JPH0550740A - 記録シート - Google Patents
記録シートInfo
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- JPH0550740A JPH0550740A JP3212419A JP21241991A JPH0550740A JP H0550740 A JPH0550740 A JP H0550740A JP 3212419 A JP3212419 A JP 3212419A JP 21241991 A JP21241991 A JP 21241991A JP H0550740 A JPH0550740 A JP H0550740A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording sheet
- acid
- coating layer
- polymer
- resin
- Prior art date
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- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 インク吸収性、印字品質が良好で耐水性に優
れた記録シートを提供する。 【構成】 基材の少なくとも片面に、親水基含有ポリエ
ステル樹脂に少なくとも1種以上の不飽和結合を有する
化合物をグラフト化させた共重合体と水溶性高分子とか
らなる被覆層を設ける。
れた記録シートを提供する。 【構成】 基材の少なくとも片面に、親水基含有ポリエ
ステル樹脂に少なくとも1種以上の不飽和結合を有する
化合物をグラフト化させた共重合体と水溶性高分子とか
らなる被覆層を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録シートに関するもの
であり、さらに詳しくは画像濃度が高く、画像の色調が
鮮明で、インキ吸収性に優れ、かつ耐水性に優れたイン
クジェットプリンター用記録シートに関する。
であり、さらに詳しくは画像濃度が高く、画像の色調が
鮮明で、インキ吸収性に優れ、かつ耐水性に優れたイン
クジェットプリンター用記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OAの普及によりオフィス内で文
書を作成し印字する要求が高まっており、低騒音で印字
品質に優れたプリンターが求められている。これらの要
求を満たすプリンターのひとつとしてインクジェットプ
リンターが実用化されている。
書を作成し印字する要求が高まっており、低騒音で印字
品質に優れたプリンターが求められている。これらの要
求を満たすプリンターのひとつとしてインクジェットプ
リンターが実用化されている。
【0003】インクジェットプリンターはノズルの詰ま
りを防ぐために乾燥し難いインクが用いられ、このイン
クの成分は、バインダー、染料、溶媒、添加剤などを水
に溶解したものが一般的である。従って、記録シートは
吸水性の良いものを用いることが必要であり、通常イン
ク吸収性の良い特別な紙が用いられている。
りを防ぐために乾燥し難いインクが用いられ、このイン
クの成分は、バインダー、染料、溶媒、添加剤などを水
に溶解したものが一般的である。従って、記録シートは
吸水性の良いものを用いることが必要であり、通常イン
ク吸収性の良い特別な紙が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、インク吸収性の
低い記録シートを用いると、インクの乾燥が不十分とな
ったり、あるいは全く乾燥しないことも起こり、指でこ
すったり、重ね合わされたりすると、記録部分が汚れ
て、実用上使用できない。
低い記録シートを用いると、インクの乾燥が不十分とな
ったり、あるいは全く乾燥しないことも起こり、指でこ
すったり、重ね合わされたりすると、記録部分が汚れ
て、実用上使用できない。
【0005】これらの点を改良するために、基材にイン
ク吸収性を向上させるために、例えばポリビニルアルコ
ール、でんぷん、ゼラチン、ヒドロキシルエチルセルロ
ース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリ
アクリル酸、ポリメタアクリル酸やその塩類などの水溶
性高分子受容層を設けることが提案されているが、従来
の受容層はインク吸収性を満足しているにしても、耐水
性が悪く、受容層や記録部が水に溶けたり、また表面が
べとついてシートを積層した場合ブロッキングを生じた
りする問題点を有するものであった。本発明は、かかる
問題点を解決し、インク吸収性、印字品質が良好で耐水
性に優れた記録シートを提供することを目的とするもの
である。
ク吸収性を向上させるために、例えばポリビニルアルコ
ール、でんぷん、ゼラチン、ヒドロキシルエチルセルロ
ース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリ
アクリル酸、ポリメタアクリル酸やその塩類などの水溶
性高分子受容層を設けることが提案されているが、従来
の受容層はインク吸収性を満足しているにしても、耐水
性が悪く、受容層や記録部が水に溶けたり、また表面が
べとついてシートを積層した場合ブロッキングを生じた
りする問題点を有するものであった。本発明は、かかる
問題点を解決し、インク吸収性、印字品質が良好で耐水
性に優れた記録シートを提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、基材の
少なくとも片面に、親水基含有ポリエステル樹脂[A]
に少なくとも1種以上の不飽和結合を有する化合物
[B]をグラフト化させた共重合体[C]と水溶性高分
子とからなる被覆層を設けたことを特徴とする記録シー
トによって達成される。
少なくとも片面に、親水基含有ポリエステル樹脂[A]
に少なくとも1種以上の不飽和結合を有する化合物
[B]をグラフト化させた共重合体[C]と水溶性高分
子とからなる被覆層を設けたことを特徴とする記録シー
トによって達成される。
【0007】本発明における基材としては、紙(上質
紙)、塗工紙、和紙、不織布やプラスチックフイルムを
使用することができるが、中でもプラスチックフイルム
が好ましい。
紙)、塗工紙、和紙、不織布やプラスチックフイルムを
使用することができるが、中でもプラスチックフイルム
が好ましい。
【0008】プラスチックフイルムとしては、ポリエス
テル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルアミ
ド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ
リスチレン、ポリカーボネート、ポリーPーフェニレン
スルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、
ポリ(メタ)アクリル酸エステルなどが好ましい。さら
にこれらの共重合体やブレンド物やさらに架橋したもの
を用いることもできる。
テル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルアミ
ド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ
リスチレン、ポリカーボネート、ポリーPーフェニレン
スルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、
ポリ(メタ)アクリル酸エステルなどが好ましい。さら
にこれらの共重合体やブレンド物やさらに架橋したもの
を用いることもできる。
【0009】上記基材の中でもポリエステル、好ましく
はポリエチレンテレフタレートが機械的特性、作業性な
どの点から好ましい。
はポリエチレンテレフタレートが機械的特性、作業性な
どの点から好ましい。
【0010】本発明においていうポリエステルとは、周
知のもの、具体的には例えば、テレフタル酸・イソフタ
ル酸・ナフタレンジカルボン酸・ビスーα,β(2ーク
ロルフェノキシ)エタンー4,4’ージカルボン酸・ア
ジピン酸・セバシン酸・等の2官能カルボン酸の少なく
とも1種と、エチレングリコール・トリエチレングリコ
ール・テトラメチレングリコール・ヘキサメチレングリ
コール・デカメチレングリコール等のグリコールの少な
くとも1種とを重縮合して得られるポリエステルを挙げ
ることができる。また、該ポリエステルには本発明の目
的を阻害しない範囲内で他種ポリマをブレンドしたり、
共重合してもよいし、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、顔
料、紫外線吸収剤などが含まれていてもよい。ポリエス
テルの固有粘度(25℃オルトクロルフェノール中で測
定)は0.4〜2.0であり、好ましくは0.5〜1.
0の範囲のものが通常用いられる。
知のもの、具体的には例えば、テレフタル酸・イソフタ
ル酸・ナフタレンジカルボン酸・ビスーα,β(2ーク
ロルフェノキシ)エタンー4,4’ージカルボン酸・ア
ジピン酸・セバシン酸・等の2官能カルボン酸の少なく
とも1種と、エチレングリコール・トリエチレングリコ
ール・テトラメチレングリコール・ヘキサメチレングリ
コール・デカメチレングリコール等のグリコールの少な
くとも1種とを重縮合して得られるポリエステルを挙げ
ることができる。また、該ポリエステルには本発明の目
的を阻害しない範囲内で他種ポリマをブレンドしたり、
共重合してもよいし、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、顔
料、紫外線吸収剤などが含まれていてもよい。ポリエス
テルの固有粘度(25℃オルトクロルフェノール中で測
定)は0.4〜2.0であり、好ましくは0.5〜1.
0の範囲のものが通常用いられる。
【0011】本発明においていう親水基含有ポリエステ
ル樹脂[A](以下、樹脂[A]と略称する)とは、分
子中に親水性基或いは親水性成分、例えば、水酸基、カ
ルボキシル基、カルボニル基、シアノ基、アミノ基、メ
チルカルボニル基、ポリエチレングリコール、カルボン
酸塩、リン酸エステル塩、第4級アンモニウム塩、硫酸
エステル塩、スルホン酸塩等の少なくとも1種以上が導
入されたポリエステル共重合体である。中でも、代表的
なポリエステル共重合体としては以下の組成のものが有
用である。すなわち、芳香族ジカルボン酸および/また
は非芳香族ジカルボン酸およびエステル形成性スルホン
酸アルカリ金属塩化合物とグリコールの重縮合物が挙げ
られる。
ル樹脂[A](以下、樹脂[A]と略称する)とは、分
子中に親水性基或いは親水性成分、例えば、水酸基、カ
ルボキシル基、カルボニル基、シアノ基、アミノ基、メ
チルカルボニル基、ポリエチレングリコール、カルボン
酸塩、リン酸エステル塩、第4級アンモニウム塩、硫酸
エステル塩、スルホン酸塩等の少なくとも1種以上が導
入されたポリエステル共重合体である。中でも、代表的
なポリエステル共重合体としては以下の組成のものが有
用である。すなわち、芳香族ジカルボン酸および/また
は非芳香族ジカルボン酸およびエステル形成性スルホン
酸アルカリ金属塩化合物とグリコールの重縮合物が挙げ
られる。
【0012】具体的には、芳香族ジカルボン酸として
は、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
2,5ージメチルテレフタル酸、2,6ーナフタレンジ
カルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2ービス
(フェノキシ)エタンーp,p’ージカルボン酸および
それらのエステル形成性誘導体があり、非芳香族ジカル
ボン酸には、例えば、修酸、マロン酸、コハク酸、グル
タール酸、アジピン酸、セバシン酸、1,2ーシクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,3ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,3ー
シクロペンタンジカルボン酸およびそれらのエステル形
成性誘導体がある。これらのうちで芳香族ジカルボン酸
および/またはそのエステル形成性誘導体が全ジカルボ
ン酸成分に対し40モル%以上占めることが樹脂の耐熱
性や皮膜強度、耐水性の点で好ましく、その範囲内で1
種以上のジカルボン酸を併用しても良い。
は、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
2,5ージメチルテレフタル酸、2,6ーナフタレンジ
カルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2ービス
(フェノキシ)エタンーp,p’ージカルボン酸および
それらのエステル形成性誘導体があり、非芳香族ジカル
ボン酸には、例えば、修酸、マロン酸、コハク酸、グル
タール酸、アジピン酸、セバシン酸、1,2ーシクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,3ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,3ー
シクロペンタンジカルボン酸およびそれらのエステル形
成性誘導体がある。これらのうちで芳香族ジカルボン酸
および/またはそのエステル形成性誘導体が全ジカルボ
ン酸成分に対し40モル%以上占めることが樹脂の耐熱
性や皮膜強度、耐水性の点で好ましく、その範囲内で1
種以上のジカルボン酸を併用しても良い。
【0013】エステル形成性スルホン酸アルカリ金属塩
化合物としては、例えば、スルホテレフタル酸、5ース
ルホイソフタル酸、4ースルホフタル酸、4ースルホナ
フタレンー2,7ージカルボン酸、スルホーpーキシリ
レングリコール、2ースルホー1,4ービス(ヒドロキ
シエトキシ)ベンゼンなどのアルカリ金属塩(スルホン
酸のアルカリ金属塩)およびこれらのエステル形成性誘
導体が挙げられ、5ースルホイソフタル酸のナトリウム
およびこれらのエステル形成性誘導体がより好ましく使
用される。
化合物としては、例えば、スルホテレフタル酸、5ース
ルホイソフタル酸、4ースルホフタル酸、4ースルホナ
フタレンー2,7ージカルボン酸、スルホーpーキシリ
レングリコール、2ースルホー1,4ービス(ヒドロキ
シエトキシ)ベンゼンなどのアルカリ金属塩(スルホン
酸のアルカリ金属塩)およびこれらのエステル形成性誘
導体が挙げられ、5ースルホイソフタル酸のナトリウム
およびこれらのエステル形成性誘導体がより好ましく使
用される。
【0014】次に、グリコール成分としては、炭素数2
〜8個の脂肪族または炭素数6〜12個の脂環族グリコ
ールであり、例えばエチレングリコール、1,3ープロ
パンジオール、1,4ーブタンジオール、1,2ープロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4ー
シクロヘキサンジメタノール、1,6ーヘキサンジオー
ル、1,3ーシクロヘキサンジメタノール、1,2ーシ
クロヘキサンジメタノール、pーキシリレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールな
どが好ましく使用される。
〜8個の脂肪族または炭素数6〜12個の脂環族グリコ
ールであり、例えばエチレングリコール、1,3ープロ
パンジオール、1,4ーブタンジオール、1,2ープロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4ー
シクロヘキサンジメタノール、1,6ーヘキサンジオー
ル、1,3ーシクロヘキサンジメタノール、1,2ーシ
クロヘキサンジメタノール、pーキシリレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールな
どが好ましく使用される。
【0015】場合によっては、ポリエーテルを共重合さ
せてもよい。ここでいうポリエーテルとはエーテル結合
を主要結合鎖とする親水性高分子のことであり、特に好
ましいのは脂肪族ポリエーテルであり、例えばポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリ
ンエーテル、ポリエチレングリコールエーテルなどが好
ましく使用される。
せてもよい。ここでいうポリエーテルとはエーテル結合
を主要結合鎖とする親水性高分子のことであり、特に好
ましいのは脂肪族ポリエーテルであり、例えばポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリ
ンエーテル、ポリエチレングリコールエーテルなどが好
ましく使用される。
【0016】樹脂[A]は水溶性或いは水分散性であっ
てもよく、その溶解性は共重合成分の種類、配合比率或
いは分散安定性付与剤として用いられる親水性有機化合
物の添加の有無、その種類、配合量などによって異なる
が、親水性有機化合物は添加するにあたっては分散安定
性を損なわない限り少量であるのが好ましい。尚、親水
性有機化合物とは脂肪族および脂環族のアルコール、エ
ステル、エーテル、ケトン類であり、例えばアルコール
類として、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、nーブタノール、グリコール類としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコールなどがありその誘導
体としてメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、nーブ
チルセロソルブ、エステル類としては酢酸エチル、エー
テル類としてはジオキサン、テトラヒドロフラン、ケト
ン類としてはメチルエチルケトン等が挙げられる。親水
性有機化合物は単独または必要に応じて2種以上併用し
てもよい。親水性有機化合物の中では、分散性能、分散
安定性および塗布性等から特に好ましいのはブチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブである。さらに、樹脂[A]
では共重合組成分のエステル形成性スルホン酸アルカリ
金属塩化合物の様に、特に親水性に寄与する成分量の増
加は塗設した被覆層の耐水性を著しく悪化するので溶解
性、分散安定性等を損なわない限り少量であるのが好ま
しい。
てもよく、その溶解性は共重合成分の種類、配合比率或
いは分散安定性付与剤として用いられる親水性有機化合
物の添加の有無、その種類、配合量などによって異なる
が、親水性有機化合物は添加するにあたっては分散安定
性を損なわない限り少量であるのが好ましい。尚、親水
性有機化合物とは脂肪族および脂環族のアルコール、エ
ステル、エーテル、ケトン類であり、例えばアルコール
類として、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、nーブタノール、グリコール類としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコールなどがありその誘導
体としてメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、nーブ
チルセロソルブ、エステル類としては酢酸エチル、エー
テル類としてはジオキサン、テトラヒドロフラン、ケト
ン類としてはメチルエチルケトン等が挙げられる。親水
性有機化合物は単独または必要に応じて2種以上併用し
てもよい。親水性有機化合物の中では、分散性能、分散
安定性および塗布性等から特に好ましいのはブチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブである。さらに、樹脂[A]
では共重合組成分のエステル形成性スルホン酸アルカリ
金属塩化合物の様に、特に親水性に寄与する成分量の増
加は塗設した被覆層の耐水性を著しく悪化するので溶解
性、分散安定性等を損なわない限り少量であるのが好ま
しい。
【0017】樹脂[A]は、通常、常法のポリエステル
製造技術で製造できる。すなわち、前記した酸成分およ
びグリコール成分をエステル化或いはエステル交換触
媒、重合触媒等の反応触媒を用いて溶融重縮合せしめ所
望のポリマーとして得られる。さらには、溶液重縮合も
適用できる。この際、いずれの場合にもグラフト化反応
に悪影響を及ぼさない範囲で種々の改質剤、安定剤等を
添加してもよい。また、水溶性に欠ける樹脂[A]の水
分散体を得るには前記親水性有機化合物の存在が必要で
ある。通常樹脂[A]と親水性有機化合物を混合し、撹
拌下、好ましくは加温撹拌下で水を添加する方法、或い
は撹拌下の水に上記混合物を添加する方法等で製造され
る。尚、得られる水分散体は固形分濃度が高くなると樹
脂[A]の微粒子が再凝集しやすく、均一分散体系が不
安定化し、グラフト化反応が困難となる。
製造技術で製造できる。すなわち、前記した酸成分およ
びグリコール成分をエステル化或いはエステル交換触
媒、重合触媒等の反応触媒を用いて溶融重縮合せしめ所
望のポリマーとして得られる。さらには、溶液重縮合も
適用できる。この際、いずれの場合にもグラフト化反応
に悪影響を及ぼさない範囲で種々の改質剤、安定剤等を
添加してもよい。また、水溶性に欠ける樹脂[A]の水
分散体を得るには前記親水性有機化合物の存在が必要で
ある。通常樹脂[A]と親水性有機化合物を混合し、撹
拌下、好ましくは加温撹拌下で水を添加する方法、或い
は撹拌下の水に上記混合物を添加する方法等で製造され
る。尚、得られる水分散体は固形分濃度が高くなると樹
脂[A]の微粒子が再凝集しやすく、均一分散体系が不
安定化し、グラフト化反応が困難となる。
【0018】本発明でいう不飽和結合を有する化合物
[B](以下、化合物[B]と略称する)とは、樹脂
[A]にグラフト化する化合物であり、具体的には、ビ
ニルエステル類として、例えば、プロピオン酸ビニル、
ステアリン酸ビニル、高級第3級ビニルエステル、塩化
ビニル、臭化ビニル、また不飽和カルボン酸エステル類
として、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸
ブチル、マレイン酸オクチル、フマル酸ブチル、フマル
酸オクチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、ア
クリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、エチレ
ングリコールジメタクリル酸エステル、エチレングリコ
ールジアクリル酸エステル、ポリエチレングリコールジ
メタクリル酸エステル、ポリエチレングリコールジアク
リル酸エステル、不飽和カルボン酸アミド類として、例
えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロール
アクリルアミド、ブトキシメチロールアクリルアミド、
不飽和ニトリル類として、例えば、アクリロニトリル、
不飽和カルボン酸類として、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸酸性エステル、フマル酸酸性エステル、イタコン酸
酸性エステル、アリル化合物として、例えば、酢酸アリ
ル、アリルグリシジルエーテル、メタクリル酸アリル、
アクリル酸アリル、イタコン酸ジアリル、含窒素化合物
として、例えば、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、炭化水素類として、例えば、エチレン、プロピレ
ン、ヘキセン、オクテン、スチレン、ビニルトルエン、
ブタジエン、ビニルシラン化合物として、例えば、ジメ
チルビニルメトキシシラン、ジメチルエチルエトキシシ
ラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジ
エトキシシラン、γーメタクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシランなどが挙げられ、これらの中から選ばれ
た少なくとも1種以上が適用されるが特に限定されるも
のではない。
[B](以下、化合物[B]と略称する)とは、樹脂
[A]にグラフト化する化合物であり、具体的には、ビ
ニルエステル類として、例えば、プロピオン酸ビニル、
ステアリン酸ビニル、高級第3級ビニルエステル、塩化
ビニル、臭化ビニル、また不飽和カルボン酸エステル類
として、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸
ブチル、マレイン酸オクチル、フマル酸ブチル、フマル
酸オクチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、ア
クリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、エチレ
ングリコールジメタクリル酸エステル、エチレングリコ
ールジアクリル酸エステル、ポリエチレングリコールジ
メタクリル酸エステル、ポリエチレングリコールジアク
リル酸エステル、不飽和カルボン酸アミド類として、例
えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロール
アクリルアミド、ブトキシメチロールアクリルアミド、
不飽和ニトリル類として、例えば、アクリロニトリル、
不飽和カルボン酸類として、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸酸性エステル、フマル酸酸性エステル、イタコン酸
酸性エステル、アリル化合物として、例えば、酢酸アリ
ル、アリルグリシジルエーテル、メタクリル酸アリル、
アクリル酸アリル、イタコン酸ジアリル、含窒素化合物
として、例えば、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、炭化水素類として、例えば、エチレン、プロピレ
ン、ヘキセン、オクテン、スチレン、ビニルトルエン、
ブタジエン、ビニルシラン化合物として、例えば、ジメ
チルビニルメトキシシラン、ジメチルエチルエトキシシ
ラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジ
エトキシシラン、γーメタクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシランなどが挙げられ、これらの中から選ばれ
た少なくとも1種以上が適用されるが特に限定されるも
のではない。
【0019】本発明でいうグラフト化させた共重合体
[C](以下、重合体[C]と略称する)は、前記樹脂
[A]に前記化合物[B]をグラフト化させて得られた
ものである。尚、重合体[C]は常法のグラフト重合法
によって製造される。すなわち樹脂[A]の水媒体系下
で、水溶性または水分散性重合開始剤の存在下に化合物
[B]を加えて反応を行なう。重合開始剤としては、例
えば、硝酸第2セリウムアンモニウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、硫酸セシウムアンモニウム、
過酸化水素、アゾビスイソブチロニトニル、過酸化ベン
ゾイル等が用いられるが化合物[B]の樹脂[A]への
グラフト重合反応性から過酸化ベンゾイル等の有機過酸
化物を用いた方が好ましい。グラフト重合反応は通常、
冷却下或いは加熱下で行なわれ反応温度は反応速度、重
合系の安定性および重合体[C]の特性等から5〜10
0℃、好ましくは10〜80℃である。
[C](以下、重合体[C]と略称する)は、前記樹脂
[A]に前記化合物[B]をグラフト化させて得られた
ものである。尚、重合体[C]は常法のグラフト重合法
によって製造される。すなわち樹脂[A]の水媒体系下
で、水溶性または水分散性重合開始剤の存在下に化合物
[B]を加えて反応を行なう。重合開始剤としては、例
えば、硝酸第2セリウムアンモニウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、硫酸セシウムアンモニウム、
過酸化水素、アゾビスイソブチロニトニル、過酸化ベン
ゾイル等が用いられるが化合物[B]の樹脂[A]への
グラフト重合反応性から過酸化ベンゾイル等の有機過酸
化物を用いた方が好ましい。グラフト重合反応は通常、
冷却下或いは加熱下で行なわれ反応温度は反応速度、重
合系の安定性および重合体[C]の特性等から5〜10
0℃、好ましくは10〜80℃である。
【0020】本発明においては、樹脂[A]への化合物
[B]のグラフト化率が0.5〜600%、好ましくは
5〜300%、より好ましくは10〜100%の範囲で
あることが必要である。グラフト化率が0.5%未満で
は被覆層の耐溶剤性、耐水性が悪化するので好ましくな
い。グラフト化率が600%を越えるものでは塗工性が
悪化したり、被覆層と基材ベースとの密着性が低下する
ので好ましくない。
[B]のグラフト化率が0.5〜600%、好ましくは
5〜300%、より好ましくは10〜100%の範囲で
あることが必要である。グラフト化率が0.5%未満で
は被覆層の耐溶剤性、耐水性が悪化するので好ましくな
い。グラフト化率が600%を越えるものでは塗工性が
悪化したり、被覆層と基材ベースとの密着性が低下する
ので好ましくない。
【0021】本発明においていう水溶性高分子とは常温
で水に可溶な高分子をいうが、例えば、酸化澱粉、エー
テル化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉
類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、
ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸またはそ
のエステル、塩類およびそれらの共重合体、ポリヒドロ
キシエチル、メタクリレートおよびその共重合体等のビ
ニル系重合体、或いはこれらの各種重合体のカルボキシ
ル基等官能基変性重合体などを好ましく用いることがで
きるが、これらに限定されるものではない。
で水に可溶な高分子をいうが、例えば、酸化澱粉、エー
テル化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉
類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、
ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸またはそ
のエステル、塩類およびそれらの共重合体、ポリヒドロ
キシエチル、メタクリレートおよびその共重合体等のビ
ニル系重合体、或いはこれらの各種重合体のカルボキシ
ル基等官能基変性重合体などを好ましく用いることがで
きるが、これらに限定されるものではない。
【0022】本発明の被覆層は重合体[C]と水溶性高
分子からなる必要がある。重合体[C]と水溶性高分子
の重量混合比率は、90/10〜10/90,好ましく
は80/20〜20/80、より好ましくは70/30
〜30/70の範囲であるのが望ましい。重合体[C]
の混合比率が10%未満の場合には耐水性が悪く、被覆
層や記録部が水に溶けたり、また表面がべとついてシー
トを積層した場合ブロッキングを生じたりする。一方、
水溶性高分子の混合比率が10%未満の場合には、イン
ク吸収性が低くなり、指でこすったり、重ね合わせたり
すると記録部分が汚れて実用上使用できない。
分子からなる必要がある。重合体[C]と水溶性高分子
の重量混合比率は、90/10〜10/90,好ましく
は80/20〜20/80、より好ましくは70/30
〜30/70の範囲であるのが望ましい。重合体[C]
の混合比率が10%未満の場合には耐水性が悪く、被覆
層や記録部が水に溶けたり、また表面がべとついてシー
トを積層した場合ブロッキングを生じたりする。一方、
水溶性高分子の混合比率が10%未満の場合には、イン
ク吸収性が低くなり、指でこすったり、重ね合わせたり
すると記録部分が汚れて実用上使用できない。
【0023】本発明において、被覆層の記録特性をより
高めるために、無機および/または有機粒子を被覆層に
分散させても良い。無機粒子としては、例えば、シリ
カ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、ケイ酸アルミ、合成ゼオライト、アルミ
ナ、酸化亜鉛、雲母等が挙げられる。有機粒子として
は、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレ
ン、それらの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボ
ネート等のプラスチックピグメントを好ましく用いるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
高めるために、無機および/または有機粒子を被覆層に
分散させても良い。無機粒子としては、例えば、シリ
カ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、ケイ酸アルミ、合成ゼオライト、アルミ
ナ、酸化亜鉛、雲母等が挙げられる。有機粒子として
は、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレ
ン、それらの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボ
ネート等のプラスチックピグメントを好ましく用いるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
【0024】本発明において被覆層にはインク吸収性を
より高めるために、親水基含有ポリエステル樹脂[A]
を混合してもよい。
より高めるために、親水基含有ポリエステル樹脂[A]
を混合してもよい。
【0025】この場合において、重合体[C]と樹脂
[A]の重量混合比率が90/10〜5/95,好まし
くは70/30〜20/80、より好ましくは60/4
0〜30/70の範囲であることが好ましい。重合体
[C]の重量混合比率が5%未満では被覆層の耐溶剤
性、耐アルカリ性および耐水性が低下するので好ましく
ない。90%を越えるものは被覆層の基材ベースへの接
着性が低下するので好ましくない。
[A]の重量混合比率が90/10〜5/95,好まし
くは70/30〜20/80、より好ましくは60/4
0〜30/70の範囲であることが好ましい。重合体
[C]の重量混合比率が5%未満では被覆層の耐溶剤
性、耐アルカリ性および耐水性が低下するので好ましく
ない。90%を越えるものは被覆層の基材ベースへの接
着性が低下するので好ましくない。
【0026】本発明において被覆層の基材ベースとの接
着性を向上させるため架橋結合剤を添加することができ
る 本発明でいう架橋結合剤とは、樹脂[A]或いは重合体
[C]に存在する官能基、例えばヒドロキシル基、カル
ボキシル基、グリシジル基、アミド基などと熱架橋反応
し、最終的には3次元網状構造を有する被覆層とするた
めの架橋剤である。本発明では架橋結合剤としてメラミ
ン系架橋剤、尿素系架橋剤或いはエポキシ系架橋剤を用
いる場合、特に架橋効果が大きく、耐水性、耐溶剤性に
優れた被覆層を得られるので好ましい。エポキシ系架橋
剤としては、具体的にはポリエポキシ化合物、ジエポキ
シ化合物、モノエポキシ化合物などが挙げられ、ポリエ
ポキシ化合物としては、例えば、ポリグリシジルソルビ
トール、ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポ
リグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリ
シジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、トリグリシジルトリス(2ーヒドロキシルエチル)
イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、
ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリ
コールジグリシジルエーテル、1,6ーヘキサンジオー
ルジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエー
テル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリ
コールジグリシジルエーテル、モノエポキシ化合物とし
ては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2ーエチル
ヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエー
テルなどが挙げられる。尿素系硬化剤としては、例え
ば、ジメチロール尿素、ジメチロールエチレン尿素、ジ
メチロールプロピレン尿素、テトラメチロールアセチレ
ン尿素、4メトキシ5ジメチルプロピレン尿素ジメチロ
ールなどが挙げられる。メラミン系架橋剤としては、メ
ラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロー
ルメラミン誘導体に低級アルコールとしてメチルアルコ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を
反応させてエーテル化した化合物およびそれらの混合物
が好ましい。メチロールメラミン誘導体としては、例え
ば、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、
トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、
ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン
などが挙げられる。これらの架橋結合剤は単独、場合に
よっては2種以上併用してもよい。架橋結合剤の添加量
は、樹脂[A]と重合体[C]の混合体において固形分
100重量部に対して0.001〜60重量部が好まし
く、0.01〜20重量部がより好ましい。添加量が
0.001重量部未満では架橋効果が低く被覆層の耐水
性、耐溶剤性、耐アルカリ性が悪化する。60重量部を
越えるものは被覆層の接着性が低下したり、更には塗布
性が悪化し均一層を形成しにくい。
着性を向上させるため架橋結合剤を添加することができ
る 本発明でいう架橋結合剤とは、樹脂[A]或いは重合体
[C]に存在する官能基、例えばヒドロキシル基、カル
ボキシル基、グリシジル基、アミド基などと熱架橋反応
し、最終的には3次元網状構造を有する被覆層とするた
めの架橋剤である。本発明では架橋結合剤としてメラミ
ン系架橋剤、尿素系架橋剤或いはエポキシ系架橋剤を用
いる場合、特に架橋効果が大きく、耐水性、耐溶剤性に
優れた被覆層を得られるので好ましい。エポキシ系架橋
剤としては、具体的にはポリエポキシ化合物、ジエポキ
シ化合物、モノエポキシ化合物などが挙げられ、ポリエ
ポキシ化合物としては、例えば、ポリグリシジルソルビ
トール、ポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポ
リグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリ
シジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、トリグリシジルトリス(2ーヒドロキシルエチル)
イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、
ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリ
コールジグリシジルエーテル、1,6ーヘキサンジオー
ルジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエー
テル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリ
コールジグリシジルエーテル、モノエポキシ化合物とし
ては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2ーエチル
ヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエー
テルなどが挙げられる。尿素系硬化剤としては、例え
ば、ジメチロール尿素、ジメチロールエチレン尿素、ジ
メチロールプロピレン尿素、テトラメチロールアセチレ
ン尿素、4メトキシ5ジメチルプロピレン尿素ジメチロ
ールなどが挙げられる。メラミン系架橋剤としては、メ
ラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロー
ルメラミン誘導体に低級アルコールとしてメチルアルコ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を
反応させてエーテル化した化合物およびそれらの混合物
が好ましい。メチロールメラミン誘導体としては、例え
ば、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、
トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、
ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン
などが挙げられる。これらの架橋結合剤は単独、場合に
よっては2種以上併用してもよい。架橋結合剤の添加量
は、樹脂[A]と重合体[C]の混合体において固形分
100重量部に対して0.001〜60重量部が好まし
く、0.01〜20重量部がより好ましい。添加量が
0.001重量部未満では架橋効果が低く被覆層の耐水
性、耐溶剤性、耐アルカリ性が悪化する。60重量部を
越えるものは被覆層の接着性が低下したり、更には塗布
性が悪化し均一層を形成しにくい。
【0027】本発明では樹脂[A]のガラス転移温度
(Tg)が30〜80℃、好ましくは、50〜75℃の
範囲であることが望ましい。樹脂[A]のガラス転移温
度(Tg)が30℃未満では耐水性、耐アルカリ性、耐
熱性の劣った被覆層となり種々の弊害が増す。80℃を
越えるものは分散安定性が劣り、しかも不飽和結合を有
する化合物のグラフト化が極めて困難となる。
(Tg)が30〜80℃、好ましくは、50〜75℃の
範囲であることが望ましい。樹脂[A]のガラス転移温
度(Tg)が30℃未満では耐水性、耐アルカリ性、耐
熱性の劣った被覆層となり種々の弊害が増す。80℃を
越えるものは分散安定性が劣り、しかも不飽和結合を有
する化合物のグラフト化が極めて困難となる。
【0028】本発明において被覆層には本発明の特性を
損なわない範囲で公知の添加剤、例えば、消泡剤、塗布
性改良剤、増粘剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、染料などを含有せしめてもよい。
損なわない範囲で公知の添加剤、例えば、消泡剤、塗布
性改良剤、増粘剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、染料などを含有せしめてもよい。
【0029】被覆層の塗布方法は特に限定されないが、
グラビアコート法、リバースコート法、キスコート法、
ダイコート法、バーコート法など公知の方法を適用する
ことができる。この際、フイルム上には塗布する前に必
要に応じて空気中あるいはその他の雰囲気中でのコロナ
放電処理やプライマー処理など公知の表面処理を施すこ
とによって、塗布性が良化するのみならず被覆層をより
強固にフイルム表面上に形成できる。尚、塗剤濃度、塗
膜乾燥条件は特に限定されるものではないが、塗膜乾燥
条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない範囲で行なう
のが望ましい。
グラビアコート法、リバースコート法、キスコート法、
ダイコート法、バーコート法など公知の方法を適用する
ことができる。この際、フイルム上には塗布する前に必
要に応じて空気中あるいはその他の雰囲気中でのコロナ
放電処理やプライマー処理など公知の表面処理を施すこ
とによって、塗布性が良化するのみならず被覆層をより
強固にフイルム表面上に形成できる。尚、塗剤濃度、塗
膜乾燥条件は特に限定されるものではないが、塗膜乾燥
条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない範囲で行なう
のが望ましい。
【0030】
【実施例】まず本発明における各種特性の測定法につい
て説明する。
て説明する。
【0031】(1)記録性 日本電気(株)製パーソナルコンピューター98not
eにキャノン(株)製バブルジェットプリンターBJー
10Vを連結させ、文字パターンを印字し、印字品質、
インク吸収性を評価し、記録性を以下のように判定し
た。尚、印字品質は拡大鏡で肉眼観察にて評価し、イン
ク吸収性は印字直後、文字パターンを指で1回こすって
インクによる被覆層の汚れ度合により評価した。 印字品質 ◎:非常に良好(ドットが均一で鮮明) ○:良好 △:やや劣る ×:ドットの流れ、はじき、にじみ等がある インク吸収性 ◎:非常に良好(被覆層が全く汚れない) ○:良好 △:やや劣る ×:インクがとれ被覆層が汚れる
eにキャノン(株)製バブルジェットプリンターBJー
10Vを連結させ、文字パターンを印字し、印字品質、
インク吸収性を評価し、記録性を以下のように判定し
た。尚、印字品質は拡大鏡で肉眼観察にて評価し、イン
ク吸収性は印字直後、文字パターンを指で1回こすって
インクによる被覆層の汚れ度合により評価した。 印字品質 ◎:非常に良好(ドットが均一で鮮明) ○:良好 △:やや劣る ×:ドットの流れ、はじき、にじみ等がある インク吸収性 ◎:非常に良好(被覆層が全く汚れない) ○:良好 △:やや劣る ×:インクがとれ被覆層が汚れる
【0032】(2)被覆層の耐水性 綿棒に水をつけ、被覆層をかるくこすって評価した。 ◎:良好(10回までは溶解しない) ○:やや良好(5〜10回こすると溶解する) ×:不良(5回未満で溶解する)
【0033】(3)被覆層の密着性 基材/被覆層の密着性は、被覆層上にクロスカット(1
00ケ/cm2 )をいれ、該クロスカット面に対して4
5°にセロテープ(ニチバン製 CTー24)を貼り、
ハンドローラーを用いて約45kgの荷重で10回往復
して圧着させ、セロテープを180°方向に強制剥離
し、被覆層の剥離度合いを観察し評価した。 ◎:非常に良好(剥離なし) ○:良好(剥離面積5%未満) △:やや劣る(剥離面積5%以上20%未満) ×:不良(剥離面積20%以上)
00ケ/cm2 )をいれ、該クロスカット面に対して4
5°にセロテープ(ニチバン製 CTー24)を貼り、
ハンドローラーを用いて約45kgの荷重で10回往復
して圧着させ、セロテープを180°方向に強制剥離
し、被覆層の剥離度合いを観察し評価した。 ◎:非常に良好(剥離なし) ○:良好(剥離面積5%未満) △:やや劣る(剥離面積5%以上20%未満) ×:不良(剥離面積20%以上)
【0034】次に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、これに限定されるものではない。
するが、これに限定されるものではない。
【0035】実施例1 (1)樹脂[A]の製造 テレフタル酸ジメチル100部、イソフタル酸ジメチル
100部、5ーナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル
7部、エチレングリコール95部、ネオペンチルグリコ
ール95部、酢酸マンガン4水塩0.106部、酢酸カ
ルシウム2水塩0.07部を混合し、窒素気流下140
〜220℃でメタノールを留出せしめ、エステル交換反
応を行なった後、リン酸トリメチル0.09部、二酸化
アンチモン0.06部を加え、240℃から280℃ま
で1時間30分かけて昇温すると共に圧力を常圧から徐
々に0.5mmHgまで下げ、生成するエチレングリコ
ールを系外に除去し、さらに、40分間この状態を保ち
重縮合反応を行ない、ガラス転移温度60℃、固有粘度
[η]=0.58のポリエステル共重合体を得た。次
に、このポリエステル共重合体250部とブチルセロソ
ルブ110部の混合体を150℃で4時間撹拌し均一溶
解液を得た。得られた溶液に高速撹拌下で水480部を
徐々に滴下し、均一で乳白色不透明な固形分濃度25%
の分散体を得た。
100部、5ーナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル
7部、エチレングリコール95部、ネオペンチルグリコ
ール95部、酢酸マンガン4水塩0.106部、酢酸カ
ルシウム2水塩0.07部を混合し、窒素気流下140
〜220℃でメタノールを留出せしめ、エステル交換反
応を行なった後、リン酸トリメチル0.09部、二酸化
アンチモン0.06部を加え、240℃から280℃ま
で1時間30分かけて昇温すると共に圧力を常圧から徐
々に0.5mmHgまで下げ、生成するエチレングリコ
ールを系外に除去し、さらに、40分間この状態を保ち
重縮合反応を行ない、ガラス転移温度60℃、固有粘度
[η]=0.58のポリエステル共重合体を得た。次
に、このポリエステル共重合体250部とブチルセロソ
ルブ110部の混合体を150℃で4時間撹拌し均一溶
解液を得た。得られた溶液に高速撹拌下で水480部を
徐々に滴下し、均一で乳白色不透明な固形分濃度25%
の分散体を得た。
【0036】(2)重合体[C]の製造 前記(1)で得られたポリエステル樹脂分散体700部
に水100部を加え、さらに、水30部、過酸化ベンゾ
イル1.5部、メタクリル酸メチル12部、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸エステル2.5部から
なる重合開始剤の分散体を加え、混合体を撹拌下のもと
に1時間窒素ガスを通した後、75℃まで加温した。次
に、グラフト化合物としてメタクリル酸メチル37部、
アクリル酸ブチル25部、グリシジルメタクリレート1
0部の混合体を撹拌下の前記調合液に85℃で1時間か
けて滴下し、窒素気流下、85℃で2時間その状態を保
持しつつ反応を行ない、固形分濃度25%の水分散グラ
フト共重合体を得た。尚、グラフト化合物のグラフト率
は35%であった。
に水100部を加え、さらに、水30部、過酸化ベンゾ
イル1.5部、メタクリル酸メチル12部、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸エステル2.5部から
なる重合開始剤の分散体を加え、混合体を撹拌下のもと
に1時間窒素ガスを通した後、75℃まで加温した。次
に、グラフト化合物としてメタクリル酸メチル37部、
アクリル酸ブチル25部、グリシジルメタクリレート1
0部の混合体を撹拌下の前記調合液に85℃で1時間か
けて滴下し、窒素気流下、85℃で2時間その状態を保
持しつつ反応を行ない、固形分濃度25%の水分散グラ
フト共重合体を得た。尚、グラフト化合物のグラフト率
は35%であった。
【0037】(3)記録シートの製造 常法によって製造されたポリエチレンテレフタレートの
ホモポリマーチップ(固有粘度:0.62、融点:25
9℃)を用いて、常法によって75μmの2軸延伸ポリ
エステルフイルムを得た。このようにして得られたポリ
エステルフイルムの上にコロナ放電処理を行なった。次
に、前記(1)、(2)で製造した重合体を固形分比4
0(2):60(1)で均一混合し、さらに、ポリビニ
ルアルコール(電気化学工業製 Bー17S)の10%
水溶液を前記重合体樹脂固形分100重量部に対して、
固形分比で100重量部添加した塗剤を上記ポリエステ
ルフイルムの片面にメタリングバー方式で乾燥膜厚が5
g/m2 になるように塗布し、本発明の記録シートを得
た。かくして得られた記録シートの特性は表1に示した
通りで、印字品質やインク吸収性が良好で、耐水性も優
れているものであった。
ホモポリマーチップ(固有粘度:0.62、融点:25
9℃)を用いて、常法によって75μmの2軸延伸ポリ
エステルフイルムを得た。このようにして得られたポリ
エステルフイルムの上にコロナ放電処理を行なった。次
に、前記(1)、(2)で製造した重合体を固形分比4
0(2):60(1)で均一混合し、さらに、ポリビニ
ルアルコール(電気化学工業製 Bー17S)の10%
水溶液を前記重合体樹脂固形分100重量部に対して、
固形分比で100重量部添加した塗剤を上記ポリエステ
ルフイルムの片面にメタリングバー方式で乾燥膜厚が5
g/m2 になるように塗布し、本発明の記録シートを得
た。かくして得られた記録シートの特性は表1に示した
通りで、印字品質やインク吸収性が良好で、耐水性も優
れているものであった。
【0038】比較例1 実施例1において、樹脂[A]および重合体[C]を除
いた組成物からなる塗剤を作り、以下実施例1と同一手
法で記録シートを得た。この記録シートは表1に示した
ように、密着性、耐水性に劣るものであった。
いた組成物からなる塗剤を作り、以下実施例1と同一手
法で記録シートを得た。この記録シートは表1に示した
ように、密着性、耐水性に劣るものであった。
【0039】実施例2 実施例1において重合体樹脂固形分100重量部に対し
て、ポリビニルアルコール(電気化学工業製 Bー17
S)の10%水溶液を固形分比で100重量部添加し、
さらに、非晶質シリカ(水沢化学工業製 ミズカシルP
−78A)を5重量部添加した以外は同様にして本発明
の記録シートを得た。かくして得られた記録シートの特
性は表1に示した通りで、印字品質やインク吸収性が良
好で、耐水性も優れているものであった。
て、ポリビニルアルコール(電気化学工業製 Bー17
S)の10%水溶液を固形分比で100重量部添加し、
さらに、非晶質シリカ(水沢化学工業製 ミズカシルP
−78A)を5重量部添加した以外は同様にして本発明
の記録シートを得た。かくして得られた記録シートの特
性は表1に示した通りで、印字品質やインク吸収性が良
好で、耐水性も優れているものであった。
【0040】実施例3 実施例1において重合体樹脂固形分100重量部に対し
て、ポリビニルアルコール(電気化学工業製 Bー17
S)の10%水溶液を固形分比で100重量部添加し、
さらに、スチレンーアクリル系微粒子集合体状粒子(三
井東圧化学製ミューチクル110C)を5重量部添加し
た以外は同様にして本発明の記録シートを得た。かくし
て得られた記録シートの特性は表1に示した通りで、印
字品質やインク吸収性が良好で、耐水性も優れているも
のであった。
て、ポリビニルアルコール(電気化学工業製 Bー17
S)の10%水溶液を固形分比で100重量部添加し、
さらに、スチレンーアクリル系微粒子集合体状粒子(三
井東圧化学製ミューチクル110C)を5重量部添加し
た以外は同様にして本発明の記録シートを得た。かくし
て得られた記録シートの特性は表1に示した通りで、印
字品質やインク吸収性が良好で、耐水性も優れているも
のであった。
【0041】実施例4 実施例2において重合体樹脂固形分100重量部に対し
て、さらに、架橋結合剤としてメラミン系架橋剤(三和
ケミカル製 ニカラックMWー12LF)を固形分とし
て5重量部添加した以外は同様にして本発明の記録シー
トを得た。かくして得られた記録シートの特性は表1に
示した通りで、印字品質やインク吸収性が良好で、耐水
性も優れているものであった。
て、さらに、架橋結合剤としてメラミン系架橋剤(三和
ケミカル製 ニカラックMWー12LF)を固形分とし
て5重量部添加した以外は同様にして本発明の記録シー
トを得た。かくして得られた記録シートの特性は表1に
示した通りで、印字品質やインク吸収性が良好で、耐水
性も優れているものであった。
【0042】実施例5、6 実施例2において樹脂[A]と重合体[C]の混合比率
を変えた塗剤を作り、以下実施例2と同一手法で記録シ
ートを得た。かくして得られた記録シートの特性は表1
に示した通りで、良好な特性を示すことが判る。
を変えた塗剤を作り、以下実施例2と同一手法で記録シ
ートを得た。かくして得られた記録シートの特性は表1
に示した通りで、良好な特性を示すことが判る。
【0043】実施例7 ポリエチレンテレフタレートのチップおよび分子量40
00のポリエチレングリコールをポリエチレンテレフタ
レートの重合時に添加したマスターチップを180℃で
真空乾燥した後に、ポリエチレンテレフタレート89重
量%、ポリエチレングリコール1重量%、ポリメチルペ
ンテン10重量%となるように混合し、270〜300
℃に加熱された押出機Bに供給する。また、平均粒子径
1.0μmの炭酸カルシウムを10重量%含有したポリ
エチレンテレフタレートを上記のように乾燥した後に、
押出機Aに供給する。押出機A、Bより押出されたポリ
マーをA/B/Aの3層構成となるように積層し、Tダ
イよりシート状に成形した。さらにこのフイルムを表面
温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フイルム
を85〜95℃に加熱したロール群に導き、長手方向に
3.4倍延伸し、25℃のロール群で冷却した。続い
て、縦延伸したフイルムの両端をクリップで把持しなが
らテンターに導き、130℃に加熱された雰囲気中で長
手に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その後テンター
内で230℃の熱固定を行ない、均一徐冷後、室温まで
冷やして巻取り、厚み100μm、比重1.0の白色フ
イルムを得た。該フイルムの積層構成は、5/95/5
μmであった。上記方法によって得られたポリエステル
フイルムの上に実施例3の塗剤を用いて同様にして本発
明の記録シートを得た。かくして得られた記録シートの
特性は表1に示した通りで、印字品質やインク吸収性が
良好で、耐水性も優れているものであった。
00のポリエチレングリコールをポリエチレンテレフタ
レートの重合時に添加したマスターチップを180℃で
真空乾燥した後に、ポリエチレンテレフタレート89重
量%、ポリエチレングリコール1重量%、ポリメチルペ
ンテン10重量%となるように混合し、270〜300
℃に加熱された押出機Bに供給する。また、平均粒子径
1.0μmの炭酸カルシウムを10重量%含有したポリ
エチレンテレフタレートを上記のように乾燥した後に、
押出機Aに供給する。押出機A、Bより押出されたポリ
マーをA/B/Aの3層構成となるように積層し、Tダ
イよりシート状に成形した。さらにこのフイルムを表面
温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フイルム
を85〜95℃に加熱したロール群に導き、長手方向に
3.4倍延伸し、25℃のロール群で冷却した。続い
て、縦延伸したフイルムの両端をクリップで把持しなが
らテンターに導き、130℃に加熱された雰囲気中で長
手に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その後テンター
内で230℃の熱固定を行ない、均一徐冷後、室温まで
冷やして巻取り、厚み100μm、比重1.0の白色フ
イルムを得た。該フイルムの積層構成は、5/95/5
μmであった。上記方法によって得られたポリエステル
フイルムの上に実施例3の塗剤を用いて同様にして本発
明の記録シートを得た。かくして得られた記録シートの
特性は表1に示した通りで、印字品質やインク吸収性が
良好で、耐水性も優れているものであった。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明の記録シートは基材との密着性、
耐水性、印字品質、インク吸収性が非常に優れているも
のであり、インクジェットプリンター用記録シートやオ
フセット印刷、フレキソ印刷などの用途において好まし
く用いることができる。さらに本発明の記録シートは優
れたインク吸収性、基材との密着性等を利用して、昇華
型を含む感熱インク受容体、電子写真トナー受容体、フ
ァブリックインク受容体など他のインクやトナー受容体
としても適用することができる。
耐水性、印字品質、インク吸収性が非常に優れているも
のであり、インクジェットプリンター用記録シートやオ
フセット印刷、フレキソ印刷などの用途において好まし
く用いることができる。さらに本発明の記録シートは優
れたインク吸収性、基材との密着性等を利用して、昇華
型を含む感熱インク受容体、電子写真トナー受容体、フ
ァブリックインク受容体など他のインクやトナー受容体
としても適用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 67:00
Claims (6)
- 【請求項1】 基材の少なくとも片面に、親水基含有ポ
リエステル樹脂[A]に少なくとも1種以上の不飽和結
合を有する化合物[B]をグラフト化させた共重合体
[C]と、水溶性高分子とからなる被覆層を設けたこと
を特徴とする記録シート。 - 【請求項2】 被覆層がさらに無機および/又は有機粒
子を含むことを特徴とする請求項1記載の記録シート。 - 【請求項3】 被覆層がさらに重合体[C]とは別に親
水基含有ポリエステル樹脂[A]を含むことを特徴とす
る請求項1または2記載の記録シート。 - 【請求項4】 重合体[C]と樹脂[A]の混合比率が
90/10〜5/95である請求項3記載の記録シー
ト。 - 【請求項5】 被覆層に架橋結合剤を混合した請求項1
〜4のいずれかに記載の記録シート。 - 【請求項6】 樹脂[A]のガラス転移温度(Tg)が
30〜80℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜
5のいずれかに記載の記録シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03212419A JP3109159B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 記録シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03212419A JP3109159B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 記録シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0550740A true JPH0550740A (ja) | 1993-03-02 |
JP3109159B2 JP3109159B2 (ja) | 2000-11-13 |
Family
ID=16622279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03212419A Expired - Fee Related JP3109159B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 記録シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3109159B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6098809A (en) * | 1998-07-07 | 2000-08-08 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Storage container for precision substrates |
WO2003022913A1 (en) * | 2001-09-05 | 2003-03-20 | Teijin Dupont Films Japan Limited | Polyester film being easy to adhere to ink receiving layer |
JP2018053239A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | 大和製罐株式会社 | ポリエステル樹脂組成物、並びにポリエステル樹脂成形体及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-08-23 JP JP03212419A patent/JP3109159B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6098809A (en) * | 1998-07-07 | 2000-08-08 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Storage container for precision substrates |
WO2003022913A1 (en) * | 2001-09-05 | 2003-03-20 | Teijin Dupont Films Japan Limited | Polyester film being easy to adhere to ink receiving layer |
JP2018053239A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | 大和製罐株式会社 | ポリエステル樹脂組成物、並びにポリエステル樹脂成形体及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3109159B2 (ja) | 2000-11-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |