JPH05487A - フエノール樹脂積層板の製造方法 - Google Patents

フエノール樹脂積層板の製造方法

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JPH05487A
JPH05487A JP15282991A JP15282991A JPH05487A JP H05487 A JPH05487 A JP H05487A JP 15282991 A JP15282991 A JP 15282991A JP 15282991 A JP15282991 A JP 15282991A JP H05487 A JPH05487 A JP H05487A
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JP
Japan
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prepreg
phenol resin
heating
temperature
resin
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP15282991A
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English (en)
Inventor
Akihiko Ogawa
昭彦 小川
Toshio Sakamoto
敏夫 坂本
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性を低下させることなく紙基材フェノー
ル樹脂積層板の耐水性や耐湿性を向上させる。 【構成】 紙基材にフェノール樹脂を含浸する。これを
最高加熱温度を180℃以上に設定して加熱乾燥するこ
とによってプリプレグを調製する。そしてこのプリプレ
グを積層成形する。短い乾燥時間でプリプレグの揮発分
を従来のレベルと同程度に少なくすることができると共
に、乾燥時間を短くしてプリプレグ中のフェノール樹脂
のレジンフローを大きくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板等に用
いられる紙基材のフェノール樹脂積層板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】紙を基材とするフェノール樹脂積層板を
製造するにあたっては、紙基材にフェノール樹脂のワニ
スを含浸させると共にこれを加熱乾燥することによって
プリプレグを調製し、そしてこのプリプレグを複数枚重
ねると共に必要に応じてさらに銅箔等の金属箔を重ね、
これを加熱加圧して積層成形することによっておこなわ
れている。
【0003】このようにフェノール樹脂積層板を製造す
るにあたって、プリプレグ中の揮発分、すなわちフェノ
ール樹脂中の未反応成分や低分子量成分が多いとフェノ
ール樹脂積層板の耐熱性が低下するために、プリプレグ
を調製する際の加熱時間を長くして、プリプレグの揮発
分を少なくすることがおこなわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにプ
リプレグの加熱時間を長くして揮発分を少なくすると、
プリプレグ中のフェノール樹脂のレジンフローが小さく
なり、すなわち積層成形する際の樹脂の流れが悪くな
り、この結果、紙基材中へのフェノール樹脂の充填が十
分におこなわれなくなって、積層板の耐水性や耐湿性が
悪くなるという問題があった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、耐熱性を低下させることなく耐水性や耐湿性を向
上させることができるフェノール樹脂積層板の製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフェノール
樹脂積層板の製造方法は、紙基材にフェノール樹脂を含
浸し、これを最高加熱温度を180℃以上に設定して加
熱乾燥することによってプリプレグを調製し、このプリ
プレグを積層成形することを特徴とするものである。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。フェノール
樹脂としては、積層板の製造に用いられる任意のものを
使用することができるものであり、まずこのフェノール
樹脂をワニスに調製して紙基材に含浸させる。紙基材と
してはクラフト紙など、積層板の製造に用いられる任意
のものを使用することができる。そしてこのように紙基
材にフェノール樹脂ワニスを含浸した後、加熱して乾燥
することによってプリプレグを調製することができる。
【0008】ここで、本発明ではこのようにフェノール
樹脂を含浸した紙基材を加熱乾燥してプリプレグを調製
するにあたって、加熱の最高温度を180℃以上に設定
するようにした点に特徴を有するものである。プリプレ
グを調製する際の加熱温度は、従来はその最高温度を1
50℃〜170℃程度に設定するのが一般的であった
が、本発明ではこの最高温度を高めて180℃以上に設
定するものであり、180℃〜190℃程度の温度範囲
が好ましい。ここで、プリプレグ中の揮発分の量の多少
は加熱乾燥する際の最高温度が大きな要因となり、最高
加熱温度が高いと乾燥時間が短くても揮発分は少なくな
ると共に最高加熱温度が低いと乾燥時間を長くしないと
揮発分を少なくすることができない。従って、本発明で
は最高加熱温度をフェノールの沸点182℃にほぼ等し
い180℃以上に設定することによって、フェノールモ
ノマー等未反応成分を短時間で揮発させるようにして、
短時間の乾燥時間でプリプレグを調製することができる
ようにしているものであり、このように乾燥時間を短時
間に設定することによって、プリプレグ中のフェノール
樹脂のレジンフローが小さくなることがないようにした
ものである。このようにしてプリプレグを調製するにあ
たって、最高温度180℃以上に加熱する時間は20秒
以上に設定するのが好ましく、この結果乾燥のトータル
時間は60秒以下にすることができる。ちなみに従来
は、最高温度150℃〜170℃に加熱する時間は20
秒〜40秒で、乾燥のトータル時間は70秒〜150秒
であり、プリプレグの揮発分を少なくするためには乾燥
時間を長くする必要があって逆にレジンフローが小さく
なっていたが、本発明では、乾燥の最高温度を180℃
以上に設定することによって、短い乾燥時間でプリプレ
グの揮発分を従来のレベルと同程度に少なくすることが
できると共に、乾燥時間が短いためにプリプレグ中のフ
ェノール樹脂のレジンフローを大きくすることを可能に
したのである。
【0009】上記のようにしてプリプレグを調製するに
あたって、揮発分は5%以下、レジンフローは10%以
上(上限は15%が好ましい)に調整するのが好まし
い。尚、本発明において揮発分は、プリプレグを160
℃で10分間加熱して乾燥させたときの重量減少率とし
て定義されるものであり、またレジンフローは、プリプ
レグを160℃の温度、50kg/cm2 の圧力で5分
間加熱加圧したときの重量減少率、すなわち加熱加圧す
る前の重量と加熱加圧して樹脂が流れ出した後の重量と
の差を加熱加圧する前の重量で除算した数値の百分率と
して定義されるものである。
【0010】しかして、上記のようにして調製したプリ
プレグを複数枚重ねると共に、さらに必要に応じて片側
もしくは両側に銅箔等の金属箔を重ね、これを加熱加圧
して積層成形することによって、フェノール樹脂積層板
を製造することができるものである。このようにして得
られるフェノール樹脂積層板は、プリプレグの揮発分が
少ないために耐熱性が高く、しかもプリプレグのレジン
フローが大きいために成形時に紙基材にフェノール樹脂
が良好に充填され、耐水性や耐湿性が高いものである。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例によって例証する。実施例1 桐油872g、フェノール1200gを4ツ口フラスコ
に投入して攪拌し、さらに予め55gのメタノールに溶
解した10.5gのパラトルエンスルホン酸を添加し、
攪拌しながら75℃まで15分間を要して昇温させる。
このように調製した反応物に37%ホルマリン1150
gを添加して十分に攪拌した後、25%アンモニア水3
5ミリリットルとトリエチルアミン55ミリリットルを
加え、攪拌しながら加熱して約20分を要して80℃ま
で昇温させる。そしてこの温度に達したときから120
分間この温度を維持しながら攪拌・反応を進め、この後
脱水してメタノール1530gを加えることによって、
フェノール樹脂ワニスを調製した。
【0012】このように調製したフェノール樹脂ワニス
を紙基材に樹脂含有量が50〜52%になるように含浸
させ、初期温度80℃、最高温度180℃、最高温度で
の加熱時間25秒、加熱のトータル時間50秒の加熱温
度・加熱時間の条件で乾燥をおこなうことによって、プ
リプレグを作成した。このプリプレグのレジンフロー及
び揮発分は次表の通りであった。そしてこのプリプレグ
を8枚重ねると共にその片側に接着剤付き銅箔を重ね、
これを1セットとして熱盤間にステンレスプレートを介
して10セット入れ、100kg/cm2 の圧力、16
0℃の温度の条件で60分間積層成形した後、冷却する
ことによって、厚さ1.6mmの片面銅張り積層板を得
た。
【0013】実施例2 実施例1で調製したフェノール樹脂ワニスを実施例1と
同様にして紙基材に含浸させた後、初期温度80℃、最
高温度180℃、最高温度での加熱時間20秒、加熱の
トータル時間50秒の加熱温度・加熱時間の条件で乾燥
をおこなうことによって、プリプレグを作成した。この
プリプレグのレジンフロー及び揮発分は次表の通りであ
った。あとはこのプリプレグを用いて実施例1と同様に
して積層成形することによって片面銅張り積層板を得
た。
【0014】比較例1 実施例1で調製したフェノール樹脂ワニスを実施例1と
同様にして紙基材に含浸させた後、初期温度80℃、最
高温度170℃、最高温度での加熱時間25秒、加熱の
トータル時間90秒の加熱温度・加熱時間の条件で乾燥
をおこなうことによって、プリプレグを作成した。この
プリプレグのレジンフロー及び揮発分は次表の通りであ
った。あとはこのプリプレグを用いて実施例1と同様に
して積層成形することによって片面銅張り積層板を得
た。
【0015】比較例2 実施例1で調製したフェノール樹脂ワニスを実施例1と
同様にして紙基材に含浸させた後、初期温度80℃、最
高温度170℃、最高温度での加熱時間25秒、加熱の
トータル時間75秒の加熱温度・加熱時間の条件で乾燥
をおこなうことによって、プリプレグを作成した。この
プリプレグのレジンフロー及び揮発分は次表の通りであ
った。あとはこのプリプレグを用いて実施例1と同様に
して積層成形することによって片面銅張り積層板を得
た。
【0016】上記のようにして得た片面銅張り積層板を
JIS C 6481に準拠して、23℃の水中に24
時間浸漬して吸水率を測定し、また60℃、95%RH
の恒湿槽に96時間入れて吸湿率を測定した。さらに煮
沸絶縁抵抗及び耐熱性を測定した。結果を次表に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表の結果にみられるように、実施例1,2
のものでは揮発分を5%以下に保持したままプリプレグ
のレジンフローを10秒以上にすることができたのに対
して、比較例1のものでは揮発分を5%以下に少なくで
きたがレジンフローも7秒以下になり、比較例2のもの
ではレジンフローを10秒以上に大きくすることができ
たが揮発分は8%以上に多くなった。従って、実施例
1,2のものでは耐熱性を確保しつつ吸水率や吸湿率を
低くして耐吸水性や耐吸湿性を高めることができたのに
対して、比較例1のものでは吸水率や吸湿率が高くなっ
て耐吸水性や耐吸湿性が低下し、比較例2のものでは耐
熱性が低下した。
【0019】
【発明の効果】上記のように本発明は、最高加熱温度を
180℃以上に設定して加熱乾燥することによってプリ
プレグを調製するようにしたので、短い乾燥時間でプリ
プレグの揮発分を従来のレベルと同程度に少なくするこ
とができると共に、乾燥時間を短くしてプリプレグ中の
フェノール樹脂のレジンフローを大きくすることがで
き、揮発分を低くして積層板の耐熱性を高く保持したま
ま、レジンフローを大きくして積層板の耐吸水性や耐吸
湿性を高めることができるものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 紙基材にフェノール樹脂を含浸し、これ
    を最高加熱温度を180℃以上に設定して加熱乾燥する
    ことによってプリプレグを調製し、このプリプレグを積
    層成形することを特徴とするフェノール樹脂積層板の製
    造方法。
JP15282991A 1991-06-25 1991-06-25 フエノール樹脂積層板の製造方法 Withdrawn JPH05487A (ja)

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ID=15549049

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JP15282991A Withdrawn JPH05487A (ja) 1991-06-25 1991-06-25 フエノール樹脂積層板の製造方法

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