JP3142929B2 - 架橋成形物の製造方法 - Google Patents

架橋成形物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は架橋ポリオレフィンの成
形物の製造方法に関する。詳しくは特定の共重合体と触
媒の混合物を加熱圧縮することからなる架橋成形物の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンを機械物性の改良、耐溶
剤性の改良、耐熱性の改良などの目的で架橋することは
広く行われている。架橋する方法としても既に種々の方
法が提案されており、2官能の単量体とラジカル発生剤
を混合して加熱溶融する方法、アルコキシシラン等の加
水分解性の基を有する単量体を共重合し成形ののち沸騰
水などで加水分解して架橋する方法(特開昭58-11724
4)、放射線を照射して架橋する方法などがよく知られて
いる。また本発明者らによって提案されたアルケニルシ
ランの共重合体を触媒で処理する方法などもある( 特開
3-106951) 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】成形時に架橋する方法
も成形後に架橋する方法も従来の方法では架橋度を高く
するためには、成形性が不良になるとか、成形物の後処
理に時間がかかるなどの問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決して簡便で架橋度が高くなる方法について鋭意検討
し本発明を完成した。
【0005】即ち本発明は、アルケニルシランとオレフ
ィンの共重合体のパウダーと触媒を含浸したポリオレフ
ィンパウダーを共重合体の融点以下で混合したのち加熱
圧縮することを特徴とする架橋成形物の製造方法であ
る。
【0006】本発明においてアルケニルシランとしては
少なくとも一つのSi−H結合を有するものが好ましく
用いられ、例えば下記一般式(化1)で表される化合
物、
【0007】
【化1】H2C=CH-(CH2)n -SiHP R3-P (式中nは0〜12、pは1〜3、Rは炭素数1 〜12の炭
化水素残基。)が例示でき、具体的にはビニルシラン、
アリルシラン、ブテニルシラン、ペンテニルシラン、あ
るいはこれらのモノマーの一部のSi−H結合のHがク
ロルで置換された化合物などが例示できる。
【0008】またオレフィンとしては下記一般式(化
2)で示される化合物、
【0009】
【化2】H2C=CH-R (式中Rは水素又は炭素数1 〜12の炭化水素残基。) が
例示でき、具体的にはエチレン、プロピレン、ブテン-
1、ペンテン-1、ヘキセン-1、2-メチルペンテン、ヘプ
テン-1、オクテン-1などのα−オレフィンの他にスチレ
ンまたはその誘導体も例示される。
【0010】本発明においてオレフィンとアルケニルシ
ランの共重合体は、不活性溶媒を使用する溶媒法の他に
塊状重合法、気相重合法で製造することができる。また
製造するに用いる触媒としては遷移金属化合物と有機金
属化合物からなる触媒を用いるのが一般的であり、遷移
金属化合物としてはハロゲン化チタンが、有機金属化合
物としては有機アルミニウム化合物が好ましく用いられ
る。
【0011】具体的には四塩化チタンを金属アルミニウ
ム、水素或いは有機アルミニウムで還元して得た三塩化
チタンを電子供与性化合物で変性処理したものと有機ア
ルミニウム化合物、さらに必要に応じ含酸素有機化合物
などの電子供与性化合物からなる触媒系、或いはハロゲ
ン化マグネシウム等の担体或いはそれらを電子供与性化
合物で処理したものにハロゲン化チタンを担持して得た
遷移金属化合物触媒と有機アルミニウム化合物、必要に
応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物からなる
触媒系、あるいは塩化マグネシウムとアルコールの反応
物を炭化水素溶媒中に溶解し、ついで四塩化チタンなど
の沈澱剤で処理することで炭化水素溶媒に不溶化し、必
要に応じエステル、エーテルなどの電子供与性の化合物
で処理し、ついでハロゲン化チタンで処理する方法など
によって得られる遷移金属化合物触媒と有機アルミニウ
ム化合物、必要に応じ含酸素有機化合物などの電子供与
性化合物からなる触媒系等が例示される(例えば、以下
の文献に種々の例が記載されている。Ziegler-Natta Ca
talysts and Polymerization by John Boor Jr(Academi
c Press),Journal of Macromorecular Science Reviews
in MacromolecularChemistry and Physics,C24(3) 355
-385(1984)、同C25(1) 578-597(1985)) 。
【0012】あるいは炭化水素溶剤に可溶な遷移金属触
媒とアルミノキサンからなる触媒を用いて重合すること
もできる。
【0013】ここで電子供与性化合物としては通常エー
テル、エステル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合
物などの含酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアル
コール、アルデヒド、水なども使用可能である。
【0014】有機アルミニウム化合物としては、トリア
ルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルア
ルミニウムジハライドが使用でき、アルキル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基などが例示され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素
が例示される。また上記有機アルミニウムと水または結
晶水とを反応することで得られるオリゴマー〜ポリマー
であるアルミノキサンも利用できる。
【0015】ここでアルケニルシランとオレフィンの重
合割合としては架橋度を高くするという意味から、通常
アルケニルシランが 0.1〜30モル%程度、好ましくは0.
5 〜10モル%である。また他のオレフィンの重合体と混
合して用いる場合には1〜20モル%である。
【0016】重合体の分子量としては特に制限はない
が、成形物の物性を向上させる意味からは分子量はでき
るだけ高い方が、少ないアルケニルシラン含量でも架橋
度を高めることができ好ましく、135 ℃のテトラリン溶
液で測定した極限粘度が1 〜20程度、好ましくは1.5 〜
10程度である。分子量が高くなり過ぎると成形が困難に
なる。
【0017】ポリオレフィン(例えば、下記のような混
合して用いるポリオレフィンが使用できる。)にアルケ
ニルシランをグラフト重合して得たグラフト共重合体も
本発明の目的に使用可能であり、その場合、ポリオレフ
ィンにアルケニルシランをグラフトする方法としては特
に制限はなく、通常のグラフト共重合に用いる方法及び
条件が利用でき、通常は用いるポリオレフィンとアルケ
ニルシランをパーオキサイドなどのラジカル開始剤の存
在下にラジカル開始剤の分解温度以上に加熱することで
簡単にグラフト共重合することができる。
【0018】これらのアルケニルシランの共重合体は直
径5mm以下のパウダー状態で利用される。一度溶融して
ペレット状とすると加熱圧縮しても均一な成形物となり
難く、粉砕してパウダー状として利用される。
【0019】本発明において触媒を含浸せしめるために
用いるか、さらに必要に応じ上記共重合体と混合して用
いるポリオレフィンとしては上記一般式(化2)で示さ
れるオレフィン、具体的にはエチレン、プロピレン、ブ
テン-1、ペンテン-1、ヘキセン-1、2-メチルペンテン、
ヘプテン-1、オクテン-1などのα−オレフィンあるい
は、スチレンまたはその誘導体の単独重合体、相互のラ
ンダム共重合体、或いは、始めにオレフィン単独、或い
は少量の他のオレフィンと共重合し、ついで2種以上の
オレフィンを共重合することによって製造される所謂ブ
ロック共重合体などが例示される。
【0020】これらのポリオレフィンの製造法について
は既に公知であり種々の銘柄のものが市場で入手可能で
ある。またアルケニルシランを用いない他は上記オレフ
ィンとアルケニルシランの共重合体の製造法と同様に行
うことでも製造可能である。
【0021】成形に際して好ましく用いられる触媒とし
ては、塩化ロジウムのトリフェニルフォスフィン錯体な
どのロジウムの塩、あるいはチタン酸エステルなどの以
下の一般式(化3)で示す周期律表IVB 族金属のアルコ
キシ化合物が例示される。
【0022】
【化3】R1 n M(O-R2)4-n (式中R1 、R2 は、同じか異なる炭素数1 〜12の炭化
水素残基、nは0〜3の整数、Mはチタン、ジルコニウ
ム、ハフニウムから選ばれた金属。) 。
【0023】上記触媒をポリオレフィンのパウダーに含
浸する方法としては、触媒を後述の溶媒に溶解してその
溶液にポリオレフィンのパウダーを混合しついで濾過す
るかあるいは濾過することなく溶剤を蒸発除去すること
で含浸することができる。含浸させる触媒の量として
は、ポリオレフィンに対し1〜100000ppm 好ましくは10
〜10000ppmである。利用される溶媒としては、具体的に
は炭素数1 〜20の炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水素
化合物が利用でき、とくにハロゲン化炭化水素化合物、
芳香族炭化水素化合物が好ましく利用される。具体的に
はベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジ
クロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリク
ロロエタン、パークロロエタンなどが例示される。
【0024】本発明においては、次いで上記触媒を含浸
したパウダーとアルケニルシランを含有するパウダーは
触媒濃度が10〜1000ppm 、アルケニルシラン濃度が0.5
〜20モル%、好ましくは1〜10モル%になるように混合
される。混合に際しては、アルケニルシランの共重合体
の融点以下、通常50℃以下、好ましくは40℃以下で充分
に混合されるようにヘンシェルミキサーなどを用いて充
分に混合される。
【0025】本発明においては上記混合物は次いで、加
熱圧縮して成形物とされる。成形に用いる成形機として
は加熱と圧縮が同時にできる形状であれば特に制限はな
く通常の粉体圧縮成形に用いる装置が利用でき、さらに
簡便にはプレス成形機でも成形可能である。圧力として
は10〜1000000kgf/cm2、通常100 〜10000kgf/cm2の圧力
で成形が行われる。温度としてはポリマーが完全に溶融
するということから融点より50〜 150℃高い温度に設定
され、加熱圧縮した後、冷却、脱圧し、融点以下の温度
に冷却したのち成形物は取り出される。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示しさらに本発明を説明す
る。
【0027】実施例1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4リットルの粉砕用
ポットを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに
窒素雰囲気下で塩化マグネシウム 300g、テトラエトキ
シシラン60mlおよびα, α, α−トリクロロトルエン45
mlを入れ、40時間粉砕した。こうして得た共粉砕物 300
gを5リットルのフラスコに入れ、四塩化チタン 1.5リ
ットルおよびトルエン 1.5リットルを加え、 100℃で30
分間撹拌処理し、次いで上澄液を除いた。再び四塩化チ
タン 1.5リットルおよびトルエン1.5 リットルを加え、
100℃で30分間撹拌処理し、次いで上澄液を除いた。そ
の後固形分をn-ヘキサンで繰り返し洗浄して遷移金属触
媒スラリーを得た。一部をサンプリングしてチタン分を
分析したところチタン分は 1.9wt%であった。
【0028】内容積5リットルのオートクレーブに窒素
雰囲気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒 100mg、ジエ
チルアルミニウムクロライド 0.128ml、p-トルイル酸メ
チル0.06mlおよびトリエチルアルミニウム0.20mlを入
れ、プロピレン 1.5kg、ビニルシラン 150gを加え、水
素0.5Nリットル圧入した後、75℃で2時間重合した。重
合後未反応のプロピレンをパージし、パウダーを取り出
し、濾過乾燥して98gのパウダーを得た。
【0029】得られたパウダーは、135 ℃のテトラリン
溶液で測定した極限粘度が2.45であり、また示差熱分析
装置を用い10℃/min で昇温或いは降温することで融点
及び結晶化温度を最大ピーク温度として測定したところ
融点 156℃、結晶化温度 119℃である結晶性のプロピレ
ン共重合体であった。尚、元素分析によればビニルシラ
ン単位を 2.8wt%含有していた。
【0030】得られた共重合体 50gと、プロピレンの単
独重合体( 上記方法でビニルシランを加えること無く重
合して製造、ηが2.25、6 時間沸騰n-ヘキサンで抽出し
た時の抽出残分の割合が97.3%であるもの。) をn-ブチ
ルチタネートを100g/リットルになる様に溶解したトル
エン溶液に浸漬して含浸させ、次いで乾燥したn-ブチル
チタネート濃度を1000ppm としたパウダー5gを室温でミ
キサーで良く混合した後、2枚のステンレス板に挟んで
260℃、200kgf/cm2の圧力で30分保持してプレス成形し
た。
【0031】この成形物は、200 ℃でも全く変形せず、
沸騰キシレンで12時間抽出した抽出残分の割合は98%で
あった。
【0032】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより簡単
に物性に優れた架橋成形物を得ることができ工業的に極
めて価値がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/00 - 3/28 C08J 5/00 - 5/24 C08L 1/00 - 101/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルケニルシランとオレフィンの共重合体
    のパウダーと触媒を含浸したポリオレフィンパウダーを
    共重合体の融点以下で混合したのち加熱圧縮することを
    特徴とする架橋成形物の製造方法。
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