JPH10216814A - 板材の圧延機及び板材の圧延方法 - Google Patents

板材の圧延機及び板材の圧延方法

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JPH10216814A
JPH10216814A JP9018876A JP1887697A JPH10216814A JP H10216814 A JPH10216814 A JP H10216814A JP 9018876 A JP9018876 A JP 9018876A JP 1887697 A JP1887697 A JP 1887697A JP H10216814 A JPH10216814 A JP H10216814A
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純一 舘野
Kazuhito Kenmochi
一仁 剣持
Yukio Yarita
征雄 鑓田
Hisao Imai
久雄 今井
Toshihiro Kaneko
智弘 金子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の板厚プロフィルの被圧延材に対して、
エッジドロップを確実に低減し、幅方向全体に亘って均
一な板厚に圧延する。 【解決手段】 ロール端部にテーパが付けられたワーク
ロール(第1スタンド)を軸方向にシフトするシフト操
作装置12及び上下ワークロールをクロスするクロス操
作装置14を備えた板材の圧延機であって、被圧延材の
エッジドロップを修正するシフト量及びクロス角度を、
母板プロフィル検出値及びその目標値とに基づいて求め
ると共に、求めたこれらシフト量及びクロス角度をそれ
ぞれ前記シフト操作装置12及びクロス操作装置14に
それぞれ出力して、前記シフト量にワークロールをシフ
トし、前記クロス角度に上下ワークロールをクロスする
制御装置20を備えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材を圧延する
際、特に冷間圧延等において鋼板等の板材を圧延する
際、エッジドロップを改善し、幅方向の板厚分布を全体
に亘って均一にすることができる、板材の圧延機及び板
材の圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延中の板材(被圧延材)に生じる幅方
向の板厚偏差のうち、特に幅方向の両端部における急激
な板厚減少はエッジドロップと呼ばれている。圧延によ
り、幅方向の板厚分布を均一にして良好な被圧延材を得
るためには、このエッジドロップを低減させる必要があ
る。
【0003】このような板材に生じるエッジドロップを
低減する制御方法の1つとして、従来よりロールの片側
端部にテーパを付与したワークロール(以下、WRと略
記することもある)を、その軸方向にシフトする方法が
用いられている。
【0004】例えば、特公平2−34241には、圧延
機の入側における母板の板厚プロフィル(幅方向板厚分
布)と、上下ワークロール間のロールギャップ分布及び
該ロールギャップ分布の被圧延材への転写率から、圧延
機出側の板厚プロフィルを推定し、この推定値と目標板
厚プロフィルとを照合して、両者の差が最小となる位置
にワークロールをシフトする方法が開示されている。
【0005】又、同様の制御方法として、特公平2−4
364には、エッジドロップを改善するために一対のワ
ークロールのそれぞれが少なくとも片側端部に先細り研
削を施したテーパ部を備えた形状とし、圧延時にはこの
テーパ部を被圧延材の両側端部に位置させ、該両側端部
におけるロールギャップの幾何学的形状を改良すること
によってエッジドロップの軽減を図る技術が開示されて
いる。又、同公報には、この技術を冷間タンデム圧延機
列に適用する場合の例として、少なくとも第1スタンド
に当該テーパ部を備えたワークロールを組み込んだ圧延
機配列が開示されている。
【0006】又、文献「板クラウン・エッジドロップ制
御特性」(第45回塑性加工連合講演会予稿集,P40
3−406,1994)には、上下のワークロールをそ
れぞれの側のバックアップロールと共にクロスすること
により、上下のワークロール間に幅方向中央から板端に
向かって生じる放物線状のロールギャップによって板厚
プロフィル(幅方向板厚分布)を均一にする効果がある
ことが開示されている。
【0007】又、上下ワークロールについてロールクロ
スとロールシフトを組み合わせた技術として、例えば特
開昭57−206503には、所定の角度に交差する上
部ロール群と下部ロール群からなるロールクロス式圧延
機において、両ロール群中のワークロールにおける圧延
材に対する相対位置をロール軸方向に移動させることに
より、ワークロールの摩耗を均一化し、ロール研磨の頻
度を減らし、ロール原単位の改善を図る技術が開示され
ている。
【0008】又、特開平5−185125には、コイル
の溶接点(板継点)通過に伴う走間設定変更時に、ロー
ルクロス角を変更する過程で生じる板形状の不良域を低
減するため、ロールクロス角の変更タイミングに合わせ
て、ロールシフトとワークロールベンド力を操作する方
法が開示されている。この方法では、コイルの溶接点に
おいて圧延条件が大きく変わる際に、板形状を良好に保
つことを目的としてロールクロス角の設定変更開始か
ら、その変更終了までの間のロールクロス角設定の過渡
状態において、ワークロールのシフト量を変更すると共
に、先行コイルに対するロールクロス角とワークロール
ベンド力の関係を示す最適曲線上のロールクロス角及び
ワークロールベンド力から、後行コイルに対するロール
クロス角とワークロールベンド力の関係を示す最適曲線
上のロールクロス角及びワークロールベンド力へ最短時
間で変更できるように、ワークロールベンド力を最適パ
ターンに従って変更している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
公平2−4364や特公平2−34241で開示されて
いる技術には、ワークロールのテーパは圧延前に研磨で
付与されるものであり、圧延中にテーパの量や形状等を
変更することは不可能である。又、通常、ワークロール
は圧延材(コイル)1本毎に交換するものではなく、数
十本の圧延に供されるものである。そのため、数十本あ
るコイルの連続圧延において、ワークロールに付与する
テーパ量を大きくした場合には、母板のエッジドロップ
が大きい圧延材に対しては有効であるが、母板のエッジ
ドロップが小さい圧延材に対しては、板端部内側近傍に
板厚が過厚となる部分が生じてしまうものがあり、又、
逆に上記テーパ量を小さくした場合には、母板のエッジ
ドロップが小さい圧延材に対しては有効であるが、母板
のエッジドロップが大きい圧延材に対してはそれを十分
に改善することができないものがあり、結果として全て
のコイルについてエッジドロップを改善して幅方向全体
に均一な板厚プロフィルが得られないという問題が生じ
る。
【0010】又、前記文献「板クラウン・エッジドロッ
プ制御特性」に開示されている方法では、板幅中央から
板端に向かって生じる放物線状のロールギャップは緩や
かに広がっていくため、いわゆるボディクラウン(板ク
ラウン)を改善する効果はあるが、板幅端部での板厚偏
差であるエッジドロップを低減する効果はないという問
題がある。
【0011】又、前記特公昭57−206503は、ワ
ークロールの偏摩耗の防止を目的としているもので、こ
れにより直接エッジドロップを制御することはできな
い。又、前記特公平5−185125に記載された方法
は、クロス角変更の過渡期間における板形状の悪化を防
止することを目的とするもので、エッジドロップについ
ては前記特公平2−4364等に開示されている従来の
技術以上の改善効果を期待することはできないという問
題がある。
【0012】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、特に冷間圧延では熱間圧延工程で発
生した種々の板厚プロフィルの被圧延材に対して、板材
の幅方向の両端部に生じる急激な板厚減小であるエッジ
ドロップを確実に低減でき、幅方向全体に亘って均一な
板厚に圧延することができる、板材の圧延機及び板材の
圧延方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロールの片側
端部にテーパが付けられたワークロールを軸方向にシフ
トするシフト機構及び上下ワークロールをクロスするク
ロス機構を備えた板材の圧延機であって、被圧延材のエ
ッジドロップを修正するために必要な操作量としてシフ
ト量及びクロス角度を求めると共に、求めたシフト量及
びクロス角度をそれぞれ前記シフト機構及び前記クロス
機構に出力して、前記シフト量にワークロールをシフト
し、前記クロス角度に上下ワークロールをクロスする制
御手段を備えたことことにより、前記課題を解決したも
のである。
【0014】本発明は、又、ロールの片側端部にテーパ
が付けられたワークロールを軸方向にシフトするシフト
機構及び上下ワークロールをクロスするクロス機構を備
えた圧延機で、操作量としてシフト量及びクロス角度を
操作して被圧延材を圧延する際に、エッジドロップ量を
目標値まで修正するのに必要となるエッジドロップ修正
量を算出し、クロス角度と転写率との関係を予め定め、
シフト量、転写率、及び前記操作量に対応するエッジド
ロップ修正量の関係、並びに前記クロス角度と転写率と
の関係に基づいて、被圧延材のエッジドロップを修正す
るために必要なシフト量とクロス角度を求め、前記シフ
ト量に前記ワークロールをシフトし、前記クロス角度に
上下ワークロールをクロスすることにより、同様に前記
課題を解決したものである。
【0015】まず、ここで本発明で使用するロールの片
側端部にテーパを付与した上下ワークロールについての
シフトとクロスの概念を、図1〜図3を用いて明確にし
ておく。
【0016】上記シフトは、図1に圧延機を正面から見
た状態を概念的に示したように、上下ワークロールで点
対称なロール端の片側端部にテーパを付与したワークロ
ールをその軸方向に上下で逆方向に移動させる操作で、
シフト量はその移動量であり、具体的には上ロールの片
側端部近傍を拡大した図2に示すように、被圧延材Sの
板端からテーパ始端部Eまでの距離Xである。又、ロー
ルのテーパ量は、図2においてEH/ELと定義する。
【0017】又、上記クロスは、図3に圧延機を上から
見た状態を概念的に示したように、上下両ワークロール
を互いに交差させる操作で、クロス角度θは両ワークロ
ールの軸の成す角度の1/2である。
【0018】本発明者等は、ロールの片側端部にテーパ
を付与したワークロール(片テーパWR)の軸方向のシ
フト位置を調整して行う圧延(以下、片テーパWRシフ
ト圧延ともいう)において、上下ワークロールを所定量
クロスさせて圧延を行い、鋭意検討した結果、上下ワー
クロールを所定量クロスさせると、(1)式で表される
転写率が変わることを実験的に見いだし、本発明を完成
させたものである。
【0019】 転写率=(エッジドロップ修正量/ロールギャップ変化量)×100% …(1)
【0020】ここで、転写率について説明すると、ロー
ルギャップは無負荷時における上ロールと下ロールとの
間隔であって、ワークロールの幅方向中心を基準値とし
ており、ロールギャップ変化量は、クロス角度を一定に
しておいて、シフト量を0mmから所定量に変化させた
場合のロールギャップの変化量である。
【0021】このロールギャップ変化量を、例えば、ロ
ールギャップとシフト量(板端部からの距離)との関係
を概念的に示した図4を用いて説明する。クロス角度が
0°で、シフト量が0mmのロールギャップは常に零で
あるから、クロス角度が0°で、シフト量を0mmから
50mmに移動した場合のロールギャップ変化量は、板
端からの距離25mmにおいて、図4のイで示される。
同様に、クロス角度がθ1では、シフト量が0mmのロ
ールギャップが破線に当るとすると、50mmに移動し
た場合のロールギャップ変化量は、同図のロで示され
る。
【0022】又、エッジドロップ修正量は、所定のクロ
ス角度において、シフト量0mmのロールで圧延した場
合のエッジドロップ量と、シフトが所定量のロールで圧
延した場合のエッジドロップ量との差である。ここで、
エッジドロップ量とは、板端部での幅方向板厚偏差であ
り、例えば板端部100mm位置等の板端部でのある基
準位置における板厚との偏差で定義される。
【0023】即ち、前記(1)式の転写率は、クロス角
度をある値にした場合に、片テーパWRをシフト0mm
から所定量だけ移動したときの、ロールギャップ変化量
に対する、それぞれのシフト量の片テーパWRで圧延し
た後の板材のエッジドロップ変化量である。
【0024】図5は、上下ワークロールを所定量クロス
させると、(1)式で表される転写率が変わる一例であ
って、ブリキ用鋼板の圧延において、テーパ量1/30
0の片テーパWRを用いて、そのクロス角を0から0.
1°間隔で0.5°まで変え、それぞれのクロス角度に
おいて、該ワークロールのシフト量を50mmとしたと
きの、横軸に示す板端からの各距離の点における転写率
を示したものである。なお、この図5にはシフト量が3
0mmでクロス角が0.2°の場合の転写率を破線で併
記した。
【0025】この図より、同一のテーパ量のワークロー
ルにも拘らず、クロス角を大きくすると、板端から距離
50mmの点を除いて転写率が大きくなることが判る。
【0026】このように転写率が変化する理由は、片テ
ーパWRシフトにクロスを併用することにより、片テー
パWRシフト単独に比べてテーパ部の傾きが急峻になっ
て、板端部での圧延荷重が減少すると共に、板端部での
張力が増大して材料がロールギャップにより充満するよ
うな作用があるためと考えられる。なお、ワークロール
のシフト量を変化させても、クロス角度が同一であれ
ば、転写率は板端からの距離がシフト量と一致している
近傍を除くと、図5にクロス角が0.2°の場合につい
て、シフト量30mmについても併せて示したように、
シフト量50mmの値とほぼ同じで、シフト量に無関係
であった。
【0027】以上詳述した如く、片テーパWRシフトに
クロスを併用することによって、同一のテーパ量のワー
クロールでも転写率が可変となり、テーパ量の大きさを
可変にすることと実質上同等の効果が得られることが明
らかになった。
【0028】本発明は、上記知見によりなされたもの
で、片テーパWRシフトにクロスを併用する圧延によっ
てエッジドロップの改善を図ることにした。
【0029】本発明が有効な理由を更に詳述すると、一
般に、被圧延材の板厚プロフィルが、板端部において急
激に板厚が薄くなるエッジドロップ量のある被圧延材の
場合には、通常のフラットロールで圧延すると図6に符
号601で示すような板厚プロフィール(上側)になる
が、これをフラットロールのクロス圧延でエッジドロッ
プを改善しようとしても、符号602で示すような板厚
プロフィルにしかならず、エッジドロップの改善は不十
分である。このような被圧延材の場合でも、片テーパW
Rシフト圧延によれば、クロス圧延に比べて板端部のエ
ッジドロップの改善効果が大きいため、符号603で示
すような良好な板厚プロフィルを得ることができる。従
って、ワークロールのテーパ量がエッジドロップ量に対
して適切な場合には、片テーパWRシフト圧延が有効で
ある。
【0030】ところが、板端部での板厚減少が極めて大
きい種類の被圧延材の場合には、通常のフラットロール
で圧延したのでは図7に符号701で示すような極端に
板厚が小さい板厚プロフィルになるため、これを上記図
6の場合と同じテーパ量のワークロールを用いる片テー
パWRシフト圧延によって所望のエッジドロップに改善
しようとすると、勢いそのシフト量を大きくする必要が
あり、この場合は符号702で示すような内側に過厚部
が生じる板厚プロフィルとなってしまう。この現象は、
ワークロールのテーパ量が小さい場合には、シフト量を
更に大きくする必要があるため、一段と顕著になる。
【0031】このようにエッジドロップが極めて大きい
被圧延材に対しても、本発明の片テーパWRシフト・ク
ロス併用圧延によれば、クロス角度を大きくすると転写
率が増大するため、シフト量を大きくすることなく、板
端部におけるエッジドロップの改善効果を増大できるの
で、符号703で示すような過厚部の発生がない板厚プ
ロフィルを得ることができる。従って、本発明は極端に
エッジドロップが大きい被圧延材に対しても極めて有効
である。
【0032】上記片テーパWRシフト・クロス併用圧延
でシフト量及びクロス角の設定を行う場合は、クロス角
毎にワークロールのテーパ量により決まるロールギャッ
プ変化量に対するエッジドロップ変化量を転写率として
予め求めておき、エッジドロップの修正に必要なクロス
角及びシフト量の設定を行う。これらの設定は、過去の
実績に基づいて被圧延材毎のエッジドロップ量と最適な
シフト量及びクロス角度との関係を解析し、それを予め
テーブル化又はモデル式化しておき、この関係に基づい
て行うようにしてもよい。その際、圧延荷重や張力等の
圧延条件は、エッジドロップの改善特性に影響を与え得
る因子であるため、これら圧延条件を考慮するようにし
てもよく、この場合、より正確なクロス角及びシフト量
の設定が可能となり、エッジドロップの修正の精度向上
を図ることができる。
【0033】以上説明したように、本発明では、片テー
パWRシフト圧延において、上下ワークロールをクロス
させることにより転写率が変化する性質を利用し、圧延
前の板厚プロフィル及び目標エッジドロップ量に応じ
て、最適な転写率となるロールクロス角を選択して設定
すると共に、そのクロス角での転写率の下で適切なロー
ルシフト量を設定するようにしたので、エッジドロップ
を改善し幅方向に均一な板厚プロフィルを得ることが可
能となった。
【0034】又、前記片テーパWRシフト・クロス併用
圧延による優れたエッジドロップの改善特性を利用し、
圧延前の板厚プロフィルに応じて最適なエッジドロップ
制御が可能となったので、種々の被圧延材に対して、エ
ッジドロップを改善し、幅方向に均一な板厚プロフィル
を得ることが可能になった。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0036】図8は、本発明に係る第1実施形態の圧延
機を含む圧延設備の概略構成を示す、ブロック図を含む
側面図である。
【0037】本実施形態で用いられる圧延設備は、第1
スタンドにおいてロール片側端部にテーパが付けられた
ワークロールをシフトするシフト機構、及びその上下ワ
ークロールをクロスするクロス機構を備えた本実施形態
の圧延機が設置された、全体で6スタンドからなる冷間
タンデム式圧延機である。
【0038】上記タンデム式圧延機では、第1スタンド
の上記ワークロール10を所定位置にシストするシフト
操作装置12、上下ワークロールを所定角度にクロスす
るクロス操作装置14と、これら各操作装置12、14
に制御信号を出力する第1スタンド制御装置20とを備
えている。
【0039】この制御装置20は、前工程の熱間圧延機
出側に設置されている母板板厚プロフィル検出装置16
で測定された圧延前の母板板厚プロフィルの情報と、板
厚プロフィル目標値設定装置18で設定された冷間圧延
後の目標値とが入力されると、第1スタンドの操作量で
あるシフト量及びクロス角度を算出し、これらシフト量
とクロス角度をそれぞれ上記各操作装置12、14に出
力し、上記ワークロール10を所定のシフト量とクロス
角度に制御するようになっている。
【0040】そして、この制御装置20では、予め定め
たクロス角度と転写率との関係に関するデータを保持
し、シフト量、転写率、及び前記操作量に対応するエッ
ジドロップ修正量の関係、並びに前記クロス角度と転写
率との関係に基づいて、前記被圧延材のエッジドロップ
を修正するシフト量とクロス角度を求めるようになって
いる。
【0041】本実施形態では、第1スタンドがワークロ
ール及びバックアップロールからなる4段圧延機であ
り、これを図9に模式的に拡大して示した。前述した如
くこの上下ワークロール10には、図示は省略するが、
互いに反対側のロール片側端部にテーパが付与されてお
り、これら上下ワークロール10はそれぞれ上下方向か
らバックアップロール22により支持され、上下ワーク
ロールのみがクロスするようになっている。
【0042】本実施形態では、被圧延材は圧延後に酸洗
した板幅900mmのブリキ用鋼板を、テーパ量1/3
00のワークロールで圧延した。
【0043】次に、前記圧延設備を用いて上記鋼板を圧
延した場合の効果を図10を用いて説明する。
【0044】この図10において符号1001はテーパ
のないフラットロールで上記鋼板を圧延したときの板端
部における板厚プロフィルを示している。この鋼板を、
板端から10mm位置で、目標エッジドロップ量を0〜
5μmとする従来の片テーパWRシフト圧延によって板
端から10mm位置の制御点でエッジドロップの改善を
図るには、シフト量は45mmであった。なお、このシ
フト量45mmの求め方は、便宜上後述する。
【0045】そこで、実際にシフト量45mmでの片テ
ーパWRシフト圧延を行った場合の板厚プロフィルを符
号702で示す。この場合は、上記制御点では所望のエ
ッジドロップの改善が図られているが、制御点より内側
の20〜30mm位置近傍では過厚部が生じてしまい、
均一な板厚プロフィルは得られなかった。又、従来のW
Rクロスのみでは、安定した通板ができる最大角度であ
る1.0°までクロス角を大きくとった場合でも、その
板厚プロフィルを符号703で示すように、十分なエッ
ジドロップの改善は得られなかった。
【0046】次に、本実施形態により、同一の鋼板につ
いて、板端から10mm及び25mmの各位置での目標
エッジドロップ量を0〜5μmとして圧延した場合につ
いて説明する。本実施形態では、前記圧延機により板材
を圧延する際に設定する片テーパWRのシフト量とクロ
ス角度を次のように決定する。
【0047】即ち、クロス角度と転写率との関係を、例
えば前記図5に示したように予め定めておくと共に、シ
フト量、転写率、及び前記操作量に対応するエッジドロ
ップ修正量の関係、並びに前記クロス角度と転写率との
関係に基づいて、被圧延材のエッジドロップを修正する
ために好適なシフト量とクロス角度を求める。
【0048】そして、このように求められた上記シフト
量に前記ワークロールをシフトし、上記クロス角度に上
下ワークロールをクロスする制御を行う。
【0049】板端からYmm位置において、圧延後の板
材を目標エッジドロップ量とするに必要なエッジドロッ
プ修正量は、目標エッジドロップ量から通常ロールで圧
延した場合のエッジドロップ量を差引いた偏差で与え
る。
【0050】必要なエッジドロップ修正量は、ロールギ
ャップ変化量×転写率=エッジドロップ修正量という関
係があるので、エッジドロップ修正に必要なロールギャ
ップ変化量は必要なロールギャップ変化量=必要なエッ
ジドロップ修正量/転写率で表わされる。
【0051】そこで、前記(1)式のエッジドロップ修
正量の項に前記必要なエッジドロップ修正量を代入し、
板端から10mm位置のエッジドロップ修正量必要なE
D10、板端から25mm位置のエッジドロップ修正量E
D25とすると、ロールギャップ変化量G、転写率R及び
エッジドロップ修正量EDとの関係は、ロールギャップ
変化量Gが、ワークロールのテーパ量が決定されている
のでシフト量Xのみで決まり、転写率Rがシフト量Xに
依存せずにクロス角度θで決まることから、下記(2)
式、(3)式の関係で表される。
【0052】 ED10=G10(X)・R10(θ) …(2) ED25=G25(X)・R25(θ) …(3)
【0053】上記を満たすクロス角度θ及びシフト量X
を前記図5に基づいて決定する。
【0054】次に、エッジドロップを修正するために好
適な上記シフト量とクロス角度の決定方法を、前記図2
を参照して具体的に説明する。
【0055】前記図2には、ワークロールと板材Sとの
関係を模式的に示したように、シフト位置X(mm)と
した場合の、板端からYmmの位置におけるロールギャ
ップ変化量Gy(μm)は、板端から10mmにおいて
は、 G10=(1/300)×(X−10)×1000 …(4) 10≦X 板端から25mm位置においては、 G25=(1/300)×(X−25)×1000 …(5) 25≦X である。なお、上記(4)、(5)式で×1000は、
単位をμmにするための係数である。
【0056】又、フラットロール圧延の場合の板端から
10mm位置のエッジドロップ修正量は前記図10から
33μmであり、板端から25mm位置のエッジドロッ
プ修正量は同じく前記図10から10μmであることか
ら、上記ロールギャップG10、G25のとき、板端からY
mm位置におけるエッジドロップを修正するために必要
となる転写率Ryは、板端から10mm位置において
は、 R10=33/G10 …(6) 板端から25mm位置においては、 R25=10/G25 …(7) となる。
【0057】上記(4)〜(7)式の関係から、板端か
らの距離10mmと25mmの位置における転写率は、
シフト量Xが33mmにおいて、転写率が板端から10
mm位置で42%、板端から25mm位置で35%であ
り、シフト量が33mmより小さいと、転写率が上記値
より大きく、逆に33mmより大きくなると転写率が上
記値よりも小さくなる。
【0058】一方、予め定めておいた前記図5に示した
クロス角度に対する板端からの距離と転写率との関係か
ら、クロス角度を順次微小量ずつ増大して求めると、板
端からの距離10mmと25mm位置の転写率は次の表
1に示す関係となっている。
【0059】
【表1】
【0060】即ち、クロス角度が0.3°において、転
写率が板端から10mm位置で42%、板端から25m
m位置で35%であり、前記シフト量Xを33mmとし
た場合の転写率に一致している。従って、シフト量は3
3mm、クロス角度は0.3mmと決定される。
【0061】なお、前記従来の片テーパWRシフト圧延
のみでは、板端から10mm位置の板厚修正量は、同じ
く前記図10から33μmであり、転写率Ryは前記図
5に示したクロス角=0°の場合の値から28%である
から、板厚を修正するためのシフト位置X(mm)は、
次の(8)式から求めると、前記45mmが得られる。
【0062】 0.28=33/G10 …(8) G10=(1/300)×(X−10)×1000 10≦X
【0063】以上詳述した如く、本実施形態の片テーパ
WRシフト・クロス併用圧延においては、制御点で所望
のエッジドロップの改善を図り、且つ他の幅方向位置で
も均一な板厚プロフィルを得るためには、シフト量Xを
33mmとして、制御点(板端から10mm位置)にお
いて42%程度の転写率、板端から25mm位置におい
て35%程度の転写率が必要ことが判明した。
【0064】そこで、本実施形態では、前述した如く、
上記転写率に最も近い転写率として、前記図5よりクロ
ス角0.3°のときの転写率を選択することとし、この
クロス角0.3°においてシフト量を33mmとする片
テーパWRシフト・クロス併用圧延を行うことにより、
図10に符号1004で示すように、制御点より内側で
も過厚部が生じることなく、エッジドロップを改善して
均一な板厚プロフィルを得ることができた。
【0065】このように、本実施形態によれば、従来の
片テーパWRシフト圧延や単なるクロス圧延では不可能
であったエッジドロップの改善を図ることができるよう
になり、その結果、幅方向全体に亘って均一な板プロフ
ィルを得ることが可能となった。
【0066】次に、本発明に係る第2実施形態について
説明する。
【0067】本実施形態で用いられる圧延設備は、全体
図は省略するが、第1スタンドにワークロール、中間ロ
ール及びバックアップロールからなる6段圧延機が設置
された、全体で5スタンドの冷間タンデム式圧延機であ
り、又、前記図8に示した母板板厚プロフィル検出装置
16が圧延機入側に設置されているようにした以外は、
前記第1実施形態のと実質的に同一である。
【0068】図11は、上記第1スタンドに設置された
本実施形態の6段圧延機を模式的に示したもので、上下
ワークロール10は、前記第1実施形態と同様にロール
の片側端部にそれぞれテーパが付与され、しかもこのワ
ークロール10に対するシフト機構及びクロス機構を備
えていると共に、これら上下ワークロールは中間ロール
22及びバックアップロール20により、上下それぞれ
の方向から支持されている。
【0069】本実施形態では、被圧延材は圧延後に酸洗
し、焼鈍した板幅1200mmのSUS用鋼板であり、
エッジドロップ制御点は板端から0mm位置、即ち板端
で、目標エッジドロップ量は0〜5μmとする。又、ワ
ークロールのテーパ量は1/400であり、転写率は前
記図12に示したものとする。
【0070】次に、前記圧延設備を用いて上記鋼板を圧
延した場合の効果を図13を用いて説明する。
【0071】この図13において符号1301はテーパ
のないフラットロールで上記鋼板を圧延したときの板端
部における板厚プロフィルを示している。この鋼板を、
従来の片テーパWRシフト圧延によって上記制御点でエ
ッジドロップの改善を図るには、詳細は省略するが、前
記第1実施形態の場合と同様に計算すると、シフト量を
45mmにする必要がある。
【0072】そこで、実際にシフト量45mmでの片テ
ーパWRシフト圧延を行った場合の板厚プロフィルを符
号1302で示す。この場合も、上記制御点では所望の
エッジドロップの改善が図られているが、制御点より内
側の10〜20mm位置近傍では過厚部が生じてしま
い、均一な板厚プロフィルは得られなかった。又、WR
クロスのみでは、安定した通板ができる最大角度である
1.0°までクロス角を大きくとった場合における板厚
プロフィルを符号1303で示すように、十分なエッジ
ドロップの改善は得られなかった。
【0073】次に、同一の鋼板に適用する本実施形態に
よる圧延について説明する。本実施形態の片テーパWR
シフト・クロス併用圧延においては、前記第1実施形態
の場合と同様の原理に従って計算したところ、制御点で
所望のエッジドロップの改善を図り、且つ他の幅方向位
置でも均一な板厚プロフィルを得るためには、シフト量
Xを22mmとして、制御点(板端から0mm位置)に
おいて50%程度の転写率、板端から15mm位置にお
いて40%程度の転写率が必要であることが判明した。
【0074】そこで、本実施形態では、前記転写率に最
も近い転写率として、前記図12よりクロス角0.5°
のときの転写率を選択することとし、このクロス角0.
5°においてシフト量を20mmとする片テーパWRシ
フト・クロス併用圧延を行うことにより、図13に符号
1304で示すように、制御点より内側でも過厚部が生
じることなく、均一な板厚プロフィルを得ることができ
た。
【0075】このように、本実施形態によれば、前記第
1実施形態の場合と同様に、従来の片テーパWRシフト
圧延や単なるクロス圧延では不可能であったエッジドロ
ップの改善を図ることができるようになり、その結果、
幅方向全体に亘って均一な板プロフィルを得ることが可
能となった。
【0076】次に、本発明に係る第3実施形態について
説明する。
【0077】本実施形態では、第1スタンドがワークロ
ール及びバックアップロールからなる4段圧延機であ
り、これを図14に模式的に示した。この上下ワークロ
ール10には、同様に互いに反対側のロール片側端部に
テーパが付与されており、これら上下ワークロールはそ
れぞれ上下方向からバックアップロール22により支持
されていると共に、これらワークロールとバッアップロ
ールは、一体となってクロスするようになっている以外
は前記第1実施形態の場合と実質上同一である。
【0078】本実施形態では、被圧延材、エッジドロッ
プ制御点、目標エッジドロップ量、ワークロールのテー
パ量及び転写率も全て第1実施形態の場合と同一であ
る。
【0079】次に、前記圧延設備を用いて上記鋼板を圧
延した場合の効果を図15を用いて説明する。
【0080】この図15において符号1501と150
2は、それぞれ前記第1実施形態の図10に示した符号
1001と1002と同一であり、上記制御点では所望
のエッジドロップの改善が図られているが、制御点より
内側の20〜30mm位置近傍では過厚部が生じてしま
い、均一な板厚プロフィルは得られていない。又、WR
クロスのみでは、安定した通板ができる最大角度である
1.0°までクロス角を大きくとった場合における板厚
プロフィルを符号1503で示すように、エッジドロッ
プの改善は非常に小さかった。
【0081】次に、同一の鋼板に適用する本実施形態に
よる圧延について説明する。本実施形態の片テーパWR
シフト・クロス併用圧延においては、前記第1実施形態
と同様に制御点では所望のエッジドロップの改善を図
り、且つ他の位置でも均一な板厚プロフィルを得るため
に、シフト量33mmとして、制御点(板端から10m
m位置)において42%の転写率、板端から25mm位
置において35%程度の転写率が必要であることが判明
した。
【0082】そこで、本実施形態では、前記転写率に最
も近い転写率として、前記図5よりクロス角0.3°の
ときの転写率を選択することとし、このクロス角0.3
°においてシフト量を33mmとする片テーパWRシフ
ト・クロス併用圧延を行うことにより、図15に符号1
504で示すように、制御点より内側でも過厚部が生じ
ることなく、均一な板厚プロフィルを得ることができ
た。
【0083】このように、本実施形態によっても、従来
の片テーパWRシフト圧延や単なるクロス圧延では不可
能であったエッジドロップの改善を図ることができるよ
うになり、幅方向全体に亘って均一な板プロフィルを得
ることが可能となった。
【0084】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるも
のでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。
【0085】例えば、本発明は、エッジドロップ制御点
が、板端から35mm以上であっても適用できることは
言うまでもない。
【0086】又、本発明に適用できる圧延設備の具体的
構成は、前記実施形態に示したものに限定されない。
【0087】例えば、圧延機は4段や6段のものに限定
されず、2段圧延機等でもよく、スタンド数も実施形態
に示した6スタンドや5スタンドに限定されず単スタン
ドでも良く、任意である。
【0088】又、テーパ付ワークロールのシフト・クロ
ス機構を備えたスタンドは、第1スタンドに限られるも
のでなく、いずれのスタンドであってもよく、且つ単ス
タンドだけでなく複数スタンドに備えるようにしてもよ
い。
【0089】又、ワークロールはバックアップロールと
対になってクロスするペアクロス圧延機でもよい。
【0090】又、圧延対象とする板材は、鋼板に限られ
ずアルミニウム板、銅板等の他の金属板であってもよ
い。
【0091】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
種々の板厚プロフィルの被圧延材に対して、エッジドロ
ップを確実に低減でき、従来の圧延技術に比べて一層均
一な幅方向板厚分布を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワークロールを概念的に示す正面図
【図2】ワークロールのシフト位置と板材との関係を示
す説明図
【図3】ワークロールのクロス角を示す平面図
【図4】シフトによるロールギャップ変化量を概念的に
示す説明図
【図5】ワークロールをシフトとクロスして圧延した場
合の転写率を示す線図
【図6】板端部での板厚減少が比較的大きい被圧延材の
エッジドロップの改善効果を示す線図
【図7】板端部での板厚減少が非常に大きい被圧延材の
エッジドロップの改善効果を示す線図
【図8】本発明に係る第1実施形態に適用する圧延設備
の概略構成を示す説明図
【図9】第1実施形態の4段圧延機を模式的に示す概略
側面図
【図10】第1実施形態によるエッジドロップの改善効
果を示す線図
【図11】本発明に係る第2実施形態の6段圧延機を模
式的に示す概略側面図
【図12】第2実施形態で圧延する対象のSUS鋼板の
転写率を示す線図
【図13】第2実施形態によるエッジドロップの改善効
果を示す線図
【図14】本発明に係る第3実施形態の4段圧延機を模
式的に示す概略側面図
【図15】第3実施形態によるエッジドロップの改善効
果を示す線図
【符号の説明】
10…ワークロール 12…シフト操作装置 14…クロス操作装置 16…母板プロフィル検出装置 18…板厚プロフィル目標値設定装置 20…制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B21B 37/00 116J (72)発明者 鑓田 征雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 今井 久雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 金子 智弘 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロールの片側端部にテーパが付けられたワ
    ークロールを軸方向にシフトするシフト機構及び上下ワ
    ークロールをクロスするクロス機構を備えた板材の圧延
    機であって、 被圧延材のエッジドロップを修正するために必要な操作
    量としてシフト量及びクロス角度を求めると共に、 求めたシフト量及びクロス角度をそれぞれ前記シフト機
    構及び前記クロス機構に出力して、前記シフト量にワー
    クロールをシフトし、前記クロス角度に上下ワークロー
    ルをクロスする制御手段を備えたことを特徴とする板材
    の圧延機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 エッジドロップ量を目標値まで修正するのに必要となる
    エッジドロップ修正量を算出し、 前記制御手段が、シフト量、クロス角度、及びこれら操
    作量に対応するエッジドロップ修正量の3つの関係に基
    づいて、前記被圧延材のエッジドロップを修正するため
    に必要なシフト量とクロス角度を求めることを特徴とす
    る板材の圧延機。
  3. 【請求項3】請求項1において、 エッジドロップ量を目標値まで修正するのに必要となる
    エッジドロップ修正量を算出し、 前記制御手段が、予め定めたクロス角度と転写率との関
    係に関するデータを保持し、 シフト量、転写率、及び前記操作量に対応するエッジド
    ロップ修正量の関係、並びに前記クロス角度と転写率と
    の関係に基づいて、 前記被圧延材のエッジドロップを修正するために必要な
    シフト量とクロス角度を求めることを特徴とする板材の
    圧延機。
  4. 【請求項4】ロールの片側端部にテーパが付けられたワ
    ークロールを軸方向にシフトするシフト機構及び上下ワ
    ークロールをクロスするクロス機構を備えた圧延機で、
    操作量としてシフト量及びクロス角度を操作して被圧延
    材を圧延する際に、 エッジドロップ量を目標値まで修正するのに必要となる
    エッジドロップ修正量を算出し、 クロス角度と転写率との関係を予め定め、 シフト量、転写率、及び前記操作量に対応するエッジド
    ロップ修正量の関係、並びに前記クロス角度と転写率と
    の関係に基づいて、 被圧延材のエッジドロップを修正するために必要なシフ
    ト量とクロス角度を求め、 前記シフト量に前記ワークロールをシフトし、前記クロ
    ス角度に上下ワークロールをクロスすることを特徴とす
    る板材の圧延方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、 エッジドロップを修正するのに必要なエッジドロップ修
    正量を、母板板厚プロフィールと目標エッジドロップ量
    とから求めることを特徴とする板材の圧延方法。
JP01887697A 1996-02-13 1997-01-31 板材の圧延機及び板材の圧延方法 Expired - Fee Related JP3244112B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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