JPH0552205B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、壁面と流し台のバツクガード上縁
との隙間を被蔽するようにした水切りカバーの改
良に関する。

〔従来の技術及びその問題点〕

従来のこの種の水切りカバーとしては、第４図
に示したように、開放部イを下向きとしたチヤネ
ル状枠材の前面ロに洗剤受けなどの掛止用のフツ
クハや、その被蔽板ニを設けたものが知られてい
るが、かゝる構造では、これを壁面に固定した後
に流し台を設置しなければならないため、該流し
台を壁面側へ傾倒させて先にそのバツクガードホ
を嵌入しなければならいという手間を要した上
（第４図一点鎖線参照）、流し台の内部に挿通され
る排水パイプの接合が不正確になりがちであつ
た。

この他、台所のコーナーに流し台或いはＬ型に
配置される流し台とキヤビネツトを設置する場合
にあつては、上記構造の水切りカバーに流し台等
のバツクガードを嵌入することが困難であつた
し、また上記水切りカバーを壁面にビス止めする
場合は、できるだけ該カバーの上面近くで行われ
なければならず、勢いビスの傾斜が強くなつてそ
の施工に著しい手間を要すると共に該施工時に
屡々誤つて上記巾の広いカバー上面等を損傷する
おそれがある等、種々の問題点を見受けられたも
のである。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで本発明は、壁面に取付け可能なチヤンネ
ル状基枠の上板に内溝を通設する一方、一定長下
屈する前面を備えた水切りカバー本体の基部上縁
を上記基枠の内溝に係入すると共に、基部下縁を
基枠の下板に支承せしめて、該カバー本体を上記
基枠に嵌着可能とすることにより、上述した問題
点を一気に解決したものである。

〔作用〕

叙上の構成に係る本発明の流し台の水切りカバ
ーは、そのカバー本体が流し台の有無に関わりな
く、上記基枠に嵌脱自在であるという作用を奏す
るものである。

〔実施例〕

以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基づ
いて更に具体的に述べると、１は流し台のバクガ
ードＧ上縁近くの壁面Ｗにビス等によつて取付け
られる断面Ｃ型状の壁付け基枠、２は上記基枠１
に保定される水切りカバー本体であつて、その基
部上縁２ａを基枠１の上板１ａに通設された内溝
１ｂに係入し、又カバー本体２の下面から基枠側
に延成された後板２ｂを上記基枠１の下板１ｃ上
面に支承可能としたものであるが、カバー本体２
の前板２ｃを上記バツクガードＧの前面に向かつ
て一定長屈成垂下せしめて該バツクガードの上縁
を被蔽可能とする他、カバー本体２には従前のも
のと同様、必要に応じてフツク３やその前面に被
蔽板４を設けるようにしたものである。

又５は上記水切りカバー本体２の側面が露見し
た際に取付けられるサイドプレートを示す（第３
図参照）。

尚、上記基枠１及び水切りカバー本体２は、通
常アルミニウム等の金属によつて押出し成型され
るものであるが、硬質プラスチツクで成型するよ
うにしても良い。

又、上記流し台と壁面との間に給水パイスＰが
配管されるような場合は、第２図に示すような広
巾の水切りカバー本体２′を使用するものである
が、その際はカバー本体２′下面の１〜複数個所
に斜設したブラケツト６等で支持することによ
り、該カバー本体を強固に設置することができる
のである。

更に第３図に示したようにコーナーにおいて、
通常巾の水切りカバー本体２と広巾のカバー本体
２′とを隣接させる必要が生じた場合、特に上面
が少しく前傾する広巾のカバー本体２′の基部側
と先端側に段差が生じるものであるから、予め通
常巾のカバー本体２の基部側の下方に上記段差に
見合う段部Ｄを設けておくことにより、その段差
を吸収して接合面を確実に密着させることが可能
となるものである。

而して本発明の水切りカバーは、壁面のタイル
工事後に取付けられる後付け施工（第１図参照）、
或いは工事前に行われる先付け施工（第２図参
照）いずれの場合にしろ、先ず基枠１を単独で壁
面の所定位置にビス等で固定するものであるが、
流し台の設置については上記基枠１の取付けの前
後を問わず自由に設置できるものである。

しかる後、上記基枠１に水切りカバー本体２，
２′を嵌着し、その前面２ｃで流し台のバツクガ
ードＧ上縁を被蔽するものである。

従つて、上記水切りカバーを上述したような先
付け施工する場合でも、上記カバー本体２がモル
タルで汚染されたり、壁面の酸洗いに際し、該酸
によつて侵蝕されるおそれも亦ないものである。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明の流し台の水切りカ
バーは、これを二部材構成とし、流し台の設置の
有無に関わりなく基枠１を壁面に取付け、その後
カバー本体２を押入嵌着するようにしたものであ
るから、在来品のように流し台を傾倒しながらそ
のバツクガードを潜入させるという手間がなく、
又流し台に挿通される排水パイプの接合等が簡単
かつ正確に行え、しかも従来困難であつた台所コ
ーナーへの流し台、又はＬ型配置の流し台とキヤ
ビネツトを容易に設置することができるのであ
る。

又、本発明の水切りカバーによれば、カバー本
体２が強固に設置できるものであるから、カバー
本体の上面などを台所用品の載置台として利用で
きる他、本水切りカバーの基枠１は、ビスによる
取付け作業が在来品のようにカバー本体の前板等
で妨げられず、簡単かつ迅速に行え、しかもその
施工時に上記カバー本体２を傷つけることもない
のである。

この他、水切りカバーの老朽化等に伴つてこれ
を取替える必要が生じた場合、上記流し台を移動
することなく、カバーの本体部分のみを着脱して
簡単に取替え可能である等、従来のこの種水切り
カバーには期待できなかつた多くの優れた効果が
齎らされるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の水切りカバーの側面図、第２
図は他の実施例を示す側面図、又第３図はコーナ
ーにおける取付け状態を示す斜視図、更に第４図
は従来の水切りカバーの側面図である。 尚、図中１……基枠、１ａ……上板、１ｂ……
内溝、１ｃ……下板、２，２′……カバー本体、
２ａ……上縁、２ｂ……後板、２ｃ……前板、６
……ブラケツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上板１ａの端縁に内溝１ｂを通設したＣ型状
   の壁付け基枠１の上記内溝１ｂに、前板２ｃが一
   定長下垂する水切りカバー本体２の基部上縁２ａ
   を係入可能とする一方、カバー本体２の下面から
   基枠側に延成された後板２ｂを基枠の下板１ｃに
   支承せしめて、該カバー本体２を上記基枠１に保
   定可能とすると同時にカバー本体の前板２ｃが流
   し台のバツクガードＧの上縁を被蔽し得るように
   したことを特徴とする流し台の水切りカバー。 ２ 水切りカバー本体２の下面に、更にブラケツ
   ト６を斜設した特許請求の範囲第１項記載の流し
   台の水切りカバー。