JPH0557278B2 - - Google Patents

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JPH0557278B2
JPH0557278B2 JP8099989A JP8099989A JPH0557278B2 JP H0557278 B2 JPH0557278 B2 JP H0557278B2 JP 8099989 A JP8099989 A JP 8099989A JP 8099989 A JP8099989 A JP 8099989A JP H0557278 B2 JPH0557278 B2 JP H0557278B2
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JP
Japan
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antibiotic
culture
substance
color
growth
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JP8099989A
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JPH02258788A (ja
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Kyoshi Isono
Masakazu Uramoto
Hiroo Kusakabe
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、新規抗生物質及びその製造法に関す
る。 [発明の背景] 本発明者は、新規抗生物質の探索を目的として
多数の土壌中から微生物を分離し、その産生する
抗生物質を分離探索し、ストレプトミセス属に属
する微生物の培養液及び培養菌体に文献未載の新
規抗生物質HK−803が産生、蓄積されることの
新たな知見を得た(特開昭59−31689号公報参
照)。本発明者は、上記微生物の産生物につき更
に研究を行つた結果、上記HK−803とは異なる
新規抗生物質を見出し、本発明を完成するに至つ
た。 [本発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、新規抗生物質及びその製造法
を提供することである。 [課題を解決するための手段] 本発明の新規抗生物質は、ストレプトミセス属
に属する抗生物質HK−803C生産菌を培養し、そ
の培養物から分離採取される。以下の構造式と後
述の理化学的性質及び生物学的性質を有する抗生
物質HK−803C1とHK−803C2を包含する。 HK−803C1R:
【式】 HK−803C2R:
【式】 以下に、本発明の新規抗生物質HK−803C及び
その製造法について詳述する。 まず、本発明において用いる微生物は、抗生物
質HK−803Cの生産能を有するものであり、スト
レプトミセス属に属する菌種である。 その一例として、ストレプトミセス属No.80−H
−803(Streptomyces sp,80−H−803)と呼称
される微生物は上記の特性を有し、本発明の抗生
物質HK−803Cを有利に生産するものであり、本
発明方法に有効に利用し得るものである。 また、上記ストレプトミセスNo.80−H−803の
自然的及び人工的変異株は勿論、ストレプトミセ
ス属に属する菌種で後述の抗生物質HK−803Cの
生産能を有する微生物はすべて本発明方法におい
て使用することができる。 上記ストレプトミセス属No.80−H−803(以下、
単に「H−803株」という。)は、本発明者により
福島県地蔵原で採取された土壌中より発見された
土壌放線菌であり、工業技術院微生物工業技術研
究所に昭和57年7月23日付寄託され、その微生物
受託番号は、微工研菌寄第6644号(FERMP−
6644)である。 H−803株は、次の菌学的性質を有する。 (I) 形態 無機塩・澱粉寒天培地、イースト・マルトエキ
ス寒天培地上の生育について顕微鏡、及び電子顕
微鏡により形態を観察した。H−803株はストレ
プトミセス属に属する形態を示した。その形態的
特徴は次のとおりである。 1 基生菌糸:寒天上によく生育し分岐してい
る。 2 気菌糸:グルコース・アスパラギン寒天培
地、グリセリン・アスパラギン寒天培地以外の
培地上によく着生し、胞子柄の長さは短く、屈
曲し、緻密なラセン糸を多数形成し、20から50
の胞子の連鎖を形成する。電子顕微鏡による観
察によると、胞子表面は平滑であり、楕円形又
は長円形であり、その大きさは0.7〜0.9×1.0〜
1.2μmである。 () 各種培地上の性質 特許庁産業別審査基準に従い、各種培地を調製
し、接種後3週間後に観察した結果を次に記載す
る。尚色調の記載に於て( )内の記号はデイス
クリプテイブ・カラー・ネームズ・デイクシヨナ
リー(Descriptive Color Names Dictionary)
第4版の色名記号に従つたものである。 (1) シユークロース・硝酸寒天培地 生 育:普通の生育を示し裏面の色は薄い小麦
色(2ea)よりにぶい黄色(2ic)を呈す
る。 気菌糸:表面上に白色ベルベツト状の気菌糸を
形成し、4週間後にクリーム色がかつてく
る(2ba)。 可溶性色素:生成しない。 (2) グルコース・アスパラギン寒天培地 生 育:生育は不良で、裏面の色調は明るいレ
モン色(3ea)を呈する。 気菌糸:着生しない。 可溶性色素:生成しない。 (3) グリセリン・アスパラギン寒天培地 生 育:普通の生育を呈し、裏面の色は明るい
黄色(11/2la)。 気菌糸:表面上に薄い白色の気菌糸を着生す
る。 可溶性色素:薄い黄色の可溶性色素を形成す
る。 (4) 無機塩・澱粉寒天培地 生 育:良好の生育を示し、裏面の色は明るい
小麦色(2ea)乃至にぶい黄色(2ic)を呈
する。 気菌糸:豊富に綿毛状の気菌糸を着生し、白色
を経て灰色(5fe)となる。 可溶性色素:生成しない。 (5) チロシン寒天培地 生 育:良好の生育を示し、裏面はにぶ橙色
(4lc)を呈する。 気菌糸:ベルベツト状、白色の気菌糸を着生す
る。 可溶性色素:生成しない。 (6) 栄養寒天培地 生 育:普通の生育を示し、裏面の色は明るい
小麦色(2ea)を呈する。 気菌糸:白色、ベルベツト状の気菌糸を一面に
着生する。 可溶性色素:生成しない。 (7) イースト・エキストラクト、マルト・エキス
トラクト寒天培地 生 育:極めて良好な生育を示し、裏面の色は
黄橙色(3ia)を呈する。 気菌糸:豊富に一面に綿毛状の気菌糸を着生
し、培養30日間をすぎると灰色味(5ih)
をおび後に灰茶色(4ig)を呈する。 可溶性色素:黄色味をおびてくる。 (8) オートミール寒天培地 生 育:極めて良好な生育を示し、裏面の色は
明るい小麦色(2ea)乃至、うす黄茶色を
呈する。 気菌糸:豊富に綿毛状の気菌糸を着生し、白色
乃至灰色(2fe)を呈する。集落の中心部
は長期間培養すると黒色味をおびてくる。 可溶性色素:生成しない。 (9) ペプトン・イーストエキストラクト・鉄寒天
培地 生 育:貧弱な生育を示し、裏面の色は明るい
小麦色(2ea)を呈する。 気菌糸:白色で薄い気菌糸を表面一面に着生す
る。 可溶性色素:生成しない。 () 生理的性質 (1) 生育温度:23℃より37℃において生育する。 (2) 澱粉分解力:分解する。 (3) 脱脂粉乳:凝固性 陰性。 ペプトン化 陽性。 (4) メラニン様色素の生成:生成しない。 (5) ゼラチン液化力:陰性。 (6) 硝酸塩還元:陽性。 () 各種炭素源の利用性 プリダハムによる糖利用培地(デイフコ製)に
各種の糖を添加してH−803株を培養した結果は
次の通りである。 生 育 L−アラビノース ± D−キシロース ± D−グルコース D−フラクトース シユークロース I−イノシトール L−ラムノース ラフイノース D−マントニトール + 無添加 ± よく生育する + 生育する ± 殆んど生育しない H−803株の菌学的性質は上記の如くであるが、
本菌株の特徴を要約すれば次の通りである。 1 気菌糸をよく着生し胞子柄は屈曲しよく分岐
している。緻密なラセン糸を形成し、胞子の連
鎖を形成し、長期間培養すると灰色となる。胞
子表面は平滑である。ストレプトミセスに属す
る形態を有する。 2 菌の集落の裏面には特徴ある色調は見られな
い。 3 可溶性色素は形成しない。 4 クロモケニツク陰性である。 5 アラビノース、キシロース、マンニトールを
除き各種の糖を利用する。 野々村氏によるジヤーナル・オブ・フエルメン
テーシヨン・テクノロジー52巻2号記載の放線菌
I.S.P.株458菌種の分類法の記載(キイ・フオア・
クラシイフケーシヨン・アンド・アイデンテイフ
イケーシヨン・オブ・458スペシス・オブ・ザ・
ストレプトミセス・インクル−デツド・イン、I.
S.P.)(key for classification and
identification of 458 species of the
streptomyces included in I.S.P.)によりH−
803株の分類学的地位を検索すると、糖の利用性
について若干の相違が認められるが、ストレプト
ミセス・シオヤエンシス(Streptomyces
sioyaensis)に最も近縁の菌株であると結論され
る。 しかしながら、抗生物質の生産能において明ら
かに相異が認められるため、H−803株は、スト
レプトミセス・シオヤエンシスに属する新菌株と
することが妥当と結論された。 次に、本発明方法を実施するに当つては、スト
レプトミセス属に属する抗生物質HK−803C生産
菌を、抗生物質を生産する通常の方法で培養すれ
ばよい。培養の形態は、液体培養でも固体培養で
もよく、工業的に有利に培養するためには、上記
生産菌の胞子懸濁液又は培養液を培地に接種し、
通気攪拌培養を行えばよい。 培地の栄養源としては特に限定されることな
く、微生物の培養に通常用いられる炭素源、窒素
源その他を培地中に含有させることができる。 炭素源としては、澱粉、デキストリン、グリセ
リン、グルコース、シユークロース、ガラクトー
ス、イノシトール、マンニトールなどが、また窒
素源としては、ペプトン、大豆粉、肉エキス、米
ぬか、麹、尿素、コーンステイープリカー、アン
モニウム塩、硝酸塩、その他の有機または無機の
窒素含有物が用いられる。その他、無機塩類、た
とえば食塩、リン酸塩類、カルシウム、亜鉛、マ
ンガン、鉄等の金属塩類等を適宜に添加してもよ
く、必要に応じて消泡剤としての動、値、鉱物油
等を添加してもよい。 培養温度、培養時間等の培養条件は使用菌の発
育に適し、しかもHK−803C物質の生産が最高と
なるような条件が選ばれる。たとえば、培地のPH
は中性付近がよく、培養の適温は25℃〜35℃程度
が望ましい。また培養時間は通常2〜7日間程度
がよい。 しかし、これらの培養組成物、培地の液性、培
養温度、攪拌条件などの培養条件は使用する菌株
の種類や外部の条件などに応じて好ましい結果が
得られるよう適宜調節選択されるべきであること
はいうまでもない。このようにして得られる培養
物から、抗生物質HK−803Cを得るには代謝産物
を採取するのに通常用いられる手段を適宜に利用
することができる。たとえば、HK−803C物質と
不純物との溶解度差を利用する手段、吸着親和力
の差を利用する手段、イオン結合力の差を利用す
る手段、有機溶剤との間の分配の差を利用する手
段のいずれも、それぞれ単独で、または組合わせ
て、あるいは反復して利用される。 具体的には、HK−803C物質は培養濾液及び培
養菌体に依存するが、培養濾液より酸性条件下で
ブタノールで抽出することが適当である。培養菌
体中に存在するHK−803C物質は、菌体を含水ア
セトン、あるいは含水メタノール等を用いて抽出
することができる。このように抽出されたHK−
803C物質は、その酸性及び脂溶性の性質を利用
して、吸着クロマトグラフイー、イオン交換クロ
マトグラフイー、ゲル濾過クロマトグラフイー等
を組み合わせて精製することが出来る。吸着クロ
マトグラフイーの担体としては、ダイヤイオン
HP−10、活性炭等の吸着剤が使用される。イオ
ン交換クロマトグラフイーの担体としては、
DEAE−セルロース、DEAE−セフアロース等の
陰イオン交換体を利用することが出来る。又、ゲ
ル濾過にはメタノールを溶剤とする関係上、セフ
アデツクスLH−20が有利に使用し得る。更に高
度の精製には高速液体クロマトグラフイーが利用
される。この場合の使用カラムは逆層分配型のも
のが有利に使用出来る。このようにして精製され
たHK−803C物質、そのメタノール溶液にエーテ
ル、石油エーテル等を加えると高純度の白色の粉
末として沈澱するので、これを濾過により採取す
ることが出来る。この白色粉末を含水アルコー
ル、含水有アセトン等により再結晶して無色結晶
を得る。この無色結晶を高速液体クロマトグラフ
イーに付すと、さらにHK−803C1とHK−803C2
に分画される。かくして得られるHK−803C1
HK−803C2は以下の理化学的及び生物学的性質
を有する。 抗生物質HK−803C1の理化学的性質及び生物
学的性質 (1) 形状:無色結晶状粉末 (2) 融点:191−193℃(分解) (3) 元素分析:実測値 炭素 56.82%、 水素 7.78%、 窒素 2.22% 計算値(C30H48O10NP・H2Oとして) 炭素 57.05%、水素7.92%、 窒素 2.22% (4) 分子量:613(FABMSスペクトル法による) (5) 質量分析:陰イオンFABMS法: (M−H)-、m/z 612 陽イオンFABMS法: (M+H)+、m/z 614 (6) 分子式:C30H48O10NP (7) 比旋光度:〔α〕18 D+25.3°(CO.74、MeOH) (8) 紫外部吸収スペクトル:λMeOH nax 233nm E1% 1cm 764 (9) 赤外部吸収スペクトル:(KBr) 3400、3275、2975、2950、2880、 1725、1630、1460、1385、1255、 1185、1055、 975、 735 555cm-1 (10) 溶解性:メタノール、エタノール、アルカリ
水に可溶 アセトン、水に僅溶 エーテル、ク
ロロホルム、ベンゼン、酢酸エチルに難溶 (11) Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフイー
n−プロパノール:0.1N NH4OH=7:3
(V/V) Rf値 0.51 (12) 呈色反応:10% H2SO4、レミユー試薬に
陽性 (13) 塩基性、酸性、中性の区別:両性物質 (14) 抗菌スペクトル: 供 試 菌 阻止円直径(mm、2μg/disc) ピリキユシリア・オリゼ 29 (Pyricularia oryzae) ボトリテイス・シネリア 30 (Botrytis cinerea) アルタナリア・マリ 30 (Alternaria mali) 抗生物質HK−803C2の理化学的性質及び生物
学的性質 (1) 形状:無色粉末 (2) 融点:189−192℃(分解) (3) 元素分析:実測値 炭素 56.79%、 水素 7.85%、 窒素 2.35% 計算値(C30H48O10NP・H2Oとして) 炭素 57.05%、水素7.92%、 窒素 2.22% (4) 分子量:613(FABMSスペクトル法による) (5) 質量分析:陰イオンFABMS法: (M−
H)-、m/z 612 陽イオンFABMS法:、 (M+H)+、m/z 614 (6) 分子式:C30H48O10NP (7) 比旋光度:〔α〕18 D+22.1° (C 0.5、MeOH) (8) 紫外部吸収スペクトル:λMeOH nax 233nm E1% 1cm 748 (9) 赤外部吸収スペクトル:(KBr) 3400、3275、2975、2950、2880、 1725、1630、1460、1385、1255、 1185、1055、 975、 735 555cm-1 (10) 溶解性:メタノール、エタノール、アルカリ
水に可溶アセトン、水に僅溶エーテル、クロロ
ホルム、ベンゼン、酢酸エチルに難溶 (11) Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフイー n−プロパノール:0.1N NH4OH=7:
3(V/V) Rf値 0.51 (12) 呈色反応:10% H2SO4、レミユー試薬に
陽性 (13) 塩基性、酸性、中性の区別:両性物質 (14) 抗菌スペクトル: 供 試 菌 阻止円直径 (mm、2μg/desc) ピリキユシリア・オリゼ 28 (Pyricularia oryzae) ボトリテイス・シネリア 28 (Botrytis cinerea) アルタナリア・マリ 30 (Alternaria mali) 以上の抗生物質HK−803C1、及びHK−803C2
の理化学的性質及び生物学的性状を、既知の抗生
物質と比べると、分子内に燐を含有する点でコマ
マイシンA,B(特公昭45−8636号)が類似物質
として挙げられる。しかしコママイシンAは中性
物質と記載され本物質は酸性物質である点で明ら
かに異なる、又、コママイシンBは弱酸性物質と
記載されているが、本物質とは元素分析に於て明
らかな相違がある。更にコママイシンAは、アル
ギニン、スレオニン、アラニン、バリン、Bはア
ルギニン、グルタミン酸、リジン、バリンを含有
するポリペプチドと記載されているが、HK−
803C1及びHK−803C2物質は、アルギニン、グル
タミン酸を全く含有しない。更にコママイシン
A,Bとは赤外線吸収スペクトルに於ても明らか
に有意な相違がみられる。 さらにHK−803とは、融点、比旋光度、分子
量等において明確に区別される。従つて、HK−
803C1及びHK−803C2は新規化合物であると結論
した。 以下に、本発明方法を実施例によつて詳述する
が、本発明方法はこれに何ら限定されるものでは
ない。 実施例 30容積のジヤーフアーメンターにグルコース
2%、可溶性澱粉1%、肉エキス0.1%、酵母0.4
%、大豆粉2.5%、食塩0.2%、第二燐酸カリ0.005
%の組成よりなる培地18に、あらかじめ同一培
地に、前記H−803株(微工研菌寄第6644号)を
接種して48−72時間27℃で振緻培養した培養液
150mlを接種して27℃で48〜72時間、通気攪拌培
養を行う。最終PHは7.5〜8.0である。ジヤーフア
メンター6基分の培養液に濾過助剤セライトを加
えて遠心濾過し菌体と濾液とに分ける。菌体は60
%アセトン20を用いて抽出し、これを減圧濃縮
してアセトンを溜去し、10の水溶液を得る。培
養濾液と菌体抽出液を合わせ、ダイヤイオンHP
−10 10のカラムを通過させる。カラムは水8
、40%アセトン8を用いて洗條後、60%アセ
トン8を用いて溶出を行う。活性区分を集め減
圧でアセトンを溜去し、水溶液をブタノール4
で2回抽出する。抽出液を減圧下に少量まで濃縮
した後、水500mlを加え、粘調な沈澱部と上澄液
とに分ける。沈澱部は少量のメタノールに溶か
し、活性炭カラム(直径40mm、長さ300mm)にか
ける。水、30%メタノール、70%メタノール、40
%アセトン、70アセトンの順に溶出を行うと、活
性区分は40〜70%アセトン溶出部に現れる。活性
区分を集め、減圧濃縮して冷蔵すると、約30gの
粗粉末が得られた。この粗粉末4gを含水アセト
ンに懸濁して、50%アセトンで充填したMIC−
GEL(28×800mm)のカラムにのせて50%アセト
ン溶液で展開する。活性を示す4つの画分に分け
て、それぞれをHPLCによつて分析する。逆相系
カラム、センシユーパツク(ODS−H、10φ×
250mm)を用い、アセトニトリル:1%トリエチ
ルアミン−リン酸(PH7)緩衝液(82:18)を溶
媒系として分析すると、HK−803C物質がRT、
17.4分に検出される。HK−803C物質を含む画分
を集めて濃縮し、2010mgの粗粉末を得る。この
100mgを含水アセトンに懸濁し、50%アセトン水
で充填したセフアデツクスにLH20(10mm×400
mm)のカラムにのせて50%アセトン水によつて展
開する。溶出液を分画して、HPLCによつてHK
−803C物質を確認する。この画分で得られるHK
−803C物質は、更にHK−803C1物質とHK−
803C2物質のほぼ1:1の混合物である。この活
性画分を集めて室温に放置するとHK−803C1
質が結晶状に析出する。これを濾取して乾燥する
とHK−803C1物質が15mg得られる。また、母液
部分を濃縮し凍結乾燥すると18mgの粉末が得られ
る。これを逆相カラム(センシユーパツク、
ODS−C8、10φ×250mm、アセトニトリル:メタ
ノール:水:1%ジエチルアミン−炭酸(PH7.2)
=45:10:35:10)によつて分離、分取をする。
活性ピークを集めて濃縮し凍結乾燥すると、HK
−803C2が13mg得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の式で表される新規抗生物質HK−
    803C。 式中Rは、【式】又は 【式】を示す。 2 ストレプトミセス(Streptomyces)属に属
    する抗生物質HK−803C生産菌を培養し、その培
    養物から抗生物質HK−803Cを分離採取すること
    を特徴とする抗生物質HK−803Cの製造法。 3 抗生物質HK−803C生産菌がストレプトミセ
    ス・エスピー80−H−803(Streptomyces sp,80
    −H−803)である請求項2に記載の製造法。
JP8099989A 1989-03-31 1989-03-31 新規抗生物質hk―803c及びその製造法 Granted JPH02258788A (ja)

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