JPH0545484A - 原子燃料用二酸化ウラン粉末及びその製造方法 - Google Patents
原子燃料用二酸化ウラン粉末及びその製造方法Info
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- JPH0545484A JPH0545484A JP3228256A JP22825691A JPH0545484A JP H0545484 A JPH0545484 A JP H0545484A JP 3228256 A JP3228256 A JP 3228256A JP 22825691 A JP22825691 A JP 22825691A JP H0545484 A JPH0545484 A JP H0545484A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低温酸化還元焼結法によって、大結晶粒径を
有する核燃料ペレットを製造するに際し、該核燃料ペレ
ットに最適な原料二酸化ウラン粉末の提供を目的とす
る。 【構成】 そのO/U比を2.26〜2.38に調整したことを
特徴とする原子燃料用二酸化ウラン粉末、及びその製
法。
有する核燃料ペレットを製造するに際し、該核燃料ペレ
ットに最適な原料二酸化ウラン粉末の提供を目的とす
る。 【構成】 そのO/U比を2.26〜2.38に調整したことを
特徴とする原子燃料用二酸化ウラン粉末、及びその製
法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子燃料用二酸化ウラ
ン粉末とその製造方法に関し、詳しくは、低温酸化還元
焼結法を用いて大粒径結晶を有する核燃料ペレットを製
造するのに好適な原料用二酸化ウラン粉末及びその製造
方法に関するものである。
ン粉末とその製造方法に関し、詳しくは、低温酸化還元
焼結法を用いて大粒径結晶を有する核燃料ペレットを製
造するのに好適な原料用二酸化ウラン粉末及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】核燃料ペレットは、燃料棒に充填されて
原子力発電所にて原子燃料として使用されるが、その製
造時において、二酸化ウラン粉末を焼結することにより
結晶密度を高めてセラミックス燃料として使用される。
原子力発電所にて原子燃料として使用されるが、その製
造時において、二酸化ウラン粉末を焼結することにより
結晶密度を高めてセラミックス燃料として使用される。
【0003】かかる原子燃料用二酸化ウラン粉末は、従
来、高温還元焼結法によるペレット製造が主たる対象で
あり、またその粉末のO/U比は、低温還元焼結法を含
むいずれの粉末製法のものであっても、2.05〜2.15程度
に設定されている。これは、二酸化ウランは容易に酸素
と結びつきやすい性質を有し、特にO/U比が2.0 に近
い程この性質が強いことから、ペレット製造時の取扱い
中における粉末の安定性を得るために、粉末の製造仕上
げ時に該粉末を適宜に酸化させて前記2.05〜2.15程度の
O/U比とするのである。
来、高温還元焼結法によるペレット製造が主たる対象で
あり、またその粉末のO/U比は、低温還元焼結法を含
むいずれの粉末製法のものであっても、2.05〜2.15程度
に設定されている。これは、二酸化ウランは容易に酸素
と結びつきやすい性質を有し、特にO/U比が2.0 に近
い程この性質が強いことから、ペレット製造時の取扱い
中における粉末の安定性を得るために、粉末の製造仕上
げ時に該粉末を適宜に酸化させて前記2.05〜2.15程度の
O/U比とするのである。
【0004】また、上記粉末の焼結工程において、経験
上O/U比、2.10前後が適度なペレット密度が得られる
ということも、前記のようなO/U比の設定がなされて
いる理由の一つである。
上O/U比、2.10前後が適度なペレット密度が得られる
ということも、前記のようなO/U比の設定がなされて
いる理由の一つである。
【0005】しかして、上記O/U比を持つ粉末は、例
えば重ウラン酸アンモン(ADU)から二酸化ウラン
(UO2 ) を作るADU−UO2製法では、ADUを焙
焼してU3 O8 とした後、水素を含む還元雰囲気にて加
熱してUO2 ・ 0 となし、このUO2 ・ 0 を前記取扱い
中の再酸化を防止すべく、酸素を微量含むN2 ガス中に
さらすことによりUO2 + x (但し X=0.05〜0.15) と
して安定化する。
えば重ウラン酸アンモン(ADU)から二酸化ウラン
(UO2 ) を作るADU−UO2製法では、ADUを焙
焼してU3 O8 とした後、水素を含む還元雰囲気にて加
熱してUO2 ・ 0 となし、このUO2 ・ 0 を前記取扱い
中の再酸化を防止すべく、酸素を微量含むN2 ガス中に
さらすことによりUO2 + x (但し X=0.05〜0.15) と
して安定化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低温酸化還
元焼結法によって結晶粒径の大粒径化を行う場合には、
前記従来の二酸化ウラン粉末、即ちUO2 + x で X=0.
05〜0.15とした場合、U3 O8 を25wt%〜45wt%添加す
る必要が指摘されている。
元焼結法によって結晶粒径の大粒径化を行う場合には、
前記従来の二酸化ウラン粉末、即ちUO2 + x で X=0.
05〜0.15とした場合、U3 O8 を25wt%〜45wt%添加す
る必要が指摘されている。
【0007】しかしながら、上記U3 O8 の具体的な添
加量は、該U3 O8 添加前の二酸化ウラン原料粉のO/
U比、活性度、得たいペレットの結晶粒径、あるいは密
度等の兼ね合いによって変化するものであり、従って上
記U3 O8 の添加量を決定するにあたっては、二酸化ウ
ラン原料粉末のO/U比、活性度をまず知る必要があ
り、U3 O8 添加量と結晶粒度との一般的関係から添加
すべきU3 O8 量を一義的に決めるだけでは前記大粒径
ペレットに最適な二酸化ウラン原料粉末を得ることはで
きなかった。
加量は、該U3 O8 添加前の二酸化ウラン原料粉のO/
U比、活性度、得たいペレットの結晶粒径、あるいは密
度等の兼ね合いによって変化するものであり、従って上
記U3 O8 の添加量を決定するにあたっては、二酸化ウ
ラン原料粉末のO/U比、活性度をまず知る必要があ
り、U3 O8 添加量と結晶粒度との一般的関係から添加
すべきU3 O8 量を一義的に決めるだけでは前記大粒径
ペレットに最適な二酸化ウラン原料粉末を得ることはで
きなかった。
【0008】本発明は叙上の如き実状に対処すべく種々
の実験を重ねた結果、上記低温酸化還元焼結法において
略同一の金相を得る場合、最終的な二酸化ウラン粉末の
O/U比が重要なパラメータであることを発見するに至
り、その結果、前記低温焼結における大粒径ペレットに
最適な二酸化ウラン原料粉末を得ることに成功した。
の実験を重ねた結果、上記低温酸化還元焼結法において
略同一の金相を得る場合、最終的な二酸化ウラン粉末の
O/U比が重要なパラメータであることを発見するに至
り、その結果、前記低温焼結における大粒径ペレットに
最適な二酸化ウラン原料粉末を得ることに成功した。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の原子燃料
用二酸化ウラン粉末の特徴は、上記低温焼結により一体
化され核燃料ペレットを形成する二酸化ウラン粉末にお
いて、該粉末におけるO/U比を全体として2.26〜2.38
に調整したことにある。また、上記O/U比を有する二
酸化ウラン粉末を製造するための本発明方法は、U3 O
8 を還元することにより二酸化ウラン粉末を製造する過
程において、該U3 O8 を還元するに際し、U3 O8 と
還元雰囲気の接触時間を調整することにより還元後の二
酸化ウラン粉末に所要量のU3 O8 を残し、この残存し
たU3 O8 を必要に応じ粉砕混合して上記還元後の二酸
化ウラン粉末のO/U比を全体として2.26〜2.38に調整
することを特徴とする。
用二酸化ウラン粉末の特徴は、上記低温焼結により一体
化され核燃料ペレットを形成する二酸化ウラン粉末にお
いて、該粉末におけるO/U比を全体として2.26〜2.38
に調整したことにある。また、上記O/U比を有する二
酸化ウラン粉末を製造するための本発明方法は、U3 O
8 を還元することにより二酸化ウラン粉末を製造する過
程において、該U3 O8 を還元するに際し、U3 O8 と
還元雰囲気の接触時間を調整することにより還元後の二
酸化ウラン粉末に所要量のU3 O8 を残し、この残存し
たU3 O8 を必要に応じ粉砕混合して上記還元後の二酸
化ウラン粉末のO/U比を全体として2.26〜2.38に調整
することを特徴とする。
【0010】
【作用】上記O/U比を有する本発明の原子燃料用二酸
化ウラン粉末を用い、低温酸化還元焼結法にて該燃料ペ
レットを製造する場合は、大結晶粒径を有する好適な燃
料ペレットを確実に得ることが可能となる。また、スク
ラップを有効に利用したり、密度や結晶粒径を調整する
ために更に数%のU3 O8を添加することができる。ま
た、本発明製造方法によれば、上記O/U比を有する二
酸化ウラン粉末を簡便に効率よく製造することができ
る。
化ウラン粉末を用い、低温酸化還元焼結法にて該燃料ペ
レットを製造する場合は、大結晶粒径を有する好適な燃
料ペレットを確実に得ることが可能となる。また、スク
ラップを有効に利用したり、密度や結晶粒径を調整する
ために更に数%のU3 O8を添加することができる。ま
た、本発明製造方法によれば、上記O/U比を有する二
酸化ウラン粉末を簡便に効率よく製造することができ
る。
【0011】
【実施例】以下、更に本発明の詳細と共に、その具体的
な実施例を説明する。先ず、本発明の原子燃料用二酸化
ウラン粉末は、前記の通り低温酸化還元焼結によって一
体化され、一定大きさの核燃料ペレットを形成するもの
であって、例えば、ADU(重ウラン酸アンモン)やA
UC(アンモニウムウラニルカーボネイト)を焙焼して
得られるU3 O8 を還元して二酸化ウラン粉末とする製
造過程において、U3 O8 と還元雰囲気の接触時間を調
整することにより、一部、二酸化ウラン中にU3 O8 を
残し、この残存したU3 O8 により還元後のO/U比が
2.26〜2.38、好ましくは2.30〜2.34に調整される。上記
方法による本発明の一実施例を以下に説明する。
な実施例を説明する。先ず、本発明の原子燃料用二酸化
ウラン粉末は、前記の通り低温酸化還元焼結によって一
体化され、一定大きさの核燃料ペレットを形成するもの
であって、例えば、ADU(重ウラン酸アンモン)やA
UC(アンモニウムウラニルカーボネイト)を焙焼して
得られるU3 O8 を還元して二酸化ウラン粉末とする製
造過程において、U3 O8 と還元雰囲気の接触時間を調
整することにより、一部、二酸化ウラン中にU3 O8 を
残し、この残存したU3 O8 により還元後のO/U比が
2.26〜2.38、好ましくは2.30〜2.34に調整される。上記
方法による本発明の一実施例を以下に説明する。
【0012】硝酸ウラニール液にアンモニア水を添加
し、ADUの沈澱物を得、このADUを回収乾燥したの
ち紛砕し、約100μ以下のADU粉末を得た。次にこ
のADU粉末を約600℃、空気中加熱を行いU3 O8
粉を得、このU3 O8 粉を厚さ約1cmのベット状(層
状)にしてバッチ炉にて3H2 /N2 の混合ガス気流中
600℃にて加熱した。
し、ADUの沈澱物を得、このADUを回収乾燥したの
ち紛砕し、約100μ以下のADU粉末を得た。次にこ
のADU粉末を約600℃、空気中加熱を行いU3 O8
粉を得、このU3 O8 粉を厚さ約1cmのベット状(層
状)にしてバッチ炉にて3H2 /N2 の混合ガス気流中
600℃にて加熱した。
【0013】U3 O 8 の還元は、気流の上流側と下流側
とで若干の差は認められたが、ベットの表層より内部へ
時間と共に進行した。得られた粉末を均質化のためカッ
ターミルにて粉砕混合した後、O/U比を測定した。図
1に加熱時間とO/U比との関係を示す。即ち、この実
施例の製法による場合は、同図から前記最適のO/U
比、2.26〜2.38となる加熱時間(T)を選べばよい。一
般には、ベット層の厚みや、ADU及びその加熱から得
られるU3 O8 のミクロな特性などにより、図1のカー
ブは異なって来るので、ひとつの取扱い単位量を定め、
それ毎に少量の先行試験により最適加熱時間を設定する
ようにすると良い。
とで若干の差は認められたが、ベットの表層より内部へ
時間と共に進行した。得られた粉末を均質化のためカッ
ターミルにて粉砕混合した後、O/U比を測定した。図
1に加熱時間とO/U比との関係を示す。即ち、この実
施例の製法による場合は、同図から前記最適のO/U
比、2.26〜2.38となる加熱時間(T)を選べばよい。一
般には、ベット層の厚みや、ADU及びその加熱から得
られるU3 O8 のミクロな特性などにより、図1のカー
ブは異なって来るので、ひとつの取扱い単位量を定め、
それ毎に少量の先行試験により最適加熱時間を設定する
ようにすると良い。
【0014】なお、実施例における還元はベット状であ
ったが、基本的にロータリーキルン(ガスフローミキサ
ーの一種)や流動床でも可能である。すなわち、ADU
やAUCを焙焼して得られるU3 O8 は1μm以下の結
晶が密に集まって、100μm以下の塊を形成してい
る。U3 O8 のUO2 化は、U3 O8 中への水素の拡散
→反応→生成したH2 Oの拡散放出から形成され、H2
Oの拡散が反応の律速となり、時間的な反応で、一瞬に
して全てのU3 O8 がUO2 化するものでない。従って
ロータリーキルン、流動床でも反応器内でのU3O8 の
滞留時間をコントロールすることによりO/U比を調整
することが可能である。
ったが、基本的にロータリーキルン(ガスフローミキサ
ーの一種)や流動床でも可能である。すなわち、ADU
やAUCを焙焼して得られるU3 O8 は1μm以下の結
晶が密に集まって、100μm以下の塊を形成してい
る。U3 O8 のUO2 化は、U3 O8 中への水素の拡散
→反応→生成したH2 Oの拡散放出から形成され、H2
Oの拡散が反応の律速となり、時間的な反応で、一瞬に
して全てのU3 O8 がUO2 化するものでない。従って
ロータリーキルン、流動床でも反応器内でのU3O8 の
滞留時間をコントロールすることによりO/U比を調整
することが可能である。
【0015】一方、本発明のO/U比2.26〜2.38の二酸
化ウラン粉末は他の方法、即ち別に設けたU3 O8 を添
加する方法においても製造が可能であり、以下に詳細を
記す。低温酸化雰囲気焼結法により結晶粒径の大径化を
行う場合には、従来粉末、即ち、O/U比がUO2 + x
においてx が0.05〜0.15とした場合、U3 O8 を25wt
%〜45wt%添加する必要がある。ただし、具体的な添
加量は原料粉のO/U比、活性度、得たいペレットの結
晶粒径及び密度によって変化する。
化ウラン粉末は他の方法、即ち別に設けたU3 O8 を添
加する方法においても製造が可能であり、以下に詳細を
記す。低温酸化雰囲気焼結法により結晶粒径の大径化を
行う場合には、従来粉末、即ち、O/U比がUO2 + x
においてx が0.05〜0.15とした場合、U3 O8 を25wt
%〜45wt%添加する必要がある。ただし、具体的な添
加量は原料粉のO/U比、活性度、得たいペレットの結
晶粒径及び密度によって変化する。
【0016】例えば、図2はO/U比が2.13の原料粉を
成型密度5.5g/cm3 で成型し、1150℃×2Hr、酸素濃度
30ppm の窒素中で加熱し、ひきつづき1150℃×1Hr、2
H2 +N2 中にて加熱した試料であり、密度は96%TDで
ある。
成型密度5.5g/cm3 で成型し、1150℃×2Hr、酸素濃度
30ppm の窒素中で加熱し、ひきつづき1150℃×1Hr、2
H2 +N2 中にて加熱した試料であり、密度は96%TDで
ある。
【0017】また、図3は前記の原料粉末にU3 O8 を
20wt%添加混合後前記と同じ条件で製造した試料であ
り、密度は97%TDである。そして、図4はU3 O 8 添加
量を25wt%としたもの、図5は同30wt%としたもの、図
6は同35wt%としたものであり、密度はそれぞれ97.5%
TD、96%TD、95%TDである。即ち、図2、図3で明らか
なように20wt%以下の添加では大きな粒径の増加は生じ
ず、図4乃至図6に示す25wt%以上の添加より大きな結
晶粒の著しい増加が認められる。
20wt%添加混合後前記と同じ条件で製造した試料であ
り、密度は97%TDである。そして、図4はU3 O 8 添加
量を25wt%としたもの、図5は同30wt%としたもの、図
6は同35wt%としたものであり、密度はそれぞれ97.5%
TD、96%TD、95%TDである。即ち、図2、図3で明らか
なように20wt%以下の添加では大きな粒径の増加は生じ
ず、図4乃至図6に示す25wt%以上の添加より大きな結
晶粒の著しい増加が認められる。
【0018】以上をU3 O8 添加後のO/U比でまとめ
ると、 図2の場合は、2.13×100/100 +8/3 ×0/100 =2.13 図3の場合は、2.13× 80/100 +8/3 ×20/100=2.24 図4の場合は、2.13× 75/100 +8/3 ×25/100=2.26 図5の場合は、2.13× 70/100 +8/3 ×30/100=2.29 図6の場合は、2.13× 65/100 +8/3 ×35/100=2.32 となる。
ると、 図2の場合は、2.13×100/100 +8/3 ×0/100 =2.13 図3の場合は、2.13× 80/100 +8/3 ×20/100=2.24 図4の場合は、2.13× 75/100 +8/3 ×25/100=2.26 図5の場合は、2.13× 70/100 +8/3 ×30/100=2.29 図6の場合は、2.13× 65/100 +8/3 ×35/100=2.32 となる。
【0019】従って、低温焼結により大粒径ペレットを
得るには、粉末としてU3 O8 を添加するものとして
も、O/U比が2.26以上が必須であり、またその上限
は、ペレットの焼結密度を保持するために前記した通り
の2.38以下が好ましい。なお、二酸化ウラン粉末の圧粉
成型密度を6.1g/cm3 まであげれば、U3 O8を45wt%
添加しても、現用水準の94%TDの試料が得られるが、実
際的ではない。
得るには、粉末としてU3 O8 を添加するものとして
も、O/U比が2.26以上が必須であり、またその上限
は、ペレットの焼結密度を保持するために前記した通り
の2.38以下が好ましい。なお、二酸化ウラン粉末の圧粉
成型密度を6.1g/cm3 まであげれば、U3 O8を45wt%
添加しても、現用水準の94%TDの試料が得られるが、実
際的ではない。
【0020】また、上記したU3 O8 を二酸化ウラン粉
末に添加する方法において、ペレット製造過程で必然的
に生じるUO2 スクラップの有効利用を行うことも可能
である。即ち、上記UO2 スクラップをU3 O8 に転化
し、二酸化ウラン粉末に混入する。この場合、上記二酸
化ウラン粉末は、上記スクラップからのU3 O8 の混入
によってそのO/U比が上昇することから、混入前の二
酸化ウランO/U比は2.20〜2.34が適切である。
末に添加する方法において、ペレット製造過程で必然的
に生じるUO2 スクラップの有効利用を行うことも可能
である。即ち、上記UO2 スクラップをU3 O8 に転化
し、二酸化ウラン粉末に混入する。この場合、上記二酸
化ウラン粉末は、上記スクラップからのU3 O8 の混入
によってそのO/U比が上昇することから、混入前の二
酸化ウランO/U比は2.20〜2.34が適切である。
【0021】例えば、二酸化ウラン粉末のO/U比を2.
25とし、前記スクラップからのU3O8 を5wt%混入し
た場合、全体のO/U比は、0.95×2.25+0.05×8/3 =
2.27となる。即ち、この場合、UO2 スクラップを5%
利用して、前記本発明必須要件のO/U比2.26〜2.38の
二酸化ウラン粉末を製造したことになる。なお、この場
合の混入前のO/U比2.20〜2.34の二酸化ウラン粉末の
製造は、もちろん第1実施例の方法においても製造する
ことが可能である。
25とし、前記スクラップからのU3O8 を5wt%混入し
た場合、全体のO/U比は、0.95×2.25+0.05×8/3 =
2.27となる。即ち、この場合、UO2 スクラップを5%
利用して、前記本発明必須要件のO/U比2.26〜2.38の
二酸化ウラン粉末を製造したことになる。なお、この場
合の混入前のO/U比2.20〜2.34の二酸化ウラン粉末の
製造は、もちろん第1実施例の方法においても製造する
ことが可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の原子燃料
用二酸化ウラン粉末は、低温焼結により一体化され核燃
料ペレットを形成する二酸化ウラン粉末のO/U比を2.
26〜2.38に調整したものであり、かかるO/U比を有す
るウラン粉末を用い低温酸化還元焼結法にて核燃料ペレ
ットを製造する場合は、大結晶粒径を有する好適な燃料
ペレットを確実に得ることが可能となる。また、本発明
二酸化ウラン粉末の製造方法は、U3 O8 を還元するこ
とにより二酸化ウラン粉末を製造する過程において、該
U3 O8 を還元するに際し、U3O8 と還元雰囲気の接
触時間を調整することにより還元された二酸化ウラン粉
末に所要量のU3 O8 を残し、この残存したU3 O8 に
より上記還元後の二酸化ウラン粉末のO/U比を全体と
して2.26〜2.38に調整するものであり、該O/U比を有
する二酸化ウラン粉末を簡便に効率よく製造せしめると
の顕著な効果を有するものである。
用二酸化ウラン粉末は、低温焼結により一体化され核燃
料ペレットを形成する二酸化ウラン粉末のO/U比を2.
26〜2.38に調整したものであり、かかるO/U比を有す
るウラン粉末を用い低温酸化還元焼結法にて核燃料ペレ
ットを製造する場合は、大結晶粒径を有する好適な燃料
ペレットを確実に得ることが可能となる。また、本発明
二酸化ウラン粉末の製造方法は、U3 O8 を還元するこ
とにより二酸化ウラン粉末を製造する過程において、該
U3 O8 を還元するに際し、U3O8 と還元雰囲気の接
触時間を調整することにより還元された二酸化ウラン粉
末に所要量のU3 O8 を残し、この残存したU3 O8 に
より上記還元後の二酸化ウラン粉末のO/U比を全体と
して2.26〜2.38に調整するものであり、該O/U比を有
する二酸化ウラン粉末を簡便に効率よく製造せしめると
の顕著な効果を有するものである。
【図1】U3 O8 の還元時間と粉砕混合後の均質化され
たUO2 粉末のO/U比を示すグラフである。
たUO2 粉末のO/U比を示すグラフである。
【図2】O/U比が2.13のUO2 粉末を低温焼結した燃
料ペレットの金属組織を示す 200倍の顕微鏡写真であ
る。
料ペレットの金属組織を示す 200倍の顕微鏡写真であ
る。
【図3】O/U比が2.13のUO2 粉末にU3 O8 を20wt
%添加混合した後、低温焼結した燃料ペレットの金属組
織を示す 200倍の顕微鏡写真である。
%添加混合した後、低温焼結した燃料ペレットの金属組
織を示す 200倍の顕微鏡写真である。
【図4】O/U比が2.13のUO2 粉末にU3 O8 を25wt
%添加混合した後、低温焼結した燃料ペレットの金属組
織を示す 200倍の顕微鏡写真である。
%添加混合した後、低温焼結した燃料ペレットの金属組
織を示す 200倍の顕微鏡写真である。
【図5】O/U比が2.13のUO2 粉末にU3 O8 を30wt
%添加混合した後、低温焼結した燃料ペレットの金属組
織を示す 200倍の顕微鏡写真である。
%添加混合した後、低温焼結した燃料ペレットの金属組
織を示す 200倍の顕微鏡写真である。
【図6】O/U比が2.13のUO2 粉末にU3 O8 を35wt
%添加混合した後、低温焼結した燃料ペレットの金属組
織を示す 200倍の顕微鏡写真である。
%添加混合した後、低温焼結した燃料ペレットの金属組
織を示す 200倍の顕微鏡写真である。
Claims (3)
- 【請求項1】 低温酸化還元焼結により一体化され所要
大きさの核燃料ペレットを形成する原子燃料用二酸化ウ
ラン粉末において、該二酸化ウラン粉末のO/U比を2.
26〜2.38に調整したことを特徴とする原子燃料用二酸化
ウラン粉末。 - 【請求項2】 U3 O8 を還元することにより二酸化ウ
ラン粉末を製造する方法において、該U3 O8 を還元す
るに際し、U3 O8 と還元雰囲気の接触時間を調整する
ことにより還元された二酸化ウラン粉末に所要量のU3
O8 を残し、この残存したU3 O8 により上記還元後の
二酸化ウラン粉末のO/U比を全体として2.26〜2.38に
調整することを特徴とする原子燃料用二酸化ウラン粉末
の製造方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の方法において、上記残存
したU3 O8 を粉砕混合することにより、前記還元後の
二酸化ウラン粉末を均質化することを特徴とする原子燃
料用二酸化ウラン粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3228256A JP2813926B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 原子燃料用二酸化ウラン粉末及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3228256A JP2813926B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 原子燃料用二酸化ウラン粉末及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0545484A true JPH0545484A (ja) | 1993-02-23 |
JP2813926B2 JP2813926B2 (ja) | 1998-10-22 |
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ID=16873619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3228256A Expired - Fee Related JP2813926B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 原子燃料用二酸化ウラン粉末及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2813926B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100792151B1 (ko) * | 2006-11-14 | 2008-01-04 | 한국원자력연구원 | 결정립 형상이 제어된 우라늄산화물 소결체 및 그 제조방법 |
US8557148B2 (en) | 2009-11-23 | 2013-10-15 | Korea Atomic Energy Research Institute | Method for fabricating sintered annular nuclear fuel pellet through rod-inserted sintering |
US8585939B2 (en) | 2009-09-03 | 2013-11-19 | Korea Atomic Energy Research Institute | Method for preparing sintered annular nuclear fuel pellet |
JP2016540997A (ja) * | 2013-11-26 | 2016-12-28 | ジョイント ストック カンパニー“アクメ−エンジニアリング” | 熱伝導率を高めた核燃料ペレット及びその調製方法 |
KR20200012696A (ko) * | 2017-05-12 | 2020-02-05 | 조인트 스톡 컴퍼니 "사이언티픽-리서치 인스티튜트 오브 케미컬 테크놀로지" | 펠릿화된 핵 세라믹 연료의 제조 방법 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6453192A (en) * | 1987-08-24 | 1989-03-01 | Nuclear Fuel Ind Ltd | Production of sintered body of oxide nuclear fuel |
JPH039296A (ja) * | 1989-03-22 | 1991-01-17 | Mitsubishi Materials Corp | 核燃料ペレットの製造方法 |
JPH04105097A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-07 | Mitsubishi Atom Power Ind Inc | 酸化物核燃料ペレットの製造方法 |
-
1991
- 1991-08-12 JP JP3228256A patent/JP2813926B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR20200012696A (ko) * | 2017-05-12 | 2020-02-05 | 조인트 스톡 컴퍼니 "사이언티픽-리서치 인스티튜트 오브 케미컬 테크놀로지" | 펠릿화된 핵 세라믹 연료의 제조 방법 |
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JP2813926B2 (ja) | 1998-10-22 |
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