JPH0123724Y2

JPH0123724Y2 -

Info

Publication number: JPH0123724Y2
Application number: JP1985168978U
Authority: JP
Priority date: 1985-10-31
Filing date: 1985-10-31
Publication date: 1989-07-20
Also published as: JPS6278237U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、機械加工、組付加工においてワーク
を位置決めしてクランプ保持するワーク位置決め
クランプ装置に関するものである。

（従来の技術）機械加工または組付加工において、１つの作業
ステーシヨンでワーク受台にワークを位置決めし
た状態でクランプ保持して加工を行い、加工終了
後、位置決めおよびクランプを解除して、ワーク
を次のステーシヨンへそのまま移送することがあ
る。そのような場合、一般に、位置決めは、ワー
ク側に基準孔を設け、定位置に固定された位置決
めピン（例えば先端にテーパ部を有する）を用い
て嵌め合い関係でもつて平面的な位置決めを行う
のが通例である。

ところで、加工終了後のワークをそのまま次の
ステーシヨンに移送するために、例えばワークが
載置されるワーク受台をバネでもつて弾性的に支
持し、該ワーク受台にワークが載置された状態で
クランプ力を作用させることにより、クランプ力
が上記バネによる支持力に打勝つてワークがワー
ク受台と共に下降し、位置決めピンと基準孔との
嵌め合い関係でワークが所定位置に案内されて位
置決めがなされるようにしたものが知られてい
る。

（考案が解決しようとする課題）ところが、このようなものでは、ワークがクラ
ンプアームとワーク受台との間に挟持されバネ力
が作用した状態のままワークが下降し、その下降
途中で位置決めピンにより位置決めがなされるた
め、位置決めピンに対する位置決めのためのワー
クの動きがバネ力でもつて規制され、位置決めピ
ンに偏摩耗を起させるという問題があつた。

なお、トランスフア搬送において、トランスフ
アバーのキヤリアの昇降系にクランプロツドをバ
ネを介して連結し、ワークの昇降動にクランプ系
を連動させる技術が実公昭58−11491号公報にて
知られているが、このものにおいても、ワークの
高さが高くなるとワークに対する押えるタイミン
グが早くなり、やはり位置決めピンに偏摩耗を起
こさせる恐れがある。

本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、高
さの異なるワークに対しても、位置決めピンに対
するワークの案内を拘束なく容易にして、位置決
めピンの偏摩耗を防止したワーク位置決めクラン
プ装置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）前記の目的を達成するため、本考案の解決手段
は、ワークを位置決めしてクランプする装置とし
て、前記ワークの孔に嵌入してワークを位置決め
する上向きに突出するピンを有する位置決めピン
手段と、該位置決めピン手段に対して上下動自在
に設けられ水平面内で不動なワーク受台と、下降
動するワーク受台を前記ピンがワーク受台上に突
出する位置で受け止める基台と、上下動可能に設
けられワークの上面に当接する押え部を有するク
ランプアームと、該クランプアームに連結されク
ランプアームを上下動させる駆動手段とを備え
る。そして、該クランプアームには、その上下動
作範囲内の上昇動の途中位置において前記ワーク
受台の下面に当接してワーク受台を持ち上げる一
方、下降動の途中位置においてワーク受台から離
れる持上当接部が前記押え部の下方に間隔をあけ
て設けられ、該特上当接部と挿え部との間隔はワ
ーク受台とその上に載置されるべきワークとの上
下方向の寸法の合計値を越える値に設定されてい
る構成としたのである。

（作用）これにより、本考案では、初め、クランプアー
ムは上方に位置しており、その上下動作範囲の上
昇動の途中位置で持上当接部がワーク受台に当接
して該ワーク受台を持上当接部によつて上方に持
ち上げた状態にある。また、この状態では、ワー
ク受台とクランプアームの押え部との間隔はワー
クを搬入出するのに支障ない程度となつている。
それから、ワーク受台上のほぼ所定位置にワーク
が載置される。その後、クランプアームが下降動
すると、ワーク受台およびワークもその自重によ
り持上当接部に当接した状態で共に降下する。そ
して、クランプアームは、その上下動作範囲の下
降動の途中位置でワーク受台との当接が解除さ
れ、ワーク受台を基台上に置いた状態となり、こ
の状態において位置決めピンはワーク受台上に突
出し、載置されているワークのワーク受台上の位
置決めがなされる。さらに、クランプアームが下
降すると、その押え部がワークの上面に当接し該
ワークを押え部とワーク受台との間に挟持してク
ランプがなされる。

（実施例）以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明
する。

第１図ないし第３図に示すワーク位置決めクラ
ンプ装置１は、ワークの孔に嵌入してワークを位
置決めする位置決めピンとしての上向きに突出す
る第１及び第２ピン２ａ，２ｂを有する位置決め
ピン手段２と、該位置決めピン手段２に対して上
下動自在に設けられ水平面内で不動なワーク受台
３と、下降動するワーク受台３を前記ピン２ａ，
２ｂがワーク受台３上に突出する位置で受け止め
る基台１ａと、上下動可能に設けられ上端にワー
クの上面に当接する押え部４ｅを有するクランプ
アーム４と、該クランプアーム４に連結されクラ
ンプアーム４を上下動させる駆動手段としてのシ
リンダ装置４ｄとを備えている。該クランプアー
ム４には、その上下動作範囲内の上昇動の途中位
置においてワーク受台３の下面に当接してワーク
受台３を持ち上げる一方、下降動の途中位置にお
いてワーク受台３から離れる持上当接部４ａが前
記押え部４ｅの下方に間隔をあけて設けられてい
る。該持上当接部４ａと押え部４ｅとの間隔Ｓは
ワーク受台３とその上に載置されるべきワークと
の上下方向の寸法の合計値を越える値に設定され
ている。

上記位置決めピン手段２は、上記装置１の基台
１ａに設けられ、第１ワークW₁および第２ワー
クW₂（この実施例においてはいずれもシリンダヘ
ツド）に対応して、第１ピン２ａおよび第２ピン
２ｂが並設されてなる。該両ピン２ａ，２ｂに
は、第４図に示すように、各々下端にピン２ｃ，
２ｃが突設され、このピン２ｃに係合するホーク
２ｄが各々回動可能に設けられている。両ホーク
２ｄ，２ｄは、駆動モータ２ｅの回転により、歯
車機構などからなる動力伝達手段２ｆを介して、
互いに反対方向に回動し、ピン２ａまは２ｂを選
択的に上方に突出させるように構成されている。

上記ワーク受台３には下方に突出するガイド棒
３ａが設けられ、このガイド棒３ａがクランプア
ーム４に設けられた角筒状の案内筒４ｂに摺動自
在に嵌挿されて、ワーク受台３がピン２ａ，２ｂ
に対して上下動自在になつている。

また、上記クランプアーム４は、基台１ａに立
設されかつ案内コラム１ｂに対して別の案内筒４
ｃが摺動自在に嵌挿されて上下動可能に設けら
れ、さらにクランプアーム４と基台１ａの間に介
設されたシリンダ装置４ｄによつて上下方向に昇
降動される。

このように構成されたワーク位置決めクランプ
装置１は、例えば第１および第２ワークW₁，W₂
に対して、第７図に示すように、ピンＰを押し込
むためのピン押込装置５において用いられる。ピ
ン押込装置５は、第５図および第６図に示すよう
に、上記装置１をＸ軸方向位置決め手段５ａおよ
びＹ軸方向位置決め手段５ｂによつて平面的に位
置決めし、ワークW₁またはW₂をピン押込手段５
ｃの直下に順次位置させ、１個ずつピンＰを押し
込むものである。

なお、この例ではピン押込手段５ｃは２ユニツ
ト旋回自在に設けられ、一方が押込むとき他方が
ピンＰを保持し交互に押込み作業を行なうものと
なつている。

次に、上記装置１をピン押込装置５に適用した
場合の作用につき述べる。

まず、上記装置１をピン押込手段５ｃの直下よ
り外れた位置（第５図実線位置）に位置決めした
状態で、ワークW₁またはW₂に対応して、ピン２
ａ，２ｂのいずれかを上方に突出させる。そして
シリンダ装置４ｄを伸長動作させてクランプアー
ム４を上昇させる。この上昇途中でクランプアー
ム４の持上当接部４ａがワーク受台３の下面と当
接してワーク受台３を持ち上げる（第１図実線図
示参照）。この状態でワークW₁またはW₂をワー
ク受台３の上に移送して載置する。その後、シリ
ンダ装置４ｄを収縮動作させてクランプアーム４
を下降させると、その下降途中において、ワーク
受台３は前記持上当接部４ａとの当接が解除され
るとともに基台１ａの受面１ｃ上に載置されそれ
以上は降下しない。このとき、ピン２ａまたは２
ｂの上部がワーク受台３の窓部３ｂから上方に相
対的に突出し、ワークW₁またはW₂の基準孔（図
示省略）に嵌入して、その位置決めが行なわれる
（第４図の鎖線参照）。そしてクランプアーム４の
みがさらに下降し、その押え部４ｅがワークW₁
またはW₂の上面に当接して、ワークW₁または
W₂を該押え部４ｅとワーク受台３との間に挟持
してクランプする。

このように、ワークW₁またはW₂の位置決めク
ランプが行なわれた上記装置１はピン押込手段５
ｃの直下に位置決めされ（第５図の鎖線参照）、
ピン押込手段５ｃによつてピンＰが押し込まれ
る。１つのピン押込みが終わると、Ｘ，Ｙ軸方向
位置決め手段５ａ，５ｂをNC制御で動作させピ
ン押込みが繰返される。

ピン押し込み作業がすむと、上記装置１は元の
位置に戻され、前記の逆の動作でクランプアーム
４を上昇させると、その上昇途中において持上当
接部４ａがワーク受台３の下面に当接することに
よつてワーク受台３もピン２ａまたは２ｂの上端
よりも上方の位置迄上昇する。そしてクランプア
ーム４の押え部４ｅによるワークW₁またはW₂に
対するクランプも解除される。

なお、上記実施例ではクランプアーム４が上下
方向に案内されて動作するものについて説明した
が、揺動支持されたクランプアームでもよいこと
は勿論である。

（考案の効果）以上の如く、本考案によれば、クランプアーム
の上下動を利用してワーク受台およびワークの自
重により位置決めを行うようにしたから、ワーク
の高さが異なつても、位置決めピン手段のピンに
対するワークの案内を容易かつ確実に行うことが
でき、ピンの偏摩耗を防止することができ、又ワ
ークの搬入出のためのワーク受台の昇降をクラン
プ動力を利用して行うことができるので、構造が
簡単となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はワーク
位置決めクランプ装置の正面図、第２図は同一部
断面側面図、第３図は同一部断面平面図、第４図
は第３図の−線断面図、第５図および第６図
はこの考案のワーク位置決めクランプ装置をピン
押込装置に使用した例を示し、第５図はピン押込
装置の概略正面図、第６図は同概略平面図、第７
図はこのピン押込装置によつてワークにピンを押
し込んだ状態を示す説明図である。１……ワーク位置決めクランプ装置、１ａ……
基台、２……位置決めピン手段、２ａ……第１ピ
ン、２ｂ……第２ピン、３……ワーク受台、４…
…クランプアーム、４ａ……持上当接部、４ｄ…
…シリンダ装置、４ｅ……押え部、W₁，W₂……
ワーク、Ｓ……間隔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ワークを位置決めしてクランプする装置におい
て、前記ワークの孔に嵌入してワークを位置決め
する上向きに突出するピンを有する位置決めピン
手段と、該位置決めピン手段に対して上下動自在
に設けられ水平面内で不動なワーク受台と、下降
動するワーク受台を前記ピンがワーク受台上に突
出する位置で受け止める基台と、上下動可能に設
けられワークの上面に当接する押え部を有するク
ランプアームと、該クランプアームに連結されク
ランプアームを上下動させる駆動手段とを備え、
該クランプアームには、その上下動作範囲内の上
昇動の途中位置において前記ワーク受台の下面に
当接してワーク受台を持ち上げる一方、下降動の
途中位置においてワーク受台から離れる持上当接
部が前記押え部の下方に間隔をあけて設けられ、
該持上当接部と押え部との間隔はワーク受台とそ
の上に載置されるべきワークとの上下方向の寸法
の合計値を越える値に設定されていることを特徴
とするワーク位置決めクランプ装置。