JP2001288290A - 樹脂シートの表面処理方法及び表面処理装置 - Google Patents

樹脂シートの表面処理方法及び表面処理装置

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JP2001288290A
JP2001288290A JP2000104683A JP2000104683A JP2001288290A JP 2001288290 A JP2001288290 A JP 2001288290A JP 2000104683 A JP2000104683 A JP 2000104683A JP 2000104683 A JP2000104683 A JP 2000104683A JP 2001288290 A JP2001288290 A JP 2001288290A
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resin
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Nobukatsu Asano
宣勝 浅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱せずにプラスチックシート等の樹脂シー
トの表面に光沢等を施して装飾性を向上させ、樹脂シー
ト表面に塗布する塗布膜を薄膜にして基材である樹脂シ
ートの再生を容易にする方法及び装置を提供する。 【解決手段】 プラスチックシート2の表面に薄く塗布
した紫外線硬化樹脂に、プラスチックシート2に重合し
た紫外線透過性のフィルム21を通して紫外線を照射し
て硬化させた後、フィルム21を剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂シートの表面
に紫外線硬化樹脂等の特定光線硬化樹脂を塗布してか
ら、特定光線照射により硬化させる樹脂シートの表面処
理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インスタントラーメンやスナック
菓子などを包装する軟包装材の表面を光沢加工等するに
は、文字や模様を印刷した樹脂シートの表面に透明フィ
ルムを貼着するラミネート処理と、樹脂シートの表面に
樹脂液を塗布してからフィルムで覆って加熱乾燥し、そ
の後フィルムを剥離するコーティング処理とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のラミネ
ート処理は、フィルムを貼着するので、包装材の厚みが
厚くなってしまい、また、加工が煩雑でコスト高であ
る。また、従来のコーティング処理は、基材となる樹脂
シート自体も加熱することになり、熱軟化性の樹脂シー
トを使用することができない。
【0004】更に、従来のコーティング処理では、十分
な強度と光沢を樹脂シート表面に与えるために、樹脂シ
ート表面に樹脂液を比較的厚く塗布しなければならな
い。基材として使用する樹脂シートと塗布する樹脂液と
は一般的に材質が異なるので、コーティング層が厚いと
基材である樹脂シートの再生は困難であった。
【0005】本発明は上記した従来の事情に鑑みなされ
たもので、加熱せずに樹脂シートに光沢などを施し、装
飾性を向上させることができ、また、塗布膜を薄膜にし
て、再生を容易にする樹脂シートの表面処理方法及びそ
の装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたもので、請求項1に記載の樹脂シ
ートの表面処理方法は、樹脂シートに特定光線硬化樹脂
を塗布して塗布膜を形成する塗布工程と、前記塗布膜を
介して前記樹脂シートと特定光線透過性のフィルムとを
重合させて当該樹脂シートと当該フィルムとを圧着させ
る圧着工程と、当該フィルムを通して特定光線を照射し
て前記塗布膜を硬化させる硬化工程と、外力を加えて前
記樹脂シートに形成された硬化塗布膜から前記フィルム
を剥離させる剥離工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の表面処理方法は、特定光
線透過性のフィルムに特定光線硬化樹脂を塗布して塗布
膜を形成する塗布工程と、前記塗布膜を介して樹脂シー
トと前記フィルムとを重合させて当該樹脂シートと当該
フィルムとを圧着させる圧着工程と、当該フィルムを通
して特定光線を照射して塗布膜を硬化させる硬化工程
と、外力を加えて前記樹脂シートに形成された硬化塗布
膜から前記フィルムを剥離させる剥離工程と、を含むこ
とを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の表面処理方法は、前記塗
布工程の前に、樹脂シートの表面をコロナ処理する工程
を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂
シートの表面処理方法である。
【0009】請求項4に記載の表面処理装置は、樹脂シ
ートに特定光線硬化樹脂を塗布して塗布膜を形成する樹
脂塗布装置と、当該塗布膜を介して前記樹脂シートと特
定光線透過性のフィルムを重合させて当該樹脂シートと
当該フィルムとを圧着させる圧着装置と、当該フィルム
を通して特定光線を照射して塗布膜を硬化させる特定光
線照射装置を有する硬化装置と、外力を加えて前記樹脂
シートに形成された硬化塗布膜から前記フィルムを剥離
させる剥離装置と、前記樹脂シートを樹脂塗布装置、圧
着装置、硬化装置へと順次搬送する基材搬送装置と、前
記フィルムを圧着装置、硬化装置、剥離装置へと順次搬
送するフィルム搬送装置と、を備えたことを特徴とす
る。
【0010】請求項5に記載の表面処理装置は、特定光
線透過性のフィルムに特定光線硬化樹脂を塗布して塗布
膜を形成する樹脂塗布装置と、当該塗布膜を介して樹脂
シートと前記フィルムとを重合させて当該樹脂シートと
当該フィルムとを圧着させる圧着装置と、前記フィルム
を通して特定光線を照射して塗布膜を硬化させる特定光
線照射装置を有する硬化装置と、外力を加えて前記樹脂
シートに形成された硬化塗布膜から前記フィルムを剥離
させる剥離装置と、前記樹脂シートを圧着装置、硬化装
置へと順次搬送する基材搬送装置と、前記フィルムを樹
脂塗布装置、圧着装置、硬化装置、剥離装置へと順次搬
送するフィルム搬送装置と、を備えたことを特徴とす
る。
【0011】請求項6に記載の表面処理装置は、前記樹
脂塗布装置よりも上流側に、コロナ処理装置を樹脂シー
トの片面側に臨ませて設けたことを特徴とする請求項4
に記載の樹脂シートの表面処理装置である。
【0012】請求項7に記載の表面処理装置は、前記圧
着装置よりも上流側に、コロナ処理装置を樹脂シートの
片面側に臨ませて設けたことを特徴とする請求項5に記
載の樹脂シートの表面処理装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の第1の
実施の形態に係る表面処理装置1の全体構造図である。
この第1の実施の形態は、樹脂シート、すなわち本実施
形態ではロール状の長尺なプラスチックシート2の表面
を、代表的な特定光線硬化樹脂である紫外線硬化樹脂を
塗布して表面処理するものである。
【0014】ロール状のプラスチックシート2は、基材
巻出し装置3,ガイドローラ4、樹脂塗布装置5、圧着
装置10、硬化装置12、保持装置15及び基材巻取り
装置17へと順次搬送される。これらガイドローラ4、
圧着装置10、保持装置15は全体として本発明の基材
搬送装置を構成している。
【0015】ここで、本実施形態では樹脂シートとして
代表的なプラスチックシートを例に挙げて説明するが、
本発明の樹脂シートはプラスチックシートに限定される
ものではない。例えば、フェノール樹脂などの熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂、ゴム、天然樹脂、合成樹脂等の長
尺な樹脂シートでも良い。
【0016】上記した基材巻出し装置3は、保持したロ
ール状のプラスチックシート2を巻き戻してガイドロー
ラ4へと送り出し、ガイドローラ4は、プラスチックシ
ート2を樹脂塗布装置5へと案内搬送する。
【0017】樹脂塗布装置5は、本実施形態では紫外線
硬化樹脂の貯留槽6とプラスチックシート2の搬送方向
に対応して回転する塗布ローラ7と、塗布ローラ7に連
動して回転するローラ8、8とを備えており、圧着装置
10の上流側に設けられている。なお、本実施形態では
塗布ローラ7及びローラ8、8を備えた樹脂塗布装置5
を示すが、この樹脂塗布装置は特定光線硬化樹脂を均一
かつ薄く塗布することができればどのようなものでもよ
い。
【0018】ここで、本実施形態では特定光線硬化樹脂
として紫外線硬化樹脂を挙げて説明するが、本発明にお
ける特定光線硬化樹脂は紫外線硬化樹脂に限定されるも
のではない。例えば、電子線(電離線:エレクトリック
ビーム)の照射により硬化する電子線硬化樹脂でもよ
い。この場合には、後述する特定光線透過性のフィルム
はこの電子線を透過させる特性を有し、特定光線照射装
置も電子線を照射できるものとする。
【0019】また、本発明における特定光線硬化樹脂に
は無溶剤を用い、溶剤が含まれる場合であっても重量全
体に対して溶剤5%以下のものを無溶剤として用いるこ
とができる。特定光線硬化樹脂に無溶剤を用いると、表
面処理後の樹脂シートが大気汚染に関する揮発性有機化
合物の規制の基準を大きく下回り、且つ、特定光線硬化
樹脂膜が薄いので、樹脂シートの再生が容易である。本
実施形態における紫外線硬化樹脂としては、例えば、ポ
リビニルアルコール、アクリル/スチレン等といったア
ルカリ可溶性の樹脂が用いられる。
【0020】上記した圧着装置10は、本実施形態では
一対の加圧ローラ10a、10bであり、加圧ローラ1
0aは、プラスチックシート2を介して受け側の加圧ロ
ーラ10bと接し、硬化装置12の上流側に設けられて
いる。当該圧着装置は、加圧に耐える強度を有し、か
つ、塗布膜を介して樹脂シートと特定光線透過性のフィ
ルムとを重合させて当該樹脂シートと当該フィルムとを
圧着させることができるものであれば、どのようなもの
でも良い。
【0021】また、上記した硬化装置12は、特定光線
硬化樹脂に対応した特定の光線を照射して塗布層を硬化
するものであり、本実施形態では紫外線照射ランプ13
を備え、圧着装置10の下流側であって、保持装置15
の上流側に設けられている。なお、本実施形態の硬化装
置12は、図1に示すように、特定光線照射装置である
紫外線照射ランプ13を一カ所に設けているが、本発明
における硬化装置はこれに限定されるものではない。硬
化装置は、塗布する特定光線硬化樹脂の特性、照射する
光線の強弱、基材である樹脂シートの性質に応じて特定
光線照射装置を複数箇所設けた構造としても良い。ま
た、加圧ローラ10aをガラスなどの特定光線透過性の
材質として、この加圧ローラ10aの内部に特定光線照
射装置を内蔵しても良い。
【0022】上記した保持装置15は、本実施形態では
保持ローラ16、16であり、硬化装置12の下流側に
配置されている。保持装置15は、硬化塗布膜が形成さ
れたプラスチックシート2を挟持案内し、基材巻取り装
置へと搬送する。この保持装置は、樹脂シートを挟持案
内して、基材巻取り装置へと搬送することができるもの
であればどのようなものでもよい。
【0023】上記した基材巻取り装置17は、保持装置
15の下流側に配置され、プラスチックシート2をロー
ル状に巻き取って、保持する。なお、基材巻取り装置は
樹脂シートを巻き取って保持することができれば、どの
ような構造のものでも良い。
【0024】一方、特定光線透過性のフィルム、すなわ
ち本実施形態では紫外線透過性の長尺なフィルム21
は、フィルム巻出し装置22、ガイドローラ23、圧着
装置10、硬化装置12、後述する剥離装置及びフィル
ム巻取り装置26へと順次搬送される。これらガイドロ
ーラ23、圧着装置10及び剥離装置は全体として本発
明のフィルム搬送装置を構成している。
【0025】上記したフィルム巻出し装置22は、紫外
線透過性のロール状のフィルム21を保持しており、ガ
イドローラ23はフィルム21を圧着装置10へと案内
搬送する。なお、フィルム巻出し装置22は、特定光線
透過性のフィルムを保持・巻出しできるものであればど
のようなものでも良い。また、上記したガイドローラ2
3は、特定光線透過性のフィルムを搬送するものであれ
ばどのようなものでも良い。
【0026】ここで、特定光線透過性のフィルムは、当
該フィルムの表面に樹脂が浸透及び密着しない素材、例
えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等といった紫外線
透過性材料からなるフィルムが用いられる。なお、この
フィルムはコロナ処理などの処理を施さない未処理フィ
ルムであることが望ましい。
【0027】また、上記フィルムは、表面が平滑なもの
に限定されず、塗布膜の表面をどのように処理するかに
より適宜に選択することができる。例えば、塗布膜を光
沢のある艶出し表面とする場合には、表面が平滑なフィ
ルムを選択して使用する。塗布膜を艶消しにしたい場合
には表面がマット状に処理されたフィルムを選択して使
用する。細かな凹凸からなる模様や図柄を塗布膜に形成
したい場合には、表面に小さな凹凸(例えばエンボスか
らなる模様や図柄)を形成したフィルムを版として使用
する。塗布膜に超微細な凹凸からなるホログラムを形成
する場合には、形成するホログラムとは逆の超微細凹凸
を表面に形成したフィルムを反転転写版として使用す
る。当該反転転写版は、印刷等の手段により凹凸を形成
した原版上に剥離剤を塗布してから熱溶融樹脂、例えば
溶融ポリエチレンを塗布し、当該熱溶融樹脂が硬化した
後に剥離することにより作成する。この様にして反転転
写版(フィルム21)を作成すると、印刷用の版は一般
に安価で容易にできるので、これを反転転写してもコー
ティング用の版を容易に且つ安価に作成することがで
き、ホログラムの様に超微細な凹凸からなる版であって
も十分な精密度を維持しつつ容易に且つ安価に作成でき
る。なお、原版を印刷で作成する場合には、グラビア、
フレキソ、オフセット、スクリーンなど公知の印刷によ
り作成でき、印刷したインクの部分が凸になる。また、
フィルムの表面に図柄などを直接印刷して、この印刷に
より、インクの凹凸を形成し、この凹凸を塗布膜に転写
するように構成してもよい。この場合、印刷したフィル
ムの表面に剥離剤を塗布することが望ましい。
【0028】上記した剥離装置は、硬化塗布膜から特定
光線透過性のフィルムを剥離する装置であり、本実施形
態では、上記フィルム21を塗布膜から隔離する方向へ
案内するセパレートローラ25である。剥離装置は特定
光線透過性フィルムを硬化塗布膜から剥離することがで
きる外力を加える装置であればどのような構造のもので
も良い。
【0029】上記したフィルム巻取り装置26は、セパ
レートローラ25により硬化塗布膜から剥離されたフィ
ルム21をロール状に巻き取り、保持する。当該フィル
ム巻取り装置26は、特定光線透過性のフィルムを巻き
取って保持できるものであればどのようなものでも良
い。
【0030】次に、上記構成の表面処理装置1の作用を
説明して本発明に係る樹脂シートの表面処理方法を具体
的に説明する。まず、プラスチックシート2は基材搬送
装置により基材巻出し装置3からガイドローラ4で案内
されながら樹脂塗布装置5,圧着装置10、硬化装置1
2、保持装置15を経て基材巻取り装置17へ順次搬送
される。
【0031】樹脂塗布装置5の塗布ローラ7はリバース
回転され、その外周面に付着した紫外線硬化樹脂をプラ
スチックシート2の一方の表面に均一且つ薄く塗布する
(塗布工程)。
【0032】この樹脂塗布装置5においては、ローラ8
が貯留槽6内の紫外線硬化樹脂の塗布ローラ7への塗布
量を決定し、プラスチックシート2の表面上に、薄く且
つ均一な厚さの塗布膜を形成する。例えば、プラスチッ
クシートの表面処理を行う場合には、1〜3g/m
塗布する。なお、上記特定光線硬化樹脂の塗布量は、樹
脂シートの性質、特定光線照射装置の設置数や設置場
所、照射する特定光線の光量等により調整することがで
きる。
【0033】上記のようにして紫外線硬化樹脂の塗布膜
が形成されたプラスチックシート2は、後述するフィル
ム21と重ね合わされ、回転駆動されている一対の加圧
ローラ10a、10b間を通過する。
【0034】一方、紫外線透過性のフィルム21は、フ
ィルム搬送装置によりフィルム巻出し装置22から巻出
され、ガイドローラ23で案内されて、圧着装置10、
硬化装置12、剥離装置を経てフィルム巻取り装置26
へと順次搬送される。
【0035】このフィルム21の搬送経路において、当
該フィルム21は塗布膜を介してプラスチックシート2
と重合され、当該プラスチックシート2と共にフィルム
21の搬送方向に対応して回転駆動する加圧ローラ10
a、10b間を通過する。前記塗布膜は、加圧ローラ1
0a、10b間の通過により、前記プラスチックシート
2に圧着した状態で搬送され、上記塗布膜にフィルム2
1の表面の形状(平滑、艶消し、凹凸など)が転写され
る(圧着工程)。
【0036】上記塗布膜は、上記プラスチックシート2
と共に硬化装置12へ搬送される。硬化装置12の紫外
線照射ランプ13は紫外線を照射し、紫外線透過性のフ
ィルム21を通して塗布膜を硬化する(硬化工程)。こ
こで、プラスチックシート2上に形成された塗布膜は薄
いものであり、且つ、搬送途中で外気に晒されることか
ら化学反応における酸素疎外を生じないため、前記塗布
膜の硬化は迅速に完結され、硬化の戻りが生じることは
ない。
【0037】塗布膜が硬化されると、フィルム21はセ
パレートローラ25へと搬送される。セパレートローラ
25はフィルム21をプラスチックシート2から離隔す
る方向へ案内して引き剥す(剥離工程)。セパレートロ
ーラ25で硬化塗布膜から剥離されたフィルム21は、
フィルム巻取り装置26へと搬送され、フィルム巻取り
装置26でロール状に巻き取られる。
【0038】なお、フィルム21は、圧着装置10、硬
化装置12及びセパレートローラ25による圧着・硬化
工程から剥離工程間のみ塗布膜と接しているので、特定
光線硬化樹脂(塗布膜)と接する時間を短くでき、塗布
膜と接するフィルム21表面の劣化(圧着・剥離による
平滑性の低下又は圧着・剥離による凹凸の摩耗)を抑制
できる。したがって、塗布膜を平滑化する機能等、フィ
ルム21の機能を維持した状態でフィルム21を繰り返
し使用できる。
【0039】一方、プラスチックシート2は、保持装置
15へ搬送され、保持ローラ16、16によって引き剥
されるフィルム21から隔離する方向へ挟持案内され、
基材巻取り装置17へと搬送される。基材巻取り装置1
7は、プラスチックシート2をロール状に巻き取る。こ
の方式は、表面処理した樹脂シートをロール状に巻き取
るため、大量の樹脂シートの効率的な表面処理に特に好
適である。
【0040】図2は、本発明の第2の実施の形態に係る
表面処理装置1の全体構造図である。この第2の実施形
態は、フィルム21をエンドレスにすると共に、このフ
ィルム21に紫外線硬化樹脂を塗布し、このフィルム2
1をコロナ処理装置29で処理されたプラスチックシー
ト2に重合して表面処理するものである。なお、上記第
1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して重複す
る説明は省略する。
【0041】エンドレス式フィルム21を使用する場合
には、ガイドローラ23の他にエンドレス式フィルム2
1を搬送駆動するフィルム駆動ローラ30をエンドレス
式フィルム21のフィルム搬送装置の一部に設ける。当
該フィルム駆動ローラ30が駆動手段(図示せず)によ
って回転駆動されると、エンドレス式フィルム21は樹
脂塗布装置5、圧着装置10、硬化装置12、剥離装
置、再び樹脂塗布装置5へと順次循環搬送される。
【0042】上記したコロナ処理装置29は、プラスチ
ックシート2とエンドレス式フィルム21とが塗布膜を
介して接する側に臨ませて、かつ、圧着装置10の上流
側に設けられている。コロナ処理装置は、プラスチック
シート2の塗布膜と接する側の表面の濡れ指数を高める
ことができる。
【0043】上記第1及び第2の実施形態で説明したよ
うに、プラスチックシートなどの樹脂シートの表面を紫
外線硬化樹脂などの特定光線硬化樹脂で表面処理して装
飾を施すと、この樹脂シートを、例えばインスタントラ
ーメンの袋やパンの袋などの軟包装材として使用するこ
とができ、この際、ヒートシールにより封止することが
できる。本発明による表面処理を施した樹脂シートは、
軟包装材として使用する他に、シールやステッカー、さ
らには建材の塗装の化粧材にも適している。これらの製
品に形成された樹脂膜(硬化塗布膜)は薄膜であるの
で、製品が安価に生産でき、且つ、基材である樹脂シー
トの再生の際に支障とならない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特定光線照射による表面処理を行うため、加熱処理を施
さずに樹脂シートの表面処理を行うことができる。した
がって、基材となる樹脂シートが熱軟化性であっても光
沢加工等の表面処理を行うことができ、また、艶消し、
精密な凹凸などの形状の転写もでき、包装材に限らず、
様々な用途に適した樹脂シートを得ることができる。ま
た、硬化塗布膜の膜厚が、従来の加熱・乾燥処理による
処理方法に比べて薄く形成できるので、基材である樹脂
シートの再生を行う際に塗布膜が支障とならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る表面処理装置
の全体構造図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る表面処理装置
の全体構造図である。
【符号の説明】
1 表面処理装置 2 プラスチックシート 3 基材巻出し装置 4 ガイドローラ 5 樹脂塗布装置 6 貯留槽 7 塗布ローラ 8 ローラ 10 圧着装置 10a 加圧ローラ 10b 加圧ローラ 12 硬化装置 13 紫外線照射ランプ 15 保持装置 16 保持ローラ 17 基材巻取り装置 21 フィルム 22 フィルム巻出し装置 23 ガイドローラ 25 セパレートローラ 26 フィルム巻取り装置 29 コロナ処理装置 30 フィルム駆動ローラ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂シートに特定光線硬化樹脂を塗布し
    て塗布膜を形成する塗布工程と、 前記塗布膜を介して前記樹脂シートと特定光線透過性の
    フィルムとを重合させて当該樹脂シートと当該フィルム
    とを圧着させる圧着工程と、 当該フィルムを通して特定光線を照射して前記塗布膜を
    硬化させる硬化工程と、 外力を加えて前記樹脂シートに形成された硬化塗布膜か
    ら前記フィルムを剥離させる剥離工程と、 を含むことを特徴とする樹脂シートの表面処理方法。
  2. 【請求項2】 特定光線透過性のフィルムに特定光線硬
    化樹脂を塗布して塗布膜を形成する塗布工程と、 前記塗布膜を介して樹脂シートと前記フィルムとを重合
    させて当該樹脂シートと当該フィルムとを圧着させる圧
    着工程と、 当該フィルムを通して特定光線を照射して塗布膜を硬化
    させる硬化工程と、 外力を加えて前記樹脂シートに形成された硬化塗布膜か
    ら前記フィルムを剥離させる剥離工程と、 を含むことを特徴とする樹脂シートの表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記塗布工程の前に、樹脂シートの表面
    をコロナ処理する工程を含むことを特徴とする請求項1
    または2に記載の樹脂シートの表面処理方法。
  4. 【請求項4】 樹脂シートに特定光線硬化樹脂を塗布し
    て塗布膜を形成する樹脂塗布装置と、 当該塗布膜を介して前記樹脂シートと特定光線透過性の
    フィルムを重合させて当該樹脂シートと当該フィルムと
    を圧着させる圧着装置と、 当該フィルムを通して特定光線を照射して塗布膜を硬化
    させる特定光線照射装置を有する硬化装置と、 外力を加えて前記樹脂シートに形成された硬化塗布膜か
    ら前記フィルムを剥離させる剥離装置と、 前記樹脂シートを樹脂塗布装置、圧着装置、硬化装置へ
    と順次搬送する基材搬送装置と、 前記フィルムを圧着装置、硬化装置、剥離装置へと順次
    搬送するフィルム搬送装置と、 を備えたことを特徴とする樹脂シートの表面処理装置。
  5. 【請求項5】 特定光線透過性のフィルムに特定光線硬
    化樹脂を塗布して塗布膜を形成する樹脂塗布装置と、 当該塗布膜を介して樹脂シートと前記フィルムとを重合
    させて当該樹脂シートと当該フィルムとを圧着させる圧
    着装置と、 前記フィルムを通して特定光線を照射して塗布膜を硬化
    させる特定光線照射装置を有する硬化装置と、 外力を加えて前記樹脂シートに形成された硬化塗布膜か
    ら前記フィルムを剥離させる剥離装置と、 前記樹脂シートを圧着装置、硬化装置へと順次搬送する
    基材搬送装置と、 前記フィルムを樹脂塗布装置、圧着装置、硬化装置、剥
    離装置へと順次搬送するフィルム搬送装置と、 を備えたことを特徴とする樹脂シートの表面処理装置。
  6. 【請求項6】 前記樹脂塗布装置よりも上流側に、コロ
    ナ処理装置を樹脂シートの片面側に臨ませて設けたこと
    を特徴とする請求項4に記載の樹脂シートの表面処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記圧着装置よりも上流側に、コロナ処
    理装置を樹脂シートの片面側に臨ませて設けたことを特
    徴とする請求項5に記載の樹脂シートの表面処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005230803A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Optimax Technology Corp 薄膜特性改善方法
JP2012032655A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Fujimori Sangyo Kk ホログラム付きラミネートフィルム及びその製造方法、これを用いた容器

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