JP5476136B2 - 両面粘着テープ、両面粘着テープの製造方法及び製造装置 - Google Patents

両面粘着テープ、両面粘着テープの製造方法及び製造装置 Download PDF

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本発明は、基材レスで表裏両面に粘着面を有する両面粘着テープ、両面粘着テープの製造方法及び製造装置に関するものである。
従来、光反応開始剤を含有する接着層の両面にプラスチックフィルムを積層した積層物(両面接着テープ)が知られている。
この両面接着テープは、接着層を一方のプラスチックフィルムに塗布し、これに他方のプラスチックフィルムを貼合わせた後に、プラスチックフィルム越しに紫外線、電子線の照射により接着層を硬化させることで形成されている(特許文献1参照)。
特開平7−178862号公報
しかしながら、上記従来の両面接着シートは、プラスチックフィルム越しに紫外線等を照射して接着層を硬化しているため、プラスチックフィルム表面で乱反射したり、フィルム透過後の活性エネルギーが減退することによって、硬化速度が遅くなり生産効率が悪い。
本発明は、このような点に鑑みて、粘着層の表裏粘着面の両方が第1シート及び第2シートを貼り付ける前に露出した状態でそれぞれ直接の光照射によって硬化されることで、粘着層の硬化速度が上がり、生産性を向上できる両面粘着テープを提供することを目的とする。
また、本発明は、光反応性組成物を第1シートに塗布して形成された粘着層の表面に第2シートが貼り付けられ、第2シートが貼り付いた粘着層の裏面を第1シートを剥がして露出した後に直接の光照射によって硬化することで、粘着層の表面だけでなく、第1シートに覆われた粘着層の裏面にも光を直接照射することが可能となって粘着層の硬化速度が上がり、生産性を向上させる両面粘着テープの製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、搬送される第1シートに光反応性組成物を塗布して粘着層を形成する塗布手段と、表面に第2シートが貼り付けられた粘着層から剥離手段によって第1シートを剥がして露出した裏面を直接の光照射によって硬化させる裏光照射手段とを有することで、粘着層の表面及び裏面の両方に光を直接照射することができ、硬化効率を上げて生産性の向上を図る両面粘着テープの製造装置を提供することを目的とする。
前記課題を達成するために、本発明に係る両面粘着テープは、以下の技術的手段を採用した。
両面粘着テープは、基材を持たない光反応性組成物Hで形成されている基材レスの粘着層2の表裏粘着面2a、2bに、粘着層2から剥がれやすい第1シート3と、この第1シート3より粘着層2から剥がれにくい第2シート4とを貼り付けており、前記粘着層2の表粘着面2aは、剥がれにくい第2シート4を貼り付ける前に露出した状態で直接の光照射によって硬化されている両面粘着テープであって、
前記第1シート3上に形成された基材レスの粘着層2の表粘着面2aに剥がれにくい第2シート4を貼り付けた前記粘着層2の裏粘着面2bは、前記剥がれやすい第1シート3を一旦剥がして露出させ、この露出している裏粘着面2bを直接の光照射によって硬化した後に、一旦剥がした前記第1シート3が再び貼り付けられていることを特徴とする。
両面粘着テープの製造方法は第1に、基材を持たない光反応性組成物Hを粘着層2から剥がれやすい第1シート3に塗布して基材レスの粘着層2を形成し、前記粘着層2の露出している表粘着面2aを直接の光照射によって硬化した後に、前記第1シート3より粘着層2から剥がれにくい第2シート4を前記粘着層2の表粘着面2aに貼り付けた両面粘着テープの製造方法であって、
前記剥がれにくい第2シート4が貼り付けられた基材レスの粘着層2の裏粘着面2bから剥がれやすい第1シート3を一旦剥がして前記裏粘着面2bを露出させ、この露出している裏粘着面2bを直接の光照射によって硬化した後に、前記粘着層2の裏粘着面2bに一旦剥がした前記第1シート3を再び貼り付けることを特徴とする。
両面粘着テープの製造方法は第2に、前記光反応性組成物Hは光反応性ポリマーであって、
この光反応性ポリマーをホットメルト状態で前記剥がれやすい第1シート3の上面に塗布し、前記粘着層2の表粘着面2aの上方から光を直接照射していることを特徴とする。
両面粘着テープの製造装置は第1に、第1シート3を搬送する第1シート搬送手段5と、搬送される前記第1シート3に基材を持たない光反応性組成物Hを塗布して基材レスの粘着層2を形成する塗布手段6と、前記粘着層2の露出している表粘着面2aを直接の光照射によって硬化させる表光照射手段7と、硬化された前記粘着層2の表粘着面2aに第1シート3より粘着層2から剥がれにくい第2シート4を貼り付ける表貼付手段8とを有する両面粘着テープの製造装置であって、
前記剥がれにくい第2シート4が貼り付けられた基材レス粘着層2から剥がれやすい第1シート3を一旦剥がして裏粘着面2bを露出させる剥離手段9と、
前記剥がれにくい第2シート4が貼り付けられた粘着層2の露出している裏粘着面2bを直接の光照射によって硬化させる裏光照射手段10と、
硬化された前記粘着層2の裏粘着面2bに一旦剥がした前記剥がれやすい第1シート3を再び貼り付ける裏貼付手段11とを有していることを特徴とする。
両面粘着テープの製造装置は第2に、前記光反応性組成物Hは光反応性ポリマーであって、
前記塗布手段6は、前記光反応性ポリマーをホットメルト状態で前記剥がれやすい第1シート3上面に塗布可能に構成され、
前記表光照射手段7は、前記第1シート3上面の粘着層2の表粘着面2aの上方から光を直接照射可能に配置されていることを特徴とする。
これらの特徴により、基材レスの粘着層2の表裏粘着面2a、2bがともに第1シート3及び第2シート4を貼り付ける前に露出した状態でそれぞれ直接の光照射によって硬化されていることで、粘着層2の表裏両面(表裏粘着面)2a、2bに対して光を直接照射することで、光反応性組成物Hを十分に反応させることが可能となり、照射効率が上がると同時に反応による硬化速度も向上する。
また、光反応性組成物Hを第1シート3に塗布して形成された粘着層2の表面(表粘着面)2aに第2シート4を貼り付け、第2シート4が貼り付けられた粘着層2の裏面(裏粘着面)2bを第1シート3を剥がして露出した後に直接の光照射によって硬化することで、粘着層2の表面2aだけでなく、裏面2bに対しても直接光を照射することが可能となって、光反応性組成物Hを十分に反応させて硬化速度及び生産性を向上させる。
さらに、光反応性組成物Hとして光反応性ポリマーをホットメルト状態で第1シート3
の上面に塗布することで、塗布した光反応性組成物Hを第1シート3上にのせて搬送することが可能となり、粘着層2の上方から光を直接照射することで、粘着層2が第1シート3上面の上方に位置した状態で粘着層2の表面2aに対して光を直接照射できるため、塗布形成した粘着層2の表面2aが硬化する前に変形することを防ぐことが可能となる。
そして、塗布手段6によって光反応性組成物Hを第1シート3に塗布して形成された粘着層2の表面2aに表貼付手段8で第2シート4を貼り付け、第2シート4が貼り付けられた粘着層2の裏面2bを剥離手段9によって第1シート3を剥がして露出した後に、裏光照射手段10によって直接の光照射によって硬化することで、粘着層2の表裏両面2a、2bを光を直接照射することができ、粘着層2の硬化速度及び生産性を上げることができる。
また、光反応性組成物Hとして光反応性ポリマーをホットメルト状態で第1シート3上面に塗布可能に塗布手段6を構成することで、光反応性組成物Hを第1シート3上にのせて搬送でき、表光照射手段7を第1シート3上面の上方から光を直接照射可能に配置することで、粘着層2が第1シート3上面の上方に位置した状態で粘着層2の表面2aを直接の光照射で硬化可能となるため、塗布形成した粘着層2が硬化前に変形することを抑えることができる。
本発明に係る両面粘着テープによると、基材レスの粘着層の表裏粘着面の両方が各シートを貼り付ける前に露出した状態で直接の光照射によって硬化されることで、粘着層の硬化速度及び生産性を向上できる。
本発明に係る両面粘着テープの製造方法によると、光反応性組成物を第1シートに塗布して形成された基材レスの粘着層の表面に第2シートを貼り付け、その粘着層の裏面を第1シートを剥がして露出した後に直接の光照射によって硬化することで、粘着層の表面だけでなく、第1シートに覆われた粘着層の裏面にも光を直接照射することが可能となって、硬化速度と生産性とを上げる。
本発明に係る両面粘着テープの製造装置によると、第1シートに光反応性組成物を塗布して基材レスの粘着層を形成する塗布手段と、第2シートが貼り付けられた粘着層から剥離手段によって第1シートを剥がし、露出した裏面を直接の光照射によって硬化させる裏光照射手段とを有することで、粘着層の表面及び裏面の両方に光を直接照射することができ、粘着層の硬化効率を上げて生産性の向上を図れる。
本発明に係る両面粘着テープの断面図である。 両面粘着テープの製造装置の側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1、2には、本発明に係る両面粘着テープの製造装置1が示されている。
この両面粘着テープの製造装置1は、表裏に粘着面2a、2bを有した粘着層2を剥離シート3、4で覆った両面粘着テープTを製造するものである。
図2に示すように、両面粘着テープTは、帯状であって、光反応性組成物Hで構成された粘着層2と、この粘着層2の表面(表粘着面)2aを覆う帯状の重剥離シート(第2シート)4と、裏面(表粘着面)2bを覆う帯状の軽剥離シート(第1シート)3とを有している。
なお、粘着層2は、基材レス(芯なし)であって軽剥離シート3と重剥離シート4との間で単一層状に形成され、実質的に両面粘着テープとして使用されることなる。
また、両面粘着テープTは、液晶パネルと液晶素子基板とを貼り合わせたりする際に用いられ、その基板パターンに応じてカットされるものである。
光反応性組成物Hは、光反応性ポリマー(重合物)を含有しており、光照射により架橋反応、つまり硬化反応を起こして硬化する(反応後は、感圧性接着剤となる)。なお、光反応性ポリマーは、モノマー(単量体)と比べて、酸素に触れてもその悪影響(酸素阻害)を受けにくい。
光反応性ポリマーは、例えば、アクリル系、ポリエステル系、エポキシ系などの光重合性組成物が用いられ、アクリル系の光重合性組成物が特に好ましく、透明か不透明かを問わない。
また、光反応性組成物Hが粘度の低いシロップ状態で用いられた場合、剥離シート3、4に対して垂れ等の問題で薄くしか塗布することができず、剥離シート3、4(離型面)上での弾きがあるため寸法安定性に支障があるが、粘度が高い溶融状態(ホットメルト状態)とした光反応性組成物Hを剥離シート3、4に塗布することで、例えば、厚みが175μmの粘着層2を形成することができる。
剥離シート3、4は、シート状物の表面に剥離加工(シリコン樹脂等を塗工し硬化させた剥離層を形成)したものである。また、シート状物は、PET(ポリエチレンテレフタラート)や紙によって構成され、透光性のないものでもかまわない。
剥離シート3、4において、剥離するときに必要な力は調整可能であって、本発明における重剥離シート4は、剥離するときに軽剥離シート3よりもより強い力が必要となる。したがって、両面粘着テープTは、いずれかの剥離シート3、4を剥がそうとした時には、軽剥離シート3が先に粘着層2から剥がれ、粘着層2が重剥離シート4側に張り付いたままとなる。
図1に示す如く、両面粘着テープの製造装置1は、機枠(図示省略)と、この機枠の第1巻出部(図示省略)に設けられた支軸21Aに回動可能に支持されて軽剥離シート3が巻き掛けられた第1巻出ローラ(巻出ローラ)21と、この機枠の第2巻出部(図示省略)に設けられた支軸22Aに回動可能に支持されて重剥離シート4が巻き掛けられた第2巻出ローラ(巻出ローラ)22と、これらの巻出ローラ21、22から巻き出された軽剥離シート3や重剥離シート4を案内する複数の案内ローラ23、…、23と、機枠の巻取部(図示省略)に設けられた支軸24Aに回動可能に支持され且つ軽剥離シート3とともに粘着層2及び重剥離シート4を巻き取る巻取ローラ24とを備えている。
また、これらの巻出ローラ21、22及び巻取ローラ24は、機枠の巻出部及び巻取部に設けられた張力調整装置(図示省略)によって、軽剥離シート3や重剥離シート4の搬送時における張力を一定に保つように制御されている。
なお、軽剥離シート3(両面粘着テープT)の搬送経路上における第1巻出ローラ21側を上流側とし、巻取ローラ24側を下流側とする。
前記第1巻出ローラ21及び巻取ローラ24の間には、上流側から順に、軽剥離シート3に光反応性組成物Hを塗布する塗布手段6と、粘着層2の表面2aに光を照射する表光照射手段7と、粘着層2の表面2aに重剥離シート4を貼り付ける表貼付手段8と、粘着層2から軽剥離シート3を剥がして裏面2bを露出させる剥離手段9と、露出した粘着層2の裏面2bに光を照射する裏光照射手段10と、一旦剥がした軽剥離シート3を粘着層2の裏面2bに再び貼り付ける裏貼付手段11とが設けられている。
また、上述した巻出ローラ21、22、剥離手段9、裏貼付手段11、各案内ローラ23、巻取ローラ24や、後述の回遊ローラ30、31等によって、第1シート搬送手段5が構成されている。
なお、第1シート搬送手段5は、塗布手段6の後述するバックアップロール26から裏貼付手段11まで、軽剥離シート3を略水平直線状態で搬送する。
前記塗布手段6は、第1巻出ローラ21から繰り出された軽剥離シート3に光反応性組成物H(アクリル系光重合性組成物のホットメルト接着剤)を、軽剥離シート3に所定幅、所定厚さとなるように軽剥離シート3の一面(以下、表面とする)に塗布するためのものである。
この塗布手段6は、軽剥離シート3にホットメルト状態の光反応性組成物Hを塗布するためのリップコータ25と、光反応性組成物Hが塗布された軽剥離シート3を下流側の表光照射手段7へ搬送するためのバックアップロール26とを備えている。
また、リップコータ25は、バックアップロール26に接触していない側の軽剥離シート3の一面(以下、軽剥離シート3の上面とする)から所定距離をおいて配置されているため、リップコータ25から供給される光反応性組成物Hが軽剥離シート3の上面に塗布されるように、塗布手段6は構成されている。これにより、塗布した光反応性組成物Hを軽剥離シート3上にのせて搬送することが可能となる。
なお、粘着層2は、軽剥離シート3に覆われている面を裏面2bとし、その反対側で塗布直後は露出している面を表面2aとしている。
ここで露出とは、外気に触れていることを示し、外部から透光性のある各剥離テープ3、4を介して視認できることは含まない。したがって、プラスチックフィルム越しなどに比べ、光の照射効率が高くなる。
前記表光照射手段7は、粘着層2の表面2aに塗布された光反応性組成物Hに光(紫外線)を上方から照射するためのものであって、複数個(本実施形態では2個)の紫外線発生用ランプ27を有している。
この紫外線発生用ランプ27としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプなどの高圧放電ランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、捕虫用蛍光ランプなどの低圧放電ランプなどが好ましい。また、高圧放電ランプと低圧放電ランプとを組み合わせても使用することができる。
紫外線発生用ランプ27の照度は、光反応によって得られる光反応性ポリマーの硬化度合を左右するので、300〜1200mW/cm2 であり、好ましくは600〜900
mW/cm2 、さらに好ましくは700〜850mW/cm2 である。
粘着層2に供給される表光照射手段7の積算光量は、粘着層2の厚みに比例するように設けられており、例えば、粘着層2の厚みが50μmの場合は略300mj/cm2、厚みが175μmの場合は略700〜800mj/cm2、厚みが300μmの場合は略1800mj/cm2に設定される。
粘着層2は、表光照射手段7を経ることによって、表面2a側から光反応性組成物Hが紫外線に反応し、表面2aから裏面2bに向かって粘着層2を所定の深さまで硬化させることができる。
なお、表光照射手段7は、軽剥離シート3上面の上方に配置されているため、粘着層2が軽剥離シート3上面の上方に位置した状態で粘着層2の表面2aに対して光を直設照射できるため、塗布形成した粘着層2の表面2aが硬化する前に変形することを防ぐことができる。
前記表貼付手段8は、第2巻出ローラ22から繰り出された重剥離シート4を粘着層2の表面2aに貼り付けるものである。
表貼付手段8は、一対(2本)のフリーローラ28、29を有し、且つこれら2本のフリーローラ28、29が互いに外周面を当接させた平行組み合わせ構造とされたものであって、これら両フリーローラ28、29間で、軽剥離シート3、粘着層2及び重剥離シート4を挟持するようになっている。
これによって、粘着層2の表面2aに重剥離シート4を貼り付けられ、両面粘着テープTは、粘着層2を剥離シート3、4で覆った状態となる。
前記剥離手段9は、両面粘着テープTにおける軽剥離シート3側に配置されていて、当該軽剥離シート3を下方へ向けて導いて両面粘着テープTから遠ざけ、両面粘着テープTの粘着層2の裏面2bから軽剥離シート3を剥離して、粘着層2及び重剥離シート4と、軽剥離シート3とに分離するようになっている。したがって、両面粘着テープTが剥離手段9を通過することによって、粘着層2の裏面2bが露出することとなる。
なお、粘着層2及び重剥離シート4は、剥離手段9を通過後も略水平直線状態を維持して搬送されるようになっている。
前記裏光照射手段10は、略水平直線状態に維持された粘着層2及び重剥離シート4の下方に配置されており、露出した粘着層2の裏面2bに対し、光を直接照射する紫外線発生用ランプ27を複数(本実施形態では2つ)有している。また、紫外線発生用ランプ27の構成及び照度や、照射手段としての積算光量等は、上述した表光照射手段7と同様である。
裏光照射手段10を経ることによって、粘着層2は、裏面2b側から光反応性組成物Hが紫外線に硬化反応をおこし、裏面2bから表面2aに向かって粘着層2を所定の深さまで硬化させることとなる。
つまり、粘着層2は、表裏両面2a、2bから同じように、直接の光照射をすることが可能となって、粘着層2における表裏の粘着面2a、2bの硬さや粘着度等を略同一にすることができる。
一方、軽剥離シート3は、剥離手段9の略下方に設けられた回遊ローラ30を介して、粘着層2の下方を回遊するように誘導された後、上述した裏貼付手段11の略下方に設けられた回遊ローラ31を介して前記裏貼付手段11へと送り出される。
すなわち、軽剥離シート3は、回遊ローラ30、31によって、略水平一直線に搬送された粘着層2及び重剥離シート4の下方に配置された裏光照射手段10のさらに下方にて回遊される。
前記裏貼付手段11は、表貼付手段8と同様に、平行に組み合わされた一対(2本)のフリーローラ32、33を有しており、これら両フリーローラ32、33間で、軽剥離シート3、粘着層2及び重剥離シート4を挟持するようになっている。
これによって、粘着層2の裏面2bに軽剥離シート3を貼り付けられ、両面粘着テープTは、再び粘着層2が剥離シート3、4に覆われた状態となる。
この状態で両面粘着テープTは、ロール状に巻取ローラ24に巻き取られる。
両面粘着テープの製造装置1の使用態様、つまり両面粘着テープの製造方法を説明する。
まず軽剥離シート3のロールを第1巻出ローラ21の支軸21Aに取り付け、軽剥離シート3の先端を、塗布手段6、表貼付手段8、剥離手段9、回遊ローラ30、31、裏貼付手段11に掛け渡した後、巻取ローラ24の支軸24Aに取り付ける。また、重剥離シート4のロールを第2巻出ローラ22の支軸22Aに取り付け、重剥離シート4の先端を、表貼付手段8、剥離手段9、裏貼付手段11に掛け渡した後、巻取ローラ24の支軸24Aに取り付ける。取り付けた後、張力調整装置により一定の張力を保ちながら、軽剥離シート3及び重剥離シート4に駆動力を与え、搬送を開始する。
図1に示すように、軽剥離シート3の搬送が開始されるとともに、塗布手段6で軽剥離シート3にホットメルト状態の光反応性組成物Hが塗布され、軽剥離シート3が下流へ搬送されるに伴って、軽剥離シート3の表面側に粘着層2が形成される。
粘着層2は、軽剥離シート3とともに下流へ搬送されながら、表光照射手段7によって表面2aに紫外線が照射される。これによって、粘着層2は、露出している表面2a側から重合反応が起こり、表面2aから裏面2bにかけて徐々に硬化されていく(図2参照)。なお、粘着層2の表面2aに粘着面が形成される。
この粘着層2の表面2aに、第2巻出ローラ22から巻き出された重剥離シート4を、表貼付手段8によって貼り付けていく。
次に、剥離手段9によって、粘着層2から軽剥離シート3を剥がしていく。このとき、粘着層2は、剥離するときに軽剥離シート3よりもより強い力が必要な重剥離シート4に張り付いたままとなる。
軽剥離シート3が下方を回遊している間は、粘着層2の裏面2bは露出しており、この裏面2bに裏光照射手段10によって紫外線が照射される。これによって、粘着層2は、裏面2b側からも重合反応が起こり、裏面2bから表面2aにかけて徐々に硬化されていき(図2参照)、粘着層2の裏面2bにも粘着面が形成される。
このあと、裏貼付手段11によって、一旦剥離していた軽剥離シート3を再び粘着層2の裏面2bに貼り付ける。そして、感圧性接着剤となった粘着層2を表裏から剥離シート3、4で覆った状態で両面粘着テープTを、巻取ローラ24にロール状に巻き取る。
したがって、粘着層2の軽剥離シート3に覆われた裏面2bを、剥離手段9によって露出させた後に、裏光照射手段10で光照射して硬化することによって、粘着層2の裏面2bに対して紫外線を直接照射することができ、軽剥離シート3を剥離することで粘着層2の表裏両面焼きが可能となる。
よって、粘着層2は、表面2aから紫外線を照射して浸透させ裏面2bまで硬化する場合よりも、表裏両面から硬化する方が表裏を適正硬度に硬化でき、且つ硬化速度を上げることが可能となり、両面粘着テープTの性能及び生産性を向上させることができる。
また、両面粘着テープの製造装置1によって、一連の流れの中で、粘着層2の表面2a及び裏面2bの両方を連結して光を直接照射することができ、粘着層2の硬化速度がさらに上がり生産性が上げられる。
そして、粘着層2の表面2a及び裏面2bの両方を剥離シート3、4で覆うため、粘着面が露出せず、保管時や運搬時の取り扱いが容易となる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。両面粘着テープの製造装置1等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
両面粘着テープの製造装置1は、重剥離シート4のかわりに、第2シート4として、液晶素子等の基板テープを用いてもよい。この場合、剥離手段9によって軽剥離シート3を剥がしたときも、基板テープは粘着層2の表面2aに張り付いたままとなる。
両面粘着テープTは、光反応性組成物Hとしてポリマーを使用することにより簡便な装置で高速生産ができるが、モノマー(単量体)を用いることもできる。
例えば、光照射によりカチオン(酸)を発生する光反応開始剤と、発生したその酸と反応するモノマーとの組合せを光反応性組成物Hとして使用した場合は、両面粘着テープの製造装置1にそのまま使用できる。
また、酸素に触れることで硬化速度が遅くなる(酸素阻害が生じる)モノマーの場合でも、前記製造装置1を窒素雰囲気下にて使用することが可能となる。
第1シート搬送手段5は、塗布手段6のバックアップロール26から裏貼付手段11まで、第1シート3を略水平直線状態でなくとも、上下方向や斜めに搬送してもよい。
塗布手段6は、リップコータ25に限定されるものではなく、光反応性組成物Hの厚み調整の手法も各塗工方式に合わせて、リバースコータやグラビアコータなどの他の塗工方式のものであってもよい。
光反応性組成物Hは、紫外線以外の光に反応する物質であってもよく、その際、光照射手段7、10は、可視光線や赤外線を発生させるランプによって構成されていてもよい。
1 両面粘着テープの製造装置
2 粘着層
2a 粘着層の表面
2b 粘着層の裏面
3 第1シート(軽剥離シート)
4 第2シート(重剥離シート)
5 第1シート搬送手段
6 塗布手段
7 表光照射手段
8 表貼付手段
9 剥離手段
10 裏光照射手段
11 裏貼付手段
T 両面粘着テープ
H 光反応性組成物

Claims (5)

  1. 基材を持たない光反応性組成物(H)で形成されている基材レスの粘着層(2)の表裏粘着面(2a、2b)に、粘着層(2)から剥がれやすい第1シート(3)と、この第1シート(3)より粘着層(2)から剥がれにくい第2シート(4)とを貼り付けており、前記粘着層(2)の表粘着面(2a)は、剥がれにくい第2シート(4)を貼り付ける前に露出した状態で直接の光照射によって硬化されている両面粘着テープであって、
    前記第1シート(3)上に形成された基材レスの粘着層(2)の表粘着面(2a)に剥がれにくい第2シート(4)を貼り付けた前記粘着層(2)の裏粘着面(2b)は、前記剥がれやすい第1シート(3)を一旦剥がして露出させ、この露出している裏粘着面(2b)を直接の光照射によって硬化した後に、一旦剥がした前記第1シート(3)が再び貼り付けられていることを特徴とする両面粘着テープ。
  2. 基材を持たない光反応性組成物(H)を粘着層(2)から剥がれやすい第1シート(3)に塗布して基材レスの粘着層(2)を形成し、前記粘着層(2)の露出している表粘着面(2a)を直接の光照射によって硬化した後に、前記第1シート(3)より粘着層(2)から剥がれにくい第2シート(4)を前記粘着層(2)の表粘着面(2a)に貼り付けた両面粘着テープの製造方法であって、
    前記剥がれにくい第2シート(4)が貼り付けられた基材レスの粘着層(2)の裏粘着面(2b)から剥がれやすい第1シート(3)を一旦剥がして前記裏粘着面(2b)を露出させ、この露出している裏粘着面(2b)を直接の光照射によって硬化した後に、前記粘着層(2)の裏粘着面(2b)に一旦剥がした前記第1シート(3)を再び貼り付けることを特徴とする両面粘着テープの製造方法。
  3. 前記光反応性組成物(H)は光反応性ポリマーであって、
    この光反応性ポリマーをホットメルト状態で前記剥がれやすい第1シート(3)の上面に塗布し、前記粘着層(2)の表粘着面(2a)の上方から光を直接照射していることを特徴とする請求項2に記載の両面粘着テープの製造方法。
  4. 第1シート(3)を搬送する第1シート搬送手段(5)と、搬送される前記第1シート(3)に基材を持たない光反応性組成物(H)を塗布して基材レスの粘着層(2)を形成する塗布手段(6)と、前記粘着層(2)の露出している表粘着面(2a)を直接の光照射によって硬化させる表光照射手段(7)と、硬化された前記粘着層(2)の表粘着面(2a)に第1シート(3)より粘着層(2)から剥がれにくい第2シート(4)を貼り付ける表貼付手段(8)とを有する両面粘着テープの製造装置であって、
    前記剥がれにくい第2シート(4)が貼り付けられた基材レス粘着層(2)から剥がれやすい第1シート(3)を一旦剥がして裏粘着面(2b)を露出させる剥離手段(9)と、
    前記剥がれにくい第2シート(4)が貼り付けられた粘着層(2)の露出している裏粘着面(2b)を直接の光照射によって硬化させる裏光照射手段(10)と、
    硬化された前記粘着層(2)の裏粘着面(2b)に一旦剥がした前記剥がれやすい第1シート(3)を再び貼り付ける裏貼付手段(11)とを有していることを特徴とする両面粘着テープの製造装置。
  5. 前記光反応性組成物(H)は光反応性ポリマーであって、
    前記塗布手段(6)は、前記光反応性ポリマーをホットメルト状態で前記剥がれやすい第1シート(3)上面に塗布可能に構成され、
    前記表光照射手段(7)は、前記第1シート(3)上面の粘着層(2)の表粘着面(2a)の上方から光を直接照射可能に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の両面粘着テープの製造装置。
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