JPH0547251B2 - - Google Patents

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JPH0547251B2
JPH0547251B2 JP62011337A JP1133787A JPH0547251B2 JP H0547251 B2 JPH0547251 B2 JP H0547251B2 JP 62011337 A JP62011337 A JP 62011337A JP 1133787 A JP1133787 A JP 1133787A JP H0547251 B2 JPH0547251 B2 JP H0547251B2
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JP
Japan
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membrane
polyion complex
polyacrylic acid
polyion
separation
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JP62011337A
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Inventor
Hiroki Karakane
Yasushi Maeda
Michio Tsuyumoto
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は有機物水溶液又は有機物/水混合蒸気
から水を分離する方法に関する。更に詳しくは、
有機物水溶液を浸透化法によつて、あるいは有機
物/水混合蒸気を蒸気透過法によつて分離・濃縮
するための膜に関するものである。 (従来技術および問題点) 膜を用いて、有機物水溶液の濃縮・分離に関し
て一部の低濃度の有機物水溶液の濃縮に対して
は、逆浸透法が実用化されてきた。しかしなが
ら、逆浸透法は分離液の浸透圧以上の圧力を被分
離液に加える必要があるため、浸透圧が高くなる
高濃度水溶液に対しては適用不可能であり、従つ
て分離できる溶液の濃度に限界がある。 これに対して、浸透圧の影響を受けない分離法
である浸透気化法および蒸気透過法が新しい分離
法として脚光を浴びつつある。浸透気化法とは、
膜の一次側に分離液を供給し、膜の二次側(透過
側)を減圧にするか、またはキヤリヤーガスを通
気することによつて、分離物質を気体状で膜透過
させる方法であり、蒸気透過法とは、膜の1次側
への供給が混合蒸気である点が浸透気化法と異な
るものである。膜透過物質は、透過蒸気を冷却、
凝縮する事によつて採取することができる。浸透
気化法についてはこれまでに多くの研究例が報告
されている。例えば、米国特許3750735および米
国特許4067805には、活性アニオン基を有したポ
リマーにより有機物/水の分離の例があり、米国
特許2953502および3035060には、それぞれセルロ
ースアセテート膜およびポリビニルアルコール膜
を用いたエタノール/水の分離の例がある。ま
た、日本においても、特開昭59−109204号にセル
ロースアセテート膜とポリビニルアルコール膜、
特開昭59−55305号にポリエチレンイミン系架橋
膜がある。しかしながら、これら特許に記載され
た膜が発現する分離性能、とりわけ透過速度が低
く、実用性に乏しいと言える。一方、分離性能の
優れた例としては、特開昭60−129104に、アニオ
ン性多糖からの膜が記載されているが、多糖およ
び多糖誘導体からなる膜の場合、酸、又は、アル
カリによる解重合、歯による分解など、天然の高
分子化合物に不可避の問題が潜在し、耐久性、耐
薬品性などは期待できない。 前記したように、従来の浸透気化法または蒸気
透過法にもちいられるべき分離膜は、透過速度が
低いために、大面積の膜が必要となり、または、
分離係数が低いために、分離液を目的の濃度にま
で濃縮するためには、高濃度の透過液を循環処理
する必要があつた。これらは、装置価格あるいは
運転費用が高くなる欠点となつていた。 本発明で言う透過速度とは、単位膜面積・単位
時間当たりの透過混合物量でKg/m2・hrの単位で
表わす。一方、分離係数(α)は、供給液あるい
は供給蒸気中の水と有機物の比に対する透過気体
中の水と有機物との比である。即ち、α=(X/
Y)p/(X/Y)fである。ここで、X、Yは
2成分系での水及び有機物のそれぞれの組成を、
またp及びfは透過及び供給をあらわす。 本発明の目的は、浸透気化法および蒸気透過法
によつて、有機物水溶液または有機物と水の混合
蒸気の分離にあたり、有機物の広範囲な濃度領域
に対して、十分な耐久性と高い透過速度および分
離係数を有する分離膜を得ることにある。 (問題点を解決するための手段) 以上の点について、鋭意検討した結果、以下の
方法により、上記問題点が解決されることがわか
つた。 (1) 膜表面、及び/又は、膜内において、アニオ
ン性基を有し、多官能エポキシ、メチロール化
メラミン、ジアミン又は多官能イソシアネート
化合物の群から選ばれる少なくとも一種の架橋
剤により、共有結合を形成して架橋している
か、或いは架橋されていない合成ポリマーと、
カチオン性基を有する合成ポリマーが、イオン
結合により会合してポリイオンコンプレツクス
を形成していることを特徴とする、浸透気化法
又は蒸気透過法による水/有機物分離用のポリ
イオンコンプレツクス分離膜。 (2) ポリイオンコンプレツクスを構成するアニオ
ン性基を有する合成ポリマーが、ポリアクリル
酸、ポリアクリル酸金属塩及びポリアクリル酸
アンモニウム塩の群から選定された少なくとも
一種である上記第1項記載のポリイオンコンプ
レツクス分離膜。 (3) ポリイオンコンプレツクスを構成するカチオ
ン性基を有する合成ポリマーのカチオン性基
が、第一級、第二級、第三級及び第四級のアミ
ン群から選定された少なくとも一種である上記
第1項又は第2項記載のポリイオンコンプレツ
クス分離膜。 (4) ポリイオンコンプレツクスを構成するカチオ
ン性基を有する合成ポリマーが、ポリアリルア
ミンである上記第3項記載のポリイオンコンプ
レツクス分離膜。 (5) ポリイオンコンプレツクスを構成するカチオ
ン性基を有する合成ポリマーが、ポリエチレン
イミンである上記第3項記載のポリイオンコン
プレツクス分離膜。 (6) 膜形態が高分子多孔膜を支持体に持つ複合膜
であり、ポリイオンコンプレツクス化により形
成される活性スキン層の厚みが5μm以下であ
る上記第1項ないし第5項のいづれか一項に記
載のポリイオンコンプレツクス分離膜。 有機物水溶液、又は、有機物/水の蒸気混合物
から、水を選択的に透過させるためには、水の配
位能力の大きい官能基を膜に導入することが好ま
しい。これらの膜に配位した水は、バルク液の自
由水に対して結合水と呼ばれる。そこで、有機物
を排除し、水を選択的に配位する電解基の導入に
より、膜の水選択透過性は飛躍的に増大すること
が考えられる。この考えに基づき、前述の米国特
許3750735及び米国特許4067805には、各種ノニオ
ン性ポリマーに、アニオン性基を導入すること
で、分解係数が増大することが記載されている。
しかしながら、例えば、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、カルボキシメチルセルロース、又
は、これらの塩類などのように電解基が極めて多
く存在するポリマーは、その大部分が水溶性、又
は、水で大きく膨潤する性質を持つており、膜と
して使用する場合、分離対照液が高濃度の有機物
水溶液の場合は使用可能であるが、低濃度の有機
物水溶液の場合は膜が溶解、又は、大きく膨潤
し、分離膜としての機能は著しく低下することが
明らかである。そこで、これらのアニオン性基を
有するポリマーを架橋し、3次元化することで広
範囲の濃度の有機物水溶液の分離に対する耐性を
強めることができるが、通常、膜を架橋処理する
と透過速度が減少する傾向にある。 本発明者らは、アニオン性基を有するポリマー
の架橋方法を鋭意検討した結果、該ポリマーをカ
チオン性ポリマーとイオン結合により会合させる
こと(ポリイオンコンプレツクス化)で、高い分
離性能と耐水性を備えた膜が得られることを見出
した。 一般に、ポリマーの分子間が多くのイオン結合
により会合し、3次元化したものをポリイオンコ
ンプレツクス、又は、高分子イオン錯合体などと
呼ぶが、本発明はこうしたポリイオンコンプレツ
クスを用いて、耐溶剤性に優れ、かつ高い透過速
度、並びに、高い分離性能を持つ膜を開発したも
のである。 以下に本発明について、さらに詳細に説明す
る。 ポリイオンコンプレツクスを構成するアニオン
性ポリマーとしては、分子側鎖にカルボキシル基
(−COOH)、又はスルホン酸基(−SO3H)を持
つものが好ましい。また、ポリイオンコンプレツ
クスを構成するカチオン性ポリマーとしては、第
一アミン、又は第二アミン、又は第三アミン、又
は第四アミンを主鎖又は側鎖に有するものが好ま
しい。 ポリイオンコンプレツクスは、分子鎖どうし
が、イオン結合により会合しているため、一般に
溶剤不溶性である。 従つて、これを膜に応用するためには、 アニオン性ポリマーとカチオン性ポリマーの
混合溶液を、両者間のイオン会合が生じない溶
液組成において調製し、ガラス等の平滑綿に流
延した後、溶媒の揮散、又は、溶媒置換ととも
に、コンプレツクス化した膜を作る方法。 アニオン性ポリマー、又は、カチオン性ポリ
マーの一方のみからなる膜を予め流延、製膜し
ておき、その膜表面に対イオン製のポリマー溶
液を流延することで両ポリマー層の界面近傍に
ポリイオンコンプレツクスを形成させる方法。 と同じく、予め製膜したアニオン製ポリマ
ー、又はカチオン性ポリマーの一方のみからな
る膜を、対イオン性のポリマー溶液中に浸漬
し、溶液中の対イオン性ポリマーを吸着させる
ことで膜表面近傍にポリイオンコンプレツクス
を形成させる方法。 などの製膜法をとる必要がある。 イオン基間の会合の他に、共有結合からなる架
橋構造を与えることで、膜の耐久性、耐溶剤性を
さらに高めることができる。また本発明の実施例
に示したような非常に親水性の高い素材からなる
膜では、ポリイオンコンプレツクス構造と共有結
合による架橋構造の両者を与えることによつて、
分離対照である有機物水溶液による膜の膨潤はさ
らに低くなり、分離係数は高く維持される。ここ
で述べる共有結合による架橋とは、カルボキシル
基、アミノ基などの電解基を利用したものであつ
ても良いが、それら電解基のすべて、又は大部分
を消費し、素材のポリイオンコンプレツクスの形
成能をなくすような高度のものであつてはならな
い。架橋剤としては、膜素材となるポリマーの溶
液に溶解し、加熱、又は適当な触媒の効果によつ
て、溶液中で反応することが好ましく、具体的に
は、多官能エポキシ、メチロール化メラミン、ジ
アミン、多官能イソシアネート化合物などを用い
ることができる。 膜は、ピンホールがなければ、できるだけ薄膜
であることが好ましいが、具体的には膜厚が10μ
m以下、特に5μm以下が好ましい。しかし、膜
厚が10μm以下の膜では機械的強度が不足し、一
般に膜両側に高い圧力差を与えて使用する分離膜
としての使用は困難である。従つて、多孔性支持
体上に活性スキン層としてコーテイングした複合
膜の形で用いることが好ましい。該多孔性支持体
上に、膜素材であるアニオン性ポリマー、又はカ
チオン性ポリマー、又はそれらの混合物からなる
溶液を必要に応じて架橋剤を加えた後、ドクター
ブレード、ワイヤーバーなどのアプリケーターを
用いて流延し、加熱乾燥、及びイオンコンプレツ
クス化処理を行つて複合膜を得る。 該支持体とは、その表面に数十〜数千オングス
トロームの微細孔を有する支持体であつて、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロ
ニトリル、セルロースエステル、ポリカーボネー
ト、ポリ弗化ビニリデン等を素材とする公知のも
のが含まれる。複合膜のスキン膜厚みを薄くする
ためには、多孔性支持体上に塗布する該混合溶液
の固形分濃度を低くするか、又は塗布厚みを薄く
する。本発明になる膜は平膜、チユーブ膜、中空
系膜いずれでも可能である。平膜はそのまま積層
するか、プリーツ型又は渦巻状に成型してモジユ
ールとすることができる。 この様にして作製された膜は水/有機混合物例
えばメタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、n−ブタノール等のアル
コール類、アセトン、メチルニチルケトン等のケ
トン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類、ギ酸、酢酸等の有機酸、アルデヒド、
プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類、ピリジ
ンやピコリン等のアミン類の群からなる1又は2
以上の化合物を含む水溶液又は水との蒸気混合物
の分離に用いられる。 (発明の効果) 膜内、又は膜表面にポリイオンコンプレツクス
を形成せしめた膜は、それを構成するアニオン性
ポリマー又はカチオン性ポリマーの単独物からな
る膜に比べて、分離性能、とくに分離係数が高
く、さらに耐水性、耐久性にも優れている。 (実施例) 次に実施例によつてこの発明をさらに具体的に
説明する。 実施例 1 (1) ポリアクリル酸アンモニウム塩複合膜の作成 実験室で重合したポリアクリル酸の水溶液
(1%水溶液粘度−24センチポイズ)を、アン
モニア水溶液で中和の後、水で希釈し、ポリア
クリル酸アンモニウム塩の0.5%水溶液を調製
した。調製したポリアクリル酸アンモニウム塩
の0.5%水溶液を、ポリエーテルスルホン限外
ろ過膜(ダイセル化学工業(株)製、DUS−40)
上に、巻線径0.15mmのワイヤーバーを用いて流
延し、クリーンベンチの無塵エアーにより風乾
した。乾燥して得られたポリアクリル酸アンモ
ニウム塩のコート層の上に、さらに同様のコー
テイングを1回繰り返して、スキン層厚みが
0.4μmの複合膜を得た。 (2) ポリイオンコンプレツクス化 上記(1)で得られたポリアクリル酸アンモニウ
ム塩複合膜を、エタノール/水(=1/1)混
合液を溶媒とするポリアリルアミン塩酸塩の
0.5%溶液に室温で10分間浸漬してポリイオン
コンプレツクス膜を得た。該溶液は弱酸性(PH
3.5)であつた。 (3) 分離性能の評価 上記(2)にて得られた膜の1次側(スキン層
側)に温度70℃、ゲージ圧力0.1Kg/cm2のエタ
ノール/水(=95/5重量比)の混合液を供給
し、膜の2次側を閉鎖系にすると、この系は膜
を透過するエタノール/水の混合蒸気によつて
圧力が8mmHgにまで上昇した。この閉鎖系の
容積、及び、該圧力の上昇に要した時間から、
該膜透過混合蒸気の全モル数を算出した。また
供給液、及び、この閉鎖系の混合蒸気の組成を
ガスクロマトグラフイーによつて分析するたこ
とによつて透過速度、及び、分離係数を算出し
た。この様にして得られた透過速度、及び、分
離係数の値は、透過混合蒸気を液体窒素により
トラツプし、その重量、及び、組成分析から算
出した透過速度、及び、分離係数の値と一致し
た。 (4) 評価結果 表1に示す。 実施例 2 実施例1の(2)において、ポリアクリル酸アンモ
ニウム塩複合膜を浸漬するポリアリルアミン塩酸
塩0.5%溶液を、予め10%のアンモニア水溶液に
より弱塩基性(PH9.2)に調整しておく以外は、
実施例1と同様に行つた。分離性能の評価結果を
表1に示す。 比較例 1 実施例1の(1)で作成したポリアクリル酸アンモ
ニウム塩複合膜をそのまま実施例1の(3)により評
価した。結果を表1に示す。 実施例1、及び、実施例2におけるポリアリル
アミンを吸着させた膜に比べ分離係数αが著しく
小さく、透過速度Qも低くなつた。 実施例 3 (1) ポリアクリル酸カリウム塩複合膜の作成 実施例1の(1)で用いたポリアクリル酸の水溶
液を、1規定の水酸化カリウム水溶液で中和の
後、水で希釈し、ポリアクリル酸カリウム塩の
1.0%水溶液を調製した。調製したポリアクリ
ル酸カリウム塩の1.0%水溶液を、ポリエーテ
ルスルホン限外ろ過膜(ダイセル化学工業(株)
製、DUS−40)上に、巻線径0.15mmのワイヤー
バーを用いて流延し、クリーンベンチ内の無塵
エアーにより風乾した。乾燥して得られたポリ
アクリル酸カリウム塩のコート層の上に、さら
に同様のコーテイングを1回繰り返して、スキ
ン層厚みが0.6μmの複合膜を得た。 (2) ポリイオンコンプレツクス化 実施例3の(1)で得られたポリアクリル酸カリ
ウム塩複合膜を、実施例1の(2)と同様にしてポ
リイオンコンプレツクス化した。 (3) 分離性能の評価 実施例1の(3)と同様に行つた。 (4) 評価結果 表1に示す。 実施例 4 実施例3の(2)において、ポリアクリル酸カリウ
ム塩複合膜を浸漬するポリアリルアミン塩酸塩の
0.5%溶液を、予め1規定の水酸化カリウム水溶
液により塩基性(PH10.0)に調整しておく以外
は、実施例3と同様に行つた。分離性能の評価結
果を表1に示す。 比較例 2 実施例3の(1)で作成したポリアクリル酸カリウ
ム塩複合膜を、そのまま実施例1の(3)により評価
した。結果を表1に示す。 実施例 5 (1) ポリアクリル酸メラミン架橋複合膜の作成 実施例1の(1)と同じポリアクリル酸の0.5%
水溶液にヘキサメトキシメチルメラミンの0.5
%水溶液をポリアクリル酸:ヘキサメトキシメ
チルメラミン=8:2(溶質混合比)となるよ
う加え、ポリエーテルスルホン限外ろ過膜(ダ
イセル化学工業(株)製、DUS−40)上に、巻線
径0.15mmのワイヤーバーを用いて流延し、100
℃のクリーンオーブン内で10分間加熱し架橋複
合膜を得た。加熱して得られたポリアクリル酸
メラミン架橋物からなるコート層の上に、さら
に同様のコーテイングを1回繰り返して、ポリ
アクリル酸メラミン架橋複合膜を得た。 (2) カリウム塩への変換 実施例5の(1)で得られたポリアクリル酸メラ
ミン架橋複合膜を0.1%水酸化カリウム水溶液
に室温で10分間浸漬してポリアクリル酸をカリ
ウム塩に変換した。 (3) ポリイオンコンプレツクス化 実施例5の(2)で得られたポリアクリル酸カリ
ウム塩メラミン架橋複合膜を、1規定の水酸化
カリウム水溶液により塩基性(PH10.0)に調整
したポリアリルアミン塩酸塩0.5%に浸漬し、
ポリイオンコンプレツクス化した。 (4) 分離性能の評価 実施例1の(3)と同様に行つた。 (5) 評価結果 表1に示す。 比較例 3 実施例5の(2)で得られたポリアクリル酸カリウ
ム塩メラミン架橋複合膜をそのまま実施例1の(3)
により評価した。結果を表1に示す。 実施例5におけるポリアリルアミンを吸着させ
た膜に比べ分離係数αはわずかに大きいが、透過
速度Qは約3分の1になつた。 比較例 4 実施例5の(1)で得られたポリアクリル酸メラミ
ン架橋複合膜をそのまま実施例1の(3)により評価
した。結果を表1に示す。 実施例5におけるポリアリルアミンを吸着させ
た膜に比べ、分離係数αが著しく小さく、透過速
度Qも小さくなつた。 実施例 6 (1) ポリアクリル酸エポキシ架橋複合膜の作成 実施例1の(1)と同じポリアクリル酸の0.5%
水溶液にジグリシジルエーテルの0.5%水溶液
をポリアクリル酸:エチレングリシジルエーテ
ル=9:1(溶質混合比)となるように加え、
ポリエーテルスルホン限外ろ過膜(ダイセル化
学工業(株)製、DUS−40)上に、巻線径0.15mmの
ワイヤーバーを用いて流延し、100℃のクリー
ンオーブン内で10分間加熱しポリアクリル酸エ
ポキシ架橋複合膜を得た。 (2) カリウム塩への変換 実施例6の(1)で得られたポリアクリル酸エポ
キシ架橋複合膜を実施例5の(2)と同様にしてカ
リウム塩に変換した。 (3) ポリイオンコンプレツクス化 実施例6の(2)で得られたポリアクリル酸カリ
ウム塩エポキシ架橋複合膜を、実施例5の(3)と
同様にしてポリイオンコンプレツクス化した。 (4) 分離性能の評価 実施例1の(3)と同様に行つた。 (5) 評価結果 表1に示す。 比較例 5 実施例6の(2)で作成したポリアクリル酸カリウ
ム塩エポキシ架橋複合膜を、そのまま実施例1の
(3)により評価した。結果を表1に示す。 実施例6におけるポリアリルアミンを吸着させ
た膜に比べ透過速度Q、分離係数αともに非常に
小さくなつた。 比較例 6 実施例6の(1)で作成したポリアクリル酸エポキ
シ架橋複合膜を、そのまま実施例1の(3)により評
価した。結果を表1に示す。 実施例5におけるポリアリルアミンを吸着させ
た膜に比べ分離係数αが非常に小さくなつた。 実施例 7 (1) ポリアクリル酸ジアミン架橋複合膜の作成 実施例1の(1)と同じポリアクリル酸の4.7%
水溶液に1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプ
ロパンの0.19%水溶液をポリアクリル酸:1,
3−ジアミノ−2−ヒトロキシプロパン=6:
1(溶質混合比)となるように加え、ポリエー
テルスルホン限外ろ過膜(ダイセル化学工業(株)
製、DUS−40)上に、巻線径0.15mmのワイヤー
バーを用いて流延し、140℃のクリーンオーブ
ン内で30分間加熱した。加熱して得られた複合
膜のコート層の上に、さらに同様のコーテイン
グを2回繰り返して複合膜を得た。 (2) カリウム塩への変換 実施例7の(1)で得られたポリアクリル酸ジア
ミン架橋複合膜を実施例5の(2)と同様の方法で
カリウム塩に変換した。 (3) ポリイオンコンプレツクス化 実施例7の(2)で得られたポリアクリル酸カリ
ウム塩ジアミン架橋複合膜を、実施例5の(3)と
同様に塩基製(PH10.0)のポリアリルアミン
0.5%溶液に浸漬し、ポリイオンコンプレツク
ス化した。 (4) 分離性能の評価 実施例1の(3)と同様に行つた。 (5) 評価結果 表1に示す。 比較例 7 実施例7の(2)で作成したポリアクリル酸カリウ
ム塩ジアミン架橋複合膜を、そのまま実施例1の
(3)により評価した。結果を表1に示す。 実施例7におけるポリアリルアミンを吸着させ
た膜に比べ透過速度Q、分離係数αともに非常に
小さくなつた。 比較例 8 実施例7の(1)で得られたポリアクリル酸ジアミ
ン架橋複合膜をそのまま実施例1の(3)により評価
した。結果を表1に示す。 実施例7におけるポリアリルアミンを吸着させ
た膜に比べ、透過速度Qは大きいが、分離係数α
が著しく小さくなつた。 実施例 8 (1) ポリアクリル酸エポキシ架橋複合膜の作成 実施例3の(1)と同じポリアクリル酸の1.0%
水溶液にエチレングリコールジグリシジルエー
テルの1.0%水溶液をポリアクリル酸:エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル=8:2
(溶質混合比)となるよう加え、ポリエーテル
スルホン限外ろ過膜(ダイセル化学工業(株)製、
DUS−40)上に、巻線径0.15mmのワイヤーバー
を用いて流延し、100℃のクリーンオーブン内
で10分間加熱しポリアクリル酸エポキシ架橋複
合膜を得た。得られたポリアクリル酸エポキシ
架橋物からなるコート層の上に、さらに同様の
ケーテイングを1回繰り返して複合膜を得た。 (2) ポリイオンコンプレツクス化 実施例8の(1)で得られたポリアクリル酸エポ
キシ架橋複合膜を、実施例5の(3)と同じく塩基
性(PH10.0)のポリアリルアミン0.5%溶液に
浸漬し:ポリイオンコンプレツクス化した。 (3) 分離性能の評価 実施例1の(3)と同様に行つた。 (4) 評価結果 表1に示す。 実施例 9 (1) ポリアクリル酸−ポリエチレンイミン系ポリ
イオンコンプレツクス膜の作成 実施例8の(1)で得られたポリアクリル酸エポ
キシ架橋複合膜を、エタノール/水(=1/
1)混合液を溶媒とするポリエチレンイミンの
0.5%溶液に室温で10分間浸漬してポリイオン
コンプレツクス膜を得た。 (2) 分離性能の評価 実施例1の(3)と同様に行つた。 (3) 評価結果 表1に示す。 比較例 9 実施例8の(1)で作成したポリアクリル酸エポキ
シ架橋複合膜を、そのまま実施例1の(3)により評
価した。結果を表1に示す。 実施例8〜10のポリイオンコンプレツクス化し
た膜に比べ分離係数αが非常に小さくなつた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 膜表面、及び/又は、膜内において、アニオ
    ン性基を有し、多官能エポキシ、メチロール化メ
    ラミン、ジアミン又は多官能イソシアネート化合
    物の群から選ばれる少なくとも一種の架橋剤によ
    り、共有結合を形成して架橋しているか、或いは
    架橋されていない合成ポリマーと、カチオン性基
    を有する合成ポリマーが、イオン結合により会合
    してポリイオンコンプレツクスを形成しているこ
    とを特徴とする、浸透気化法又は蒸気透過法によ
    る水/有機物分離用のポリイオンコンプレツクス
    分離膜。 2 ポリイオンコンプレツクスを構成するアニオ
    ン性基を有する合成ポリマーが、ポリアクリル
    酸、ポリアクリル酸金属塩及びポリアクリル酸ア
    ンモニウム塩の群から選定された少なくとも一種
    である特許請求の範囲第1項記載のポリイオンコ
    ンプレツクス分離膜。 3 ポリイオンコンプレツクスを構成するカチオ
    ン性基を有する合成ポリマーのカチオン性基が、
    第一級、第二級、第三級及び第四級のアミン群か
    ら選定された少なくとも一種である特許請求の範
    囲第1項又は第2項記載のポリイオンコンプレツ
    クス分離膜。 4 ポリイオンコンプレツクスを構成するカチオ
    ン性基を有する合成ポリマーが、ポリアリルアミ
    ンである特許請求の範囲第3項記載のポリイオン
    コンプレツクス分離膜。 5 ポリイオンコンプレツクスを構成するカチオ
    ン性基を有する合成ポリマーが、ポリエチレンイ
    ミンである特許請求の範囲第3項記載のポリイオ
    ンコンプレツクス分離膜。 6 膜形態が高分子多孔膜を支持体に持つ複合膜
    であり、ポリイオンコンプレツクス化により形成
    される活性スキン層の厚みが5μm以下である特
    許請求の範囲第1項ないし第5項のいづれか一項
    に記載のポリイオンコンプレツクス分離膜。
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