JPH0555493A - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

Info

Publication number
JPH0555493A
JPH0555493A JP3213616A JP21361691A JPH0555493A JP H0555493 A JPH0555493 A JP H0555493A JP 3213616 A JP3213616 A JP 3213616A JP 21361691 A JP21361691 A JP 21361691A JP H0555493 A JPH0555493 A JP H0555493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon substrate
plane
transistor
equivalent
channel mosfet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3213616A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Takagi
信一 高木
Mariko Takayanagi
万里子 高柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP3213616A priority Critical patent/JPH0555493A/ja
Publication of JPH0555493A publication Critical patent/JPH0555493A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電界によるキャリア速度飽和の影響を考慮して
高速性能を発揮できるようにした相補型の半導体集積回
路装置を提供することを目的とする。 【構成】単結晶シリコン基板にnチャネルMOSFET
−Qn とpチャネルMOSFET−Qp を集積形成して
なる半導体集積回路装置において、nチャネルMOSF
ET−Qn のチャネル長方向が<111>軸方向または
これと等価な方向に設定され、pチャネルMOSFET
−Qp のチャネル長方向が<100>軸方向またはこれ
と等価な方向に設定されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単結晶シリコン基板に
超小型の素子を集積して超高速動作を実現する半導体集
積回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン基板を用いたMOS集積回路
は、素子の微細化によってますます高集積化,高速化が
図られている。MOS集積回路の基本回路としては、低
消費電力特性を有する相補型MOS(CMOS)構造が
多く用いられている。
【0003】MOSFETの微細化が進むと、チャネル
内の電界が極めて大きくなるために、キャリアのドリフ
ト速度はいわゆる速度飽和の影響を受けるようになる。
この速度飽和の影響下では、キャリア速度はキャリアを
走行させる方向に依存していることが知られている。特
に電子と正孔とでは最もキャリア速度の大きい方向が異
なる。従来のCMOS集積回路では、この様なキャリア
速度飽和の条件下でのキャリアの走行方向までは考慮さ
れておらず、従って超小型CMOS構造において十分に
高いドレイン駆動力と高速性能が得られない、という問
題があった。
【0004】同様の問題は、バイポーラ集積回路にもあ
る。バイポーラ集積回路においては、トランジスタのベ
ース幅をできるだけ小さくすることにより、高速化が図
られてきた。しかしベース幅の縮小は、パンチスルー耐
圧の低下を招くために限界がある。従って通常、ベース
層内にドリフト電界を作り付けたドリフト・ベース構造
として、ベース内キャリア走行時間をできるだけ小さく
しながら、しかも一定のベース幅を確保して、高速性能
と耐圧の両立を図ってきた。しかし従来技術の延長上
で、前述のようにキャリアの速度飽和の影響が出てくる
微細ベース幅のnpnトランジスタとpnpトランジス
タトを持つバイポーラ集積回路を形成しても、CMOS
集積回路におけると同様に、十分な駆動力と高速性能を
得ることができない。
【0005】この様な事情は、バイポーラトランジスタ
とCMOS回路を混載したBiCMOS回路でも同じで
ある。通常BiCMOS回路では、pnpトランジスタ
より駆動力が高いnpnトランジスタを用いて、これと
CMOS回路とを混載しているが、速度飽和の影響を受
ける微細素子を用いた場合のキャリア走行方向を考慮し
た最適化はこれまで行われていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、超微細
構造のnチャネルMOSFETとpチャネルMOSFE
Tを集積したCMOS集積回路や、npnトランジスタ
とpnpトランジスタを集積したバイポーラ集積回路で
は、キャリア速度飽和の影響を受けて、十分な駆動力と
高速性能を発揮することができないという問題があっ
た。本発明はこの様な点に鑑み、キャリア速度飽和の影
響を考慮して十分な高速性能を発揮できるようにした半
導体集積回路装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、単結晶シリコ
ン基板にnチャネルMOSFETとpチャネルMOSF
ETを集積形成してなる半導体集積回路装置において、
nチャネルMOSFETのチャネル長方向が<111>
軸もしくは<110>軸方向またはこれらと等価な方向
に設定され、pチャネルMOSFETのチャネル長方向
が<100>軸方向またはこれと等価な方向に設定され
ていることを特徴とする。
【0008】具体的には例えば、リコン基板が(01
1)面またはこれと等価な面を主面として持ち、この主
面に前記nチャネルMOSFETとpチャネルMOSF
ETが形成される。またはシリコン基板が(001)面
またはこれと等価な面を主面として持ち、この主面の一
部に(112)面またはこれと等価な面からなるファセ
ット面が形成され、nチャネルMOSFETがこのファ
セットに形成され、pチャネルMOSFETが主面に形
成される。
【0009】本発明はまた、単結晶シリコン基板にnp
nトランジスタとpnpトランジスタを集積形成してな
る半導体集積回路装置において、npnトランジスタの
真性トランジスタ領域のpn接合面に垂直な方向が<1
11>軸方向またはこれと等価な方向に設定され、pn
pトランジスタの真性トランジスタ領域のpn接合面に
垂直な方向が<100>軸方向またはこれと等価な方向
に設定されていることを特徴とする。
【0010】具体的には例えば、シリコン基板が(10
0)面またはこれと等価な面を主面として持ち、この主
面の一部に(111)面またはこれと等価な面からなる
ファセット面が形成され、npnトランジスタが主面に
縦型トランジスタとして形成され、pnpトランジスタ
がファセット面に縦型トランジスタとして形成される。
【0011】
【作用】単結晶シリコン中の電子や正孔のドリフト速度
は、低電界領域では電界に比例して増大するが、前述の
ように高電界で加速されると速度飽和をおこす。具体的
に電子のドリフト速度について考える。シリコンの伝導
帯は良く知られているように、6つの等価なエネルギー
の底(谷)からなっていて、電子はこれらの谷に分配さ
れる。またこの伝導帯の底のエネルギー面は、図12
(a) に示すように、回転楕円体となり、このため有効質
量は強い異方性を持つ。例えば、<100>軸上の谷を
考えると、<100>軸方向の有効質量は重く(縦有効
質量:ml )、<011>軸方向の有効質量は軽い(横
有効質量:mt )。従って、<100>軸方向の谷にい
る電子に着目すると、印加電圧が<100>軸方向なら
ばドリフト速度は小さく、印加電圧が<001>軸方向
ならばドリフト速度が大きくなる。一方、有効質量の小
さい電子の方がエネルギーが高いため散乱を受け易く、
低い電界から速度飽和の影響を受ける。以上の横有効質
量mt を持つ電子と縦有効質量ml を持つ電子のドリフ
ト速度の電界依存性をまとめると、図12(b) のように
なる。
【0012】また全体の電子速度は、Κ点にある6つの
谷の電子速度の平均になる。例えば、<100>軸方向
に電圧を印加すると、6つの谷のうち4つは横有効質量
で決まるドリフト速度で走行し、2つは縦有効質量で決
まるドリフト速度で走行する。電子速度はこれらの平均
になる。印加電圧が<111>軸方向ならば、すべての
谷の電子速度は同じになる。
【0013】緩和時間の電界依存性がない低電界領域で
は、印加電圧をどの方向にとっても、6つの谷の平均電
子速度は等しくなる。しかしながら、電界が高くなって
散乱効果が出始めると、加速方向によって平均ドリフト
速度は異なり、すべての谷の速度が等しい<111>軸
方向に加速した場合に最もドリフト速度が速くなる。<
100>軸方向に電圧を印加すると、6つの谷のうち4
つの谷で速度飽和の影響が強く出るため、平均ドリフト
速度は低くなる。したがって、電子の平均ドリフト速度
は、高電界領域では<111>軸方向に電界を印加した
場合に最も速く、次いで<110>軸方向が速く、<1
00>軸方向が最も遅い。
【0014】一方、シリコンの価電子帯は頂上がΓ点に
あって正孔の谷は一つである。しかしながら、図12
(c) に示すように正孔にも有効質量に異方性があり、<
100>軸方向で有効質量が最も軽く、<111>方向
で有効質量が重くなる。したがって電界を印加した時の
正孔のドリフト速度は、<100>軸方向で最も速く、
次いで<110>軸方向が速く、<111>軸方向が最
も遅い。なお以上に説明した高電界下のキャリアのドリ
フト速度の異方性は、低温になる程顕著である。
【0015】以上に述べた理由から、微細構造のCMO
S集積回路では、電子をキャリアとするnチャネルMO
SFETのチャネル長方向を<111>軸もしくは<1
10>軸方向方向またはこれらと等価な方向に、正孔を
キャリアとするpチャネルMOSFETのチャネル長方
向を<100>軸方向またはこれと等価な方向に設定す
ることによって、最も優れた高速性能が得られる。
【0016】同様に、npnトランジスタとpnpトラ
ンジスタを集積形成した微細構造のバイポーラ集積回路
では、ベース走行キャリアが電子であるnpnトランジ
スタの真性トランジスタ領域のpn接合に垂直な方向を
<111>軸方向またはこれと等価な方向に設定し、ベ
ース走行キャリアが正孔であるpnpトランジスタの真
性トランジスタ領域のpn接合に垂直な方向を<100
>軸方向またはこれと等価な方向に設定することによっ
て、優れた高速性能が得られることになる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施例に係るCMOS
集積回路の要部レイアウトであり、図2はその要部断面
図である。この実施例では、(011)面またはこれと
等価な面を主面とする単結晶シリコン基板1を用いて、
その主面上にnチャネルMOSFET−Qn とpチャネ
ルMOSFET−Qp からなるCMOS回路が形成され
ている。nチャネルMOSFET−Qn は、そのチャネ
ル長方向が<111>軸方向またはこれと等価な方向に
設定され、pチャネルMOSFET−Qp は、そのチャ
ネル長方向が<100>軸方向またはこれと等価な方向
に設定されている。したがって、nチャネルMOSFE
T−Qn のチャネル長方向とpチャネルMOSFET−
Qp のチャネル長方向とは45°の角度をなしてレイア
ウトされている。
【0019】より具体的に説明すれば、シリコン基板1
はこの実施例ではn型であって、これに例えば、LOC
OS法により形成された分離絶縁膜10によって素子形
成領域が設けられている。nチャネルMOSFET領域
にはp型ウェル2が形成されている。この様なシリコン
基板1のn型領域とp型領域にゲート絶縁膜を介して共
通のゲート電極3が形成されている。このゲート電極3
に自己整合されてpチャネルMOSFET−Qp の高濃
度p型のドレイン領域4とソース領域5が形成され、同
様に、ゲート電極3に自己整合されてnチャネルMOS
FET−Qn の高濃度n型のドレイン領域6とソース領
域7が形成されている。
【0020】素子形成された基板上はCVD絶縁膜8で
覆われ、これにコンタクト孔が開けられてAl 等による
金属配線9が形成されている。金属配線9は、図では、
nチャネルMOSFET−Qn のソース領域5にコンタ
クトするVss電源線91 、pチャネルMOSFET−Q
p のソース領域7にコンタクトするVDD電源線92 、n
チャネルMOSFET−Qn のドレイン領域4およびp
チャネルMOSFET−Qp のドレイン領域6に同時に
コンタクトする出力線93 、および共通ゲート電極3に
コンタクトする入力線94 からなる。
【0021】この実施例によると、nチャネルMOSF
ET−Qn ,pチャネルMOSFET−Qp 共に、チャ
ネル領域でのキャリアの高電界領域における飽和速度の
影響が最も小さい結晶軸方向にチャネル長方向が設定さ
れている。したがって、微細構造とした場合にこれまで
にない優れた高速性能が得られる。
【0022】図3は、図1の実施例を変形した実施例で
ある。図1の実施例と同じの面方位の主面を持つ単結晶
シリコン基板を用いて、pチャネルMOSFET−Qp
とnチャネルMOSFET−Qn を図示のようにレイア
ウトしている。ここでも、nチャネルMOSFET−Q
n は、そのチャネル長方向が<111>軸方向またはこ
れと等価な方向に設定され、pチャネルMOSFET−
Qp は、そのチャネル長方向が<100>軸方向または
これと等価な方向に設定されている。したがってこの実
施例でも先の実施例と同様の効果が得られる。
【0023】図4および図5は、(001)面またはこ
れと等価な面を主面とする単結晶シリコン基板を用いて
CMOS集積回路を実現した実施例である。これらの実
施例では、nチャネルMOSFET−Qn は、そのチャ
ネル長方向が<110>軸方向またはこれと等価な方向
に設定され、pチャネルMOSFET−Qp は、そのチ
ャネル長方向が<100>軸方向またはこれと等価な方
向に設定されている。
【0024】これらの実施例も、nチャネルMOSFE
T−Qn ,pチャネルMOSFET−Qp ともに、チャ
ネル長方向が、用いた基板の主面内では最もキャリアの
速度飽和の影響が小さい方向に設定されており、したが
って優れた高速性能が得られる。
【0025】ここで注意すべき点は、特定の方向に設定
される必要があるのは、チャネル内のキャリアが加速さ
れる電界の方向であって、素子領域の形状は関係ないと
いうことである。したがって例えば、(011)基板を
用いた図1の実施例のレイアウトを図6のように変形す
ることができる。nチャネルMOSFET−Qn とpチ
ャネルMOSFET−Qp の素子領域は同じ方向に向い
ているが、pチャネルMOSFET−Qp のチャネル領
域はこの素子領域を斜めに横切るように形成されてい
る。したがってこの実施例の場合もpチャネルMOSF
ET−Qp の実質的なチャネル長方向(電界により加速
されて正孔が走行する方向)は、図1の実施例と同様に
<100>軸方向またはこれと等価な方向になってい
る。
【0026】図7は、別の実施例のCMOS集積回路で
ある。この実施例は、図4或いは図5の実施例と同じ面
方位のシリコン基板を用いてしかも、各MOSFETの
チャネル長方向を図1或いは図3の実施例と同じ方向に
設定している。
【0027】即ち、(001)面を主面とするシリコン
基板1の主面に、エッチングによって(112)面また
はこれと等価な面方位を持つファセット面11が形成さ
れている。このファセット面11と基板(001)面と
の交線は、<110>軸に平行である。nチャネルMO
SFET−Qn は、この様に加工されたシリコン基板の
ファセット面11に、そのチャネル長方向が<111>
軸方向となるように形成される。pチャネルMOSFE
T−Qp は、基板主面内にチャネル長方向が<100>
軸方向となるように形成される。したがってこの実施例
によっても、図1等の実施例と同様に優れた高速性能が
得られる。
【0028】なおこの実施例のおけるファセット面11
は、素子分離領域を形成する前に基板を反応性イオンエ
ッチングによりエッチングすることによって容易に形成
する事ができる。例えば、エッチングガスとして、Cl
2 とC2 4 の混合ガスを用い、圧力0.1Torr、基板
温度20±5℃、入力パワー1W/cm2 の条件で混合ガ
ス比を変化させながらエッチングする。これによりエッ
チングの傾斜角を制御して、(112)面を露出させる
ことができる。
【0029】図8は、本発明をBiCMOS回路に適用
した実施例の断面図である。この実施例では、npnト
ランジスタとpnpトランジスタが混載された相補型B
iCMOS回路の場合を示している。
【0030】単結晶シリコン基板21は、(100)面
またはこれと等価な面を主面とするp- 型基板で、その
一部に(111)面またはこれと等価な面を露出させた
ファセット面22が形成されている。この様に加工され
た基板の主面上にnチャネルMOSFET−Qn ,pチ
ャネルMOSFET−Qp および縦型のpnpトランジ
スタTp が形成され、ファセット面22に縦型のnpn
トランジスタTn が形成されている。
【0031】より具体的に説明すれば、基板主面の一部
およびファセット面22にはn+ 型ウェル23を介して
- 型層24が、残りの領域にはp+ 型ウェル25を介
して上にはp- 型層26がエピタキシャル成長されてい
る。これらの領域は、素子分離溝27よってpnpトラ
ンジスタTp 領域、nチャネルMOSFET−Qn 領
域、pチャネルMOSFET−Qp 領域およびnpnト
ランジスタTn に分離されている。素子分離溝27に
は、熱酸化膜28を介して多結晶シリコン29が埋込み
形成されている。
【0032】nチャネルMOSFET−Qn は、主面の
- 型層26上に、ゲート酸化膜を介して形成された高
濃度にボロンがドープされた多結晶シリコン・ゲート電
極30と、これに自己整合されて形成されたn+ 型ドレ
イン領域31,ソース領域32により構成されている。
pチャネルMOSFET−Qp は、主面のn- 型層24
上に、ゲート酸化膜を介して形成された高濃度に砒素が
ドープされた多結晶シリコン・ゲート電極33と、これ
に自己整合されて形成されたp+ 型ドレイン領域34,
ソース領域35により構成されている。
【0033】npnトランジスタTn は、ファセット面
22のn- 型層24をコレクタ層とし、これにp型内部
ベース層41、p+ 型外部ベース層42およびn+ 型エ
ミッタ層43が形成され、ベース領域の外部の主面にn
+ 型コレクタ引き出し層45が形成されて、構成されて
いる。エミッタ領域には高濃度砒素ドープの多結晶シリ
コンからなるエミッタ引き出し電極44が形成され、外
部ベース領域には高濃度ボロンドープ多結晶シリコンか
らなるベース引き出し電極46が形成されている。これ
らエミッタ引き出し電極44とベース引き出し電極46
を分離するため、ベース引き出し電極46の側壁にはC
VDにより側壁酸化膜47が形成されている。
【0034】pnpトランジスタTp は、主面のp-
層26をコレクタ層とし、これにn型内部ベース層5
1、n+ 型外部ベース層52およびp+ 型エミッタ層5
3が形成され、ベース領域の外部の主面にp+ 型コレク
タ引き出し層55が形成されて、構成されている。エミ
ッタ領域には高濃度ボロンドープの多結晶シリコンから
なるエミッタ引き出し電極54が形成され、外部ベース
領域には高濃度砒素ドープ多結晶シリコンからなるベー
ス引き出し電極56が形成されている。これらエミッタ
引き出し電極54とベース引き出し電極56を分離する
ため、ベース引き出し電極56の側壁にはCVDにより
側壁酸化膜57が形成されている。
【0035】この様に素子形成された基板上は、リンお
よびボロンがドープされたシリカガラス層60により平
坦化され、これにコンタクト孔が開けられて、Al 電極
61が埋込み形成されている。
【0036】この様なBiCMOS構造の具体的な製造
工程を、図9および図10を参照して次に説明する。ま
ず図9(a) に示すように、(100)シリコン基板21
にKOHエッチングを用いて、(111)面を有するフ
ァセット面22を形成する。ついで図9(b) に示すよう
に、イオン注入と熱拡散によって、n+ 型ウェル23,
+ 型ウェル25を形成する。続いて図9(c) に示すよ
うに、n+ 型ウェル23上にはn- 型層24を、p+
ウェル25上にはp- 型層26をエピタキシャル成長す
る。
【0037】次に、図10(a) に示すように反応性イオ
ンエッチングによって例えば1.5μm の深さの素子分
離溝27を形成する。素子分離溝27には熱酸化膜を介
して多結晶シリコン29を埋込み形成する。続いて、イ
オン注入によって、npnトランジスタのコレクタ引き
出し層45、pnpトランジスタのコレクタ引き出し層
55をそれぞれウェル層に達する深さに形成する。その
後、基板面には10nmの熱酸化膜36を形成し、バイ
ポーラトランジスタ領域に開口を開けて、npnトラン
ジスタ領域にはボロンを加速電圧15keV,ドーズ量
1×1013/cm2 でイオン注入してp型内部ベース層5
1を形成し、pnpトランジスタ領域にはアンチモンを
加速電圧15keV,ドーズ量1×1013/cm2 でイオ
ン注入してn型内部ベース層41を形成する。その後全
面に多結晶シリコン膜70を堆積形成する。
【0038】次に、図10(b) に示すように、MOSF
ETのゲート領域とバイポーラトランジスタの外部ベー
ス引き出し領域を除いて多結晶シリコン膜70と熱酸化
膜36をエッチング除去する。こうして多結晶シリコン
70をパターニングした後、選択的に砒素のイオン注入
を行って、nチャネルMOSFET−Qn のゲート電極
30、n+ 型ドレイン領域31,ソース領域32、およ
びpnpトランジスタTn の外部ベース引き出し電極5
6を形成する。同様に選択的なボロンのイオン注入によ
って、pチャネルMOSFET−Qp のゲート電極3
3、p+ 型ドレイン領域34,ソース領域35、および
npnトランジスタTp の外部ベース引き出し電極46
を形成する。その後全面にCVD酸化膜37を200nm
程度堆積する。
【0039】その後、図10(c) に示すように、バイポ
ーラトランジスタの真性トランジスタ領域を開口し、C
VD酸化膜を堆積してこれをエッチングすることによ
り、npnトランジスタ領域,pnpトランジスタ領域
の開口部にそれぞれ側壁酸化膜47,57を形成する。
そしてアンドープの多結晶シリコンを堆積し、npnト
ランジスタ領域には砒素を、pnpトランジスタ領域に
はボロンをイオン注入してそれぞれエミッタ引き出し電
極44,54を形成する。これら引き出し電極の濃度は
共に、1×1021/cm3 程度とする。その後、窒素雰囲
気中で、900℃,30分の熱処理を行うことにより、
エミッタ引き出し電極44,54からの不純物拡散によ
ってn型エミッタ層43,p型エミッタ層53を形成
し、同時にベース引き出し電極46,56からの不純物
拡散によってp型外部ベース層42,n型外部ベース層
52を形成する。最後にシリカガラス層60によって表
面を平坦に覆って、これにコンタクト孔を開けて金属電
極61を形成する。
【0040】この様にこの実施例のBiCMOS回路で
は、(100)面を持つシリコン基板の主面に縦型のp
npトランジスタTp が形成され、(11)面のファセ
ット面に縦型のnpnトランジスタTn が形成されてい
る。すなわち真性トランジスタ領域のpn接合面は、p
npトランジスタTp では(100)面に形成され、n
pnトランジスタTn では(111)面に形成されてい
る。したがって真性トランジスタ領域でのキャリアの走
行方向は、pnpトランジスタTp では<100>軸方
向、npnトランジスタTn では<111>軸方向とな
り、いずれもキャリアのドリフト速度が最大になる方向
である。以上により優れた高速性能のBiCMOS回路
が得られる。
【0041】MOSFETについては、図ではnチャネ
ル,pチャネルともにチャネル方向が同じになっている
が、これを図4の実施例のように、それぞれのチャネル
長方向を最適設定すれば、より一層優れた性能が得られ
る。
【0042】上記実施例のBiCMOS回路は、(10
0)シリコン基板を用いたが、(111)基板を用いて
(100)のファセット面を形成し、そのファセット面
に縦型のpnpトランジスタ、主面に縦型のnpnトラ
ンジスタを形成することによっても、同様の効果が得ら
れる。
【0043】また、バイポーラトランジスタについては
相補型ではなく、例えばnpnトランジスタのみを用い
てこれとCMOS回路を組み合わせてBiCMOSを構
成する場合にも本発明は有効である。例えば、図8の実
施例と同様に(100)シリコン基板を用いてその主面
にCMOS回路を形成し、(111)面を持つファセッ
ト面にnpnトランジスタを形成して、BiCMOS回
路を構成すればよい。
【0044】図11は、横型のバイポーラトランジスタ
を集積形成した本発明の実施例のレイアウトである。こ
こでは、電極開口工程直前の素子レイアウトを示してい
る。(011)面を持つ単結晶シリコン基板を用いて、
その主面に図示のように45°の角度をなして、それぞ
れ横型のnpnトランジスタTn とpnpトランジスタ
Tp が形成されている。
【0045】npnトランジスタTn は、n型コレクタ
層81、p型ベース層82,n+ 型エミッタ層83によ
り構成される。n+ 型層84はコレクタ電極コンタクト
層であり、p+ 型層85はベース電極コンタクト層であ
る。真性トランジスタ領域のキャリア走行方向は、<1
11>軸方向に設定されている。
【0046】pnpトランジスタTp は、p型コレクタ
層91、n型ベース層92,p+ 型エミッタ層93によ
り構成される。p+ 型層94はコレクタ電極コンタクト
層であり、n+ 型層95はベース電極コンタクト層であ
る。真性トランジスタ領域のキャリア走行方向は、<1
00>軸方向に設定されている。
【0047】この実施例の場合も、図1のCMOS回路
の実施例と同様に、npnトランジスタTn ,pnpト
ランジスタTp 共に最大のキャリア速度が得られるよう
に真性トランジスタ領域の方向が設定されており、優れ
た高速性能が発揮される。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、相
補型回路を構成する素子のキャリア走行方向を最適設計
することによって、特に微細構造として高電界領域での
キャリア走行を利用する半導体集積回路の高速性能を大
きく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るCMOS集積回路のレ
イアウト図、
【図2】同実施例の要部断面構造を示す図、
【図3】他の実施例のCMOS集積回路のレイアウト
図、
【図4】他の実施例のCMOS集積回路のレイアウト
図、
【図5】他の実施例のCMOS集積回路のレイアウト
図、
【図6】他の実施例のCMOS集積回路のレイアウト
図、
【図7】他の実施例のCMOS集積回路の斜視図とレイ
アウト図、
【図8】他の実施例のBiCMOS集積回路の断面図、
【図9】同実施例の製造工程を示す断面図、
【図10】同実施例の製造工程を示す断面図、
【図11】他の実施例のバイポーラ集積回路のレイアウ
ト図、
【図12】シリコンにおけるキャリアのドリフト速度の
電界依存性および異方性を説明するための図、
【符号の説明】
1…単結晶シリコン基板、 2…p型ウェル、 3…ゲート電極、 4,5…p+ 型ドレイン,ソース領域、 6,7…n+ 型ドレイン,ソース領域、 Qn …nチャネルMOSFET、 Qp …pチャネルMOSFET、 Tn …npnトランジスタ、 Tp …pnpトランジスタ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶シリコン基板と、 前記シリコン基板上に形成された、チャネル長方向が<
    111>軸方向またはこれと等価な方向に設定されたn
    チャネルMOSFETと、 前記シリコン基板上に形成された、チャネル長方向が<
    100>軸方向またはこれと等価な方向に設定されたp
    チャネルMOSFETと、 を備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】(001)面またはこれと等価な面を主面
    として持つ単結晶シリコン基板と、 前記シリコン基板の主面に形成された、チャネル長方向
    が<110>軸方向またはこれと等価な方向に設定され
    たnチャネルMOSFETと、 前記シリコン基板の主面に形成された、チャネル長方向
    が<100>軸方向またはこれと等価な方向に設定され
    たpチャネルMOSFETと、 を備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 【請求項3】単結晶シリコン基板と、 前記シリコン基板上に形成された、真性トランジスタ領
    域のpn接合面に垂直な方向が<111>軸方向または
    これと等価な方向に設定されたnpnトランジスタと、 前記シリコン基板上に形成された、真性トランジスタ領
    域のpn接合面に垂直な方向が<100>軸方向または
    これと等価な方向に設定されたpnpトランジスタと
    と、 を備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】(100)面またはこれと等価な面を主面
    として持ち、この主面の一部に(111)面またはこれ
    と等価な面からなるファセット面が形成された単結晶シ
    リコン基板と、 前記シリコン基板の主面に形成されたnチャネルMOS
    トランジスタと、 前記シリコン基板の主面に形成されたpチャネルMOS
    トランジスタと、 前記シリコン基板の主面に形成された縦型のnpnトラ
    ンジスタと、 前記シリコン基板のファセット面に形成された縦型のp
    npトランジスタと、 を備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
JP3213616A 1991-08-26 1991-08-26 半導体集積回路装置 Pending JPH0555493A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3213616A JPH0555493A (ja) 1991-08-26 1991-08-26 半導体集積回路装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3213616A JPH0555493A (ja) 1991-08-26 1991-08-26 半導体集積回路装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0555493A true JPH0555493A (ja) 1993-03-05

Family

ID=16642125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3213616A Pending JPH0555493A (ja) 1991-08-26 1991-08-26 半導体集積回路装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0555493A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6469338B2 (en) 1998-12-09 2002-10-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Non-volatile semiconductor memory device and manufacturing method thereof
JP2006511962A (ja) * 2002-12-19 2006-04-06 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 高密度二重平面デバイス
JP2006191109A (ja) * 2005-01-04 2006-07-20 Samsung Electronics Co Ltd ファセットチャンネルを有する半導体素子及びその製造方法
JP2008071774A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2008103417A (ja) * 2006-10-17 2008-05-01 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2009141376A (ja) * 2009-01-05 2009-06-25 Tadahiro Omi 相補型mis装置
JP2013153176A (ja) * 2013-02-26 2013-08-08 Tohoku Univ 相補型mis装置の製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6469338B2 (en) 1998-12-09 2002-10-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Non-volatile semiconductor memory device and manufacturing method thereof
JP2006511962A (ja) * 2002-12-19 2006-04-06 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 高密度二重平面デバイス
JP2006191109A (ja) * 2005-01-04 2006-07-20 Samsung Electronics Co Ltd ファセットチャンネルを有する半導体素子及びその製造方法
JP2008071774A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置および半導体装置の製造方法
US8330188B2 (en) 2006-09-12 2012-12-11 Panasonic Corporation Semiconductor device
JP2008103417A (ja) * 2006-10-17 2008-05-01 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2009141376A (ja) * 2009-01-05 2009-06-25 Tadahiro Omi 相補型mis装置
JP2013153176A (ja) * 2013-02-26 2013-08-08 Tohoku Univ 相補型mis装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4879255A (en) Method for fabricating bipolar-MOS devices
KR900000828B1 (ko) 반도체장치 및 그 제조방법
US4914048A (en) Method of making Bicmos devices
JPH0521726A (ja) BiCMOS装置及びその製造方法
JPH058583B2 (ja)
JP2590295B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH05190780A (ja) バイポーラmos併合トランジスタを有する半導体デバイスとその製造方法
US5045912A (en) Bi-CMOS integrated circuit device having a high speed lateral bipolar transistor
US5670822A (en) CMOS process compatible self-alignment lateral bipolar junction transistor
JPH0555493A (ja) 半導体集積回路装置
JPS6038856A (ja) 半導体装置及びその製造方法
KR930008022B1 (ko) 반도체장치
JPH02271566A (ja) 半導体装置
JPH11214527A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JPH0481336B2 (ja)
JP2528926B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2508218B2 (ja) 相補型mis集積回路
JPS63175463A (ja) バイmos集積回路の製造方法
JPH0997852A (ja) 半導体集積回路とその製造方法
KR940009359B1 (ko) 바이씨모스(bicmos)의 구조 및 제조방법
JPH0580155B2 (ja)
JPH0575033A (ja) 半導体集積回路装置およびその製造方法
JPH0422165A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH07101717B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0722528A (ja) 半導体装置およびその製造方法