JPH0560739U - ワーク把持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】解体されるカムキャップの移載作業を確実かつ
円滑に行う。 【構成】中央に配設され下端にカムキャップのカムシャ
フト孔に係合する鉤状部を設けた中央ロッドと、該中央
ロッドの両側に配設されカムキャップを挾持するクラン
プ爪部材とを備えて、カムキャップを所定の載置場所に
移載するように構成された。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エンジンのカムキャップの解体を行なうために使用されるワーク把 持装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のカムキャップ解体装置としては、カムキャップをそのカムシャフト孔に 係合する解体ピンで吊り上げてシリンダヘッドから取り外すものがある。（例え ば実開昭６２−８０３９号公報）

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来装置のようにカムキャップを車にシリンダヘッドから吊り上げて取外 すだけのものである場合は、重いカムキャップがふらついたりして移載作業が円 滑に行なわれ難いという問題があった。

【０００４】 本考案は、上記問題に鑑みてなされたもので、カムキャップを吊り上げる係合 ロッドと共にカムシャフトの両側を挾持するクランプ爪部材等を設けてカムキャ ップの移載を確実かつ円滑に行なうことができるワーク把持装置を提供すること を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、所要の昇降装置によって昇降せしめられる昇降枠体と、該昇降枠体 に支持されカムキャップの両側部を挾持するクランプ爪部材と、上記昇降枠体に 対し垂直方向に昇降せしめられ、カムキャップのカムシャフト孔に係合する釣状 部を有する係合ロッドと、該係合ロッドをカムシャフトの軸線方向に移動させる 移動装置とを備え、上記係合ロッドの下端部にカムキャップの上面に当接し係合 ロッドの下降によりカムキャップを押圧する当接部が設けられていることを要旨 とする。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の一実施例を示す側面図、図２は図１のＩＩーＩＩ線に沿う断面 図、図３はパレット上にシリンダヘッド載置部及びカムシャフト並びにカムキャ ップ載置部を設けた状態を示す正面図である。

【０００７】 図中１はシリンダヘッド２に組付けられた状態のカムキャップ、３は係合ロッ ドで、下端部にカムキャップ１のカムシャフト孔に係合する鉤状部４及び当接部 ３ａを設け、上端部を取付枠体５に固設している。

【０００８】 この取付枠体５は図１及び図２に示されるように３本の係合ロッド３を２列取 付けており、第１枠体６に設けたレール７上に載置されている。一方、図示省略 の所要の昇降装置によって昇降される昇降枠体１８の下端に、第２枠体１１が固 設されている。

【０００９】 そして、第１枠体６と第２枠体１１とは、第１枠体６上に設置した昇降装置１ ３を介して連結され、この昇降装置１３の作動によって第１枠体６は昇降される 。この時第１枠体６は昇降枠体１８に対し摺動部材１９を介し摺動する。上記取 付枠体５は第１枠体６に設置した油圧シリンダからなる移動装置８によりレール ７上を移動し、これによって上記係合ロッド３がカムシャフト２０の軸線方向に 移動する。上記係合ロッド３の両側に、１対のクランプ爪部材９ａ，９ｂが配設 され、これらの下端にそれぞれカムキャップ１の両側部に当接するクランプ爪１ ０を設けている。そして一方の部材９ａの上部が第２枠対１１に固設され、他方 の部材９ｂの上部が油圧シリンダ１２より変位可能に取付けられており、従って クランプ爪１０，１０がカムキャップ１を挾持できる。

【００１０】 上記構成により、カムキャップ１をシリンダヘッド２から取り外す場合は、係 合ロッド３がカムキャップ１のカムシャフト孔に係合されると共に、クランプ爪 部材９ａ，９ｂがカムキャップ１を挾持して吊り上げた後、カムキャップ１は所 定の載置場所に移載される。従ってカムキャップ１は移載時クランプ爪部材９ａ ，９ｂにより挾持されるため、ふらつくことがなく円滑に移載が行なわれる。

【００１１】 次に、カムキャップ１の上記所定の載置場所として、図３に示すように搬送用 パレット１４が使用される場合について説明する。 即ち、パレット１４にはシリンダヘッド２の載置部１５が備えられると共にそ の側部にカムキャップ１の載置部１６が配設されている。従って解体時にはまず 、シリンダヘッド２がエンジン本体から取り外されてパレット１４のシリンダヘ ッド載置部１５に移載される。

【００１２】 ついで、本考案のワーク把持装置により、カムキャップ１がシリンダヘッド２ からカムキャップ載置部１６に移載される。この時カムキャップ載置部１６に突 設されたチューブラピン１７とカムキャップ１にあけられた係合孔とが係合され ると共にカムキャップ１はその上面を係合ロッド３の当接部３ａにより押圧され て載置部１６に確実に移載される。従って、カムキャップ１の解体がパレット１ ４上で行なわれるため、その作業が一層円滑かつ確実となる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば、中央ロッドでカムキャップを吊り上げる際、該カムキャップ をクランプ爪部材で挾持してふらつきを防止すると共に、カムキャップを所定の 載置場所に移載するため、カムキャップの移載作業が確実かつ円滑に行われる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ワーク把持装置の側面図である。

【図２】図１のＩＩーＩＩ線に沿う断面図である。

【図３】パレット上にシリンダヘッド載置部及びカムキ
ャップ載置部を設けた状態を示す正面図である

【符号の説明】

１ カムキャップ ２ シリンダヘッド ３ 中央ロッド ４ 鉤状部 ８ 第１油圧シリンダ 9a クランプ爪部材 9b クランプ爪部材 10 クランプ爪 12 第２油圧シリンダ 13 昇降装置 14 パレット 15 シリンダヘッド載置部 16 カムキャップ載置部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シリンダヘッドに組付けられたカムキャ
   ップを解体のため、一時所定の載置場所に移載するワー
   ク把持装置において、所要の昇降装置によって昇降せし
   められる昇降枠体と、該昇降枠体に支持されカムキャッ
   プの両側部を挾持するクランプ爪部材と、上記昇降枠体
   に対し垂直方向に昇降せしめられ、カムキャップのカム
   シャフト孔に係合する鉤状部を有する係合ロッドと、該
   係合ロッドをカムシャフトの軸線方向に移動させる移動
   装置とを備え、上記係合ロッドの下端部にカムキャップ
   の上面に当接し係合ロッドの下降によりカムキャップを
   押圧する当接部が設けられていることを特徴とするワー
   ク把持装置。
2. 【請求項２】 カムキャップが移載される所定の載置場
   所が、シリンダヘッド載置部を備えたパレットに設けら
   れたカムシャフト載置部であることを特徴とする請求項
   １記載のワーク把持装置。