JPH055035A - 架橋ポリオレフイン成形物の製造方法 - Google Patents

架橋ポリオレフイン成形物の製造方法

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JPH055035A JP3324620A JP32462091A JPH055035A JP H055035 A JPH055035 A JP H055035A JP 3324620 A JP3324620 A JP 3324620A JP 32462091 A JP32462091 A JP 32462091A JP H055035 A JPH055035 A JP H055035A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒドロシリル化触媒を含有するポリオレフィ
ン粒子、アルケニルシランとオレフィンの共重合体を含
有する粒子および必要に応じヒドロシリル化触媒もアル
ケニルシランとオレフィンの共重合体も含有しないポリ
オレフィン粒子を混合して成形機で加熱溶融成形する架
橋ポリオレフィン成形物の製造方法である。 【効果】 それぞれの粒子を混合して加熱溶融成形する
という簡単な方法で架橋剤の残留がなく、かつ耐熱性と
機械強度が改良された架橋ポリオレフィン成形物を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィンの成形時
に架橋反応を起させて架橋ポリオレフィン成形物を得る
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンの架橋は、ポリオレフィ
ン成形物の耐熱性や機械強度などの物性を改良する目的
や、発泡ポリオレフィン成形物の製造に際して発泡時の
ポリオレフィンの流動性を改良する目的などに種々利用
されている。架橋方法としては、2官能性の単量体とラ
ジカル開始剤をポリオレフィンと混合し、加熱溶融成形
して架橋する方法、あるいは成形後のポリオレフィンに
放射線を照射して架橋する方法、あるいは分子内に加水
分解性のアルコキシシラン基を有する変性ポリオレフィ
ンを成形後、沸騰水で処理して加水分解反応によってS
i−O−Si結合を形成させて架橋する方法(例えば特
開昭58−117244号)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術のう
ち2官能性の単量体を用いる方法は未反応の単量体の残
留の問題があり、成形後に処理して架橋する方法は煩雑
でありかつ放射線を照射する方法は厚物成形物には適用
し難く、一方加水分解反応性のアルコキシシラン基から
加水分解反応によってSi−O−Si結合を形成して架
橋する方法は成形物の耐水性が劣るという問題があり、
簡便でかつ架橋剤の残留の問題のない架橋方法の開発が
望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決して簡単に架橋ポリオレフィン成形物を製造する方
法について鋭意検索し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明はヒドロシリル化触媒を
含有するポリオレフィン粒子とアルケニルシランとオレ
フィンの共重合体を含有するポリオレフィン粒子よりな
る2種のポリオレフィン粒子、あるいはこれに更にヒド
ロシリル化触媒もアルケニルシランとオレフィンの共重
合体も含有しないポリオレフィン粒子を加えた3種のポ
リオレフィン粒子を混合して成形機で加熱溶融成形する
ことを特徴とする架橋ポリオレフィン成形物の製造方法
である。
【0006】本発明において用いるアルケニルシランと
オレフィンの共重合体は通常オレフィンとアルケニルシ
ランを遷移金属触媒と有機金属化合物からなるいわゆる
チーグラー・ナッタ触媒を用いて重合することによって
得ることができ例えば、米国特許第3,223,686
号にその例が開示されている。さらにそれはポリオレフ
ィンをパーオキサイドなどのラジカル重合開始剤の存在
下にアルケニルシランと加熱処理することによってグラ
フト重合して得たグラフト共重合体であっても良い。
【0007】アルケニルシランとしては少なくとも一つ
のSi−H結合を有するものが好ましく用いられ、例え
ば、下記一般式で表される化合物、 H2 C=CH−(CH2n −SiHp3-p (1) (式中nは0〜12、pは1〜3の整数、Rは炭素原子
数1〜12の炭化水素残基。)が例示でき、具体的には
ビニルシラン、アリルシラン、ブテニルシラン、ペンテ
ニルシラン、あるいはこれらのモノマーの1〜3個のS
i−H結合のHがクロルで置換された化合物などが例示
できる。
【0008】またオレフィンとしては下記一般式で示さ
れる化合物、 H2 C=CH−R (2) (式中Rは水素または炭素原子数1〜12の炭化水素残
基。)が例示でき、具体的にはエチレン、プロピレン、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、2−メチル
ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1などのα−オレ
フィンの他にスチレンまたはその誘導体も例示される。
【0009】本発明において用いるオレフィンとアルケ
ニルシランの共重合体を得るのに用いる触媒としては、
上記米国特許に記載された、TiCl3 とトリエチルア
ルミニウムからなる触媒も使用できるが、より好ましく
はその後開発された種々の高活性でポリオレフィンを与
える触媒が利用される。したがって、得られる共重合体
はアイソタクチック、アタクチック、シンジオタクチッ
クのいずれの立体構造のものであってもよく、これらの
混合物であってもよい。
【0010】重合法としても不活性溶媒を使用する溶媒
法の他に塊状重合法、気相重合法も採用できる。
【0011】遷移金属化合物と有機金属化合物からなる
触媒を例示すると、遷移金属化合物としてはハロゲン化
チタンが、有機金属化合物としては有機アルミニウム化
合物が好ましく用いられる。例えば四塩化チタンを金属
アルミニウム、水素或いは有機アルミニウムで還元して
得た三塩化チタンを電子供与性化合物で変性処理したも
のと有機アルミニウム化合物、さらに必要に応じ含酸素
有機化合物などの電子供与性化合物からなる触媒系、或
いはハロゲン化マグネシウム等の担体或いはそれらを電
子供与性化合物で処理したものにハロゲン化チタンを担
持して得た遷移金属化合物触媒と有機アルミニウム化合
物、必要に応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合
物からなる触媒系、あるいは塩化マグネシウムとアルコ
ールの反応物を炭化水素溶媒中に溶解し、ついで四塩化
チタンなどの沈澱剤で処理することで炭化水素溶媒に不
溶化し、必要に応じエステル、エーテルなどの電子供与
性の化合物で処理し、ついでハロゲン化チタンで処理す
る方法などによって得られる遷移金属化合物触媒と有機
アルミニウム化合物、必要に応じ含酸素有機化合物など
の電子供与性化合物からなる触媒系等が例示される(例
えば、以下の文献に種々の例が記載されている。Ziegle
r-Natta Catalysts and Polymerization byJohn Boor J
r(Academic Press),Journal of Macromorecular Scicnc
e Reviews in Macromolecular Chemistry and Physics,
C24(3) 355-385(1984) 、同C25(1) 578-597(1985))。
あるいは炭化水素溶剤に可溶な遷移金属触媒とアルミノ
キサンからなる触媒を用いることもできる。
【0012】ここで電子供与性化合物としては通常エー
テル、エステル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合
物などの含酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアル
コール、アルデヒド、水なども使用可能である。
【0013】有機アルミニウム化合物としては、トリア
ルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルア
ルミニウムジハライドが使用でき、アルキル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基などが例示され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素
が例示される。
【0014】またアルミノキサンとしては上記有機アル
ミニウムと水または結晶水とを反応することで得られる
オリゴマー〜ポリマーである。
【0015】アルケニルシランとオレフィンの共重合体
を製造する際のアルケニルシランの重合割合は特に制限
はなく、最終製品の成形物中のアルケニルシランの量が
後述する所望範囲になればよいが、共重合体単独で共重
合体を含有するポリオレフィン粒子を得る場合はアルケ
ニルシランが共重合体中に通常0.0001〜10モル
%、好ましくは0.001〜1モル%程度になるように
アルケニルシランを用いて共重合し、一方共重合体を含
有するポリオレフィン粒子を共重合体とアルケニルシラ
ンを含有しないポリオレフィンとを混合して製造する場
合には通常アルケニルシランが共重合体中に0.001
〜30モル%程度、好ましくは0.1〜10モル%にな
るようにアルケニルシランを用いて共重合する。
【0016】共重合体の分子量としては特に制限はない
が、共重合体とポリオレフィンを混合してポリオレフィ
ン粒子を製造することによりポリオレフィン成形物の物
性の向上を計ろうとする場合には、そのポリオレフィン
の分子量と同程度あるいはそれ以下とするのが好まし
い。場合によっては、アルケニルシランを含有する他は
そのポリオレフィンと同様の重合(組成、分子量等)を
行って得られる共重合体であってもよく、また、たとえ
ばブロック共重合体を行うに際して、前段のみあるいは
後段のみにアルケニルシランを共重合して得たブロック
共重合体であってもよい。
【0017】ポリオレフィンにアルケニルシランをグラ
フト重合して得たグラフト共重合体も本発明におけるア
ルケニルシランとオレフィンの共重合体として使用で
き、その場合ポリオレフィンにアルケニルシランをグラ
フトする方法としては特に制限はなく、通常のグラフト
共重合に用いる方法および条件が利用でき、通常はラジ
カル重合開始剤の存在下にポリオレフィンとアルケニル
シランとを開始剤の分解温度以上に加熱することで簡単
にグラフト共重合することができる。グラフトするアル
ケニルシランの好ましい割合はアルケニルシランとオレ
フィンを共重合する場合と同様である。
【0018】このようにして得られた共重合体が粒子状
であって、その粒度が次記条件を満足する場合はそのま
ま次の成形工程の原料として用いることができるが、通
常は押出機などを用いて造粒して用いる。造粒の際必要
に応じて酸化防止剤などの添加剤を加えてもよい。ま
た、アルケニルシランを含有しないポリオレフィンと混
合して造粒してもよい。このようにしてアルケニルシラ
ンとオレフィンの共重合体を含有するポリオレフィン粒
子が得られるが、その粒度は直径が1mm以上であればよ
く、嵩比重が大きく流動性のよいもの、たとえばペレッ
トなどが好適である。すなわち成形工程の原料として成
形機に容易に供給可能な粒子であればよい。尚、造粒の
際後述のヒドロシリル化触媒を添加しないことが肝要で
ある。
【0019】上記造粒の際に用いうるアルケニルシラン
を含有しないポリオレフィン、ヒドロシリル化触媒を含
有するポリオレフィン粒子を製造する原料としてのポリ
オレフィン、またはヒドロシリル化触媒もアルケニルシ
ランとオレフィンの共重合体も含有しないポリオレフィ
ン粒子を製造する原料としてのポリオレフィンとして
は、前記一般式(2)で示されるオレフィン、具体的に
はエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
ヘキセン−1、2−メチルペンテン、ヘプテン−1、オ
クテン−1などのα−オレフィンの他にスチレンまたは
その誘導体の単独重合体のみならずこれらオレフィン相
互のランダム共重合体、あるいは、始めに或るオレフィ
ン単独、或いは少量の他のオレフィンと共重合し、つい
で2種以上のオレフィンを共重合することによって製造
される所謂ブロック共重合体などが例示される。特に単
独では架橋しにくいポリプロピレンなどのポリα−オレ
フィンまたはそれらの共重合体を上記ポリオレフィンと
して使用して本発明の方法を適用することは効果的であ
り、かつ好ましい。これらのポリオレフィンの製造法に
ついては既に公知であり種々の銘柄のものが市場で入手
可能である。
【0020】またアルケニルシランを用いない他は上記
オレフィンとアルケニルシランの重合体の製造の項で詳
述した触媒および重合法をそのまま用いてポリオレフィ
ンを製造することができる。したがって得られるポリオ
レフィンはアイソタクチック、アタクチック、シンジオ
タクチックのいずれの立体構造のものであってもよく、
これらの混合物であってもよい。
【0021】こうして得られたポリオレフィンが粒子状
であって、その粒度が次記条件を満足する場合はそのま
ま次の成形工程の原料としても用いることができるが、
通常は必要に応じ酸化防止剤などの添加剤と共に押出機
などを用いて造粒して用いる。このようにしてヒドロシ
リル化触媒もアルケニルシランとオレフィンの共重合体
も含有しないポリオレフィン粒子が得られるが、その粒
度は直径が1mm以上であればよく、嵩比重が大きく流動
性のよいもの、たとえばペレットなどが好適である。
【0022】また、造粒の際後述のヒドロシリル化触媒
を混合することによってヒドロシリル化触媒を含有する
ポリオレフィン粒子を得ることができる。
【0023】本発明においてヒドロシリル化触媒として
は特に制限はなく、公知のヒドロシリル化触媒が利用で
き、例えばロジウムのトリフェニルホスフィン錯体、塩
化白金酸またはその塩などの周期律表VIII族の金属触媒
(有機ケイ素化合物の化学、熊田 誠ら、化学同人発行
165ページ)、アゾ化合物などのラジカル開始剤、ト
リエチルアミンなどのアミン類、周期律表IVB族金属の
アルコキシ化合物が例示される。特に遷移金属触媒が少
量で効果的である。
【0024】本発明においてヒドロシリル化触媒を含有
するポリオレフィン粒子は、前述のようにアルケニルシ
ラン共重合体を含有しないポリオレフィンを造粒する際
にヒドロシリル化触媒を混合することによって得ること
ができ、ヒドロシリル化触媒がポリオレフィンに対して
0.001〜1wt%程度になるように混合しておいて
必要に応じ酸化防止剤などの添加剤と共に押出機などを
用いて加熱溶融造粒すると、ヒドロシリル化触媒が均一
に分散したポリオレフィン粒子が得られる。また、場合
によっては顆粒状のアルケニルシラン共重合体を含有し
ないポリオレフィン粒子にヒドロシリル化触媒を溶解し
た溶液を接触させることによってヒドロシリル化触媒を
含浸させてつくることもできる。
【0025】かくして得られた2種のポリオレフィン粒
子、すなわちヒドロシリル化触媒を含有するポリオレフ
ィン粒子とアルケニルシランとオレフィンの共重合体を
含有するポリオレフィン粒子、あるいは更にこれにヒド
ロシリル化触媒もアルケニルシランとオレフィンの共重
合体も含有しないポリオレフィン粒子を加えた3種のポ
リオレフィン粒子を混合して、成形機で加熱溶融成形す
ると、成形と同時にSi−C結合の形成による架橋反応
が進行して架橋ポリオレフィン成形物が得られる。
【0026】3種のポリオレフィン粒子を混合して用い
る場合、混合する3種の粒子の比率は特に制限はない
が、混合物中にヒドロシリル化触媒を含有するポリオレ
フィン粒子と、アルケニルシランとオレフィンの共重合
体を含有するポリオレフィン粒子が極端に偏在すると成
形時の架橋反応の進行が充分でない場合がある。したが
って好ましくは得られる成形物全体を100としてヒド
ロシリル化触媒を含有するポリオレフィン粒子とアルケ
ニルシランとオレフィンの共重合体を含有するポリオレ
フィン粒子はそれぞれ1以上となるようにそれぞれの粒
子中のヒドロシリル化触媒とアルケニルシランの含量を
設定するのが好ましい。
【0027】成形物中のアルケニルシランとオレフィン
の共重合体の使用割合は共重合体中のアルケニルシラン
含量によって変るが、成形物中のアルケニルシランが
0.0001モル%以上存在するようにするのが好まし
い。また成形性、あるいは高価なアルケニルシランの使
用量を削減するという点からは、1.0モル%以下で充
分である。したがって好ましくは成形物中のアルケニル
シランとして0.0001〜1.0モル%程度である。
【0028】ヒドロシリル化触媒の使用量としては、反
応が充分に起きなければ良く特に制限はないが、分散が
充分であれば成形物全体に対して0.00001wt%
程度でも充分に反応は進行し、好ましい使用量としては
0.00001〜0.1wt%程度である。
【0029】混合に際し、公知の種々の添加剤を含有す
るポリオレフィン粒子を用いることは可能であり特に制
限はない。粒子の混合は比較的容易であり通常の混合方
法で充分である。
【0030】本発明においてはこうして得られた粒子の
混合物は成形機に導入することで成形される。この際、
成形は通常のマスターペレットを用いる際に利用する加
熱溶媒の際に混合が充分に生じるように工夫したものが
好ましく利用される。加熱温度としては50℃以上、好
ましくは80℃以上であれば良く通常の成形温度で充分
である。
【0031】本発明において成形方法としては、成形と
同時に架橋反応が進行することから射出成形法、押し出
し成形法などが例示でき、架橋して成形物が簡単に得ら
れる。
【実施例】以下に実施例を示しさらに本発明を説明す
る。
【0032】実施例1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4リッターの粉砕
用ポットを4個装備した振動ミルの各ポットに窒素雰囲
気下で塩化マグネシウム300g、テトラエトキシシラ
ン60mlおよびα,α,α−トリクロロトルエン45ml
を入れ、40時間粉砕した。こうして得た共粉砕物30
0gを5リッターのフラスコに入れ、四塩化チタン1.
5リッターおよびトルエン1.5リッターを加え、10
0℃で30分間攪拌処理し、次いで上澄液を除いた。再
び四塩化チタン1.5リッターおよびトルエン1.5リ
ッターを加え、100℃で30分間攪拌処理し、次いで
上澄液を除いた。その後固形分をn−ヘキサンで繰り返
し洗浄して遷移金属触媒スラリーを得た。一部をサンプ
リングしてチタン分を分析したところチタン分は1.9
wt%であった。
【0033】内容積5リッターのオートクレーブに窒素
雰囲気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒100mg、
ジエチルアルミニウムクロライド0.128ml、p−ト
ルイル酸メチル0.06mlおよびトリエチルアルミニウ
ム0.20mlを入れ、プロピレン1.5kg、ビニルシラ
ン40gを加え、水素1Nリッター圧入した後、75℃
で2時間重合した。重合後未反応のプロピレンをパージ
し、パウダーを取り出し、濾過乾燥して180gのパウ
ダーを得た。
【0034】135℃のテトラリン溶液で測定した極限
粘度(以下ηと略記する)、示差熱分析装置を用い10
℃/min で昇温或いは降温することで融点及び結晶化温
度を最大ピーク温度として測定したところ、得られたパ
ウダーは、ηが1.72であり、融点153℃、結晶化
温度118℃である結晶性のプロピレン共重合体であっ
た。尚、元素分析によればビニルシラン単位を1.2w
t%含有していた。
【0035】得られた共重合体50gに、プロピレンの
単独重合体(上記方法でビニルシランを加えること無く
重合して製造、ηが2.25、6時間沸騰n−ヘキサン
で抽出した時の抽出残分の割合が97.3%であるも
の。)850g、フェノール系の酸化防止剤を1.0g
を加え良く混合したものを20mmの押出機で250℃で
造粒してビニルシランとプロピレンの共重合体を含有す
るポリプロピレンのペレットを得た。
【0036】一方塩化ロジウムのトリフェニルホスフィ
ン錯体1.0gと上述のプロピレンの単独重合体100
0gとフェノール系の酸化防止剤1gを混合し同様に造
粒してロジウムのトリフェニルホスフィン錯体触媒を含
有するポリプロピレンのペレットを得た。共重合体を含
有するペレット90部と触媒を含有するペレット10部
を混合し、小松製作所(株)製FKS55−1の射出成
形機で厚さ2mm、と1mmの物性測定用の成形物を得た。
成形性は全く問題なく成形物を沸騰キシレンで12時間
抽出したところ不溶分は45wt%であった。なお成形
前の混合物をそのまま沸騰キシレンで12時間抽出した
ところ不溶分は0.6wt%であった。この成形物をさ
らに140℃で30分間熱処理したところ、キシレン不
溶分は92wt%となった。なお熱処理の前後の成形物
は180℃でも変形しなかった。
【0037】比較例1 ビニルシランの共重合体を用いることなく実施例1と同
様にした。すなわちヒドロシリル化触媒を含有するペレ
ット10部と、プロピレンホモポリマー850gとフェ
ノール系の酸化防止剤1gを用いて造粒したペレット9
0部を混合して射出成形して成形物を得た。得られた成
形物を沸騰キシレンで12時間抽出したところ不溶物は
0.3wt%であった。
【0038】この成形物を180℃に加熱すると変形し
た。
【0039】比較例2 塩化ロジウムのトリフェニルホスフィン錯体触媒を含有
するポリプロピレンのペレットを用いることなくビニル
シランとプロピレンの共重合体を含有するポリプロピレ
ンのペレットのみで実施例1と同様に成形して実施例1
と同様に評価した。得られた成形物を沸騰キシレンで1
2時間抽出したところ不溶分は0.8wt%であった。
【0040】実施例2 塩化ロジウムのトリフェニルホスフィン錯体1.0gに
代えて塩化白金酸(4価)1.0gを用いてヒドロシリ
ル化触媒を含有するポリプロピレンのペレットを得た他
は実施例1と同様にして成形物をつくり、成形物を沸騰
キシレンで12時間抽出したところ不溶分は53wt%
であった。
【0041】実施例3 ビニルシラン40gに変えアリルシラン1gを用いて実
施例1と同様に重合してアリルシラン含量0.04wt
%のアリルシランとプロピレンの共重合体を製造した。
共重合体のηは2.10であり、融点158℃、結晶化
温度114℃、沸騰n−ヘプタンで6時間抽出した時の
抽出残分の割合が96.2%であった。このパウダー1
000gにフェノール系の酸化防止剤を1.0gを混合
し、押出機を用い250℃で造粒して得たアリルシラン
とプロピレンの共重合体のペレット90重量部と実施例
1で得た塩化ロジウムのトリフェニルホスフィン錯体を
含有するペレット10重量部を用い実施例1と同様に成
形したところ、成形物の沸騰キシレンで12時間抽出し
た時の不溶分は40wt%であった。
【0042】
【発明の効果】本発明の方法を実施することによりポリ
オレフィンの架橋反応を成形時に容易に進行させて耐熱
性と機械強度が改良された架橋ポリオレフィン成形物を
得ることができ、また架橋剤の残留の問題もないので工
業的に極めて価値がある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ヒドロシリル化触媒を含有するポリオレ
    フィン粒子とアルケニルシランとオレフィンの共重合体
    を含有するポリオレフィン粒子よりなる2種のポリオレ
    フィン粒子、あるいはこれに更にヒドロシリル化触媒も
    アルケニルシランとオレフィンの共重合体も含有しない
    ポリオレフィン粒子を加えた3種のポリオレフィン粒子
    を混合して成形機で加熱溶融成形することを特徴とする
    架橋ポリオレフィン成形物の製造方法。 【請求項2】 アルケニルシランとオレフィンの共重合
    体を含有するポリオレフィン粒子がアルケニルシランと
    オレフィンの共重合体粒子である請求項1記載の架橋ポ
    リオレフィン成形物の製造方法。 【請求項3】 混合して使用する2種または3種のポリ
    オレフィン粒子がいずれも直径が1mm以上のペレットで
    ある請求項1記載の架橋ポリオレフィン成形物の製造方
    法。 【請求項4】 ヒドロシリル化触媒を含有するポリプロ
    ピレン粒子とアルケニルシランとプロピレンの共重合体
    を含有するポリプロピレン粒子よりなる2種のポリプロ
    ピレン粒子、あるいはこれに更にヒドロシリル化触媒も
    アルケニルシランとプロピレンの共重合体も含有しない
    ポリプロピレン粒子を加えた3種のポリプロピレン粒子
    を混合して成形機で加熱溶融成形することを特徴とする
    架橋ポリプロピレン成形物の製造方法。
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