JPH0550027A - 印刷物の光沢加工法 - Google Patents

印刷物の光沢加工法

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JPH0550027A
JPH0550027A JP23232791A JP23232791A JPH0550027A JP H0550027 A JPH0550027 A JP H0550027A JP 23232791 A JP23232791 A JP 23232791A JP 23232791 A JP23232791 A JP 23232791A JP H0550027 A JPH0550027 A JP H0550027A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線硬化型樹脂ワニスを用いた印刷物の光
沢加工法において、紫外線硬化型樹脂ワニスを印刷物に
塗布する際のレベリング時間の短縮、および紫外線樹脂
ワニスの塗布面の平滑性の向上を可能にするとともに、
印刷機に適用可能な印刷物の光沢加工法を提供すること
を目的とする。 【構成】 印刷原反8の印刷面8aに印刷機ユニット4
a〜4fで紫外線硬化型透明インキAを塗布し、これに
紫外線照射装置5a〜5fにより紫外線を照射して印刷
物8bとする。印刷物8bの表面に紫外線硬化型樹脂ワ
ニスBを塗布した後、これにフィルム材10を圧着し、
紫外線硬化型樹脂ワニスBの塗布面のニス目を圧壊す
る。その後、紫外線照射装置5gにより紫外線を照射
し、紫外線硬化型樹脂ワニスBが硬化した後、フィルム
材10を剥離して、光沢加工を終了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷物の光沢加工法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、雑誌や本等の表紙、あるいは洗剤
や調味料の包装容器に貼着するラベル等の印刷物にあっ
ては、装飾効果の向上、さらには、それらの印刷物の品
質が商品の流通段階において摩擦や熱等によって劣化す
るのを防止する必要から、印刷物の表面に光沢を持たせ
る光沢加工が施されている。
【0003】ところで、印刷物に光沢加工を施す方法と
して、従来から用いられているものとして、印刷物に
樹脂ワニスを塗布することにより印刷物に光沢をもたせ
るコーティング加工、印刷物に樹脂ワニスを塗布した
後、これに熱風を吹きつける等して樹脂ワニスに含まれ
る溶剤を蒸発させ、さらに鏡面に仕上げの施されたステ
ンレス板等で印刷物を加熱プレスすることにより印刷物
に光沢をもたせるプレス加工、印刷物にポリプロピレ
ンや塩化ビニール等のフィルム材を接着剤で貼り合わせ
ることにより印刷物に光沢をもたせるフィルムラミネー
ト加工の3種がある。
【0004】しかしながら、樹脂ワニスを用いる上記
およびの方法にあっては、樹脂ワニスを液状にするの
に有機溶剤が好適に使用され、これがため有機溶剤の排
出による環境汚染が問題とされている。さらに、印刷物
に塗布された樹脂ワニスを乾燥させるために、これに熱
風を吹きつけたり赤外線を照射する等の方法が用いられ
ているが、この方法では樹脂ワニスの乾燥に多くの時間
を要し、しかも熱風や赤外線の熱による労働環境の悪化
をきたすものである。
【0005】そこで、樹脂ワニスとして紫外線硬化型樹
脂ワニスを用いることが提案されている。この方法は、
従来の樹脂ワニスに代えて紫外線硬化型の樹脂ワニスを
用いるもので、印刷物に紫外線樹脂ワニスを塗布した
後、これに紫外線を照射することにより紫外線硬化型樹
脂ワニスを硬化させるものである。この紫外線硬化型樹
脂ワニスは、基本的に溶剤が不要とされるため、周囲の
環境を汚染する心配がない上、熱風等に代えて紫外線を
照射するものであるから、労働環境が悪化するおそれも
ない。
【0006】一方、上記の方法にあっては、フィルム
材を接着材で貼り合わせて光沢を施すため、印刷物に全
面的に光沢加工を施すことは容易であるが、部分的な光
沢加工ができない。しかも、光沢加工後印刷物を製箱す
る場合や商品の製造年月日等を印刷する際、ポリプロピ
レンや塩化ビニール等のフィルム材の表面では通常の水
性糊や水性スタンプインキを使用することができない。
【0007】なお、この紫外線硬化型樹脂ワニスを用い
るコーティング加工法は、下記の表1に示すように、コ
ーティング加工法,プレスコート加工法,フィルムラミ
ネート加工法に比べて、光沢、耐熱性、耐摩擦性、耐薬
品性の面で優れている。
【0008】
【表1】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような紫外線硬化型樹脂ワニスによるコーティング加工
法にあっては、以下に掲げるような種々の問題点があ
る。
【0010】すなわち、上記表1からも明らかなよう
に、紫外線硬化型樹脂ワニスによるコーティング加工法
にあっては、紫外線硬化型樹脂ワニス塗布面の平滑性
が、その他の加工法に比べて若干劣っており、この塗布
面の平滑性の改善が必要である。
【0011】また、紫外線硬化型樹脂ワニスを印刷物に
塗布する場合、ロールコーターまたはグラビアコーター
を用いるが、これらによって印刷物に紫外線硬化型樹脂
ワニスを塗布した直後の印刷物は、該紫外線硬化型樹脂
ワニス塗布面にニス目Dが現れるため、紫外線硬化型樹
脂ワニスを印刷物に塗布した後紫外線を照射してこれを
硬化させるまでの間に、このニス目が減少するまでの時
間(レベリング時間)を5秒から15秒程度とることが
必要となり、このレベリング時間の短縮が必要となる
(図4参照)。
【0012】なお、このレベリング時間を短縮するため
に、紫外線硬化型樹脂ワニスを塗布した後、印刷物を4
0℃から50℃に加熱する方法では、印刷物が紙である
場合のように紫外線硬化型樹脂ワニスの浸透性が高い素
材を印刷物に用いる場合には、加熱によって紫外線硬化
型樹脂ワニスが印刷物に浸透し、印刷物に黒ずみを生じ
るため好ましくなかった。
【0013】また、紫外線硬化型樹脂ワニスを塗布した
後、この塗布面に鏡面を有するステンレス板を熱圧着す
る方法(エンドレスプレス法)では、印刷工程とプレス
工程とを経済的に連動することが困難であり、しかも、
ステンレス板は紫外線を透過させないため、高性能な紫
外線硬化型樹脂ワニスを使用することができなかった。
【0014】本発明はかかる検討結果を基になされたも
のであって、紫外線硬化型樹脂ワニスを印刷物に塗布す
る際のレベリング時間の短縮、および紫外線樹脂ワニス
の塗布面の平滑性の向上を可能にするとともに、印刷機
に適用可能な印刷物の光沢加工法を提供することを目的
とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の印刷物の加工方法は、印刷物に紫外線硬化型樹
脂ワニスを塗布した後、この紫外線硬化型樹脂ワニス塗
布面に鏡面を有する透光性フィルム材を圧着させて塗布
面を平滑にし、該フィルム材上から紫外線を照射させて
紫外線硬化型樹脂ワニスを硬化させ、その後、フィルム
材を印刷物から剥離するものである。
【0016】また、紫外線硬化型樹脂ワニスの浸透性が
高い素材を印刷物に用いる場合には、該素材に紫外線硬
化型インキで印刷し、紫外線照射によって乾燥させた印
刷物に紫外線硬化型樹脂ワニスを塗布した後、この紫外
線硬化型樹脂ワニス塗布面に鏡面を有する透光性フィル
ム材を圧着させて塗布面を平滑にし、該フィルム材上か
ら紫外線を照射させて紫外線硬化型樹脂ワニスを硬化さ
せ、その後、フィルム材を印刷物から剥離させるもので
ある。
【0017】さらに、紫外線硬化型樹脂ワニスの塗布面
に圧着されるフィルム材の鏡面に、剥離剤としてシリコ
ン樹脂が塗布されているものである。
【0018】
【作用】本発明にかかる印刷物の光沢加工法は、印刷物
に紫外線硬化型樹脂ワニスを塗布した後、この紫外線硬
化型樹脂ワニス塗布面に鏡面を有するフィルム材を圧着
させて、紫外線硬化型樹脂ワニス塗布面を平滑とする。
【0019】また、該フィルム材が透光性を有し、該フ
ィルム材上から紫外線を照射するものであるから、紫外
線硬化型樹脂ワニスはその塗布面が平滑な状態のままで
硬化させられる。
【0020】しかも、紫外線硬化型樹脂ワニスが硬化し
た後、該フィルム材が印刷物から剥離されるので、紫外
線硬化型樹脂ワニス塗布面、すなわち平滑面が印刷物の
表面となり、光沢加工される。
【0021】さらに、印刷物をあらかじめ、紫外線硬化
型透明インキで全面印刷し、紫外線照射によって乾燥し
ておくことにより、この上から印刷物に紫外線樹脂ワニ
スを塗布しても、該紫外線硬化型樹脂ワニスが印刷物に
浸透することがない。
【0022】また、フィルム材の鏡面に、剥離剤として
シリコン樹脂を塗布することにより、紫外線硬化型樹脂
ワニスが硬化した後、このフィルム材を容易に剥離する
ことができ、しかもこのフィルムは再利用可能である。
【0023】
【実施例】以下、本発明に係る印刷物の光沢加工法を図
面に基づいて説明する。
【0024】まず、図1に本発明に係る印刷物の光沢加
工法を利用した輪転型印刷機1を示し、該輪転型印刷機
1は、印刷原反供給ドラム2,印刷圧胴2,印刷機ユニ
ット4…,紫外線照射装置5…,紫外線硬化型樹脂ワニ
ス供給装置6,およびフィルム材供給装置7とから構成
されている。
【0025】印刷原反供給ドラム2は、軸2aにより回
転自在に軸支されており、印刷原反8が巻装されてい
る。そして、印刷原反8は、印刷圧胴3の回転によりガ
イドローラー9…を介して適宜印刷圧胴3に供給可能と
されている。なお、ここに印刷原反8としては、紙・プ
ラスチックフィルム・アルミホイル等が用いられる。
【0026】印刷圧胴3は、図示されていない駆動装置
により、軸3aにより回転可能に軸支されており、その
半径方向の外側に印刷機ユニット4…および紫外線照射
装置5…が交互に配設されている。
【0027】印刷機ユニット4…は、印刷する色彩の数
に応じて印刷圧胴3の外周に適数配置されるものであ
り、本実施例においては、4a,4b,4c,4d,4
e,4fの6ユニットが装置され、6色印刷が可能とさ
れている。そして、それぞれの印刷ユニット4…には、
紫外線硬化型インキAが封入されており、ガイドローラ
ー9…によって印刷圧胴3に案内された印刷原反8の印
刷面8aに該紫外線硬化型インキAを塗布するものであ
る。なお、紫外線硬化型インキAの塗布にあたっては、
印刷機ユニット4…内に装置される凸版印刷機またはオ
フセット印刷機(図示されていない)が用いられ、また
グラビヤ印刷機に代えることもできる。
【0028】紫外線照射装置5…は、前記各印刷機ユニ
ット4…毎に印刷圧胴3の回転方向に隣接して、5a,
5b,5c,5d,5e,5fがそれぞれ設けられてお
り、印刷機ユニット4…によって紫外線硬化型インキA
が塗布され、印刷圧胴3に沿って順次送り出される印刷
原反8に紫外線を照射し、印刷原反8の印刷面8aに塗
布された紫外線硬化型インキAを硬化させ、該印刷原反
8を印刷物8bとするものである。また、これらの他、
紫外線照射装置5gは、後述するフィルム材供給装置7
によってフィルム材10が圧着された印刷物8bの印刷
面8aに紫外線を照射して、該印刷面8aに塗布された
紫外線硬化型樹脂ワニスBを硬化させるものである。
【0029】紫外線硬化型樹脂ワニス供給装置6は、印
刷圧胴3より案内された印刷物8bの印刷面8aに紫外
線硬化型樹脂ワニスBを塗布するためのもので、ロール
コーターが好適に使用される。そして、該紫外線硬化型
樹脂ワニスBは、図1に示すように、ローラー6a,6
b間に供給され、ローラー6bを介して印刷物8の印刷
面8aの全面に塗布される。
【0030】フィルム材供給装置7は、図2に示すよう
に、フィルム材10を供給するフィルム材供給ドラム1
1,剥離剤供給部12,フィルム材圧着部13,フィル
ム材剥離部14およびフィルム材巻取ドラム15から構
成されている。
【0031】フィルム材10には、片面が平滑な鏡面と
され、柔軟性を有し、しかも透光性を有するものが好適
に使用され、フィルム材供給ドラム11に巻装されてい
る。
【0032】フィルム材供給ドラム11は、軸11aに
よって回転自在に軸支されており、フィルム材巻取ドラ
ム15の回転に伴って適宜フィルム材10を送り出し可
能とするものである。
【0033】剥離剤供給部12には、ロールコーターが
好適に使用され、フィルム材供給ドラム11から送り出
されたフィルム材10の鏡面10aの全面に剥離剤Cを
塗布するものである。なお、この剥離剤Cには、シリコ
ン樹脂塗料が好適に用いられる。
【0034】また、フィルム材圧着部13は、図2に示
すように、フィルム材緊張ローラー13a、フィルム材
圧着ローラー13bおよびフィルム材保持ローラー13
cとから構成され、フィルム材緊張ローラー13aおよ
びフィルム材保持ローラー13cは金属性のローラーと
され、フィルム材圧着ローラー13bは弾性を有するゴ
ム製のローラーとされる。そして、フィルム材供給ドラ
ム11から剥離剤供給部12を介して案内されるフィル
ム材10を、フィルム材緊張ローラー13aによりその
弛みを防止しつつ、フィルム材圧着ローラー13bとの
間に介装するとともに、該フィルム材圧着ローラー13
bを架け渡してフィルム材巻取ドラム15により巻き取
るものである。そして、その際に、フィルム材10をフ
ィルム材圧着ローラー13bとフィルム材保持ローラー
13c間に介装させて、フィルム材10の鏡面10aを
印刷物8bの印刷面8a上に圧着するものである。ここ
に、フィルム材圧着ローラー13bが弾性を有すること
から、フィルム材10は印刷物8bに弾発的に押圧さ
れ、両者を完全に密着させることができる。したがっ
て、印刷物8bの印刷面8a上に塗布された紫外線硬化
型樹脂ワニスBのニス目がフィルム材10により圧壊さ
れ、紫外線硬化型樹脂ワニスBの塗布面が平滑面とな
る。
【0035】フィルム材剥離部14は、ガイドローラー
14a,14bとからなり、ガイドローラー14aを架
け渡してフィルム材10がフィルム材巻取ドラム15に
巻き取られ、ガイドローラー14bを架け渡して印刷物
3bが輪転型印刷機1外へ送り出されるようにされてい
る。
【0036】フィルム材巻取ドラム15は、軸15aに
より回転自在に軸支され、図示されない駆動装置により
回転可能とされ、フィルム材10の先端が巻装されてい
る。つまり、フィルム材巻取ドラム15は、フィルム材
供給ドラム11からフィルム材圧着部13等に供給され
たフィルム材10を、順次巻き取り収納するためのもの
である。
【0037】しかして、上記のように構成されてなる印
刷物の光沢加工法を利用した輪転型印刷機1の動作を以
下に説明する。
【0038】 輪転型印刷機1を起動すると、印刷原
反供給ドラム2に巻装されてなる印刷原反8がガイドロ
ーラー8…を介して印刷圧胴3に案内される。
【0039】 印刷圧胴3に案内された印刷原反8
は、順次印刷機ユニット3a,3b…により紫外線硬化
型インキAが塗布されるとともに、該紫外線硬化型イン
キAは、紫外線照射装置4a,4b…により順次硬化さ
せられ印刷原反8に印刷が行われ、印刷物8bとなる。
【0040】 このようにして、印刷圧胴3を一回り
させられた印刷物8bには6色印刷が施され、そして次
に紫外線硬化型樹脂ワニス供給装置5へ案内される。
【0041】 紫外線硬化型樹脂ワニス供給装置5で
は、ロールコーター内に紫外線硬化型樹脂ワニスBが供
給されており、このロールコーターにより印刷物8bの
の印刷面8aに該紫外線硬化型樹脂ワニスBが塗布され
る(図3(a)参照)。
【0042】 紫外線硬化型樹脂ワニスBが塗布され
た印刷物8bは、次にフィルム材供給装置7に案内さ
れ、フィルム材圧着ローラー13bとフィルム材保持ロ
ーラー13cとの間に介装される。このフィルム材圧着
ローラー13bとフィルム材保持ローラー13cとの間
にはフィルム材10も供給されており、ここで、印刷物
8bの印刷面8aにフィルム材10の鏡面10aが当接
され、フィルム材圧着ローラー13bにより両者が圧着
される(図3(b)参照)。
【0043】 次に、上記のように圧着されたフィル
ム材10の上方から紫外線照射装置5gにより紫外線が
照射される。これにより、フィルム材10を透過した紫
外線により紫外線硬化型樹脂ワニスBが硬化し、紫外線
硬化型樹脂ワニスBの塗布された面が平滑面となる(図
3(c)参照)。なお、紫外線の照射時間は、1秒以下
でよい。
【0044】 しかして、紫外線硬化型樹脂ワニスB
を硬化させた後は、フィルム材10はガイドローラー1
4aにより上方に設けられたフィルム材巻取ドラム15
に順次巻き取られ、印刷物8bより剥離される(図3
(d)参照)。つまり、印刷物8bの印刷面8a上に圧
着されていたフィルム材10が剥離されることにより、
印刷物8bの紫外線硬化型樹脂ワニスBの平滑な塗布面
が現れ、光沢加工を終了する(図3(e)参照)。
【0045】 なお、フィルム材巻取ドラム15に巻
き取ったフィルム材10は、鏡面10aに剥離材Cが塗
布されているため3〜5回再使用可能であり、フィルム
材10は経済的に使用されうる。
【0046】なお、本発明に係る印刷物の光沢加工法を
用いた輪転型印刷機1は適宜設計変更可能である。
【0047】例えば、印刷原反8に部分的に光沢加工を
施す場合には、前記印刷機ユニット4fを紫外線硬化型
樹脂ワニスB塗布用に用い、該印刷機ユニット4fに隣
接して設けられる紫外線照射装置5fからは紫外線を照
射せず、しかも、紫外線硬化型樹脂ワニス供給装置7か
らの紫外線硬化型樹脂ワニスBの塗布を停止する。
【0048】つまり、光沢加工を施す部分に印刷機ユニ
ット4fの凸版印刷機を用いて部分的に紫外線硬化型樹
脂ワニスBを塗布した後、フィルム材10を該印刷物8
bの印刷面8aに圧着して、紫外線を照射するものであ
る。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、以下に列挙するような
種々の優れた効果が得られる。
【0050】(1) 請求項1による印刷物の光沢加工法に
あっては、印刷物に紫外線硬化型樹脂ワニスを塗布した
後、この紫外線硬化型樹脂ワニス塗布面に鏡面を有する
透光性フィルム材を圧着させて塗布面を平滑にし、該フ
ィルム材上から紫外線を照射させて紫外線硬化型樹脂ワ
ニスを硬化させ、その後、フィルム材を印刷物から剥離
するものであるから、紫外線硬化型樹脂ワニス塗布面の
平滑性を向上するとともに、該光沢加工に要する時間を
短縮することが可能となる。
【0051】すなわち、印刷物に紫外線硬化型樹脂ワニ
スを塗布した直後の紫外線硬化型樹脂ワニスの塗布面に
は、ニス目が生じるものであるところ、通常このニス目
の減少を待って紫外線を照射していたが、本発明によれ
ば、紫外線硬化型樹脂ワニスの塗布後直ちにフィルム材
を該塗布面に圧着し、紫外線を照射するものであるか
ら、光沢加工にかかる時間を短縮することが可能とな
る。さらに、該紫外線硬化型樹脂ワニスの塗布面にフィ
ルム材の鏡面を圧着することから、該フィルム材により
ニス目が圧壊し、塗布面が平滑なものとなる。
【0052】(2) しかも、本発明によれば、従来から使
用されている溶剤型のワニスに比して高価とされる紫外
線高価型樹脂ワニスを安価に使用することが可能とな
る。
【0053】すなわち、紫外線硬化型樹脂ワニスは、酸
素に触れると硬化が阻害される性質を有するところ、こ
のため印刷物に塗布される紫外線硬化型樹脂ワニスの量
は、いきおい多くなりがちであった。
【0054】しかし、本発明にあっては、紫外線硬化型
樹脂ワニスの塗布後、この上からフィルム材を圧着する
ので、紫外線樹脂ワニスが酸素に触れることがないの
で、その塗布量も従来より少なくてよい。
【0055】(3) さらに、請求項2の発明によれば、印
刷物をあらかじめ紫外線硬化型透明インキで全面印刷
し、これに紫外線を照射したものに紫外線硬化型樹脂ワ
ニスを塗布するものであるから、紙等に光沢加工を施す
場合に好適に用いられる。
【0056】すなわち、紫外線硬化型樹脂ワニスは紙等
の多孔質面に浸透し易く、これに紫外線硬化型樹脂ワニ
スを塗布した場合に黒ずみの原因となる。
【0057】ところが、請求項2の発明によれば、あら
かじめ印刷物に紫外線硬化型インキを塗布し、これに紫
外線を照射して該紫外線硬化型インキを硬化させておく
ものであるから、この上に紫外線硬化型樹脂ワニスを塗
布しても、該樹脂ワニスは印刷物内に浸透することがな
い。
【0058】したがって、紫外線硬化型樹脂ワニスの浸
透による印刷物の黒ずみが防止され、紙等への光沢加工
に適する。
【0059】(4) 請求項3の発明によれば、フィルム材
の鏡面に、剥離剤としてシリコンが塗布されていること
から、一旦使用したフィルム材を再度使用することが可
能となり、経済的である。
【0060】すなわち、紫外線硬化型樹脂ワニス塗布面
にフィルム材の剥離材が塗布された面を圧着するので、
該フィルム材は紫外線硬化型樹脂ワニス塗布面を平滑に
する一方、これを剥離する場合にシリコンの剥離効果に
より容易に剥離し得るものである。
【0061】(4) さらに、本発明によれば、光沢加工後
の印刷物の表面にフィルム材が残らないことから、光沢
加工後の印刷物の印刷面に水性糊や水性スタンプインキ
等を使用することが可能となる。
【0062】また、本発明は、印刷工程と連動してフィ
ルム材圧着工程を設けることが容易であるため、本発明
に係る光沢加工法を使用した装置を小型化することが可
能となる。
【0063】さらに、本発明によれば、紫外線効果型樹
脂ワニスを印刷物に塗布する際に、これを部分的に塗布
することにより部分光沢加工も容易に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷物の光沢加工法を用いた輪転
型印刷機の一実施例の要部を示す正面図である。
【図2】本発明に係る印刷物の光沢加工法を用いた輪転
型印刷機のフィルム材供給装置を示す拡大正面図であ
る。
【図3】本発明に係る印刷物の光沢加工法の手順を示す
参考図である。
【図4】紫外線硬化型樹脂ワニスを印刷物に塗布した直
後およびラベリング時間経過後のニス目の状態を示す印
刷物の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 輪転型印刷機 2 印刷原反供給ドラム 2a 軸 3 印刷圧胴 3a 軸 4a,4b,4c,4e,4d,4f 印刷機ユニット 5a,5b,5c,5e,5d,5f,5g 紫外線照
射装置 6 紫外線硬化型樹脂ワニス供給装置 6a,6b ローラー 7 フィルム供給装置 8 印刷原反 8a 印刷面 8b 印刷物 9 ガイドローラー 10 フィルム材 10a 鏡面 11 フィルム供給ドラム 12 剥離材供給部 13 フィルム圧着部 13a フィルム緊張ローラー 13b フィルム圧着ローラー 13c フィルム保持ローラー 14 フィルム剥離部 14a,14b ガイドローラー 15 フィルム巻取ドラム 15a 軸 A 紫外線硬化型透明インキ B 紫外線硬化型樹脂ワニス C 剥離剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷物に紫外線硬化型樹脂ワニスを塗布
    した後、この紫外線硬化型樹脂ワニス塗布面に、鏡面を
    有する透光性フィルム材を圧着し、該フィルム材上から
    紫外線を照射し、その後、フィルム材を印刷物から剥離
    することを特徴とする印刷物の光沢加工法。
  2. 【請求項2】 紫外線硬化型インキで印刷され、紫外線
    照射によって乾燥された印刷物に紫外線硬化型樹脂ワニ
    スを塗布した後、この紫外線硬化型樹脂ワニス塗布面
    に、鏡面を有する透光性フィルム材を圧着し、該フィル
    ム材上から紫外線を照射し、その後、フィルム材を印刷
    物から剥離することを特徴とする印刷物の光沢加工法。
  3. 【請求項3】 フィルム材の鏡面に、剥離剤としてシリ
    コン樹脂が塗布されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の印刷物の光沢加工法。
JP3232327A 1991-08-19 1991-08-19 印刷物の光沢加工装置 Expired - Fee Related JP2521202B2 (ja)

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