JPH0547190U - 二重床用支持脚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 二重床建築の為の床パネルを水平に架設する
こと。 【構成】 支持プレート１の上面を上方に膨らんだ曲面
に曲成し、該プレートに係止片２を起曲立設し、該プレ
ートの中心部下面に取付筒３を垂設する。 【効果】 支持プレート１が多少傾斜配設されても、そ
のプレート上に床パネルｆ１を線接触又は点接触で架設
でき、該床パネルに上記支持プレート１の悪影響を及ぼ
し難くし得、床パネルｆ１を水平架設することが可能に
なる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンクリート建築物の二重床（浮床とも称す）建築に使用する支持 脚の改良に関する。

【０００２】

【従来技術と問題点】

周知のこの種支持脚は、床パネルをパネル用支持プレートに面接触架設するた め、該支持プレートを平鈑で構成している。

【０００３】 一方、コンクリート建築物のコンクリート基礎床面を水平に建築すること、及 び凹凸のない平面に建築することは困難とされている。

【０００４】 これら両方の理由により、上記コンクリート基礎床面上に水平床を構成して二 重床を建築するために、前記支持脚を使用すると、パネル用支持プレートがコン クリート基礎床面の多少の傾斜、多少の凹凸に倣って多少傾斜配設されるため、 床パネルを傾いたパネル用支持プレート上に面接触架設しなければならず、該支 持プレート上に床パネルを水平に架設することが困難である。

【０００５】 本考案は、かかる問題点に着目してなしたもので、前記二重床を建築するに際 して、床パネルをパネル用支持プレート上に面接触架設することを排し、コンク リート基礎床面が多少傾斜していても、或いは多少凹凸面を有していても、床パ ネルを水平に架設することが可能なパネル用支持プレートを構成した支持脚を提 供することを目的とする。

【０００６】

【課題点解決のための手段】

上述の目的を達成するために本考案がなした手段は、パネル用支持プレートの 上面を上方に膨らんだ曲面に曲成し、その支持プレートにパネル隅部用係止片を 一体に起曲立設し、上記支持プレートの中心部下面に脚支柱用取付筒を垂設した ということである。

【０００７】

【作用】

パネル用支持プレートがコンリート基礎床面の多少の傾斜又は多少の凹凸で多 少傾斜配設されても、該支持プレートの上面を上方に膨らんだ曲面に曲成したこ とにより、該支持プレート上に床パネルを配置して隅部を係止片に係止すると、 床パネルは、下側一部が支持プレートに線接触又は点接触して架設される。従っ て、パネル用支持プレートに架設された床パネルは、傾斜配設されているパネル 用支持プレートの悪影響を受けにくくなる。

【０００８】

【実施例】

支持プレート１は、二重床を構成する床パネルｆ１を架設するためのもので、 上方に膨らんだ略倒皿形に曲成し、周縁部の適数箇所（図示例は４箇所）に床パ ネルｆ１の隅部を係止するための係止片２を一体に起曲立設して構成する。支持 プレート１の形状は、倒皿形に限らず、略凸レンズ形に曲成してもよく、要する に床パネルｆ１を架設する上面を上方に膨らんだ曲面に形成する。支持プレート １の上面を上方に膨らんだ曲面に曲成する理由は、コンクリート建築物のコンク リート基礎床面Ｃの多少の傾斜又は多少の凹凸によって、支持プレート１が多少 傾斜配設されても、床パネルｆ１の下側一部を支持プレート１の上面（曲面）に 線接触又は点接触するにとどめ、傾斜配設された支持プレート１によって、床パ ネルｆ１が傾斜架設されるという支持プレート１の悪影響を床パネルｆ１が受け ないようにし、該床パネルを水平架設しえるようにするためである。支持プレー ト１の平面形状は、円形、角形などが考えられる。

【０００９】 係止片２は、支持プレート１上に配置した床パネルｆ１をガタつかせることな く架設保持するためのもので、支持プレート１の周縁部適数箇所を切起して一体 に起曲立設し、従来の係止片溶接立設に比して堅牢に構成すると共に、構成作業 の能率化を企図する。係止片２は、支持プレート１の周縁部適数箇所を略周方向 に向って切起し、該支持プレートの求心方向に向って立設し、床パネルｆ１の隅 部を係止しえるように構成する。

【００１０】 取付筒３は、支持プレート１を脚支柱４に取付けるためのもので、該支持プレ ートの中心部下面に垂設し、コンクリート建築物のコンクリート基礎床面Ｃに固 定プレート５で固定された脚支柱４の上部に嵌合するようにする。取付筒３は、 高さ方向中程に回転防止及び抜止めのためのねじ６を横設し、そのねじを締込む ことによって回転が防止されると共に抜ないように構成する。取付筒３は、螺旋 溝が刻設された脚支柱４の高さ方向所定位置に螺合したナット７に当接するまで 脚支柱４の上部に嵌合し、所定の高さ位置を決定せしめ、ねじ６を締込んで所定 位置を保持せしめる。

【００１１】 図中、符号ｆ２は、支持プレート１上に架設された床パネルｆ１上に敷設した 床板で、コンクリート建築物のコンクリート基礎床Ｃと相俟って二重床（浮床） Ｆを構成する。また、符号８は、必要に応じて床パネルｆ１の角部下側に突設し た緩衝性の低脚で、支持プレート１上に床パネルｆ１を架設したとき、支持プレ ート１の上面に線接触又は点接触せしめる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、叙上のように構成したから、パネル用支持プレートがコンリート基 礎床面の多少の傾斜又は多少の凹凸で多少傾斜配設されても、支持プレート上に 床パネルを配置して係止片に係止すると、床パネルは、下側一部が支持プレート 上面に線接触又は点接触して架設され、傾斜配設されている支持プレートの悪影 響を受けにくくなる。従って、支持プレートが多少傾斜配設されていても、床パ ネルを水平に架設することが可能になり、水平二重床を建築することが可能にな る。そして、支持プレートから起曲立設された係止片は、従来の係止片溶接立設 に比して、溶接部がないから、溶接部の損傷或いは剥離が発生せず、堅牢に構成 される。さらに、係止片の起曲立設は、工作機械で加工できるので、手作業に依 っていた従来の係止片溶接立設作業に比して、能率よく作業し得ると共に、形状 や寸法が均一の係止片を構成し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】基礎床面に立設固定しパネル用支持プレート上
に床パネルを配置した状態を示す縦断正面図である。

【図２】図１の平面図で一部を切欠して示す。

【符号の説明】

１ …パネル用支持プレート ２ …パネル隅部用係止片 ３ …脚支柱用取付筒 ４ …脚支柱 ｆ１ …床パネル Ｃ …基礎床面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パネル用支持プレートの上面を上方に膨
   らんだ曲面に曲成し、その支持プレートに床パネル隅部
   用係止片を起曲立設し、さらにパネル用支持プレートの
   中心部下面に脚支柱用取付筒を垂設した二重床用支持
   脚。