JPH0555656A - 圧電素子の電極構造 - Google Patents

圧電素子の電極構造

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JPH0555656A
JPH0555656A JP3219037A JP21903791A JPH0555656A JP H0555656 A JPH0555656 A JP H0555656A JP 3219037 A JP3219037 A JP 3219037A JP 21903791 A JP21903791 A JP 21903791A JP H0555656 A JPH0555656 A JP H0555656A
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JP
Japan
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silver
piezoelectric element
rhodium
electrode
layers
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JP3219037A
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English (en)
Inventor
Mikiya Matsuoka
幹也 松岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半田付けに起因して銀電極が圧電素子から剥離
することを防止する。 【構成】金属板3の上面に銀電極4を接合し、その上面
にPZT素子5を接合し、更にその上面に別の銀電極6
を接合してその上面にリード線7を半田8により付け
る。各銀電極4,6のPZT素子5に接合される側をロ
ジウム含有層9,10とし、各銀電極4,6のPZT素
子5に接合されない反対側をほぼ純粋の銀よりなる純粋
層11,12として各銀電極4,6を2層構造とする。
従って、ロジウム含有層9,10では、その銀における
錫の拡散速度が低下する。よって、PZT素子5に接合
されない純粋層11,12では、錫の拡散が良好でリー
ド線7の半田付けが容易となり、PZT素子5に接合さ
れるロジウム含有層9,10では、同層9,10とPZ
T素子5との界面に錫の拡散が及びにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば圧力センサ等
に用いられる圧電素子に係り、特にその電極構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、例えば特開
昭61−276279号公報においては、圧電素子の両
面に銀(Ag)よりなる銀電極を設けたことが開示され
ている。これら銀電極にはリード線等が半田付けされる
ものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術において、純粋な銀を電極に使用した場合には、
半田付けの際、半田の濡れ性に起因して半田中に含まれ
る錫(Sn)が銀電極中で拡散し易いものであった。そ
して、錫が銀電極中に拡散して入り込むことにより、銀
電極が体積膨張を起こして応力が発生し、銀電極が圧電
素子の表面から剥離するというおそれがあった。
【0004】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、半田付けに起因して銀電極
が圧電素子から剥離することのない圧電素子の電極構造
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、圧電素子の表面に銀よりな
る電極を接合してなる電極構造において、電極の圧電素
子に接合される側をロジウム又はパラジウムを含有した
銀より形成し、電極の圧電素子に接合されない反対側を
ロジウム又はパラジウムを含有しない銀より形成して2
層構造の電極としている。
【0006】
【作用】上記の構成によれば、圧電素子側の銀にロジウ
ム又はパラジウムを含有させることにより、その銀にお
ける錫の拡散速度が低下することになる。従って、圧電
素子に接合されない側のロジウム又はパラジウムを含ま
ない銀よりなる銀電極では、錫の拡散が良好でリード線
等の半田付けが容易となるが、圧電素子に接合される側
の銀電極では、その銀電極と圧電素子との界面に錫の拡
散が及びにくくなる。
【0007】
【実施例】以下、この発明における圧電素子の電極構造
をノックセンサに具体化した一実施例を図1〜図4に基
づいて詳細に説明する。
【0008】図1はこの実施例におけるハウジングを取
り除いた状態のノックセンサ1を示す断面図であり、図
2はその平面図である。このノックセンサ1は支軸2に
水平に組み付けられた円形状の金属板3を備えている。
そして、金属板3の上面には、環状の銀(Ag)よりな
る銀電極4が接合され、その銀電極4の上面には平行研
磨された環状の圧電素子(PZT素子)5が接合されて
いる。又、そのPZT素子5の上面には、同じく環状の
別の銀電極6が接合され、その銀電極6の上面には、支
軸2から延びる一対のリード線7が半田8により付けら
れている。
【0009】この実施例で、各銀電極4,6のPZT素
子5に接合される側がロジウムを含有した銀より形成さ
れたロジウム含有層9,10となっている。このロジウ
ム含有層9,10におけるロジウムの含有率は、「2
%」以上でロジウム含有層9,10における半田8の濡
れ性が悪くなることから、「2〜100%」の範囲が適
当であり、好ましくは「30%」が最適である。又、各
銀電極4,6のPZT素子5に接合されない反対側、即
ち金属板3側或いは半田付けされる側は、それぞれロジ
ウムを含有しないほぼ純粋の銀より形成された純粋層1
1,12となっている。即ち、各銀電極4,6はロジウ
ム含有層9,10と純粋層11,12とにより2層構造
をなしている。尚、電極に銀を用いているのは、金(A
u)や白金(Pt)を用いるよりも安価であるという観
点からである。
【0010】次に、上記のようなノックセンサ1の製造
工程について説明する。先ず第1工程として、図3に示
すように、平行研磨されたPZT素子5の上下両面に対
し、銀ペーストを焼き付けて「約5μm」の厚さとなる
ようにるロジウム含有層9,10を印刷する。この銀ペ
ーストには、平均粒径で「0.3μm」以下のロジウム
が所定の割合をもって含有されている。このロジウム含
有層9,10の印刷はPZT素子5の片面で行って乾燥
させてから、残りの片面で同様に行えばよい。
【0011】次に第2工程では、第1工程と同様の要領
で、図4に示すように、ほぼ純粋な銀ペーストを各ロジ
ウム含有層9,10の上に焼き付け後「約5μm」の厚
さとなるように純粋層11,12を印刷し、もって2層
構造の各銀電極4,6とする。
【0012】第3工程としては、上記のように形成され
た2層構造の銀電極4,6を乾燥させた後、以下のよう
な条件で各銀電極4,6を焼き付ける。即ち、「室温
(RT)〜700℃」の範囲では、1時間当たり「30
0℃」の温度上昇率をもって焼き付け、「700℃」で
は「10分間」だけ焼き付け、その後に「700℃〜R
T」の範囲では1時間当たり「300℃」の温度降下率
をもって焼き付ける。
【0013】続いて第4工程として、下側の銀電極4を
金属板3に接合させ、上側の銀電極6にリード線7を半
田付けして、図1,2に示すようなノックセンサ1を得
ている。
【0014】上記のように構成したノックセンサ1で
は、金属板3に接合されているPZT素子5が特有の振
動数に共振して歪み電圧を発生し、その歪み電圧が信号
としてリード線7を介して出力されるようになってい
る。
【0015】従って、この実施例のノックセンサ1で
は、各銀電極4,6を構成する一方の純粋層11,12
で、錫の拡散が良好で半田8の濡れ性が良く、リード線
7の半田付けが容易となり、通常と変わることのない半
田付けを行うことができる。これに対して、ロジウム含
有層9,10ではロジウムの含有により錫の拡散速度が
低下することになる。そのため、PZT素子5に接合さ
れるロジウム含有層9,10では、そのロジウム含有層
9,10とPZT素子5との界面に錫の拡散が及びにく
くなる。
【0016】その結果、錫がロジウム含有層9,10に
拡散して入り込むことがなくなり、そのロジウム含有層
9,10が体積膨張を起こして応力を発生することがな
くなる。そのため、各ロジウム含有層9,10が応力発
生によってPZT素子5の表面から剥離することを防止
することができる。つまり、半田付けに起因して各銀電
極4,6がPZT素子5から剥離することを未然に防止
することができ、もってノックセンサ1としての信頼性
を向上させることができる。
【0017】ここで、従来例の圧電素子と本実施例のノ
ックセンサ1について、「−40〜130℃」の条件下
で40分間の保持による気相冷熱試験を1000サイク
ルだけ実施した比較結果を説明する。
【0018】従来例のようにロジウムを含有しない単な
る1層構造の銀電極では、80%の割合で圧電素子から
剥離を生じた。これに対し、本実施例のノックセンサ1
では、各ロジウム含有層9,10、各純粋層11,12
からなる2層構造の各銀電極4,6がPZT素子5の表
面から剥離することは全くなく、極めて耐久性に優れて
いることが証明された。
【0019】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、ロジウム含有層9,10と純粋
層11,12とからなる2層構造の各銀電極4,6を設
けたが、ロジムウの代わりにパラジウムを含有してなる
パラジウム含有層とほぼ銀のみの純粋層とからなる2層
構造の銀電極を設けてもよい。このパラジウム含有層を
設けた場合でも、ロジウム含有層を設けた場合と同様の
効果を得ることができる。
【0020】(2)前記実施例では、圧電素子としての
PZT素子5を設けたノックセンサ1に具体化したが、
ノックセンサ以外の圧力センサに具体化してもよい。こ
の場合、圧電素子や各銀電極の形状を適宜に変更しても
よい。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、電極の圧電素子に接合される側をロジウム又はパラ
ジウムを含有した銀より形成し、電極の圧電素子に接合
されない反対側をロジウム又はパラジウムを含有しない
銀より形成して2層構造の電極としたので、圧電素子に
接合されない側の銀電極では通常と変わらない半田付け
を行うことができ、圧電素子に接合される側の銀電極で
は錫の拡散速度が低下することになり、半田付けに起因
して銀電極が圧電素子から剥離することを未然に防止す
ることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した一実施例におけるハウジ
ングを取り除いた状態のノックセンサを示す断面図であ
る。
【図2】一実施例において同じくハウジングを取り除い
た状態のノックセンサを示す平面図である。
【図3】一実施例においてノックセンサ製造の第1工程
を説明する断面図である。
【図4】一実施例においてノックセンサ製造の第2工程
を説明する断面図である。
【符号の説明】
4,6…銀電極、5…圧電素子としてのPZT素子、8
…半田、9,10…ロジウム含有層、11,12…純粋
層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子の表面に銀よりなる電極を接合
    してなる電極構造において、 前記電極の前記圧電素子に接合される側をロジウム又は
    パラジウムを含有した銀より形成し、前記電極の前記圧
    電素子に接合されない反対側をロジウム又はパラジウム
    を含有しない銀より形成して2層構造の電極としたこと
    を特徴とする圧電素子の電極構造。
JP3219037A 1991-08-29 1991-08-29 圧電素子の電極構造 Pending JPH0555656A (ja)

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