JPH0567745B2 - - Google Patents

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JPH0567745B2
JPH0567745B2 JP25807788A JP25807788A JPH0567745B2 JP H0567745 B2 JPH0567745 B2 JP H0567745B2 JP 25807788 A JP25807788 A JP 25807788A JP 25807788 A JP25807788 A JP 25807788A JP H0567745 B2 JPH0567745 B2 JP H0567745B2
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attic
ventilation
board according
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Tadanobu Izumi
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、建築物の外壁面のサイデイング下
地材、屋根面の下地材及び床面の下地材等に使用
される新規な断熱ボードとこれの特性・機能を利
用した空気貫流方式木造住宅並びに当該住宅の入
隅、出隅部コーナーピースに関する。
「従来の技術」 建築用断熱ボードとしては、例えば得開昭55−
65650号にて、高密度のグラスウール板等ウール
系断熱材、発泡プラスチツク板、繊維板、合板等
の断熱材のプレート片面に互いに直交する切溝を
施し、縦横に連絡した溝路を形成したもの、又は
当該溝路交点にプレート表裏を貫通する細穴をあ
けたものを、当該切溝面を受け面にする態様でも
つて屋根面の野地板下地材又は仕上外壁材の裏打
ち材として使用して、該縦横に連絡した溝路が通
気層を形成することにより、屋根野地板直下又は
外壁裏面に空気貫流を起こさせて冷却、保温、無
溶雪、すがもり防止、結露防止、湿度放報等に利
用するとしたものが提案されている。
又、同様の機能に係わる市販品として、第8図
aに示す如く、発泡ポリスチレンボード1のプレ
ート片面に互いに直交する切溝2a,2bを施す
と共に当該溝路交点に補強用並びに四方通気用の
ロータリー3を設けたもの、又は同図bに示す如
く当該ボード1の切溝面に火山礫と微粉炭燃焼灰
それにガラス繊維などの無機質を主な成分とした
仕上外壁材4を一体的に積層した断熱ボード5が
提供されている。
これ等の外壁材としての使用は、前記の特開昭
55−65650号と同じであり、仕上外壁材4を積層
したボード5の外壁材としての矩計り、張り付け
要領は同図c,dに示される通りである。
図中6〜8は梁、柱、筋かい、9は基礎、10
は軒先、11,12は水切鉄板、水切土台を夫々
示す。
又、同図eに示す住宅全体図中の囲線f,gで
示す入隅、出隅部コーナーは、同図f,gに示さ
れる如く構成されるものであつて、入隅部コーナ
ーにあつては取付用桟13に対して当て座として
のベニヤ14を介して突き当てる一方のボード5
の仕上げ面4に他方のボード5の側端を突き合わ
せており、この部では該直交切溝2a,2bの通
気路が柱7間に形成される通常ガラスウール等の
内断熱材が充填される空間15に連通している。
又、出隅部コーナーにあつては、前記の入隅部
コーナーの如く構成したのでは、脆弱な発泡ポリ
スチレンボード1側端が外部に露呈することか
ら、発泡ポリスチレンボード1に切溝2a,2b
を施こさず仕上外壁材4を積層した断熱ボード1
6の端片を縁取り直交突き合わせしたところの隅
部コーナーピース17を特別に製造し、これにボ
ード5側端を接続させるとしてなり、この部にあ
つては、上述の通り、切溝2a,2bの不存在に
より、通気層が形成されていない。
叙上の如く、外壁内の換気を図つたものとして
は、本出願人の提案になる特開昭60−226932号も
ある。
その要旨とするところは、外壁材直下の外断熱
材中外半に縦横配設の四方に通じる連続狭間隙の
通気路を構成し、当該通気路の上、下端を夫々小
屋裏全体を四方に取囲み、且つ、上端外周に換気
口を周設したパラペツトを有する屋根裏空間、外
気に接続して外断熱材外半を外気の激しい上昇気
流で被覆させ、その温度差を有する暖冷空気の混
在でない外気のみのエアカーテンによつて結露の
発生を皆無にすると共に熱伝導性の激減化、防音
効果の向上、木材の耐久性向上を図るとすると共
に小屋裏の空気を渋滞のないすみやかな排流作用
で外部冷気の直接刺激にさらさせないとした点に
ある。
すなわち、第9図a,bに於いて、図中18は
例えばグラスウールをポリエチレンフイルム等で
包んで成る内断熱材で天井部並びに床部にも配さ
れている。19は小屋裏空間で、その周囲四方に
は該小屋裏空間19の空気の運動を促がすため
に、故意に高く取つている。つまり、パラペツト
26を周設しており、その上端外周に換気口20
を周設してある。
しかして、小屋裏空間19は、同レベルではな
い高く離れた部所に大なる開口面積の換気口20
を有する結果、渋滞のないすみやかな流動下にあ
ると共に外部冷気の刺激をうけることがない。
21は梁、22は例えば火山礫と微粉炭燃焼灰
それにガラス繊維などの無機質を主な成分とした
外壁材22aと発泡ポリスチレンよりなる外断熱
材22bを積層してなる外断熱外壁材で、当該外
断熱材22b外半にはd図の外断熱外壁材22切
開図に示される如く、縦横に連続した狭間隙が刻
設されて四方に通じた通気路23を形成してい
る。
当該通気路23の上端は該小屋裏空間19に接
続し、又下端はb図の拡大図に詳示される如く、
床部24に取り突けの予じめ通気孔群を穿設の受
止用アルミアングル25に載置することで外気に
接続している。しかして、c図に示す如く、外気
の流動による小屋裏換気口20よりの吸い出し作
用によつて小屋裏空間19の空気が逃出すること
と相まつて外気が外断熱材22b下端開口部より
侵入して上昇し、換気口20より逃出する渋滞の
ない外気の流動路が形成される。
当該外気の流動路は上述の如く外断熱材22b
外半に狭間隙をもつて四方に延びている結果、全
面に渡つて強い外気の流れが構成され、あたかも
外気によるエアカーテンでもつて外断熱材22b
外面が覆われることとなると共に小屋裏空間19
を駆け抜ける。
このエアカーテン並びに流動によつて熱伝導性
を刺激させ(外部より室内への冷気の侵入遮断)
防音効果を向上させることとなるが、最も重要な
ことは外気のみの強い流れであるために結露発生
が全く無く、これによつて、外断熱材22bの性
能維持はもとよりこれと接触する柱等の木材を湿
らすことが無く、木材を生々と保ち建物の耐久性
を向上させることができると共に小屋裏空間19
に於ける結露を解消し得ることである。
この提案の特徴は、風という極めて強力な流動
エネルギーを外壁内の上昇流に転換させると共に
逃出口を確保して渋滞の全くない流動を形成させ
た点にある。
さて、屋根面の換気を配慮した空気貫流方式木
造住宅の提案としては、前記の特開昭55−65650
号に、屋根面の野地板の下に前述の通気層を形成
したボードを敷設するとしたものや、実開昭62−
149526号の野地板と屋根板との間に非木質の波形
板を配設するとして、非木質の波形板の使用によ
つて、冬季における屋根裏の結露や夏季における
屋根裏のこもり熱の発生防止、屋根断熱が不必要
になるとしたものがある。
「発明が解決しようとする課題」 叙上の各種断熱材若しくはこれに仕上外壁材を
積層したものは、いずれも材質上当然のことなが
ら構造強度は具備しておらず、且つ、ビス止め層
としての強度も無く、構造架構間空隙部への充填
材としてしか使用されるものではなく、構造架構
に対してビス止め等した場合、地震の多い地域
や、人口開口部の多い場合で筋かいが入らない場
合には、横揺れによつて断熱材のビス止着部が破
壊して、ボードの浮き、剥がれが生じることがあ
る。
又、同じく外壁面のサイデイング下地材、屋根
面のトタン下地材、床面の下地材等に於いて、ビ
ス止着基盤として使用した場合には、充分な強度
を有しないためにサイデイング材、トタン、床等
の浮きを生じさせる。
しかして、それ自体にはビス止着基盤としての
強度がないために、既述の特開昭55−65650号に
於けるが如く、屋根面を直接自身で受止せずに野
地板を介するとせざるを得ないものとなつてい
る。このように、ビス止着基盤としての強度を有
するものの介在を要するのでは、積層作業を要し
て手間がかかる。又、トタンの場合介在させた野
地板とトタンとの間は何ら通気性が無く、且つ、
トタンの熱伝導率が高いため、冬場は特にトタン
裏側に結露が生じ、その結露が野地板(木製)の
性能低下を招来させている。この様に、強度不足
のために折角の通気層を被取付材のために有効に
活用し得ない場合が多い。屋根面直下の通気の点
では、前記実開昭62−149526号は、トタン直下に
通気路が形成されてあるので、上述の如き不都合
は無いが、実際の施工では、野地板は、垂木の上
面にわたつて配設し、金属箔又は金属紙(たとえ
ば、銀紙)、その他の材質からなる熱反射性のル
ーフイング材を野地板の上面に敷設せしめ、その
ルーフイング材上に波形板を配設せしめるもので
あるため、以下詳述の諸難点がある。すなわち、
夏の場合太陽がトタンに照り付けた場合、熱伝導
率が高いので、下に敷いてあるルーフイング(黒
色)も熱吸収率が高い為、ルーフイングが熱に侵
され風化しやすい位熱伝導率が高い為、小屋裏が
刺激されているのが実状。その為部屋の温度が上
昇している。又冬場に於いても同じ事が言える。
北海道の様な寒暖の差の激しい地域では特に結
露・すが漏りに成つているのが実状である。又ル
ーフイングの変わり熱反射材を用いて、通気層を
設ける為、角波を構成させているが、これに付い
ても夏場に付いては、熱伝導性の良いトタンであ
るがゆえに、トタン下に熱反射材を設けた場合熱
はトタンを通し太陽からの表の熱と通して伝わる
熱反射材によりはね返す熱により、トタンの塗料
が熱に侵され易い。又冬場に於いても同じ事が言
えるが熱反射材があるが故、北海道の様な寒暖の
差の激しい地域では特に屋根の上に雪がある場
合、日中太陽の熱で上から溶けるだけで無く、熱
反射材により下から熱伝導し下から溶ける事によ
り夜間のしばれで凍結する。この連続で氷結が日
増しに進み、トタン及びはぜの部分迄上がり、は
ぜである継ぎの部分を刺激し、氷結の為、はぜそ
のものを膨脹させ、その為に開いたはぜの所か
ら、日中溶けた雪溶水が入り雨漏りの原因に成つ
たりする。又トタンの下に熱反射材を設けている
為トタン裏も結露が生じやすい。又これらの事ば
かりでなく、雪が少ない冬場においても日中太陽
が照り冷たい寒波により、トタン表面が凍結する
ばかりでなく熱反射材をトタン下に設けた場合、
太陽の熱はトタンを通し熱反射されトタンの下に
結露が生じる。さらに、波形板の開口端部の先き
に防水板を設けて通気路を塞いでいるので、通気
路に於ける流動性はとぼしく、換気能はさほど期
待し得ず、滞溜による結露が生じ得る。又、前記
した入隅部コーナーの構造では仕上外壁材4を介
して室内の温度が外部にリークするし、又、出隅
部コーナーの構造では切溝2a,2bによる通気
層が形成されていないために、他の部に於けるが
如き湿気放散作用の享受ができなく、これではコ
ーナー部での湿度放散がなし得ない。
本発明は、叙上の事情に鑑みなされたもので、
両面に構造強度並びに通気能を有する積層部をも
つ発泡プラスチツクの断熱ボードを提供し、これ
を利用して優れた通気性の空気貫流方式木造住宅
並びに当該住宅に於ける入隅、出隅部コーナーピ
ースを提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本発明の断熱ボー
ドは所定肉厚の芯層を確保してプレート両面に互
いに直交する切溝を施し、当該切溝交点にロータ
リー堰を設け、発泡プラスチツクボードの当該切
溝面に該切溝に連通する透孔を多点設した構造用
合板を一体的に積層したものである。
本発明の空気貫流方式木造住宅は、叙上断熱ボ
ードを外壁面のサイデイング下地材として、外断
熱材中内、外半に縦横配設の四方に通じる通気路
を構成し、当該通気路の上、下端を夫々小屋裏全
体を四方に取囲み且つ上端外周に換気口を周設し
たパラペツトを有する小屋裏空間、外気に接続し
たものである。
叙上の空気貫流方式木造住宅に於ける屋根面の
下地材として叙上断熱ボードを用いるとしても良
い。あるいは、床面の下地材として叙上断熱ボー
ドを用いるとしても良い。さらには、屋根面の下
地材並びに床面の下地材として叙上断熱ボードを
用いるとしても良い。
叙上諸措置を小屋裏全体を四方に取囲み且つ上
端外周に換気口を周設した軒先きを有する無落雪
方式平屋根の木造住宅について施こすとしても良
い。
本発明の入隅、出隅部コーナーピースは、叙上
断熱ボード端片を、当該ボードに於ける直交切溝
を確保した態様でもつて、縁取り直交突き合わせ
してなるとしたものである。
「作用」 両面に構造用合板を有することで、構造強度を
もつ本発明断熱ボードは、構造材としての使用に
耐えると共にその通気性により、各種仕上材の下
地とされると当該仕上材裏面の湿度放散を行なう
し、また、接する層中の湿度放散をも行なう。
又、本発明断熱ボードを外壁面に用いて空気貫
流方式木造住宅を構築するならば、単に自身の断
熱材中の湿度放散のみでなく、前述の利点を享受
して、外壁仕上材裏並びにこれと反対側で接触す
る内断熱材の湿度放散を同時にするところの住宅
となる。
さらには、かかる外壁面に形成される2重の強
い上昇空気貫流に屋根面、床面にも本発明断熱ボ
ードを用いて通気路接続を行なうことにより、外
壁のみでなく屋根面、床面にても上述の同様の通
気による利益を享受し得ることができる。また、
入隅、出隅部コーナーピースは、他の部と同様に
コーナー部に正規な通気能を提供する。
「実施例」 実施例について図面を参照して説明する。
第1図は本発明の断熱ボードの切開俯瞰図、第
2図a,bは既述第9図a,bに相当する本発明
断熱ボードの外壁面のサイデイング下地材として
の使用説明図であり、同一構成部については同一
符号を付してある。
第3図は第2図に示す住宅に於いて、本発明断
熱ボードを屋根面のトタン下地材として用いる場
合の縦断説明図、第4図は同じく本発明の断熱ボ
ードを床面の下地材として用いる場合の縦断説明
図、第5図は同じく外壁面と屋根面と床面とに本
発明断熱ボードを用いた場合の空気貫流説明図、
第6図a,bは夫々本発明を実施した小屋裏全体
を四方に取囲み且つ上端外周に換気口を周設した
軒先きを有する無落雪方式平屋根に於ける空気貫
流説明図、第7図a,bは本発明の入隅、出隅コ
ーナーピースの平断図である。
第1図において、例えば発泡ポリスチレン等の
発泡プラスチツクボード27は、所定厚の芯層2
7aを確保して、そのプレート両面には、既述の
ボード1と同様に互いに直交する切溝28a,2
8bを施こすと共に当該切溝28a,28b交点
には、補強並びに四方通気用のロータリー堰29
が設けられ、かかる通気層を形成した表裏切溝面
には構造用合板30,30が一体的に積層され
る。
当該合板30には全面に渡つて該切溝28a,
28bに連通する透孔31,…が多点設されてい
る。
しかして、叙上の如く構成された本発明の断熱
ボード32は、構造用合板30で構造強度が付与
されて、構造版となると共に木造地であることか
らビス止着基盤となり得る。
尚、当然ながら合板30は、種々の仕上化粧材
の貼付、積層、ビス止め下地として好適であるこ
とは云うまでもない。さらに、該合板30には切
溝28a,28bに連通する透孔31,…が設け
られているためサイデイングに呼吸性を付与し得
る。これ等の機能は表裏両面に有している。
尚、本来の断熱能は芯層27aの存在により確
保されている。
しかして、本発明の断熱ボード32は、構造版
として筋かいの入らない開口部等に使用すること
が出来ると共に横揺れ等で浮きを起こすこともな
い。
そのうえで、呼吸性のあるサイデイング下地
面、接触層を提供する。尚、切溝28a,28b
による通気層形成については、既述のボード22
と同様である。かかる断熱ボード32は、第2図
に示す如く第9図の断面ボード22に代えて該合
板30を外壁サイデイング下地面とした態様で用
いると上述の如く、架構に構造強度を付加し、外
壁サイデイング33に呼吸性を付与すると共に反
対側で接する内断熱材18にも呼吸性を付与する
という新たな作用・効果を上乗せした空気貫流方
式木造住宅が提供される。尚、図中34,34は
ボード32に於ける2重の通気層を示す。
叙上の外壁に強力なエアーカーテンを持つ空気
貫流方式木造住宅を前提として、本発明ボード3
2を他の部に使用し、通気層の接続をすることに
よつて呼吸性に優れる住宅が提供される。
すなわち、第3図に示す如く本発明ボード32
は屋根面のトタン下地材として使用し得、垂木3
5,…上に野地板として本発明ボード32を敷設
し、合板30を吊子36,…止着基盤としつつ、
長尺トタン板37,…をはぜ止め38,…にて施
工するならば、合板30が野地板の代りとなるた
め、トタン板37直下が上側の通気層34に連通
し、且つ、何んらの熱反射材もないことから、既
述の特開昭55−65650号や実開昭62−149526号に
於ける不都合は解消される。さらに、下側の通気
層34は下側の合板30に穿孔の透孔31を介し
て小屋裏空間19に連通して呼吸性を付与する。
尚、叙上の屋根面裏に形成される通気層34,
34は、前述の如く第2図に於ける外壁部に於け
る通気層と連絡するものであるが、その詳細は後
述する。
叙上の如く本発明ボード32を屋根面のトタン
下地とした場合の効果の詳細は、次記の通りであ
る。すなわち、トタン下に通気穴がある為夏場に
於いては屋根面の熱気を通気穴からボード27の
通気路に通り四方の通気路で構成され、常時開放
されている気流の流れにそつて熱気を空気冷却
し、冬は冷気が通る事で屋根にのつた雪を溶解せ
ず、すが漏りを防止する。又トタン下に通気穴を
設けている為、トタンの熱伝導率を利用し、通気
穴を通つた冷気が通気路に流れやすいためトタン
裏の結露が無くなるばかりでなく四方の通気路で
構成されている、常時開放の気流に流れ込む為ト
タンの表と裏の温度差を少なくする効果がある。
又一体成形の為、作業上に於いてもコストダウン
に継がり屋根板材としては、平らに仕上がるの
で、トタンの張り上がりが一層良くなる。さらに
は、反対側の小屋裏空間19の空気も下側の通気
路を介して排流されるため、滞溜による結露が解
消される。
次に、同じく本発明ボード32は、床面の下地
材として使用し得、第4図に示す如く、合板30
をジユータン等の床仕上材39の下地面として敷
設する。尚、当該敷設のボード32は、図示の如
く柱・梁架構面を突き抜け、さらに外壁下地材と
して貼設の本発明ボード32の裏側の通気層34
に接続して、相互の通気層34,34,34を連
絡させる。
しかして、外壁部の強力な上昇通気流による引
き込み作用でもつて、床面の下地材として敷設さ
れたボード32の上、下面には、通気流動がもた
らされる。この結果、床裏にても2重のエアカー
テンが形成されることとなり、次記の如き効果が
奏される。すなわち、合板30の透孔31を介し
て床仕上材39の裏側が通気され、従来阻止し得
なかつた結露が解消し、床組である木材の耐久性
が向上し、ダニ、カビの発生が規制され、床材全
てについて好適な環境を提供する。さらに、下側
の通気層を介して天井裏や床下の通気がなされ、
同様の効果を奏する。
尚、床にあつては、上述の如くボード32は外
壁のボード32に接続させるべく柱・梁架構面で
途切れることなく、これを突き抜けるため、床下
部から侵入する冷気40についての遮断効果は極
めて優れる。図中41は軒先き下面に設けた換気
口を示し、その他第2図と同一構成については、
同一符号を付している。
叙上の屋根下地材としての使用と床下地材とし
ての使用は同時に行なうとしてもよい。
第5図は、前記の小屋裏全体を四方に取囲み且
つ上端外周に換気口20を周設したパラペツト2
6を有する住宅の外壁、屋根、床下地に本発明ボ
ード32を使用した場合の通気が示される。
この場合、屋根面はパラペツト26上端より、
低くなり、屋根上の水は、ドレーン42を介して
マンホール43に排出される。屋根下地材として
敷設されたボード32の通気層34,34の側端
は小屋裏空間19に開口しており、既述の床の場
合と同様に外壁のエアカーテン流に引き込まれて
流動する。小屋裏全体を四方に取囲み且つ、上端
外周に換気口を周設した軒先き44を有する無落
雪方式平屋根の屋根面に敷設されたボード32の
場合に於ける外壁のエアカーテン流との間の連絡
態様は、第6図a,bに示される。
a図の場合は、ボード32を全面に敷いて、通
気層34の側端開口を直接外気に露呈させる。但
し、雨仕舞いのため防水板45を設ける。
叙上開口直下に換気口20があるため、これよ
り放散する外壁のエアカーテン流に引き込まれ
て、ボード32内に流動を生じさせる。
b図の場合は、ボード32は柱46上で途切
れ、通気層34の側端開口は小屋裏空間19に露
呈する。よつて、外壁のエアカーテン流が小屋裏
空間19の空気を引き込む際に引き込まれ、ボー
ド32内に流動を生じるものとなる。
尚、図示省略するも第5図と同様、軒先き44
を有する住宅にあつても床面に本発明ボード32
を使用するケースもある。
本発明の入隅、出隅部コーナーピース47,4
8は第7図a,bに示される如く、断熱ボード3
2の端片32′,32′を切溝28a,28bを確
保した態様で夫々縁取り直交突き合わせして製さ
れる。
しかして、外壁下地材として使用された平坦部
に形成された通気能を有する芯層27aを介して
表裏に2重の通気層34,34を有する断熱層が
コーナーに於いても途切れることなく連続して形
成されることとなり、この結果既述の如き不都合
なる現像が解消されることとなり、家屋全周に渡
つて好適なエアカーテンを形成し得ることが出来
る。
「発明の効果」 請求項1記載の発明にあつては、通気層を形成
し得る断熱ボードに構造強度を補完すると共に仕
上材等の接触材に呼吸能を付与し得る。
請求項2〜9記載の発明にあつては、木造住宅
に呼吸機能を付与して、結露、湿度放散を行な
い、家屋の耐久性を著くし高める。
請求項10記載の発明にあつては、入隅、出隅
部コーナーにあつても外壁平坦部と同様の呼吸機
能を確保して、家屋の耐久性を高める。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の断熱ボードの切開俯瞰図、第
2図a,bは既述第9図a,bに相当する本発明
断熱ボードの外壁面のサイデイング下地材として
の使用説明図であり、同一構成部については同一
符号を付してある。3図は第2図に示す住宅に於
いて、本発明断熱ボードを屋根面のトタン下地材
として用いる場合の縦断説明図、第4図は同じく
本発明の断熱ボードを床面の下地材とし用いる場
合の縦断説明図、第5図は同じく外壁面と屋根面
と床面とに本発明断熱ボードを用いた場合の空気
貫流説明図、第6図a,bは夫々本発明を実施し
た小屋裏全体を四方に取囲み且つ上端外周に換気
口を周設した軒先きを有する無落雪方式平屋根に
於ける空気貫流説明図、第7図a,bは本発明の
入隅、出隅コーナーピースの平断面図、第8図a
〜gは従来の断熱ボードについての説明図、第9
図a〜dは従来の空気貫流方式木造住宅について
の説明図である。 1……発泡ポリスチレンボード、2a,2b…
…切溝、3……ロータリー、4……仕上げ外壁
材、5……断熱ボード、6……梁、7……柱、8
……筋かい、9……基礎、10……軒先、11…
…水切鉄板、12……水切土台、13……取付用
桟、14……ベニヤ、15……空間、16……断
熱ボード、17……隅部コーナーピース、18…
…内断熱材、19……小屋裏空間、20……換気
口、21……梁、22……外断熱外壁材、22a
……外壁材、22b……外断熱材、23……通気
路、24……床部、25……受止用アルミアング
ル、26……パラペツト、27……発泡プラスチ
ツクボード、27a……芯層、28a,28b…
…切溝、29……ロータリー堰、30……構造用
合板、31……透孔、32……断熱ボード、3
2′……端片、33……外壁サイデイング、34
……通気層、35……垂木、36……吊子、37
……長尺トタン板、38……はぜ止め、39……
床仕上材、40……冷気、41……換気口、42
……ドレーン、43……マンホール、44……軒
先き、45……防水板、46……柱、47……入
隅部コーナーピース、48……出隅部コーナーピ
ース。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 所定肉厚の芯層を確保してプレート両面に互
    いに直交する切溝を施し、当該切溝交点にロータ
    リー堰を設けた発泡プラスチツクボードの当該切
    溝面に該切溝に連通する透孔を多点設した構造用
    合板を一体的に積層するとしてなることを特徴と
    する断熱ボード。 2 請求項1に記載の断熱ボードを外壁面のサイ
    デイング下地材として、外断熱材中内、外半に縦
    横配設の四方に通じる通気路を構成し、当該通気
    路の上、下端を夫々小屋裏全体を四方に取囲み且
    つ上端外周に換気口を周設したパラペツトを有す
    る小屋裏空間、外気に接続したことを特徴とする
    空気貫流方式木造住宅。 3 請求項1記載の断熱ボードを屋根面の下地材
    として用い、かつ、請求項1に記載の断熱ボード
    を外壁面のサイデイング下地材として、外断熱材
    中内、外半に縦横配設の四方に通じる通気路を構
    成し、当該通気路の上、下端を夫々小屋裏全体を
    四方に取囲み且つ上端外周に換気口を周設したパ
    ラペツトを有する小屋裏空間、外気に接続したこ
    とを特徴とする空気貫流方式木造住宅。 4 請求項1記載の断熱ボードを床面の下地材と
    して用い、かつ、請求項1に記載の断熱ボードを
    外壁面のサイデイング下地材として、外断熱材中
    内、外半に縦横配設の四方に通じる通気路を構成
    し、当該通気路の上、下端を夫々小屋裏全体を四
    方に取囲み且つ上端外周に換気口を周設したパラ
    ペツトを有する小屋裏空間、外気に接続したこと
    を特徴とする空間貫流方式木造住宅。 5 請求項1記載の断熱ボードを屋根面の下地材
    並びに床面の下地材として用い、かつ、請求項1
    に記載の断熱ボードを外壁面のサイデイング下地
    材として、外断熱材中内、外半に縦横配設の四方
    に通じる通気路を構成し、当該通気路の上、下端
    を夫々小屋裏全体を四方に取囲み且つ上端外周に
    換気口を周設したパラペツトを有する小屋裏空
    間、外気に接続したことを特徴とする空気貫流方
    式木造住宅。 6 請求項1に記載の断熱ボードを外壁面のサイ
    デイング下地材として、外断熱材中内、外半に縦
    横配設の四方に通じる通気路を構成し、当該通気
    路の上、下端を夫々小屋裏全体を四方に取囲み且
    つ上端外周に換気口を周設した軒先きを有する無
    落雪方式平屋根の小屋裏空間、外気に接続したこ
    とを特徴とする空気貫流方式木造住宅。 7 請求項1記載の断熱ボードを屋根面の下地材
    として用い、かつ、請求項1に記載の断熱ボード
    を外壁面のサイデイング下地材として、外断熱材
    中内、外半に縦横配設の四方に通じる通気路を構
    成し、当該通気路の上、下端を夫々小屋裏全体を
    四方に取囲み且つ上端外周に換気口を周設した軒
    先きを有する無落雪方式平屋根の小屋裏空間、外
    気に接続したことを特徴とする空気貫流方式木造
    住宅。 8 請求項1記載の断熱ボードを床面の下地材と
    して用い、かつ、請求項1に記載の断熱ボードを
    外壁面のサイデイング下地材として、外断熱材中
    内、外半に縦横配設の四方に通じる通気路を構成
    し、当該通気路の上、下端を夫々小屋裏全体を四
    方に取囲み且つ上端外周に換気口を周設した軒先
    きを有する無落雪方式平屋根の小屋裏空間、外気
    に接続したことを特徴とする空気貫流方式木造住
    宅。 9 請求項1記載の断熱ボードを屋根面の下地材
    並びに床面の下地材として用い、かつ、請求項1
    に記載の断熱ボードを外壁面のサイデイング下地
    材として、外断熱材中内、外半に縦横配設の四方
    に通じる通気路を構成し、当該通気路の上、下端
    を夫々小屋裏全体を四方に取囲み且つ上端外周に
    換気口を周設した軒先きを有する無落雪方式平屋
    根の小屋裏空間、外気に接続したことを特徴とす
    る空気貫流方式木造住宅。 10 請求項1記載の断熱ボード端片を、当該ボ
    ードに於ける直交切溝を確保した態様でもつて縁
    取り直交突き合わせしてなる空気貫流方式木造住
    宅に於ける入隅、出隅部コーナーピース。
JP63258077A 1988-10-13 1988-10-13 断熱ボードとこれを使用した空気貫流方式木造住宅並びに入隅,出隅部コーナーピース Granted JPH02104841A (ja)

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JP2588809Y2 (ja) * 1992-11-17 1999-01-20 鐘淵化学工業株式会社 構造用多機能パネル
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