JP4175903B2 - タンク内に残留する液体アンモニアの処理方法および装置 - Google Patents

タンク内に残留する液体アンモニアの処理方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術野】
本発明は、アンモニアタンク内に残留した液体アンモニアの処理方法および装置に係り、特にアンモニアを効率良く経済的にNとHOに無害化することができる、アンモニアタンク内の残留液体アンモニアの除去方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種工場で使用されるアンモニアタンクは、高圧ガス保安法による保安検査を5年毎に実施する必要があるが、その際にアンモニアタンク底部に残留した液体アンモニアを水で洗浄するために、アンモニアを含んだ排水が発生する。この排水は、必要に応じて下記に示すような各種方法で処理している。
(1)生物処理法:水中の有機体窒素をバクテリアを用いて無機化、無害化する方法(水処理工学、P-206など)。
(2)不連続的塩素処理法:次亜塩素酸ナトリウムを用いてNHを酸化分解する方法。
(3)イオン交換法:ゼオライトを用いてNHを吸着させる方法(水処理工学、P-519など)。
(4)アンモニアストリッピング法:NH含有排水を空気又は蒸気を用いて空気中に放散除去する方法(環境創造、8、(9)、67(1978)、特開2000−317272号公報など)。
【0003】
排水中のBODが高い場合には(1)の生物脱窒法が用いられるが、化学工場のプロセスからの排水や排水処理後の排水など、窒素の大部分がアンモニアやアンモニウムイオンなどアンモニア態窒素である排水の処理には、(2)、(3)及び(4)の方法が適用されている。
【0004】
上記従来技術は以下に示す問題点を有している。
すなわち、(1)の方法は、生物反応の反応速度が遅いために処理に必要な反応槽が大きくなり、大きな設置スペースが必要となるほか余剰汚泥が発生するという問題を生じる。(2)の方法は、完全なアンモニア除去には次亜塩素酸ナトリウムを化学量論的必要量以上添加する必要があるため、残留塩素の処理及び有機塩素化合物の生成という問題を生じる。さらに(3)の方法は、ゼオライト再生時に高濃度アンモニウムイオンを含んだ排水が生じるためその処理が必要となり、(4)はNHを液相から気相に移行するために排水を加熱する必要があり、加熱エネルギーを必要とするという問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−206426号公報
【特許文献2】
特開平2−284618号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の欠点をなくし、アンモニアタンクに残留する液体アンモニアを、水で洗浄することなく、経済的かつ工業的に除去できる、残留アンモニアの処理方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明者は、アンモニアタンク底部に残留した液体アンモニアを気化させて効率よく分解することができれば、タンクを水で洗浄したときに生じる上記のような問題が解決できるのではないかと考えた。例えば、アンモニアタンク中に残留したアンモニアを気化させて、空気などの酸素を含む気体と混同して適切なアンモニア濃度まで希釈し、これを所定の温度まで加熱した後、触媒でNとHOに分解する。上記気化したアンモニアガスと空気の混合比率は、混合後のアンモニア濃度をアンモニア濃度計で測定して調整する。
【0008】
しかし、上記の方法は、2次公害物質の発生のきわめて少ないアンモニア処理方法といえるが、アンモニアと空気の混合比率を制御するためにアンモニア濃度計を用いているため、アンモニア計の応答時間分(数分)の遅れを生じ、またアンモニアタンク内のアンモニアの圧力はアンモニアが蒸発すると変化するため、コントロールバルブによる制御が困難である。触媒層でのアンモニア濃度が変化すると触媒でアンモニアを分解する際に極微量に発生するNOx量が増加するばかりでなく、アンモニア濃度が高くなりすぎるとアンモニアの分解熱(アンモニアの分解は発熱反応)により触媒がシンタリングし、触媒活性が低下し、高濃度のアンモニアやNOxが放出されるという問題が発生する。また、アンモニア濃度計は高価であり、アンモニアの処理費用が高くなるという問題がある。触媒で分解するガス中のアンモニア濃度を低く設定し、多少の変動では触媒のシンタリングが発生しないようにすることは不可能ではないが、アンモニアタンク内のアンモニアを処理するために時間が長くなる。処理時間を短くするにはガス量を増加させる必要があるので空気を送るファン容量が増加したり、多量の触媒が必要になるなど経済的でない。そこで本発明者は、鋭意研究の結果、アンモニア濃度計を用いないで、タンク内の残留アンモニアを適切な条件下で工業的に除去、無害化することができる方法に到達した。
すなわち、本願で特許請求される発明は、下記のとおりである。
【0009】
(1)タンク内に残留する液体アンモニア(NH)を除去するNHの処理方法であって、前記タンク内の液体NHを気化させた後、発生したNHガスに酸素含有気体を混合させる工程と、該工程で混合されたNH含有ガスを加熱する工程と、該加熱されたNH含有ガスを触媒に接触させ、前記NHを窒素と水に分解する工程と、該触媒での分解工程の前後でのガス温度を測定し、該測定値に基づいてNHと酸素含有気体の混合割合を制御する工程とを含むことを特徴とする、タンク内に残留する液体アンモニアの処理方法。
【0010】
(2)前記タンクを加熱するか、または/および該タンクにガスを供給することにより、該タンク内の液体NHを気化させ、触媒での分解工程の前後で測定したガス温度に基づいて、前記タンク内の温度および/または該タンク内に供給するガス流量を調整する工程を含むことを特徴とする(1)記載の方法。
【0011】
(3)前記触媒が、窒素酸化物のNHによる還元活性を有する第1成分と、NHから窒素酸化物(NOx)を生成させる活性を有する第2成分とからなることを特徴とする(1)または(2)に記載の方法。
【0012】
(4)前記触媒が、 チタン(Ti)とタングステン(W)、バナジウム(V)およびモリブデン(Mo)から選ばれた1種以上の元素との酸化物と、 白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)およびパラジウム(Pd)から選ばれた1種以上の貴金属を担持したシリカ、ゼオライトおよび/またはアルミナとを含有する触媒であることを特徴とする(1)ないし(3)のいずれかに記載の方法。
(5)前記触媒が ゼオライトであることを特徴とする(1)または(2)記載の方法。
【0013】
(6)アンモニアタンク内に残留する液体NHを気化させる手段と、該気化によって発生したNHガスに酸素含有気体を混合させる手段と、該手段で混合されたNHを加熱する手段と、該加熱手段で加熱されたNH含有ガスを触媒に接触させて前記NHを窒素と水に分解する手段と、該触媒での分解手段の前後でのガス温度を測定し、該測定値に基づいてNHと空気などの酸素を含む気体の混合割合を制御する手段とを含むことを特徴とするタンク内に残留する液体アンモニアの処理装置。
【0014】
(7)前記アンモニアタンクを加熱するか、または該タンクにガスを供給することにより該タンク内の液体NHを気化させる手段と、前記触媒での分解工程の前後で測定したガス温度に基づいて、前記タンク内の温度および/または該タンク内に供給するガス流量を調整する手段とを含むことを特徴とする(6)に記載の装置。
【0015】
(8)前記触媒が、窒素酸化物のNHによる還元活性を有する第1成分とNHから窒素酸化物(NOx)を生成させる活性を有する第2成分とからなることを特徴とする(6)または(7)に記載の装置。
【0016】
(9)前記触媒が、 チタン(Ti)とタングステン(W)、バナジウム(V)およびモリブデン(Mo)から選ばれた1種以上の元素との酸化物と、 白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)およびパラジウム(Pd)から選ばれた1種以上の貴金属を担持したシリカ、ゼオライトおよび/またはアルミナとを含有する触媒であることを特徴とする(6)ないし(8)のいずれかに記載の装置。
(10)前記触媒が ゼオライトであることを特徴とする(6)または(7)に記載の装置。
【0017】
窒素酸化物のNHによる還元活性を有する第1成分とNHから窒素酸化物(NOx)を生成させる活性を有する第2成分とからなる触媒の具体例は、 チタン(Ti)とタングステン(W)、バナジウム(V)およびモリブデン(Mo)から選ばれた1種以上の元素との酸化物と、 白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)およびパラジウム(Pd)から選ばれた1種以上の貴金属を担持したシリカ、ゼオライトおよび/またはアルミナを含有する触媒である。
【0018】
タンク内の液体NHを気化させる手段としては、該タンクにキャリアガスを供給する方法が用いられるが、供給するキャリアガスは空気の他、窒素、二酸化炭素、水蒸気でも良い。または、アンモニアタンク内のアンモニアが気化することによりタンクから排出される現象を利用して、キャリアガスを用いずに行っても良い。この際に、タンクを加熱することがアンモニアのタンクからの排出を促進するのに有効である。
【0019】
【発明の実施の形態】
NH含有ガスの温度を上げる手段は、バーナ、蒸気や触媒装置出口ガスなどの高温のガスとの熱交換など、通常の予熱方法で良い。なお、脱硝機能を備えたNH分解触媒の場合は触媒層での温度は250〜450℃、好ましくは300〜400℃の範囲にすることが重要であり、ゼオライト系の触媒の場合は450〜600℃にすることが好ましいが、いずれにしても触媒の特性に基づいて適正な温度を選択すればよい。
【0020】
以下、図面により本発明をさらに詳細に説明する。
図6は、本発明に用いる、脱硝機能を備えたNH分解触媒の細孔のモデル図である。図6において、この触媒の細孔は、NOをNHによって還元する成分が形成するマクロポア内(第1成分)の所々に、シリカの多孔質が形成するミクロポアが存在する構造になっており、そのミクロポア内にNHからNOxを生成させる活性を有する成分(第2成分)が担持されている。NHは、触媒内部のマクロポア内に拡散し、第2成分上で(1)式に従って酸化されてNOとなり、触媒の外に拡散していく過程でマクロポア内に吸着したNHと衝突し、(2)式の反応によってNに還元される。全体としては、(3)式に示すように
NH+5/4O → NO+3/2HO ……(1)
NH+NO+1/4O → N+3/2HO ……(2)
NH+3/4O → 1/2N+3/2HO ……(3)
このように、脱硝機能を備えたNH分解触媒では、NHの酸化反応及び生成したNOとNHによる還元反応が触媒内部で進行するため、NOやNO生成過程で発生すると思われるNOをほとんど生成することなくNHをNに還元することができる。
また、ゼオライトを使用した場合も、NOやNOの生成が極めて少なくなる。
【0021】
このような触媒を用いた場合、(1)から(3)の反応は発熱反応であり、反応前後のガス温度差は入口アンモニア濃度にほぼ比例することが判明した。すなわち、反応前後のガス温度差(触媒入口ガス温度が一定の場合は、触媒出口ガス温度)を測定することにより、触媒層入口でのアンモニア濃度を予測し、アンモニアと空気との混合比率を制御することにより最適なアンモニア濃度に調整できることが判明した。
【0022】
図1は、本発明であるアンモニアの処理方法を、各種工場で用いられているアンモニアタンク内に残留した液体アンモニアの処理に適用した場合の装置系統図である。図において、この装置は、酸素含有気体(例えば空気)をブロア3により調整バルブ7を介して混合器5に供給する配管系統4と、該混合器5の前流に調整バルブ6を介してアンモニアタンク1からのアンモニア含有ガスを合流させる配管系統2と、該混合器5で混合されたNH含有ガスを熱交換器9で熱交換後、ヒータ10で加熱する手段と、該ヒータ10で加熱されたNH含有ガスを触媒(層)12に接触させて前記NHを窒素と水に分解する手段と、該触媒での分解手段の前後でのガス温度を温度計14および15で測定し、該測定値に基づいてNHと酸素を含む気体の混合割合を制御する制御装置16とを含む。
【0023】
タンク1中に残留したアンモニアAは配管2を通じて、ブロワ3により配管4から供給された空気Bと混合器5で所定の割合に混合される。この際、アンモニアA及び空気Bの流量はそれぞれコントロールバルブ6及び7でにより制御される。具体的には、触媒入口および出口に設置された温度計14および15によりガス温度を測定し、その温度差に応じて制御装置16から出力された信号によってアンモニアA及び空気Bの混合比率を変える。空気で希釈されたアンモニアは、熱交換器9を通って予熱され、ヒータ10に送られて所定の温度に加熱された後、触媒反応器11に導かれる。アンモニアは触媒反応器11内の触媒12上で酸化分解し、NとHOに分解された後、熱交換器9で熱回収されて配管13から大気へ放出される。なお、ここで用いた触媒は、窒素酸化物のNHによる還元活性を有する第1成分とNHから窒素酸化物(NOx)を生成させる活性を有する第2成分とからなる。また、この時の触媒(層)13での反応温度は250〜450℃、好ましくは300〜400℃である。
【0024】
次に本発明の具体的実施例を説明する。
実施例1
メタチタン酸スラリ(TiO含有量:30wt%、SO含有量:8wt%)67kgにパラタングステン酸アンモニウム((NH1010・W1246・6HO)2.5kg、メタバナジン酸アンモニウム2.33kgとを加えてニーダを用いて混練し、得られたペーストを造粒した後乾燥し、550℃で2時間焼成し、得られた顆粒を粉砕して、第1成分である触媒粉末とした。この粉末の組成はTi/W/V=91/5/4(原子比)である。一方、1.33×10−2wt%の塩化白金酸(H[PtCl]・6HO)1Lに、微粒シリカ粉末(富田製薬社製、マイコンF)500gを加えて砂浴上で蒸発乾固し、空気中、500℃で2時間焼成して0.01wt%Pt・SiOを調製し、第2成分の触媒粉末とした。
【0025】
次に、第1成分20kgと第2成分40.1gにシリカ・アルミナ系無機繊維5.3kg、水17kgを加えてニーダで混練し、触媒ペーストを得、これとは別に、Eガラス性繊維でできた網状物にチタニア、シリカゾル、ポリビニールアルコールのスラリを含浸し、150℃で乾燥して触媒基材とし、この触媒基材間に前記触媒ペーストを挟持させて圧延ローラを通して圧延して板状体とし、この板状体を12時間大気中で風乾した後、500℃で2時間焼成して脱硝機能を備えたNH分解触媒とした。なお、本触媒中の第1成分と第2成分の第2成分/第1成分比は0.2/99.8である。
【0026】
本触媒を用いて、図1に示した装置及び表1に示した条件でアンモニア処理試験を行った。触媒出口のガス温度に及ぼす触媒入口でのアンモニア濃度の影響を図2に示す。この場合、触媒入口のガス温度がほぼ一定なので、触媒入口のアンモニア濃度が高くなるにしたがい、触媒出口ガス温度が高くなる。すなわち、触媒入口でのアンモニア濃度が触媒入口および出口のガス温度差に比例することが分かる。従って触媒入口および出口のガス温度差を測定することにより、触媒入口でのアンモニア濃度が制御可能となる。
【0027】
図3に、触媒入口および出口のガス温度差を測定することにより、触媒入口でのアンモニア濃度を3%に制御した場合の触媒出口でのNOx濃度を示す。その結果、出口ガスのNOx濃度は1ppmに維持することができた。
【0028】
また、アンモニア濃度を例えば3%に高めることが可能なために、熱交換器9で予熱することによりヒータ10での加熱エネルギーを大幅に低減することができた。
【0029】
【表1】
Figure 0004175903
【0030】
比較例1
実施例1での温度計の代わりにアンモニア濃度計を用い、実施例1と同一条件で残留アンモニアを分解した。図4にアンモニア濃度計により触媒入口でのアンモニア濃度を3%に制御した場合の触媒層出口でのNOx濃度を示す。その結果、出口ガスのNOx濃度は10ppm以上になることがあった。
【0031】
図5は、本発明の他の実施例を示す同様な装置系統図である。図1の装置と異なる点は、アンモニアタンク1内のアンモニアの気化を促進する手段としてブロア3からの配管4に分岐管17を設け、コントロールバルブ18により、空気や窒素などのガスをタンク1内に供給するようにしたことである。すなわち、アンモニアタンク内の液体アンモニア量が少なくなると、気化するアンモニア量が少なくなり、結果として時間あたりの処理量が減少する。アンモニアタンク1に空気や窒素などのガスを供給することにより、アンモニアの気化を促進することができる。
【0032】
図5において、タンク1中に配管17から空気Bが供給され、タンク1中に残留したアンモニアAは配管2を通じて空気とともにタンク1から排出される。排出されたアンモニアと空気の混合ガスは、ブロワ3により配管4から供給された空気Bと混合器5で所定の割合に混合される。この際、アンモニアA及び空気Bの流量はそれぞれコントロールバルブ6、7および18で制御される。具体的には、触媒層入口および出口に設置された温度計14および15によりガス温度を測定し、その温度差に応じて制御装置16から出力された信号によってアンモニアA及び空気Bの混合比率を変える。アンモニア濃度が低い場合は、配管17からタンク1に空気量を増加すればよい。供給される空気で希釈されたアンモニアは、熱交換器9を通って予熱され、ヒータ10に送られて所定の温度に加熱された後、触媒反応器11に導かれる。アンモニアは触媒反応器11内の触媒12上で酸化分解し、NとHOに分解された後、熱交換器7で熱回収されて配管13から大気へ放出される。
【0033】
なお、さらにアンモニアの気化を促進するには、空気Bをあらかじめ加熱したり、アンモニアタンク1を直接加熱するなどして、アンモニアタンク1内の温度を高めることも有効である。
【0034】
また、アンモニアタンクに供給するガスとしては、空気よりも窒素を用いる方が、アンモニアの爆発を防止する上では好ましい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1〜10記載の本発明によれば、アンモニアタンク内から蒸発するアンモニアガスの量が変動しても、触媒の能力に応じて適切な処理量に制御することができ、排水を生じることなく、アンモニア含有ガスを経済的に効率よく分解処理し、排ガス中のNOx濃度を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す残留液体アンモニアの処理方法を示す装置系統図。
【図2】本発明に係わる実験データを示す図。
【図3】本発明に係わる実験データを示す図。
【図4】本発明に係わる実験データを示す図。
【図5】本発明の他の実施例を示す装置系統図。
【図6】本発明に用いる触媒の効果を示す模式図。
【符号の説明】
A:アンモニア、B:空気、1:タンク、2:配管、3:ブロワ、4:配管、5:混合器、6:コントロールバルブ、7:コントロールバルブ、 8:アンモニア濃度計、 9:熱交換器、 10:ヒータ、 11:触媒反応器、12:触媒(層)、13:配管、14:温度計、15:温度計、16:制御装置、17:配管、18:コントロールバルブ。

Claims (10)

  1. タンク内に残留する液体アンモニア(NH)を除去するNHの処理方法であって、前記タンク内の液体NHを気化させた後、発生したNHガスに酸素含有気体を混合させる工程と、該工程で混合されたNH含有ガスを加熱する工程と、該加熱されたNH含有ガスを触媒に接触させ、前記NHを窒素と水に分解する工程と、該触媒での分解工程の前後でのガス温度を測定し、該測定値に基づいてNHと酸素含有気体の混合割合を制御する工程とを含むことを特徴とする、タンク内に残留する液体アンモニアの処理方法。
  2. 前記タンクを加熱するか、または/および該タンクにガスを供給することにより、該タンク内の液体NHを気化させ、触媒での分解工程の前後で測定したガス温度に基づいて、前記タンク内の温度および/または該タンク内に供給するガス流量を調整する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記触媒が、窒素酸化物のNHによる還元活性を有する第1成分と、NHから窒素酸化物(NOx)を生成させる活性を有する第2成分とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記触媒が、 チタン(Ti)とタングステン(W)、バナジウム(V)およびモリブデン(Mo)から選ばれた1種以上の元素との酸化物と、 白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)およびパラジウム(Pd)から選ばれた1種以上の貴金属を担持したシリカ、ゼオライトおよび/またはアルミナとを含有する触媒であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記触媒が ゼオライトであることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  6. アンモニアタンク内に残留する液体NHを気化させる手段と、該気化によって発生したNHガスに酸素含有気体を混合させる手段と、該手段で混合されたNHを加熱する手段と、該加熱手段で加熱されたNH含有ガスを触媒に接触させて前記NHを窒素と水に分解する手段と、該触媒での分解手段の前後でのガス温度を測定し、該測定値に基づいてNHと空気などの酸素を含む気体の混合割合を制御する手段とを含むことを特徴とするタンク内に残留する液体アンモニアの処理装置。
  7. 前記アンモニアタンクを加熱するか、または該タンクにガスを供給することにより該タンク内の液体NHを気化させる手段と、前記触媒での分解工程の前後で測定したガス温度に基づいて、前記タンク内の温度および/または該タンク内に供給するガス流量を調整する手段とを含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 前記触媒が、窒素酸化物のNHによる還元活性を有する第1成分とNHから窒素酸化物(NOx)を生成させる活性を有する第2成分とからなることを特徴とする請求項6または7に記載の装置。
  9. 前記触媒が、 チタン(Ti)とタングステン(W)、バナジウム(V)およびモリブデン(Mo)から選ばれた1種以上の元素との酸化物と、 白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)およびパラジウム(Pd)から選ばれた1種以上の貴金属を担持したシリカ、ゼオライトおよび/またはアルミナとを含有する触媒であることを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の装置。
  10. 前記触媒が ゼオライトであることを特徴とする請求項6または7に記載の装置。
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