JPH06142731A - 圧延における反り制御方法 - Google Patents

圧延における反り制御方法

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JPH06142731A
JPH06142731A JP4300143A JP30014392A JPH06142731A JP H06142731 A JPH06142731 A JP H06142731A JP 4300143 A JP4300143 A JP 4300143A JP 30014392 A JP30014392 A JP 30014392A JP H06142731 A JPH06142731 A JP H06142731A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧延中の厚鋼板の、上下表面の伸び差による
反りを抑制する。 【構成】 上下のロールチョックを独立に圧延水平方向
に稼働できる可逆式圧延機を用いて、上ロールと下ロー
ルのオフセットずれ量をパス毎に制御する事によって、
被圧延材の反りを極小とする事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上下のロールチョック
を独立に圧延水平方向に稼働できる可逆式圧延機を用い
た厚板圧延に関するもので、特に、圧延中に上下表面の
伸び差によって反りが生じるクラッド鋼板や、片側突起
付鋼板などを安定して製造できる圧延方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、被圧延材について、上下の伸び差
が異なることによって圧延時の反りが発生するのを制御
するために、上下のロール速度に差をつけたり、故意に
上下の被圧延材に温度差を付加し、反りを制御する方法
が提案されている。また、上下独立に潤滑油を噴射制御
することで、摩擦係数に差を持たせ、反りを制御して圧
延を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術にあ
っては、被圧延材の上下面の伸びを被圧延材の長手方向
全体に間接的に制御するものであり、圧延中に顕著な反
りが認められる先端部に対しては必ずしも有効な制御方
法ではない問題点であった。また、温度差制御や、潤滑
油圧延は各パス毎の厳密な制御は不可能であり、結果と
してサイズ材質の異なるあらゆる被圧延材に適用できな
い問題点があった。
【0004】本発明の目的は、反りを制御するために、
上下のワークロールのオフセット量をパス毎に制御して
圧延方向とロール噛込との角度を制御して圧延し、可逆
圧延で反り制御可能とすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、圧延水平方向にロールチョックの位置を
ずらすことによって、ロール中心間を結んだ法線方向
と、圧延水平方向の角度差をパス毎に制御することによ
って圧延噛込部の反りを制御可能とする。
【0006】
【作用】上記した手段によれば、各パス毎に上ロールと
下ロールのオフセット位置を自由に変更でき、かつ、圧
延の噛込角度を物理的に制御できるために、確実な反り
制御が可能な圧延が行なうことができる。
【0007】また、パス毎に上下左右のロールチョック
ずれ量を制御できることから、反りの発生しやすい板厚
の厚い初期数パスは、上下ロール軸は平行状態でオフセ
ット量のみ変更して反りを制御し、圧延の平坦度形状を
確保するために重要な板厚のうすい領域の下位パスで
は、上ロールと下ロールをクロスさせて、被圧延材のク
ラウン量制御を行ない、クラウン比率一定圧延を満足す
るように圧延を行なうことが実現できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明による実施例について図面を参
照しながら説明する。図1は、本発明を実現するための
制御系の構成例を示すブロック図である。
【0009】まず、図1の構成について説明する。ここ
では、ビジネスコンピュータ2をホストコンピュータと
するプロセスコンピュータ1の詳細について示してい
る。プロセスコンピュータ1は、ビジネスコンピュータ
2の支援を受けて予め圧延開始前に各パス毎の板厚やク
ロス角度などのスケジュールを計算して仕上圧延パス全
体の工程処理内容を決定する仕上パススケジュール計算
部11、ロールプロフィールを推定するための計算を行
うロールプロフィール推定計算部12、仕上パススケジ
ュール計算部11によって得られたスケジュールを各パ
ス毎に実際に板を圧延しながら後記する仕上プラントコ
ントローラ4へ設定値を伝送すると共に各パス間で実績
の情報を次パスにフィードフォワードさせる学習計算を
リアルタイムに実施して更に正確な次パス設定を行なう
ための修正計算を実行する仕上適応制御計算部13、圧
延後の被加工材5の板厚を検出するγ線板厚計2の板厚
実測値及び仕上適応制御計算部13による実績計算値に
基づいて予測値の誤差を計算し、次パス以降の予測計算
に対して修正を加えて前記パススケジュール計算及び適
応制御計算に反映させることにより制御精度を向上させ
る役割を果たす仕上学習計算部14、の各々から構成さ
れている。
【0010】仕上適応制御計算部13には、圧延中に次
パスの設定値(ロールギャップ設定値、ロールクロス角
など)を受信し、その値をもとに実際に仕上圧延機3を
駆動するための仕上プラントコントローラ(仕上DD
C)4が接続されており、仕上適応制御計算部13から
与えられる圧下値設定値、上下ロールオフセット量設定
値、クロス角設定値、ベンダー圧設定値、目標値クラウ
ン設定値、及びクラウン制御用係数の各々に従ってペア
クロス圧延機3の圧下制御を行う。
【0011】図2及び図3は、仕上圧延機3の、被加工
材5の進行方向に対してロールオフセット状態で圧延す
る場合の詳細を示す平面図及び側面図であり、図4及び
図5は、仕上圧延機3の、被加工材5の垂直線を中心に
上下ワ−クロ−ルが逆方向に回転したロールクロス状態
で圧延する場合の詳細を示す平面図及び側面図である。
図2及び図4に示すように、被加工材5を上下から挟
持可能にして一対の上ワークロール6a,下ロール6b
は、進行方向にオフセットまたはクロスしうる。被加工
材5の進行方向に直交する水平線に対し、図2及び図3
の場合は上下ワ−クロ−ル6a,6bは平行のまま前後
にずれて配設されており、また、図4及び図5の場合
は、各ワ−クロールは水平方向に角度θでクロスして配
設されている。上ワークロール6aには、その上側に平
行にして上バックアップロール7aが配設され、下ワー
クロール6bの下側にはこの下ワークロール6bに平行
に下バックアップロール7bが配設されている。なお、
図2〜図5中、bは被圧延材料の幅、DW はワークロー
ル直径、dはワークロールオフセット量、αは噛込角、
θは1/2のロール交叉角、SC は板センター部のロー
ル間隔、Se は板エッジ部でのロール間隔を各々示して
いる。
【0012】まず、図2及び図3から明らかなように、
板のロールイン側の上下噛込角αa、αbは、上下ロール
オフセット量によって変化し、dを大きくすることでαa
とαbの差が拡大する。一方、図4及び図5から明らか
なように、板センター部のロール間隔SC に対し、板エ
ッジ部でのロール間隔Se はロール交叉角が大きくなる
ほど広くなり、このロール交叉角が大きくなるほどクラ
ウン率が大きくなる。
【0013】前記したように、被圧延材の形状平坦化を
図るためには、1つのスラブの中で上位パスでは反りを
抑制し、下位パスでは、各パス毎の板クラウン変化を一
定範囲内に抑える必要があり、図2,図3に示すロ−ル
オフセットと図4および図5に示すロ−ルクロスを使い
分けて圧延を実施する。
【0014】更に、図1に示すように、上ワークロール
6aの圧下荷重を検出するためにロードセル8が設けら
れ、さらに、圧延後の被加工材5の表面温度を検出する
ために、温度計9が設けられている。
【0015】次に、図1の構成に示した制御系の動作に
ついて図6及び図7のフローチャートを参照して説明す
る。なお、これらの図中のSはステップを意味してい
る。
【0016】仕上パススケジュール計算部11におけ
る、本発明によるパススケジュールの決定方法では、ま
ず狙いとする最終パス出側板厚,板クラウン量を設定す
る(S21)。ついで、最終パスの仕上がり温度ならび
に仕上がり方向を簡易的に仮定(S22,S23)した
上で、以下の計算によって順次、下流パスより上流パス
に向って圧下スケジュールとロール交叉角およびロール
オフセットのスケジュールを各パス毎に同時に決定す
る。この狙いとする最終パス出側板厚は、粗圧延から送
られてくる被圧延材の板厚寸法を上限として順次形状調
整が必要なクロス圧延パスを対象として積上増加させ
る。例えば、粗圧延から送られてくる被圧延材の板厚寸
法が50mmであれば、10mm,12mm,15m
m,・・・のように狙い厚を目標値として設定してい
く。
【0017】すなわち、まず、当パスがデスケーリング
実行パスであるか否かの判定(S24)を行い、その上
で当パスの入側(噛込側)の温度と圧延予定速度を仮定
する(S25,S26)。ここで、圧延材の板幅と出側
板厚から、当パスの許容急峻度の上下限範囲と狙い値
(それぞれλmax ,λmin ,λaim と記す)を与える。
このλaim は原則的に0であり、またλmax ,λmin
は、各圧延材サイズによる形状許容範囲を表すパラメー
タであり、操業状況に応じて経験的に定められる。この
λ値を用いて、 Δε=(π/2)2・λ2 ・・・(1) より、許容伸び歪差,狙い伸び歪差を計算し、さらに、 Cin /hin =Cout /hout −Δε/ξ+α ・・・(2) により、Δεのmax(最大値),min(最小値),
aim(狙い値)を与えて、入側の板クラウン比率の許
容範囲と狙い値を計算する(S27)。
【0018】但し、Cin :入側板クラウン hin :入側板厚 Cout :出側板クラウン hout :出側板厚 Δε:伸び歪差 ξ:形状敏感性を表す値(形状変化係数) α:形状変化補正係数 である。
【0019】ここで、(Cin /hin )のmax,mi
n,aimから、次式により当パスでの形状から制約さ
れるメカニカルクラウンMCKの許容範囲と狙い値を計
算する(S28)。
【0020】 MCK=〔1/(1−η)〕 ×〔Cout −η・hout ・(Cin /hin )〕・・・(3) (但し、ηはクラウン遺伝係数である)一方、圧延負荷
および設備許容能力からのメカニカルクラウンMCh
は、圧延荷重P,ロールベンディング荷重Fおよびロー
ル交叉角ならびにロールプロフィールによって次式によ
り推定計算ができる。
【0021】 MCh=c1・P+c2・F+E+c3 ・・・(4) ここで、P:圧延荷重、 F:ロールベンディング荷重、 E:ロール交叉角により形成されるメカニカルクラウン
量、 c1:圧延荷重によるメカニカルクラウン影響係数、 c2:ベンディング荷重によるメカニカルクラウン影響
係数、 c3:ローカルプロフィールにより形成されるメカニカ
ルクラウン量 である。
【0022】なお、ロールベンディング制御装置がない
場合には、(4)式の第2項を省略し、またロールクロ
ス装置がない場合には、(4)式の第3項を省略すれ
ば、設備負荷からのメカニカルクラウンMChを計算す
ることができる。
【0023】(4)式において、最大圧延荷重Pmax
最小交叉角2θmin のときMChが最大となり、逆に、
最小圧延荷重Pmin ,最大交叉角2θmax のときMCh
が最小として設備負荷からのメカニカルクラウン許容範
囲を決定できる(S29)。 (3)式による形状からのメカニカルクラウン許容範囲
と(4)式による設備負荷からのメカニカルクラウン許
容範囲との両方を満たす範囲が、当パスにおける真のメ
カニカルクラウン許容範囲として決定される。さらに、
この範囲内にMCKaim が存在するように修正して、真
のメカニカルクラウン狙い値MCaim を決定する(S3
0)。
【0024】つづいて、MCaim を達成することを前提
として、圧下率r、ロール交叉角2θ、及びベンディン
グ荷重Fの最適な組合せを同時に決定する(S31)。
この段階で最初の狙い厚値(ここでは、10mm)に対
する各値が決定される。すなわち、 P=fp(r) E=fe(2θ) とすると、(4)式から、 MCaim =c1・fp(r)+c2・F+fe(2θ)
+c3 であるから、 r=fr(MCaim ,2θ,F) ・・・(5) として表現でき、MCaim 一定の条件で、圧下率rは、
2θおよびベンディング荷重Fにより探索決定できる。
(5)式において、一般的には高能率圧延を操業上指向
するため、圧下率rが最大となるように、2θおよびベ
ンディング荷重Fを決定する。また、評価関数等を用い
てその他の操業条件を反映させ、最適となる組合せを線
形計画法等で求めることも可能である。ここで、形状調
整を必要としない限界板厚を超えている場合には、θse
ek =0 として探索することで、後述の実圧延時におけ
る設定計算で、オフセット制御による反り修正を可能に
できる。
【0025】当パス圧下率rを決定したのち、入側板厚
を算出し、ロールバイト内温度変化を含めて当パス出側
の温度降下量を推定計算して(S32)、噛込時の板温
度を再計算する。ついでその温度を用いて、より正確な
圧延荷重及び、圧延トルクを算出し(S33,34)、
負荷をチェック(S35)後、次の上流パスにおける温
度,荷重,クラウンの計算を繰り返し行う(S36,S
37,S38,S40)。 上記の各パス毎の計算を下流
パスから上流パスに向って積み上げ計算することで、順
次パススケジュールが決定され、最終的にパス入側厚み
が圧延開始時の予定厚みを越えたパスで繰り返し計算を
終了する。このパススケジュール作成時において、圧延
開始時の予定厚みが変更できない場合には、必要に応じ
て負荷配分修正計算を行ない、板厚スケジュールを修正
した上で、計算を終了し、全パススケジュールを決定す
る。
【0026】次に本発明の前記の手順に従って、圧延材
のパススケジュールを決定した実施例を示す。
【0027】(実施例1)以下の前提条件で圧延材のパ
ススケジュールを計算した。
【0028】 最終狙い厚: 6.0mm 最終パス出側板クラウン量:0.2mm 板幅: 3500mm 最終パスの仕上温度: 750℃(後面方向仕上) デスケーリング実行パス: 初期パスより1パス目&3
パス目 最大クロス角: 0.585° この前提条件は、実際のオンラインでのプロセスコンピ
ュータによる計算では、上位のビジネスコンピュータ2
から圧延材料情報として伝送されるか、或いは操業条件
に応じてパターン化された情報として与えられる。
【0029】ついで、以下の計算によって順次、下流パ
スより上流パスに向って圧下スケジュールとロール交叉
角のスケジュールを各パス毎に同時に決定した。ここで
は、最終1パス分(計算スタートパス)の計算課程を数
値例で示す。
【0030】〔入側(噛込側)の温度の仮定〕温度降下
量を30℃と仮定し、入側噛込仮定温度を780℃とす
る。
【0031】〔圧延予定速度の仮定〕圧延材の板幅と出
側板厚から、標準ミル速度として100rpmとする。
【0032】〔許容急峻度の上下限範囲と狙い値〕λ
max =0.4%,λmin =−0.4%,λaim =0とす
る(各圧延材サイズによる形状許容範囲を表すパラメー
タであり、テーブル値で操業状況に応じて経験者に定め
られる)。
【0033】〔許容伸び歪差、狙い伸び歪差を計算〕 (1)式による。
【0034】Δε=(π/2)2・λ2 Δεmax =0.004% Δεmin =−0.004% Δεaim =0 〔入側の板クラウン比率の許容範囲と狙い値を計算〕 (2)式により Cin /hin =Cout /hout −Δε/ξ+α α=0.15 ξ=0.61 Cout /hout =0.03% (Cin /hin )max=0.49% min=0.48% aim=0.48% 〔形状から制約されるメカニカルクラウンの許容範囲と
狙い値を計算〕 (3)式から、 MCK=〔1/(1−η)〕 ×〔Cout −η・hout ・(Cin /hin )〕 η=0.702 MCKmax=0.00mm min=0.00mm aim=0.00mm 〔圧延負荷および設備許容能力からのメカニカルクラウ
ン許容範囲〕 Pmax =6500ton Pmin =2200ton θmax =0.585° θmin =0.000° F=130 tonとして(4)式から、 MCh=c1・P+c2・F+E+c3 MChmax =0.72mm MCmin =0.66mm ここでは、ロールベンディング荷重をプリセットしない
前提で固定値とた。〔真のメカニカルクラウン許容範囲
狙い値MCaim の決定〕 MCmax =0.00mm MCmin =0.00mm MCaim =0.00mm 〔圧下率r,ロール交叉角2θ,ベンディング荷重Fの
探索決定〕 (5)式において、高能率圧延を指向すべく最大圧下率
を探索すると、F固定の条件で、θ=θmax =0.58
5°のとき最大圧下率になり、r=0.1597(=r
seek)が得られる。
【0035】〔入側板厚を算出〕 hin =hout /(1−r)より、hin =7.14mm 〔パス出側の温度降下量を推定計算〕 温度降下量=15℃ 噛込時の板温度=765℃ 〔圧延荷重及び、圧延トルクを算出〕 P=5420ton torqe=198ton・m で、いずれも設備能力範囲内。
【0036】〔パス入側の温度降下量を推定計算〕 温度降下量=21℃ 前パス出側時の板温度=786℃。
【0037】以上で1パス分の温度,荷重,クラウンの
計算を終了する。上記の各パス毎の計算を下流パスから
上流パスに向って積み上げ計算することで、順次パスス
ケジュールが決定され、最終的にパス入側厚みが圧延開
始時の予定厚みを越えたパスで繰り返し計算を終了す
る。
【0038】本実施例では、圧延開始の予定厚みを50
mm,形状調整を必要とする最大厚を30mmとして、
全パス分のパススケジュールを計算した。その結果を従
来法と比較して示したのが図8,図9および図10であ
る。
【0039】いずれも、ロールクロス機能による形状調
整能力は同じであるが、従来法でのパススケジュールで
は、クロス,圧延荷重とも設備最大能力とはならず、結
果としてパス回数が増加する問題があるのに対して、本
発明では、許容最大を探索してスケジュール計算を実施
するため、形状を確保したまま最短のパス回数を達成で
きる。また、従来法と比較して、全パス一貫の計算によ
り、従来法における形状調整の下流パスと全負荷の上流
パスの圧延荷重が不連続となる欠点が解消され、平滑な
圧延荷重トレンドが得られる。なお、従来においては、
形状調整の為に、全パスの内の終了側の数パスを形状調
整パスとして確保する必要があったが、本発明ではこれ
が不要になる。さらに1パス目と2パス目は、クロス角
=0としてスケジュールすることで、前述の反り修正の
為のオフセット圧延が可能となる。
【0040】(実施例2)以下の前提条件により、圧延
材のパススケジュールを計算した。
【0041】 最終狙い厚: 20.0mm 最終パス出側板クラウン量:0.00mm 板幅: 3500mm 最終パスの仕上温度: 850℃(後面方向仕上) デスケーリング実行パス: 初期パスより1パス目 最大クロス角: 0.000°(クロス機能
なし) 最大圧延荷重: 4000ton 圧延開始時の予定厚み: 85mm 本実施例での全パス分のパススケジュールを計算した結
果が図11である。
【0042】(実施例3)以下の前提条件により圧延材
のパススケジュールを計算した。
【0043】 最終狙い厚: 45.0mm 最終パス出側板クラウン量:−0.20mm 板幅: 1500mm 最終パスの仕上温度: 850℃ (後面方向仕
上) デスケーリング実行パス: 初期パスより1,3&5パ
ス目 最大クロス角: 0.900° 最大圧延荷重: 6000ton 最大トルク : 420ton 圧延開始時の予定厚み: 157mm 本実施例での全パス分のパススケジュールを計算した結
果が図12である。
【0044】
【発明の効果】以上より明らかな如く、本発明によれ
ば、各パス毎に上ロールと下ロールのオフセット位置を
自由に変更でき、かつ、圧延の噛込角度を物理的に制御
できるために、確実な反り制御が可能な圧延が行なうこ
とができる。
【0045】また、パス毎に上下左右のロールチョック
ずれ量を制御できることから、反りの発生しやすい板厚
の厚い初期数パスは、上下ロール軸は平行状態でオフセ
ット量のみ変更して反りを制御し、圧延の平坦度形状を
確保するために重要な板厚のうすい領域の下位パスで
は、上ロールと下ロールをクロスさせて、被圧延材のク
ラウン量制御を行ない、クラウン比率一定圧延を満足す
るように圧延を行なうことが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による厚板圧延方法を実現する制御系
の概要を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す仕上圧延機のロールオフセット圧
延状態を示す平面図である。
【図3】 図1に示す仕上圧延機のロールオフセット圧
延状態を示す側面図である。
【図4】 図1に示す仕上圧延機のクロス圧延状態を示
す平面図である。
【図5】 図1に示す仕上圧延機のクロス圧延状態を示
す側面図である。
【図6】 図1に示す仕上パススケジュール計算部11
の処理内容を示すフローチャートである。
【図7】 図1に示す仕上パススケジュール計算部11
の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】 圧延開始の予定厚みを50mmとした、図
6,図7に示す処理に従った本発明の全パス分のパスス
ケジュール計算結果を従来法と比較して示す平面図であ
る。
【図9】 図8のデ−タに基づくパス回数−圧延荷重特
性を示すグラフである。
【図10】 図8のデ−タに基づく出側板厚−圧延荷重
特性を示すグラフである。
【図11】 本発明の実施例2の、図6,図7に示す処
理に従ったパススケジュール計算結果を示す平面図であ
る。
【図12】 本発明の実施例3の、図6,図7に示す処
理に従ったパススケジュール計算結果を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1:プロセスコンピュータ 2:ビジネスコ
ンピュータ 3:仕上圧延機 4:仕上プラン
トコントローラ 5:被加工材 6a:上ワークロ
ール 6b:下ワークロール 7a:上バック
アップロール 7b:下バックアップロール 8:ロードセ
ル 9:温度計 11:仕上パスス
ケジュール計算部 12:ロールプロフィール推定計算部 13:仕上適応
制御計算部 14:仕上学習計算部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下のロールチョックを独立に圧延水平方
    向に稼働できる可逆式圧延機を用いて、上ロールと下ロ
    ールのオフセットずれ量をパス毎に制御することによっ
    て、被圧延材の反りを極小とすることを特徴とする圧延
    における反り制御方法。
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