柔軟でゴム状の弾性を有するプロテクタ９が介装される。 この車両用灯具の車体８に対する取り付け作業性を良くするため、環状に構成さ れたプロテクタ９は、予め、ランプハウジング１のフランジ状部１ｂに接着され る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ランプハウジング１のフランジ状部１ｂにプロテクタ９を貼着する作業は自動 化が困難であり、多大の時間と労力とを費やしている。さらに、接着剤から発散 する溶剤の蒸気が人体に有害であるため、換気や健康管理など多大の間接コスト が掛かる。 さらに、図３の従来例について言えばフランジ状部１ｂを設けるためランプハ ウジングが大形で複雑となり、部品コストを上昇させている。また、接着部が剥 がれる虞れが有ったり、接着剤がハミ出して外観を損ねるという問題も有る。 本考案は上述の事情に鑑みて為されたもので、製造を自動化し易く、人手によ って行っても多大の時間や労力を要せずに構成し得る車両用灯具を提供すること を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために創作した本考案の基本的原理は、ランプハウジン グやレンズが一般に合成樹脂製の部材であることを利用して、これらの部材の構 成材料に対して相容性を有する合成樹脂製リベットによりプロテクタを固定する ものである。この場合、リベットの溶着は超音波溶着や熱溶着を適用し得る。 上述の原理に基づく具体的構成として本考案に係るプロテクタを設けた車両用灯 具は、ランプハウジングの前面開口部を覆うレンズと、上記ランプハウジング若 しくはレンズと車体との間に介装されるプロテクタとを具備し、かつ、上記プロ テクタがランプハウジング若しくはレンズに固着されている車両用灯具において 、 前記のプロテクタがランプハウジング若しくはレンズに接している個所に取付 孔が設けられていて、上記取付孔に挿通された樹脂製リベットの脚が、ランプハ ウジング若しくはレンズに対して溶着固定されていることを特徴とする。

【０００５】

【作用】

上記の構成によれば、プロテクタがランプハウジングに対してリベットにより 機械的に結合されるので接着作業を必要とせず、従って接着剤に関する健康上の 問題も発生しない。また、接着剥がれなどを生じる虞れも無い。

【０００６】

【実施例】

図１（Ａ）は本考案に係る車両用灯具を適用した自動車用前照灯の１例を示す 断面図である。ランプハウジング１１の前面開口部を覆ってレンズ１２が装着さ れている。１３はリフレクタ、１４は光源バルブであり、１５は上記光源バルブ のソケットである。前記のレンズ１２にプロテクタ１６を当接せしめ、合成樹脂 製のリベット１７で固定してある。このリベット１７の取付について、図２を参 照して次に述べる。 図２に示した１２はレンズである。本例のレンズは透明なアクリル樹脂材料で 構成されている。１６は、柔軟なゴム状の弾性材料で構成されたプロテクタであ って透孔１６ａが設けられている。上記の透孔に、合成樹脂製のリベット１７の 脚１７ａを矢印ａのごとく挿入し、該リベット脚１７ａの先端をレンズ１２に当 接させる。本例のごとく相手部材であるレンズ１２がアクリル樹脂製である場合 、上記の合成樹脂製リベットはアクリル樹脂若しくはアクリロニトリル−ブタジ ェーンスチレン樹脂（ＡＢＳ）で構成することが望ましい。 上記の合成樹脂製リベット１７に、超音波ホーン３０を矢印ｂのように押し当 てて図２（Ｂ）の状態とし、該合成樹脂製リベット１７に超音波振動を与えて、 図示のＭ部を溶着させる。これによりプロテクタ１６は、接着操作を要せず、機 械的にレンズ１２に対して固定され、接着の剥がれを生じる虞れが無い。また、 接着剤がハミ出して外観を損ねるといった虞れも無い。さらに、図３に示した従 来例におけるフランジ状部１ｂのようにプロテクタの接着面を有する構成部分を 設ける必要が無いので構成部材が小形，軽量，安価となり、車両に灯具を設置す る場合の所要空間が縮小される。 図１（Ｂ）は上記と異なる実施例に係るリヤーコンビネーションランプの断面 図である。ランプハウジング２１の前面開口部を覆ってレンズ２２が装着されて いる。２４は光源バルブ、２５はソケットである。本例のプロテクタ２６は、合 成樹脂製のリベット２７によってランプハウジング２１に固着されている。本例 によっても接着操作を要せずにプロテクタを灯具に固着することができ、前記実 施例（図１（Ａ））におけると同様の作用，効果が得られる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案の車両用灯具によれば、プロテクタをランプに接着しなくても該プロテ クタがランプに固定されるので、接着に伴う不具合（作業員の健康管理、および 接着所要時間が長い）が未然に防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ），（Ｂ）はそれぞれ本考案に係る車両用
灯具の実施例を示す断面図である。

【図２】本考案に係る車両用灯具の１実施例における構
成方法を説明するための断面図である。

【図３】従来例の車両用灯具におけるプロテクタおよび
シール溝を説明するための断面図である。

【符号の説明】

１…ランプハウジング、１ａ…シール溝、１ｂ，…フラ
ンジ、２…レンズ、２ａ…脚、３…リフレクタ、４…光
源バルブ、５…ソケット、６…シール、７…シール押
え、８…車体、９…プロテクタ、１１…ランプハウジン
グ、１２…レンズ、１３…リフレクタ、１４…光源バル
ブ、１５…ソケット、１６…プロテクタ、１６ａ…透
孔、１７…合成樹脂製リベット、１７ａ…リベットの
脚、２１…ランプハウジング、２２…レンズ、２４…光
源バルブ、２５…ソケット、２６…プロテクタ、２７…
合成樹脂製リベット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ランプハウジングの前面開口部を覆うレ
   ンズと、上記ランプハウジング若しくはレンズと車体と
   の間に介装されるプロテクタとを具備し、かつ、上記プ
   ロテクタがランプハウジング若しくはレンズに固着され
   ている車両用灯具において、 前記のプロテクタがランプハウジング若しくはレンズに
   接している個所に取付孔が設けられていて、上記取付孔
   に挿通された樹脂製リベットの脚が、ランプハウジング
   若しくはレンズに対して溶着固定されていることを特徴
   とする車両用灯具。