JPH0549934A - 排ガス浄化用触媒およびその製造方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒およびその製造方法

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JPH0549934A
JPH0549934A JP3199575A JP19957591A JPH0549934A JP H0549934 A JPH0549934 A JP H0549934A JP 3199575 A JP3199575 A JP 3199575A JP 19957591 A JP19957591 A JP 19957591A JP H0549934 A JPH0549934 A JP H0549934A
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carbon monoxide
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泰良 加藤
Kunihiko Konishi
邦彦 小西
Toshiaki Matsuda
敏昭 松田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排ガス中のCOとNOxを同時に浄化する、
低温活性に優れた触媒を提供する。 【構成】 粒径が数μmから数10μmの範囲のゼオラ
イトよりなる触媒担体に、白金、パラジウム、ロジウム
のうち一種以上の貴金属を担持したのち焼成した第一成
分と、前記担体に銅とゼオライトの重量比が0.01〜
0.0005:3〜15:97〜85となるように水を
加えて混合し、これを所定形状に成形、または基板に塗
布したのち、乾燥、焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排ガス浄化用触媒および
その製造方法に係り、特に排ガスに含有される窒素酸化
物(NOx)と一酸化炭素(CO)の両者を同時に浄化
できる排ガス浄化用触媒およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電所、各種工場、自動車などから排出
される排煙中のNOxは、光化学スモッグの原因物質で
あり、その効果的な除去方法として、アンモニア(NH
3 )を還元剤とした選択的接触還元による排煙脱硝法が
火力発電所を中心に幅広く用いられている。最近は、デ
ィーゼルエンジン、ガスタービン等を利用したコージェ
ネレーションシステムが都市部を中心として増加してき
た。
【0003】これらの設備は、人工密集地域に隣接して
設置されることが多いため、設備から排出される排ガス
中のNOxのほかにCOの除去が重要な課題になってい
る。このため特に米国ではCO除去が推進されており、
図4に示したように白金を活性成分とするCO酸化触媒
5aを前置し、その後脱硝触媒5bによるNOxのアン
モニア還元除去を行なうプロセスが盛んに取り入れられ
ている。
【0004】しかしながらこの方式では、(1)反応器
を二つ必要とするため設備費用が高くなる、(2)設置
スペースに制約があるという欠点のほか、(3)NH3
の注入をCO酸化触媒の前で行なうとNH3 の酸化によ
りNOxを発生するためNH 3 注入口から脱硝触媒まで
の間に充分な混合スペースを取ることができず高い脱硝
率が得難く、未反応NH3 の流出が多いという問題があ
った。さらに(4)最近明らかになったことではCO酸
化触媒中の貴金属が飛散して脱硝触媒に吸着しNH3
酸化を引き起こして脱硝率の急激な低下を生じるという
問題がある。
【0005】このため本発明者らは白金(Pt)担持ゼ
オライトと酸化チタン系脱硝触媒成分とを組み合わせた
特異な触媒を用いて図5に示したようなプロセスでNO
xのNH3 による還元とCO酸化を同時に行なえる方法
を発明し特許出願した(特願平2−163145号)。
この方法による触媒は、ゼオライトに白金を担持させた
後酸化チタン系触媒と物理的混合状態にすることにより
触媒中の白金濃度がわずか10〜20ppmで高いCO
酸化率が得られるようにしたもので、単一触媒でNOx
とCOを除去できるだけでなく、触媒量も従来の脱硝触
媒と同程度でよいという優れたものである。しかし本触
媒も脱硝率が90%を越えると白金によるNH3 の酸化
の影響がでるほか、ガスタービン排ガスの処理で必要と
なる200から300℃での低温活性が必ずしも充分で
ない等、改良の余地を残していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術は高脱硝
率を得ようとした場合のNH3 酸化の悪影響が無視でき
ない。図6は特願平2−163145号に示されるCO
ーNOx同時除去触媒であるPtーゼオライト/Tiー
WーV系触媒と公知の脱硝触媒であるTiーWーV触媒
とについて空間速度(SV)を変化させた場合の脱硝率
の挙動を比較したものである。本図から明らかなように
COーNOx同時除去触媒と脱硝触媒とでSVが高い場
合の脱硝性能はほとんど変わらないが、高脱硝率を得る
ためにSVを低くした場合には差が現れ、SVを下げて
も脱硝率は一定値以上は上昇しない。これは都市近郊に
設置され高い脱硝率を必要とするガスタービン排ガスの
脱硝処理などでは特に問題となる。
【0007】本発明の第1の目的は、上記した従来技術
の有する欠点をなくし、低SV下でも高い脱硝率が得ら
れるCOーNOx同時除去用触媒を提供することにあ
る。また、本発明の第2の目的は近年ますます増加して
いるガスタービン発電プラントで問題となる起動直後の
低温領域で多量に発生するNOxとCOを浄化できる低
温活性に優れた触媒を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願の第1の発明は、窒素酸化物と一酸化炭素と還元剤
としてのアンモニアを含有する排ガスと接触し、上記窒
素酸化物の還元と一酸化炭素の酸化を行なう排ガス浄化
用触媒において、白金、パラジウムおよびロジウムの中
から選ばれた一種以上の貴金属を担持されたゼオライト
粒子と、銅を担持されたゼオライト粒子を主たる構成要
素とし、両粒子の粒子間隔がアンモニアおよび一酸化炭
素の平均自由行程距離と同程度またはそれ以下の混合状
態にあり、かつそれらを構成する貴金属と銅とゼオライ
トの重量成分比が0.01〜0.0005:3〜15:
97〜85の範囲にあることを特徴とする排ガス浄化用
触媒に関する。
【0009】第2の発明は、上記第1の発明において、
前記ゼオライト中のSiO2 とAl 2 3 の重量割合
が、SiO2 /Al2 3 ≧20であることを特徴とす
る排ガス浄化触媒に関する。第3の発明は、窒素酸化物
と一酸化炭素とアンモニアを含有する排ガスと接触し、
上記窒素酸化物の還元と一酸化炭素の酸化を行なう排ガ
ス浄化用触媒において、白金、パラジウム、ロジウムの
中から選ばれた一種以上の貴金属を0.01〜0.2重
量%担持されたゼオライト粒子と、銅を3〜15重量%
担持されたゼオライト粒子とを主要構成粒子とし、上記
両粒子が粒子間隙で1〜20μmの範囲にあるような混
合状態で存在していることを特徴とする排ガス浄化用触
媒に関する。
【0010】第4の発明は、窒素酸化物と一酸化炭素と
還元剤としてのアンモニアを含有する排ガスと接触し、
窒素酸化物の還元と一酸化炭素の酸化を行なう排ガス浄
化用触媒の製造方法において、白金、パラジウムおよび
ロジウムの中から選ばれた一種以上の貴金属を0.01
〜0.2重量%担持したゼオライトと3〜15重量%の
銅を担持したゼオライトとをそれぞれ調製し、貴金属担
持ゼオライトと銅担持ゼオライトの重量比を0.05/
95.5〜20/80の範囲で水を加えて混合しペース
ト状触媒混合物を得、これを所定形状に成形または基板
に塗布後乾燥、焼成することを特徴とする排ガス浄化用
触媒の製造方法に関する。
【0011】第5の発明は、窒素酸化物と一酸化炭素と
還元剤としてのアンモニアとを含有する排ガスと接触
し、上記窒素酸化物の還元と一酸化炭素の酸化を行なう
排ガス浄化用触媒の製造方法において、粒径が数μm〜
数10μmの範囲のゼオライトからなる触媒担体に、白
金、パラジウムおよびロジウムの中から選ばれた一種以
上の貴金属を担持したのち乾燥、焼成した第一成分と、
前記担体に銅を担持したのち乾燥、焼成した第二成分と
を、貴金属と銅とゼオライトの重量比が、0.01〜
0.0005:3〜15:97〜85となるように水を
加えて混合し、これを所定形状に成形または基板に塗布
後、乾燥、焼成することを特徴とする排ガス浄化用触媒
の製造方法に関する。
【0012】
【作用】図1は本発明の排ガス浄化触媒の拡大断面図で
ある。図において貴金属と銅とが担持された数μm〜数
10μmのゼオライトは、物理的に混合された状態にあ
り、両触媒活性成分である貴金属と銅は互いに局在化し
て存在しており、図7aのように一個のゼオライト粒子
に貴金属と銅が共含浸されたものや図7bのように大き
な粒子を混合したものではない。その結果単独では公知
の銅担持ゼオライトと貴金属担持ゼオライトとの組み合
わせであるにもかかわらず下記のような新規な触媒作用
を示すようになる。
【0013】排ガス中に含まれるCOは触媒中の貴金属
担持ゼオライト粒子B内に拡散し(1)式のように酸化
されてCO2 になる。 CO+ 1/2 O2 → CO2 (1) 一方、排ガス中のNOxと還元剤として注入されたNH
3 は銅(Cu)担持ゼオライトA内に拡散し(2)式の
ように窒素と水になる。
【0014】 NO+NH3 + 1/4 O2 → N2 + 3/2 H2 O (2) 上記主反応の他、NH3 の一部は貴金属担持ゼオライト
中に拡散し貴金属の触媒作用によって酸化されてNOx
を副生する(3)の反応がある。 NH3 + 5/2 O2 → NO+ 3/2 H2 O (3) 図7aに示した触媒の場合には、NH3 が脱硝反応する
ためゼオライト細孔内に拡散していく経路に貴金属が存
在するので(3)の反応が容易に生じてNOxを発生し
大きな脱硝率低下を引き起こす。
【0015】ところが図に示した本発明の場合には、貴
金属を担持されたゼオライトBと銅を担持されたゼオラ
イトAとが混合された状態にあり、それらの粒子間隙を
NH 3 が拡散していく。ここで粒子間隙径がNH3 やC
Oなどの平均自由行程より同程度以下であれば、図8の
ようにNH3 の拡散をNH3 の消費速度に比例して銅担
持ゼオライトA側に大きく片寄らせることができる。そ
の結果貴金属担持ゼオライトによる(3)式の反応は無
視できるようになる。同様にCO分子の拡散はCOの酸
化消費される貴金属担持ゼオライト側に選択的におこ
り、混合比が非常に小さいにもかかわらず高いCO酸化
率を維持できる。また図7bのように粒子間隙が分子の
平均自由行程に比し大きな場合には、ガスの拡散過程で
混合するため図7aと同様に分子の分離ができず(3)
式の反応を抑制できない。
【0016】要するに本発明は触媒作用の異なる触媒粒
子を物理的に混合し、その粒子により形成される間隙が
分子の平均自由行程と同程度以下であれば拡散分子は拡
散する経路における衝突確率と消費速度に比例すること
を巧みに利用して触媒細孔内で反応経路の分離をおこな
い図8のようなCO酸化と脱硝反応を両立せしめたもの
である。
【0017】(3)式の反応速度が無視できないと、S
Vを下げた場合に触媒層出口部のNH3 /NOx比が相
対的に高くなる領域でNH3 酸化の影響が強く現れ高脱
硝率が得られなくなる。従来のCOーNOx同時除去用
触媒では(2)式の反応に用いていた触媒がゼオライト
に比べ比表面積の小さい酸化チタン系触媒を用いていた
ためNH3 の吸着速度およびそれとNOxの反応速度が
十分高くなかったため図8のような反応経路の分離を完
全に行なうことができなかった。このためSVを下げた
運転時に(3)式の反応による悪影響が強く現れ高脱硝
率が得難かった。
【0018】これに対し本発明では、脱硝触媒成分とし
て元来高比表面積を有することで知られ、NH3 の吸着
速度が非常に大きいゼオライトを担体に用いた結果、
(2)式の反応が極めて速い。この結果上記した作用に
より(3)式の反応は無視できるようになり低SV時の
脱硝率の低下はほとんどない。さらに用いる貴金属担持
ゼオライトにより低温領域で排ガス中のNOがNO2
酸化される。NOxのNH3 還元の場合NOとNO2
共存するとNH3 との反応速度が著しく向上することが
知られており、その結果低温活性が大きく改善されるう
え、(3)式の反応が抑止されて低SV運転時の脱硝率
低下が小さくなる。
【0019】
【実施例】
(i)全体の構成 本発明に用いられるゼオライトはモルデナイト、クリノ
プチロライト、エリオナイト、Y型ゼオライト等から選
ばれるゼオライトの水素置換型、ナトリウム型、カルシ
ウム型のものを用いることができる。前述のごとく粒子
間隙を拡散分子の平均自由行程(通常の分子で約10-5
cm)と同程度以下にすることが必要であり、通常1から
20μm程度のものを用いると好結果が得られる。あま
り大きな粒子を用いると粒子間隙の平均径が分子の平均
自由行程に比べ著しく大きくなり本発明の作用を示さな
くなる。逆にあまり小さい場合には図7aと同等になり
好ましくない。したがってゼオライト構造が破壊されな
い程度でかつ上記条件を満足すればゼオライトを粉砕し
て用いることもできる。これらに、貴金属をその塩化
物、硝酸塩、もしくはアンミン錯体の形で溶解した水溶
液中に浸漬してイオン交換するか、または水溶液と共に
蒸発乾固して貴金属を0.01wt%〜0.1wt%担
持したゼオライトを得、これを第一成分として用いる。
これとは別に第二成分として、酢酸銅(Cu(CH3
OO)2 ・H2 O)、硝酸銅(Cu(NO3 2 ・3H
2 O)等の可溶性銅塩を出発原料にして上記方法と同様
の手順でゼオライトに銅をCu換算で3から15wt%
担持したモルデナイトを調製する。この両者はそれぞれ
必要に応じて水洗、乾燥、焼成され、不要な無機イオン
が除去されると同時に、担持された成分が不溶化されて
次の工程で移動しがたくされる。
【0020】得られた第一、第二成分は混合比として2
0/80〜0.5/99.5望ましくは10/90〜1
/99の範囲に混合され、これに水、無機バインダ、成
形助剤、無機繊維等周知の成形性向上剤を添加してニー
ダにより混練してペースト状触媒混合物にされる。得ら
れたペースト状触媒は無機繊維製網状基材、溶射等によ
り粗面化した金属基板等に塗布され板状触媒に成形され
るか、押し出し成形機により柱状またはハニカム状に成
形される。 (ii)構成部分の相互作用 ここで用いるゼオライトとしては、高シリカ/アルミナ
比のものがよく、特にSiO2 /Al2 3 比が20以
上のモルデナイトを用いると好結果が得られる。
【0021】貴金属または銅を担持したゼオライトはそ
の後、400から700℃で焼成処理することが好まし
く、これにより不要イオンの除去と担持元素の不溶化効
果を向上させることができる。本発明において、上記第
一および第二成分の混合比は特に重要で前述した範囲の
うち、貴金属担持量の大きいゼオライトを用いて貴金属
担持ゼオライト/銅担持ゼオライト比が小さくなるよう
に選定し、かつ触媒全体の貴金属担持量が10から20
ppmの範囲にすることが好結果を与える。これは、貴
金属担持ゼオライトが銅担持ゼオライト中にまばらに存
在すればNH3 が選択的に銅担持ゼオライトに吸着して
反応し、貴金属によるNH3 酸化の影響をより小さくで
きるようになるからである。また貴金属量を小さくする
ことは触媒単価を低くできるという経済的効果以外に、
本発明の目的であるNH3 酸化を低く抑え、低SV下で
好脱硝率を実現する上で効果がある。本発明の触媒では
貴金属をゼオライト中に高分散させているため上記した
ような微量な添加量で脱硝性能と同程度の高いCO酸化
率を実現することができる。
【0022】以下、具体的実施例を用いて本発明を詳細
に説明する。 実施例1 塩化白金酸(H2 〔PtCl6 〕・6H2 O)2.66
gを水1リットルに溶解したものに、Si/Al原子比
が約21、平均粒径約10μmのH型モルデナイト50
0gを加え砂浴上で蒸発乾固してPtを担持した。これ
を180℃で2時間乾燥後、空気中で500℃で2時間
焼成し0.2wt%Ptーモルデナイトを得た。他方、
硝酸銅(Cu(NO3 3 ・3H2 O)152gを水1
リットルに溶解した中に上記したものと同様のH型モル
デナイト500gを添加し蒸発乾固、乾燥した後、さら
に500℃で2時間焼成して8wt%Cuーモルデナイ
トを調製した。
【0023】得られたPtーモルデナイトとCuーモル
デナイトを各々3gおよび297gとり、これにベーマ
イト(Al2 3 ・H2 O)129gおよびカオリン系
セラミックファイバー129gを加え、水を添加しなが
ら小型ニーダで混練し水分約40%のペースト状触媒混
合物を得た。これとは別に、触媒ペースト塗布用基材に
用いるため、Eガラス製9μm単繊維を1400本集め
てなるヤーンを10本/インチの粗さで平織りした無機
繊維製織布にSiO2 /ポリビニールアルコール/Ti
2 が重量比で10/2/50であるスラリーを含浸後
150℃で乾燥して剛性を付与した網状物を得た。
【0024】本基材2枚の間に先に調製したペースト状
触媒混合物を置き、2枚の基材の外側をポリエチレンま
たはビニールのフィルムでカバーしたものを、加圧ロー
ラを通過させることにより基材の編目間および表面に触
媒を圧着して厚さ約1mmの板状触媒を得た。得られた触
媒を、180℃で2時間乾燥後大気中で500℃で2時
間焼成した。本触媒中のPt含有量は触媒基材を除いて
12.5ppmに相当する。 比較例1、2 実施例1に用いた0.2wt%Ptーモルデナイト単
独、および8wt%Cuーモルデナイト単独で実施例1
と同様の方法により板状触媒を調製した。 比較例3 実施例1の8wt%Cuーモルデナイトに変えて特願平
2−163145号公報の方法によりTi/Mo/Vが
91/5/4原子比になるように調製した酸化チタン系
触媒粉末を用いて同様の板状触媒を調製した。 比較例4 実施例1と同様の方法でまず0.01wt%Pt担持モ
ルデナイトを調製した。このモルデナイトに、実施例1
と同様の方法で銅を8wt%担持し、PtーCuー担持
モルデナイトを得た。これを用いて前述の方法と同様の
手順で板状触媒を得た。 試験例1 実施例1および比較例1〜3の触媒を幅20mm×長さ1
00mmに切断したものを3mm間隔で反応器に3枚充填
し、表1に示した条件によりSVおよび温度を変化させ
た場合の脱硝率およびCO酸化率を測定した。
【0025】得られた結果を図2および図3に示した。
【0026】
【表1】 (iii)発明の他の実施例 実施例2〜4 実施例1の白金担持量0.2wt%を0.01、0.0
5、0.1に変更し、かつPtーモルデナイトとCuー
モルデナイトとの混合比を各々20/80、4/96、
2/98に変化させて同様の方法により触媒を調製し
た。
【0027】この場合の触媒成分中の白金量は12.5
ppmに相当する。 実施例5〜8 実施例4の0.1wt%Ptーモルデナイトと8wt%
Cuーモルデナイトの混合比を10/90、5/95お
よび1/99、0.5/99.5に変化させ、他は同様
の方法で触媒を調製した。 実施例9、10 実施例1のCuーモルデナイトにおけるCu担持量を9
wt%から3および15に変更した以外他は同様の方法
で触媒を調製した。 実施例11、12 実施例1における塩化白金酸を硝酸パラジウム(Pd
(NO3 3 )および硝酸ロジウム(Rh(N
3 3 )の硝酸溶解液に変更しパラジウムまたはロジ
ウム担持量0.2wt%のモルデナイト調製した。これ
を用いてPtーモルデナイトの場合と同様の方法で触媒
調製した。 試験例2 実施例1〜12、および比較例1〜4の触媒について表
1の条件下SV=4600 l/h、反応温度350℃
における脱硝率とCO酸化率を測定した。得られた結果
を表2にまとめて示した。
【0028】
【表2】
【0029】試験例1の結果を示す図2および図3から
明らかなように本発明になるNOxーCO同時除去触媒
は比較例触媒に比べSVの低い領域で高い脱硝率が得ら
れるという特色がある。また低温活性もPtーモルデナ
イトとCuーモルデナイトとを組み合わせることによっ
て大きく向上しており、起動停止が多く起動直後の低温
から排ガス浄化が要求される都市型脱硝触媒に最適であ
る。貴金属の使用量も一般のCO酸化に使われるPt担
持アルミナのPt担持量が0.5から2wt%であるこ
とに比べ数ppmから数10ppmと非常に少なくてよ
く経済的にも優れたものであることがわかる。
【0030】また表2から明らかなように本発明の触媒
がPt:Cu:ゼオライト比が0.01〜0.000
5:3〜15:97〜85の範囲で優れた性能を有して
おり、きわめて微量の貴金属で高いCO酸化率を実現し
ていることがわかる。また、本表から同一貴金属担持量
であれば高濃度貴金属担持ゼオライトをCuーゼオライ
トとの混合比を小さくして用いたものの方が脱硝率とC
O酸化率をともに高くできることがわかる。これは予め
Pt担持ゼオライトとCu担持ゼオライトとを調製後物
理的な混合状態にして使用する本発明が優れたものであ
ることを示すものである。
【0031】
【発明の効果】本発明によりきわめて少ないPt使用量
で排ガス中のCOとNOxを効率よく脱去できるシステ
ムが可能になる。また本発明になる触媒によればSVを
下げ脱硝率を得ようとした場合に従来触媒で問題となっ
たNH3 酸化に起因する脱硝率の頭打ち現象を少なくで
き、高脱硝率が要求される都市近郊の排ガス浄化システ
ムの高性能化を図ることができるようになる。
【0032】さらに低温活性が高く、起動停止の多いガ
スタービンを始めとするコージェネレーション発電設備
の排ガスを起動直後の低温時から処理できるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明になる触媒の断面模式図であ
る。
【図2】、
【図3】図2および図3は、本発明の触媒と比較例触媒
の性能比較図である。
【図4】図4は、従来の脱硝装置の系統図である。
【図5】図5は、本発明の触媒を適用する排ガス浄化装
置の系統図である。
【図6】図6は、従来の触媒の特性を示す図である。
【図7】図7は、従来の触媒の構成を示す図である。
【図8】図8は、本発明の触媒におけるCOとNOxの
反応説明図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素酸化物と一酸化炭素と還元剤として
    のアンモニアを含有する排ガスと接触し、上記窒素酸化
    物の還元と一酸化炭素の酸化を行なう排ガス浄化用触媒
    において、白金、パラジウムおよびロジウムの中から選
    ばれた一種以上の貴金属を担持されたゼオライト粒子
    と、銅を担持されたゼオライト粒子を主たる構成要素と
    し、両粒子の粒子間隔がアンモニアおよび一酸化炭素の
    平均自由行程距離と同程度またはそれ以下の混合状態に
    あり、かつそれらを構成する貴金属と銅とゼオライトの
    重量成分比が0.01〜0.0005:3〜15:97
    〜85の範囲にあることを特徴とする排ガス浄化用触
    媒。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ゼオライト中の
    SiO2 とAl2 3 の重量割合が、SiO2 /Al2
    3 ≧20であることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】 窒素酸化物と一酸化炭素とアンモニアを
    含有する排ガスと接触し、上記窒素酸化物の還元と一酸
    化炭素の酸化を行なう排ガス浄化用触媒において、白
    金、パラジウム、ロジウムの中から選ばれた一種以上の
    貴金属を0.01〜0.2重量%担持されたゼオライト
    粒子と、銅を3〜15重量%担持されたゼオライト粒子
    とを主要構成粒子とし、上記両粒子が粒子間隙で1〜2
    0μmの範囲にあるような混合状態で存在していること
    を特徴とする排ガス浄化用触媒。
  4. 【請求項4】 窒素酸化物と一酸化炭素と還元剤として
    のアンモニアを含有する排ガスと接触し、窒素酸化物の
    還元と一酸化炭素の酸化を行なう排ガス浄化用触媒の製
    造方法において、白金、パラジウムおよびロジウムの中
    から選ばれた一種以上の貴金属を0.01〜0.2重量
    %担持したゼオライトと3〜15重量%の銅を担持した
    ゼオライトとをそれぞれ調製し、貴金属担持ゼオライト
    と銅担持ゼオライトの重量比を0.05/95.5〜2
    0/80の範囲で水を加えて混合しペースト状触媒混合
    物を得、これを所定形状に成形または基板に塗布後乾
    燥、焼成することを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 窒素酸化物と一酸化炭素と還元剤として
    のアンモニアとを含有する排ガスと接触し、上記窒素酸
    化物の還元と一酸化炭素の酸化を行なう排ガス浄化用触
    媒の製造方法において、粒径が数μm〜数10μmの範
    囲のゼオライトからなる触媒担体に、白金、パラジウム
    およびロジウムの中から選ばれた一種以上の貴金属を担
    持したのち乾燥、焼成した第一成分と、前記担体に銅を
    担持したのち乾燥、焼成した第二成分とを、貴金属と銅
    とゼオライトの重量比が、0.01〜0.0005:3
    〜15:97〜85となるように水を加えて混合し、こ
    れを所定形状に成形または基板に塗布後、乾燥、焼成す
    ることを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
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