JPH0533621Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は小規模建設工事に用いる簡易足場の下
端へ敷設する敷盤の改良に関する。

（従来の技術とその問題点） 従来の簡易足場においては、支柱下端に位置す
るベース金具の下へ工事現場に落ちている板切れ
を敷いて敷盤としていた。

しかし、この敷盤は表面が面一の平板であり、
敷盤自身がベース金具へ固定する構成にはなつて
おらず、ベース金具の下面に固定するには、ベー
ス金具を敷盤へ釘打ちし、又、作業終了後には釘
を抜いてベース金具から外さなければならず、余
分な作業を必要としていた。

（解決しようとする問題点） 本考案が解決しようとする問題点は、釘打ちす
ることなく敷盤をベース金具へワンタツチで定
着、分離し得るようにすることである。

（問題点を解決する為の手段） 上記問題点を解決する為の本考案の手段は、金
属平板によつて形成した敷盤本体のベース金具取
り付け面へ、平面形状が四角形をなしたベース金
具の四隅角部又は四片の内三辺と係合し、該ベー
ス金具がベース金具取り付け面に対し鉛直方向に
移動するのを阻止する鉤片を複数個配設すること
である。上記鉤片に対するベース金具の取付け係
合形態は回転係合、スライド係合の何れでも良い
ものである。

（作用） 上記した手段の作用は、鉤片夫々がベース金具
の周縁複数箇所へ係脱自在に係合して、ベース金
具がベース金具取り付け面に対し鉛直方向に移動
するのを阻止し、ベース金具をベース金具取り付
け面へ着脱自在に固定することである。

（効果） 以上の構成より、本考案は下記の効果を有す
る。

敷盤本体のベース金具取り付け面へ、ベース
金具の四隅角部又は四片の内三辺と係合し、該
ベース金具がベース金具取り付け面に対し鉛直
方向に移動するのを阻止する鉤片を複数個配設
したので敷盤をベース金具下面に取り付ける際
には釘打ちすることなくワンタツチで確実に固
定でき、又、取り外す際には釘抜きすることな
くワンタツチで取り外しでき、よつて余分な作
業を必要とすることのない作業性の良い敷盤を
提供する。

上記の効果より、従来の釘打ち固定の場合
に生じていた抜いた釘が作業現場に落ちている
といつたことが一切なくなるので、現場の安全
性を向上できる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。敷盤本体Ａは、鋼によつて成型した薄肉状の
方形板で、中央部分を方形状に隆起させて断面帽
子型に形成し、該中央部分を取り付け面１とする
と共に、その周囲を鍔部２とする。

取り付け面１は、ベース金具Ｂより広い面積を
有してベース金具Ｂを載置可能な水平面とし、
又、載置されたベース金具Ｂの夫々のコーナー部
Ｃが位置する四箇所に鉤片３を立設して、該鉤片
３によつてその上面中央にベース金具Ｂを固定す
る。

鉤片３は立ち上がり片４と上面押え片５とから
なり、その内面をベース金具Ｂのコーナー部Ｃへ
当接させ該コーナー部Ｃと係合する。立ち上がり
片４は正面部分を取り付け面１へ固定されるベー
ス金具Ｂの夫々のコーナー部Ｃに対向してベース
金具Ｂの厚み分立設する板材で、下端を取り付け
面１に一体に固定すると共に正面中央から右側を
折り曲げて側面押え片４ａを形成し、上端に取り
付け面１中心に向けて上面押え片５を延設し、前
記側面押え片４ａと対向する位置に開口部６を形
成する。

側面押え片４ａはコーナー部Ｃを形成するベー
ス金具Ｂの二側面のうちの一方の側面へ並列状に
当接してコーナー部Ｃの取り付け方向への水平動
を規制する。

尚、本実施例においては立ち上がり片４の正面
中央から右側を折り曲げて側面押え片４ａを形成
しているが、左側を折り曲げて形成するも任意と
する。

上面押え片５は立ち上がり片４の上端からベー
ス金具Ｂへ向けて水平に延設された水平板で、そ
の下面を前記コーナー部Ｃ上面側端に当接してコ
ーナー部Ｃを取り付け面１へ押さえつけて垂直方
向への移動を阻止する。

開口部６は取り付け面１から上面押え片５下面
迄ベース金具Ｂの厚み分開口する挿入口でコーナ
ー部Ｃを鉤片３内へ係脱自在に係合する。

上記取り付け面１へベース金具Ｂを固定させる
際は、第２図に示す如く、まずベース金具Ｂのコ
ーナー部Ｃが鉤片３間に位置するように取り付け
面１中心部に載置し、次にコーナー部Ｃが開口部
６へ挿入される方向へベース金具１を回転させて
コーナー部Ｃを鉤片３へと係合させる。

又、取り外す際には、コーナー部Ｃが開口部６
から脱出する方向へ回転させて前記係合を外す。

取り付け面１の下端には鍔部２を囲繞状に延設
し、敷盤本体Ａの沈下を防止する。

上記敷盤本体Ａは薄肉状の鋼を断面帽子型に形
成したので、従来品に比べ複数枚の積み上げが容
易にでき未使用時の収納性を向上させると共に耐
久性を大幅に向上し得る。

第４図は他の実施例を示す。

この実施例は、前記した実施例における鉤片３
の変形例を示す。

鉤片３は立ち上がり片４と上面押え片５とから
なり、取り付け面１上へ載置されたベース金具Ｂ
の四側面のうちの三側面に沿つて立設する。

立ち上がり片４は、ベース金具Ｂの側面へ並列
状に当接してベース金具Ｂの厚み分立設し、その
上端に取り付け面１と平行に上面押え片５を延設
する。

上面押え片５はその下面をベース金具Ｂの上面
側端へ当接させる。

上記鉤片３夫々はベース金具Ｂの三側面へと係
合し、ベース金具Ｂを取り付け面１上に固定す
る。

この実施例において、ベース金具Ｂを取り付け
面１へ取り付ける際には、鉤片３の設けられてい
ない方向からベース金具Ｂを取り付け面１上に摺
動させて、側面を鉤片３へ係合させ、取り外す際
には、鉤片３と係合しない側面方向へ摺動させて
前記係合を外す。

尚、この実施例においては鉤片３を夫々独立し
て配設しているが、夫々の鉤片３を一体に連設し
た平面コの字形の鉤片３を設けるも任意とする。

又、図中Ｄは足場の脚杆を、Ｅは脚杆Ｄに螺動
自在に螺着したハンドルを夫々示す。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はベー
ス金具を取り付けた状態の斜視図、第２図は第１
図の平面図、第３図は第２図の−断面図、第
４図は他の実施例の斜視図である。 尚、図中、Ａ……敷盤本体、１……ベース金具
取り付け面、３……鉤片、Ｂ……ベース金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属平板によつて形成した敷盤本体のベース金
   具取り付け面へ、平面形状が四角形をなしたベー
   ス金具の四隅角部又は四片の内三辺と係合し、該
   ベース金具がベース金具取り付け面に対し鉛直方
   向に移動するのを阻止する鉤片を複数個配設した
   簡易足場用敷盤。