JP3337498B2 - 排ガス浄化用触媒の製造方法および排ガス浄化方法 - Google Patents
排ガス浄化用触媒の製造方法および排ガス浄化方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排ガス浄化用触媒の製
造方法および排ガス浄化方法に係り、特に排ガスに含有
される窒素酸化物(NOx)のアンモニア(NH3 )に
よる接触還元、その際に発生する未反応アンモニアの酸
化分解、および/または排ガス中に含有される一酸化炭
素(CO)の酸化分解を同時に行うのに好適な多元機能
を有する排ガス浄化用触媒の製造方法および該触媒を用
いた排ガス浄化方法に関する。
造方法および排ガス浄化方法に係り、特に排ガスに含有
される窒素酸化物(NOx)のアンモニア(NH3 )に
よる接触還元、その際に発生する未反応アンモニアの酸
化分解、および/または排ガス中に含有される一酸化炭
素(CO)の酸化分解を同時に行うのに好適な多元機能
を有する排ガス浄化用触媒の製造方法および該触媒を用
いた排ガス浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電所、各種工場、自動車などから排出
される排煙中のNOxは、光化学スモッグや酸性雨の原
因物質であり、その効果的な除去方法として、アンモニ
ア(NH3 )を還元剤とした選択的接触還元による排煙
脱硝法が火力発電所を中心に幅広く用いられている。触
媒には、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)または
タングステン(W)を活性成分にした酸化チタン(Ti
O2 )系触媒が使用されており、特に活性成分の1つと
してバナジウムを含むものは活性が高いだけでなく、排
ガス中に含まれている不純物による劣化が小さいこと、
より低温から使用できることなどから、現在の脱硝触媒
の主流になっている(特開昭50−128681号公報
等)。
される排煙中のNOxは、光化学スモッグや酸性雨の原
因物質であり、その効果的な除去方法として、アンモニ
ア(NH3 )を還元剤とした選択的接触還元による排煙
脱硝法が火力発電所を中心に幅広く用いられている。触
媒には、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)または
タングステン(W)を活性成分にした酸化チタン(Ti
O2 )系触媒が使用されており、特に活性成分の1つと
してバナジウムを含むものは活性が高いだけでなく、排
ガス中に含まれている不純物による劣化が小さいこと、
より低温から使用できることなどから、現在の脱硝触媒
の主流になっている(特開昭50−128681号公報
等)。
【0003】近年の電力需要増加、特に夏期電力需要の
増加に対応するためガスタービン、ボイラの建設のほ
か、ガスタービン等を利用したコージェネレーションシ
ステムの建設が都心部を中心に増加している。これらの
設備は人工密集地域に隣接して設置されることが多いこ
ととNOxの排出規制が総量規制であることから、設備
から排出される排ガス中のNOx量をきわめて低いレベ
ルに抑えることが望まれており、これに設置する脱硝装
置も高性能であることに加え還元剤として用いるNH3
が未反応のまま排出されないものが必要になっている。
このため脱硝触媒の後流にアンモニアの酸化触媒を設置
し脱硝反応に使用されなかったNH3 の酸化分解を行お
うとする発明がなされている(特開昭52−43767
号公報)。これらNOxやNH3 の他、燃焼排ガス中に
含まれるCOも低レベルに抑えることが望まれてきてお
り、すでに米国のガスタービンにおいては白金(Pt)
系触媒を脱硝装置の前流に設置してNOxに加えて含有
されるCOの除去が広く実施されている。また燃焼器か
らの排ガスに限らず各種工場から排出されるCOやNH
3 も非常に低いレベルまで除去することが望まれてお
り、そのための触媒やプロセスの実現が社会的にも重要
課題になっている。
増加に対応するためガスタービン、ボイラの建設のほ
か、ガスタービン等を利用したコージェネレーションシ
ステムの建設が都心部を中心に増加している。これらの
設備は人工密集地域に隣接して設置されることが多いこ
ととNOxの排出規制が総量規制であることから、設備
から排出される排ガス中のNOx量をきわめて低いレベ
ルに抑えることが望まれており、これに設置する脱硝装
置も高性能であることに加え還元剤として用いるNH3
が未反応のまま排出されないものが必要になっている。
このため脱硝触媒の後流にアンモニアの酸化触媒を設置
し脱硝反応に使用されなかったNH3 の酸化分解を行お
うとする発明がなされている(特開昭52−43767
号公報)。これらNOxやNH3 の他、燃焼排ガス中に
含まれるCOも低レベルに抑えることが望まれてきてお
り、すでに米国のガスタービンにおいては白金(Pt)
系触媒を脱硝装置の前流に設置してNOxに加えて含有
されるCOの除去が広く実施されている。また燃焼器か
らの排ガスに限らず各種工場から排出されるCOやNH
3 も非常に低いレベルまで除去することが望まれてお
り、そのための触媒やプロセスの実現が社会的にも重要
課題になっている。
【0004】このため、本発明者らは、第一成分がチタ
ン(Ti)、バナジウム(V)、タングステン(W)、
モリブデン(Mo)から選ばれる1種以上の元素の酸化
物からなる組成物であり、第二成分が白金(Pt)、パ
ラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)から選ばれる貴金
属塩類、またはゼオライト、アルミナ、シリカ等の多孔
体にあらかじめ担持された貴金属含有組成物である、N
Ox、NH3 、およびCOを同時に除去できる新規な触
媒とそれを用いた排ガスの浄化法を提案した。
ン(Ti)、バナジウム(V)、タングステン(W)、
モリブデン(Mo)から選ばれる1種以上の元素の酸化
物からなる組成物であり、第二成分が白金(Pt)、パ
ラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)から選ばれる貴金
属塩類、またはゼオライト、アルミナ、シリカ等の多孔
体にあらかじめ担持された貴金属含有組成物である、N
Ox、NH3 、およびCOを同時に除去できる新規な触
媒とそれを用いた排ガスの浄化法を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術の中、N
O、NH3 およびCOを同時に除去できる触媒は社会的
ニーズにも合ったきわめて優れたものであるが、3つの
機能を両立することが難しいという問題があった。特に
触媒製造条件によってNH3 とCOの除去性能が影響を
受け、必ずしもNH3 とCOの除去性能の高い触媒が得
られないことがあった。
O、NH3 およびCOを同時に除去できる触媒は社会的
ニーズにも合ったきわめて優れたものであるが、3つの
機能を両立することが難しいという問題があった。特に
触媒製造条件によってNH3 とCOの除去性能が影響を
受け、必ずしもNH3 とCOの除去性能の高い触媒が得
られないことがあった。
【0006】この原因としては、第一成分中のバナジウ
ム(V)、モリブデン(Mo)酸化物の一部が触媒製造
過程の水を加えた混練過程でわずかに溶解し、これが第
二成分中の貴金属成分と接触して第二成分の有するNH
3 酸化分解活性とCO酸化活性とを損なうことが挙げら
れる。本発明の目的は、上記先行技術の有する問題点を
なくし、NOx、NH3 およびCOのいずれの除去性能
をも有する高性能な排ガス浄化触媒を得ることができる
排ガス浄化用触媒の製造方法および排ガス浄化方法を提
供するにある。
ム(V)、モリブデン(Mo)酸化物の一部が触媒製造
過程の水を加えた混練過程でわずかに溶解し、これが第
二成分中の貴金属成分と接触して第二成分の有するNH
3 酸化分解活性とCO酸化活性とを損なうことが挙げら
れる。本発明の目的は、上記先行技術の有する問題点を
なくし、NOx、NH3 およびCOのいずれの除去性能
をも有する高性能な排ガス浄化触媒を得ることができる
排ガス浄化用触媒の製造方法および排ガス浄化方法を提
供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願の第1の発明は、チタン(Ti)、バナジウム
(V)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)から
選ばれる1種以上の元素の酸化物からなる組成物を第一
成分、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム
(Rh)から選ばれる貴金属塩類、または多孔体に担持
された前記貴金属含有組成物を第二成分とする、窒素酸
化物、アンモニアおよび/または一酸化炭素を同時に除
去する排ガス浄化用触媒の製造方法において、前記第二
成分粉末をあらかじめ非水溶性皮膜、または鉱物油もし
くは油脂皮膜で覆い、これと第一成分粉末とを混合した
後、水を加えて混練し、成形、乾燥、焼成することを特
徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法に関する。
本願の第1の発明は、チタン(Ti)、バナジウム
(V)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)から
選ばれる1種以上の元素の酸化物からなる組成物を第一
成分、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム
(Rh)から選ばれる貴金属塩類、または多孔体に担持
された前記貴金属含有組成物を第二成分とする、窒素酸
化物、アンモニアおよび/または一酸化炭素を同時に除
去する排ガス浄化用触媒の製造方法において、前記第二
成分粉末をあらかじめ非水溶性皮膜、または鉱物油もし
くは油脂皮膜で覆い、これと第一成分粉末とを混合した
後、水を加えて混練し、成形、乾燥、焼成することを特
徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法に関する。
【0008】本願の第2の発明は、上記第1の発明にお
いて、前記多孔体が水素置換型モルデナイトであること
を特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法に関する。本
願の第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明に
おいて、前記貴金属を担持された第二成分と第一成分の
混合比が1/99〜10/90の範囲にあることを特徴
とする排ガス浄化用触媒の製造方法に関する。
いて、前記多孔体が水素置換型モルデナイトであること
を特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法に関する。本
願の第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明に
おいて、前記貴金属を担持された第二成分と第一成分の
混合比が1/99〜10/90の範囲にあることを特徴
とする排ガス浄化用触媒の製造方法に関する。
【0009】本願の第4の発明は、排ガス中の窒素酸化
物と該窒素酸化物の還元剤として排ガス中に注入された
アンモニアのうち未反応状態のアンモニアおよび/また
は一酸化炭素を除去する排ガス浄化方法において、チタ
ン、バナジウム、タングステン、モリブデンから選ばれ
る1種以上の元素の酸化物からなる第一成分と、白金、
パラジウム、ロジウムから選ばれる貴金属または多孔体
に担持された前記貴金属を含有する第二成分にあらかじ
め非水溶性皮膜または鉱物油もしくは油脂皮膜で覆った
ものとを、水を加えて混練し、成形、焼成した触媒を使
用することを特徴とする排ガス浄化方法に関する。本発
明において、Pt、Pd、Rh等の貴金属含有組成物を
担持させる多孔体としては、例えばゼオライト、アルミ
ナ、シリカ等が好適に用いられ、特に、水素置換型モル
デナイトが好適に用いられる。本発明において、非水溶
性皮膜としては、例えばビニール重合体、セルロース化
合物、膠質等の皮膜が挙げられる。また、鉱物油または
油脂皮膜としては、例えばパラフィン、ステアリン酸等
の皮膜が挙げられる。
物と該窒素酸化物の還元剤として排ガス中に注入された
アンモニアのうち未反応状態のアンモニアおよび/また
は一酸化炭素を除去する排ガス浄化方法において、チタ
ン、バナジウム、タングステン、モリブデンから選ばれ
る1種以上の元素の酸化物からなる第一成分と、白金、
パラジウム、ロジウムから選ばれる貴金属または多孔体
に担持された前記貴金属を含有する第二成分にあらかじ
め非水溶性皮膜または鉱物油もしくは油脂皮膜で覆った
ものとを、水を加えて混練し、成形、焼成した触媒を使
用することを特徴とする排ガス浄化方法に関する。本発
明において、Pt、Pd、Rh等の貴金属含有組成物を
担持させる多孔体としては、例えばゼオライト、アルミ
ナ、シリカ等が好適に用いられ、特に、水素置換型モル
デナイトが好適に用いられる。本発明において、非水溶
性皮膜としては、例えばビニール重合体、セルロース化
合物、膠質等の皮膜が挙げられる。また、鉱物油または
油脂皮膜としては、例えばパラフィン、ステアリン酸等
の皮膜が挙げられる。
【0010】
【作用】図1は、本発明になる触媒の有する細孔のモデ
ルを示したものである。脱硝触媒成分が形成するマクロ
ポア内のところどころにゼオライト等の多孔質が形成す
るミクロポアが存在する構造になっており、そのミクロ
ポア内に貴金属元素が担持された状態にある。このよう
な構造にすると脱硝触媒成分に吸着され易いNH 3 はマ
クロポア入口部の脱硝触媒成分に選択的に吸着され、拡
散してくるNOxと反応して通常の脱硝触媒の場合と同
様の高いNOx除去率を示す。一方NOxが減少しアン
モニアリッチな条件やアンモニアのみを含有する排ガス
の場合には、アンモニアはミクロポア内にまで拡散して
貴金属にまで到達し、(1)式で示される酸素による酸
化反応が進行するようになる。
ルを示したものである。脱硝触媒成分が形成するマクロ
ポア内のところどころにゼオライト等の多孔質が形成す
るミクロポアが存在する構造になっており、そのミクロ
ポア内に貴金属元素が担持された状態にある。このよう
な構造にすると脱硝触媒成分に吸着され易いNH 3 はマ
クロポア入口部の脱硝触媒成分に選択的に吸着され、拡
散してくるNOxと反応して通常の脱硝触媒の場合と同
様の高いNOx除去率を示す。一方NOxが減少しアン
モニアリッチな条件やアンモニアのみを含有する排ガス
の場合には、アンモニアはミクロポア内にまで拡散して
貴金属にまで到達し、(1)式で示される酸素による酸
化反応が進行するようになる。
【0011】
【化1】 NH3 +7/4O2 ―→ NO+3/2H2 O (1) ここで生成したNOは、ミクロポアからマクロポアを経
て触媒の外内に拡散していく過程でマクロポア内面に吸
着しているアンモニアに衝突して(2)式の脱硝反応に
より窒素に還元される。
て触媒の外内に拡散していく過程でマクロポア内面に吸
着しているアンモニアに衝突して(2)式の脱硝反応に
より窒素に還元される。
【0012】
【化2】 NO+NH3 +1/4O2 ―→ N2 +3/4H2 O (2) このためNH3 を還元剤とする脱硝装置に用いたときは
NOの生成による脱硝率の低下を生じることがなく触媒
層からのリークNH3 を低減できる。そればかりでな
く、排ガスに含有されるCOは触媒細孔内を容易に拡散
する性質があるため速やかに酸化触媒成分にまで拡散・
接触して(3)式のごとくCO2 に酸化される。
NOの生成による脱硝率の低下を生じることがなく触媒
層からのリークNH3 を低減できる。そればかりでな
く、排ガスに含有されるCOは触媒細孔内を容易に拡散
する性質があるため速やかに酸化触媒成分にまで拡散・
接触して(3)式のごとくCO2 に酸化される。
【0013】
【化3】CO+1/2O2 ―→ CO2 以上に示したように本発明で得ようとする触媒は、細孔
内の拡散を利用することによりNOの存在する場合には
通常の脱硝触媒と同様に作用し、NOxが消費されてア
ンモニアが余剰になると貴金属の触媒作用によるアンモ
ニアの酸化作用と脱硝触媒の作用の協奏作用でアンモニ
アを窒素に分解でき、そればかりでなくCOも同時に除
去できる新規な3元機能触媒である。
内の拡散を利用することによりNOの存在する場合には
通常の脱硝触媒と同様に作用し、NOxが消費されてア
ンモニアが余剰になると貴金属の触媒作用によるアンモ
ニアの酸化作用と脱硝触媒の作用の協奏作用でアンモニ
アを窒素に分解でき、そればかりでなくCOも同時に除
去できる新規な3元機能触媒である。
【0014】このような触媒作用を得るためには図1の
ように第一成分と第二成分が触媒細孔内に極在化した状
態にあることが望ましいが、従来の触媒製造方法では第
一成分と第二成分との混練に当たり、第一成分中のバナ
ジウム、モリブデンまたはタングステン化合物がわずか
に水に溶解して第二成分中の貴金属成分と反応し、貴金
属の有するNH3 およびCOの酸化活性を大きく損なっ
ていた。
ように第一成分と第二成分が触媒細孔内に極在化した状
態にあることが望ましいが、従来の触媒製造方法では第
一成分と第二成分との混練に当たり、第一成分中のバナ
ジウム、モリブデンまたはタングステン化合物がわずか
に水に溶解して第二成分中の貴金属成分と反応し、貴金
属の有するNH3 およびCOの酸化活性を大きく損なっ
ていた。
【0015】これに対し、本発明のように第一成分と第
二成分を混合するに先立ち、第二成分粉末を水に不溶性
有機物皮膜または鉱物油もしくは油脂皮膜で覆っておく
と、第一成分の溶解した溶媒である水と貴金属成分の接
触が防止でき、貴金属の活性を損なうことがない。これ
により図1に示した理想的な触媒構造が得られ、上記し
たような3つの活性にともに優れた触媒を得ることがで
きる。
二成分を混合するに先立ち、第二成分粉末を水に不溶性
有機物皮膜または鉱物油もしくは油脂皮膜で覆っておく
と、第一成分の溶解した溶媒である水と貴金属成分の接
触が防止でき、貴金属の活性を損なうことがない。これ
により図1に示した理想的な触媒構造が得られ、上記し
たような3つの活性にともに優れた触媒を得ることがで
きる。
【0016】
【実施例】触媒成分のうちまず第一成分は、前記したよ
うな各種のものを使用することができるが、特に触媒成
分としてTi−V、Ti−V−Mo、Ti−W−V等の
元素からなる酸化物触媒を用いた場合に好結果をもたら
す。これらは、メタチタン酸等の含水酸化チタンのスラ
リにバナジウム、モリブデン、タングステンの酸素酸塩
を初めとする塩類を添加し、加熱ニーダを用いて水を蒸
発させながらペースト状にし、乾燥後、400℃から7
00℃の間で焼成、必要に応じて粉砕することによって
得られる。
うな各種のものを使用することができるが、特に触媒成
分としてTi−V、Ti−V−Mo、Ti−W−V等の
元素からなる酸化物触媒を用いた場合に好結果をもたら
す。これらは、メタチタン酸等の含水酸化チタンのスラ
リにバナジウム、モリブデン、タングステンの酸素酸塩
を初めとする塩類を添加し、加熱ニーダを用いて水を蒸
発させながらペースト状にし、乾燥後、400℃から7
00℃の間で焼成、必要に応じて粉砕することによって
得られる。
【0017】また第二成分としては、前述した貴金属の
可溶性塩類を水にとかしてゼオライト、シリカ、アルミ
ナ等の多孔体のミクロポア内にイオン交換や混練により
担持したものを調製し、必要に応じて乾燥および焼成し
たものを用いることができる。第二成分に用いられるゼ
オライトはモルデナイト、クリノプチロライト、エリオ
ナイト、Y型ゼオライト等の中から選ばれるゼオライト
の水素置換型、ナトリウム型、カルシウム型のもの、ま
たシリカ、アルミナは含水酸化物を低温で焼成した表面
積が100m2 /gから500m2 /gのものが用いら
れる。その粒径は1から10μm程度であり、ゼオライ
ト等の細孔構造が破壊されない程度に粉砕して用いるこ
ともできる。これらに貴金属をその塩化物、硝酸塩また
はアンミン錯体の形で溶解した水溶液中に浸漬してイオ
ン交換するか、水溶液とともに蒸発乾固し貴金属を0.
01〜0.1wt%担持し、乾燥後、300〜600℃
に焼成し、貴金属塩類が該当する酸化物または金属単体
に変化させて水等の溶媒に不溶な状態にして用いると好
結果が得られる。
可溶性塩類を水にとかしてゼオライト、シリカ、アルミ
ナ等の多孔体のミクロポア内にイオン交換や混練により
担持したものを調製し、必要に応じて乾燥および焼成し
たものを用いることができる。第二成分に用いられるゼ
オライトはモルデナイト、クリノプチロライト、エリオ
ナイト、Y型ゼオライト等の中から選ばれるゼオライト
の水素置換型、ナトリウム型、カルシウム型のもの、ま
たシリカ、アルミナは含水酸化物を低温で焼成した表面
積が100m2 /gから500m2 /gのものが用いら
れる。その粒径は1から10μm程度であり、ゼオライ
ト等の細孔構造が破壊されない程度に粉砕して用いるこ
ともできる。これらに貴金属をその塩化物、硝酸塩また
はアンミン錯体の形で溶解した水溶液中に浸漬してイオ
ン交換するか、水溶液とともに蒸発乾固し貴金属を0.
01〜0.1wt%担持し、乾燥後、300〜600℃
に焼成し、貴金属塩類が該当する酸化物または金属単体
に変化させて水等の溶媒に不溶な状態にして用いると好
結果が得られる。
【0018】得られた第二成分は粒径が10μm以下に
粉砕され、本発明のポイントでもある不溶性有機皮膜形
成処理される。具体的には、可溶性ポリビニールアルコ
ール(PVA)、酢酸ビニール重合体等の水溶液に鉱酸
などの重合促進剤を添加した溶液やエマルジョン、ポリ
スチレン、ポリウレタン等のベンゼンやペンタンを溶媒
とする有機溶液、ステアリン酸のアルコール溶液等、乾
燥によって水に不溶な皮膜を形成する溶液を第二成分粉
末に添加し、攪拌しながら溶媒を飛散させて第二成分粒
子表面に皮膜を形成させる。皮膜形成の方法は上記した
方法の他、皮膜形成剤含有溶液と第二成分のスラリをス
プレイドライにより乾燥して均一粒子を得る方法、高融
点ワックス、パラフィン等の蒸気で第二成分を処理する
方法等いずれの方法であってもよい。要するに第二成分
表面に非水溶性皮膜を形成すると同時に第二成分表面を
疎水性にし、引き続く第二成分と第一成分の混練過程で
第一成分の溶解した水溶液が第二成分に接触することを
防止できる皮膜を形成できればよい。
粉砕され、本発明のポイントでもある不溶性有機皮膜形
成処理される。具体的には、可溶性ポリビニールアルコ
ール(PVA)、酢酸ビニール重合体等の水溶液に鉱酸
などの重合促進剤を添加した溶液やエマルジョン、ポリ
スチレン、ポリウレタン等のベンゼンやペンタンを溶媒
とする有機溶液、ステアリン酸のアルコール溶液等、乾
燥によって水に不溶な皮膜を形成する溶液を第二成分粉
末に添加し、攪拌しながら溶媒を飛散させて第二成分粒
子表面に皮膜を形成させる。皮膜形成の方法は上記した
方法の他、皮膜形成剤含有溶液と第二成分のスラリをス
プレイドライにより乾燥して均一粒子を得る方法、高融
点ワックス、パラフィン等の蒸気で第二成分を処理する
方法等いずれの方法であってもよい。要するに第二成分
表面に非水溶性皮膜を形成すると同時に第二成分表面を
疎水性にし、引き続く第二成分と第一成分の混練過程で
第一成分の溶解した水溶液が第二成分に接触することを
防止できる皮膜を形成できればよい。
【0019】このようにして得られた第一、第二成分は
第二成分/第一成分比(以下、第二成分/第一成分比)
として20/80〜0.5/99.5、望ましくは10
/90〜1/99の範囲に混合され、これに水、無機バ
インダ、成形助剤、無機繊維等周知の成形性向上剤を添
加されてニーダにより混練されてペースト状触媒混合物
にされる。得られたペースト状触媒は無機繊維製網状基
材、溶射等により粗面化した金属基板などに塗布され板
状触媒に成形されるか、押出し成形機により柱状または
ハニカム状に成形される。
第二成分/第一成分比(以下、第二成分/第一成分比)
として20/80〜0.5/99.5、望ましくは10
/90〜1/99の範囲に混合され、これに水、無機バ
インダ、成形助剤、無機繊維等周知の成形性向上剤を添
加されてニーダにより混練されてペースト状触媒混合物
にされる。得られたペースト状触媒は無機繊維製網状基
材、溶射等により粗面化した金属基板などに塗布され板
状触媒に成形されるか、押出し成形機により柱状または
ハニカム状に成形される。
【0020】本発明の方法における第二成分粒子に施さ
れた不溶性皮膜は、前述したように第一成分が溶解した
水溶液が第二成分中の貴金属と接触して貴金属の活性を
減ずることを防止する働きをする。したがって皮膜の厚
さは大きいほどその作用は完全になるが、第二成分に対
し0.5〜5wt%程度、通常は2wt%以下に選定す
れば好結果が得られる。
れた不溶性皮膜は、前述したように第一成分が溶解した
水溶液が第二成分中の貴金属と接触して貴金属の活性を
減ずることを防止する働きをする。したがって皮膜の厚
さは大きいほどその作用は完全になるが、第二成分に対
し0.5〜5wt%程度、通常は2wt%以下に選定す
れば好結果が得られる。
【0021】あまり添加量が多くなると第二成分の粒子
が結合して第一成分との混合過程での分散が悪くなる。
また、皮膜は触媒体の焼成過程で気化したり、燃焼して
第二成分表面には残存せず、ガスとの接触の妨げになら
ないことが望ましいが、添加量が多すぎると皮膜が完全
に除去されない場合があり望ましくない。また皮膜燃焼
時の発熱で触媒活性に悪影響が出ることもあり、皮膜形
成剤の添加量は20wt%以下に抑えることが望まし
い。
が結合して第一成分との混合過程での分散が悪くなる。
また、皮膜は触媒体の焼成過程で気化したり、燃焼して
第二成分表面には残存せず、ガスとの接触の妨げになら
ないことが望ましいが、添加量が多すぎると皮膜が完全
に除去されない場合があり望ましくない。また皮膜燃焼
時の発熱で触媒活性に悪影響が出ることもあり、皮膜形
成剤の添加量は20wt%以下に抑えることが望まし
い。
【0022】以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明
する。 実施例1 メタチタン酸スラリ(TiO2 含有量:30wt%、S
O4 含有量:8wt%)67kgにパラタングステン酸ア
ンモニウム((NH4 )10H10・W12O46・6H2 O)
を3.59kgおよびメタバナジン酸アンモン1.29kg
とを加え加熱ニーダを用いて水を蒸発させながら混練し
水分約36%のペーストを得た。これを3φの柱状に押
出し造粒後流動層乾燥機で乾燥し、次に大気中550℃
で2時間焼成した。得られた顆粒をハンマーミルで1μ
mの粒径が60%以上になるように粉砕して第一成分で
ある脱硝触媒粉末を得た。このときの組成はV/W/T
i=4/5/91(原子比)である。
する。 実施例1 メタチタン酸スラリ(TiO2 含有量:30wt%、S
O4 含有量:8wt%)67kgにパラタングステン酸ア
ンモニウム((NH4 )10H10・W12O46・6H2 O)
を3.59kgおよびメタバナジン酸アンモン1.29kg
とを加え加熱ニーダを用いて水を蒸発させながら混練し
水分約36%のペーストを得た。これを3φの柱状に押
出し造粒後流動層乾燥機で乾燥し、次に大気中550℃
で2時間焼成した。得られた顆粒をハンマーミルで1μ
mの粒径が60%以上になるように粉砕して第一成分で
ある脱硝触媒粉末を得た。このときの組成はV/W/T
i=4/5/91(原子比)である。
【0023】一方、塩化白金酸(H2 〔PtCl6 〕・
6H2 O)0.665gを水1リットルに溶解したもの
に、Si/Al原子比が約21、平均粒径約10μmの
H型モルデナイト500gを加え砂浴上で蒸発乾固して
Ptを担持した。これを180℃で2時間乾燥後、空気
中、500℃で2時間焼成して0.05wt%Pt−モ
ルデナイトを調製し第二成分にした。得られた第二成分
にスチレン重合体(重合度:200)の5wt%ベンゼ
ン溶液500gを添加し砂浴上で加熱しながら攪拌しベ
ンゼンを蒸発させて第二成分粒子表面に撥水性の皮膜を
形成させた。
6H2 O)0.665gを水1リットルに溶解したもの
に、Si/Al原子比が約21、平均粒径約10μmの
H型モルデナイト500gを加え砂浴上で蒸発乾固して
Ptを担持した。これを180℃で2時間乾燥後、空気
中、500℃で2時間焼成して0.05wt%Pt−モ
ルデナイトを調製し第二成分にした。得られた第二成分
にスチレン重合体(重合度:200)の5wt%ベンゼ
ン溶液500gを添加し砂浴上で加熱しながら攪拌しベ
ンゼンを蒸発させて第二成分粒子表面に撥水性の皮膜を
形成させた。
【0024】これとは別に繊維径9μmのEガラス性繊
維1400本の捻糸を10本/インチの粗さで平織りし
た網状物にチタニア40%、シリカゾル20%、ポリビ
ニールアルコール1%のスラリを含浸し、150℃で乾
燥して剛性を持たせ触媒基材を得た。第一成分20kgと
第二成分408gにシリカ・アルミナ系無機繊維5.3
kg、水17kgを加えてニーダで混練し、触媒ペーストを
得た。上記基材2枚の間に調製したペースト状触媒混合
物を置き加圧ローラを通過させることにより基材の編目
間および表面に触媒を圧着して厚さ約1mmの板状触媒を
得た。得られた触媒は、180℃で2時間乾燥後大気
中、500℃で2時間焼成した。本触媒中の第一成分と
第二成分の第二成分/第一成分比は2/98であり、P
t含有量は触媒基材・無機繊維を除いて10ppm に相当
する。
維1400本の捻糸を10本/インチの粗さで平織りし
た網状物にチタニア40%、シリカゾル20%、ポリビ
ニールアルコール1%のスラリを含浸し、150℃で乾
燥して剛性を持たせ触媒基材を得た。第一成分20kgと
第二成分408gにシリカ・アルミナ系無機繊維5.3
kg、水17kgを加えてニーダで混練し、触媒ペーストを
得た。上記基材2枚の間に調製したペースト状触媒混合
物を置き加圧ローラを通過させることにより基材の編目
間および表面に触媒を圧着して厚さ約1mmの板状触媒を
得た。得られた触媒は、180℃で2時間乾燥後大気
中、500℃で2時間焼成した。本触媒中の第一成分と
第二成分の第二成分/第一成分比は2/98であり、P
t含有量は触媒基材・無機繊維を除いて10ppm に相当
する。
【0025】実施例2および3 実施例1におけるH型モルデナイトに代えて微粒シリカ
粉末(富田製薬社製、マイコンF)およびγ−アルミナ
(住友化学社製)粉末をそれぞれ用い、他は同様にして
第二成分を調製し、これと第一成分とを第二成分/第一
成分比2/98で使用して触媒を調製し、それぞれ実施
例2および実施例3の触媒とした。 比較例1〜3 実施例1〜3において第二成分に対する撥水性皮膜形成
処理を行わないで触媒を調製した。 比較例4 実施例1の第一成分を添加しない以外他は同様にして触
媒調製した。 試験例1 実施例1〜3および比較例1〜4の触媒を幅20mm×長
さ100mmに切断したものを3mm間隔で反応器に3枚充
填し、表1に示した条件において脱硝率と脱硝反応に使
用されなかった未反応アンモニアの分解率およびCOの
除去率を測定した。得られた結果を表2に示した。なお
未反応アンモニアの分解率は次のようにして求めた。
粉末(富田製薬社製、マイコンF)およびγ−アルミナ
(住友化学社製)粉末をそれぞれ用い、他は同様にして
第二成分を調製し、これと第一成分とを第二成分/第一
成分比2/98で使用して触媒を調製し、それぞれ実施
例2および実施例3の触媒とした。 比較例1〜3 実施例1〜3において第二成分に対する撥水性皮膜形成
処理を行わないで触媒を調製した。 比較例4 実施例1の第一成分を添加しない以外他は同様にして触
媒調製した。 試験例1 実施例1〜3および比較例1〜4の触媒を幅20mm×長
さ100mmに切断したものを3mm間隔で反応器に3枚充
填し、表1に示した条件において脱硝率と脱硝反応に使
用されなかった未反応アンモニアの分解率およびCOの
除去率を測定した。得られた結果を表2に示した。なお
未反応アンモニアの分解率は次のようにして求めた。
【0026】
【数1】
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】表2に示されるように実施例1〜3の場合
には比較例1〜3の場合に較べていずれも高い脱硝率に
加えアンモニアの分解率およびCOの除去率が得られて
いる。これに対し比較例1〜3では脱硝率は高いものの
アンモニア分解率およびCOの除去率は第二成分を添加
しない比較例4と実施例との中間的な性能を示し、第二
成分の添加効果が充分発揮されていないことがわかる。
には比較例1〜3の場合に較べていずれも高い脱硝率に
加えアンモニアの分解率およびCOの除去率が得られて
いる。これに対し比較例1〜3では脱硝率は高いものの
アンモニア分解率およびCOの除去率は第二成分を添加
しない比較例4と実施例との中間的な性能を示し、第二
成分の添加効果が充分発揮されていないことがわかる。
【0030】この結果からもわかるように本発明になる
触媒は前述したごとく第一成分による悪影響をなくし第
二成分の作用を充分発揮させることにより、通常の脱硝
触媒と同様高い脱硝率に加え、高い未反応アンモニアの
分解活性とCO除去率を得るに好適な方法であることが
わかる。なお、第二成分として、CuまたはFeを担持
したモルデナイトなどのゼオライトを使用しても同程度
の性能の触媒が得られた。
触媒は前述したごとく第一成分による悪影響をなくし第
二成分の作用を充分発揮させることにより、通常の脱硝
触媒と同様高い脱硝率に加え、高い未反応アンモニアの
分解活性とCO除去率を得るに好適な方法であることが
わかる。なお、第二成分として、CuまたはFeを担持
したモルデナイトなどのゼオライトを使用しても同程度
の性能の触媒が得られた。
【0031】実施例4 実施例1におけるスチレン重合体に代えてポリビニール
アルコール(PVA)の5wt%水溶液500gに硫酸
1gを添加し、これを用いて他は実施例1と同様の方法
で触媒を調製した。 実施例5 実施例2におけるスチレン重合体に代えてステアリン酸
粉末10gを第二成分に加え、攪拌しながらステアリン
酸の白煙が出るまで砂浴で加熱し、ステアリン酸蒸気を
第二成分表面に付着させた。この第二成分を用い、他は
実施例2と同様の方法で触媒を調製した。 試験例2 実施例4および5の触媒について実験例1と同様の条件
で触媒の脱硝活性、アンモニアの分解活性、およびCO
の酸化活性を測定した。得られた結果は前記表2に合わ
せて示した。
アルコール(PVA)の5wt%水溶液500gに硫酸
1gを添加し、これを用いて他は実施例1と同様の方法
で触媒を調製した。 実施例5 実施例2におけるスチレン重合体に代えてステアリン酸
粉末10gを第二成分に加え、攪拌しながらステアリン
酸の白煙が出るまで砂浴で加熱し、ステアリン酸蒸気を
第二成分表面に付着させた。この第二成分を用い、他は
実施例2と同様の方法で触媒を調製した。 試験例2 実施例4および5の触媒について実験例1と同様の条件
で触媒の脱硝活性、アンモニアの分解活性、およびCO
の酸化活性を測定した。得られた結果は前記表2に合わ
せて示した。
【0032】本結果から不溶性かつ撥水性皮膜を作る方
法によらず本発明の製造方法は、上記3つの活性に優れ
る触媒を得ることができることがわかる。
法によらず本発明の製造方法は、上記3つの活性に優れ
る触媒を得ることができることがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明により、高NH3 /NOx比で脱
硝装置を運転した場合の未反応アンモニアの分解活性、
COの酸化分解活性に優れた高活性脱硝触媒を容易に得
ることが可能になる。これにより反応器出口のNOx、
NH3 およびCO濃度の低い排ガス浄化装置を実現でき
るだけでなく、本発明の触媒を他の高活性脱硝触媒の後
流部に設置し、未反応アンモニア(リークアンモニア)
の分解に使用すれば、アンモニア注入量のアンバランス
等による未反応アンモニアの流出をなくすとともに人体
に有害なCOも除去することができ、都市近郊で望まれ
ている脱硝装置の多機能排ガス処理プロセスが実現でき
る。
硝装置を運転した場合の未反応アンモニアの分解活性、
COの酸化分解活性に優れた高活性脱硝触媒を容易に得
ることが可能になる。これにより反応器出口のNOx、
NH3 およびCO濃度の低い排ガス浄化装置を実現でき
るだけでなく、本発明の触媒を他の高活性脱硝触媒の後
流部に設置し、未反応アンモニア(リークアンモニア)
の分解に使用すれば、アンモニア注入量のアンバランス
等による未反応アンモニアの流出をなくすとともに人体
に有害なCOも除去することができ、都市近郊で望まれ
ている脱硝装置の多機能排ガス処理プロセスが実現でき
る。
【図1】本発明になる触媒の特色を示すための触媒断面
の模式図。
の模式図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−221147(JP,A) 特開 平5−228377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/86 B01J 21/00 - 37/36
Claims (4)
- 【請求項1】 チタン(Ti)、バナジウム(V)、タ
ングステン(W)、モリブデン(Mo)から選ばれる1
種以上の元素の酸化物からなる組成物を第一成分、白金
(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)から
選ばれる貴金属塩類、または多孔体に担持された前記貴
金属含有組成物を第二成分とする、窒素酸化物、アンモ
ニアおよび/または一酸化炭素を同時に除去する排ガス
浄化用触媒の製造方法において、前記第二成分粉末をあ
らかじめ非水溶性皮膜、または鉱物油もしくは油脂皮膜
で覆い、これと第一成分粉末とを混合した後、水を加え
て混練し、成形、乾燥、焼成することを特徴とする排ガ
ス浄化用触媒の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記多孔体が水素置
換型モルデナイトであることを特徴とする排ガス浄化用
触媒の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記貴金属
を担持された第二成分と第一成分の混合比が1/99〜
10/90の範囲にあることを特徴とする排ガス浄化用
触媒の製造方法。 - 【請求項4】 排ガス中の窒素酸化物と該窒素酸化物の
還元剤として排ガス中に注入されたアンモニアのうち未
反応状態のアンモニアおよび/または一酸化炭素を除去
する排ガス浄化方法において、チタン、バナジウム、タ
ングステン、モリブデンから選ばれる1種以上の元素の
酸化物からなる第一成分と、白金、パラジウム、ロジウ
ムから選ばれる貴金属または多孔体に担持された前記貴
金属を含有する第二成分にあらかじめ非水溶性皮膜また
は鉱物油もしくは油脂皮膜で覆ったものとを、水を加え
て混練し、成形、焼成した触媒を使用することを特徴と
する排ガス浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23039292A JP3337498B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 排ガス浄化用触媒の製造方法および排ガス浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23039292A JP3337498B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 排ガス浄化用触媒の製造方法および排ガス浄化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0671187A JPH0671187A (ja) | 1994-03-15 |
JP3337498B2 true JP3337498B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=16907161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23039292A Expired - Fee Related JP3337498B2 (ja) | 1992-08-28 | 1992-08-28 | 排ガス浄化用触媒の製造方法および排ガス浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3337498B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2265479C (en) * | 1997-07-09 | 2007-04-10 | Babcock-Hitachi Kabushiki Kaisha | Denitration catalyst, process for preparing the same, and exhaust gas purification method |
JP4727140B2 (ja) * | 2003-11-28 | 2011-07-20 | 三菱重工業株式会社 | 排ガス処理触媒およびその製造方法 |
JP5243919B2 (ja) * | 2008-10-17 | 2013-07-24 | バブコック日立株式会社 | 窒素酸化物除去用触媒の製造方法 |
JP5285459B2 (ja) * | 2009-02-10 | 2013-09-11 | 大阪瓦斯株式会社 | 排ガス浄化用触媒および排ガス浄化方法 |
JP5604235B2 (ja) | 2010-09-07 | 2014-10-08 | バブコック日立株式会社 | 排ガス脱硝触媒およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-08-28 JP JP23039292A patent/JP3337498B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0671187A (ja) | 1994-03-15 |
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