JP3015267B2 - 紙面加工装置 - Google Patents

紙面加工装置

Info

Publication number
JP3015267B2
JP3015267B2 JP6323979A JP32397994A JP3015267B2 JP 3015267 B2 JP3015267 B2 JP 3015267B2 JP 6323979 A JP6323979 A JP 6323979A JP 32397994 A JP32397994 A JP 32397994A JP 3015267 B2 JP3015267 B2 JP 3015267B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
plate
base film
pressure roll
ultraviolet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6323979A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08155364A (ja
Inventor
宣勝 浅野
Original Assignee
株式会社協和テック
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社協和テック filed Critical 株式会社協和テック
Priority to JP6323979A priority Critical patent/JP3015267B2/ja
Publication of JPH08155364A publication Critical patent/JPH08155364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3015267B2 publication Critical patent/JP3015267B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、枚葉紙の印刷紙面など
の被塗装体に紫外線硬化樹脂を塗布して艶出し加工を行
なうと共にホログラムなど任意の微細な凹凸を形成する
紙面加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紫外線硬化樹脂塗料を塗布して艶出し加
工を行なう従来の紙面加工装置は、枚葉紙を供給する供
給部と、供給された枚葉紙の一面に紫外線硬化樹脂塗料
を塗布する塗装部と、塗装部の下流側に配設された多数
の支持ロールに掛け渡した長尺なエンドレスフィルム
と、エンドレスフィルムに付着させた枚葉紙にエンドレ
スフィルムを通して紫外線を照射して紫外線硬化樹脂塗
料を硬化させる紫外線照射装置などを備えた構成であ
り、版となるエンドレスフィルムの鏡面あるいは微少な
凹凸部を枚葉紙表面の硬化紫外線硬化樹脂塗料に転写し
て、枚葉紙の表面を艶出し加工したり、或は艶消し加工
したりする。また、近年、塗装部の下流側に、ガラスな
どの紫外線透過性材料にて作製されて紫外線照射機を内
蔵した加圧ロールおよびその受けロールを有し、上記塗
装部により塗布された被塗装体の塗布面を加圧ロール側
に加圧して付着させて硬化させる表面加圧硬化部を備
え、ガラス製加圧ロールを通過する際に加圧ロール表面
の鏡面或はマット状微少な凹凸部を塗布面に転写すると
ともに紫外線照射で硬化して、枚葉紙の表面を艶出し加
工したり、或は艶消し加工する。
【0003】また、ガラス製加圧ロールの全周面に、表
面に凹凸部を形成した一枚の加工フィルムを取り付け、
被塗装体の塗布面を加工フィルムに圧着して凹凸部を転
写する紙面加工装置も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、版とし
て長尺なエンドレスフィルムを使用する従来の紙面加工
装置にあっては、エンドレスフィルム自体の伸縮が大き
くて枚葉紙との位置合わせ作業が面倒であり、枚葉紙の
一部に他の部分とは異なる表面加工、例えば枚葉紙の表
面の一部分にのみホログラムを形成して他の部分には通
常の艶出し加工を施すことはできなかった。一枚の枚葉
紙に複数種類の加工を施すには、加工の種類の数だけエ
ンドレスフィルムを交換して複数回加工を繰り返す必要
があった。また、エンドレスフィルムは長尺なので、凹
凸を形成する版としてその都度作製すると高価になって
しまう。さらに、エンドレスフィルムを版として使用す
ると、被塗装体の一部分に紫外線硬化樹脂塗料を塗布
し、この部分だけを加工する場合に、エンドレスフィル
ムの押圧範囲をその都度加工範囲に応じて調整すること
ができないので塗布面のエッジ部分を押し広げてしま
い、この結果として版の境界線が不鮮明になってしまう
ので、エッジ部分の加工が不安定となって鮮明に処理で
きない現象(マージナル)が発生してしまう。
【0005】また、ガラス製加圧ロールを通過する際に
転写と硬化を同時に行なう従来の紙面加工装置は、ガラ
ス面に紫外線硬化樹脂が直接接触するので汚れが激しく
清掃作業が大変であり、微少な凹凸を表面に形成したガ
ラス製加圧ロールを製造することは多大の労力を要し、
容易ではないし、加圧ロールの交換作業も煩雑である。
また、ガラス製加圧ロールに一枚の加工フィルムを巻装
する従来の紙面加工装置は、一枚の加工フィルムに複数
種類の凹凸部を形成することは事実上困難であった。
【0006】そこで本発明は、一度塗りで多種類の表面
艶出し加工を施すことができる紙面加工装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するために提案されたもので、請求項1に記載のも
のは、紙などの被塗装体を供給する供給部と、供給され
た被塗装体の一面に紫外線硬化樹脂塗料を塗布する塗装
部と、紫外線透過性材料にて作製されて紫外線照射機を
内蔵した加圧ロールおよびその受けロールを有し、上記
塗装部により塗布された被塗装体の塗布面を加圧ロール
側に加圧して付着させて硬化させる表面加圧硬化部と、
を備えた紙加工装置において、前記加圧ロールは、その
外周面に、紫外線透過性材料にて作製したベースフィル
ムを取替可能に取り付け、該ベースフィルムの範囲内
に、紫外線透過材料にて作製してベースフィルムよりも
小さい所望形状に切断したパート版フィルムを配置し、
ベースフィルムの表面に形成した版部とパート版フィル
ムの表面に形成した版部とを異ならせたことを特徴とす
るものである。
【0008】請求項2に記載のものは、請求項1の構成
に加えて、ベースフィルムの表面にパート版フィルムを
貼着したことを特徴とするものである。
【0009】請求項3に記載のものは、請求項1の構成
に加えて、パート版フィルムの形状および大きさに合わ
せてベースフィルムを切り抜いて、この切抜き穴内にパ
ート版フィルムを配置してベースフィルムの表面とパー
ト版フィルムの表面を面一にしたことを特徴とするもの
である。
【0010】
【作用】供給部の作動により紙などの被塗装体が塗装部
に供給され、塗装部を通過する際に被塗装体の一面に紫
外線硬化樹脂塗料が塗布される。そして、この被塗装体
が加圧ロールと受けロールとの間を通過すると、加圧ロ
ールの外周面には、パート版フィルムを配置したベース
フィルムが巻装されているので、パート版フィルムが接
触する塗装面にあってはパート版フィルム表面の版部が
塗装面に圧着された状態で紫外線照射によって硬化し、
パート版フィルムが貼着されていない塗装面にあっては
ベースフィルムが接触するのでベースフィルム表面の版
部が圧着された状態で紫外線照射によって硬化される。
したがって、パート版フィルムが接触した塗装面にはパ
ート版フィルムの表面に形成した版部が転写され、パー
ト版フィルムが接触しなかった塗装面にはベースフィル
ムの表面に形成した、パート版フィルムの版部とは異な
る版部が転写される。
【0011】請求項2に記載の発明では、ベースフィル
ムの表面にパート版フィルムを貼着したので、ベースフ
ィルムが接触した塗装面にはベースフィルム表面の版部
が転写され、パート版フィルムの表面に接触した塗装面
には、ベースフィルムの版部とは異なるパート版フィル
ム表面の版部がパート版フィルムの厚み分だけ深く転写
される。
【0012】請求項3に記載の発明では、ベースフィル
ムの切抜き穴内にパート版フィルムを配置して両フィル
ムを面一にしたので、ベースフィルムが接触した塗装面
にはベースフィルム表面の版部が転写され、パート版フ
ィルムの表面に接触した塗装面には、ベースフィルムの
版部とは異なるパート版フィルム表面の版部が面一に転
写される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1に示すように、紙面加工装置1は、枚葉紙
などの被塗装体2を供給する供給部3と、供給された被
塗装体2の一面に紫外線硬化樹脂塗料を塗布する塗装部
4と、紫外線透過性材料にて作製されて紫外線照射機5
を内蔵した加圧ロール6およびその受けロール7を有
し、上記塗装部4により塗布された被塗装体2の塗布面
を加圧ロール6側に加圧して付着させて硬化させる表面
加圧硬化部8と、上記加圧ロール6から被塗装体2を剥
離させる剥離部9などから構成されている。
【0014】供給部3は、印刷機により印刷された枚葉
紙などの被塗装体2を積層状態で貯留し、一枚ずつ塗装
部4に供給するものであり、見当装置により被塗装体2
の位置決めを行なって、電気的あるいは機械的に関係付
けた塗装部4の作動に同調して被塗装体2を送り出す。
【0015】図2に示す塗装部4は、被塗装体2の所望
する部分にのみ紫外線硬化樹脂塗料を塗布できるように
したもので、被塗装体2の所望する一面にその四周の縁
を残して紫外線硬化樹脂塗料を塗布する塗布版板10
と、この塗布版板10に紫外線硬化樹脂塗料を均一に供
給する塗料供給ロール11,11と、上記塗布版板10
を巻装する版ロール12と、バックアップロール13と
を備えている。紫外線硬化樹脂塗料塗布範囲に応じて切
断された塗布版板10は版ロール12に着脱可能な状態
で巻装され、版ロール12が回転すると、接触して回転
する塗料供給ロール11から紫外線硬化樹脂塗料が表面
に均一に付着する。そして、送りロール14によって供
給された被塗装体2が版ロール12とバックアップロー
ル13との間を通過すると、塗布版板10の表面に付着
していた紫外線硬化樹脂塗料が被塗装体2の表面に塗布
版板10の形状に応じて塗布される。したがって、塗布
版板10の形状を適宜に選択することにより、被塗装体
2の所望する部分にだけ紫外線硬化樹脂塗料を塗布(塗
布面2′を形成)することができる。
【0016】なお、塗装部4は上記した構成に限定され
るものではなく、例えばロールコーター、グラビアコー
ター、スクリーン方式コーターなどでもよい。
【0017】表面加圧硬化部8は、搬送手段であるベル
トコンベア15により搬送された被塗装体2の塗布面
2′に紫外線を照射して硬化させるもので、ガラスや硬
質プラスチックなど紫外線透過性材料によって作製され
た中空な加圧ロール6と、該加圧ロール6の内部に設け
られた紫外線照射ランプなどの紫外線照射機5と、加圧
ロール6の下方に設けた受けロール7などからなり、加
圧ロール6の全周面にベースフィルム16を取替可能な
状態で取り付けてある。
【0018】ベースフィルム16は、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタート、ポリエチレンなど紫外線透
過性のある材料からなるフィルムである。そして、この
ベースフィルム16も版として機能するので、表面、一
般的には全面に版部として適宜な小さな凹凸部を形成し
ておけば、この凹凸部が紫外線硬化樹脂塗布面2′に転
写される。例えば、凹凸部をマット状に形成すれば、紫
外線硬化樹脂塗布面2′には上記凹凸部が転写されて艶
消し(梨地)になる。また、凹凸部を形成することな
く、版部として表面を平滑な面(鏡面)としたベースフ
ィルム16にしておけば、紫外線硬化樹脂塗布面2′が
鏡面となり一般的な艶出し加工を行なうことができる。
【0019】そして、本実施例では、このベースフィル
ム16の範囲内にパート版フィルム17を貼着する。こ
のパート版フィルム17は、ベースフィルム16と同様
に、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタート、ポリ
エチレンなど紫外線透過性のある材料からなるフィルム
であり、表面に版部として微細な凹凸部を有し、所望す
る形状に切断して紫外線透過性接着剤によりベースフィ
ルム16に貼着される。そして、このパート版フィルム
17は、ベースフィルム16とは別個に選択して適宜な
形状に切断してからベースフィルム16に貼着できるの
で、紫外線硬化樹脂塗布面2′の一部にベースフィルム
16とは異なる加工を施すことができる。また、凹凸部
や鏡面など版部の異なるパート版フィルム17を複数貼
着してもよい。
【0020】例えば、図5に示すように、一枚の非塗装
体2(枚葉紙)の一部(第1印刷領域18a)にホログ
ラムを形成し、他の一部(第2印刷領域18b)を艶出
し面とし、残りの部分(第3印刷領域18c)を艶消し
にしたい場合には、図6に示すように、全表面に版部と
してマット状凹凸部19を形成したフィルムをベースフ
ィルム16として選択し、表面に版部としてホログラム
用凹凸部20を形成したフィルムを選択して当該ホログ
ラムフィルムを、ホログラムを形成する部分に応じて切
断して第1パート版フィルム17aとして上記ベースフ
ィルム16の所定位置に接着剤で接着し、表面を版部と
して鏡面にしたフィルムを選択して当該フィルムを、艶
出し面を形成する部分に応じて切断して第2パート版フ
ィルム17bとして上記ベースフィルム16の所定位置
に接着剤で接着する。この場合、第1,第2パート版フ
ィルム17a,17bをベースフィルム16に貼着する
際には、版部である凹凸部や鏡面を表側(加圧ロール6
に巻装した際に外側)に向けた状態で貼着する。なお、
パート版フィルム17a,17bを貼着する手段として
は、接着剤を使用してもよいし、或は裏面に粘着層を予
め形成してあるフィルムを使用してもよい。
【0021】この様にして作成したベースフィルム16
とパート版フィルム17との貼着体(複合版シート2
1)を加圧ロール6に巻装する場合には、図4に示すよ
うに、該複合版シート21の一端を加圧ロール6の止着
溝22の一方の止着部材によって止着し、他端を止着溝
22の他方の止着部材によって止着し、これにより複合
版シート21を加圧ロール6の外周面の所定位置に取り
付ける。なお、止着部材を使用することなく、ベースフ
ィルムの裏面(例えば裏面全面あるいは裏面の両端縁)
に粘着層を形成しておき、この粘着層の粘着力によって
加圧ロール6に止着してもよい。この様に粘着力によっ
て止着すると、止着部材を操作する必要がないので、ベ
ースフィルムの位置を合わせる作業が容易であるし、止
着溝22や止着部材が不要となって加圧ロール6を円筒
体にすればよいので製造が容易になる。
【0022】加圧ロール6の所定位置に複合版シート2
1を巻装しても、加圧ロール6と被塗装体2との位置を
合わせなくては所望する部分を正確に加工することがで
きない。そこで、被塗装体2と加圧ロール6との位置を
合わせるために、被塗装体2の加圧ロール6への送り機
構であるベルトコンベア15と加圧ロール6の駆動機構
とを機械的あるいは電気的に結合して連動するように構
成してある。なお、加圧ロール6は単独で微細回動させ
て初期位置(スタート位置)を微細に調整できるように
構成することが望ましい。
【0023】本実施例では、加圧ロール6の上流側に爪
23を上下動して被塗装体2の搬送を制御するストッパ
機構を設けると共に該ストッパ機構(爪23)の上流側
に検出器を配置し、被塗装体2の所定位置に印刷したマ
ークを検出器により検出し、この検出器からの信号に基
づいてストッパ機構の爪23の上下を制御することによ
り被塗装体2の搬送タイミングを制御する。この様に制
御すると、加圧ロール6の回転に合わせて被塗装体2を
送り出すことができるので、被塗装体2が加圧ロール6
と受けロール7との間を通過する際に、塗装面の所定位
置に複合版シート21の所定位置が重ね合わされ、この
状態で紫外線ランプ5からの紫外線が加圧ロール6およ
び複合版シート21を透過して照射されて紫外線硬化樹
脂塗料が硬化するので、複合版シート21の凹凸部が塗
装面に転写される。
【0024】具体的に説明すると、枚葉紙の一部(第1
印刷領域18a)には第1パート版フィルム17aが重
なってホログラムが形成され、他の一部(第2印刷領域
18b)には第2パート版フィルム17bが重なって艶
出し面が形成され、残りの部分(第3印刷領域18c)
にはベースフィルム16が重なって艶消し面が形成され
る。また、第1パート版フィルム17a、第2パート版
フィルム17b、およびベースフィルム16のそれぞれ
の境界が明確なので、第1印刷領域18a、第2印刷領
域18b、および第3印刷領域18cの境界が明確に現
出する。
【0025】そして、本実施例では加圧ロール6と受け
ロール7との間を通過した被塗装体2は、剥離部9とし
て設けたノズルから吹き出された空気流によって剥離さ
れ、回収部に回収される。なお、本発明では被塗装体2
の塗布面2′をガラス等の加圧ロール6の表面に直接接
触させるのではなく、ベースフィルム16或はパート版
フィルム17に接触させるので、剥離性に優れている
が、外力を加えて剥離させる剥離部9を設けることが望
ましい。
【0026】この様に、本実施例では塗布部を通過して
紫外線硬化樹脂塗料を一度塗りした後に、第1,第2パ
ート版フィルム17a,17bを貼着したベースフィル
ム16を巻装した加圧ロール6と受けロール7との間を
通過するだけで、第1パート版フィルム17aの版部と
しての凹凸部20(ホログラム)と第2パート版フィル
ム17bの版部としての鏡面(光沢加工)とベースフィ
ルム16の版部としての凹凸19(マット)との3種類
の表面加工を同時に行なうことができ、しかもマージナ
ル現象を発生させない。そして、ベースフィルム16と
パート版フィルム17を加工したい版部に応じて適宜に
選択し、このフィルムを所望する形状に切断してから貼
着することにより、所望する部分を所望する表面光沢加
工を施すことができる。
【0027】なお、ベースフィルム16には版部が鏡面
のフィルムを選択し、パート版フィルム17に版部とし
て凹凸部を形成したフィルムを選択してもよいし、版部
として凹凸部を形成したベースフィルム16を選択し、
このベースフィルム16の凹凸部とは異なる模様、パタ
ーンの凹凸部を版部として形成したフィルムをパート版
フィルム17に選択するなど、ベースフィルム16とパ
ート版フィルム17を版部によって適宜に選択すること
により、多種類の加工を一度に行なうことができる。
【0028】上記した実施例では、ベースフィルム16
の表面にパート版フィルム17を貼着したが、本発明は
これに限定されるものではなく、ベースフィルム16の
範囲内に、紫外線透過材料にて作製してベースフィルム
16よりも小さい所望形状に切断したパート版フィルム
17を配置し、ベースフィルム16の表面に形成した版
部とパート版フィルム17の表面に形成した版部とを異
ならせればどのように構成してもよい。
【0029】例えば、図7に示すように、パート版フィ
ルム17の形状および大きさに合わせてベースフィルム
16を切り抜いて、この切抜き穴24内にパート版フィ
ルム17を配置してベースフィルム16の表面とパート
版フィルム17の表面を面一にするように構成してもよ
い。そして、切抜き穴24を開設する場合、ベースフィ
ルムとして使用するフィルム上にパート版フィルム17
として使用するフィルムを重ね合わせ、この状態で切断
してパート版フィルム17を所望する形状にすると、同
時に同じ形状および同じ大きさの切抜き穴24を正確に
切り抜くことができる。そして、これらのフィルム1
6,17を加圧ロール6の外周面に装着するには、接着
剤を使用してそれぞれ貼り付けてもよいし、或は裏面に
粘着層を形成したフィルムを使用して、この粘着層の粘
着力により止着してもよい。
【0030】図7に示すフィルム16,17は、加圧ロ
ール6から離脱した状態ではばらばらになってしまうの
で、図8に示すように、これらのフィルム16,17を
基礎フィルム25上に貼着し、加圧ロール6に取り付け
る場合には、基礎フィルム25の裏面両端部分を接着剤
で接着したり、或は基礎フィルム25裏面両端部分の粘
着層の粘着力によって止着してもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1に記載のものは、加圧ロールがガラスなど紫外線
透過性材料で作製したものであっても、外周面にベース
フィルムを取替可能に取り付けて使用するので、被塗装
体の剥離性が向上して被塗装体の剥離トラブルを解消す
ることができる。また、加圧ロールの外周面に汚れが付
着し難く、頻繁に清掃する必要がなく、保守管理が容易
である。また、加圧ロールの外周面に巻装するベースフ
ィルムの範囲内に、適宜に選択したパート版フィルムを
所望する形状に切断して配置し、ベースフィルムの表面
に形成した版部とパート版フィルムの表面に形成した版
部とが異なるので、一度の加工によって複数種類の表面
加工を行なうことができるし、異なる加工の境界が明確
になるので鮮明な加工ができる。そして、表面加工業者
が版となるフィルムを自作できるので、少量多品種の加
工に適する。さらに、版として使用するフィルムは、加
圧ロールに巻き付ける長さだけで十分なので、長尺のフ
ィルムをエンドレスに掛け渡して用いる従来の紙面加工
装置に比較して遥かに短くて済むので、コストを低減す
ることができるし、フィルムの伸縮が少なくて位置合わ
せも容易である。
【0032】請求項2に記載の発明は、ベースフィルム
の表面にパート版フィルムを貼着するだけで、複数種類
の表面加工を行なうことができる版フィルムを簡単に作
製できる。
【0033】請求項3に記載の発明は、パート版フィル
ムの形状および大きさに合わせてベースフィルムを切り
抜いて、この切抜き穴内にパート版フィルムを配置して
ベースフィルムの表面とパート版フィルムの表面を面一
にしたので、ベースフィルムの版部を転写した部分とパ
ート版フィルムの版部を転写した部分との間に段差がな
くなる。したがって、一層奇麗なできばえとなる。した
がって、フィルムの使用量が少なくて凹凸部とは異なる
凹凸部を表面に有するので、同時に複数種類の凹凸を転
写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙面加工装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】塗装部の概略構成を示す正面図である。
【図3】(A)は被塗装体の平面図、(B)は(A)に
示す被塗装体の正面図である。
【図4】表面加圧硬化部の概略構成を示す正面図であ
る。
【図5】異なる加工範囲を示す被塗装体の平面図であ
る。
【図6】(A)はパート版フィルムを貼着したベースフ
ィルムの平面図、(B)は(A)に示すベースフィルム
及びパート版フィルムの正面図である。
【図7】(A)はベースフィルムとパート版フィルムと
を面一にした実施例の平面図、(B)は(A)に示すフ
ィルムの正面図である。
【図8】(A)は基礎フィルム上にベースフィルムとパ
ート版フィルムとを面一に貼着した実施例の平面図、
(B)は(A)に示すフィルムの正面図である。
【符号の説明】
1 紙面加工装置 2 被塗装体 2′ 塗布面 3 供給部 4 塗装部 5 紫外線照射機 6 加圧ロール 7 受けロール 8 表面加圧硬化部 9 剥離部 10 塗布版板 11 塗料供給ロール 12 版ロール 13 バックアップロール 14 送りロール 15 ベルトコンベア 16 ベースフィルム 17 パート版フィルム 18 印刷領域 19 マット状凹凸部 20 ホログラム用凹凸部 21 ベースフィルムにパート版フィルムを貼着した複
合版シート 22 止着溝 23 爪 24 切抜き穴 25 基礎フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05C 9/12,11/02 B05C 1/02 102 B05C 1/08 - 1/12 B05D 1/28 B29C 59/04,59/16 G03H 1/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙などの被塗装体を供給する供給部と、 供給された被塗装体の一面に紫外線硬化樹脂塗料を塗布
    する塗装部と、 紫外線透過性材料にて作製されて紫外線照射機を内蔵し
    た加圧ロールおよびその受けロールを有し、上記塗装部
    により塗布された被塗装体の塗布面を加圧ロール側に加
    圧して付着させて硬化させる表面加圧硬化部と、 を備えた紙加工装置において、 前記加圧ロールは、その外周面に、紫外線透過性材料に
    て作製したベースフィルムを取替可能に取り付け、該ベ
    ースフィルムの範囲内に、紫外線透過材料にて作製して
    ベースフィルムよりも小さい所望形状に切断したパート
    版フィルムを配置し、ベースフィルムの表面に形成した
    版部とパート版フィルムの表面に形成した版部とを異な
    らせたことを特徴とする紙面加工装置。
  2. 【請求項2】 ベースフィルムの表面にパート版フィル
    ムを貼着したことを特徴とする請求項1に記載の紙面加
    工装置。
  3. 【請求項3】 パート版フィルムの形状および大きさに
    合わせてベースフィルムを切り抜いて、この切抜き穴内
    にパート版フィルムを配置してベースフィルムの表面と
    パート版フィルムの表面を面一にしたことを特徴とする
    請求項1に記載の紙面加工装置。
JP6323979A 1994-12-02 1994-12-02 紙面加工装置 Expired - Lifetime JP3015267B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6323979A JP3015267B2 (ja) 1994-12-02 1994-12-02 紙面加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6323979A JP3015267B2 (ja) 1994-12-02 1994-12-02 紙面加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08155364A JPH08155364A (ja) 1996-06-18
JP3015267B2 true JP3015267B2 (ja) 2000-03-06

Family

ID=18160768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6323979A Expired - Lifetime JP3015267B2 (ja) 1994-12-02 1994-12-02 紙面加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3015267B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100977478B1 (ko) * 2008-10-07 2010-08-23 (주)피엔티 경화시스템이 장착된 롤
US20110229695A1 (en) * 2010-03-18 2011-09-22 Stanley Michael Marcinkowski Articles having metalizing and holographic effects

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08155364A (ja) 1996-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2544879B1 (en) A system and method for foil relief production
JP4980886B2 (ja) エンボス装置
US20050167035A1 (en) Dieless foiling
JP2007532353A (ja) エンボス加工装置用パッド
JPH05345407A (ja) 紙面加工方法及びその装置
US20140305577A1 (en) Foil stamping method and corresponding device
JP6751602B2 (ja) 転写加工方法、転写加工装置、及び転写加工製品
KR101507067B1 (ko) 이형지가 없는 라벨 스티커 제조장치
JP3015267B2 (ja) 紙面加工装置
KR100501734B1 (ko) 광학필름 제조장치
JPS63278847A (ja) 枚葉印刷紙面の艶出し装置
JPH06166170A (ja) 枚葉印刷物加工方法及びその装置
JP3695948B2 (ja) 紙面のコーティング方法およびコーティング装置
JP4033469B2 (ja) 連続式印刷紙面にフィルム形成面を成型する表面加工装置
JPH06344537A (ja) 枚葉印刷物加工方法及びその装置
JPH07314875A (ja) 印刷物製造方法及びその装置
JPH0836352A (ja) ホログラムの製造方法およびホログラムの製造装置
JP5346432B2 (ja) ロール基材用印刷機
JP2002079796A (ja) 基材表面の加工方法、及び基材表面の加工装置
JP3015463U (ja) 塗工システム
JP3031604U (ja) 転写フィルム
JP3986119B2 (ja) 表面保護材付塗装板の製造方法
JP2744922B2 (ja) シールやステッカー等の表面加飾加工方法
JPH11138688A (ja) 塗装板の製造方法
JPH068400A (ja) 紙面加工方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111217

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141217

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term