JPH0556201B2 - - Google Patents

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JPH0556201B2
JPH0556201B2 JP63111993A JP11199388A JPH0556201B2 JP H0556201 B2 JPH0556201 B2 JP H0556201B2 JP 63111993 A JP63111993 A JP 63111993A JP 11199388 A JP11199388 A JP 11199388A JP H0556201 B2 JPH0556201 B2 JP H0556201B2
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rolling
roll
shift
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tapered
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JP63111993A
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Mitsuhiro Ikeda
Juichi Ppongo
Toshio Yanai
Hiroshi Tokida
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、一端にテーパ部を設けた上下ワーク
ロールを該テーパ部が左右反対側となる様に配置
すると共に、該上下ワークロールを相対的にシフ
トして鋼材を圧延する方法において、圧延後の鋼
材の幅方向中心部と両側端部より25mm点における
板厚の差を示すクラウン量C25の低減及び、従来
圧延のクラウン量がテーパロールシフト圧延によ
つて改善されるクラウン量低減量ΔC25の増大を
図ると共に、摩耗とサーマルクラウンの何れか或
いは両者を共に平滑化してスケジユールフリー圧
延を可能としたストリツプ圧延方法に関するもの
である。 <従来の技術> 鋼板の板幅方向断面を矩形にすると、製品歩留
が向上するので、有効で実用的な手段の開発が続
けられている。 通常、圧延した儘の鋼板は該鋼板の幅方向両端
部において板厚が急激に減少しており、これを一
般にエツジドロツプと呼んでいる。 前記製品の板幅方向の板厚偏差は、前記したエ
ツジドロツプを含めて前記したクラウン量C25
管理されており、本発明も同様にして本発明の構
成・作用・効果を以下に説明する。 前記したエツジドロツプは、主にワークロール
が鋼材と接触しているロールバイト部においてワ
ークロールが変形して偏平化し、この偏平度合が
鋼帯の幅方向両端近傍で急激に変化する事により
発生するものと考えられている。 近年における圧延鋼帯の板幅方向板厚分布の均
一性の改善は目覚ましいが、未だ要望を満たすに
至らず、クラウン量C25の小さい鋼材、換言する
と極低クラウン材が今も強く求められている。 この要望に応え前記偏平量の軽減を目的にワー
クロールの圧下力を軽減する方法としては、例え
ばワークロールの小径化、形状を出す後段を軽圧
下で圧延する方法(前段負荷型)等がある。 しかしそれぞれに課題があり、未だ特定の分野
でしか使用されていないのが実情である。 現在鉄鋼の圧延分野で検討が進められているも
のは、ワークロールの一端にテーパ部を形成し、
上側と下側のワークロールの前記テーパ部を左右
反対に配置し、その上下ワークロールを相対的に
軸方向にシフトさせる圧延方法である。 更に、最近は鋼帯の幅が変化してもワークロー
ルの摩耗を平滑化させる技術、所謂スケジユール
フリー圧延技術が注目され、上記クラウン量C25
の低減技術と両立させる事が指向されている。 現在これ等に応ずるものとしては、 (1) 鋼材の両側端をワークロールのテーパ部分に
配置し、ワークロールの研削完了時のテーパ開
始点つまり初期テーパ開始点D0から鋼材の側
端迄の距離(以後絶対シフト量と稱しWtで表
す)を最初に設定し、以後前記D0に対する該
鋼材の側端位置を変える事なく維持して圧延す
る方法。(特開昭55−77903号公報の提案) (2) 上記(1)の改良方法で、ワークロールの研削完
了時のテーパ開始点D0を鋼帯の圧延で生じた
摩耗を基に補正した補正テーパ開始点D1と鋼
帯の側端迄の一定距離(以後有効シフト量と稱
しWsで表す)に前記D0からD1迄の距離を加え
るWtを以後の圧延でも同様に使用して圧延す
る方法。(特願昭62−1597号の提案) (3) 鋼帯の両側端が圧延ロールのテーパ部分から
外れない様に、有効シフト量Wsを100〜200mm
として圧延毎に絶対シフト量Wtを変化させる
所謂オシレーシヨン圧延方法。(特開昭59−
110401号公報の提案)等の提案がある。 尚ここで言うWtは(1)の如く初期設定から不変
のケースと、(2)の如くD0の摩耗に応じて変化す
るケースと、(3)の如く鋼帯の両側端が圧延ロール
のテーパ部分から外れない様に行うオシレーシヨ
ンに応じて変化するケースがある。 <発明が解決しようとする課題> しかしながら前記(1)項記載の圧延方法を連続使
用するとワークロールの摩耗、特にテーパ開始点
(以後Dで表す)付近のロール摩耗でエツジドロ
ツプ値の低減効果は、圧延開始後直ちに減少を始
め、やがてその効果は全く失われてしまう。 又数十本圧延後のワークロールの摩耗状況は第
11図に示す如くロールプロフイルに急峻点Zが
出来るので、図に明らかな様にロールシフト効果
は得られず、連続大量圧延への適用は出来ない。 又前記(2)に記載の圧延方法を連続使用すると、
ワークロールの摩耗によるロールプロフイルは第
12図に示す様にロールプロフイル上には、急峻
点Zが出来ずにスムーズであり且つクラウン量
C25の低減効果は継続するが、摩耗及び又はサー
マルクラウンのより良い平滑化が望まれている。 前記(3)に記載の圧延方法を連続すると、数十本
圧延後のワークロールの摩耗状況は第13図に示
す如くなり、前記(1)より平滑化されるが、11頁に
後述するテーパ角度θを大きくするか、又はテー
パ部に臨ませる鋼材幅を大きくするか、或いは両
方を行って効果を大きく求めると、効果に大きな
バラツキが発生すると共に次第に効果は消滅す
る。 例えばテーパ角度θをtanθ=2.0×10-3と大き
くし、スケジユールフリー効果を狙つて鋼帯を圧
延する毎に周期的に絶対シフト量Wtをオシレー
シヨンして圧延すると、圧延本数によるクラウン
量C25の推移は、第10図に示す様に初期には効
果が大きくバラツキ、次第にその効果も消滅して
クラウン量C25は遂には許容の範囲を超える。 何れにしても前記効果はなくなるので、低クラ
ウン材の1単位の圧延本数に限界があり実用性に
乏しい。 以上の様に、テーパロールシフト圧延をベース
にして、クラウン量C25の低減効果及びスケジユ
ールフリー効果を両立させる圧延技術は、未だ確
立されておらず、本発明はこの確立を課題とする
ものである。 <課題を解決するための手段> 本発明は上記課題を解決する為に、 (1) ロールの一端にテーパ部を形成した上下ワー
クロールの各テーパ部を左右反対側に位置せし
め、ワークロールの摩耗に応じて変化するテー
パ開始点を基に、常に鋼材の両側縁部が前記テ
ーパ部に位置するように、圧延毎又は任意の圧
延回数毎に前記上下ワークロールを相対方向に
シフトするテーパロールシフト圧延スタンドを
少なくとも2スタンド配置し、この各テーパロ
ールシフト圧延スタンドにおいて、各ワークロ
ールのテーパ角度、有効シフト量、圧下率によ
る最終スタンド出側のクラウン量低減量に及ぼ
す影響係数を等しくし、最終スタンド出側のク
ラウン量低減量の最大値と最小値の差を最小に
して圧延することを第1の手段とし、 (2) 前記各テーパロールシフト圧延スタンドにお
けるシフト量を変更する範囲を等しくしたこと
を第1の手段に加えたことを第2の手段とし、 (3) 前記の少なくとも2つのテーパロールシフト
圧延スタンドが連続して配置されることを第1
乃至第2の手段に加えたことを第3ないし第4
の手段とし、 (4) 前記テーパロールシフト圧延スタンドがタン
デム圧延機の最終スタンド前の2圧延スタンド
であることを第1乃至第4の手段に加えたこと
を第5乃至第7の手段とするものである。 <作用> 本願の発明者等は前記課題を解決するために、
7スタンドで構成するタンデム圧延機の後段にテ
ーパロールシフト圧延スタンドを1つ配置して各
種の実験を繰り返した。 本発明者等が、前記実験に用いたテーパロール
シフト圧延スタンドの概要を第4図を用いて説明
する。 1は被圧延材である鋼材、2は上、3は下各ワ
ークロール、4は上、5は下各ワークロール用チ
ヨツク、6は上、7は下各スピンドル、8は上、
9は下各ワークロールを支持する補強ロールであ
り、10は上、11は下該各補強ロール用チヨツ
クである。 前記ワークロール2及び3は、軸方向の一端に
径が漸次小さくなるテーパ部を有しており、上、
下の各ワークロール2,3はテーパ部が互いに逆
位置となる様に前記テーパ部を左右反対に配置す
ると共に、ロール軸方向にシフト可能にワークロ
ール用チヨツク4と5で支持している。 ワークロール2と3のシフト装置は図示してい
ないが、既に公知のものを用いた。 又図示を省略しているが、ロールベンデイング
装置を設置して、通常の圧延装置同様にインクリ
ーズ又はデイクリーズの両ベンデイング力をワー
クロールに作用せしめている。 第5図は第4図に示すワークロールのテーパ開
始点付近の拡大図で、Cはワークロールのバレル
部分のセンターである。又D0は初期テーパ開始
点を示し、Aは前記CとD0間の距離を示すテー
パ開始点距離である。尚ワークロールのバレル部
分の延長と、テーパ部分のなす角θをテーパ角度
と呼びtanθの値で表している。 前記テーパ開始点Dには次の2つがある。 その1つは、前記特開昭55−77903号公報が提
案する様に第6図aに示す研削完了時のテーパ開
始点である初期テーパ開始点D0に取る場合であ
り、他の1つは前記特願昭62−1597号が提案する
様にワークロール組替後に鋼帯を圧延するにつれ
てロール摩耗の為にテーパ終了点側へずれ続ける
実質的なテーパ開始点、即ち前記補正テーパ開始
点D1に取る場合である。 従つて前記した絶対シフト量Wtは、圧延材の
側端部と前記テーパ開始部D0との間の距離であ
り、前記した有効シフト量Wsは、圧延材の側端
部と前記テーパ開始点D1との間の距離である。 本発明者等は以上説明した圧延スタンドを用い
て、先行例(2)の実用上に残る前記課題を解消する
圧延方法を確立するために、先行例(2)と(3)を組み
合わせたシフト圧延方法を実験した。 その結果を第6図を用いて説明する。 第6図aは、先行例(2)と(3)を組み合わせた場合
において、圧延材の側端位置を基準として揃え、
これに対するテーパ開始点Dの移動状況を示した
図である。 はワークロール組替後1本目の状態を示す。 この時は前記特開昭55−77903号公報の提案と
同じ状態である。 Aはこの時のロールセンタCから初期テーパ開
始点D0迄のテーパ開始距離を表している。 は数本の鋼材を圧延した時で、しかもオシレ
ーシヨン量が0の時のWtの状態を示す。 この時上記のワークロールの表面は、ロール
摩耗により消滅しているので図中には1点鎖線で
表している。 での補正テーパ開始点D1はのD0がD1まで
の距離B1だけ図の左に移動したもので、図では
圧延の都度位置が変わる圧延材の側端位置を表さ
ずに、該圧延材の側端位置を基準として揃えて示
したので、前記B1だけワークロールのセンター
の位置が左側に移動した様に示されている。は
10数本の圧延後で、しかもオシレーシヨン量が0
の時のWtの状態を示し、補正テーパ開始点はD2
となり、上記B1がB2と大きくなつたので、と
同様に図ではこのB2分だけロールのセンターが
左側に移動した様に示されている。 以上から本発明者等は、上下ワークロールを圧
延毎に互いに反テーパ部側にシフトするに際し、
B1又はB2分のシフト量を加えてオシレーシヨン
シフトすると、補正テーパ開始点D1及びD2に対
する有効シフト量Wsは常に所定量が確保され、
安定、円滑に目的とするC25及びΔC25が得られる
事を見出したのである。 前記特開昭55−77903号公報の提案は、このD0
がD1,D2と変化しているのにB1,B2の配慮がな
いので、Bが有効シフト量より大きくなると鋼材
の側端は上又は下のワークロールのテーパ部に存
在しなくなると共に、第11図に示す結果を招き
テーパロールシフト圧延が継続できなくなる。 第6図cは先行例(3)単独のシフト方法と、(2)と
(3)を組み合わせた第6図aの知見に基づくシフト
方法の両シフト圧延方法を圧延順に表したもので
ある。 この第6図cは右側にテーパ部を有するワーク
ロールについて、第6図aとは逆に、ロールセン
タCを基準線として、圧延材の幅が途中で2X分
減少する状況を示している。 破線で示す先行例(3)では板幅変更迄はテーパワ
ークロールのセンタCから初期テーパ開始点D0
迄の距離Aは一定で、圧延材の側端部の位置は破
線で表され、その破線は初期テーパ開始点D0
位置にグループ毎に所定のオシレーシヨンシフト
を加えたものとなつている。 従つて板幅変更点では、前記ロールを板幅変更
分の1/2に当たるXだけ図の左側にシフトするの
で、該ロールのセンタCも初期テーパ開始点D0
も図の左側にシフトされ、その後は板幅変更点前
と同様なワークロールのシフト状態となる。 一方、実線で示す先行例(2)と(3)の組み合わせは
補正テーパ開始点D1〜oが圧延本数につれて順次
図の右側に移動するので、実線で表される圧延材
の側端部の位置は初期テーパ開始点D0に、前記
B1〜oとグループ毎の所定のオシレーシヨンシフ
トを加えたものとなつている。 板幅変更点では、先行例(3)と同様に前記ロール
を図の左側にXだけシフトし、その後はそれ以前
と同様なロールシフトを繰り返す。 従つて、bの圧延材を全部圧延した状態では、
先行例(3)単独では圧延材側端部位置は、常にロー
ルセンタCからA+前記(3)のWtの点にあり、先
行例(2)と(3)の組み合わせでは、圧延材側端位置は
ロールセンタCよりA+B+Ws=A+(前記(2)+
前記(3))のWtの位置にある。 次に、上記圧延機を用いて有効シフト量Ws
びテーパ角度θを種々変えてテーパロールシフト
圧延の特性を解析したところ第3図に示す結果が
得られた。 図には○印のtanθ=1.0×10-3と●印のtanθ=
1.6×10-3の実験値を記入している。 図に明らかな通り、有効シフト量Wsを大きく
すればする程クラウン量低減量ΔC25は大きくな
り、又テーパ角度θを大きくすればする程、クラ
ウン量低減量ΔC25は大きくなる。 この圧延特性は、タンデム圧延機のスタンド位
置(例えば第5又は第6スタンド)に限定的に固
定されるものでなく、効果の差はあるが何れのス
タンドにおいても同様の傾向を示す。 しかしテーパ角度、有効シフト量Ws、圧下率
がクラウン量低減量ΔC25に及ぼす影響係数の絶
対値はテーパロールシフト圧延スタンドを設置し
たスタンドが、タンデム圧延機内にある位置によ
り多少異なり、本発明の実施に当たつては、経済
性、生産性、操作性の各面から総合的な効果を見
て最も効率の良い位置を選択する必要がある事を
知見した。 そこで本願発明者等は、クラウン量C25を小さ
くし、クラウン量低減量ΔC25を大きくして極低
クラウン材を圧延可能とし、且つ連続して大量に
圧延出来るスケジユールフリー圧延を併立させる
事について、上記の実験データや圧延理論に基づ
いて種々の工夫を凝らした。 その1つとして、タンデム圧延機の複数のスタ
ンドにテーパロールシフト圧延スタンドを設置し
て、その各テーパロールシフト圧延スタンドにお
ける有効シフト量Wsを互いに補完的に使用する
事を試みた。 その結果を第1図を用いて説明する。 図は7スタンドのタンデム圧延機の第5スタン
ド(以後F5と稱す)と第6スタンド(以後F6
稱す)にテーパロールシフト圧延スタンドを設置
した場合である。 縦軸にクラウン量低減量ΔC25をとり、横軸に
有効シフト量Wsをとつて。F6の有効シフト量Ws
を0〜100mmとして示し、それとは逆にF5のWs
100〜0mmで対応させて取ると、F5とF6の単独の
特性は2本の破線で示す様に互いに逆傾向特性と
なり、そのF5とF6の効果を影響係数の特性を利
用して組合わせると、実線で示す結果が得られ、
F5とF6の有効シフト量Wsが0〜100mmの間では、
クラウン量低減量ΔC25は略一定値の30μmになつ
た。 その圧延特性を、圧延本数との関係で整理した
のが第2図である。 第2図のaはF5及びF6単独でテーパロールシ
フト圧延をした場合のクラウン量低減量ΔC25
特性を示し、実線はF5の有効シフト量Wsを0mm
点から開始して100mm迄正弦波状に周期的にシフ
トした場合の単独特性を模式的に表したものであ
る。破線はF6の有効シフト量Wsを100mm点から開
始して0mm迄余弦波状に周期的にシフトした場合
の単独特性を模式的に示したもので、何れも
30μmの振動をしている。 一方bは、F5とF6の有効シフト量Wsをそれぞ
れ0〜100mm迄正弦波状及び余弦波状に且つ補完
的にシフトさせた場合の最終スタンド出側、即ち
圧延後の鋼材のΔC25を表しており、振動は5μm
とずつと小さくなつた。 ここで複数スタンドの有効シフト量Wsを相互
に補完的に作用させるとは、相互に釣り合つて、
換言すれば所定の関係を保つて作用せしめる事で
あり、代表的な例は有効シフト量Wsの総和が所
定量にある事である。 例えば第1図の場合、F5の有効シフト量Ws
F6の有効シフト量Wsの和は常に100mmの所定量に
なつている。 又テーパロールシフト圧延スタンドを3つ設置
した場合には、例えば3相交流の動的波形の様に
互いに120°の位相差を維持しつつ位相を移した正
弦波状に有効シフト量Wsを動かせば良い。 又前記所定量の効果の最大点は一点であるが、
実用上は多少ずれがあつてもその効果の変化は少
ないので、実用上は所定範囲にあれば良い。 本発明者等は、第1図の関係から、有効シフト
量Wsに対するクラウン量低減量ΔC25への前記影
響係数が、F5とF6で等しい時にそれ等を組合わ
せた本発明の効果が最大(ΔC25の変動量が最小)
になる事を見出した。これに合わせて各テーパロ
ールシフト圧延スタンドの有効シフト量の変動範
囲も等しくすると実施し易く且つ安定して好まし
い事。更にテーパロールシフト圧延スタンドは、
タンデム圧延機内に連続して設置するのが望まし
く、又熱間圧延の時は最終スタンドに近い方が好
ましい事を知得した。尚最終スタンドにテーパロ
ールを設置するかフラツトロールを設置するか、
又テーパロールのバツクアツプロールをフラツト
にするか、クラウン付にするかは、圧延技術者が
任意に選択して良く、これによつて本発明の作
用・効果に変化が生ずる事はない。 以上の事実から本発明者達は、熱間圧延の時は
最終スタンドの前の連続した少なくとも2つの圧
延スタンドに、本発明を適用する事が前記した要
望を満し、且つ効果も大きく、操業性も優れてい
る事を知見したのである。 <実施例> 以下に熱間タンデム圧延機に本発明を用いた代
表的な例について説明する。 この実施例は表1に設備仕様を示す7スタンド
の熱間タンデム圧延機を使用し、前述した第4図
のテーパロールシフト圧延スタンドを後段に装入
して鋼材を圧延した例である。 その時の圧延ロールの寸法を第7図に示す。 ・ バレル長2400mm ・ テーパ部長さ300mm ・ ロール直径D710〜800mm ・ テーパ角度θ(表2に記載) ・ テーパ部の先の直径d d=D−2×300×tanθ(mm) 尚各圧延ロールの初期クラウンは何れもフラツ
トとした。 以下に本発明による鋼材のクラウン・プロフイ
ル制御の結果を示す。 本発明例を従来のテーパロールシフト圧延方法
と比較して説明する。 (実施例 1) 前記テーパロールシフト圧延スタンドをF5
F6に配置した。 F5及びF6の圧延ロールのテーパ角度θ及び有
効シフト量Wsは表2の様に定めた。 本例では、F5とF6の有効シフト量Wsを補完的
に加え合わせた所定量を100mmとした。 シフトパターンは表3に示す様に鋼材1本圧延
毎に任意のシフト量でシフトして鋼材6本でグル
ープとなる方法を採用した。 従来の圧延方法は、表1のタンデム圧延機の全
スタンドにフラツトなワークロール(初期クラウ
ンもフラツト)を組み込んで、本発明例と同様に
圧延する方法で行つた。 鋼材の鋼種・寸法条件及び圧延・温度各条件は
表4に示す条件を用いた。 本発明の圧延を実施した結果を従来の圧延方法
のものと併記して、第8図に示す。 圧延済鋼材の板幅方法のプロフイルは図に明ら
かな通り、クラウン量C25の値は本発明の圧延方
法では20μmであり、従来の圧延方法では60μm
で、本発明例の効果は顕著であつた。 又第9図に示す様に、本発明のクラウン量C25
の値は圧延毎にも安定しており、シフト量変動の
影響によるクラウン量C25の変動値が20μmと小さ
くなつた。 この第9図とテーパロールシフト圧延スタンド
を単独配置してシフト圧延した結果を示す第10
図を対比すると本発明例の効果は一層明瞭であ
る。 (実施例 2) 実施例1と同様に前記テーパロールシフト圧延
スタンドをF5とF6の2スタンドに配置し、それ
ぞれのテーパ角度、有効シフト量の範囲及び各シ
フト量の和の所定量も各々実施例1と同様に設定
し、次記の各条件で本発明を実施した。 圧延本数 (本) 12 グループ所定本数(本) N=6×2 被圧延材1本当たりロール摩耗量(μm) 4 有効シフト量の上限値(mm) 100 有効シフト量の下限値(mm) 0 第1グループの有効シフト量の順番(mm) F5:Ws1=20 Ws2=60 Ws3=100 F6:Ws1=80 Ws2=40 Ws3= 0 F5:Ws4=80 Ws5=40 Ws6= 0 F6:Ws4=20 Ws5=60 Ws6=100 第2グループの有効シフト量の順番(mm) F5:Ws1=20 Ws2= 0 Ws3= 40 F6:Ws1=80 Ws2=100 Ws3= 60 F5:Ws4=80 Ws5=100 Ws6= 60 F6:Ws4=20 Ws5= 0 Ws6= 40 圧延におけるワークロールの摩耗によるテーパ
開始点のロール軸方向の偏差値(mm) 4(=0.004/〔1.0×10-3〕) 上記の条件に従つて、被圧延材12本を2つのグ
ループに分け圧延した結果、グループ内平均の製
品クラウンは、本発明例が35(μm)、従来例が60
(μm)で、本発明例は目標の極低クラウンが達成
できた。 (実施例 3) 前記テーパロールシフト圧延スタンドをF5
F6及びF7の後段3スタンドに配置した。 各テーパロールシフト圧延スタンドの圧延ロー
ルのテーパ角度は、有効シフト量に対する最終ス
タンド出側のクラウン量低減量ΔC25の影響係数
が等しくなり、且つ有効シフト量Wsのとり得る
範囲も等しくなる様に表5の通りに定めた。 又F5,F6及びF7の有効シフト量Wsを補完的に
加え合わせた所定量は180mmとした。 本発明例のシフトパターンは各圧延材の圧延順
に表6の通り実施した。 尚鋼材の鋼種・寸法及び圧延・温度各条件は実
施例1(表4)と同じとした。 その結果、本発明例はクラウン量C25が10μmと
更に小さくなつた。 又圧延材毎のクラウン量C25の変動幅も8μmと
更に小さくなつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 <発明の効果> 以上説明した本発明は、テーパ開始点の摩耗に
よる移動を補償すると共に、全幅にわたるロール
の摩耗及び又はサーマルクラウンの平滑化を可能
にするテーパロールシフト圧延をタンデム圧延機
の複数のスタンド間で補完的に行う事によつて、
クラウン量C25及びクラウン量低減量ΔC25を格段
に改善し、冒頭の要望を満たす安定したスケジユ
ールフリー圧延の確立を可能としたもので、本発
明がストリツプの圧延分野にもたらす産業上の効
果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の作用を説明する特性図。第2
図のaはF5及びF6単独でテーパロールシフト圧
延をした場合のクラウン量低減量ΔC25の特性を
示し、bは、F5とF6の有効シフト量Wsをそれぞ
れ0〜100mm迄正弦波状及び余弦波状に且つ補完
的にシフトさせた場合のΔC25を示す図、第3図
はタンデム圧延機の1つのスタンドにテーパロー
ルシフト圧延スタンドを使用した時のクラウン量
低減量ΔC25と有効シフト量Wsの関係特性図であ
る。第4図はテーパロールシフト圧延スタンドの
正面図。第5図は鋼材の板側端及び圧延ロールの
テーパ開始点付近の拡大図。第6図a,b,cは
鋼材の板側端と下ワークロールのテーパ開始点の
関係及び圧延材の幅変更の一例並びに圧延材の幅
変更と各テーパロールシフト圧延方法の実態の比
較図である。第7図はテーパロールシフト圧延ス
タンドのテーパ圧延ロールの寸法を表す正面図。
第8図は本発明及び従来の圧延後の鋼材の板幅方
向のプロフイル形状を表す実測図。第9図は、本
発明のクラウン量C25の圧延推移図である。第1
0図はタンデム圧延機の1つのスタンドにテーパ
ロールシフト圧延スタンドを設けた場合における
クラウン量C25の圧延推移図。第11図は従来例
の特開昭55−77903号で開示されたテーパ圧延を
実施した場合(Wt=一定)における圧延ロール
の摩耗状況を表す鋼材と圧延ロールの断面図で、
第12図は比較例の特願昭62−1597号で提案され
たワークロールの摩耗に応じてテーパ開始点を補
正しながらテーパワークロールシフト圧延を行う
場合の圧延ロールの摩耗状況を表す鋼材と圧延ロ
ールの断面図。第13図は従来例の特開昭59−
110401号公報で開示されたテーパロールシフト圧
延スタンドでオシレーシヨン圧延を実施した場合
の圧延ロールの摩耗状況を表す鋼材と圧延ロール
の断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ロールの一端にテーパ部を形成した上下ワー
    クロールの各テーパ部を左右反対側に位置せし
    め、ワークロールの摩耗に応じて変化するテーパ
    開始点を基に、常に鋼材の両側縁部が前記テーパ
    部に位置するように、圧延毎又は任意の圧延回数
    毎に前記上下ワークロールを相対方向にシフトす
    るテーパロールシフト圧延スタンドを少なくとも
    2スタンド配置し、この各テーパロールシフト圧
    延スタンドにおいて、各ワークロールのテーパ角
    度、有効シフト量、圧下率による最終スタンド出
    側のクラウン量低減量に及ぼす影響係数を等しく
    し、最終スタンド出側のクラウン量低減量の最大
    値と最小値の差を最小にして圧延することを特徴
    とするテーパロールシフトによる鋼材の圧延方
    法。 2 各テーパロールシフト圧延スタンドにおける
    シフト量を変更する範囲を等しくしたことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の圧延方法。 3 少なくとも2つのテーパロールシフト圧延ス
    タンドが連続して配置されることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項乃至第2項に記載の何れかの
    圧延方法。 4 テーパロールシフト圧延スタンドがタンデム
    圧延機の最終スタンド前の2圧延スタンドである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3
    項に記載の何れかの圧延方法。
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